| 【発明の名称】 |
射出成形機における材料替え、色替え方法ならびにその装置およびその金型の材料替え、色替え装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】堀川 義広 【住所又は居所】新潟県新潟市小金町3丁目1番1号 三菱マテリアル株式会社新潟製作所内
|
| 【要約】 |
【課題】材料替え、色替えを、効率よく短時間で行なう。
【解決手段】スクリュー19の先端19Aをホッパー20の供給口20Aより前方に配置して回転するとともに、加熱シリンダー17内の溶融した成形材料をスプルーから固定型5に設けられた製品キャビティへのゲートを通して排出する。バルブピン66を材料替え、色替え中に開閉動作する。溶融状態の成形材料がスプルー、ゲートを連続して通ることで、速やかに加熱シリンダー17、スプルー、ランナー、ゲートにある旧成形材料を速やかに排出する。して、新成形材料に替えて材料替え、色替えを行うことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基台の一側に型締装置を設けるとともに、前記基台の他側に射出装置を設け、前記射出装置は、ノズルを先端に形成するとともに材料供給部を基端側に設けた加熱シリンダーにスクリューを内蔵し、このスクリューに加圧装置を接続し、かつ前記型締装置と射出装置に製品キャビティを形成する可動型と固定型をそれぞれ取付けるとともに、前記固定型の材料通路に前記ノズルを接続した射出成形機における材料替え、色替え方法において、前記スクリューの先端を原材料供給部より前方に配置して回転するとともに、前記加熱シリンダー内の溶融した成形材料を前記材料通路から前記固定型に設けられた製品キャビティへのゲートを通して排出することことを特徴とする射出成形機における材料替え、色替え方法。 【請求項2】 前記固定型に設けられたゲートはバルブにより開閉され、このバルブを材料替え、色替え中に開閉動作することを特徴とする請求項1記載の射出成形機における材料替え、色替え方法。 【請求項3】 基台の一側に型締装置を設けるとともに、前記基台の他側に射出装置を設け、前記射出装置は、ノズルを先端に形成するとともに原材料供給部を基端に設けた加熱シリンダーにスクリューを内蔵し、このスクリューに加圧装置を接続し、かつ前記型締装置と射出装置に製品キャビティを形成する可動型と固定型をそれぞれ取付けるとともに、前記固定型の材料通路に前記ノズルを接続した射出成形機において、前記スクリューの位置検出手段を設けるとともに、この位置検出手段を制御装置に接続し、この制御装置に加圧装置を接続して、前記位置検知手段に基づいて前記制御装置によって材料替え、色替え時に前記加圧装置を作動することを特徴とする射出成形機。 【請求項4】 前記固定型に設けられたゲートはバルブにより開閉され、このバルブを材料替え、色替え中に複数回往復動させるバルブ駆動手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の射出成形機。 【請求項5】 前記制御装置に材料替え、色替え時間設定用のタイマーを設けたことを特徴とする請求項4記載の射出成形機。 【請求項6】 材料通路内の成形材料を常時溶融状態に保ち、前記材料通路から製品キャビティへのゲートをバルブにより開閉する金型で成形材料の切り替えに用いられる材料替え、色替え装置であって、前記バルブを複数回往復動させるバルブ駆動手段と、このバルブ駆動手段に接続した操作部を備えたことを特徴とする金型の材料替え、色替え装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、成形材料の材料替えまたは色替え(以下、材料替え、色替えという)を行なう射出成形機における材料替え、色替え方法ならびにその装置およびその金型の材料替え、色替え装置に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】この種のインラインスクリュータイプの射出成形機として、従来から種々の構造によるものが知られており、このような射出成形機にあっては、成形材料を替えて成形することが度々あり、また同じ金型で同種の成形材料であっても色を替えて成形することが頻繁に行われている。そして、この種の射出成形機においての成形材料の材料替え、色替えを行なうにあたって従来一般には、次のような方法が採用されていた。すなわち、射出成形機におけるシリンダにおいて先端側のノズルから射出される成形材料が、成形材料通路からキャビティ内に溶融されている成形材料を射出するようになっているもので、成形材料の材料替え、色替えを行なうには、シリンダの基端側での材料供給部であるホッパに対しての元の成形材料(旧成形材料)の投入を止め、次に新たな成形材料(新成形材料)の投入、供給を開始する。そして、計量、射出を数回繰り返すことによって、旧成形材料を徐々にノズル部から押出して排除し、新成形材料と入れ替えることにより行なっていた。 【0003】しかしながら、従来の射出成形での材料替え、色替えでは、シリンダの計量、射出動作の繰り返しによって、元の成形材料を新たな成形材料で徐々に押し出して排除することによる入れ替えであることから、この入れ替え操作時には新旧成形材料の混在している成形品が得られ、成形材料に無駄を生じるばかりでなく、このような入れ替え操作時間が長くかかるという不具合があった。さらに、従来の材料替え、色替え方法では、金型やノズルの部分に滞留、固着してしまう旧成形材料を完全に排除することは困難であった。 【0004】そこで、本発明は射出成形機の材料替え、色替えを、効率よく短時間で行なえ、しかもゲートがバルブ式のものにおいてはバルブ等に付着したものまでも確実に排除し得る射出成形機における材料替え、色替え方法ならびにその装置およびその金型の材料替え、色替え装置を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、で基台の一側に型締装置を設けるとともに、前記基台の他側に射出装置を設け、前記射出装置は、ノズルを先端に形成するとともに材料供給部を基端側に設けた加熱シリンダーにスクリューを内蔵し、このスクリューに加圧装置を接続し、かつ前記型締装置と射出装置に製品キャビティを形成する可動型と固定型をそれぞれ取付けるとともに、前記固定型の材料通路に前記ノズルを接続した射出成形機における材料替え、色替え方法において、前記スクリューの先端を原材料供給部より前方に配置して回転するとともに、前記加熱シリンダー内の溶融した成形材料を前記材料通路から前記固定型に設けられた製品キャビティへのゲートを通して排出することことを特徴とする射出成形機における材料替え、色替え方法ある。 【0006】この請求項1の構成によれば、加熱シリンダーから溶融した成形材料が材料通路を通ってゲートから排出されて材料替え、色替えを行うことができる。 【0007】請求項2の発明は、前記固定型に設けられたゲートはバルブにより開閉され、このバルブを材料替え、色替え中に開閉動作することを特徴とする請求項1記載の射出成形機における材料替え、色替え方法である。 【0008】この請求項2の構成によれば、バルブを材料替え、色替え中にバルブを開閉動作して材料通路やバルブなどに付着した旧成形材料を速やかに排出する。 【0009】請求項3の発明は、基台の一側に型締装置を設けるとともに、前記基台の他側に射出装置を設け、前記射出装置は、ノズルを先端に形成するとともに原材料供給部を基端に設けた加熱シリンダーにスクリューを内蔵し、このスクリューに加圧装置を接続し、かつ前記型締装置と射出装置に製品キャビティを形成する可動型と固定型をそれぞれ取付けるとともに、前記固定型の材料通路に前記ノズルを接続した射出成形機において、前記スクリューの位置検出手段を設けるとともに、この位置検出手段を制御装置に接続し、この制御装置に加圧装置を接続して、前記位置検知手段に基づいて前記制御装置によって材料替え、色替え時に前記加圧装置を作動することを特徴とする射出成形機である。 【0010】この請求項3の構成によれば、スクリューの位置検出手段により加熱シリンダーを所定箇所に配置して加熱シリンダー内から溶融した成形材料を材料通路を通ってゲートから排出して材料替え、色替えを行うことができる。請求項4の発明は、前記固定型に設けられたゲートはバルブにより開閉され、このバルブを材料替え、色替え中に複数回往復動させるバルブ駆動手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の射出成形機である。 【0011】この請求項4の構成によれば、バルブを材料替え、色替え中にバルブを開閉動作して材料通路やバルブなどに付着した旧成形材料を速やかに排出する。 【0012】請求項5の発明は、前記制御装置に材料替え、色替え時間設定用のタイマーを設けたことを特徴とする請求項4記載の射出成形機である。 【0013】この請求項5の構成によれば、タイマーによって材料替え、色替えの時間を調整することができる。 【0014】請求項6の発明は、材料通路内の成形材料を常時溶融状態に保ち、前記材料通路から製品キャビティへのゲートをバルブにより開閉する金型で成形材料の切り替えに用いられる材料替え、色替え装置であって、前記バルブを複数回往復動させるバルブ駆動手段と、このバルブ駆動手段に接続した操作部を備えたことを特徴とする金型の材料替え、色替え装置である。 【0015】この請求項6の構成によれば、操作部を操作してバルブ駆動手段により材料替え、色替え中にバルブを開閉動作してバルブなどに付着した旧成形材料を速やかに排出する【0016】 【発明の実施形態】以下、本発明の一実施形態を添付図を参照して説明する。まず、成形機である射出成形機の構成を説明する。本射出成形機は、図3に示すように、型締装置1および可塑化装置である射出装置2を備えており、これら型締装置1および射出装置2は基台3上に配されている。型締装置1は、金型たるホットランナー金型4である固定型5および可動型6を相互に開閉させるもので、固定型5が着脱可能に取り付けられる固定側プラテン7と、可動型6が着脱可能に取り付けられる可動側プラテン8とを有している。この可動側プラテン8は、例えば油圧駆動式の型締用シリンダー9により固定側プラテン7に対して接近および離反する方向(型開閉方向)に移動し、これにより、固定型5および可動型6を開閉するものである。 【0017】前記射出装置2は、その射出装置ベース11が前記基台3上に固定されたレール12上に前記金型4に対して接近および離反する方向に摺動自在に支持されている。そして、射出装置ベース11は、例えば油圧駆動式のシフトシリンダー13の駆動により移動するようになっている。射出装置2は、インラインスクリュー式のものであり、前記射出装置ベース11の移動に伴い前記固定型5に対して着脱するノズル16が先端に接続された加熱シリンダー17を備えている。この加熱シリンダー17には、加熱手段であるヒーター18が外周に設けられているとともに、スクリュー19が内蔵されている。また、加熱シリンダー17上で前記ノズル16と反対側の端部には材料供給部たるホッパー20が設けられている。このホッパー20は、可塑化前の熱可塑性樹脂などの成形材料(ペレット)が投入され、下端に設けた供給口20Aより成形材料を加熱シリンダー17に供給するものである。前記スクリュー19は、その軸方向すなわち金型4に対して接近および離反する方向へ駆動する加圧装置、例えば油圧駆動式の射出シリンダー21にロッド22を介して接続されている。また、このロッド22に固定されたスプライン筒23に歯車24がスクリュー19およびロッド22の軸方向に摺動自在にかつ回り止めされた状態でスプライン嵌合されている。そして、前記歯車24には、モーター25の回転出力軸に固定された歯車26が噛合している。すなわち、スクリュー19は、モーター25の駆動により回転するものである。 【0018】つぎに、前記ホットランナー金型4の構成を図1および図2に基づいて説明する。型体である前記固定型5および可動型6は、型閉時に相互間に製品形状の製品キャビティ31を形成するものである。固定型5は、固定側型板32と、この固定側型板32の裏面すなわち可動型6と反対側の面に固定された固定側受け板33と、この固定側受け板33の裏側にスペーサーブロック34を介して固定された固定側取り付け板35とを備えており、この固定側取り付け板35と固定側受け板33との間には、支持板36を介在させてマニホールド37が設けられている。なお、前記固定側型板32には、製品キャビティ31を形成するキャビティブロック38が埋め込まれて固定されている。 【0019】前記マニホールド37にはスプルーブッシュ41が固定されている。このスプルーブッシュ41は、前記固定側取り付け板35側へ突出しており、この固定側取り付け板35に形成された貫通孔42内に位置している。そして、スプルーブッシュ41の内部は材料通路であるスプルー43になっており、また、スプルーブッシュ41の外周には加熱手段であるバンドヒーター44が設けられている。このヒーター44の加熱により、スプルー43内の成形材料である熱可塑性樹脂が常時溶融状態に保たれるようになっている。また、前記マニホールド37の内部には、材料通路であるランナー45が形成されており、このランナー45の入口部に前記スプルー43が連通している。さらに、前記マニホールド37には加熱手段であるヒーター46が設けられており、このヒーター46の加熱によりランナー45内の成形材料が常時溶融状態に保たれるようになっている。なお、前記固定側取り付け板35におけるマニホールド37と反対側の面には、貫通孔42を囲んでローケートリング47が固定されている。 【0020】また、前記固定側受け板33からキャビティブロック38にかけて貫通孔51が形成されており、この貫通孔51の先端部が前記製品キャビティ31に開口するゲート52になっている。このゲート52は、円柱形状になっており、その軸方向は前記型開閉方向に一致している。 【0021】そして、前記固定型5には、前記ゲート52を開閉するバルブ装置56が組み込まれている。つぎに、このバルブ装置56の構成を説明する。前記貫通孔51内にほぼ筒状のバルブケーシング57が組み込まれている。このバルブケーシング57の一端部はフランジ部58になっていて前記マニホールド37および固定側受け板33に固定されている。そして、前記バルブケーシング57の内部は一端側が前記マニホールド37内のランナー45の出口部に連通するとともに他端側が前記ゲート52に連通する材料通路59になっている。この材料通路59は、ほぼ円柱形状になっているが、ゲート52側の先端部内周面に前記型開閉方向に延びる3枚以上の支持羽根60が一体に形成されている。これら支持羽根60は、材料通路59の中心軸に対して放射状に位置している。さらに、バルブケーシング57内の材料通路59は、支持羽根60よりもゲート52側の部分が円柱形状部61をなしている。この円柱形状部61の内周面は、前記支持羽根60の内側縁とほぼ同一円柱面上に位置している。 【0022】そして、前記バルブケーシング57には、バルブとしてのバルブピン66が内蔵されている。このバルブピン66は、前記型開閉方向を軸方向としており、製品キャビティ31側の先端部に形成された円柱形状のゲート閉塞部67がゲート52に挿脱自在に嵌合してこのゲート52を閉じるものである。また、バルブピン66は、前記マニホールド37および固定側取り付け板35に形成された通孔68,69を貫通しており、固定側取り付け板35に設けられた流体圧シリンダー装置としての油圧シリンダー装置70に連結されている。そして、この油圧シリンダー装置70の駆動によりバルブピン66が前記型開閉方向に移動するようになっている。なお、油圧シリンダー装置70は、金型4外に設けられた油圧回路71に接続されている。 【0023】また、このバルブピン66は、前記バルブケーシング57の支持羽根60の内側縁に外周面が常時摺動自在に接触している。これにより、バルブピン66のゲート52側の先端部が支持されているが、バルブピン66がゲート52を閉じたときには、このバルブピン66が前記円柱形状部61に嵌合するようになっている。一方、ゲート52を開いた状態では、バルブピン66の先端は支持羽根60の中間部に位置するようになっている。さらに、バルブピン66は、バルブケーシング57におけるマニホールド37側の端部では、バルブケーシング57内に固定されたガイドブッシュ72により支持されている。すなわち、このガイドブッシュ72内をバルブピン66が摺動自在に貫通している。 【0024】また、前記バルブケーシング57の外周面には、材料通路59を加熱するバンドヒーター73およびこのヒーター73を外側から覆うほぼ円筒状のヒーターカバー74が嵌合されている。さらに、ヒーター73に沿って温度センサー75が設けられている。そして、ヒーター73の加熱により材料通路59内の成形材料が常時溶融状態に保たれるようになっている。 【0025】さらに、前記バルブケーシング57のゲート52側先端部の外周側には固定リング76が嵌合されて固定されている。そして、この固定リング76の外周面が前記貫通孔51内に形成された同径の円柱面状の嵌合面77に嵌合している。これにより、バルブケーシング57がそのゲート52側先端部においてキャビティブロック38に支持されている。なお、固定リング76とキャビティブロック38との嵌合面77以外においては、断熱のために、貫通孔51の内面とバルブケーシング57あるいはヒーターカバー74の外面との間には隙間が形成されている。この隙間は、固定リング76により遮断されたヒーター73側の部分とゲート52側の部分とからなる。そのうちヒーター73側の部分は、空気断熱層78をなし、ゲート52側の部分は、材料通路59およびゲート52に連通し成形材料が充填される樹脂断熱層79をなすものである。なお、この樹脂断熱層79は、溶融した成形材料の熱では溶融しない断熱性に優れた熱硬化性樹脂などからなる封止リングにより予め埋めてもよい。 【0026】前記可動型6は、可動側型板81と、この可動側型板81の裏面すなわち固定型5と反対側の面に固定された可動側受け板82と、この可動側受け板82の裏側に図示していないスペーサーブロックを介して固定された図示していない可動側取り付け板とを備えている。なお、前記可動側型板81には、製品キャビティ31を形成するコアブロック83が埋め込まれて固定されている。さらに、図示していないが、可動型6には、成形された製品を突き出して離型させる突き出し機構も設けられている。 【0027】つぎに制御手段91について図4等に基づいて説明する。図中92は制御装置であり、材料替え、色替え時間設定用のタイマー92Aを備えている。そして前記バルブピン66を駆動するバルブ駆動手段は、前記油圧シリンダー装置70および油圧回路71と、この油圧回路71を介して油圧シリンダー装置70を制御する前記制御装置92と、この制御装置92を操作するためのスイッチなどからなり、通常の連続成形操作部93Aや材料替え、色替えの切り替え時に操作する材料替え、色替え用の切り替え操作部93Bなどの操作手段93とを備えている。さらに、制御装置92にはスクリュー位置検知部94を接続する。このスクリュー位置検知部94は、例えば加熱シリンダー17に設けられスクリュー19の先端19Aの位置を検知するものである。尚、スクリュー位置検知部94はスクリュー19の位置を直接検知するのではなく、例えば射出シリンダー21にロッド22の位置を検知して、この検知に基づいてスクリュー19の位置を計算して検知するような同等な手段によって行なってもよい。また、制御装置92には、前記型締用シリンダー9、シフトシリンダー13、ヒーター18、射出シリンダー21及びモーター25が接続されている。 【0028】そして、ホットランナー金型4で材料替え、色替えに用いられる装置として、型開して製品キャビティ31内の成形材料を取り出した後、型開状態のままヒーター18を作動してさらにスクリュー位置検知部94によってスクリュー19を位置検知するとともに、射出シリンダー21を作動してこのスクリュー19を計量位置、すなわちスクリュー19の先端19Aをホッパー20の供給口20Aより前方に配置するようにスクリュー19が後退したら射出シリンダー21を作動して背圧をかけてスクリュー19を前進させるようにしている。すなわち先端19Aが供給口20Aより後退しないようにスクリュー19に背圧をかけ、ノズル16と先端19Aとの間隔L、ひいてはノズル16と先端19A間の溶融状態の成形材料の収容空間を確保している。さらに制御装置92により油圧回路71、油圧シリンダー装置70を作動してバルブピン66を自動的に往復動して開閉動作させる機能を有している。 【0029】つぎに、前記射出成形機およびホットランナー金型4を用いた成形方法について、図5をも参照しながら説明する。射出成形機では、連続成形操作部93Aを操作することにより型締装置1で型閉および型開が繰り返され、射出装置2で、計量工程、射出工程および保圧工程が繰り返される。計量工程においては、ホッパー20から加熱シリンダー17内に原材料である熱可塑性樹脂のペレットが供給されるとともに、ヒーター18の加熱とスクリュー19の回転による剪断力とによって加熱シリンダー17内の成形材料が溶融して可塑化され、この溶融した成形材料が加熱シリンダー17内におけるノズル16側(前側)に送られて溜められる。その際、スクリュー19は、金型4から離れる方向へ後退する。 【0030】そして、固定型5および可動型6が型閉されてこれら固定型5および可動型6間に製品キャビティ31が形成されるとともに、加熱シリンダー17内の前部に所定量の成形材料が溜まった後、図1に示すように、油圧シリンダー装置70の駆動によりバルブピン66が可動型5から離れる方向へ移動し、ゲート52が開放される。その後、射出シリンダー21の駆動によりスクリュー19が金型4側へ前進し、加熱シリンダー17内の成形材料がノズル16から金型4内に射出されて供給される(射出工程)。射出された成形材料は、スプルー43、マニホールド37のランナー45を通り、さらにバルブケーシング57内の材料通路59、バルブピン66が嵌合している支持羽根60間および円柱形状部61を通ってゲート52から製品キャビティ31内に流入する。このようにして製品キャビティ31内に成形材料が充填された後、射出シリンダー21からスクリュー19に加えられる背圧により保圧が行われる(保圧工程)。その後、図2に示すように、バルブピン66が可動型6の方へ移動し、ゲート52に嵌合してこのゲート52を閉じる。これにより、材料通路59内の成形材料と製品キャビティ31内の成形材料とが遮断される。保圧工程後、射出装置2では再び計量工程が始まる。 【0031】さらに、金型4内の成形材料すなわち成形された製品を十分に冷却して固化させ(冷却工程)、その後、固定型5および可動型6が型開されて成形された製品が図示していない取出し装置により取り出される。その後、再び型閉が行われて、以上の工程からなる成形サイクルが繰り返される。その間、スプルー43、ランナー45およびバルブケーシング57の材料通路59内の成形材料はヒーター44,46,73の加熱により常時溶融状態に保たれる。 【0032】つぎに、材料替え、色替えなどの材料替え方法について図6を参照して説明する。色替えとは、同一の金型4を用い、成形材料のみを顔料ないし染料が異なったものに替えることにより、同じ形状で異なる色の製品を成形するものである。材料替えすなわち旧成形材料から新成形材料の切り替えに際して、予めホッパー20に色替えのため新成形材料である熱可塑性樹脂のペレットを供給し、操作手段93の成形材料切り換え操作部93Bを操作すると、予め所定時間を設定されたタイマー92Aが計時を始める。そして型締装置1で型開が行われ、ホッパー20から加熱シリンダー17内に成形材料である熱可塑性樹脂のペレットが供給されるとともに、ヒーター18の加熱とスクリュー19の回転による剪断力とによって加熱シリンダー17内の成形材料が溶融して可塑化され、この溶融した成形材料が加熱シリンダー17内におけるノズル16側(前側)に送られて溜められる。そして、固定型5および可動型6は型開きのままとなって、加熱シリンダー17内の前部に所定量の成形材料が溜まった後、図1に示すように、油圧シリンダー装置70の駆動によりバルブピン66が可動型5から離れる方向へ移動し、ゲート52が開放される。また、スクリュー19が回転して、加熱シリンダー17内の成形材料がノズル16から開放状態にある固定型5に出されるとともに、制御装置92を介して油圧回路71、油圧シリンダー装置70によりバルブピン66を連続的或いは断続的に複数回往復動作させ、これによりバルブピン66を複数回開閉動作させる。この成形材料は、スプルー43、マニホールド37のランナー45を通り、さらにバルブケーシング57内の材料通路59、バルブピン66が嵌合している支持羽根60間および円柱形状部61を通ってゲート52から溶融して可塑化して射出し、例えば図示していない排出受け皿へ排出させる。この排出受け皿に収容された成形材料は冷却して固化する。この際、スクリュー19が後退してその先端19Aが供給口20Aより後退するとスクリュー位置検知部94がこれを検知して制御装置92を介して射出シリンダー21により背圧を上げて、スクリュー19の先端19Aを供給口20Aより前方に配置するように保圧が行われる。これにより先端19Aは供給口20Aより常時前側に配置されるように制御される。その間、加熱シリンダー17内の溶融した成形材料は、ノズル16を通ってスプルー43、ランナー45およびバルブケーシング57の材料通路59内の成形材料はヒーター44,46,73の加熱により常時溶融状態に保たれ、順次射出されて、新たな成形材料に切替えることができる。さらに、バルブピン66の往復運動は、油圧シリンダー70,油圧回路71のバルブ駆動手段の駆動により自動的に行われる。 【0033】そして、このバルブピン66の往復運動に伴い、バルブピン66とゲート52とが摺動したり、材料通路59内の成形材料が振動ないし脈動的な動きを生じることにより、材料通路59に残留した前の成形材料の排出が促進される。特にバルブピン66の外面や材料通路59ないしゲート52の内壁面に付着した成形材料が擦り取られるように除去される。また、樹脂断熱層79内に入り込んでいる前の成形材料の排出も促進される。さらに、バルブピン66により押されて、材料通路59内の成形材料のゲート52から製品キャビティ31への排出も促進される。これにより、材料通路59中の前の成形材料を速やかにかつ確実に次の成形材料に置換でき、成形材料の無駄を少なくできるとともに、生産性を向上できる。しかも、バルブピン66の往復運動は、操作手段93の切り替え操作部93Bを操作して材料替えを開始した後はタイマー92Aによる設定時間が完了するまで自動的に制御されるので、手間がかからない。 【0034】以上のように、前記実施例では基台3の一側に型締装置1を設けるとともに、前記基台3の他側に射出装置2を設け、前記射出装置2は、ノズル16を先端に形成するとともにホッパー20を基端側に設けた加熱シリンダー17にスクリュー19を内蔵し、このスクリュー19に射出シリンダー21をロッド22を介して接続し、かつ前記型締装置1と射出装置2に製品キャビティ31を形成する可動型6と固定型5をそれぞれ取付けるとともに、前記固定型5のスプルー43、ランナー45に前記ノズル16を接続した射出成形機における材料替え、色替え方法において、前記スクリュー19の先端19Aをホッパー20の供給口20Aより前方に配置して回転するとともに、前記加熱シリンダー17内の溶融した成形材料を前記スプルー43から前記固定型5に設けられた製品キャビティ31へのゲート52を通して排出することにより、溶融状態の成形材料がスプルー43、ゲート52を連続して通ることで、速やかに加熱シリンダー17、スプルー43、ランナー45、材料通路59、ゲート52にある旧成形材料を速やかに排出して、新成形材料に替えて材料替え、色替えを行うことができる。 【0035】さらに、前記固定型5に設けられたゲート52はバルブピン66により開閉され、このバルブピン66を材料替え、色替え中に開閉動作することにより、バルブピン66などに付着した等の旧成形材料を速やかに排出することができる。 【0036】また、基台3の一側に型締装置1を設けるとともに、前記基台3の他側に射出装置2を設け、前記射出装置2は、ノズル16を先端に形成するとともにホッパー20を基端側に設けた加熱シリンダー17にスクリュー19を内蔵し、このスクリュー19に射出シリンダー21をロッド22を介して接続し、かつ前記型締装置1と射出装置2に製品キャビティ31を形成する可動型6と固定型5をそれぞれ取付けるとともに、前記固定型5のスプルー43に前記ノズル16を接続した射出成形機において、前記スクリュー19のスクリュー位置検知部94を設けるとともに、このスクリュー位置検知部94を制御装置92に接続し、この制御装置92に射出シリンダー21を接続して、前記スクリュー位置検知部94に基づいて前記制御装置92によって材料替え、色替え時に前記射出シリンダー21を作動して、スクリュー19の先端19Aを供給口20Aより前方に配置するように保圧が行われて、ノズル16と先端19Aとの間隔L、ひいてはノズル16と先端19A間の溶融状態の成形材料の収容空間を確保して材料替え、色替えを確実に行うことができる。 【0037】しかも、前記固定型5に設けられたゲート52はバルブピン66により開閉され、このバルブピン66を材料替え、色替え中に制御手段92により複数回往復動させる油圧シリンダー70,油圧回路71等のバルブ駆動手段を設けたことにより、バルブピン66などに付着した等の旧成形材料を速やかに排出することができる。 【0038】また、前記制御装置92に材料替え、色替え時間設定用のタイマー92Aを設けたことにより、切り替え操作部93Bを操作した後タイマー92Aの設定時間となるまで自動的に材料替え、色替えを行うことができる。 【0039】図7は第2実施例を示しており、前記第1実施例と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。第1実施例が制御手段91の制御装置92により油圧シリンダー70,油圧回路71等の駆動手段を作動するものであったが、この第2実施例では、金型自体に油圧シリンダー70,油圧回路71等のバルブ駆動手段を作動する操作部101を外付けしたものである。すなわち、射出成形機側の操作ではなく、外付けされた操作部101に材料替え、色替え用の切り替え操作部93Bが設けられたものである。そして油圧シリンダー装置70の駆動によりバルブピン66が前記型開閉方向に移動するようになっている。この油圧シリンダー装置70は、金型4外に設けられた油圧回路71に接続されており、そしてこの油圧回路71には通常の連続成形操作部93Aを設けた射出成形機側の既設の制御装置102の他に、材料替え、色替え用の切り替え操作部93Bを備えた外付けの制御装置103が接続している。したがって、通常時においては通常の連続成形操作部93Aを操作して制御装置102により射出成形機を制御して成形品を成形する。一方、材料替え、色替えのときは、制御装置102を手動で制御し射出シリンダー21を作動して、スクリュー19の先端19Aを供給口20Aより前方に配置するように保圧が行われて、ノズル16と先端19Aとの間隔L、ひいてはノズル16と先端19A間の溶融状態の成形材料の収容空間を確保して溶融状態の成形材料がスプルー43、ゲート52を連続して通ることで、速やかに加熱シリンダー17、スプルー43、ゲート52にある旧成形材料を速やかに排出する。この際材料替え、色替え用の切り替え操作部93Bを操作することで制御装置103が油圧シリンダー装置70を制御して材料替え、色替え中に複数回往復動させることで、ゲート52等に付着した旧成形材料を確実に排出することができる。 【0040】このように、スプルー43内の成形材料を常時溶融状態に保ち、前記スプルー43から製品キャビティ31へのゲート52をバルブピン66により開閉する金型で成形材料の切り替えに用いられる材料替え、色替え装置であって、前記バルブピン66を複数回往復動させる油圧シリンダー装置70と油圧回路71からなるバルブ駆動手段と、この油圧シリンダー装置70と油圧回路71等からなるバルブ駆動手段に接続した材料替え、色替え用の切り替え操作部93Bを備えた制御装置103とを備えたことにより、操作部93Bを操作するだけでバルブピン66を簡単に往復運動させることができる。また、射出成形機側には大幅な改造などは不必要である。 【0041】しかも、このバルブピン66の往復運動に伴い、バルブピン66とゲート52とが摺動したり、材料通路59内の成形材料が振動ないし脈動的な動きを生じることにより、材料通路59に残留した前の成形材料の排出が促進される。特にバルブピン66の外面や材料通路59ないしゲート52の内壁面に付着した成形材料が擦り取られるように除去される。また、樹脂断熱層79内に入り込んでいる前の成形材料の排出も促進される。さらに、バルブピン66により押されて、材料通路59内の成形材料のゲート52から製品キャビティ31への排出も促進される。これにより、材料通路59中の前の成形材料を速やかにかつ確実に次の成形材料に置換でき、成形材料の無駄を少なくできるとともに、生産性を向上できる。しかも、バルブピン66の往復運動は、操作手段93の成形材料切り替え操作部93Bを操作して材料替えを開始した後は自動的に制御されるので、手間がかからない。 【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。 【0043】 【発明の効果】請求項1の発明は、で基台の一側に型締装置を設けるとともに、前記基台の他側に射出装置を設け、前記射出装置は、ノズルを先端に形成するとともに材料供給部を基端側に設けた加熱シリンダーにスクリューを内蔵し、このスクリューに加圧装置を接続し、かつ前記型締装置と射出装置に製品キャビティを形成する可動型と固定型をそれぞれ取付けるとともに、前記固定型の材料通路に前記ノズルを接続した射出成形機における材料替え、色替え方法において、前記スクリューの先端を原材料供給部より前方に配置して回転するとともに、前記加熱シリンダー内の溶融した成形材料を前記材料通路から前記固定型に設けられた製品キャビティへのゲートを通して排出することことを特徴とする射出成形機における材料替え、色替え方法あり、加熱シリンダーから溶融した成形材料が材料通路を通ってゲートから排出されて材料替え、色替えを効率よく短時間で行うことができる。 【0044】請求項2の発明は、前記固定型に設けられたゲートはバルブにより開閉され、このバルブを材料替え、色替え中に開閉動作することを特徴とする請求項1記載の射出成形機における材料替え、色替え方法であり、バルブを材料替え、色替え中に開閉動作してバルブなどに付着した旧成形材料を確実に排出することができ、したがって、成形材料の無駄を少なくできるとともに、生産性を向上できる。 【0045】請求項3の発明は、基台の一側に型締装置を設けるとともに、前記基台の他側に射出装置を設け、前記射出装置は、ノズルを先端に形成するとともに材料供給部を基端に設けた加熱シリンダーにスクリューを内蔵し、このスクリューに加圧装置を接続し、かつ前記型締装置と射出装置に製品キャビティを形成する可動型と固定型をそれぞれ取付けるとともに、前記固定型の材料通路に前記ノズルを接続した射出成形機において、前記スクリューの位置検出手段を設けるとともに、この位置検出手段を制御装置に接続し、この制御装置に加圧装置を接続して、前記位置検知手段に基づいて前記制御装置によって材料替え、色替え時に前記加圧装置を作動することを特徴とする射出成形機であり、スクリューの位置検出手段により加熱シリンダーを所定箇所に配置して加熱シリンダー内から溶融した成形材料を材料通路を通ってゲートから排出して材料替え、色替え効率よく短時間で行うことができる。 【0046】請求項4の発明は、前記固定型に設けられたゲートはバルブにより開閉され、このバルブを材料替え、色替え中に複数回往復動させるバルブ駆動手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の射出成形機であり、バルブを材料替え、色替え中に開閉動作してバルブなどに付着した旧成形材料を確実に排出する。 【0047】請求項5の発明は、前記制御装置に材料替え、色替え時間設定用のタイマーを設けたことを特徴とする請求項4記載の射出成形機であり、タイマーによって材料替え、色替えの時間を自動的に調整することができる。 【0048】請求項6の発明は、材料通路内の成形材料を常時溶融状態に保ち、前記材料通路から製品キャビティへのゲートをバルブにより開閉する金型で成形材料の切り替えに用いられる材料替え、色替え装置であって、前記バルブを複数回往復動させるバルブ駆動手段と、このバルブ駆動手段に接続した操作部を備えたことを特徴とする金型の材料替え、色替え装置であり、操作部を操作してバルブ駆動手段によりバルブを材料替え、色替え中に開閉動作してバルブなどに付着した旧成形材料を速やかにかつ確実に排出する。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006264 【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区大手町1丁目5番1号
|
| 【出願日】 |
平成13年10月25日(2001.10.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080089 【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護
|
| 【公開番号】 |
特開2003−127178(P2003−127178A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月8日(2003.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−327816(P2001−327816) |
|