|
|
【発明の名称】 |
発泡樹脂成形品の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】中野 浩 【住所又は居所】静岡県清水市村松390番地 株式会社日立空調システム清水生産本部内 【氏名】森 豊 【住所又は居所】静岡県清水市村松390番地 株式会社日立空調システム清水生産本部内 【氏名】杉山 剛敏 【住所又は居所】静岡県清水市村松390番地 株式会社日立空調システム清水生産本部内 【氏名】西川 和利 【住所又は居所】静岡県清水市村松390番地 株式会社日立空調システム清水生産本部内 【氏名】小杉 真一 【住所又は居所】静岡県清水市村松390番地 株式会社日立空調システム清水生産本部内 |
【課題】充填不良を無くすと共に、板状基材と発泡樹脂成形品とを強固にできる発泡樹脂成形品の製造方法を得る。
【解決手段】板状基材4の周囲に発泡断熱を融着させることにより一体化して成形する発泡樹脂成形品の製造方法において、発泡成形型3の上型1に板状基材4を押えるピン8を設け、ピン8により発泡断熱の不要な位置の周囲に設けた陵面14と板状基材4を密着させて、所定の形状に成形する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】板状基材の周囲に発泡断熱を融着させることにより一体化して成形する発泡樹脂成形品の製造方法において、発泡成形型の上型に前記板状基材を押えるピンを設け、該ピンにより発泡断熱の不要な位置の周囲に設けた陵面と前記板状基材を密着させて、所定の形状に成形することを特徴とする発泡樹脂成形品の製造方法。 【請求項2】請求項1に記載のおける発泡樹脂成形品の製造方法において、前記ピンは発泡断熱の不要な位置の上に立設されたことを特徴とする発泡樹脂成形品の製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は空調機のキャビネットに用いられる発泡樹脂成形品の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】空調機の室内機は図7のようにキャビネット15及びそれに内装されている送風機18や熱交換器19等により構成され、天井20に据え付けられている。空調機のキャビネットは、その断熱、結露防止、防音等を目的として基材の周囲が発泡スチロール等からなる絶縁材で被覆されている。 【0003】従来、発泡樹脂成形品の製造方法として、図3のように予め所定の形状に加工され、かつ多数の穴が開いた板状基材を、発泡樹脂成形型の下型に立設されたピンにより板状基材の上面側及び下面側にそれぞれ上側空所及び下側空所が形成されるように成形型のキャビティ内に支持し、型絞め後発泡樹脂を充填することが知られ、例えば特開平4−131226号公報に記載されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術においては、図2のような発泡断熱の不要な部分を設けた発泡樹脂成形品において、図4のように発泡断熱の不要な位置の周囲に設けた陵面と板状基材を密着させて発泡断熱が不要な位置を密閉しようとした時に、板状基材が反りやねじれなどにより微小変形していた場合、図5のように下型に立設されたピンによる支持だけでは断熱が必要な空所の空隙がせまくなったり、断熱が不要な部分の周囲に設けた陵面と板状基材との間に隙間が生じて発泡樹脂が断熱の不要な部分に漏れたりするなどの充填不良恐れがあった。 【0005】本発明の目的は、上記の従来技術の課題を解決し、充填不良を無くすと共に、板状基材と発泡樹脂成形品とを強固にすることにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するための、本発明は、板状基材の周囲に発泡断熱を融着させることにより一体化して成形する発泡樹脂成形品の製造方法において、発泡成形型の上型に前記板状基材を押えるピンを設け、該ピンにより発泡断熱の不要な位置の周囲に設けた陵面と前記板状基材を密着させて、所定の形状に成形するものである。 【0007】上記の発泡樹脂成形品の製造方法において、ピンは発泡断熱の不要な位置の上に立設されたことが望ましい。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に板状基材4をセットした状態の成形型3の部分断面図を示す。成形型3は上型1及びこれと分離可能に配置された下型2からなる。上型1はビーズ6が注入する注入口9、断熱が必要な空隙10、及び板状基材4を押える板押えピン8により構成される。下型2は断熱が必要な空隙10と断熱が不要な空隙11、及び断熱が不要な空隙の周囲に設けられた陵面14、さらに板状基材4を支える支持ピン7より構成される。4は板状基材であり、所定の形状に成形されている。この基材4にはこれを貫通する多数の穴5が断熱不要部11を除いたその全面に亘ってほぼ均等に分散されるように穿設されており、この穴5の径はビーズ6が容易に通過しうる大きさとされている。断熱不要部11は断熱不要な位置の周囲に設けられた陵面14と板状基材4により密閉されている。 【0009】発泡樹脂成形品の成形は以下のように行われる。先ず、基材4を下型2の上面に立設された支持ピン7により支持した後、上型1を下型の上にかぶせて型絞めすることによって固定する。この時上型1に立設された板押えピン8により、前加工された板状基材4に例えば反りやうねりなどの微小変形が生じていたとしても、板押えピン8により所定厚さの発泡断熱の必要な空所10が形成される。また、発泡断熱の不要な空所の周囲に設けられた陵面14は上型1に立設された板押えピン8により、板状基材4が下型2と密着されることにより密閉される。 【0010】次いで、上型に開口する複数の注入口9からビーズ6を上型の発泡断熱必要空所内に注入する。このビーズ6はガス成分組成を含む粒状のポリスチレンやポリエチレン等の樹脂からなり、予め所定の大きさに予備発泡されている。すると、ビーズ6は上型の発泡断熱必要空所内に充填されると同時に多数の穴5を通って下側の発泡断熱必要空所内に充填される。この時、断熱不要部11はその陵面14と板状基材4によって密閉されているためビーズ6が流入されない。 【0011】その後、充填されたビーズ6を加熱することによってビーズ6が溶融発泡し、発泡樹脂同志やこれと板状基材4とが溶着されて発泡樹脂成形品が一体化して成形される。次いで、成形型3を冷却水によって冷却した後、上型1を分離し、板状基材4及びこれと一体化された発泡樹脂成形品を取り出す。その後図6に示すように、取り出した発泡樹脂成形品において上型1に立設された板押えピン8の位置に形成された空間に断熱シール13を貼着することにより上面全体を発泡断熱12で被覆する。 【0012】以上の如く、注入口9より注入されたビーズ6は上型1に立設されたピン8によって所定の空隙が得られた断熱の必要な箇所に充填され、不要な箇所には充填されないので、所定の発泡樹脂成形品を一体化して成形しうる。また、発泡樹脂成形品は板状基材4の上型に面した断熱の必要な部分と融着するのみならず、多数の穴6内の発泡樹脂を介して下型に面した断熱が必要な部分と一体化されるため板状基材5と発泡樹脂成形品とは強固に接合される。 【0013】ガス成分組成を含む樹脂のビーズが通過しうる径の多数の穴を断熱不要部以外の全面に分散させて穿設した板状基材を支持ピン及び板押えピンによりその上面側及び下面側にそれぞれ上側空所及び下側空所が形成され、かつ断熱不要部を密閉するように成形型のキャビティ内に配置したため、反りやうねりなどの微小変形により所定の形状が得られなかった基材でも型締め時に所定の形状となり断熱不要部の周囲は密閉されるので、発泡ビーズは上側空所内に充填されるのみならず上側空所から多数の穴を通って下側空所にも万遍なく容易に充填することができる。従って、このビーズを加熱して溶融発泡させることにより発泡樹脂成形品を板状基材の上面及び下面にこれと一体化して一挙に形成することができる。 【0014】また、樹脂成形品を予め成形する必要がなく、この樹脂成形品を板状基材の上下両面に貼着する必要もないので、コストを大巾に低減できる。 【0015】さらに、発泡樹脂成形品はそれ自身で基材の上下両面に融着するとともに多数の穴内の発泡樹脂成形品を介して相互に結合されるので、これら発泡樹脂成形品を板状基材に強固に接合させることができる。 【0016】 【発明の効果】反りやうねりなどの微小変形により所定の形状が得られなかった基材でも型締め時に板状基材を押えるピンにより発泡断熱の不要な位置の周囲に設けた陵面と板状基材が密着され、不要部の周囲は密閉されるので、充填不良を無くすと共に、板状基材と発泡樹脂成形品とを強固にすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所 【住所又は居所】東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
|
| 【出願日】 |
平成14年2月26日(2002.2.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075096 【弁理士】 【氏名又は名称】作田 康夫
|
| 【公開番号】 |
特開2003−245936(P2003−245936A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月2日(2003.9.2) |
| 【出願番号】 |
特願2002−48966(P2002−48966) |
|