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【発明の名称】 易リサイクル性容器
【発明者】 【氏名】西山 忠明
【住所又は居所】千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工業株式会社内

【氏名】常法寺 博文
【住所又は居所】千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工業株式会社内

【氏名】穂積 英威
【住所又は居所】千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工業株式会社内

【要約】 【課題】易リサイクル性容器として有用である容器。

【解決手段】熱可塑性樹脂よりなる基材層の表面に、接着剤層を介して樹脂フィルムを積層して剥離可能な表面皮膜層とし、この表面皮膜層を内側にして成形してなる容器であって、前記基材層と、前記表面被覆層としての樹脂フィルムとが、ホットメルトタイプのオレフィン系接着剤により接着され、前記表面皮膜層を前記基材層から剥離する際には、前記接着剤層が前記表面皮膜層に接着したまま剥離され、かつその剥離強度が50〜800g/25mm幅であることを特徴とする易リサイクル性容器であって、該接着剤層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンのうち、2種類以上のオレフィンを必須とする(A)オレフィン系共重合体を含有し、該オレフィン系共重合体が特定の条件を満たす易リサイクル性容器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱可塑性樹脂よりなる基材層の表面に、接着剤層を介して樹脂フィルムを積層して剥離可能な表面皮膜層とし、この表面皮膜層を内側にして成形してなる容器であって、前記基材層と、前記表面被覆層としての樹脂フィルムとが、ホットメルトタイプのオレフィン系接着剤により接着され、前記表面皮膜層を前記基材層から剥離する際には、前記接着剤層が前記表面皮膜層に接着したまま剥離され、かつその剥離強度が50〜800g/25mm幅であることを特徴とする易リサイクル性容器であって、該接着剤層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンのうち、2種類以上のオレフィンを必須とする(A)オレフィン系共重合体を含有し、該オレフィン系共重合体が(1)〜(3)を満たすことを特徴とする易リサイクル性容器。
(1)示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS−K−7122に準拠して測定した場合に、結晶性の融解に基づく1J/g以上のピーク、及び結晶化に基づく1J/g以上のピークのいずれも有しない(2)ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mnが3以下(3)温度135℃におけテトラリン溶媒による極限粘度[η]が0.5dl/g以上10dl/g以下【請求項2】 請求項1記載の(A)オレフィン系共重合体と(B)熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる接着剤層であることを特徴とする請求項1記載の易リサイクル性容器。
【請求項3】 表面皮膜層の樹脂フィルムが、ポリプロピレン系樹脂フィルム又は、ポリエチレン系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の易リサイクル性容器。
【請求項4】 熱可塑性樹脂よりなる基材層がポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、又はポリスチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の易リサイクル性容器。
【請求項5】 表面皮膜層と接着剤層とを共押出加工した後、基材層と真空および、または圧空成形、あるいは熱板成形することにより得られることを特徴とする請求項1〜3のうちの一の請求項に記載の易リサイクル性容器。
【請求項6】 食品用容器である請求項1〜4のうちの一の請求項に記載の易リサイクル性容器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品などを包装するために使用されるプラスチック製容器に関するものであり、使用後のリサイクル性に優れた容器に関するものである。更に詳細には、特定の接着剤層を介した積層体を用いることにより、消費者が容器を使用した後、容器を洗浄しなくても、内容物で汚れていない状態で容器を回収することを可能にしたリサイクル可能な容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、食品容器においては、容器の形状にとらわれずに成形可能で、軽量で取り扱いやすいことなどから、容器のプラスチック化が急速に進んできた。例えば弁当や惣菜、生鮮食品などの食品容器においては、容器の生産性に優れるポリスチレン系の容器、又は耐熱性が要求されることからポリプロピレン系の容器が用いられたりしている。
【0003】一方、容器のプラスチック化の進展に伴い、使用後に廃棄された容器による公害問題や、資源の有効利用が重要視されるようになってきた。その結果、容器包装リサイクル法が公布され、プラスチック容器を使用後に回収する動きが進んできた。しかし、リサイクルに供するプラスチック容器は、洗浄された状態である必要があるのに対して、消費者は食品で汚れたプラスチック容器の洗浄を避難する傾向が強く、また汚れたプラスチック容器を回収後に洗浄するには多大な費用が発生する。
【0004】上記の理由等によりプラスチック容器の回収率が低く、プラスチックのリサイクル化が進展してにくいという問題があった。
【0005】そこで、これらの問題を解決する為に、容器を構成する基材層の表面に剥離可能な樹脂フィルムなどによる皮膜層を積層形成しておき、廃棄あるいは回収の際に汚れのついた皮膜層を剥離し除去することが考えられている。この場合、フィルム等の皮膜層と基材層との接着剤が重要な要素であり、接着剤の種類によっては、接着が不十分であったり、また逆に接着が強くて剥離できなくなったりする。特に、ポリスチレン系樹脂を基材層とするものにあたっては、材質的に接着剤との接着性がよいため、仮に表面の皮膜層を剥離することができても、接着剤自体が基材の表面に残り易く、これが基材樹脂の再生利用した場合の品質を低下させることになる。
【0006】これに対し、例えば特願平11−196013号公報や実願平4−74081公報には接着剤層にオレフィン系接着剤としてエチレン酢酸ビニル共重合体などを使用し、ポリスチレン系樹脂よりなる基材層から樹脂フィルムを剥離することによる基材の回収技術が開示されている。しかし、結晶性の高い成分が主体の接着剤では、低温環境下、特に冷凍保存した場合に表面皮膜層と基材との間に浮きが生じたりする。また、表面皮膜層の回収には不適当である。
【0007】かかる状況下において、本発明は、ある特定の接着剤層を介した積層体を用いるた易リサイクル容器により、これらの課題が解決されることを見出し、本発明に至った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用温度範囲に係わらず低温環境下から高温環境下でも極端な経時変化することなく、表面皮膜層と基材とを好適な接着性で接着し、剥離する際には、接着剤層が表面皮膜層のフィルム層に接着したまま剥離され、基材層には残らない易リサイクル性容器であって、更に、表面皮膜層のフィルムとしてポリプロピレン系樹脂フィルム又はポリエチレン系樹脂フィルムを用いた際は、基材と剥離した後の表面皮膜層と接着剤層との積層体のリサイクル性も優れる易リサイクル性容器を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂よりなる基材層の表面に、接着剤層を介して樹脂フィルムを積層して剥離可能な表面皮膜層とし、この表面皮膜層を内側にして成形してなる容器であって、前記基材層と、前記表面被覆層としての樹脂フィルムとが、ホットメルトタイプのオレフィン系接着剤により接着され、前記表面皮膜層を前記基材層から剥離する際には、前記接着剤層が前記表面皮膜層に接着したまま剥離され、かつその剥離強度が50〜800g/25mm幅であることを特徴とする易リサイクル性容器であって、該接着剤層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンのうち、2種類以上のオレフィンを必須とする(A)オレフィン系共重合体を含有し、該オレフィン系共重合体が(1)〜(3)を満たすことを特徴とする易リサイクル性容器に係るものである。
(1)示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS−K−7122に準拠して測定した場合に、結晶性の融解に基づく1J/g以上のピーク、及び結晶化に基づく1J/g以上のピークのいずれも有しない(2)ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mnが3以下(3)温度135℃におけテトラリン溶媒による極限粘度[η]が0.5dl/g以上10dl/g以下【0010】
【発明の実施の形態】上記のように、本発明において用いられる接着剤層のオレフィン系共重合体は、エチレンと炭素数3〜20のうち、2種類以上のα−オレフィンを必須とするオレフィン系共重合体である。更に、本発明を損なわない範囲において、必要に応じて他のモノマーを選択して共重合することができる。他のモノマーとしては、ポリエン化合物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択されるモノマー成分を共重合して得られる共重合体に関するものである。かかるオレフィン系共重合体を構成するモノマーの具体例としては下記(a)〜(d)のモノマーが例示される。
【0011】(a)α−オレフィン本発明で使用される、炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、直鎖状及び分岐状のα−オレフィンが含まれ、たとえば、直鎖状のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ナノデセン、1−エイコセン等が例示され、分岐状のα−オレフィンとしては、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が例示され、好ましくはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等である。
【0012】(b)ポリエン化合物本発明において好適に使用されるポリエン化合物としては、二重結合間に単結合を1つ挟んだいわゆる共役ポリエン化合物や、それ以外の非共役ポリエン化合物が含まれる。共役ポリエン化合物としては、脂肪族共役ポリエン化合物及び脂環族共役ポリエン化合物等があげられる。脂肪族共役ポリエン化合物としては直鎖状脂肪族共役ポリエン化合物及び、分岐状脂肪族共役ポリエン化合物が含まれる。また、脂肪族共役ポリエン化合物及び脂環族共役ポリエン化合物は、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基等を含んでいてもよい。脂肪族共役ポリエン化合物としては、たとえば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−プロピル−1,3−ブタジエン、2−イソプロピル−1,3−ブタジエン、2−ヘキシル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、2−メチル−1,3−デカジエン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−オクタジエン、2,3−ジメチル−1,3−デカジエン等が例示される。脂環族共役ポリエン化合物としては、たとえば、2−メチル−1,3−シクロペンタジエン、2−メチル−1,3−シクロヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−シクロペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−シクロヘキサジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−フルオロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ペンタジエン、2−クロロ−1,3−シクロペンタジエン、2−クロロ−1,3−シクロヘキサジエン等が例示される。
【0013】非共役ポリエン化合物としては、脂肪族非共役ポリエン化合物、脂環族非共役ポリエン化合物及び芳香族非共役ポリエン化合物等があげられる。脂肪族非共役ポリエン化合物としては直鎖状脂肪族非共役ポリエン化合物及び分岐状脂肪族非共役ポリエン化合物が含まれる。また、脂肪族非共役ポリエン化合物、脂環族非共役ポリエン化合物及び芳香族非共役ポリエン化合物は、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基等を含んでいてもよい。脂肪族非共役ポリエン化合物のとしては、たとえば、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,13−テトラデカジエン、1,5,9−デカトリエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−エチル−1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,5−ヘキサジエン、3.3−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、3,4−ジメチル−1,5−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘプタジエン、5−エチル−1,4−ヘプタジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、5−エチル−1,5−ヘプタジエン、3−メチル−1,6−ヘプタジエン、4−メチル−1,6−ヘプタジエン、4,4−ジメチル−1,6−ヘプタジエン、4−エチル−1,6−ヘプタジエン、4−メチル−1,4−オクタジエン、5−メチル−1,4−オクタジエン、4−エチル−1,4−オクタジエン、5−エチル−1,4−オクタジエン、5−メチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−1,5−オクタジエン、5−エチル−1,5−オクタジエン、6−エチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロピル−1,6−オクタジエン、6−ブチル−1.6−オクタジエン、4−メチル−1,4−ノナジエン、5−メチル−1,4−ノナジエン、4−エチル−1,4−ノナジエン、5−エチル−1,4−ノナジエン、5−メチル−1,5−ノナジエン、6−メチル−1,5−ノナジエン、5−エチル−1,5−ノナジエン、6−エチル−1,5−ノナジエン、6−メチル−1,6−ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエン、7−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−1,7−ノナジエン、7−エチル−1,7−ノナジエン、5−メチル−1,4−デカジエン、5−エチル−1,4−デカジエン、5−メチル−1,5−デカジエン、6−メチル−1,5−デカジエン、5−エチル−1,5−デカジエン、6−エチル−1,5−デカジエン、6−メチル−1,6−デカジエン、6−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエン、7−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−1,7−デカジエン、8−メチル−1,7−デカジエン、7−エチル−1,7−デカジエン、8−エチル−1,7−デカジエン、8−メチル−1,8−デカジエン、9−メチル−1,8−デカジエン、8−エチル−1,8−デカジエン、6−メチル−1,6−ウンデカジエン、9−メチル−1,8−ウンデカジエン、6,10−ジメチル1,5,9−ウンデカトリエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン8−メチル−1,7−ノナジエン、13−エチル−9−メチル−1,9,12−ペンタデカトリエン、5,9,13−トリメチル−1,4,8,12−テトラデカジエン、8,14,16−トリメチル−1,7,14−ヘキサデカトリエン、4−エチリデン−12−メチル−1,11−ペンタデカジエン等が例示される。脂環族非共役ポリエン化合物としては、たとえば、ビニルシクロヘキセン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、シクロオクタジエン、2,5−ノルボルナジエン、2−メチル−2,5−ノルボルナジエン、2−エチル−2,5−ノルボルナジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、1,4−ジビニルシクロヘキサン、1,3−ジビニルシクロヘキサン、1,3−ジビニルシクロペンタン、1,5−ジビニルシクロオクタン、1−アリル−4−ビニルシクロヘキサン、1,4−ジアリルシクロヘキサン、1−アリル−5−ビニルシクロオクタン、1,5−ジアリルシクロオクタン、1−アリル−4−イソプロペニルシクロヘキサン、1−イソプロペニル−4−ビニルシクロヘキサン、1−イソプロペニル−3−ビニルシクロペンタン、メチルテトラヒドロインデン等が例示される。芳香族非共役ポリエン化合物としては、たとえば、ジビニルベンゼン、ビニルイソプロペニルベンゼン等があげられる。
【0014】(c)環状オレフィン化合物本発明で使用されるオレフィン系共重合体を構成するに使用される,環状オレフィンとしては、たとえば、ノルボルネン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−プロピルノルボルネン、5,6−ジメチルノルボルネン、1−メチルノルボルネン、7−メチルノルボルネン、5,5,6−トリメチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、5−エチリデンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−ヘキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−フルオロ−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,5−ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−シクロへキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−ジクロロ−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−イソブチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン、5−クロロノルボルネン、5,5−ジクロロノルボルネン、5−フルオロノルボルネン、5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメチルノルボルネン、5−クロロメチルノルボルネン、5−メトキシノルボルネン、5,6−ジカルボキシルノルボルネンアンハイドレート、5−ジメチルアミノノルボルネン、5−シアノノルボルネン、シクロペンテン、3−メチルシクロペンテン、4−メチルシクロペンテン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3,5−ジメチルシクロペンテン、3−クロロシクロペンテン、シクロへキセン、3−メチルシクロへキセン、4−メチルシクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロヘキセン、3−クロロシクロヘキセン、シクロへプテン等が例示される。
【0015】(d)ビニル芳香族化合物本発明で使用されるオレフィン系共重合体を構成するに使用されうるビニル芳香族化合物としては、たとえばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタレン等が例示される。
【0016】更に本発明においては、本発明の目的である接着剤層が表面皮膜層のフィルム層に接着したまま剥離され、基材層には残らない観点からは、上記モノマーの中から選択された特定のモノマーの組み合わせからなる重合体を使用することが好ましく、かかる好ましい重合体の例としては下記(1)〜(24)の組み合わせがあげられる。
(1)エチレン 及び、炭素数3〜20のα−オレフィンを必須とし、任意にポリエン化合物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択される1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオレフィン系共重合体(2)エチレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンを必須として、任意にポリエン化合物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択される1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオレフィン系共重合体(3)エチレン、プロピレン、及び炭素数4〜20のα−オレフィンを必須成分として、任意にポリエン化合物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択される1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオレフィン系共重合体(4)プロピレン、及び炭素数4〜20のα−オレフィンを必須成分として、任意にポリエン化合物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択される1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオレフィン系共重合体(5)エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィンからなるオレフィン系共重合体(6)エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン及びポリエン化合物からなるオレフィン系共重合体(7)エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン及び環状オレフィン化合物からなるオレフィン系共重合体(8)エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン系共重合体(9)エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン、ポリエン化合物及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン系共重合体(10)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィンからなるオレフィン系共重合体(11)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及びポリエン化合物からなるオレフィン系共重合体(12)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及び環状オレフィン化合物からなるオレフィン系共重合体(13)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン系共重合体(14)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン、ポリエン化合物及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン系共重合体(15)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィンからなるオレフィン系共重合体(16)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及びポリエン化合物からなるオレフィン系共重合体(17)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及び環状オレフィン化合物からなるオレフィン系共重合体(18)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン系共重合体(19)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン、ポリエン化合物及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン系共重合体(20)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合して得られるオレフィン系共重合体(21)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及びポリエン化合物からなるオレフィン系共重合体(22)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及び環状オレフィン化合物からなるオレフィン系共重合体(23)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン系共重合体(24)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン、ポリエン化合物及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン系共重合体【0017】これらのうち、本発明の接着剤層が、特に低温環境下での安定した接着力を有するという観点からは、下記の特定の組み合わせからなる重合体を使用することが好ましい。
(1)エチレン及び炭素数3〜20のα−オレフィンを必須として、任意にポリエン化合物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択される1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオレフィン系共重合体。
(2)エチレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンを必須として、任意にポリエン化合物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択される1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオレフィン系共重合体。
(3)エチレン、プロピレン、及び炭素数4〜20のα−オレフィンを必須成分として、任意にポリエン化合物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択される1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオレフィン系共重合体【0018】これらのうち、本発明の接着剤層が、表面皮膜層と接着剤層との積層体のリサイクル性という観点からは、下記の特定の組み合わせからなる重合体を使用することが好ましい。
(5)エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィンからなるオレフィン系共重合体(10)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィンからなるオレフィン系共重合体(15)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィンからなるオレフィン系共重合体(20)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合して得られるオレフィン系共重合体【0019】次に、本発明で接着剤層に使用されるオレフィン系共重合体は、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS−K−7122に準拠して測定した場合に、結晶の融解に基く1J/g以上のピーク、及び結晶化に基づく1J/g以上のピークのいずれをも有しない、より好ましくは結晶の融解に基く0.5J/g以上のピーク、及び結晶化に基づく0.5J/g以上のピークのいずれをも有しない。この条件を満足しない場合は、それを含んで構成される、接着剤の低温環境下での安定した接着力に劣る場合がある。示差走査熱量計は、たとえばセイコー電子工業社製 DSC220Cを用い、昇温及び降温過程のいずれも10℃/minの速度で測定を行う。
【0020】本発明の粘着剤層に使用されるオレフィン系共重合体は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した分子量分布(Mw/Mn)が3以下であり、より好ましくは2.8以下、更に好ましくは2.5以下である。分子量分布が広すぎる場合には、特に高温環境下での安定した接着力が十分でなかったり、剥離後に接着剤が基材に糊残りを生じる。
【0021】分子量分布はゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法(たとえば、Waters社製、150C/GPC装置)により行う。溶出温度は140℃、使用カラムは、たとえば昭和電工社製Shodex Packed ColumnA−80M、分子量標準物質はポリスチレン(たとえば、東ソー社製、分子量68−8,400,000)を用いる。得られたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、更にこの比(Mw/Mn)を分子量分布とする。測定サンプルは約5mgの重合体を5mlのo−ジクロロベンゼンに溶解、約1mg/mlの濃度とする。得られたサンプル溶液の400μlをインジェクションし、溶出溶媒流速は1.0ml/minとし、屈折率検出器にて検出する。
【0022】次に、本発明の粘着剤層に使用されるオレフィン系共重合体は、温度135℃におけるテトラリン溶媒による極限粘度[η]が0.5dl/g以上10dl/g以下であり、より好ましくは1.0dl/g以上8.0dl/g以下であり、更に好ましくは1.3dl/g以上6.0dl/g以下である。該極限粘度が低すぎると、剥離後に接着剤層が基材に糊残りを生じ、また、得られるオレフィン系共重合体の耐熱性に劣るため、それを含んで構成される接着剤層の高温環境下での接着力に劣る。一方、該極限粘度が高すぎると、得られるオレフィン系共重合体の柔軟性に劣るため、それを含んで構成される接着剤の接着力に劣る。
【0023】極限粘度[η]の測定は、135℃テトラリン中でウベローデ粘度計を用いて行う。サンプルは300mgを100mlテトラリンに溶解し、3mg/mlの溶液を調製した。更に当該溶液を1/2、1/3、1/5に希釈し、それぞれを135℃(±0.1℃)の恒温油槽中で測定する。それぞれの濃度で3回繰り返し測定し、得られた値を平均して用いる。
【0024】次に、本発明の接着剤層に使用されるオレフィン系共重合体は、公知のチーグラー・ナッタ型触媒、又は公知のシングルサイト触媒(メタロセン系等)を用いて製造することができるが、得られる重合体の組成分布の均一性という観点からは、公知のチーグラー・ナッタ型触媒の一般式VO(OR)n3-n(ただしRは炭化水素基、Xはハロゲン、0≦n≦3)で示されるバナジウム化合物又は、公知のシングルサイト触媒(メタロセン系等)が好ましく、かかるシングルサイト触媒の例としては、たとえば特開昭58−19309号公報、特開昭60−35005号公報、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35007号公報、特開昭60−35008号公報、特開昭61−130314号公報、特開平3−163088号公報、特開平4−268307号公報、特開平9−12790号公報、特開平9−87313号公報、特開平10−508055号公報、特開平11−80233号公報、特表平10−508055号公報、等に記載のメタロセン系触媒、特開平10−316710号公報、特開平11−100394号公報、特開平11−80228号公報、特開平11−80227号公報、特表平10−513489号公報、特開平10−338706号公報、特開表11−71420号公報記載の非メタロセン系の錯体触媒を例示することができるが、これらの中でも、一般的にはメタロセン触媒が使用され、その中でも好適なメタロセン触媒の例としては、シクロペンタジエン形アニオン骨格を少なくとも1個有し、かつ得られる重合体の柔軟性という観点からは、C1対称構造を有する周期表第3族〜第12族の遷移金属錯体が好ましい。更に、高分子量の重合体を得るに際してのメタロセン触媒を用いた好適な製造方法の例として、特開平11−293047号公報記載の方法を例示することができる。
【0025】続いて本発明の接着剤層に使用されるオレフィン系共重合体と熱可塑性樹脂から導かれる、熱可塑性樹脂組成物について説明する。
【0026】本発明の接着剤層に使用される熱可塑性樹脂組成物は、本発明で使用される(A)オレフィン系共重合体及び(B)熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる。
【0027】本発明の接着剤層に使用される熱可塑性樹脂組成物に用いられる成分(B)熱可塑性樹脂は、公知の各種熱可塑性樹脂から広範に選択することができるが、たとえばポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン系樹脂、エチレンとアクリル酸系モノマーとの共重合体樹脂、エチレンと酢酸ビニル系モノマーとの共重合体樹脂、エチレンとメタクリル酸系モノマーとの共重合体樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリ−4−メチル−ペンテン−1系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等があげられる。好ましくはポリオレフィン系樹脂である。より好ましくは炭素数2以上の脂肪族オレフィンを主成分とするポリオレフィン系樹脂であり、更に好ましくは、結晶性のポリエチレン系樹脂又は、結晶性のポリプロピレン系樹脂である。
【0028】上記の結晶性のポリエチレン系樹脂又は、結晶性のポリプロピレン系樹脂の結晶性の指標としては、たとえば、融点、結晶融解熱量などが用いられ、融点は80〜176℃、結晶融解熱量は30〜120J/gの範囲にあることが好ましい。更には、融点は90〜176℃、結晶融解熱量は60〜120J/gの範囲にあることが好ましい。結晶の融点が低すぎる、又は融解熱量が低すぎると、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が低下する場合があるため、それを含有する接着剤の高温環境下での接着力の低下や、剥離した後の基材への糊残りを生じる場合がある。
【0029】本発明の接着剤層は(A)オレフィン系共重合体(B)熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物である場合、それぞれの使用量は特に制限はないが、柔軟性と耐熱性という観点からは、熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂/オレフィン系共重合体の重量比が1/99〜95/5であることが好ましく、より好ましくは3/97〜90/10、特に好ましくは5/95〜80/20である。また、(B)の熱可塑性樹脂の添加量によって、粘着力の制御が可能であり、特に(B)として結晶性のポリオレフィン系樹脂を用いた場合が好ましく、例えば(A)オレフィン系共重合体に対する(B)結晶性のポリオレフィン系樹脂の添加量を増加させるほど接着力は低下する為、基材にポリオレフィン系樹脂を使用した場合に接着しすぎるなどの問題を解消することができる。
【0030】本発明の接着剤層に使用される熱可塑性樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲において、必要に応じて他の公知の熱可塑性樹脂、ゴム、その他の成分を選択して適宜配合することが可能であり、本発明で使用される熱可塑性樹脂組成物は、(i)熱可塑性樹脂、(ii)本発明で使用されるオレフィン系共重合体、(iii)その他のエラストマーを必須成分として含んでなる熱可塑性樹脂組成物として用いることもできる。(i)熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、各種ポリプロピレン系樹脂、各種ポリブテン系樹脂、各種ポリ−4−メチル−ペンテン−1系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エチレンとアクリル酸系モノマーとの共重合体樹脂、エチレンと酢酸ビニル系モノマーとの共重合体樹脂、エチレンとメタクリル酸系モノマーとの共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂等々から選択して用いることができ、(iii)その他のエラストマーとしては、たとえば、JIS−K−7122に準拠して測定した場合に、結晶の融解に基く1J/g以上のピークあるいは結晶化に基づく1J/g以上のピークを有するエチレン/α−オレフィン系共重合体ゴム、結晶の融解に基く1J/g以上のピークあるいは結晶化に基づく1J/g以上のピークを有するエチレン/α−オレフィン/ポリエン系共重合体ゴム、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロック共重合体もしくは、該ブロック共重合体の水素添加物であり、たとえば、スチレン系ゴムとしてスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、水添スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)等、ゴム成分たとえば、天然ゴム、ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、部分水添アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、シリコンゴム、ウレタンゴム、イソブチレン-イソプレン共重合体ゴム、ハロゲン化イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム等が例示できる。
【0031】本発明の接着剤層で使用される熱可塑性樹脂組成物を得る方法として、上記で説明した各成分を、通常の混練り装置、たとえばラバーミル、ブラベンダーミキサー、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、ルーダー、二軸押出機等を用いて混練すればよい。混練り装置としては、密閉式及び開放式のいずれの装置であってもよいが、不活性ガスによって置換できる密閉式タイプの装置が好ましい。混練り温度は、混合された構成成分のすべてが溶融する温度であり、通常120〜250℃とされ、好ましくは140〜240℃とされる。混練り時間は、混合された構成成分の種類、量及び混練り装置の種類に依存するため一概に論じられないが、加圧ニーダー、バンバリーミキサーなどの混練り装置を使用する場合には、通常、約3〜10分程度とされる。なお、混練り工程においては、各構成成分を一括して混練りしてもよく、また一部の構成成分を混練りした後、残部の構成成分を添加して混練りを継続する多段分割混練り法を採用することもできる。
【0032】本発明で用いられる接着剤層は、粘着付与剤は必須の構成要素ではないが、タック性の向上その他の目的で添加してもよい。粘着付与剤としては、たとえば、ロジン、ダンマル等の天然ロジン樹脂、変性ロジン及びその誘動体、テルペン系樹脂及びその変性体、脂肪族系炭化水素樹脂、芳香族炭化水素系樹脂、アルキルフェノール樹脂、クマロンインデン樹脂のいわゆる粘着付与剤があげられる。これらのうち、テルペンフェノール、α−ポリテルペン等のテルペン類が好ましい化合物である。具体的には、YSレジンTO−105、クリアロン(以上、ヤスハラケミカル社製)、アルコン、エステルガム、ペンセル(以上、荒川化学社製)等が例示される。
【0033】本発明で用いられる表面皮膜層の樹脂フィルムとしては、例えば高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂フィルム、無延伸ポリプロピレン及び延伸ポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂フィルム、その他エチレンを主体とする共重合体などのポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルムを用いることができる。これらの中ではより効果的に表面皮膜層と接着剤層が層間で剥離することなく、剥離した際に基材に接着剤が糊残りを生じ無い為には、接着剤層と表面皮膜層とで使用する熱可塑性系樹脂は同種のものが好ましく、リサイクル性にも優れた易リサイクル性容器を与える観点から、接着剤層に用いるオレフィン系共重合体との相性のよいポリエチレン系樹脂フィルム、又はポリプロピレン系樹脂フィルムが好ましい。
【0034】上記の表面皮膜層は、単層のフィルムまたはシートであってもよいが、2層以上の複合フィルムまたはシートであってもよい。また、基材は各種表面処理、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、電子線照射処理、紫外線照射処置等の周知の表面処理技術を用いることができる。また、基材は無色透明であってもよいが、上記原材料を着色し、または印刷を施すなどして、種々の用途に供することができる。
【0035】本発明の表面皮膜層と接着剤層は、インフレーションフィルム製造装置やTダイフィルム製造装置などを用いて共押出法、押出コーティング法(押出ラミネート法ともいう。)などの技術を採用して積層フィルムまたはシートとして調製することができる。
【0036】本発明の効果を損なわない範囲において、製膜後に少なくとも一軸方向に延伸してもよい。延伸は一軸でも二軸でも可能である。一軸延伸の場合は、例えば通常用いられるロール延伸法が好ましい。また、二軸延伸の場合は、例えば一軸に延伸した後に、二軸延伸を行う逐次延伸方式でもよく、チューブラ延伸のような同時二軸延伸する方法でも可能である。
【0037】本発明に用いられる熱可塑性樹脂よりなる基材層は特に限定されないが、耐熱性や成形性、リサイクル性の観点からポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂が好適に用いられ、またこれらは発泡体であってもよい。
【0038】本発明の容器は、表面皮膜層と接着剤層の多層フィルムを、接着層を基材側にして、表面皮膜層が内側となる容器形状に真空または/及び圧空成形、あるいは熱板成形をすることにより得られる。
【0039】前記の表面皮膜層が接着剤層による基材への接着力は、使用上および成形上は基材に対し、部分的な浮きや剥離が生じないが、ある程度の引き剥がし力を加えることにより剥離できる程度の剥離強度を保有するものとし、その接着力は、通常、剥離強度が50〜500g/25mm、好ましくは100〜200g/25mm程度のものである。この剥離強度が、前記範囲より大きくなると、引く剥がしが困難になり、また前記範囲より小さくなると、容器としての使用上、浮きや剥離が生じやすくなり、商品価値が低下するので、前記範囲とするのがよい。
【0040】
【発明の効果】本発明の容器は、易リサイクル性容器として有用であり、スーパーなどで販売されている惣菜容器や、弁当などの包装容器として極めて好適に使用できる。
【出願人】 【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学工業株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号
【出願日】 平成13年9月27日(2001.9.27)
【代理人】 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆 (外1名)
【公開番号】 特開2003−103737(P2003−103737A)
【公開日】 平成15年4月9日(2003.4.9)
【出願番号】 特願2001−297813(P2001−297813)