| 【発明の名称】 |
研削加工方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】中山 達臣 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産自動車株式会社内
【氏名】小又 正博 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産自動車株式会社内
【氏名】太田 稔 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産自動車株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】1台の加工機で一つの被加工物のさまざまな被研削面を加工することのできる研削加工方法を提供する。
【解決手段】チャック31により固定されたディスク100を回転するとともに砥石1を回転させつつ、ディスク100の外周面103に平行な方向で、かつ、外周面外から、所定の角度を有する第1の砥石面が矢印A方向に移動して、外周面103を研削し、続いて、ディスク100の回転を維持したまま、ディスク100の一端面101に平行な方向で、かつ、端面外から、所定の角度を有する第2の砥石面12が矢印B方向に移動させてディスク100の端面101を研削する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被加工物の被研削面を砥石により研削する研削加工方法において、前記被加工物を回転させ、該被加工物の外周面に平行に延長した外周面外から該外周面へ、前記砥石に備えられた該外周面に対して所定の角度をなす第1の砥石面から近接させて行き、該外周面を研削する段階と、前記被加工物を回転させたまま、続けて前記被加工物の端面から面方向に平行に延長した該端面外から該端面方向へ、前記砥石に備えられた該端面に対して所定の角度をなす第2の砥石面から近接させて行き、該端面を研削する段階と、を有することを特徴とする研削加工方法。 【請求項2】 前記外周面を研削する段階の開始から前記端面を研削する段階を終了までの前記砥石と前記被加工物との相対的な移動軌跡が連続していることを特徴とする請求項1記載の研削加工方法。 【請求項3】 被加工物の被研削面を砥石により研削する研削加工方法において、前記被加工物を回転させ、該被加工物の外周面から面方向に平行に延長した外周面外から該外周面へ、前記砥石に備えられた該外周面に対して所定の角度をなす第3の砥石面から近接させて行き、該外周面を研削する段階と、前記被加工物を回転させたまま、続けて前記被加工物の断面円弧形状部を該断面円弧形状部外から該断面円弧形状部へ、前記砥石に備えられた断面が該断面円弧形状部の半径より小さな局率半径の円弧をなす第4の砥石面を該断面円弧形状部の円弧に沿って移動させて該断面円弧形状部を研削する段階と、を有することを特徴とする研削加工方法。 【請求項4】 前記外周面を研削する段階を開始してから前記断面弧形状部を研削する段階を終了するまでの前記砥石と前記被加工物との相対的な移動軌跡が連続していることを特徴とする請求項3記載の研削加工方法。 【請求項5】 前記被加工物は、トロイダル形無段変速機のディスクであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の研削加工方法。 【請求項6】 前記被加工物は、トロイダル形無段変速機のパワーローラであることを特徴とする請求項3または4に記載の研削加工方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、研削加工方法に関する。 【0002】 【従来の技術】研削加工は、さまざまな部品加工において用いられているものであり、たとえば、トロイダル形無段変速機のディスクも、荒加工後のディスク表面を研削加工により成形している。 【0003】従来のディスク表面の研削加工は、まず、図12(a)に示すように、被加工物である荒加工されたディスク100を平面研削盤のテーブル上に、たとえばマグネットチャック、真空チャック(不図示)などを利用して固定し、砥石50をディスクの一端面101と平行に移動させながら切り込みを与えることによって一端面101を研削加工する。 【0004】次に、図12(b)に示すように、加工した一端面101を基準としてテーブル上に固定し、同様に平面研削盤および砥石50を用いて反対側の端面102を加工する。 【0005】さらに、図12(c)に示すように、円筒研削盤(不図示)上に、両端面を加工したディスク100を加工された端面と直角となるように回転可能に固定し、外周面103を研削加工する。 【0006】続いて、図12(d)に示すように、別の円筒研削盤(内面研削盤)によって、外周面103および端面101(または102)を基準として回転可能に支持されたディスク100の内径穴部を内径砥石51を用いて研削加工する。 【0007】最後に、図12(e)に示すように、アンギュラ研削盤にディスク100を回転可能に固定し、ディスク100の断面円弧形状の転動面104を、この断面円弧形状に合わせた大きさと形状の砥石を用いてプランジ送りの総形研削によって加工する。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の研削方法にあっては、一つの被加工物であるディスクに対して、被研削面毎に数種類の加工機が必要であり、また、研削面が変わるごとに取り付け、取り外しが必要なため、工程が長くなってしまうことから、製造コストが高くなるという問題があった。 【0009】また、数種の工程を経る間には、加工機へのディスクの取り付け、取り外しが行われるため、どうしても取り付け誤差が発生してしまい、これが原因となって加工精度の維持が難しくなるという問題があった。 【0010】そこで、本発明の目的は、1台の加工機で一つの被加工物のさまざまな被研削面を加工することのできる研削加工方法を提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の構成により達成される。 【0012】(1)被加工物の被研削面を砥石により研削する研削加工方法において、前記被加工物を回転させ、該被加工物の外周面に平行に延長した外周面外から該外周面へ、前記砥石に備えられた該外周面に対して所定の角度をなす第1の砥石面から近接させて行き、該外周面を研削する段階と、前記被加工物を回転させたまま、続けて前記被加工物の端面から面方向に平行に延長した該端面外から該端面方向へ、前記砥石に備えられた該端面に対して所定の角度をなす第2の砥石面から近接させて行き、該端面を研削する段階と、を有することを特徴とする研削加工方法。 【0013】(2)前記外周面を研削する段階の開始から前記端面を研削する段階を終了までの前記砥石と前記被加工物との相対的な移動軌跡が連続していることを特徴とする。 【0014】(3)被加工物の被研削面を砥石により研削する研削加工方法において、前記被加工物を回転させ、該被加工物の外周面から面方向に平行に延長した外周面外から該外周面へ、前記砥石に備えられた該外周面に対して所定の角度をなす第3の砥石面から近接させて行き、該外周面を研削する段階と、前記被加工物を回転させたまま、続けて前記被加工物の断面円弧形状部を該断面円弧形状部外から該断面円弧形状部へ、前記砥石に備えられた断面が該断面円弧形状部の半径より小さな局率半径の円弧をなす第4の砥石面を該断面円弧形状部の円弧に沿って移動させて該断面円弧形状部を研削する段階と、を有することを特徴とする研削加工方法。 【0015】(4)前記外周面を研削する段階を開始してから前記断面弧形状部を研削する段階を終了するまでの前記砥石と前記被加工物との相対的な移動軌跡が連続していることを特徴とする。 【0016】(5)前記被加工物は、トロイダル形無段変速機のディスクであることを特徴とする。 【0017】(6)前記被加工物は、トロイダル形無段変速機のパワーローラであることを特徴とする。 【0018】 【発明の効果】本発明は、請求項ごとに以下のような効果を奏する。 【0019】請求項1記載の本発明によれば、研削する外周面と端面のそれぞれについて、これら被研削面に対して所定の角度をなす砥石面を被研削面と平行な方向から近接させて研削加工することとしたので、被加工物を一度加工機にセットすれば、外周面と端面を連続して研削加工することが可能となる。したがって、被研削面毎に異なる設備を用意することもないので、加工機の台数を削減でき、設備投資費の削減、省スペース化が可能となり、製造コストを削減することができる。さらに、被加工物の取り付け、取り外しの回数が少なくなるので、作業時間が短縮でき、その上、取り付け誤差による加工精度の悪化が少なくなる。 【0020】請求項2記載の本発明によれば、外周面を研削する段階の開始から端面を研削する段階を終了までの砥石と被加工物との相対的な移動軌跡が連続するようにしたので、加工に要するサイクルタイムをさらに短縮することができる。 【0021】請求項3記載の本発明によれば、研削する外周面に対して所定の角度をなす第3の砥石面と、断面円弧形状部の半径より小さな局率半径の第4の砥石面を用いて、被研削物の外周面はこの面に平行な方向から近接させて研削加工し、断面円弧形状部が、その断面円弧に沿って第4の砥石面を移動して研削加工することとしたので、被加工物を一度加工機にセットすれば、後は外周面と断面円弧形状部を連続して研削加工することが可能となる。したがって、被研削面毎に異なる設備を用意することもないので、加工機の台数を削減でき、設備投資費の削減、省スペース化が可能となり、製造コストを削減することができる。さらに、被加工物を取り付け、取り外しの回数が少なくなるので、作業時間が短縮でき、その上、取り付け誤差による加工精度の悪化が少なくなる。 【0022】請求項4記載の本発明によれば、外周面を研削する段階の開始から断面円弧形状部を研削する段階を終了までの砥石と被加工物との相対的な移動軌跡が連続するようにしたので、加工に要するサイクルタイムをさらに短縮することができる。 【0023】請求項5記載の本発明によれば、被加工物としてトロイダル形無段変速機のディスクを加工することとしたので、トロイダル形無段変速機のディスクのように、外周面や平坦な端面、また、断面が円弧形状の転動面などさまざまな形状の面を一台の加工機により研削加工することが可能となるので、トロイダル形無段変速機のディスクの製造コストを低減することが可能となる。 【0024】請求項6記載の本発明によれば、被加工物としてトロイダル形無段変速機のパワーローラを加工することとしたので、トロイダル形無段変速機のパワーローラのように、外周面と断面が円弧形状の面などを有する部材を一台の加工機により研削加工することが可能となるので、トロイダル形無段変速機のパワーローラの製造コストを低減することが可能となる。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、各図において、従来例として説明した図12に示されている各部と同じ機能を有する部材については同じ符号を付し、それらの説明を省略する。また、各図において、同様の機能を有する部材については同一の符号を付した。 【0026】(第1の実施の形態)図1は、本発明を適用した第1の実施の形態における研削加工を行うための装置構成を示す図面であり、図2は、第1の実施の形態に用いた砥石の形状を示す図面である。なお、図2において、(a)は砥石の正面図、(b)はA−A線に沿う断面図、(c)は(b)における点線円内の拡大図である。また、図3は、第1の実施の形態の加工方法を説明するための図面である。 【0027】本第1の実施の形態において用いる加工機は、連続する複数の砥石面を有する砥石1と、砥石1をその回転軸21に取り付けて回転する砥石ヘッド20と、砥石ヘッド20を被加工物であるディスク100方向へ移動するヘッド移動機構22と、ディスク100を回転可能に固定するとともに砥石回転方向に対して直角の方向(図示A方向)へ移動させる回転研削盤30と、を備える。 【0028】回転研削盤30は、ディスク100を固定するためのチャック31と、このチャック31により固定されたディスク100を回転するためのモータ32と、ディスク100を図示A方向へ往復移動させる移動機構33と、を備える。 【0029】なお、砥石ヘッド20内には、モータ(不図示)が収納されており砥石1を取り付けた回転軸21を回転する。また、ヘッド移動機構22およびディスク移動機構33は、たとえばラックアンドピニオンや、送りネジなどである。 【0030】砥石1は、図2に示すように、円盤状であり、コア10の外周に砥粒層が固定されており(または全体が砥粒層からなり)、円盤の外周面の厚み方向に平坦な外周部砥石面11と、この外周部砥石面11に対して所定の角度で傾斜し、円盤中心方向に平坦な第1の砥石面12と、この第1の砥石面12からさらに異なる角度で円盤中心方向に傾斜し、傾斜方向に平坦な第2の砥石面13と、この第2の砥石面13に続き、外周部砥石面11に垂直な前部砥石面14を有する。 【0031】次に、図3を参照して本第1の実施の形態におけるディスクの研削加工方法について説明する。 【0032】まず、ディスク100を、その内径部分105を端面102側からチャック31により固定する(図1参照)。 【0033】そして、チャック31により固定されたディスク100を回転するとともに、砥石1を回転させつつ、ディスク100の外周面103に平行な方向で、かつ、外周面外から、第1の砥石面12がディスク100に近接し、さらに外周面103に沿って移動するように(図中実線)、ディスク移動機構33を動作させる。 【0034】これにより、砥石1がディスク100に対して相対的に、図3に示される矢印A方向に移動することになり、第1の砥石面12と外周部砥石面11によってディスク100の外周面103が研削される。 【0035】続いて、ディスク100の回転を維持したまま、ディスク移動機構33によりディスク位置を後退させ、続いてディスク100の一端面101に平行な方向で、かつ、端面外から、第2の砥石面13がディスク100に近接し、さらに端面101に沿って移動するように(図中2点鎖線)、ヘッド移動機構22を動作させる。 【0036】これにより、砥石1がディスク100に対して相対的に、図3に示される矢印B方向に移動することになり、第2の砥石面13と前部砥石面14によってディスク100の端面101が研削される。 【0037】ここで、第1の砥石面12および第2の砥石面13をそれぞれ被研削面に対して角度をつけた理由を説明する。 【0038】本第1の実施の形態においては、研削加工を研削面外でかつ被研削面に平行な方向から砥石を近接、移動させることにより行っている。これは、一度固定したディスクを取り替えることなく2つの面を加工できるようにするためである。ここで仮に、被研削面に対して角度をもっていない砥石を用いて、本第1の実施の形態のように砥石を移動した場合、たとえば被研削面に対して直角な砥石を用いると、被研削面に平行な方向から切り込みがかかることにより、砥石には被研削面との相対的な移動方向に大きな力がかかることになる。このため、砥石の摩耗が大きくなり、また最悪の場合には砥石が割れたりする。 【0039】これに対し、本第1の実施の形態のごとく、被研削面に近接する部分に角度をもたせることで、徐々に切り込みが入るようになり、砥石に対しても、また被加工物であるディスクに対しても大きな力がかからず、良好に研削加工することが可能となるのである。 【0040】なお、被研削面に対する角度は、被研削面と平行に移動する際に、角部が被研削面と直角にあたらないような角度が好ましい。これには、たとえば、第1の砥石面12は、図2(c)に示す被研削面に平行な方向に対する仰角θ1が3°〜30°、第2の砥石面13は、図2(c)に示す被研削面に平行な方向に対する仰角θ2が、同じく3°〜30°であることが好ましい。 【0041】第1の砥石面12においては、30°を越えると角度が立ちすぎで被研削面と平行に移動する際の摩擦が少なくならないので好ましくない。一方、3°未満では、角度が浅すぎるため、傾斜面で研削できる取りしろ部分L(図2(c)参照)が小さくなって傾斜していない部分が被研削面に当たったり、またこれを回避するために十分な傾斜面を得ようとすれば第1の砥石面を大きくしなければならず、このため砥石全体が大きくなって好ましくない。同様に第2の砥石面においても、30°を越えると角度が立ちすぎで被研削面と平行に移動する際の摩擦が少なくならないので好ましくなく、3°未満では、角度が浅すぎるため傾斜していない部分が被研削面に当たったり、砥石全体が大きくなったりするなどして好ましくない。 【0042】このように本第1の実施の形態では、一度ディスクを固定すれば、ディスクの外周面ととともに一端面を研削加工することができる。また、このように、被研削面が異なっても被加工物であるディスクの取り付け取り外しを行う必要がないので、外周面と端面との加工精度(特にこの場合はその直角性)が向上する。 【0043】さらに、本第1実施の形態は、砥石の形状ならびに砥石とディスクの相対的な移動方向に特徴を有するため、用いた装置は従来の円筒研削盤と同様の機構を有していれば使用することができる。したがって、加工機としては、従来型の研削盤が一台あれば、これを用いて簡単に加工工程を短縮し、加工精度の向上を図ることができる。 【0044】(第2の実施の形態)図4は、本発明を適用した第2の実施の形態に用いた砥石の形状を示す図面であり、図4において、(a)は砥石の正面図、(b)はB−B線に沿う断面図、(c)は(b)における点線円内の拡大図である。また、図5は、第2の実施の形態の加工方法を説明するための図面である。 【0045】本第2の実施の形態は、前述した第1の実施の形態と用いる砥石の形状が異なり、また、加工工程における砥石の移動軌跡が異なるのみで、加工を行うための装置構成は前述した第1の実施の形態と同じである。 【0046】本第2の実施の形態において用いる砥石2は、図4に示すように、円盤状であり、コア10の外周に砥粒層が固定されており(または全体が砥粒層からなり)、円盤の外周面の厚み方向に平坦な外周部砥石面11と、この外周部砥石面11に対して円盤中心方向に所定の角度で傾斜し、傾斜方向に平坦な第1の砥石面12と、外周部砥石面11から円盤中心方向に所定の角度で傾斜し、傾斜方向に平坦な第2の砥石面13と、この第2の砥石面13に続き外周部砥石面11に垂直な前部砥石面14を有する。 【0047】なお、第1の砥石面12および第2の砥石面13は前述した第1の実施の形態と同様の角度であることが好ましい。 【0048】次に、図5を参照して本第2の実施の形態におけるディスクの研削加工方法について説明する。 【0049】まず、第1の実施の形態と同様にして、ディスク100を端面102側からチャック31により固定する。 【0050】そして、チャック31により固定されたディスク100を回転するとともに、砥石2を回転させつつ、ディスク100の外周面103に平行な方向で、かつ、外周面外から、第1の砥石面12がディスク100に近接、移動するように(図中実線)、ディスク移動機構33を動作させる。 【0051】これにより、砥石2がディスク100に対して相対的に、図5に示される矢印A方向に移動することになり、第1の砥石面12と外周部砥石面11によってディスク100の外周面103が研削される。 【0052】続いて、ディスク100の回転を維持したまま、端面101に平行な方向で、かつ、端面外から、第2の砥石面12がディスク100に近接、移動するように(図中2点鎖線)、ヘッド移動機構22を動作させる。 【0053】これにより、砥石2がディスク100に対して相対的に、図5に示される矢印B方向に移動することになり、第2の砥石面12と前部砥石面14によってディスク100の外周面103が研削される。 【0054】このように本第2の実施の形態では、用いる砥石2として、傾斜をつけた第1の砥石面12および第2の砥石面13を、外周部砥石面11を挟んで両側に設け、外周面103の研削の後、ディスク100の一端面102を研削加工することとしたので、ディスク100と砥石2の相対的な移動軌跡が連続するため、加工に要するサイクルタイムをさらに短縮することができ、生産性をより向上することができる。 【0055】(第3の実施の形態)図6は、本発明を適用した第3の実施の形態に用いた砥石の形状を示す断面図であり、図6において、(a)は砥石の正面図、(b)はB−B線に沿う断面図、(c)は(b)における点線円内の拡大図である。また、図7は、第3の実施の形態の加工方法を説明するための図面である。 【0056】本第3の実施の形態は、前述した第1の実施の形態と用いる砥石の形状が異なり、また、砥石ヘッドの配置と、加工工程における砥石の移動軌跡が異なるのみで、加工を行うための装置構成は前述した第1の実施の形態と同じである。 【0057】本第3の実施の形態において用いる砥石3は、図6に示すように、円盤状であり、コア10の外周に砥粒層が固定されており(または全体が砥粒層からなり)、円盤の外側から、円盤中心方向に所定の角度で傾斜し、傾斜方向に平坦な第3の砥石面15と、この第3の砥石面15から連続して円盤の外周面において断面円弧状の第4の砥石面16とを有する。 【0058】第3の砥石面15は、図示するように、第4の砥石面16の端部から連続しており、傾斜方向に平面な砥石面である。この第3の砥石面の傾斜角度は、前述した第1の実施の形態における第1の砥石面と同様の角度であることが好ましい。 【0059】第4の砥石面16は、ディスク100の転動面104の断面形状の円弧より小さな曲率半径の円弧である。 【0060】次に、図7を参照して本第3の実施の形態におけるディスクの研削加工方法について説明する。 【0061】まず、第1の実施の形態と同様にして、ディスク100を端面102側からチャック31により固定する。 【0062】一方、砥石ヘッド20は、第3の砥石面15がディスク100の外周面103と平行になるようにヘッド移動機構22に取り付ける。 【0063】そして、チャック31により固定されたディスク100を回転するとともに、砥石3を回転させつつ、ディスク100の外周面103に平行な方向で、かつ、外周面外から、第3の砥石面15がディスク100に近接し、移動するように(図中実線)、ディスク移動機構33を動作させる。 【0064】これにより、砥石3がディスク100に対して相対的に、図7に示される矢印A方向に移動することになり、第3の砥石面15と第4の砥石面16によってディスク100の外周面103が研削される。 【0065】続いて、ディスク100の回転を維持したまま、第4の砥石面16が相対的にディスク100の転動面104の断面円弧形状に沿って移動するように(図中2点鎖線)、ヘッド移動機構22およびディスク移動機構33を動作させる。 【0066】これにより、砥石3がディスク100に対して相対的に、図7に示される矢印B方向に移動することになり、第4の砥石面16によってディスク100の転動面104が研削される。 【0067】このように本第3の実施の形態では、用いる砥石3として、傾斜つけた第3の砥石面15と、断面円弧形状の第4の砥石面16により、ディスク100の外周面103と転動面104を連続して研削加工することができるので、ディスク100と砥石2の相対的な移動軌跡が連続するため生産性をより向上することができる。 【0068】また、本第3の実施の形態では、転動面104の研削に、この転動面の断面円弧形状よりも小さな曲率半径の断面円弧を有する第4の砥石面16によって、加工することとしたので、図8に示す転動面の断面からわかるように、転動面端部のR形状が突き出た部分104’(図示円内)を加工する際に、砥石を傾けたりすることなく良好に成形することができる。特に、砥石を傾ける必要が無くなるので、砥石ヘッドの位置や角度の変更なども必要なく、外周面から連続的に転動面の研削を行うことができるようになり、生産性を向上することができる。 【0069】また、転動面の断面円弧半径より局率半径の小さな円弧砥石面で研削するため、研削された面にはクロスハッチ状の研削跡ができて、これが摺動および転動面の油溜りとして作用するので、被加工物の部品性能が向上することにもなる。 【0070】なお、以上の説明は、転動面104を研削するまでの説明であるが、さらに、転動面104を研削後、そのまま継続して端面101を研削することも可能である。このようにした場合、外周面103、転動面104、端面101を連続して研削することができるようになり、よりいっそう生産性を向上することができる。 【0071】(第4の実施の形態)図9は、本発明を適用した第4の実施の形態に用いた砥石の形状を示す断面図であり、図10は、第4の実施の形態の加工方法を説明するための図面である。 【0072】本第4の実施の形態は、前述した第1の実施の形態と用いる砥石の形状が異なり、また、砥石ヘッドの配置と、加工工程における砥石の移動軌跡が異なるのみで、加工を行うための装置構成は前述した第1の実施の形態と同じである。 【0073】本第4の実施の形態において用いる砥石4は、図9に示すように、円盤状であり、コア10の外周に砥粒層が固定されており(または全体が砥粒層からなり)、円盤の内側に所定の角度で傾斜し、傾斜方向に平坦な第3の砥石面15と、この第3の砥石面15から連続して円盤の外周面において断面円弧状の第4の砥石面16とを有する。 【0074】第3の砥石面15は、図示するように、第4の砥石面16の端部から内側に、円盤中心方向に所定の角度で傾斜し、傾斜方向に平面な砥石面である。この第3の砥石面の傾斜角度は、前述した第1の実施の形態における第1の砥石面と同様の角度であることが好ましい。 【0075】第4の砥石面16は、ディスク100の転動面104の断面形状の円弧より小さな曲率半径の円弧である。 【0076】次に、図10を参照して本第4の実施の形態におけるディスクの研削加工方法について説明する。 【0077】まず、第1の実施の形態と同様にして、ディスク100を端面102側からチャック31により固定する。 【0078】一方、砥石ヘッド20は、第3の研削面15がディスク100の外周面103と平行になるように、ヘッド移動機構22に取り付ける。 【0079】そして、チャック31により固定されたディスク100を回転するとともに、砥石4を回転させつつ、ディスク100の外周面103に平行な方向で、かつ、外周面外から、第3の砥石面15がディスク100に近接し、移動するように(図中実線)、ディスク移動機構33を動作させる。 【0080】これにより、砥石4がディスク100に対して相対的に、図9に示される矢印A方向に移動することになり、第3の砥石面15と第4の砥石面16によってディスク100の外周面103が研削される。 【0081】続いて、ディスク100の回転を維持したまま、第4の砥石面16が相対的にディスク100の転動面104の断面円弧形状に沿って移動するように(図中2点鎖線)、ヘッド移動機構22およびディスク移動機構33を動作させる。 【0082】これにより、砥石4がディスク100に対して相対的に、図9に示される矢印B方向に移動することになり、第4の砥石面16によってディスク100の転動面104が研削される。 【0083】このように本第4の実施の形態では、用いる砥石4として、傾斜つけた第3の砥石面15と、円弧形状の第4の砥石面16により、ディスク100の外周面103と転動面104を連続して研削加工することができ、ディスク100と砥石4の相対的な移動軌跡が連続するためサイクルタイムを短縮することができ、生産性をより向上することができる。 【0084】また、本第4の実施の形態においても、前述した第3の実施の形態と同様に、転動面端部の加工においても砥石を傾ける必要がなく、また、研削した面はクロスハッチ状の研削跡ができるため、これが摺動および転動面の油溜りとして作用させることができる。さらに、外周面103、転動面104の研削に続いて、端面101を研削するようにしてもよく、これにより、いっそうの生産性の向上を図ることができる。 【0085】(第5の実施の形態)図11は、本発明を適用した第5の実施の形態の加工方法を説明するための図面である。 【0086】本第5の実施の形態は、前述した第3の実施の形態において用いた砥石3(図6参照)を用いて、トロイダル形無段変速機のパラーローラを研削するものである。なお、研削装置は、砥石3の取り付け方向およびこの砥石3を取り付けた砥石ヘッド20の取り付け角度が異なるのみで、前述した第3の実施の形態と同じである。 【0087】本第5の実施の形態におけるディスクの研削加工方法について説明する。 【0088】まず、第1の実施の形態と同様にして、パラーローラ200を端面202側からチャック31により固定する。 【0089】一方、砥石3は、砥石ヘッド20に対して、前述した第3の実施の形態とは反対向きに取り付け、砥石ヘッド20は、砥石の回転軸とパワーローラの回転軸が平行となるようにヘッド移動機構22に取り付ける。 【0090】そして、チャック31により固定されたパラーローラ200を回転するとともに、砥石3を回転させつつ、パラーローラ200の外周面201に平行な方向で、かつ、外周面外から第3の砥石面15がディスク100に近接し、移動する方向にディスク移動機構33を動作させる。 【0091】これにより、砥石3がパラーローラ200に対して相対的に、図11に示される矢印A方向に移動することになり、第3の砥石面15と第4の砥石面16によってパラーローラ200の外周面201が研削される。 【0092】続いて、パラーローラ200の回転を維持したまま、砥石3の第4の砥石面16が相対的にパラーローラ200の断面円弧形状部分203の断面円弧形状に沿って移動するように、ヘッド移動機構22およびディスク移動機構33を動作させる。 【0093】これにより、砥石3がパラーローラ200に対して相対的に、図11に示される矢印B、およびC方向に移動することになり、第4の砥石面16によってパラーローラ200の断面円弧形状部分203が研削される。 【0094】このように本第5の実施の形態では、砥石3を用いて、断面が凸となった円弧形状を有する部材であっても、外周面201からこの断面円弧形状部分203まで連続して研削加工することができるので、パラーローラ200の生産性を向上することができ、また、外周面と断面円弧形状部分の加工精度を向上することができる。 【0095】以上本発明を適用した実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、複数の被研削面を連続的に研削加工することができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地
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| 【出願日】 |
平成13年9月11日(2001.9.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072349 【弁理士】 【氏名又は名称】八田 幹雄 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−80447(P2003−80447A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月18日(2003.3.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−274875(P2001−274875) |
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