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【発明の名称】 ピン抜き専用工具
【発明者】 【氏名】浦上 良孝
【住所又は居所】東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三菱電機ビルテクノサービス株式会社内

【要約】 【課題】ピンの取り付け場所が狭くても、多くの労力を要することなく、短時間にしかも確実に行うことができるピン抜き専用工具を得る。

【解決手段】ピン抜き専用工具本体10と、このピン抜き専用工具本体10にピン1の頭部を圧接して、このピン1を保持する締込みボルト14と、この保持されたピン1を引き抜く方向にピン抜き専用工具本体10を移動させるジャッキアップボルト16とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ピン抜き専用工具本体と、該ピン抜き専用工具本体にピンの頭部を圧接して該ピンを保持する保持手段と、該保持されたピンを引き抜く方向に上記ピン抜き専用工具本体を移動させるジャッキアップ手段とを備えたことを特徴とするピン抜き専用工具。
【請求項2】 上記ピン抜き専用工具本体は、その中央部に上記ピンの頭部の大きさに応じて設定された穴を有することを特徴とする請求項1記載のピン抜き専用工具。
【請求項3】 上記穴の側面に滑り止め用凹凸部を設けたことを特徴とする請求項2記載のピン抜き専用工具。
【請求項4】 上記ピン抜き専用工具本体は、その両翼部と側部にネジ穴を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のピン抜き専用工具。
【請求項5】 上記保持手段は締付けボルトからなり、該締付けボルトは、上記ピン抜き専用工具本体の側部のネジ穴に挿通されて上記ピンの頭部を上記ピン抜き専用工具本体の穴の側面に締め付けることを特徴とする請求項4記載のピン抜き専用工具。
【請求項6】 上記締付けボルトは、その先端に上記ピンと当接するステップを有することを特徴とする請求項5記載のピン抜き専用工具。
【請求項7】 上記ジャッキアップ手段はジャッキアップボルトからなり、該ジャッキアップボルトは、上記ピン抜き専用工具本体の両翼部のネジ穴にねじ込まれて上記ピンの圧接されたピン抜き専用工具本体を持ち上げることを特徴とする請求項4記載のピン抜き専用工具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、機械工作物組立に使用されるピンを抜く作業に用いるピン抜き専用工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、一般的な、機械工作物にピンを取付けた状態を示す全体構成図である。図において、1はピン、2は壁、3はピンで固定の機械工作物、4はピン1と機械工作物3の接触面、5はピン固定ナットを予め外したネジ部、6は他の機械工作物、D1は壁2とピン1の頭部までの距離、D2は機械工作物3と他の機械工作物6までの距離である。
【0003】次に、ピンを引き抜く作業の動作について説明する。図5では、ピン1は機械工作物3に対して視A状態へ取り付けられており、この機械工作物3からピン1を抜く作業は、ピン1の頭部にプライヤ(図示せず)を掛け、引いたり回したり、また、ネジ部5の底部をハンマー等で叩いて抜き出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如く機械工作物からピンを抜く従来のピン抜き作業は、ピンと機械工作物の接触面に錆や焼付きがあるとピンが動かず、抜くのに多くの時間と労力を必要とするという問題点があった。また、壁とピンの頭部までの距離が短い場合、ピンの頭部にプライヤを掛け抜く方向に力を入れても力が入らず、また、機械工作物と他の機械工作物までの距離が短い場合、ハンマーを振るスペースがなく、叩き出すことが出来ず、ピンを抜くことが出来ないという問題点があった。
【0005】この発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、人が引いたり叩いたりする労力をなくし、また、取り付け場所が狭い所でも容易に抜くことができるピン抜き専用工具を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るピン抜き専用工具は、ピン抜き専用工具本体と、該ピン抜き専用工具本体にピンの頭部を圧接して該ピンを保持する保持手段と、該保持されたピンを引き抜く方向に上記ピン抜き専用工具本体を移動させるジャッキアップ手段とを備えたものである。
【0007】請求項2の発明に係るピン抜き専用工具は、請求項1の発明において、上記ピン抜き専用工具本体は、その中央部に上記ピンの頭部の大きさに応じて設定された穴を有するものである。
【0008】請求項3の発明に係るピン抜き専用工具は、請求項2の発明において、上記穴の側面に滑り止め用凹凸部を設けたものである。
【0009】請求項4の発明に係るピン抜き専用工具は、請求項1〜3のいずれかの発明において、上記ピン抜き専用工具本体は、その両翼部と側部にネジ穴を有するものである。
【0010】請求項5の発明に係るピン抜き専用工具は、請求項4の発明において、上記保持手段は締付けボルトからなり、該締付けボルトは、上記ピン抜き専用工具本体の側部のネジ穴に挿通されて上記ピンの頭部を上記ピン抜き専用工具本体の穴の側面に締め付けるものである。
【0011】請求項6の発明に係るピン抜き専用工具は、請求項5の発明において、上記締付けボルトは、その先端に上記ピンと当接するステップを有するものである。
【0012】請求項7の発明に係るピン抜き専用工具は、請求項4の発明において、上記ジャッキアップ手段はジャッキアップボルトからなり、該ジャッキアップボルトは、上記ピン抜き専用工具本体の両翼部のネジ穴にねじ込まれて上記ピンの圧接されたピン抜き専用工具本体を持ち上げるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の実施の形態によるピン抜き専用工具の全体構成を示す図である。図において、10はピン抜き専用工具本体、11はピン抜き専用工具本体10の両翼部10aにそれぞれ設けられた後述の一対のジャッキアップボルト用ネジ穴、12はピン抜き専用工具本体10の中央部に設けられた穴であって、この穴12の内径Bは少なくとも抜こうとするピン1の頭部の大きさより大きいものとする。13はピン抜き専用工具本体10の中央部に設けられた穴12の側面の一部に設けられた滑り止め用凹凸部、14はピン抜き専用工具本体10の側部10bから挿通されてピン1の頭部を滑り止め用凹凸部13側に圧接してピン1を保持する保持手段としての締込みボルト、15は締込みボルト14の先端に設けられたスペーサ、16はピン抜き専用工具本体10の両翼部10aにそれぞれ設けられた一対のジャッキアップボルト用ネジ穴11にねじ込まれるジャッキアップ手段としての2本のジャッキアップボルトである。
【0014】次に、ピンを引き抜く作業の動作について、図2〜図4を参照して説明する。図2はピン抜き専用工具を取り付けた状態を示す図、図3は図2の線I−Iを切断し、視A状態へピン抜き専用工具を取り付けた状態を示す図、図4はピンを引き抜いた状態を示す図である。まず、図2に示すように、ピン抜き専用工具本体10をピン1に被せ、締込みボルト14を締め込み、その先端のスペーサ15を介してピン1をピン抜き専用工具本体10の滑り止め用凹凸部13側に圧接する。次いで、図3に示すように、2本のジャッキアップボルト16をピン抜き専用工具本体10の両翼部10aに設けられた一対のジャッキアップボルト用ネジ穴11にねじ込んでいくと、機械工作物3の表面にジャッキアップボルト16の先端が当たり、さらにジャッキアップボルト16をねじ込めば、ピン抜き専用工具本体10は壁2の方向に動き、その動きと同じにピン1も動く。図4は、ジャッキアップボルト16を多量に締込み、ピン1が抜けている状態を示しており、さらに、ジャッキアップボルト16をねじ込みピン1を抜く。
【0015】このように、本実施の形態では、大きな引き抜き力を持つピン抜き専用工具を使うことで、ピンと機械工作物の接触面に錆や焼付きがあり、ピンが動かない場合でも、多くの労力を要することなく、短時間に抜くことができ、また、壁とピンの頭部までの距離や機械工作物と他の機械工作物までの距離が短くても、ピン抜き専用工具を使うことで、ピン取り付け場所の狭い所での作業を確実に行うことができる。
【0016】また、ピン抜き専用工具本体に、ピンの頭部の大きさに応じて設定された穴に滑り止め用凹凸部を設けているので、ピンを引き抜く際に、ピンの頭部で滑るのを防止し、強力な引き抜き力を得ることができる。さらに、ピン抜き専用工具本体の中央部に設けた穴の内径の大きさ以下の頭部を持つピンに対し有用であり、また、この穴の内径の大きさを、各種のピンの頭部のサイズに対応して設定することで、各種のピンの引き抜き作業に対応できる。
【0017】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば、ピン抜き専用工具本体と、該ピン抜き専用工具本体にピンの頭部を圧接して該ピンを保持する保持手段と、該保持されたピンを引き抜く方向に上記ピン抜き専用工具本体を移動させるジャッキアップ手段とを備えたので、ピンの取り付け場所が狭くても、多くの労力を要することなく、短時間にしかも確実に行うことができるという効果がある。
【0018】また、請求項2の発明によれば、上記ピン抜き専用工具本体は、その中央部に上記ピンの頭部の大きさに応じて設定された穴を有するので、各種のピンの引き抜き作業に対応できるという効果がある。
【0019】また、請求項3の発明によれば、上記穴の側面に滑り止め用凹凸部を設けたので、ピンを引き抜く際にピンの頭部で滑るのを防止し、強力な引き抜き力を得ることができるという効果がある。
【0020】また、請求項4の発明によれば、上記ピン抜き専用工具本体は、その両翼部と側部にネジ穴を有するので、保持手段とジャッキアップ手段の取り付けに有用であるという効果がある。
【0021】また、請求項5の発明によれば、上記保持手段は締付けボルトからなり、該締付けボルトは、上記ピン抜き専用工具本体の側部のネジ穴に挿通されて上記ピンの頭部を上記ピン抜き専用工具本体の穴の側面に締め付けるので、ピンを確実に保持できるという効果がある。
【0022】また、請求項6の発明によれば、上記締付けボルトは、その先端に上記ピンと当接するステップを有するので、ピンをより確実に保持できるという効果がある。
【0023】また、請求項7の発明によれば、上記ジャッキアップ手段はジャッキアップボルトからなり、該ジャッキアップボルトは、上記ピン抜き専用工具本体の両翼部のネジ穴にねじ込まれて上記ピンの圧接されたピン抜き専用工具本体を持ち上げるので、ピン取り付け場所の狭いところでの作業を、少ない労力で短時間に行うのに寄与できるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区大手町2丁目6番2号
【出願日】 平成13年7月17日(2001.7.17)
【代理人】 【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守 (外2名)
【公開番号】 特開2003−25245(P2003−25245A)
【公開日】 平成15年1月29日(2003.1.29)
【出願番号】 特願2001−216230(P2001−216230)