| 【発明の名称】 |
プリプレグシートのローリング装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】西村 和宏 【住所又は居所】埼玉県秩父市大字太田2474−1 株式会社グラファイトデザイン内
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| 【要約】 |
【課題】概略水平に配置された表面の平坦な下側ローリングテーブル1と、その上に配置され、裏面が平坦な上側ローリングテーブル2とを備えていて、両ローリングテーブルの一方は左右方向に移動可能に支承され、他方は上下および水平方向に回動自在に支承されたローリング装置において、下側ローリングテーブル1の表面を容易に屈曲できるものを提供する。
【解決手段】下側ローリングテーブル1の前方に傾斜板15をヒンジ16で前後方向に旋回可能に連結して、傾斜板15にはエアーシリンダー20のような上方への支持装置またはコイルバネ22のような支持部材を連結した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 概略水平に配置された表面の平坦な下側ローリングテーブルと、その上に配置され、裏面が平坦な上側ローリングテーブルとを備えていて、両ローリングテーブルの一方は左右方向に移動可能に支承され、他方は上下および水平方向に回動自在に支承されたローリング装置において、下側ローリングテーブルの前方に傾斜板をヒンジで前後方向に旋回可能に連結して、傾斜板には上方への支持装置または支持部材を連結したことを特徴とするプリプレグシートのローリング装置。 【請求項2】 概略水平に配置された表面の平坦な下側ローリングテーブルと、その上に配置され、裏面が平坦な上側ローリングテーブルとを備えていて、両ローリングテーブルの一方は左右方向に移動可能に支承され、他方は上下および水平方向に回動自在に支承されたローリング装置において、下側ローリングテーブルの前方と後方とに傾斜板をヒンジで前後方向に旋回可能に連結して、両傾斜板には上方への支持装置または支持部材を連結したことを特徴とするプリプレグシートのローリング装置。 【請求項3】 支持装置がエアーシリンダーまたは油圧シリンダーであることを特徴とする請求項1または2に記載のプリプレグシートのローリング装置。 【請求項4】 支持部材がバネまたは合成樹脂弾性材料であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリプレグシートのローリング装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、プリプレグシートを用いて、シートワインド法によりゴルフクラブ用シャフトや釣り竿などのような管状体を製造する際、芯金へのプリプレグシート巻き付けに使用するローリング装置の改良に関する。 【0002】 【従来技術】ゴルフクラブ用シャフトや釣り竿などの管状体は、プリプレグシートを芯金に巻き付けて、プリプレグシートを管状に積層した後、熱収縮テープを巻き付けて、加熱処理によりプリプレグシートを硬化させ、その後、芯金を抜き去るというシートワインド法により製造されている。この製造では、芯金へのプリプレグシート巻き付けが品質に大きな影響を与えるので、均一に巻き付けることができるようにローリング装置を使用している。 【0003】このローリング装置は、図5に示すように、概略水平に配置された下側ローリングテーブル1と上側ローリングテーブル2とでプリプレグシート3を芯金4に巻き付けるもので、両ローリングテーブルには通常表裏が平坦で、肉厚の一定な金属板を使用している。この装置で芯金4が全長一定な半径またはテーパー角度であれば、全長にプリプレグシート3を均一に巻き付けできるが、ゴルフクラブのシャフト用の場合、先端部から基部近傍まで一定のテーパー角度で太くなり、基部のグリップ部は同一径になっているので、表裏が平坦なローリングテーブルでは接触しない部分が生じ、均一に巻き付けできない。そこで、芯金4のテーパー角度が途中で変化しても、それに対応して全長にプリプレグシート3を均一に巻き付けできるように工夫されている。 【0004】すなわち、下側ローリングテーブル1の前後方向と左右方向とを図5のようにした場合、下側ローリングテーブル1には裏面に左右方向にネジ穴5の設けられた突起体6が固着されて、そのネジ穴5にネジ棒7が螺合され、下側ローリングテーブル1が左右方向に移動できるようになっている。また、前方と後方には左右方向に伸長した案内溝8および8aがそれぞれ設けられていて、それらの内部に案内棒9および9aが挿入、貫通させられ、ネジ棒7を回動させた場合の下側ローリングテーブル1の前後方向への回動防止、揺れ防止を図っている。下側ローリングテーブル1の前方部分には、マット10の端部を少しずつ前方にずらして積み重ねて、端部を階段状にすることにより、芯金の他の部分とテーパー角度が異なっている基部を支持できるようにしてある。 【0005】上側ローリングテーブル2も前後方向と左右方向とを図5のようにした場合、表面に同じ寸法の半円形板11、11aが前後方向を向いて平行になった状態で固着されている。これらの半円形板11、11aの間には押圧シリンダー(図示せず)のシリンダー軸12の先端部が上方から挿入され、ピン13で半円形板11、11aに前後方向に回動自在に係合されている。シリンダー軸12は上側ローリングテーブル2を上下動させたり、下方への押圧力、上側ローリングテーブル2に対する角度などを調整できるようになっている。また、シリンダー軸12は上側ローリングテーブル2により水平方向の回動力が加えられた場合、軸回りに回動可能である。 【0006】このローリング装置でプリプレグシート3を芯金4に巻き付けるには、まず、プリプレグシート3を展開した状態で下側ローリングテーブル1の上に載置して、その巻き付け方向が左右方向になり、かつ、前方がマット10に乗るように位置決めする。次に、プリプレグシート3の巻き付け開始部分となる左端部に芯金4を載置して、テーパー角度の異なる基部をマット10の部分に乗せ、テーパー角度変化点がマット10の端部になるようにする。このようにしてプリプレグシート3と芯金4を下側ローリングテーブル1の上に載置したら、上側ローリングテーブル2をシリンダー軸12で下側ローリングテーブル1の上に降下させて、前後方向の角度を図6に示すように芯金4の先端から基部近傍までのテーパー角度に合わせ、その後、ネジ棒7を回動させ、下側ローリングテーブル1を左方向に移動させる。 【0007】この移動により芯金4は転がるので、プリプレグシート3を巻き付け始めるが、芯金4の先端部と基部近傍とでは外周長さが先端部の方が短いのにも拘わらず、下側ローリングテーブル1は左方向に前後が均等に移動する。このため、上側ローリングテーブル2はシリンダー軸12の軸回りに反時計方向に回動して、後方は最終的には芯金4の先端部と基部近傍の外周長さの差に相当する距離だけ回動する。このため、芯金4の先端部と基部近傍まではプリプレグシート3が下側ローリングテーブル1と上側ローリングテーブル2とで押さえられながら巻き付けられる。一方、芯金4の基部は上側が上側ローリングテーブル2と離れているが、下側が下側ローリングテーブル1に載置してあるマット10と接するので、プリプレグシート3は押されながら巻き付けられる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ローリング装置では、下側ローリングテーブル1に積み重ねてあるマット10に不織布のように材質が耐圧縮性のものを使用していたので、芯金4のテーパー角度が異なる度に積み重ね方を変更しなければならず、また、マット10は下側ローリングテーブル1に載置してあるだけであるので、芯金4の転がりにより位置がずれ、1本毎にマット10の積み重ね状態を確認して、ずれを修正する必要があった。さらに、プリプレグシート3巻き付けの際に芯金4で押されても、階段状の端部が滑らかな傾斜面にならないため、プリプレグシート3の巻き付けが不均一になったり、皺やボイドが発生したりするという問題があった。 【0009】かかる問題を解決する製造法として、押圧面が流体により膨張可能な巻き付け部材でプリプレグシート3を芯金4に押し付けながら芯金4に巻き付ける方法が提案されている(特開2000ー127254号)。しかし、この方法も押圧面が流体により膨張可能な巻き付け部材として、チューブを並列に接合したものを使用しているため、チューブとその接合部分とでは圧力が異なり、巻き付けが均一にならず、ボイドの発生も認められた。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、プリプレグシートを芯金に均一に巻き付けることができ、しかも、皺やボイドの発生しないプリプレグシートのローリング装置を提供するもので、第1発明は概略水平に配置された表面の平坦な下側ローリングテーブルと、その上に配置され、裏面が平坦な上側ローリングテーブルとを備えていて、両ローリングテーブルの一方は左右方向に移動可能に支承され、他方は上下および水平方向に回動自在に支承されたローリング装置において、下側ローリングテーブルの前方に傾斜板をヒンジで前後方向に旋回可能に連結して、傾斜板には上方への支持装置または支持部材を連結したことを特徴としており、第2発明は概略水平に配置された表面の平坦な下側ローリングテーブルと、その上に配置され、裏面が平坦な上側ローリングテーブルとを備えていて、両ローリングテーブルの一方は左右方向に移動可能に支承され、他方は上下および水平方向に回動自在に支承されたローリング装置において、下側ローリングテーブルの前方と後方とに傾斜板をヒンジで前後方向に旋回可能に連結して、両傾斜板には上方への支持装置または支持部材を連結したことを特徴としている。ここで両発明の支持装置としては、エアーシリンダーまたは油圧シリンダーが好ましく、支持部材としては、バネまたは合成樹脂弾性材料が好ましい。 【0011】 【発明の実施の形態】図1は、第1発明のプリプレグシートのローリング装置を示したもので、下側ローリングテーブル1と上側ローリングテーブル2とは従来のように概略水平に配置されている。下側ローリングテーブル1は表裏が平坦で、肉厚の一定な金属板の前方側を段状に薄肉にして、表面側に肩14を設けたもので、肩14には傾斜板15が載置されている。傾斜板15は全体の厚みが下側ローリングテーブル1の肩14の深さと等しくても、それより薄くてもよいが、表面は水平にした場合、下側ローリングテーブル1の表面と同一水準になるように固着されている。そして、前方は傾斜板15の薄肉部より突出し、後方は傾斜板15にヒンジ16で連結されている。 【0012】また、下側ローリングテーブル1の裏面には底板17が固着されている。この底板17は後方がブロック部18、前方が板部19になっていて、ブロック部18には左右方向に貫通したネジ穴5が設けられている。そして、そのネジ穴5にはネジ棒7が螺合されて、回動により下側ローリングテーブル1を左右方向に移動できるようにしている。また、底板17の板部19は下側ローリングテーブル1より離れていて、前方は傾斜板15の下側に位置し、その左右にエアーシリンダー20(左側のものは図示せず)が起立した状態で固着されている。これらのエアーシリンダー20のシリンダー軸21は傾斜板15の裏面に前後方向に回動自在に連結されて、傾斜板15を支持している。さらに、下側ローリングテーブル1の裏面の前方と後方とには従来のように左右方向に伸長した案内溝8および8aがそれぞれ設けられていて、それらの内部に案内棒9および9aが挿入、貫通させられ、ネジ棒7を回動させた場合の下側ローリングテーブル1の前後方向への回動防止、揺れ防止を図っている。 【0013】上側ローリングテーブル2は、図5に示した従来のものと同一構造になっている。なお、この第1発明では、下側ローリングテーブル1の底板17やネジ棒7を上側ローリングテーブル2の表面に配置し、上側ローリングテーブル2のシリンダー軸12を下側ローリングテーブル1の裏面に配置しても、プリプレグシート3の芯金4へのローリングは同一である。また、傾斜板15の支持装置であるエアーシリンダー20を他のもの、例えば、油圧シリンダーに変更しても均等である。 【0014】この第1発明のローリング装置でプリプレグシート3を芯金4に巻き付けるには、下側ローリングテーブル1の表面と上側ローリングテーブル2の裏面とを対向させた状態で上側ローリングテーブル2を上昇させた後、傾斜板15の前方をエアーシリンダー20で持ち上げて、傾斜板15の下側ローリングテーブル1に対して屈曲させる。この屈曲角度は使用しようとする芯金4の長手方向テーパー角度変化より若干小さくする。その後は、従来のように、プリプレグシート3と芯金4とを下側ローリングテーブル1に順次載置して、芯金4のテーパー角度変化点が下側ローリングテーブル1と傾斜板15との境界に位置するよう調整した後、上側ローリングテーブル2を下降させて、前後方向の角度を、図2に示すように、芯金4の先端から基部近傍までのテーパー角度に合わせ、芯金4を押す。この押しにより傾斜板15は下方に若干押し返されるので、プリプレグシート3は芯金4に均一に押し付けられる。この状態で下側ローリングテーブル1をネジ棒7の回動により左方向に移動させれば、プリプレグシート3は芯金4に巻き付けられる。巻き付けが完了したなら、上側ローリングテーブル2を上昇させて、ネジ棒7を逆回動させることにより下側ローリングテーブル1を右方向に移動させ、元の位置に復帰させる。 【0015】図3は、第1発明の他の実施態様を示したもので、図1の傾斜板15の支持装置であるエアーシリンダー20をコイルバネ22で置換して、傾斜板15の支持をコイルバネ22で行うようにしてある。傾斜板15の支持装置をコイルバネ22のような支持部材に変更した場合、傾斜板15の前方を支持装置の場合より持ち上げて、下側ローリングテーブル1と傾斜板15との屈曲角度が使用芯金4の長手方向テーパー角度変化より小さくなるようにするのが好ましい。このようにすると、プリプレグシート3の巻き付けの際、傾斜板15が芯金4の基部を強く押すので、巻き付けが固くなる。コイルバネ22は板バネ、竹の子バネのような他のバネでもよい。また、ゴムや発泡体のような合成樹脂弾性材料でもよい。 【0016】図4は、第2発明を示すもので、第1発明の下側ローリングテーブル1の後方側を段状に薄肉にして、表面側に肩23を設け、その肩23に傾斜板24を載置したものである。傾斜板24は全体の厚みを下側ローリングテーブル1の肩23の深さより薄くして、後方は傾斜板24の薄肉部より突出させ、前方は傾斜板24にヒンジ25で連結してある。また、第1発明の底板17をブロック部18の両側に板部19、19aを有するものにして、後方の板部19aを傾斜板24の後方と対向するまで伸長させ、後端にエアーシリンダー26を起立させるとともに、シリンダー軸27を傾斜板24の裏面に連結する。このローリング装置もエアーシリンダー26で傾斜板24を昇降させることができるので、芯金4のテーパー角度が基部と先端部とで変化していても、プリプレグシート3を均一に巻き付けることができる。 【0017】 【発明の効果】本発明の第1発明でのプリプレグシートのローリング装置は、概略水平に配置された表面の平坦な下側ローリングテーブルと、その上に配置され、裏面が平坦な上側ローリングテーブルとを備えていて、両ローリングテーブルの一方は左右方向に移動可能に支承され、他方は上下および水平方向に回動自在に支承されたローリング装置において、下側ローリングテーブルの前方に傾斜板をヒンジで前後方向に旋回可能に連結して、傾斜板には上方への支持装置または支持部材を連結したものであるので、傾斜板は任意の角度に調整でき、しかも、調整した位置に維持される。このため、下側ローリングテーブルと傾斜板との屈曲角度を芯金の長さ方向テーパー角度変化に容易に合わせることができる。また、屈曲角度を合わせれば、芯金の全長が下側ローリングテーブルで押されるので、プリプレグシートは全長にわたり均一に巻き付けられ、皺は発生しない。さらに、傾斜板を表面が滑らかなものにすれば、プリプレグシートを均一に押すので、ボイドが発生しない。 【0018】第2発明は、下側ローリングテーブルの前方と後方とに傾斜板をヒンジで前後方向に旋回可能に連結して、両傾斜板には上方への支持装置または支持部材を連結したものであるので、下側ローリングテーブルの前方と後方とで傾斜板を下側ローリングテーブルに対して傾斜させることができる。このため、先端部と基部の2カ所でテーパー角度が変化する芯金にも皺やボイドを発生させずにプリプレグシートを巻き付けることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591250400 【氏名又は名称】株式会社グラファイトデザイン 【住所又は居所】埼玉県秩父市大字太田2474−1
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| 【出願日】 |
平成13年10月10日(2001.10.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080713 【弁理士】 【氏名又は名称】進藤 満
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| 【公開番号】 |
特開2003−118007(P2003−118007A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月23日(2003.4.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−312182(P2001−312182) |
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