| 【発明の名称】 |
研削用冷却装置および研削機械 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 博英 【住所又は居所】愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工機株式会社内
【氏名】玉島 英樹 【住所又は居所】愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工機株式会社内
【氏名】向井 良平 【住所又は居所】愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】砥石外径が変化する研削加工中でも、砥石や工作物に、ミスト状の研削油や冷却水を安定して供給する。
【解決手段】工作物Wと砥石Gとが接触する研削位置の上流側から砥石に研削液を噴霧する研削液ノズル15と、該工作物に冷却液を噴霧する冷却液ノズル25とを備える研削用冷却装置100において、さらに、前記研削液ノズルを砥石の外径変化に応じて移動させる研削液ノズル移動手段11と、前記冷却液ノズルを砥石の外径変化に応じて研削液ノズルとは別個に移動させる冷却液ノズル移動手段21と、を備えることを特徴とする研削用冷却装置。研削液ノズルと冷却液ノズルとを別個に移動させたので、砥石外径が変化しても、それらを砥石や工作物に対して適切な位置に保持できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】加工対象である工作物と該工作物を研削する砥石とが相対回転しつつ接触する研削位置の少なくとも上流側で該砥石に研削液を噴霧する研削液ノズルと、該工作物に冷却液を噴霧する冷却液ノズルとを備える研削用冷却装置において、さらに、前記研削液ノズルを前記砥石の外径変化に応じて移動させる研削液ノズル移動手段と、前記冷却液ノズルを該砥石の外径変化に応じて該研削液ノズルとは別個に移動させる冷却液ノズル移動手段と、を備えることを特徴とする研削用冷却装置。 【請求項2】さらに、前記砥石の外径を検出する外径検出手段を備え、前記研削液ノズル移動手段および前記冷却液ノズル移動手段は、該外径検出手段により検出された砥石外径に基づいて前記研削液ノズルと前記冷却液ノズルとの移動量を演算する演算手段と、該演算手段により演算された移動量に基づいて該研削液ノズルと該冷却液ノズルとの移動を制御する移動制御手段とからなる請求項1記載の研削用冷却装置。 【請求項3】さらに、前記砥石の回転に連れ回って発生する連回り風を少なくとも前記研削液ノズルの上流側で遮風する遮風部材と、該研削液ノズルと該遮風部材とが固定され該砥石の回転軸に平行して配設された枢軸に枢支される回動部材とを備え、前記研削液ノズル移動手段は、サーボモータにより該回動部材を該枢軸周りに回動させて該研削液ノズルと該遮風部材とを一体的に移動させるものである請求項1記載の研削用冷却装置。 【請求項4】前記冷却液ノズル移動手段は、前記工作物の回転中心と前記砥石の回転中心とを連結した中心間線分に対して平行に前記冷却液ノズルを移動させるスライダである請求項1記載の研削用冷却装置。 【請求項5】加工対象である工作物を回転駆動する主軸と、該工作物を研削する砥石を回転駆動する砥石軸と、該主軸と該砥石軸とによって相対回転させられた該工作物と該砥石とが接触する研削位置の少なくとも上流側で該砥石に研削液を噴霧する研削液ノズルと該工作物に冷却液を噴霧する冷却液ノズルとを有する研削用冷却装置と、を備える研削機械において、前記研削用冷却装置は、さらに、前記研削液ノズルを前記砥石の外径変化に応じて移動させる研削液ノズル移動手段と、前記冷却液ノズルを該砥石の外径変化に応じて該研削液ノズルとは別個に移動させる冷却液ノズル移動手段と、を備えることを特徴とする研削機械。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、工作物を砥石で研削加工する際に用いられる研削用冷却装置と、その研削用冷却装置を備えた研削盤等の研削機械に関するものである。 【従来の技術】研削加工は、寸法精度、表面粗さの確保に不可欠である。例えば、シャフトの円筒面等に研削加工がなされる。研削加工は、通常、回転する工作物に高速回転する砥石を接触させて行うが、この際、大きな摩擦熱が発生する。その状態のまま加工を続けると、研削焼けによって所望の精度を確保できないし、工作物の変質等も生じ得る。そのため、従来から、工作物と砥石との研削位置に大量の研削液等を供給して、工作物の冷却、工作物と砥石との間の摩擦係数の低減による発熱量抑制、さらには、切屑除去等を行ってきた。ところが、このような大量の研削液の供給は、研削液の飛散、蒸発等による作業環境の悪化、廃液処理や切屑再生等の困難性、研削液の動圧による加工精度の低下、各軸の駆動損失の増大等を招き、好ましくない。 【0002】そこで、特開2000−141219号公報には、砥石にミスト状の潤滑油を供給すると共に、工作物にミスト状のクーラントを供給して、研削を行う研削用冷却装置が開示されている。これによると、ミスト状の潤滑油やクーラントを少量供給するだけであるため、工作物の冷却性や工作物と砥石との間の摩擦係数の低減等を図りつつ、作業環境、廃液処理、切屑再生、加工精度等の上記問題を解決している。なお、上記公報には、砥石に潤滑油を供給するノズルの上流側に遮風板を設けることが開示されている。それにより、砥石(車)の回転により連れ回わされる空気流がミスト状の潤滑油を散逸させることを抑制、防止し、ミスト状の潤滑油が砥石表面へ効率的に付着するようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような上記の冷却装置は、種々の観点から非常に有効な装置ではある。しかし、その効果を十分に発揮させるためには、潤滑油やクーラント等を散逸させずに、効率的に対象物表面へ供給しなければならない。そのため、遮風板を設ける以外にも、その前提として、各ノズルと砥石や工作物とのクリアランスや位置関係等を比較的厳しく管理することが求められる。ここで、例えば、砥石と工作物との研削位置関係が不動であれば、上記クリアランスや位置関係等も不動で良く、それらを最初に最適な状態に設定すれば、その後に特段の問題は生じない。 【0004】しかし、上記公報には何ら開示されていないが、現実には、砥石の外径(砥石外径)は、研削加工によって変動(減少)する。それに伴い、各ノズルと砥石や工作物との位置関係やクリアランス等も変動する。このような変動に対応して上記位置関係等を変更しなければ、上記冷却装置は、その真の価値を発揮することができない。 【0005】ここで、本発明者は、当初、図3に示すような研削用冷却装置を考えた。この研削用冷却装置300は、砥石Gに研削液を噴霧する研削液ノズル315と工作物Wに冷却液を噴霧する冷却液ノズル325と遮風板316とを砥石前部カバー313に取付け、それを砥石Gの外径変化(d0→d1)に応じて一体的に回動するようにしたものである。図3では、砥石Gの外径変化後の様子を2点鎖線で示した(これは、後述の図1についても同様である)。しかし、この研削用冷却装置300を用いた場合、砥石Gと研削液ノズル315および遮風板316とのクリアランスや位置関係は良いとしても、それと同じような動きを冷却液ノズル325にも強いることになる。その結果、冷却液ノズル325と工作物Wとの間において、厳しい管理が必要となる上記クリアランスや位置関係が不適当となる。そして、図3からも解るように、ときには冷却液ノズル325と工作物Wとの間で干渉等が起り得る。 【0006】本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、研削液や冷却液を砥石や工作物に噴霧する研削用冷却装置において、砥石外径の変化に拘らず、工作物の冷却性等を適切に確保できる研削用冷却装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、研削液ノズルと冷却液ノズルとを別個に移動させることを思いつき、本発明の研削用冷却装置を開発するに至ったものである。 (研削用冷却装置)すなわち、本発明の研削用冷却装置は、加工対象である工作物と該工作物を研削する砥石とが相対回転しつつ接触する研削位置の少なくとも上流側で該砥石に研削液を噴霧する研削液ノズルと、該工作物に冷却液を噴霧する冷却液ノズルとを備える研削用冷却装置において、さらに、前記研削液ノズルを前記砥石の外径変化に応じて移動させる研削液ノズル移動手段と、前記冷却液ノズルを該砥石の外径変化に応じて該研削液ノズルとは別個に移動させる冷却液ノズル移動手段と、を備えることを特徴とする。 【0008】本発明の研削用冷却装置では、研削液ノズルおよび冷却液ノズルを、それぞれ研削液ノズル移動手段および冷却液ノズル移動手段により、別個に移動させることとした。このため、研削液ノズルおよび冷却液ノズルは、それぞれの移動手段により移動でき、砥石外径が変化した場合でも、砥石と研削液ノズルとの間のみならず、工作物と冷却液ノズルとの間においても、それらのクリアランスや位置関係が適切に維持される。その結果、砥石外径が変化しても、例えば、冷却液ノズルと工作物との間で干渉等を生じず、工作物に冷却液が適切に噴霧され、本発明に係る研削用冷却装置の本来の効果が継続的に発揮されることとなる。なお、本明細書中でいう「上流」、「下流」とは、研削油が噴霧される砥石Gまたは、冷却水が噴霧される工作物Wの回転方向に対して前方、後方という意味である。 【0009】(研削機械)本発明は、上記の研削用冷却装置としてのみならず、研削機械としても把握することができる。すなわち、本発明は、加工対象である工作物を回転駆動する主軸と、該工作物を研削する砥石を回転駆動する砥石軸と、該主軸と該砥石軸とによって相対回転させられた該工作物と該砥石とが接触する研削位置の少なくとも上流側で該砥石に研削液を噴霧する研削液ノズルと該工作物に冷却液を噴霧する冷却液ノズルとを有する研削用冷却装置と、を備える研削機械において、前記研削用冷却装置は、さらに、前記研削液ノズルを前記砥石の外径変化に応じて移動させる研削液ノズル移動手段と、前記冷却液ノズルを該砥石の外径変化に応じて該研削液ノズルとは別個に移動させる冷却液ノズル移動手段と、を備えることを特徴とする研削機械としても良い。 【0010】(その他)本発明は、さらに、前記砥石の外径を検出する外径検出手段を備え、前記研削液ノズル移動手段および前記冷却液ノズル移動手段は、該外径検出手段により検出された砥石外径に基づいて前記研削液ノズルと前記冷却液ノズルとの移動量を演算する演算手段と、該演算手段により演算された移動量に基づいて該研削液ノズルと該冷却液ノズルとの移動を制御する移動制御手段とからなると、好適である。 【0011】外径検出手段により砥石外径が検出されると、それに応じて幾何学的な関係から、研削液ノズルや冷却液ノズルの適切な移動量を演算して算出することができる。そして、その演算された移動量に基づいて、研削液ノズルや冷却液ノズルの移動を制御すると、砥石外径が変化しても、それらを常に適切な位置に配置できる。なお、演算手段は、研削用冷却装置専用に設けられたものでも良いし、数値制御式の研削機械であれば、その数値制御装置がその演算手段を兼ねても良い。また、移動制御手段は、例えば、サーボモータやスライダー等の駆動源と、その駆動源に制御電流を供給するサーボアンプ等の駆動制御回路等で構成できる。 【0012】本発明のような研削用冷却装置の場合、砥石の回転によって発生する連回り風の影響を抑制、防止するために、少なくとも、遮風部材を研削液ノズルの上流側に設けることが多い。この遮風部材もその効果を発揮するためには、砥石外径の変化に応じて移動することが必要となる。この遮風部材と研削液ノズルとは、同じ砥石外周面に対してクリアランスや位置関係を適切に保持すれば良いから、具体的な移動量は異なるとしても、両者は基本的に砥石に対して同様な動きをすれば良いことになる。 【0013】そこで、本発明は、さらに、前記砥石の回転に連れ回って発生する連回り風を少なくとも前記研削液ノズルの上流側で遮風する遮風部材と、該研削液ノズルと該遮風部材とが固定され該砥石の回転軸に平行して配設された枢軸に枢支される回動部材とを備え、前記研削液ノズル移動手段は、サーボモータにより該回動部材を該枢軸周りに回動させて該研削液ノズルと該遮風部材とを一体的に移動させるものであると、より好ましい。この場合、研削液ノズルと遮風部材とは、回動部材を介して、砥石外径の変化に応じた同角度でサーボモータにより一体的に回動させられる。勿論、枢軸からの距離に応じて、円弧状の移動量も直線的な移動量も多少異なる。なお、回動部材と遮風部材とは、別個の部材である必要はなく、両者が一体的に形成されていても良い。 【0014】次に、冷却液ノズルも、砥石外径の変化に応じて移動する必要があるとしても、重要なのは、それと工作物との間のクリアランスや位置関係である。ここで、工作物は、その回転中心と砥石の回転中心とを連結した中心間線分に沿って移動する。また、研削中の工作物の寸法変化は比較的小さいので、その影響は殆ど無視できる。とすると、砥石外径の減少に応じて必要となる冷却液ノズルの移動は、工作物と同じ直線的な移動のみである。 【0015】そこで、本発明の前記冷却液ノズル移動手段は、前記工作物の回転中心と前記砥石の回転中心とを連結した中心間線分に対して平行に前記冷却液ノズルを移動させるスライダとすると、より好ましい。なお、本発明の研削液ノズルや冷却液ノズルの形状、短時間当りの噴霧量等は設計事項であり、工作物と砥石との寸法や材質等の関係、加工時間、加工精度等を考慮して決定すれば良い。 【0016】 【発明の実施の形態】次に、実施形態を挙げ、本発明をより具体的に説明する。本発明に係る研削用冷却装置100を備えた数値制御式の研削盤(研削機械)1を図1に示す。 (研削用冷却装置)研削盤1は、工作物Wを回転駆動する主軸と、砥石Gを回転駆動する砥石軸とを備え、砥石Gおよび砥石軸は砥石カバー30により覆われている。主軸と砥石軸とは数値制御装置50により制御される。砥石Gはドレッサまたはツルアからなる砥石修正用工具41によって修正される。砥石修正用工具41の変位量はポテンションメータからなる変位量検出器40により検出され、検出信号は数値制御装置50に出力される。この変位量検出器40が本発明でいう外径検出手段を構成する。 【0017】ところで、研削用冷却装置100は、砥石Gに潤滑性の研削油(研削液)を供給する研削油供給装置10と、工作物Wに冷却水(冷却液)を供給する冷却水供給装置20とで構成される。研削油供給装置10は、研削油供給源から導管14を介して、先端に複数の微孔を有する研削油ミストノズル15(研削液ノズル)に、所定圧の研削油を供給している。供給された研削液は、砥石Gと工作物Wとの接触幅1mmあたり、0.1〜10cm3/h程度で、研削油ミストノズル15の先端部から砥石Gの外周面に勢いよく噴霧される。なお、研削油ミストノズル15と砥石Gの外周面との間のクリアランスは数cm程度であり、研削油ミストノズル15の先端は砥石Gの外周面にほぼ直交するように配置されている。 【0018】この研削油ミストノズル15は、研削油や切屑等の飛散防止用の砥石前部カバー13(可動部材)の下方端部に取付けられている。さらに、その研削油ミストノズル15の直上(研削位置Pの上流側)に、鉤型の遮風板(遮風部材)16が砥石前部カバー13に固定されており、遮風板16がノズル15に対して砥石Gの回転による連れ回り風を遮ることで、ミスト状の研削液が効率よく砥石表面に付着するようになっている。そして、この砥石前部カバー13が、回動自在に枢軸12で枢支され、研削油ミストノズル駆動機構11により回動駆動される。研削油ミストノズル駆動機構11は、サーボモータと、そのモータ軸と枢軸12との間に介在する減速機とから構成される。この研削油ミストノズル駆動機構11が本発明でいう研削液ノズル移動手段に相当する。 【0019】冷却水供給装置20は、冷却水供給源から導管24を介して、先端に微孔を有する冷却水ミストノズル25(冷却液ノズル)に、所定圧の冷却水を供給している。供給された冷却水は、工作物Wと砥石Gとの接触幅1mmあたり、5.0〜50cm3/min程度で、冷却水ミストノズル25の先端部から工作物Wの外周面に勢いよく噴霧される。なお、冷却水ミストノズル25と工作物Wの外周面との間のクリアランスは数cm程度であり、冷却水ミストノズル25の先端は工作物Wの外周面にほぼ直交するように配置されている。 【0020】この冷却水ミストノズル25は、砥石前部カバー13には固定されておらず、冷却水ミストノズル25に一体となった導管24の上端側がスライダー23に固定されている。スライダー23は、冷却水ミストノズル駆動機構21と、それにより回動駆動される送りネジ22とにより、直線運動を行う。冷却水ミストノズル駆動機構21は、サーボモータと、そのモータ軸と送りネジ22との間に介在する減速機とから構成される。この冷却水ミストノズル駆動機構21が、本発明でいう冷却液ノズル移動手段に相当する。なお、スライダー23のレールは、砥石カバー30の上部に設けられ、工作物Wの回転中心Cwと砥石Gの回転中心Cgとを結ぶ中心間線分CwCgに対して平行に配設されている。そして、冷却水ミストノズル25は、研削油ミストノズル15(つまり、砥石前部カバー13)とは別個に、その中心間線分CwCgに対して平行に、研削位置Pの下流側をほぼ水平移動する。 【0021】(制御系統)次に、研削油ミストノズル駆動機構11および冷却水ミストノズル駆動機構21による研削油ミストノズル15および冷却水ミストノズル25の移動制御について、図2を用いて説明する。研削油ミストノズル駆動機構11および冷却水ミストノズル駆動機構21も、数値制御装置50により制御される。数値制御装置50は、図2に示すようなコンピュータとしての基本構成を備え、変位量検出器から入力された砥石Gの外径(砥石外径)dの値(外径情報)に基づいて演算を行い、研削油ミストノズル15および冷却水ミストノズル25の移動量を算出する。そして、その移動量に基づく指令値を、研削油ミストノズル用サーボアンプおよび冷却水ミストノズル用サーボアンプにそれぞれ出力する。研削油ミストノズル用サーボアンプおよび冷却水ミストノズル用サーボアンプは、それぞれ、その指令値に基づいて、研削油ミストノズル用サーボモータおよび冷却水ミストノズル用サーボモータに駆動電流を出力する。なお、研削油ミストノズル用サーボモータおよび冷却水ミストノズル用サーボモータは、それぞれエンコーダ等の帰還情報に基づいてフィードバック制御がなされる。 【0022】次に、数値制御装置50が行う移動量の算出演算について説明する。研削加工により砥石外径dがd0(状態1)からd1(状態2)に変化したとする。この外径変化に伴う研削油ミストノズル15の必要移動量をα、冷却水ミストノズル25の必要移動量をγとする。但し、研削油ミストノズル15(または遮風板16)の先端は、砥石Gの軸中心Cgから距離hの位置にあるとし、状態1〜状態2でhはほぼ一定とする。このとき、α、γは次式で表される。 α={(d0/2)2−h2}1/2−{(d1/2)2−h2}1/2 (1) γ=(d0−d1)/2 (2) 【0023】ここで、研削油ミストノズル15は、枢軸12を中心として回動するから、その回転角をβ、枢軸12から研削油ミストノズル15(または遮風板16)の先端部までの距離をlとすると、 β=α/l (3) と表される。従って、数値制御装置50は、変位量検出器40から入力される砥石外径情報に基づいて、上記の各式に基づいた演算を行い、上記の各サーボアンプにそれぞれの指令値を出力する。 【0024】この演算を行う数値制御装置50が、本発明でいう演算手段に相当する。また、その演算結果(指令値)に基づいて研削油ミストノズル用サーボモータまたは冷却水ミストノズル用サーボモータを制御する研削油ミストノズル用サーボアンプまたは冷却水ミストノズル用サーボアンプが、本発明でいう移動制御手段に相当する。 【0025】次に、研削用冷却装置の別の実施形態について説明する。上記実施形態では、枢軸12とスライダー23とは別個独立としているが、枢軸12をスライダー23の先端部に一体的に設けることもできる。この場合、各ノズルの移動量は、次のようになる。なお、式中の文字は、断らない限り上記の実施形態の場合と同じ意味である。この場合、上記γに変更はないが、βがβ’に変更され、次式(4)で示されるようになる。 β’=(α−γ)/l (4) この場合も同様に、数値制御装置50は、変位量検出器40から入力される砥石外径情報に基づいて、上記の各式(1)、(2)、(4)に基づいた演算を行い、上記の各サーボアンプにそれぞれの指令値を出力すれば良い。 【0026】また、上述の実施形態では、数値制御装置50を本発明でいう演算手段としたが、砥石の外径情報を取り込んで上記移動量の演算を行う制御装置を研削用冷却装置専用に設けて、それを本発明でいう演算手段としても良い。その他、枢軸12やスライダー23のレールの配設位置は種々考えられるが、何れの場合も機構学的に演算式を求められる。そして、それらの演算式に基づいて各ノイズの移動量を容易に求めることができる。 【0027】 【発明の効果】本発明の研削用冷却装置およびそれを備えた研削機械によれば、研削液ノズルおよび冷却液ノズルを、各移動手段により別個に移動できため、砥石外径が変化した場合でも、砥石と研削液ノズルとの間のみならず、工作物と冷却液ノズルとの間においても、それらのクリアランスや位置関係が適切に維持される。その結果、砥石外径が変化しても、冷却液ノズルと工作物との間で干渉等を防止しつつ、工作物や砥石に冷却液や研削液が適切に噴霧され、安定した研削が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003470 【氏名又は名称】豊田工機株式会社 【住所又は居所】愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地
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| 【出願日】 |
平成13年9月21日(2001.9.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081776 【弁理士】 【氏名又は名称】大川 宏
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| 【公開番号】 |
特開2003−94333(P2003−94333A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月3日(2003.4.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−288885(P2001−288885) |
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