| 【発明の名称】 |
射出成形用金型 |
| 【発明者】 |
【氏名】浅野 良治 【住所又は居所】京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化学工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】スライドコアを使用した金型においても、アンギュラカム板やカムピンの折損、カム溝の摩耗などが少なく、よって、スライドコアの移動量を長くとることが容易な射出成形用金型を提供する。
【解決手段】固定側金型2と可動側金型3とからなり、型締・成型時にキャビティ4にはアンダーカットとなる中空部が形成される射出成形用金型1であって、固定側金型2にはアンギュラカム板23とカム板23を貫通するカム溝231とが設けられるとともに、可動側金型3には上記アンダーカットとなる中空部を形成するためのスライドコア36が設けられ、スライドコア36にはカム溝231を挿通するカムピン361が設けられてカム溝231に沿って移動可能とされ、カムピン361の外周には、カムピン361と回転摺動可能なローラー362が、カム板23の凹溝232と摺動可能に設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定側金型と可動側金型とからなり、閉締時に固定側金型と可動側金型との間に成形すべき成形品の形状に対応するキャビティが設けられ、該キャビティにはアンダーカットとなる中空部が形成される射出成形用金型であって、一方の金型にはアンギュラカム板が設けられ、アンギュラカム板にはカム板を貫通するカム溝とが設けられるとともに、該カム溝の外周は、カム板を貫通しない凹溝となされ、他方の金型には上記アンダーカットとなる中空部を形成するためのスライドコアが設けられ、該スライドコアには上記カム溝を挿通するカムピンが設けられてカム溝に沿って移動可能とされ、該カムピンの外周には、カムピンと回転摺動可能なローラーが、上記カム板の凹溝と摺動可能に設けられていることを特徴とする射出成形用金型。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形用金型に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、アンダーカットとなる中空部を備えた成形品を成形する際に使用する射出成形用金型としては、通常、スライドコアを使用し、スライドコアの一部が成形品のアンダーカットとなる中空部を形成するようになされているものが知られている。 【0003】上記スライドコアは、通常、アンギュラピンやアンギュラカム板をガイドとして、金型の開閉に伴ってスライドコアを移動させることにより、スライドコアをキャビティから離脱させるものである(白石順一郎著「射出成形用金型」、日刊工業新聞社発行)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のスライドコアを使用した射出成形用金型においては、例えば、型開き量が100mmの場合、スライドコアが移動できる長さは、アンギュラピンを使用すると50mm以下、アンギュラカム板を使用しても80mmが限界であった。 【0005】これらの原因は、スライドコアの移動量を長くしようとすると、アンギュラピンを使用する場合には、アンギュラピンと、アンギュラピンのガイドとなる傾斜孔との摺動抵抗が増大し、成形を繰り返す内にアンギュラピンが折損したり、また、アンギュラカム板を使用する場合でも、アンギュラカム板やカムピンの折損、カム溝の摩耗などが発生するためである。 【0006】本発明は、上記の課題を解決し、スライドコアを使用した金型においても、アンギュラカム板やカムピンの折損、カム溝の摩耗などが少なく、よって、スライドコアの移動量を長くとることが容易な射出成形用金型を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の射出成形用金型は、固定側金型と可動側金型とからなり、閉締時に固定側金型と可動側金型との間に成形すべき成形品の形状に対応するキャビティが設けられ、該キャビティにはアンダーカットとなる中空部が形成される射出成形用金型であって、一方の金型にはアンギュラカム板が設けられ、アンギュラカム板(以下、単に「カム板」ということがある)にはカム板を貫通するカム溝とが設けられるとともに、該カム溝の外周は、カム板を貫通しない凹溝となされ、他方の金型には上記アンダーカットとなる中空部を形成するためのスライドコアが設けられ、該スライドコアには上記カム溝を挿通するカムピンが設けられてカム溝に沿って移動可能とされ、該カムピンの外周には、カムピンと回転摺動可能なローラーが、上記カム板の凹溝と摺動可能に設けられているものである。 【0008】本発明において、カム板の材質は特に限定されるものではないが、カム溝の摩耗を防ぐために、焼入鋼若しくは窒素処理を施したプリハードン鋼又は焼入鋼が好ましい。 【0009】本発明において、ローラーの材質も特に限定されるものではないが、カム板の凹溝との摺動性を考慮すると、伸銅、青銅、黄銅等の銅合金を始めとする非鉄金属が好ましい。 【0010】(作用)本発明の射出成形用金型は、キャビティにアンダーカットとなる中空部が形成されるものであって、一方の金型に設けられたアンギュラカム板のカム溝に沿って、他方の金型に設けられたスライドコアのカムピンが移動可能とされ、該カム溝の外周にカム板を貫通しない凹溝が設けられ、上記カムピンの外周に、カムピンと回転摺動可能なローラーが、上記カム板の凹溝と摺動可能に設けられているものであるから、スライドコアの移動量を長くとっても、アンギュラカム板やカムピンの折損、カム溝の摩耗などが少なくできる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて、さらに詳しく説明する。図1は、本発明に係わる射出成形用金型の、型締めをした状態の一例を示す断面図である。図1において、1は射出成形用金型、2は固定側金型、3は可動側金型、4はキャビティ、23はアンギュラカム板、231はカム溝、232は凹溝、36はスライドコア、361はカムピン、362はローラーである。 【0012】本発明に係わる本発明に係わる射出成形用金型1は、固定側金型2と可動側金型3とからなる。固定側金型2は、固定側取付板21(S55C製)と固定側型板22(S55C製)とからなる。可動側金型3は、可動側取付板31(S55C製)とエジェクタプレート32、32(S55C製)と、スペーサブロック33(S55C製)と受板34(S55C製)と可動側型板35(S55C製)とからなる。 【0013】固定側金型2の固定側型板22と、可動側金型3の可動側型板35との間には、成形すべき成形品の形状に対応するキャビティ4が、固定側金型2と可動側金型3とが閉締されたときに形成されるようになされている。そして、上記キャビティ4にはアンダーカットとなる中空部(図示せず)が形成される。 【0014】固定側金型2にはアンギュラカム板23が設けられ、アンギュラカム板23にはカム板23を貫通するカム溝231とが設けられるとともに、該カム溝231の外周は、カム板23を貫通しない凹溝232となされている。上記アンギュラカム板23は表面が窒化処理されたSKD11製(ロックウェル硬度HRc60)となされており、カム溝231の摩耗を少ないものとしている。 【0015】可動側金型3には上記アンダーカットとなる中空部を形成するためのスライドコア36(SUS630製)が設けられ、該スライドコア36には上記カム溝231を挿通するカムピン361(SKH51製)が設けられてカム溝231に沿って移動可能とされ、該カムピン361の外周には、カムピン361と回転摺動可能なローラー362(伸銅:C3604製)が、上記カム板23の凹溝232と摺動可能に設けられているものである。 【0016】本発明に係わる射出成形用金型1を用いて成形品を得るには、図示しない射出成形機より溶融した熱可塑性樹脂を、上記キャビティ4に射出する。次いで、射出された熱可塑性樹脂が固化した後、図2に示したように、固定側金型2と可動側金型3とを型開きする。 【0017】固定側金型2と可動側金型3とを型開きすると、カムピン361はカム溝231に沿って移動し、ローラー362はカム板23の凹溝232に沿って摺動しつつ移動する。すると、カムピン361の移動に従い、スライドコア36がキャビティ4内に充填した成形品5から抜け出す。次いで、エジェクタピン37を突き出すことにより、成形品5が可動側型板35から脱型する。 【0018】 【発明の効果】本発明の射出成形用金型は、上述の如き構成となされているので、スライドコアを使用した金型においても、アンギュラカム板やカムピンの折損、カム溝の摩耗などが少なく、よって、スライドコアの移動量を長くとることが容易なものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002174 【氏名又は名称】積水化学工業株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区西天満2丁目4番4号
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| 【出願日】 |
平成13年6月25日(2001.6.25) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−1683(P2003−1683A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月8日(2003.1.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−191482(P2001−191482) |
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