| 【発明の名称】 |
製品の作成方法及びその製品 |
| 【発明者】 |
【氏名】本田 朋子 【住所又は居所】神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株式会社東芝生産技術センター内
【氏名】高橋 不二男 【住所又は居所】神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株式会社東芝生産技術センター内
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| 【要約】 |
【課題】複雑な形状を有しても、必要とされる加工表面の仕上げ精度と寸法精度とを確保すること。
【解決手段】3次元製品モデルMとフレーム20とフレーム20内に3次元製品モデルMを支持する複数のサポート21とからなる3次元製品モデルデータに対して3次元製品モデルMのコア面側とキャビティ面側とに支柱形状22a、22bを付加し、この支柱形状22a、22bの付加された3次元製品モデルデータに基づいて光造形を行ない、この光造形物Pに対して3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って切削加工を行ない、この後に支柱形状22a、22b及びサポート21を除去する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 3次元製品モデルデータに基づいて光造形を行なう光造形工程と、前記3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って切削加工を行なう切削加工工程とを有し、前記光造形した光造形物に対して前記切削加工を行なって3次元製品を作成する、又は前記切削加工により作成された切削物に対して前記光造形を行なって前記3次元製品を作成することを特徴とする製品の作成方法。 【請求項2】 前記3次元製品モデルデータは、前記3次元製品のモデルと、フレームと、このフレーム内に前記3次元製品モデルを支持する複数のサポートとからなることを特徴とする請求項1記載の製品の作成方法。 【請求項3】 前記光造形工程は、前記3次元製品のモデルと、フレームと、このフレーム内に前記3次元製品モデルを支持する複数のサポートとからなる前記3次元製品モデルデータに対して、前記3次元製品モデルのいずれか一方の面側に少なくとも1つの支柱を付加する工程と、前記支柱の付加された前記3次元製品モデルデータに基づいて光硬化性樹脂を硬化させて光造形する工程と、を有することを特徴とする請求項1記載の製品の作成方法。 【請求項4】 3次元製品モデルと、フレームと、このフレーム内に前記3次元製品モデルを支持する複数のサポートとからなる前記3次元製品モデルデータに対して、前記3次元製品モデルのいずれか一方の面側に少なくとも1つの支柱を付加する工程と、前記支柱の付加された前記3次元製品モデルデータに基づいて光硬化性樹脂を硬化させて光造形する工程と、前記光造形された光造形物に対して前記3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って切削加工を行なう工程と、から成ることを特徴とする製品の作成方法。 【請求項5】 3次元製品モデルと、フレームと、このフレーム内に前記3次元製品モデルを支持する複数のサポートとからなる前記3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って被加工物を切削加工する工程と、前記3次元製品モデルに対して特定部分の形状データを付加した3次元製品モデルデータに基づいて光硬化性樹脂を硬化させて前記特定部分を光造形する工程と、前記サポートを除去する工程と、から成ることを特徴とする製品の作成方法。 【請求項6】 前記切削工程により切削加工される被加工物の材料は、前記光造形により使用する光硬化性樹脂と同等の樹脂、前記光硬化性樹脂と整合性のある樹脂、又は前記光造形により再利用できる材料であることを特徴とする請求項1、4又は5のうちいずれか1項記載の製品の作成方法。 【請求項7】 前記製品は、当該製品の設計の確認、前記製品の機能の確認の試作として用いるモックアップであることを特徴とする請求項1、4又は6のうちいずれか1項記載の製品の作成方法。 【請求項8】 製品の3次元製品モデルデータに基づいて光造形を行なう光造形と、前記3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って行なう切削加工とにより作成した各加工物を接合して成ることを特徴とする製品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば製品の設計の確認や製品の機能の確認の試作として用いるモックアップなどの少量の製品を、金型を用いることなく作成する製品の作成方法及びその製品に関する。 【0002】 【従来の技術】光造形は、紫外線レーザ光を光硬化性樹脂に走査させて光硬化反応により板状に硬化させ、この硬化した層を複数層積層させることにより光造形物(3次元の製品)を作成する。この光造形では、複雑な形状の光造形物を造形できる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光造形では、光造形物が樹脂の積層構造になるために、3次元製品の傾斜部や曲面部は、複数の細かい段差によって構成される。このため、3次元製品の表面の高い仕上げ精度を必要とする場合には、鑢等により表面を磨くなどして表面仕上げを行なっている。 【0004】3次元製品の微小な曲面形状(微小R形状)については、樹脂の積層構造による段差によって潰れる場合がある。 【0005】又、光造形では、光造形時に、光硬化性樹脂の硬化による樹脂の収縮を考慮に入れて造形しているが、金型を用いて3次元製品を成形する技術と比較して光硬化性樹脂の収縮を制御しにくく、高い寸法精度を得ることは難しい。 【0006】一方、切削加工は、被加工物を高速に精度高く加工することができる。しかしながら、一般的な3軸の切削加工装置を用いた場合には、複雑な形状の特殊部分の形状を加工することが難しい。 【0007】そこで本発明は、複雑な形状を有しても、必要とされる加工表面の仕上げ精度と寸法精度とを確保できる少量製品の作成方法及びその製品を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、3次元製品モデルデータに基づいて光造形を行なう光造形工程と、3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って切削加工を行なう切削加工工程とを有し、光造形した光造形物に対して切削加工を行なって3次元製品を作成する、又は切削加工により作成された切削物に対して光造形を行なって3次元製品を作成することを特徴とする製品の作成方法である。 【0009】本発明は、上記本発明の製品の作成方法において、3次元製品モデルデータは、3次元製品のモデルと、フレームと、このフレーム内に3次元製品モデルを支持する複数のサポートとからなることを特徴とする。 【0010】本発明は、上記本発明の製品の作成方法において、光造形工程は、3次元製品のモデルと、フレームと、このフレーム内に3次元製品モデルを支持する複数のサポートとからなる3次元製品モデルデータに対して、3次元製品モデルのいずれか一方の面側に少なくとも1つの支柱を付加する工程と、支柱の付加された3次元製品モデルデータに基づいて光硬化性樹脂を硬化させて光造形する工程とを有することを特徴とする。 【0011】本発明は、3次元製品モデルと、フレームと、このフレーム内に3次元製品モデルを支持する複数のサポートとからなる3次元製品モデルデータに対して、3次元製品モデルのいずれか一方の面側に少なくとも1つの支柱を付加する工程と、支柱の付加された3次元製品モデルデータに基づいて光硬化性樹脂を硬化させて光造形する工程と、光造形された光造形物に対して3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って切削加工を行なう工程とから成ることを特徴とする製品の作成方法である。 【0012】本発明は、3次元製品モデルと、フレームと、このフレーム内に3次元製品モデルを支持する複数のサポートとからなる3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って被加工物を切削加工する工程と、3次元製品モデルに対して特定部分の形状データを付加した3次元製品モデルデータに基づいて光硬化性樹脂を硬化させて特定部分を光造形する工程と、サポートを除去する工程とから成ることを特徴とする製品の作成方法である。 【0013】本発明は、上記本発明の製品の作成方法において、切削工程により切削加工される被加工物の材料は、光造形により使用する光硬化性樹脂と同等の樹脂、光硬化性樹脂と整合性のある樹脂、又は光造形により再利用できる材料であることを特徴とする。 【0014】本発明は、上記本発明の製品の作成方法において、製品は、当該製品の設計の確認、製品の機能の確認の試作として用いるモックアップであることを特徴とする。 【0015】本発明は、製品の3次元製品モデルデータに基づいて光造形を行なう光造形と、3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って行なう切削加工とにより作成した各加工物を接合して成ることを特徴とする製品である。 【0016】 【発明の実施の形態】(1)以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。 【0017】図1は本発明の製品の作成方法に適用するシステムの構成図である。このシステムは、3次元CAD装置1と、3次元CAM装置2と、NC(数値制御)制御部3を有する加工機4(以下、NC制御部3と加工機4とを合わせてNC加工機5と称する)と、光造形制御部6を有する光造形装置7とからなる。 【0018】3次元CAD装置1は、設計者によりデザインされた製品の3次元製品モデルデータを作成する機能を有する。 【0019】更に、3次元CAD装置1は、3次元製品モデルデータに基づいて光造形装置7を動作させるための光造形用データを作成し、この光造形用データを光造形装置7に転送する機能を有する。 【0020】3次元CAM装置2は、3次元CAD装置1により作成された3次元製品モデルデータを受け取り、この3次元製品モデルデータに基づいてNC加工機5を動作させるためのNCデータを作成し、このNCデータをNC加工機5に転送する機能を有する。 【0021】NC加工機5は、3次元CAM装置2から転送されたNCデータに従って動作して被加工物8を例えば切削加工する機能を有する。 【0022】光造形装置7は、レーザ装置9から出力された紫外線レーザ光10を光造形樹脂槽11内に入れられた光硬化性樹脂12に走査させ、かつ光造形樹脂槽11内のエレベータ13を昇降させて、光硬化性樹脂12を光硬化反応により板状に硬化させた層を複数積層させることにより光造形物(3次元の製品)Pを作成するものである。 【0023】レーザ装置9から出力された紫外線レーザ光10の光路上には、ガルバノミラー14が設けられている。このガルバノミラー14は、レーザ装置9から出力された紫外線レーザ光10を振って光硬化性樹脂12に照射する。 【0024】光造形制御部6は、3次元CAD装置1から転送された光造形用データに従ってレーザ装置9の動作タイミング、ガルバノミラー14の回転角度、エレベータ13の昇降などを制御する機能を有する。 【0025】次に、上記の如く構成されたシステムを用いて製品、例えば製品の設計の確認や製品の機能の確認の試作として用いるモックアップの作成方法について図2に示すモックアップ作成工程図に従って説明する。 【0026】設計者は、3次元CAD装置1を操作して、例えば図3に示す携帯電話機に用いる蓋の3次元製品モデルMを作成し、この3次元製品モデルMの3次元製品モデルデータを作成する。この3次元製品モデルデータは、複数種類の3次元製品モデルMを予め作成しておき、3次元CAD装置1の記憶装置に記憶しておいてもよい。 【0027】先ず、支持形状付加工程(ステップ#1)において、3次元CAD装置1は、設計者の操作を受けて、記憶装置に記憶した3次元製品モデルMのデータを読み込み、3次元製品モデルMに対して図4に示すようにフレーム20と複数のサポート21とからなる支持形状を付加する。 【0028】フレーム20は、3次元製品モデルMの形状を囲む大きさの四辺形の枠に形成されている。このフレーム20には、基準cが付加され、NC加工機5による切削加工用の治具の一部又は全部を兼ねるものとなる。 【0029】サポート21は、フレーム20に対して3次元製品モデルMを支持するもので、その大きさは例えば幅1〜5mm、厚さ0.5〜1mm、長さ5〜10mmに設計される。 【0030】これにより、図4に示すように3次元製品モデルMに対してフレーム20と複数のサポート21とが付加された3次元製品モデルデータが作成される。 【0031】次に、NCデータB作成工程(ステップ#2)において、3次元CAD装置1により作成された3次元製品モデルデータが3次元CAM装置2に送られる。 【0032】この3次元CAM装置2は、3次元製品モデルデータを受け取り、この3次元製品モデルのうち必要とする表面粗さが低い側、例えば3次元製品モデルMの外観側と反対側で、リブやボス等の機構形状が付加されている側(以下、コア面側と称する)を切削加工するために用いるNCデータBを作成する。 【0033】このときNCデータBは、複数のサポート21及びフレーム20に付された基準cを基準に作成される。 【0034】なお、3次元製品モデルMを作成するための金型を作成すれば、この金型はコア面側(凸側)とキャビティ側(凹側)とに2分割される。3次元CAM装置2では、金型は作成しないが、この金型のコア面側に対応するNCデータBを作成する。 【0035】次に、支柱形状付加工程(ステップ#3)において、3次元CAD装置1は、設計者の操作を受けて、3次元製品モデルMに対して図5に示すように複数の支柱形状22a、22b(図6を参照)を付加する。これら支柱形状22a、22bは、光造形時に3次元製品モデルMの位置を規制するためのサポート機能を有する。 【0036】なお、支柱形状22aはコア面側に付加され、支柱形状22bはキャビティ面側に付加される。なお、図5はコア面側を示すので、支柱形状22bは3次元製品モデルMに隠れている。 【0037】これら支柱形状22a、22bは、底面の径が例えばφ3の円錐形状である。これら支柱形状22a、22bは、高さが3次元製品モデルMの表面から上記支持形状付加工程(ステップ#1)において作成された支持形状(フレーム20及びサポート21)のフレーム20の下面までの距離よりも例えば数m長く、かつ底面が支持形状(フレーム20及びサポート21)の下面と同じ高さにあり、頂点が3次元製品モデルMに突き出ない程度に食い込んでいる。 【0038】なお、支柱形状22aは、少なくとも1箇所に設けられれば良く、上述した3次元製品モデルMのサポートの他に必要とする表面粗さが高い側すなわち3次元製品モデルMの外観側(キャビィテイ面側)を加工する際の加工負荷に対する強度補強として機能する。 【0039】支柱形状22bは、少なくとも1箇所に設けられれば良く、上述した3次元製品モデルMのサポートの他にキャビィテイ側とは反対面側のコア面側を加工する際の加工負荷に対する強度補強として機能する。 【0040】次に、NCデータA作成工程(ステップ#4)において、3次元CAD装置1により作成された支柱形状22a、22bが付加された3次元製品モデルデータが3次元CAM装置2に送られる。 【0041】この3次元CAM装置2は、支柱形状22a、22bが付加された3次元製品モデルデータを受け取り、この3次元製品モデルのうちキャビティを切削加工するために用いるNCデータAを作成する。このときNCデータAは、複数のサポート21及びフレーム20に付された基準cを基準に作成される。 【0042】次に、光造形用データ作成工程(ステップ#5)において、3次元CAD装置1により支持形状(フレーム20及びサポート21)及び支柱形状22a、22bが付加された3次元製品モデルデータに基づいて光造形装置7を動作させるための光造形用データを作成し、この光造形用データを光造形制御部6に転送する。 【0043】このとき、光硬化性樹脂12の硬化時の収縮を考慮し、かつ後工程での切削加工して仕上げることを考慮して大き目に光硬化性樹脂12の収縮率を付加する。 【0044】次に、光造形工程(ステップ#6)において、光造形制御部6は、3次元CAD装置1から転送された光造形用データを受け、この光造形用データに従ってレーザ装置9の動作タイミング、ガルバノミラー14の回転角度、エレベータ13の昇降などを制御する。 【0045】これにより、光造形装置7は、図6に示すようにレーザ装置9から出力された紫外線レーザ光10をガルバノミラー14の揺動によって光造形樹脂槽11内の光硬化性樹脂12上に走査し、かつ光造形樹脂槽11内のエレベータ13を下降し、光硬化性樹脂12において光硬化反応により板状に硬化させた層を複数積層させて光造形物Pを作成する。 【0046】この光造形物Pは、3次元製品モデルMとフレーム20と複数のサポート21と複数の支柱形状22a、22bとからなる。又、3次元製品モデルMには、リブ23、ボス24がコア面側に形成されている。 【0047】なお、図6では紫外線レーザ光10を光硬化性樹脂12上に走査して光造形物Pの部分Paを作成しているところを示す。 【0048】次に、切削加工A工程(ステップ#7)において、光造形物Pは光造形樹脂槽11内から取り出されてNC加工機5に設置される。このとき、光造形物Pは、上記ステップ#1で付加した支持形状(フレーム20及びサポート21)が有する基準cで位置合わせして設置される。 【0049】このNC加工機5は、図7に示すように上記ステップ#4で作成されたNCデータAに従って光造形物Pのキュビティ面側を工具5aにより切削加工し、光造形物Pのキュビティ側面を仕上げる。 【0050】この切削加工のとき光造形物Pは、切削加工する際の加工負荷が各支柱形状22aによりその強度が補強されて支持される。 【0051】次に、支柱形状除去工程(ステップ#8)において、光造形物Pにおけるコア面側の支柱形状22aがカッター等により除去される。 【0052】次に、切削加工B工程(ステップ#9)において、光造形物Pは反転されてNC加工機5に設置される。このとき、光造形物Pは、上記ステップ#1で付加した支持形状(フレーム20及びサポート21)が有する基準cで位置合わせして設置される。 【0053】このNC加工機5は、図8に示すように上記ステップ#2で作成されたNCデータBに従って光造形物Pのコア面側を工具5aにより切削加工し、光造形物Pのコア側面を仕上げる。 【0054】なお、この切削加工B工程(ステップ#9)の後、光造形物Pにおけるキュビティ面側の支柱形状22bがカッター等により除去される。 【0055】次に、支持形状部除去工程(ステップ#10)において、光造形物Pにおけるフレーム20及びサポート21の支持形状がカッター等により除去される。 【0056】この結果、図9に示すような例えば図3に示す携帯電話機に用いる蓋の3次元製品のモックアップMaが作成される。 【0057】このように第1の実施の形態においては、3次元製品モデルMとフレーム20とフレーム20内に3次元製品モデルMを支持する複数のサポート21とからなる3次元製品モデルデータに対して3次元製品モデルMのコア面側とキャビティ面側とに支柱形状22a、22bを付加し、この支柱形状22a、22bの付加された3次元製品モデルデータに基づいて光造形を行ない、この光造形物Pに対して3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って切削加工を行ない、この後に支柱形状22a、22b及びサポート21を除去するので、光造形により複雑な形状の光造形物を造形でき、かつ切削加工により高速に精度高く加工することができることから、複雑な形状を有しても、必要とされる加工表面の仕上げ精度と寸法精度とを有するモックアップMaを作成できる。 【0058】従って、モックアップなどの少量の製品を金型を用いることなく作成でき、少量の製品を金型を用いて作成する場合よりもコスト的に有利である。 【0059】又、光造形物Pのキュビティ側面及びコア側面を仕上げるとき、これらキュビティ側面及びコア側面を各支柱形状22a、22bにより支持するので、切削加工する際の加工負荷に対して強度の補強がされる。 【0060】これら支柱形状22a、22bは、円錐の頂点が3次元製品モデルMに接続されるので、切削加工の終了後に、カッター等により簡単にかつ3次元製品モデルMに影響を与えずに除去できる。 【0061】サポート21の支柱形状22a、22bと同様にカッター等により簡単にかつ3次元製品モデルMに影響を与えずに除去できる。 【0062】(2)次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。 【0063】システム構成は、上記第1の実施の形態で用いた図1に示すシステムと同様の構成なので、同図に示すシステムを用いて説明する。 【0064】この第2の実施の形態においても、製品の設計の確認や製品の機能の確認の試作として用いるモックアップの作成方法について図10に示すモックアップ作成工程図に従って説明する。 【0065】切削加工する被加工物(ワーク)の材料は、光造形で使用する光硬化性樹脂と同等の材料、若しくは光造形で使用する光硬化性樹脂と接合性のある樹脂から生成させるもので、光造形工程で再利用できる材料である。 【0066】すなわち、切削加工する被加工物の材料は、光造形時に、被加工物の一部とオーバラップさせて光硬化性樹脂に紫外線レーザ光を走査させて新規に光造形形状を作成する、若しくは被加工物の一部と接するように光硬化性樹脂に紫外線レーザ光を走査させて新規に光造形形状を作成することで、被加工物と新規の光造形物形状とが接合する樹脂である。 【0067】設計者は、3次元CAD装置1を操作して、例えば上記図3に示す携帯電話機に用いる蓋の3次元製品モデルMを作成し、この3次元製品モデルMの3次元製品モデルデータを作成する。この3次元製品モデルデータは、複数種類の3次元製品モデルMを予め作成しておき、3次元CAD装置1の記憶装置に記憶しておいてもよい。 【0068】先ず、支持形状付加工程(ステップ#11)において、3次元CAD装置1は、設計者の操作を受けて、記憶装置に記憶した3次元製品モデルMのデータを読み込み、3次元製品モデルMに対して上記図4に示すようにフレーム20と複数のサポート21とからなる支持形状を付加する。 【0069】フレーム20は、3次元製品モデルMの形状を囲む大きさの四辺形の枠に形成されている。このフレーム20には、基準cが付加され、NC加工機5による切削加工用の治具の一部又は全部を兼ねるものとなる。 【0070】サポート21は、フレーム20に対して3次元製品モデルMを支持するもので、その大きさは例えば幅1〜5mm、厚さ0.5〜1mm、長さ5〜10mmに設計される。 【0071】次に、光造形用データ作成工程(ステップ#12)において、3次元CAD装置1を操作して、3次元製品モデルMの中で、切削加工により加工することができない複雑な特定部分、例えば図11に示すように3次元製品モデルMのコア面側に形成されるアンダーカット形状25のみの光造形用データを作成する。 【0072】このとき、ステップ#11において付加されたフレーム20が有する基準cを基準として光造形用データを作成し、この光造形用データに3次元製品モデルMの位置情報を付加する。 【0073】次に、NCデータC作成工程(ステップ#13)において、3次元CAD装置1により作成された3次元製品モデルデータが3次元CAM装置2に送られる。 【0074】この3次元CAM装置2は、3次元製品モデルデータを受け取り、支持形状(フレーム20及びサポート21)のフレーム20の外周と同じ大きさの被加工物の形状から、同支持形状の付加された3次元製品モデルMのキャビティ面側を加工するために用いるNCデータCを作成する。このとき、フレーム20が有する基準cを基準に作成する。 【0075】次に、NCデータD作成工程(ステップ#14)において、3次元CAM装置2は、支持形状(フレーム20及びサポート21)の付加された3次元製品モデルMのキャビティ面側の形状を被加工物の形状から加工した後、コア面側のアンダーカット形状25等の複雑な特定部分を除いた形状を加工するために用いるNCデータDを、支持形状(フレーム20及びサポート21)の付加された3次元製品モデルMに基づいて作成する。このとき、フレーム20が有する基準cを基準に作成する。 【0076】次に、切削加工C工程(ステップ#15)において、図12に示す被加工物26がNC加工機5に設置される。このとき、被加工物26は、上記ステップ#1で付加した支持形状(フレーム20及びサポート21)が有する基準cで位置合わせして設置される。この被加工物26は、フレーム20の外周と同じ大きさに形成されている。 【0077】このNC加工機5は、上記ステップ#13で作成されたNCデータCに従って、支持形状(フレーム20及びサポート21)の付加された3次元製品モデルMのキャビティ面側を工具5aにより切削加工する。 【0078】次に、切削加工D工程(ステップ#16)において、図13に示すようにキャビティ面側が切削加工された被加工物26aがそのコア面側とキャビティ面側とが反転されてNC加工機5に設置される。このとき、被加工物26aは、上記ステップ#1で付加した支持形状(フレーム20及びサポート21)が有する基準cで位置合わせして設置される。 【0079】このNC加工機5は、上記ステップ#14で作成されたNCデータDに従って、支持形状(フレーム20及びサポート21)の付加された3次元製品モデルMのコア面側を工具5aにより被加工物26aを切削加工する。 【0080】この切削加工により作成された切削加工物26cは、3次元製品モデルMとフレーム20と複数のサポート21とからなり、アンダーカット形状25等の複雑な特定部分が除かれている。 【0081】次に、光造形工程(ステップ#17)において、図14に示すように光造形装置7は、ステップ#12において作成された光造形用データに従ってレーザ装置9の動作タイミング、ガルバノミラー14の揺動角度、エレベータ13の昇降などを制御し、アンダーカット形状25等の複雑な特定部分が光造形される。 【0082】すなわち、切削加工物26cが光造形樹脂槽11内のエレベータ13上に載置される。なお、光造形装置7に対する切削加工物26cの位置合わせは、切削加工物26cのフレーム20に有する基準cにより行なう。 【0083】エレベータ13の昇降動作により切削加工物26cにおけるアンダーカット形状25を光造形すべき部分を光硬化性樹脂12の水面に位置合わせする。 【0084】レーザ装置9から紫外線レーザ光10が出力されると、この紫外線レーザ光10がガルバノミラー14の回転により光硬化性樹脂12の水面上のアンダーカット形状25を光造形すべき部分に走査される。 【0085】そして、エレベータ13を下降し、光硬化性樹脂12において光硬化反応により板状に硬化させた層を複数積層させてアンダーカット形状25等の複雑な特定部分を光造形する。 【0086】次に、支持形状部除去工程(ステップ#18)において、アンダーカット形状25等の複雑な特定部分が光造形された切削加工物26cからカッター等を用いて支持形状(フレーム20及びサポート21)が除去される。 【0087】この結果、図3に示す携帯電話機に用いる蓋の3次元製品のモックアップMaが作成される。 【0088】このように第2の実施の形態においては、3次元製品モデルMとフレーム20とこのフレーム20内に3次元製品モデルMを支持する複数のサポート21とからなる3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って被加工物26を切削加工し、3次元製品モデルMに対してアンダーカット形状25等の複雑な形状部分の形状データを付加した3次元製品モデルデータに基づいて化させてアンダーカット形状25等の複雑な特定部分を光造形し、この後にサポート21を除去するので、切削加工により高速に精度高く加工することができ、かつ切削加工では加工できないアンダーカット形状25等の複雑な特定部分を光造形により3次元製品モデルMに接合して成形できる。 【0089】従って、複雑な形状を有しても、必要とされる加工表面の仕上げ精度と寸法精度とを確保できる。 【0090】なお、本発明は、上記第1及び第2の実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。 【0091】さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。 【0092】本発明は、3次元製品モデルデータに基づいて光造形を行なう光造形工程と、3次元製品モデルデータから作成されるNCデータに従って切削加工を行なう切削加工工程とを組み合わせてモックアップなどの少量の製品を金型を用いることなく作成する場合に適用できる。 【0093】例えば、図15は切削加工物30に対して光造形により光造形物31を接合する場合を示す。この場合、凹形状の切削加工物30の内部に、切削加工では加工できない形状の光造形物31を光造形している。 【0094】又、上記第1及び第2の実施の形態では、切削加工工程と光造形工程とを組み合わせて製品を作成する場合について説明したが、これら加工方法に限らず、他の加工方法、例えば粉末結合法、粒子堆積法、樹脂押し出し法、シート堆積法、気相成長法、ボーリング加工、マイクロ電解加工、放電加工、レーザ加工、超音波加工などを用いてもよい。 【0095】 【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、複雑な形状を有しても、必要とされる加工表面の仕上げ精度と寸法精度とを確保できる製品の作成方法及びその製品を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝 【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成13年11月6日(2001.11.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−136605(P2003−136605A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月14日(2003.5.14) |
| 【出願番号】 |
特願2001−341038(P2001−341038) |
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