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【発明の名称】 サンドブラスト装置
【発明者】 【氏名】山田 昇
【住所又は居所】広島県呉市昭和町2番1号 石川島播磨重工業株式会社呉第二工場内

【要約】 【課題】サンドブラスト作業の手離れをよくする。

【解決手段】密閉容器1と、該密閉容器1内に設けられ、ディスクなどの加工物7を載置する回転テーブル2と、上記密閉容器1内で水平に直線移動可能になっていて、加工物7に砥粒と圧縮空気を吹き付けるブラストノズル8と、上記密閉容器1に加工物7を出し入れするための自動開閉扉12とからなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 密閉容器と、該密閉容器内に設けられ、ディスクなどの加工物を載置する回転テーブルと、上記密閉容器内で水平に直線移動可能になっていて、加工物に砥粒と圧縮空気を吹き付けるブラストノズルと、上記密閉容器に加工物を出し入れするための自動開閉扉とからなることを特徴とするサンドブラスト装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗装の下地処理のためのサンドブラスト装置に係り、特にジェットエンジンのコンプレッサディスクなどの下地処理のための自動化されたサンドブラスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サンドブラストは塗装の下地処理などのため、鋳物や鋼材などの表面に付いている砂やスケールなどを取り除くべく、金属の表面に砥粒を吹き付ける作業をいう。砥粒の粒度を適宜選んで、0.5〜0.6MPaの圧縮空気によって砥粒を吹き付ける。サンドブラストは船体などの大型の金属表面に施工する場合は野外で行うが、小型のものについては密閉容器内で行う。
【0003】近年、ガラス工芸品のエッチングなどのため小型のサンドブラスト装置を用いることも多い。図2は小型で手動のサンドブラスト装置の正面図である。図において、1は密閉容器、2は密閉容器1内に設けられ、加工物を載置する回転テーブル、3は加工物を出し入れする扉で、本図では前面に設けてあるが、側面または背面にあってもよい。4は加工状態を見るための覗き窓、5は両手を挿し込んで、図示しないサンドブラストノズルを握り、加工物に砥粒を吹き付けるためのハンド挿入窓であり、ダストが外部に流出しないようにシールしている。6は図示しないダストコレクタにホースなどを介して連結したダスト排出口である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明者等はジェットエンジンのコンプレッサディスクなどの塗装の密着性を増すようにする下地処理のため、かかる小型のサンドブラスト装置を用いている。ディスクの大きさは直径が600〜700mm、厚さは30mm程度のものである。図3はかかるディスク7の斜視図である。ディスク7は金属製で外周に環状の肉厚部を有する円板状の物品であり、外周面でコンプレッサのブレードを支持するようになっている。
【0005】ディスク7などの加工物にサンドブラストをかけるには、扉3を開いてディスク7を回転テーブル2上に載置し、扉3を閉め、ハンド挿入窓5から両手を挿入して、図示しないノズルを握り、ディスク7に砥粒を吹き付ける。作業者は覗き窓4から状況を見ながらサンドブラストを行う。
【0006】このような手動のサンドブラストでは1枚のディスク7の表・裏面およびサイド(外周面)のサンドブラスト処理に約20分位かかるが、その間作業者は手離れができない。また、手動ではブラスト処理のむらが出やすく、処理が終わってからむらが見えれば、再度その部分のブラストを行う。
【0007】本発明は従来技術のかかる問題点に鑑み案出されたもので、サンドブラスト作業を自動化することにより、作業者の手離れをよくするとともに、サンドブラストのむらをなくして再処理の無駄を省くことができるサンドブラスト装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本発明のサンドブラスト装置は、密閉容器と、該密閉容器内に設けられ、ディスクなどの加工物を載置する回転テーブルと、上記密閉容器内で水平に直線移動可能になっていて、加工物に砥粒と圧縮空気を吹き付けるブラストノズルと、上記密閉容器に加工物を出し入れするための自動開閉扉とからなるものである。
【0009】次に本発明の作用を説明する。自動開閉扉を開いて、ディスクなどの加工物を回転テーブル上に載せる。自動開閉扉を閉じて、ノズルから砥粒と空気を吹き出す。テーブルを回転させるとともに、ノズルを前進させてブラスト打ち作業を始める。その際、回転テーブルの回転数が一定であれば、外周側の周速度は速く、内周側の周速度は遅いので、周速度の速い部分のノズルの前進速度を遅くし、周速度の遅い部分のノズルの前進速度を速くしてやれば、ディスク全面にわたって一様なブラスト打ちができる。回転速度とノズル前進速度の関係は、上記とは逆に、ノズルの前進速度を一定にし、回転テーブルの回転速度を調節するようにしてもよい。
【0010】ブラスト打ち作業が完了すると、ノズルからの砥粒と空気の吹き出しを停止するとともに、回転テーブルの回転を停止する。ノズルは原点に戻り、自動開閉扉は自動的に開いて、回転テーブル上から加工物を取り出す。
【0011】このようにブラスト打ち作業が自動的に行われて、ブラスト打ち作業中は手離れができるので、作業者は他の作業を行うことができる。また、ブラスト打ち作業をむらなく行うことができるので、再ブラスト打ちなどの無駄を省くことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明のサンドブラスト装置の断面図である。なお、本図において、図2および図3と共通の部分については同一の符号を付しており、重複した説明は省略する。図において、1は密閉容器、1aは密閉容器1の支柱である。2はディスクなどの加工物7を載置する回転テーブルである。4は覗き窓、5はハンド挿入窓、6はダスト排出口である。
【0013】8は加工物7に砥粒と空気を吹き付けるノズルである。ノズル8には砥粒入口8aと空気入口8bが設けてあり、共に図示しないホースを介してそれぞれ砥粒貯槽と空気源とに接続されている。9はノズル8を把持する支持棒であり、垂直な先端部9aでノズル8を把持する。支持棒9は中間部がローラブロック11で支持されており、基端部9bはエアシリンダ10のピストンロッド10aの先端に接続されている。エアシリンダ10は支持台10bにより支持されている。エアシリンダ10のピストンロッド10aを伸縮させることにより、ノズル8はストロークSだけ水平に直線移動する。ピストンロッド10aが最も伸びた状態ではノズル8の位置は回転テーブル2の中心線2a上にあり、最も縮んだ状態では、ノズル8は最大加工物の外周よりも外れた位置にある。
【0014】12は密閉容器1にディスク7などの加工物を出し入れするための自動開閉扉である。自動開閉扉12は上下方向にスライドして開閉するようになっており、エアシリンダ13にロープ15を介して接続されている。13aはピストンロッドで、先端にロープが接続されている。14はロープシーブである。
【0015】次に本実施形態の作用を説明する。自動開閉扉12を開いてディスク7などの加工物を回転テーブル2上に載せる。自動開閉扉12を閉じて、ノズル8から砥粒と空気を吹き出す。回転テーブル2を回転させるとともに、ノズル8を前進させてブラスト打ち作業を始める。その際、回転テーブル8の回転数が一定であれば、外周側の周速度は速く、内周側の周速度は遅いので、周速度の速い部分のノズル8の前進速度を遅くし、周速度の遅い部分のノズル8の前進速度を速くしてやれば、ディスク7の全面にわたって一様なブラスト打ちができる。回転速度とノズル前進速度の関係は、上記とは逆に、ノズル8の前進速度を一定にし、回転テーブル2の回転速度を調節するようにしてもよい。
【0016】片面のブラスト打ち作業が完了すると、ノズル8からの砥粒と空気の吹き出しを停止するとともに、回転テーブル2の回転を停止する。ノズル8は原点に戻り、自動開閉扉12は自動的に開いて、回転テーブル2上からディスク7などの加工物を取り出し、裏返ししてブラスト打ちしていない他方の面を上にして回転テーブル2上に載せる。再び前記と同様にブラスト打ち作業を行う。両面のブラスト打ちの完了後、サイド(外周面)のブラスト打ち作業を行う。
【0017】外周面のブラスト打ちを行うには、ハンド挿入窓5から両手を挿入し、支持棒9からノズル8をはずし、それを手に持ってノズル8を外周面に向けた状態で、ノズルから砥粒と空気を吹き出し、回転テーブル2を回転させる。外周面のブラスト打ちが完了したら、ノズル8から砥粒と空気の吹き出しを停止するとともに、回転テーブル2の回転を停止する。ノズル8は元のように支持棒9に取り付ける。自動開閉扉12を開き、加工物を取り出す。
【0018】このようにブラスト打ち作業が自動的に行われて、ブラスト打ち作業中は手離れができるので、作業者は他の作業を行うことができる。また、ブラスト打ち作業をむらなく行うことができるので、再ブラスト打ちなどの無駄を省くことができる。
【0019】本発明は、以上述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のサンドブラスト装置は、ブラスト打ち作業の全部または一部を自動化したので、作業者の手離れがよい。また、ブラストのむらがないので、再ブラスト打ちの無駄がないなどの優れた効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000000099
【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区大手町2丁目2番1号
【出願日】 平成13年7月18日(2001.7.18)
【代理人】 【識別番号】100091085
【弁理士】
【氏名又は名称】島村 芳明
【公開番号】 特開2003−25226(P2003−25226A)
【公開日】 平成15年1月29日(2003.1.29)
【出願番号】 特願2001−217892(P2001−217892)