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【発明の名称】 パネル用芯材及びドアパネル
【発明者】 【氏名】青木 巧貴
【住所又は居所】東京都千代田区神田神保町3−5 大日本商事株式会社内

【氏名】市橋 力
【住所又は居所】東京都千代田区神田神保町3−5 大日本商事株式会社内

【要約】 【課題】薄い金属板からなる表面板を積層した場合でも表面板の平滑性が保たれるので意匠性が優れるとともに、強度的に優れ且つ軽量化が可能なペーパーハニカムからなるパネル用芯材及びそれを使用したドアパネルを提供することにある。

【解決手段】ペーパーハニカムの両面に接着剤により坪量が400〜500g/m2 の板紙を積層した構成の軽量で曲げ強度及び捩じれ強度に優れたパネル用芯材、及びそのパネル用芯材の両面に接着剤層を介して厚さが0.25〜0.50mmの金属板からなる表面板及び裏面板を積層し、周縁部にて表面板及び裏面板を嵌合させて固定した構成の、表面平滑性、曲げ強度、捩じれ強度に優れ且つ軽量化が可能なドアパネルである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ペーパーハニカムの両面に接着剤により板紙が積層された構成からなることを特徴とするパネル用芯材。
【請求項2】 ペーパーハニカムに隣接して木質材が配置され、前記ペーパーハニカムと前記木質材の両面に接着剤により板紙が積層された構成からなることを特徴とするパネル用芯材。
【請求項3】 前記板紙が坪量が400〜500g/m2 であることを特徴とする請求項1または2に記載のパネル用芯材。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のパネル用芯材の両面に接着剤層を介して金属薄板からなる表面板及び裏面板を積層した構成からなることを特徴とするドアパネル。
【請求項5】 前記接着剤層がホットメルトタイプのフィルム状接着剤からなることを特徴とする請求項4記載のドアパネル。
【請求項6】 前記金属薄板が、厚さが0.25〜0.50mmであることを特徴とする請求項4または5に記載のドアパネル。
【請求項7】 前記表面板及び前記裏面板の周縁端をそれぞれ折り曲げて、前記表面板及び前記裏面板の周縁端を嵌合させて固定した構成からなることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のドアパネル。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量化が可能であり、表面板の貼着性に優れ、貼着された表面板の平滑性がよく意匠性に優れるとともに強度的に優れた、ペーパーハニカムからなるパネル用芯材及びそのパネル用芯材を使用したドアパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、芯材にペーパーハニカムを用い表面に薄板、例えば薄鋼板を用いたドアとしては、例えば、特開平8−303129号公報に記載されているような、金属からなる溝形チャンネルを開放面を内側に向けて矩形枠状に配置して、コーナー部材に固定したフレームの内側の空間にペーパーコアを挿入して仮保持させ、薄鋼板からなる一対の表面板をフレームおよびペーパーコアを挟んでその両面に配置し、これら表面板をフレームの各チャンネル材の表裏面とペーパーコアの表裏面に接着した構成のものが知られている。
【0003】しかしながら、上記の構成のドアでは、フレームおよびペーパーコアを挟んでその両面に薄鋼板からなる一対の表面板が接着されている構成であり、一対の薄鋼板からなる表面板がフレームおよびペーパーコア面に直に接着されるので、フレームとペーパーコアの継ぎ目部及びペーパーコア表面のムラ等が、接着された薄鋼板からなる一対の表面板の表面に現れて表面板の平滑性が損なわれ意匠性が悪くなるという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軽量化が可能であり、表面板の貼着性に優れ、表面板として薄い金属板を使用した場合でも表面平滑性が保たれるので意匠性に優れるとともに強度的に優れた、ペーパーハニカムからなるパネル用芯材及びそのパネル用芯材を使用したドアパネルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】ペーパーハニカムの両面に接着剤により板紙が積層された構成のパネル用芯材とすることにより、軽量であり、且つ曲げ強度及び捩じれ強度の優れたものとすることができる。また、ペーパーハニカムの両面に板紙が積層されているので、板紙面に薄い金属板からなる表面板を積層した場合でも、板紙が緩衝材の働きをするので積層された表面板の平滑性をよくすることができる。
【0006】ペーパーハニカムに隣接して木質材が配置され、ペーパーハニカムと木質材の両面に接着剤により板紙が積層された構成のパネル用芯材とすることにより、厚み方向の寸法安定性、強度及び表面平滑性が優れるとともに、このパネル用芯材を使用して作製されるドアパネルの周縁部に付属品が取り付けやすくなる。
【0007】上記のパネル用芯材において、板紙の坪量を400〜500g/m2 とすることにより、パネル用芯材の面に多少のムラがあった場合でも、またペーパーハニカムと木質材の境界部がムラとなった場合でも、厚みのある板紙が緩衝材の働きをするので、パネル用芯材の両面に薄い金属板からなる表面板及び裏面板を積層してドアパネルを作製した際に、表面板の平滑性がよくなり意匠性の優れたドアパネルとすることができる。
【0008】上記のパネル用芯材の両面に接着剤層を介して金属薄板からなる表面板及び裏面板を積層した構成のドアパネルとすることにより、表面強度、曲げ強度、捩じれ強度等の強度に優れた軽量のドアパネルとすることができる。
【0009】上記のドアパネルにおいて、接着剤層がホットメルトタイプのフィルム状接着剤からなる構成とすることにより、パネル用芯材の両面に薄い金属板からなる表面板及び裏面板を積層するに際し、パネル用芯材と表面板及び裏面板間にフィルム状接着剤を挿入して熱プレスするだけで積層できるので、液状の接着剤を塗布して積層する工程と比較して積層工程における作業性をよくすることができる。また、接着剤層の厚さを薄くして均一な層とすることができるので、積層されたドアパネルの表面平滑性を優れたものとすることができ、且つエポキシ接着剤等を使用して積層するのと比較してコストダウンを図ることが可能となる。
【0010】上記のドアパネルにおいて、金属薄板が、厚さが0.25〜0.50mmである構成とすることにより、パネルの軽量化を図ることができるとともに、表面板及び裏面板を上記の厚さの金属板とした場合でも曲げ強度、捩じれ強度等の優れたドアパネルが得られる。
【0011】上記のドアパネルにおいて、表面板及び裏面板の周縁端をそれぞれ折り曲げて、表面板及び裏面板の周縁端を嵌合させて固定した構成とすることにより、表面板と裏面板をパネル用芯材に接着するとともに周縁端で嵌合して固定させることにより簡単にドアパネルを作製することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を引用して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態のパネル用芯材の構成を示す平面図、図2は図1における中央部を切欠いたI−I断面図、図3は本発明の第2実施形態のパネル用芯材の構成を示す平面図、図4は図3における中央部を切欠いたII−II断面図、図5は本発明の第1実施形態のパネル用芯材を使用したドアパネルを示す図2に対応する断面図、図6は本発明の第1実施形態のパネル用芯材を使用した他のドアパネルを示す図2に対応する断面図、図7は本発明の第2実施形態のパネル用芯材を使用したドアパネルを示す図4に対応する断面図、図8はペーパーハニカムの平面図であって、1はペーパーハニカム、2,5は接着剤層、3は板紙、4,4'は木質材、6は表面板、7は裏面板、8,8'は表面板端縁、9,9'は裏面板端縁、11は平坦部、12は波状部をそれぞれ表す。
【0013】本発明の第1実施形態のパネル用芯材は図1、図2に示すとおりである。平面形状は、図1に示すように、長方形状のドアパネルとして使用されるパネル用芯材である。断面形状は、図2に示すように、ペーパーハニカム1の両面にそれぞれ接着剤層2により板紙3が接着され、ペーパーハニカム1の両面に接着された板紙3の坪量が400〜500g/m2 とされている構成である。この構成とすることにより、パネル用芯材の軽量化が可能になるとともに曲げ強度及び捩じれ強度を大きくすることができるものである。坪量が400〜500g/m2 の板紙3を使用することにより、板紙3が緩衝材の働きをして、ペーパーハニカム1の表面に多少のムラがあった場合でも積層された板紙3の表面に表れることがないので表面平滑性の優れたパネル用芯材とすることができる。
【0014】本発明の第2実施形態のパネル用芯材は図3、図4に示すとおりである。平面形状は、図3に示すように、長方形状のドアパネルとして使用されるパネル用芯材である。断面形状は、図4に示すように、ペーパーハニカム1の対向する2つの短辺に木質材4がそれぞれ配置されるとともに対向する2つの長辺の中央部に木質材4'がそれぞれ配置された状態で、ペーパーハニカム1と木質材4及び木質材4'の全面を覆ってその両面に接着剤層2により坪量が400〜500g/m2の板紙3が接着された構成である。第2実施形態においては、木質材4を対向する短辺にそれぞれ配置し、木質材4'を対向する長辺の中央部にそれぞれ配置した構成とされているが、板紙3の全面において加圧プレスを施す際に厚み方向の寸法を安定させることができればよく、木質材はペーパーハニカムの全周縁即ち4辺に配置してもよいし、また対向する短辺のみにそれぞれ配置した構成としてもよい。ペーパーハニカム1の周縁に木質材4,4'を配置することにより、周縁部に付属品を取り付けるのが容易となるものである。第2実施形態おいては、木質材4,4'の厚さよりもペーパーハニカム1の厚さを0.1〜0.2mm程度厚くしておき、木質材4,4'の厚さにまで加圧し作製することにより、ペーパーハニカム1と木質材4,4'の接合部において板紙3の表面にムラが出るのを防止できるので優れた表面平滑性が得られる。強度面では、第2実施形態のパネル用芯材においても第1実施形態と同様の効果が得られるのである。
【0015】第1実施形態のパネル用芯材を使用したドアパネルの構成は図5に示すとおりである。第1実施形態のパネル用芯材の一方の板紙3面に表面板6が接着剤層5を介して積層されるとともに他方の板紙3面に裏面板7が接着剤層5を介してそれぞれ積層され、表面板端縁8を4重に折り曲げた溝を有する形状とするとともに裏面板端縁9を直角に折り曲げ、表面板端縁8の溝に裏面板端縁9が挿入された状態で固定された構成とされている。パネル用芯材の両面の板紙3の全面にて表面板6及び裏面板7が接着剤層5により接着されているので、ドアパネルの曲げ強度、捩じれ強度は優れたものとなっている。また、表面板6及び裏面板7をパネル用芯材の両面の板紙3面に接着する際に、表面板端縁8の溝に裏面板端縁9を挿入して表面板6と裏面板7の周縁部を固定できるのでドアパネルの製造工程を簡略化することができる。
【0016】第1実施形態のパネル用芯材を使用したドアパネルの他の構成は図6に示すとおりである。このドアパネルは表面板端縁8'及び裏面板端縁9'をそれぞれ2重に折り曲げた形状として、表面板端縁8'の内側に裏面板端縁9'を挿入して嵌合することにより固定した構成であり、表面板6と裏面板7の周縁部において嵌合により固定する方法が異なっている以外は図5に示すドアパネルと同じ構成である。図6に示す構成とすることにより、パネル用芯材の両面に表面板6と裏面板7を接着剤層5により接着する際に、表面板端縁8'の内側に裏面板端縁9'を挿入して嵌合させるだけで固定できるのでドアパネルの製造がより容易となる。この構成のドアパネルについても軽量化が可能であり且つ曲げ強度及び捩じれ強度は優れたものとなっている。
【0017】第2実施形態のパネル用芯材を使用したドアパネルの構成は図7に示すとおりであって、第2実施形態のパネル用芯材を使用している点で異なる以外は、図5に示すドアパネルの構成と同じである。このドアパネルは周縁部の所定箇所に木質材4,4'が配置された構成となっているので、ドアパネルの周縁部に付属品を取り付けるのが容易である。なお、図7に示すドアパネルにおいて、図6に示す構成の表面板端縁8'及び裏面板端縁9'として、表面板端縁8'の内側に裏面板端縁9'を挿入して表面板6と裏面板7を嵌合させた構成とすることもできる。このドアパネルについても軽量化が可能であり且つ曲げ強度及び捩じれ強度が優れたものとなっている。
【0018】第1、第2実施形態のパネル用芯材を形成するペーパーハニカム1の平面図は図8に示すとおりである。ペーパーハニカム1は平坦部11と波状部12とからなりり波状部12の頂部及び底部がそれぞれ隣接する平坦部11に接着されて連接された形状となっており、平坦部11と波状部12とからなる片面段ボールを同じ向きに重ね合わせて接触する箇所にて接着した構成である。ペーパーハニカムの形状は上記の形状に限定されるものではなく、ハニカム孔を板紙面に垂直に配向させた構成であればどんなハニカム形状であってもよい。木質材4としては、木材、LVL(単板積層板)、合板、集成材等が使用できる。
【0019】ペーパーハニカムを形成する紙としては、150〜350g/m2 のクラフトライナー、古紙を主原料とするジュートライナー等が使用できるが、クラフトライナーを使用する方が強度的に優れるので好ましい。150〜350g/m2 のクラフトライナー、ジュートライナー等によりペーパーハニカムを形成することにより、厚さ方向の圧縮強度の大きいペーパーハニカムとすることができる。板紙3としては、マニラボール、白ボール等の板紙を使用することができる。板紙の厚さとしては坪量が210〜600g/m2 のものが使用できるが、坪量が400〜500g/m2 の板紙を使用するのが好ましい。特に、坪量が400〜500g/m2 のマニラボール、白ボール等の板紙を使用することにより、パネル用芯材の曲げ強度及び捩じれ強度を大きくすることができるとともに、板紙が緩衝材として働くのでペーパーハニカム面に凹凸等の多少のムラがあった場合でも又ペーパーハニカムと木質材の接合部にムラがあった場合でも、板紙によりそのムラが吸収できるのでペーパーハニカムの両面に板紙を積層したパネル用芯材の表面平滑性が優れたものとなる。したがって、このパネル用芯材の両面に薄い金属板からなる表面板及び裏面板を積層してドアパネルとした際の表面平滑性がきわめて優れたものとすることができる。
【0020】ペーパーハニカム1を形成するクラフトライナー等の紙、板紙3となるマニラボール、白ボール等は、耐水性の合成樹脂を混抄ないしは含浸した樹脂含浸紙とすることもできる。この場合は耐水性及び圧縮、曲げ、捩じれ等の強度のより大きいパネル用芯材とすることができる。また、クラフトライナー等の紙、板紙となるマニラボール、白ボール等に、自己消火性の水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の含水無機化合物を主体とし、クレー、カオリン、タルク、二酸化チタン等を填料として10〜80重量%混抄した難燃紙とすることもでき、その場合は難燃性を有するパネル用芯材とすることができる。
【0021】接着剤層2としては、常温硬化型エポキシ接着剤、湿気硬化型ウレタン系液状接着剤、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤、無機質接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の接着剤が使用できる。また、接着剤層5としては、常温硬化型エポキシ接着剤、湿気硬化型ウレタン系液状接着剤、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤等が使用できる。接着剤層5としては引張弾性率の大きいものが好ましい。接着剤層2,5の塗布量としては20〜300g/m2 とすることができるが、好ましくは40〜200g/m2 である。接着剤の塗布量が少ないと作製されたパネル用芯材の強度が得られなくなる。接着剤層2となる接着剤はペーパーハニカム1の両面ないしは木質材4の両面に塗布されて板紙3面と接着され、接着剤層5となる接着剤は薄い金属板からなる表面板ないしは裏面板の内面に塗布れされてパネル用芯材面に接着されるのが普通である。
【0022】また、接着剤層5として、ホットメルトタイプのフィルム状接着剤を使用することができる。ホットメルトタイプのフィルム状接着剤としては、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、ポリアミド樹脂等の熱接着性樹脂からなる構成のフィルムである。フィルム状接着剤は上記の熱接着性樹脂からなる単層フィルムが適しているが、上記の熱接着性樹脂よりも融点の高い高融点のポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂等を芯材としてその両面に上記の熱接着性樹脂を積層した多層構成としてもよい。フィルム状接着剤の厚さとしては30〜200μmであるが、好ましくは50〜100μmである。フィルム状接着剤の融点としては70〜110℃のものが使用できるが、90〜100℃のものが好適である。フィルム状接着剤を使用する場合は、パネル用芯材と薄い金属板からなる表面板ないし裏面板の間に挟んで熱プレスするだけで積層することが可能であり、エポキシ接着剤等のような液状の接着剤を使用する場合のように接着剤を塗布する工程を省略して積層工程を効率化することができる。ホットメルトタイプのフィルム状接着剤としては、例えば、クランベター(倉敷紡績)、アドマー(三井化学)、モディク(三菱化学)等が使用できる。
【0023】ドアパネルを形成する表面板及び裏面板としては、亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム板、アルミニウム亜鉛合金メッキ鋼板、ステンレス鋼板、チタン鋼板、或いはこれら金属板に一般の塗料で着色したもの、塩ビ樹脂、アクリルフィルム、フッ素樹脂などで被覆したものが使用される。表面板または裏面板の厚さとしては軽量化を図るために0.50mm程度以下の薄いものがよく、表面板は0.40〜0.45mm程度、裏面板は0.25〜0.35mm程度のものを使用するのが好ましい。本発明のドアパネルの場合は、表面板または裏面板の厚さを薄くしても、パネル用芯材の表面平滑性が優れるのでパネル用芯材の表面に積層された表面板及び裏面板の表面平滑性が優れたものとなるので意匠性のよいドアパネルとすることができる。
【0024】第1実施形態のパネル用芯材を作製する方法は、ペーパーハニカムの両面に常温硬化型エポキシ系接着剤等を片面で180g/m2 程度塗布して接着剤を塗布した両面に板紙を重ね合わせ、1つの角部を挟む2辺にてペーパーハニカムと板紙の位置を合わせ、約10段おきに30mm程度の厚さの中密度繊維板からなる中仕切板を挿入して50段程度積み重ね、上下に30mm程度の厚さの中密度繊維板を当てて0.1〜0.2kg/cm2 の圧力で加圧した状態で常温で約24時間放置して接着剤を硬化させる。第2実施形態のパネル用芯材を作製する場合は、ペーパーハニカムの両面に接着剤を塗布するとともに、木質材4,4'の両面に接着剤を塗布してペーパーハニカムの周縁に配置し、ペーパーハニカムと木質材4,4'の両面に板紙を重ね合わせる以外は第1実施形態のパネル用芯材と同じ方法で作製される。
【0025】第1、第2実施形態のパネル用芯材を使用したドアパネルを作製する方法は、金属薄板からなる表面板端縁8, 8'を有する表面板6及び裏面板端縁9, 9'を有する裏面板7を準備し、表面板6及び裏面板7の内面に常温硬化型エポキシ系接着剤等を塗布し、上記で作製したパネル用芯材を表面板6と裏面板7で挟んだ状態で表面板端縁8, 8'及び裏面板端縁9, 9'を嵌合させて、温水を循環させて加熱できるようにした金属製の中仕切板の間に挿入し、金属製の中仕切板の4隅に金属製のスペーサーをおいた状態で数段積み重ね、0.3〜0.5kg/cm2の圧力で加圧した状態で50℃で1時間程度放置して接着剤を硬化させることにより作製する。スペーサーの厚さは、パネル用芯材を挟んで接着剤を塗布した表面板と裏面板を重ね合わせた厚さよりも0.2mm程度小さく設定される。
【0026】上記のドアパネルを作製する方法において、常温硬化型エポキシ系接着剤等に代えて、ホットメルトタイプのフィルム状接着剤を使用する場合は、金属薄板からなる表面板端縁8, 8'を有する表面板6及び裏面板端縁9, 9'を有する裏面板7を準備し、上記で作製したパネル用芯材の一方の面に70μmの厚さのフィルム状接着剤を挟んで表面板6を重ね合わせるとともに、パネル用芯材の他方の面に70μmの厚さのフィルム状接着剤を挟んで裏面板7を重ね合わせ、パネル用芯材を表面板6と裏面板7で挟んだ状態で表面板端縁8, 8'及び裏面板端縁9,9'を嵌合させて、ヒーター加熱できるようにした金属製の中仕切板の間に挿入し、金属製の中仕切板の4隅に金属製のスペーサーを置いて数段積み重ね、0.5〜1.0kg/cm2 の圧力で加圧した状態で90〜120℃で1〜5分間加熱した後に、1〜5分間冷却することにより作製することができる。
【0027】
【発明の効果】ペーパーハニカムの両面に接着剤により板紙が積層された構成のパネル用芯材とすることにより、軽量であり、且つ曲げ強度及び捩じれ強度の優れたものとすることができる。また、ペーパーハニカムの両面に板紙が積層されているので、板紙面に薄い金属板からなる表面板を積層した場合でも、板紙が緩衝材の働きをするので積層された表面板の平滑性をよくすることができる。
【0028】ペーパーハニカムに隣接して木質材が配置され、ペーパーハニカムと木質材の両面に接着剤により板紙が積層された構成のパネル用芯材とすることにより、強度及び表面平滑性が優れるとともに、このパネル用芯材を使用して作製されるドアパネルの周縁部に付属品を取り付けるのが容易となる。
【0029】上記のパネル用芯材において、板紙の坪量を400〜500g/m2 とすることにより、パネル用芯材の面に多少のムラがあった場合でも、またペーパーハニカムと木質材の境界部がムラとなった場合でも、厚みのある板紙が緩衝材の働きをするので、パネル用芯材の両面に薄い金属板からなる表面板を積層してドアパネルを作製した際に、表面板の平滑性がよくなり意匠性の優れたドアパネルとすることができる。
【0030】上記のパネル用芯材の両面に接着剤層を介して金属薄板からなる表面板及び裏面板を積層した構成のドアパネルとすることにより、表面強度、曲げ強度、捩じれ強度等の強度に優れた軽量のドアパネルとすることができる。
【0031】上記のドアパネルにおいて、接着剤層がホットメルトタイプのフィルム状接着剤からなる構成とすることにより、パネル用芯材の両面に薄い金属板からなる表面板及び裏面板を積層するに際し、パネル用芯材と表面板及び裏面板間にフィルム状接着剤を挿入して熱プレスするだけで積層できるので、液状の接着剤を塗布して積層する工程と比較して積層工程における作業性をよくすることができる。また、接着剤層の厚さを薄くして均一な層とすることができるので、積層されたドアパネルの表面平滑性を優れたものとすることができ、且つエポキシ接着剤等を使用して積層するのと比較してコストダウンを図ることが可能となる。
【0032】上記のドアパネルにおいて、金属薄板が、厚さが0.25〜0.50mmである構成とすることにより、パネルの軽量化を図ることができるとともに、表面板及び裏面板を上記の厚さの金属板とした場合でも曲げ強度、捩じれ強度等の優れたドアパネルが得られる。
【0033】上記のドアパネルにおいて、表面板及び裏面板の周縁端をそれぞれ折り曲げて、表面板及び裏面板の周縁端を嵌合させて固定した構成とすることにより、表面板と裏面板をパネル用芯材に接着するとともに周縁端で嵌合して固定させることにより簡単にドアパネルを作製することができる。
【出願人】 【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号
【出願日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【代理人】 【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
【公開番号】 特開2003−1731(P2003−1731A)
【公開日】 平成15年1月8日(2003.1.8)
【出願番号】 特願2001−299824(P2001−299824)