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【発明の名称】 研磨用不織布並びに研磨シート
【発明者】 【氏名】古川 幹夫
【住所又は居所】京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株式会社中央研究所内

【氏名】当麻 克行
【住所又は居所】京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株式会社中央研究所内

【氏名】伊藤 顕
【住所又は居所】京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株式会社中央研究所内

【氏名】山田 良尚
【住所又は居所】京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株式会社中央研究所内

【要約】 【課題】短時間での研磨処理が可能であると共に、研磨粒子の保持性能に優れていて均一な精密研磨ができ、かつ耐磨耗性に優れた長寿命の研磨用不織布並びに研磨シートを提供する。

【解決手段】短繊維不織布を構成する短繊維が、下記構造式(1)で示される繰り返し単位を有するポリイミド樹脂で形成された結晶化度が20%以上、繊維径が3〜20μmであるポリイミド短繊維から主としてなることを特徴とする研磨用不織布。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 短繊維不織布を用いてなる研磨用不織布であって、下記構造式(1)で示される繰り返し単位を有するポリイミド樹脂で形成された結晶化度が20%以上、繊維径が3〜20μmであるポリイミド短繊維から主としてなり、見かけ密度が0.2〜0.6g/cm3であることを特徴とする研磨用不織布。
【化1】

【請求項2】 繊維状でないポリイミド樹脂がバインダーとして含まれていることを特徴とする請求項1記載の研磨用不織布。
【請求項3】 請求項1又は2に記載の研磨用不織布の片面に補強層を有してなることを特徴とする研磨シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨用不織布に関するものである。さらに詳しくは、半導体ウエハー、ハードディスク基板、液晶ガラス等の精密研磨に好適な研磨用不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維からなる不織布は、研磨シートとしての性能が利用されて、例えば、高純度シリコンや化合物系の半導体ウエハーの鏡面研磨、レンズ、液晶ガラス、フォトマスク等の機能性ガラス製品の仕上げ研磨、さらには、ハードディスク基板のような磁気記録媒体を製造する場合のテクスチャー加工等広い分野での研磨用として用いられている。このような研磨用不織布としては、その素材面から、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、アクリル、アラミド繊維等の各種の化学繊維もしくは合成繊維からなる不織布が数多く提案されてきた。例えば特開平10−315142号公報では、磁気記録媒体等のテクスチャー加工に好適な研磨シートとして、フィブリル化した液晶ポリエステル繊維からなる不織布を用いることが提案されている。
【0003】一般に、研磨シートを用いた研磨工程は、被研磨物の研磨面に研磨シートを押し当てた状態で、研磨粒子を含むスラリを研磨面上に供給しつつ、研磨シートを回転させることにより行なわれている。精密研磨に用いる研磨シートに要求される特性としては、研磨の均一性が高いことは勿論であるが、研磨工程の生産性を高める観点から研磨処理が短時間で済ませられることが要求され、また、耐久性の点から耐磨耗性に優れていること等も要求される。研磨処理に要する時間(以下、研磨所要時間と略記することがある)を短縮させるには、被研磨物に対して相対的に研磨シートの硬度を高めてやると良く、そのための手段としては、研磨シートとして用いる不織布に例えばウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸固化することが提案されている。そのような熱硬化性樹脂を含浸固化した研磨用不織布は、研磨速度の向上に対して一定の効果を奏するものではあるが、長期間の使用においては、研磨の均一性が損なわれる傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】研磨の均一性を損なうこと無く研磨所要時間を短縮させるためには、研磨シートの硬度を高めると同時に、研磨シートが研磨粒子をより効果的に保持することが必要となる。通常、研磨工程において、研磨粒子を含むスラリーは継続的に一定量供給されていくが、研磨シートが研磨粒子の保持性能に劣っていると、研磨粒子の偏在が生じやすくなり、被研磨物の研磨面に部分的な凹凸が生じる等して、均一な研磨ができなくなる。
【0005】また、研磨シートは、研磨処理に使用することで、被研磨物及び研磨粒子との摩擦により磨耗してゆくが、通常、研磨面に対して均一には磨耗せず、これが研磨の均一性を大きく損なう要因の一つとなっている。したがって、均一な研磨を維持するためには研磨シートを頻繁に交換する必要があり、研磨工程の高コスト化をもたらすため、耐磨耗性に優れた長寿命の研磨シートが求められている。そこで、本発明の課題は、短時間での研磨処理が可能であると共に、研磨粒子の保持性能に優れていて均一な精密研磨ができ、かつ耐磨耗性に優れた長寿命の研磨用不織布並びに研磨シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の分子構造を有する熱可塑性ポリイミドから得られた結晶化した短繊維を用いて、研磨シートとしての耐磨耗性及び研磨粒子の保持性能に優れた不織布を製造することに成功し、これを利用して本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は、第一に、短繊維不織布を用いてなる研磨用不織布であって、下記構造式(1)で示される繰り返し単位を有するポリイミド樹脂で形成された結晶化度が20%以上、繊維径が3〜20μmであるポリイミド短繊維から主としてなり、見かけ密度が0.2〜0.6g/cm3であることを特徴とする研磨用不織布である。
【0007】
【化2】

【0008】第二に、繊維状でないポリイミド樹脂がバインダーとして含まれていることを特徴とする上記の研磨用不織布である。
【0009】第三に、上記いずれかの研磨用不織布の片面に補強層を有してなることを特徴とする研磨シートである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の研磨用不織布は、短繊維不織布であり、これを構成する短繊維としては、ポリイミド短繊維を主たる構成成分とする。(本明細書中、ポリイミド短繊維というときは、特に断らない限り、この主たる構成成分であるポリイミド短繊維を指す。)
ポリイミド短繊維を形成するポリイミド樹脂としては、下記構造式(1)を繰り返し単位として有するポリイミド樹脂を用いることが必要である。そのようなポリイミド樹脂としては、例えば、三井化学株式会社よりオーラムの商標名で市販されているものが使用できる。
【0011】
【化3】

【0012】また、ポリイミド短繊維を形成する際には、種々特性を改善する目的で、上記ポリイミド樹脂に他の構造を有するポリイミドを共重合もしくはブレンドしたものを用いることもできる。さらには、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリアリレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂などの他のポリマーを配合して用いてもよく、また、酸化チタン、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの無機系充填材を配合してもよい。
【0013】ポリイミド短繊維としては、硬度及び耐磨耗性に優れる点から、高度に結晶配向していることが好ましく、ポリイミド短繊維の結晶化度としては、20%以上であることが必要であり、25%以上が好ましい。結晶化度が20%未満であると、不織布の硬度や耐摩耗性が不足して、本発明の目的が達成できない。なお、本発明においては、上記構造式(1)を繰り返し単位として有するポリイミド樹脂が、熱可塑性と結晶性とを有しているので、これを溶融紡糸して得られる原糸を延伸することにより、結晶化を促進させて高度に結晶配向したポリイミド繊維とすることができ、結晶化度が20%以上のポリイミド短繊維を得ることができる。
【0014】また、ポリイミド短繊維の繊維径としては、3〜20μmであることが必要であり、3〜15μmが好ましい。繊維径が20μmを超えると、不織布の地合いの均一性が悪化し、また、不織布の繊維間空隙のサイズが非常に大きくなって研磨粒子の保持性能が低下するので、本発明の目的とする均一な研磨ができなくなる。一方、繊維径が3μm未満では、所定の要件を満たすポリイミド短繊維の生産が困難であるため実質的に使用できない。なお、ポリイミド短繊維の繊維長としては、特に限定されるものではないが、不織布の地合いの均一性を考慮すれば、1〜15mmが好ましい。
【0015】本発明の研磨用不織布には、上記した主たる構成成分であるポリイミド短繊維以外に、種々特性を改善する目的で、他の有機性短繊維、例えばアクリル短繊維、アラミド短繊維、ポリエステル短繊維、ポリエーテルエーテルケトン短繊維、主たる構成成分であるポリイミド短繊維とは異なるポリイミド短繊維、ポリフェニレンスルフィド短繊維もしくはそれらのパルプ状物等、あるいは無機繊維、例えばカーボン繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維等が併用されていてもよく、また、種々の無機もしくは有機性粒子状フィラーが配合されていてもよい。
【0016】本発明の研磨用不織布は、ポリイミド短繊維及び必要に応じて併用される他の短繊維等を用いて、従来公知の乾式もしくは湿式抄造法により製造することができる。この中でも特に湿式抄造法が、厚み及び地合いの均一な不織布を得る点で有利であり、ポリイミド短繊維及び必要に応じて併用される他の短繊維等を水を主体とする媒体中に分散させてスラリーを調製し、公知の抄紙機等を用いて抄造すればよい。一方、乾式抄造法としては、通常カード機等で短繊維をウエブとした後、ウオータージェットやニードルパンチ等により短繊維を交絡させてやればよい。このようにして不織布を抄造した後は、熱プレスにより短繊維同士の交絡点を融着させることが好ましい。
【0017】また、本発明の研磨用不織布には、不織布を構成する短繊維同士の結合をより強固にする目的で、バインダーとしての繊維状でない樹脂(以下、バインダー樹脂と記する)が含まれていることが好ましい。そのようなバインダー樹脂を含有させる手段としては、抄造した不織布に、例えばポリイミド樹脂前駆体、ウレタン樹脂もしくはエポキシ樹脂等を含むエマルジョンや溶液を塗布、スプレーもしくは含浸することにより行なうことができ、また、抄造工程中にバインダー樹脂もしくはその前駆体を配合させて行うこともできる。
【0018】本発明の研磨用不織布においては、特に、上記したようなバインダー樹脂としてのポリイミド樹脂が含まれていることが好ましく、そのための手段としては、ポリイミド樹脂前駆体溶液を不織布に含浸させた後、キュア温度で処理してポリイミド樹脂前駆体をポリイミド樹脂に変化させればよい。なお、バインダー樹脂の含有量としては、バインダー樹脂を含む研磨用不織布の質量に対し、40%以下、さらには30〜10%とすることが好ましく、短繊維間を強固に固定する一方、研磨性能を大きく低下させることもなく、使用寿命を延ばすことができる。
【0019】本発明の研磨用不織布の見かけ密度としては、0.2〜0.6g/cm3であることが必要であり、0.3〜0.5g/cm3がに好ましい。見かけ密度が0.2g/cm3未満であると、不織布を構成する繊維間の空隙のサイズが不規則かつ大きくなり、研磨粒子の保持性能が低下する。一方、0.6g/cm3を超えると、研磨粒子による目詰まりが発生しやすくなる。また、研磨用不織布の厚さとしては、特に限定されるものではないが、通常0.1mm〜5mm程度が好ましい。なお、上記した研磨用不織布の見かけ密度とは、研磨用不織布の質量を見かけの大きさ(面積)と厚さとから算出される体積で除することにより求められる密度をいう。
【0020】本発明の研磨用不織布は、それ自体単独で研磨シートとして用いることができるが、好ましくは研磨用不織布の片面に補強層を設けた研磨シートとすることにより、その研磨性能を向上させることができる。補強層を設けることは、使用時における研磨シートの平坦性を維持するのに良い効果をもたらすので好ましい。また、研磨作業時においては、研磨用不織布表面の微小な凹凸や研磨粒子の局在等により生じる部分的なスラスト力のばらつきを解消することは困難であるが、上記の補強層を設けることにより、被研磨面へのスラスト力を均一にする緩衝効果があるので好ましい。そのような補強層としては、樹脂フィルム、不織布、織布もしくは弾性を有するシート状物等が挙げられ、その厚さとしては特に限定されるものではないが、研磨用不織布の厚さよりも薄いことが好ましく、通常0.05mm〜4.5mmが好ましい。補強層を設ける際には、融着や接着剤を用いた接着等の通常の方法で研磨用不織布と補強層とを接合すればよい。
【0021】以上説明したように構成されていることにより、本発明の研磨用不織布並びにこれを用いてなる研磨シートは、短い研磨所要時間で均一な精密研磨を行なうことができるという優れた研磨性能を有し、耐磨耗性にも優れているので長寿命であり、長期にわたって良好な研磨を行なうことを可能にするものである。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中の不織布の厚さとしては、巾45cm×長さ40cmにカットした試料を12等分(巾3等分、長さ4等分)し、その各中心部の厚さを接触式デジマティック厚さ計にて測定し、それら12点についての測定値から求めた平均値を示した。
【0023】実施例1前記した構造式(1)を繰り返し単位として有するポリイミド樹脂(三井化学株式会社製、オーラム)を400℃に加熱して溶融させ、紡糸速度500m/分で溶融紡糸し、温度300℃、延伸倍率2.5倍の条件で加熱延伸することにより、繊維径13μm、X線回折による結晶化度が30%、配向度が90%であるポリイミド繊維を得た。上記のポリイミド繊維を5mm長にカットしたポリイミド短繊維90質量部と、パラアラミドパルプ(東レデュポン社製、ケブラー)10質量部とを、パルパーを用いて水中に分散させ、固形分濃度0.05質量%の抄造用スラリーを調製した。この抄造用スラリーを用いて、乾燥機付き短網傾斜式連続抄紙機(斎藤鐵工製)により幅60cmで抄造して短繊維不織布を得た。次いで、この不織布に、ポリイミド前駆体水溶液(特開 2000-319389号公報等に記載されている処方により、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジメチルエステル及びメタキシレンジアミンより得られる、濃度10質量%のポリイミド前駆体水溶液)を、研磨用不織布における当該ポリイミド前駆体由来のポリイミド樹脂の含有率が15質量%となるよう設定してスプレーガンで含浸させた後、140℃に設定した乾燥機で乾燥させた。そしてこれを、ダブルベルトプレス機(サンドビック社製、ベルト幅63cm、加熱ゾーン長2m、冷却ゾーン長2m)を用いて、ベルト間で連続的に搬送しつつ、線圧20N/mmで加圧下、240℃で2分間、さらに300℃で5分間(この段階でポリイミド前駆体がポリイミド樹脂へと変化する)、加圧加熱を行ない、さらに加圧冷却(温度約25℃)を行なうことにより、本発明の研磨用不織布を得た。この研磨用不織布の見かけ密度は密度0.54g/cm3、厚さは0.45mmであった。
【0024】実施例2実施例1で溶融紡糸・加熱延伸して得られたポリイミド繊維を、ステープルファイバー製造機で加工することにより、繊維長40mm、捲縮数11個/2.54cm(捲縮度17%)のステープルファイバー(短繊維)とした。このステープルファイバーを、カード機を用いてウエブとした後、600回/(2.54cm)2でニードルパンチを行うことにより、厚さ3.2mm、幅62cmのニードルパンチフェルトを得た。このようにして得られたニードルパンチフエルトに対し、実施例1と同様の条件でダブルベルトプレス機を用いた加熱加圧・冷却加圧を行なうことにより、本発明の研磨用不織布を得た。この研磨用不織布の見かけ密度は0.45g/cm3、厚さは0.50mmであった。
【0025】実施例3実施例2で得られたニードルパンチフェルトと、厚さ100μmのポリイミドフィルム(スミライトFS1400;住友ベークライト製)とを1枚づつ積層したものに対し、実施例1と同様の条件でダブルベルトプレス機を用いた加熱加圧・冷却加圧を行なうことにより、研磨用不織布の片面に補強層を有する本発明の研磨シートを得た。この研磨シートの厚さは0.50mmであり、不織布と補強層とはしっかりと接着されていた。
【0026】比較例1実施例1において得られた、ポリイミド短繊維不織布にポリイミド前駆体水溶液を含浸して乾燥した段階のものを、2枚積層して、ダブルベルトプレス機で、線圧を50N/mmとする以外は実施例1と同様に加熱加圧・冷却加圧を行なうことにより、比較用の研磨用不織布を得た。この研磨用不織布の見かけ密度は0.95g/cm3、厚さは0.51mmであり、見かけ密度の影響を検証するために実施例の場合と厚さをほぼ同等にして行なった比較例である。
【0027】比較例2加熱延伸時の延伸倍率を変更する以外は実施例1と同様の溶融紡糸・加熱延伸を行なうことにより、繊維径25μm、X線回折による結晶化度が8%、配向度が58%であるポリイミド繊維を得た。このポリイミド繊維を5mmにカットしたものをポリイミド短繊維として用いた以外は、実施例1と同様にして、研磨用不織布を得た。この研磨用不織布の見かけ密度は0.46g/cm3、厚さは0.52mmであった。
【0028】(研磨特性の評価)上記の実施例及び比較例で得られた研磨用不織布又は研磨シートを円盤状(直径380mm)に打ち抜いた試料を用いて、研磨装置(日本エンギス社製;EJ−380IW)に装着し、下記の条件でアモルファスカーボン製ディスク(直径100mm、厚さ2mm)のポリッシング処理を行った。
・研磨剤:平均粒径0.5μmのダイヤモンドスラリー、濃度約0.4質量%・研磨面:片面研磨・押し圧:15kPa・ディスク回転数:80rpm・研磨時間:5分/面・研磨剤供給量10ml/minこのような研磨処理を行なった結果から、以下のようにして研磨特性を評価した。その評価結果を下記表1に示す。なお、各研磨用不織布又は研磨シートについて、初期の特性と、累積研磨時間が5時間に達したときの特性とを評価した。
イ)研磨の均一性:被研磨物の表面の平坦度を、3次元表面粗さ計(ET-30K;小坂研究所製)にて任意の部位10箇所の厚さ変動を測定することにより、その最大および最小値の差から求めた。
ロ)表面粗さ:上記の3次元表面粗さ計にて被研磨物の表面粗さを測定した。
ハ)摩耗状態:研磨用不織布の表面状態を目視で評価し、摩耗(傷み)が激しい場合を×とした。
【0029】
【表1】

【0030】表1より明らかなように、実施例1,2の研磨用不織布並びに実施例3の研磨シートを用いた場合には、5分間という短時間で均一な精密研磨が行なわれ、その良好な研磨性能が長期にわたって維持された。これに対して比較例1では、研磨性能が全般に劣っていた。また比較例2では、初期において研磨性能が劣っていたばかりか、5時間後には磨耗してしまい、目詰まりが顕著に生じて、もはや研磨することができなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の研磨用不織布は、研磨粒子の保持性能に優れ、かつ耐磨耗性に優れた長寿命の研磨用不織布であり、長期にわたり均一な精密研磨が行なえる。さらに、補強層を有する本発明の研磨シートは、上記研磨用不織布の性能を十分に引き出した高性能の研磨シートである。したがって、本発明の研磨用不織布並びに研磨シートは、精密研磨を要する半導体ウエハー、ハードディスク基板、液晶ガラス等の生産に好適に用いることができ、それら被研磨物の品質と生産性の向上に寄与するものである。
【出願人】 【識別番号】000004503
【氏名又は名称】ユニチカ株式会社
【住所又は居所】兵庫県尼崎市東本町1丁目50番地
【出願日】 平成13年7月10日(2001.7.10)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−25215(P2003−25215A)
【公開日】 平成15年1月29日(2003.1.29)
【出願番号】 特願2001−209394(P2001−209394)