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【発明の名称】 発泡ブロックの製造方法
【発明者】 【氏名】林原 和徳

【要約】 【課題】高価な生分解性樹脂を100%使用する型内発泡の発泡ブロックに変わって、生分解性樹脂の使用を40%以下におさえた安価な生分解性の発泡ブロックを提供する。

【解決手段】生分解性樹脂40%とコーンスターチ60%を押し出し機で発泡させ、短くカットして発泡ビーズを作り、その発泡ビーズと霧状の生分解性接着剤を、回転させた所定の型枠内の中心部に噴射し、遠心力によって型枠の内側より緊密に隙間なく接着し、乾燥する事によって生分解性の発泡ブロックを成形する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】下記工程から成ることを特徴とする、発泡ブロックの製造方法。
(1)熱硬化耐水性の生分解性樹脂発泡用ペレットとコーンスターチを撹拌混合する第一の工程(2)前記混合物を押し出し機で発泡させて、発泡ビーズを造る第二の工程(3)発泡ビーズと霧状にした接着剤を同時に噴射させる第三の工程(4)前記ビーズを所定の型枠を回転させながら受け、遠心力により内側より緊密に接着させてブロック化する第四の工程(5)前記ブロックを乾燥させる第五の工程
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発泡ブロックの製造方法。詳しくは生分解性樹脂とコーンスターチを混合し発泡させてビーズ化し、その発泡ビーズを霧状にした接着剤と共に回転する所定の型枠内の中心部に噴射して、遠心力によって内側より隙間なく接着し、乾燥する事によってブロック化する、発泡ブロックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発泡ブロックは型内発泡によって製造されている。発泡スチロール等も大きなブロックにした後、所定の寸法にカットされて販売されている。その発泡スチロールが自然界で分解しないため敬遠され、生産量も最盛期の1/3に激減している。
【0003】それに変わるものとして、生分解性樹脂の発泡ブロックが製造されているが、生分解性樹脂そのものが汎用樹脂価格の5倍以上であり、その樹脂を100%使用して製造された製品も高価なものになり、緩衝材としては手の届かない所にある。
【0004】そのため、焼却時に有害ガスが発生しないという理由からポリプロピレンやポリエチレンの発泡ブロックが主流となりつつある。しかし、近年世界的な関心事である地球温暖化防止の観点からもベストとは言い難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのような理由からも、現在緩衝材市場で一番求められているのは、生分解性の発泡ブロックである。しかし、そこには価格の問題が大きな障害となっている。
【0006】本発明は上記問題点を解決し、ポリプロピレンやポリエチレンの発泡ブロックと同等もしくはそれ以下の安価な生分解性樹脂の発泡ブロックを提案し、廃棄物の焼却主流の流れを変える事を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための手段として、本発明に係る請求項1の発明は、下記工程から成ることを特徴とする。
(1)熱硬化耐水性の生分解性樹脂発泡用ペレットとコーンスターチを撹拌混合する第一の工程(2)前記混合物を押し出し機で発泡させて、発泡ビーズを造る第二の工程(3)発泡ビーズと霧状にした接着剤を同時に噴射させる第三の工程(4)前記ビーズを所定の型枠を回転させながら受け、遠心力により内側より緊密に接着させてブロック化する第四の工程(5)前記発泡ブロックを乾燥させる第五の工程【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施の形態の一例について説明する。
【0009】図1乃至図6に示すものによって、本発明に係る生分解性樹脂の発泡ブロックの製造方法について説明する。
【0010】まず、図1に示すように第一の工程としては、混合撹拌機1の一部を構成する容器2内に、生分解性樹脂発泡用ペレット3を4kgとコーンスターチ4を6kg投入し、前記混合撹拌機1の一部を構成する撹拌羽5とその下部に取り付けた駆動源のモーター6を回転させて5分〜10分間撹拌し、混合物7を形成する。
【0011】この場合、上記の混合撹拌機1は粉体混合撹拌用の従来周知のものを利用すれば良いので、ここではその詳しい説明は省略する。生分解性樹脂発泡用ペレット3は、熱硬化耐水性のコーンポール(日本コーンスターチ株式会社製)のものが好ましい。コーンスターチ4は一般市販のものを使用すれば良く、コーンスターチにおが屑の微粉末を発泡核剤や増量剤として混合してもよい。その場合、全体重量の3%〜20%重量部程度が好ましい。尚、発泡核剤や増量剤はこれに限定されるものではない。
【0012】次に、図2に示すように第二の工程としては、押し出し機10の一部を構成する、ホッパー11に図1で形成された混合物7を投入し、押し出し機10の一部を構成する定量供給機12を作動させて押し出し筒13へ供給される。その後押し出し機10の一部を構成する駆動源モーター14の回転により、混練りされながら先端へ移動する。途中、押し出し機10の一部を構成する給水装置16により、水17が500g供給され、押し出し機10の一部を構成する熱源ヒーター18により過熱され先端部の押し出し機10の一部を構成する金型15より押し出される。その後、押し出し機10の一部を構成する回転カッター19によってカットされた後、空気に触れ発泡して、発泡ビーズ20を形成する。
【0013】この場合、押し出し機は通常市販のものを利用出来るので、詳しい説明は省略する。水17は混合物7の3%〜10%重量部が好ましい。また、熱源ヒーター18、の温度は60℃からなだらかに上昇設定し、先端部で200℃に設定されるのが好ましい。金型15の穴径は3¢が好ましいがこれに限定されるものではない。回転カッター19は、発泡ビーズ20の長さが10mmにカットされるように設定されるのが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0014】次に、図3に示すように第三の工程としては、発泡ビーズ噴射装置21の一部を構成するホッパー22の中に図2で形成された発泡ビーズ20を投入し、発泡ビーズ噴射装置21の一部を構成する送風装置23を作動させ発泡ビーズを飛ばすと同時に、発泡ビーズ噴射装置21の一部を構成するコンプレッサー24を作動させ、発泡ビーズ噴射装置21の一部を構成するスプレーガン27によって、発泡ビーズ噴射装置21の一部を構成する接着剤タンク25より、接着剤26を吸い上げ噴霧する。それにより、接着剤の付着した発泡ビーズ28が形成されつつ噴射される。
【0015】この場合、送風装置23は風力の調整が可能なものが好ましい。また、送風パイプの一部をホッパー22の下部で絞り込み、一部で真空状態を作り発泡ビーズの吸い込みが強くなるようにするのが好ましい。スプレーガン27は出来るだけ微細な霧状になるように設定されるのが好ましく、接着剤26はPVAの7%溶液とCMCの3%溶液を9:1に混合したものが好ましいが、接着剤および混合比は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0016】次に、図4に示すように第四の工程としては、遠心力成形装置30の一部を構成する型枠31を遠心力成形装置30の一部を構成する駆動源のモーター32を作動させ回転させる。その中心部に向けて図3で形成された接着剤の付着した発泡ビーズ28を噴射し、遠心力により内側より隙間なく緊密に接着させて発泡ブロック34を形成する。
【0017】この場合、駆動源モーター32はインバーターつきでスピードを調節出来る事が好ましい。また、型枠31は型枠押へ35より型枠31ごと簡単に外せる設計とし、回転時、型枠31がぶれなくスムーズに回転するように外枠37と型枠押へ35の間に、ゴムローラー36を付けるのが好ましい。発泡ブロック34は、型枠に入った状態で乾燥工程へまわる。
【0018】次に、図5に示すように第五の工程としては、乾燥室50の一部を構成する棚51に、図4で形成された発泡ブロック34を並べ、乾燥室50の一部を構成する暖房装置52を作動させ、一昼夜乾燥させた後、型枠を外して、完成品の発泡ブロック55を形成する。
【0019】この場合、暖房装置52は除湿機能がついているものが好ましい。なお、発泡ブロック55は型枠からはずされた後は、空気中の水分を取り込まないよう、直ちに包装梱包される事が好ましい。
【0020】図6は、以上の工程で形成された発泡ブロック55の斜視図。
【0021】上記のような工程で製造された発泡ブロックは、型内発泡のように高価な生分解性樹脂を100%使用することがなく、生分解性樹脂40%、コーンスターチ60%で出来ているため安価である。また、耐水性の生分解性樹脂を使用しているので、耐湿性に優れ赤道直下を通過する船便にも使える製品となっている。なお、接着剤も生分解性のものを使っているので、地球環境に配慮した製品となっている。
【0022】上記のような特徴を有するので、地球環境問題、ゴミ問題、ISO−14000取得、ヨーロッパ輸出向け等、関心のある企業には、待望の緩衝材といえる。
【0023】
【発明の効果】前記構成のように、請求項1の発明によれば高価な生分解性樹脂の使用を40%以下に押へ、安価な商品を提供できる。また、遠心力を応用した接着法によって、均一な密度の発泡ブロックが成形できる。今までの上下左右からの圧着成形では、発泡ビーズ自体が緩衝材のため、加えた力が全体に伝達されず、発泡ブロックの密度にむらが出来たが、その点が解消された。また、ポリプロピレンやポリエチレンの発泡ブロックのように、廃棄の際の焼却処理主流の流れを変え、地球温暖化防止にも効果が期待できる。
【出願人】 【識別番号】594148449
【氏名又は名称】北星鉛筆株式会社
【識別番号】397078158
【氏名又は名称】三條実業株式会社
【識別番号】500446627
【氏名又は名称】有限会社シーダーウッド
【出願日】 平成14年2月19日(2002.2.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−236943(P2003−236943A)
【公開日】 平成15年8月26日(2003.8.26)
【出願番号】 特願2002−84467(P2002−84467)