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【発明の名称】 プラスチック段ボール
【発明者】 【氏名】川上 肇
【住所又は居所】愛知県名古屋市中村区千成通2丁目50番地 川上産業株式会社内

【要約】 【課題】平面圧縮強度及び耐久性の向上を図ったプラスチック段ボールを提供する。

【解決手段】少なくとも2枚のライナー層2と、ライナー層2の層間を支持する複数本のリブ3とを備えてなるプラスチック段ボール1である。隣り合う2枚のライナー層2とリブ3とが形成する、複数本のリブ3に垂直に交差する平面6により切断した断面が台形形状であるように形成されてなる構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】少なくとも2枚のライナー層と、ライナー層の層間を支持する複数本のリブとを備えてなるプラスチック段ボールであって、隣り合う2枚の前記ライナー層と前記リブとが形成する、前記複数本のリブに垂直に交差する平面により切断した断面が台形形状であるように形成されてなることを特徴とするプラスチック段ボール。
【請求項2】前記台形の長辺を下底X1、短辺を上底X2としたとき、前記下底X1と、前記台形を構成する2本の前記リブとが為す2つの内角の角度の差が20°以内である請求項1に記載のプラスチック段ボール。
【請求項3】前記下底X1と前記リブとが為す2つの内角の大きさが等しい請求項2に記載のプラスチック段ボール。
【請求項4】前記上底X2と前記リブとの外角の大きさを角度θとしたとき、前記角度θが、0°<θ<90°の関係を満足する請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラスチック段ボール。
【請求項5】前記角度θが、45°≦θ≦75°の関係を満足する請求項4に記載のプラスチック段ボール。
【請求項6】隣り合う2枚のライナー層の層間のそれぞれの前記台形形状が、同一の向きに形成された請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラスチック段ボール。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック段ボールに関し、さらに詳しくは、平面圧縮強度及び耐久性の向上を図ったプラスチック段ボールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチック段ボールは、その耐水性、軽量性、耐久性、及び緩衝性等を生かして魚箱やリサイクル箱、または床面や壁面の養生材等として用いられている。
【0003】従来、このプラスチック段ボールは、2枚のライナー層と複数本のリブによって構成され、図5(a)に示すように、それぞれのライナー層2に対して垂直にリブ3が形成されたもの(垂直リブ)、図5(b)に示すように、隣り合うライナー層2とリブ3とが形成する、複数本のリブ3に垂直に交差する平面により切断した断面が、三角形形状に形成されたもの(三角形リブ)が知られている。また、プラスチック段ボールは、押出し成形により作製されることが多い。
【0004】しかし、図5(a)に示すように、垂直リブのプラスチック段ボール1は、リブ3の真上から押し圧力が加わった場合には、大きな圧縮強度を発揮するが、リブ3に対して斜め方向から押し圧力が加わると座屈しやすいという問題があった。また、図5(b)に示すように、三角形リブのプラスチック段ボール1は、押出成形する際に2本のリブの重なる部分(三角形の頂点部分)にヒケが出やすく、薄くなる為に、その部分の強度が弱くなり、また、このプラスチック段ボール1に押し圧力をかけた場合、構造上、2本のリブの重なる部分に圧力が集中する為に、リブ3が折れやすいという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、隣り合う2枚のライナー層とリブとが形成する、複数本のリブに垂直に交差する平面により切断した断面が台形形状であるように形成されてなる(台形リブ)という構成を採用することにより、平面圧縮強度及び耐久性の向上を図ったプラスチック段ボールを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれば、少なくとも2枚のライナー層と、ライナー層の層間を支持する複数本のリブとを備えてなるプラスチック段ボールであって、隣り合う2枚のライナー層とリブとが形成する、複数本のリブに垂直に交差する平面により切断した断面が台形形状であるように形成されてなることを特徴とするプラスチック段ボール、が提供される。
【0007】本発明においては、前記台形の長辺を下底X1、短辺を上底X2としたとき、下底X1と、前記台形を構成する2本のリブとが為す2つの内角の角度の差が20°以内であることが好ましく、さらに、下底X1とリブとが為す2つの内角の大きさが等しいことが好ましい。また、上底X2とリブとの外角の大きさを角度θとしたとき、角度θが、0°<θ<90°の関係を満足することが好ましく、更に、角度θが、45°≦θ≦75°の関係を満足することが好ましい。また、本発明においては、隣り合う2枚のライナー層の層間のそれぞれの台形形状が、同一の向きに形成されることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0009】図1(a)、図1(b)に示すように、本発明のプラスチック段ボール1は、上述のように、少なくとも2枚のライナー層2と、ライナー層2の層間を支持する複数本のリブ3とを備えてなるプラスチック段ボール1であって、隣り合う2枚のライナー層2とリブ3とが形成する、複数本のリブ3に垂直に交差する平面6により切断した断面が台形形状であるように形成されてなることを特徴とする。このことより、リブ3がライナー層2に対して斜め方向に形成されているために、プラスチック段ボール1にかけられる斜め方向からの押し圧力に強くなり、且つライナー層2にリブ3が重なる部分がないことから、押出成形の際にヒケが起きにくく、プラスチック段ボールに薄い部分がないので、本発明は、平面圧縮強度及び耐久性に優れたプラスチック段ボールを提供することが出来る。
【0010】本発明のプラスチック段ボール1を製造する方法としては、特に制限はないが、例えば、汎用の押出成形による方法を挙げることが出来る。
【0011】また、プラスチック段ボール1の材料としては、特に制限はないが、例えば、ポリプロピレンや高密度ポリエチレンを挙げることが出来る。
【0012】本発明においては、前記台形の長辺を下底X1、短辺を上底X2としたとき、下底X1と、前記台形を構成する2本の前記リブとが為す2つの内角の角度の差が20°以内であることが好ましく、さらに、下底X1とリブとが為す2つの内角の大きさが等しいことが好ましい。このことより、プラスチック段ボールにかけられる押し圧力を、複数本のリブが均等に分散して受けることが出来ることとなる。
【0013】図2は、本発明のプラスチック段ボール1の別の一実施形態を示す断面図であるが、図2に示す実施形態では、前記台形構造を有する層を2層重ねることにより、プラスチック段ボール1にかけられる押し圧力をより分散することが出来るので、平面圧縮強度の更なる向上を図ることが出来る。尚、本発明のプラスチック段ボール1は、少なくとも2枚のライナー層2と、ライナー層2の層間を支持する複数本のリブ3とを備えてなるプラスチック段ボール1であることから、この積層構造を1層及び2層に制限するものでなく、3層以上の積層構造を備えていても構わないものである。
【0014】また、本発明においては、隣り合う2枚のライナー層2の層間のそれぞれの前記台形形状が、同一の向きに形成されることが好ましい。図4に示すように、前記台形形状が同一の向きに形成されない場合、すなわち、隣り合うライナー層2の層間のそれぞれの前記台形形状が、反対の向きに形成された場合には、2本のリブの重なる部分4が数多く形成されることとなる。従って、その部分では、押出成形の際にかなりのヒケが出ることになり、プラスチック段ボールに多数の薄い部分があることとなるので 図4に示すようなプラスチック段ボールは平面圧縮強度的に安定性のなく、弱いものとなる。
【0015】例えば、プラスチック段ボールを床面の養生材として用いた場合、人がその上を歩き、また何らかの物がその上に置かれることになる。その場合、人の足裏面や物の載置面からプラスチック段ボールにかけられる押し圧力の方向としては、図3に示すように、足裏面や物の載置面の中央付近では、表面のライナー層に対して垂直な方向に押し圧力がかけられるが、それらの側面付近では、主に表面のライナー層に水平な面から45°から75°の方向に押し圧力がかけられることになる。従って、これらの押し圧力を、その方向から受け止められるようにリブを配設すれば、平面圧縮強度の高いプラスチック段ボールを得られることとなる。よって、本発明においては、上底X2とリブ3との外角の大きさを角度θとしたとき、角度θが、0°<θ<90°の関係を満足することが好ましく、更に、角度θが、45°≦θ≦75°の関係を満足することが好ましい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、隣り合う2枚のライナー層とリブとが形成する、複数本のリブに垂直に交差する平面により切断した断面が台形形状である(台形リブ)という構成を採用することにより、平面圧縮強度及び耐久性の向上を図ったプラスチック段ボールを提供することが出来る。
【出願人】 【識別番号】000199979
【氏名又は名称】川上産業株式会社
【住所又は居所】愛知県名古屋市中村区千成通2丁目50番地
【出願日】 平成13年6月26日(2001.6.26)
【代理人】 【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平 (外2名)
【公開番号】 特開2003−1735(P2003−1735A)
【公開日】 平成15年1月8日(2003.1.8)
【出願番号】 特願2001−192826(P2001−192826)