| 【発明の名称】 |
バレル研磨機用バレルタンク |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 美紀夫 【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ電機株式会社内
【氏名】杉江 宏之 【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ電機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】バレル研磨機用バレルタンクの寿命を長いすること。
【解決手段】内側に研磨対象物Aを収納するための収納空間Sを形成し、収納空間Sを形成するタンク壁部17は、内側に設けた衝撃緩和層17bと、衝撃緩和層17bを覆って収納空間Sに面する覆い板24,25を備え、覆い板24,25は耐磨耗性及び潤滑性が衝撃緩和層17bより優れていること。衝撃緩和層17bとしては、軟質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選択され、覆い板24,25を成形する素材としては、ポリエチレン又はポリアミド合成樹脂等が選択される。覆い板24,25は、交換可能に備えられることもある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】内側に研磨対象物を収納するための収納空間を形成し、該収納空間を形成するタンク壁部の内側に衝撃緩和層を備えたバレル研磨機用バレルタンクにおいて、前記タンク壁部は、前記衝撃緩和層を覆って前記収納空間に面する覆い板を備え、該覆い板は耐磨耗性及び潤滑性が前記衝撃緩和層より優れていることを特徴とするバレル研磨機用バレルタンク。 【請求項2】内側に研磨対象物を収納するための収納空間を形成したバレル研磨機用バレルタンクにおいて、前記収納空間を形成するタンク壁部は、二枚の鋼板で衝撃緩和層を挟んで積層した基本積層部を有する積層板と、該積層板を覆って前記収納空間に面する耐磨耗性及び潤滑性に優れた覆い板とを備えたことを特徴とするバレル研磨機用バレルタンク。 【請求項3】前記覆い板は、前記積層板に対して交換可能となっている請求項2記載のバレル研磨機用バレルタンク。 【請求項4】前記バレルタンクを構成する基盤部の内側に、前記覆い板と一体化した前記積層板を交換可能に設けた請求項2記載のバレル研磨機用バレルタンク。 【請求項5】前記積層板は、前記基本積層部の複数を衝撃緩和層を介して積層したものである請求項2,3又は4記載のバレル研磨機用バレルタンク。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バレル研磨機に備えるバレルタンクの改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】バレル研磨機は、バレルタンクの内側の収納空間に、工作物又は焼肉用ロストル等の研磨対象物を、研磨チップや洗浄剤等と共に投入し、バレルタンクを回転させて研磨対象物の研磨を行うものである。該バレルタンクは、横断面形状が円又は多角形の筒部と、筒部の両端を覆う端板部と、筒部の投入口を開閉する蓋部とを備え、内側に収納空間を形成してある。これら部材は、収納空間を形成するタンク壁部を鋼板で構成すると共に、収納空間に面する箇所にゴム層を内張りしてある。ゴム層は、タンク内壁面に研磨対象物が衝突するときの損傷や騒音を抑えるためのものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、焼肉用ロストル等のように角部の有る重たい研磨対象物を研磨するときには、バレルタンクの回転と共に移動する研磨対象物の角部がタンクの内壁面に強く衝突するため、内張りしてあるゴム層の磨耗損傷が早くなる。このゴム層の磨耗損傷を放置して研磨を続行するときには、騒音が大きくなると共に、タンク壁部を構成する鋼板が著しく変形したり孔開きが生じ、運転不可能な状態に至ることになる。そこで、本発明は、上記問題を解決するために、従来よりも寿命の長いバレルタンクの提供を目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】寿命を長くするために請求項1記載の本発明が採用した手段は、内側に研磨対象物を収納するための収納空間を形成し、該収納空間を形成するタンク壁部の内側に衝撃緩和層を備えたバレル研磨機用バレルタンクにおいて、前記タンク壁部は、前記衝撃緩和層を覆って前記収納空間に面する覆い板を備え、該覆い板は耐磨耗性及び潤滑性が前記衝撃緩和層より優れていることを特徴とするバレル研磨機用バレルタンクである。前記衝撃緩和層としては、軟質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選択される。前記覆い板を成形する素材としては、ポリエチレン又はポリアミド合成樹脂等が選択される。前記覆い板は、交換可能に備えられることもある。 【0005】請求項1記載の本発明にあっては、タンク壁部の内壁面を形成する覆い板の耐磨耗性及び潤滑性が優れているので、研磨対象物が衝突して生じる内壁面の磨耗損傷が、内壁面をゴム層のみで形成した従来に比べて遙に小さくなり、タンク壁部の寿命を長くすることが可能になると共に、磨耗損傷を受けない衝撃緩和層が衝突時の衝撃力を緩和するので、タンク全体の振動や騒音を抑制できる。 【0006】寿命を長くするために請求項2記載の本発明が採用した手段は、内側に研磨対象物を収納するための収納空間を形成したバレル研磨機用バレルタンクにおいて、前記収納空間を形成するタンク壁部は、二枚の鋼板で衝撃緩和層を挟んで積層した基本積層部を有する積層板と、該積層板を覆って前記収納空間に面する耐磨耗性及び潤滑性に優れた覆い板とを備えたことを特徴とするバレル研磨機用バレルタンクである。前記二枚の鋼板は、一方を硬鋼とし、他方を軟鋼とすることもある。また、前記二枚の鋼板は、クロムモリブデン鋼等の高張力鋼とすることもある。前記衝撃緩和層としては、ゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選択される。前記覆い板は、従来の内張りしたゴム層に比べて耐磨耗性及び潤滑性が優れており、ポリエチレン又はポリアミド樹脂等から成形される。 【0007】請求項2記載の本発明にあっては、タンク壁部の内壁面を形成する覆い板の耐磨耗性及び潤滑性が優れているので、研磨対象物が衝突して生じる内壁面の磨耗損傷が、内壁面をゴム層のみで形成した従来に比べて遙に小さくなり、タンク壁部の寿命を長くすることが可能になると共に、衝突時の衝撃力を、衝撃緩和層を二枚の鋼板で挟んだ積層板が吸収するので、タンク全体の振動や騒音を抑制できる。積層板は、衝突時の衝撃力を受けると、二枚の鋼板が一時的に弾性変形して弾性歪エネルギーを貯えると共に、放出する弾性歪エネルギーを衝撃緩和層に吸収させながら、元の状態に復元するため、耐衝撃性と形状復元性とに優れている。 【0008】タンク壁部の寿命を更に長くできるようにするために請求項3記載の本発明が採用した手段は、前記覆い板は、前記積層板に対して交換可能となっている請求項2記載のバレル研磨機用バレルタンクである。覆い板の交換は、研磨対象物の投入口を利用するか、または、タンクの着脱自在な側壁部を取り外して得た側部の開口部を利用して、タンク内部へ覆い板を出し入れして行うようにする。 【0009】請求項3記載の本発明にあっては、バレル研磨機の長期に亘る運転により覆い板が消耗したときには、積層板に損傷を与える事態となる前に、新しい覆い板と交換してタンク壁部の寿命を延ばすことができる。 【0010】タンクの構造に応じて覆い板の交換が容易となるようにするために請求項4記載の本発明が採用した手段は、前記バレルタンクを構成する基盤部の内側に、前記覆い板と一体化した前記積層板を交換可能に設けた請求項2記載のバレル研磨機用バレルタンクである。バレルタンクの基盤部と積層板との接続は、バレルタンクの基盤部のボルト用孔へ通通するボルトと、このボルトに螺合するナットとの組み合わせからなる接合具を用い、着脱自在にできるようにするとよい。この場合、積層板にボルトを取着しておく場合と、積層板にナットを取着しておく場合とがある。 【0011】請求項4記載の本発明にあっては、消耗した覆い板を新しい覆い板と交換する場合には、消耗した覆い板と一体となっている積層板を、バレルタンクの基盤部からタンク外部へ取り出し、新しい覆い板と一体となっている積層板と交換する。消耗した覆い板を除去して積層板に新しい覆い板を一体化する作業は、覆い板の交換作業とは別に、タンク外部で行うことができる。 【0012】衝撃緩和の能力を増大させるために請求項5記載の本発明が採用した手段は前記積層板は、前記基本積層部の複数を衝撃緩和層を介して積層したものである請求項2,3又は4記載のバレル研磨機用バレルタンクである。請求項5記載の本発明にあっては、積層板が二枚以上の鋼板と複数の衝撃緩和層とを備えているため、耐衝撃性と形状復元性とが更に優れている。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係るバレル研磨機用バレルタンク(以下、「本発明バレルタンク」という)を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。 【0014】(第1の実施の形態)図1乃至図4は本発明バレルタンクの第1の実施の形態を示すものであって、図1は本発明バレルタンクを備えたバレル研磨機を示す断面した正面図、図2は同バレル研磨機を示す部分断面した側面図、図3(A)、(B)はタンク基盤部と覆い板との接合構造の要部を拡大して示す側面図、図4は覆い板の交換がタンク側部からできる構造を断面して示す正面図である。 【0015】本実施の形態に係るバレル研磨機1は、図1及び図2に示す如く、外ケーシング2と、外ケーシング2の内部に配設した左右の架台3,3と、左右の架台3,3に軸受具4,4を介して回転自在に配設した本発明バレルタンク5と、本発明バレルタンク5を回転駆動する駆動装置6と、本発明バレルタンク5の下方に配置した回収ホッパー7とを備えている。外ケーシング2は、固定のカバー部8と、移動自在な開閉蓋9とを備え、開閉蓋9の開いた開口部を介して本発明バレルタンク5へ研磨対象物Aや研磨チップ等を投入できるようにしてある。 【0016】前記駆動装置6は、外ケーシング2の下方の架台10に固定した減速機付きの可変速モータ11と、可変速モータ11の出力軸11a及び本発明バレルタンク5の支持軸12に取着したプーリ13,14と、両プーリ13,14に張架した伝動ベルト15とを備え、可変速モータ11を調節することで本発明バレルタンク5を最適な回転速度で駆動するようにしてある。回収ホッパー7は、研磨の終了した発明バレルタンク5から排出した研磨対象物Aや研磨チップ等を回収するものであり、必要に応じて排水ホース16を延設し、洗浄液を回収できるようにしてある。 【0017】前記本発明バレルタンク5は、横断面が多角形又は円形(図示略)の筒状で水平な周壁部18と、周壁部18の左右両側に接合した側壁部19,19と、各側壁部19の中心に接合した水平な支持軸12,12と、周壁部18に開口した投入口21を覆う着脱自在な蓋20と、閉じた蓋20を固定するロック装置22とを備えている。本発明バレルタンク5は、蓋20で覆われていない投入口21から収納空間Sへ研磨対象物Aと共に研磨チップ等が投入された後に、投入口21を蓋20で覆うと共に、蓋20をロック装置22で固定して回転駆動することで研磨対象物Aを研磨するように構成してある。 【0018】前記本発明バレルタンク5は、周壁部18、側壁部19,19及び閉じた蓋20からなるタンク壁部17の内部に収納空間Sを形成してある。タンク壁部17は、図3に示す如く、厚みが6mm程度の鋼板から剛体に成形された外側の基盤部17aと、厚みが12mm程度の軟質のゴム又は軟質の合成樹脂等から成形された内側の衝撃緩和層17bと、衝撃緩和層17bを覆って収納空間Sに面するように更に内側に設けた板厚みが5〜15mm程度の複数枚の覆い板23,24,25(図1〜3参照)とを備えている。覆い板23は周壁部18に備えられるものであり、覆い板24は左右の各側壁部19に備えられるものであり、覆い板25は蓋20(図3参照)に備えられるものである。タンク壁部17は、外側の基盤部17aに中間の衝撃緩和層17bを密着接合すると共に、覆い板23,24,25を、衝撃緩和層17bに密着して取り付けた状態から分離して交換できるようにしてある。覆い板23,24,25は、耐磨耗性及び潤滑性が衝撃緩和層17bより優れているポリエチレン又はポリアミド樹脂等から成形されている。 【0019】前記衝撃緩和層17bに覆い板23,24,25を密着させて取付ける構造としては、図3(A)に示す如く、覆い板23,24,25を接合用ボルト26の頭部26aが埋め込まれた状態に成形し、基盤部17a及び衝撃緩和層17bに穿設したボルト挿通孔27にボルト26を挿通し、タンク外側からボルト26にシールパッキン29を介してナット28を螺着するものと、同図(B)に示す如く、覆い板23,24,25の裏面に不織布等からなる接着促進シート30を熱溶着等で予め接合し、衝撃緩和層17bの表面に接着剤で接合するものとがある。なお、覆い板23,24,25は、衝撃緩和層17bの表面に接着剤で直に接合できる場合には、接着促進シート30は不要である。接着剤としては、剥離の容易なホットメルト等が選択される。 【0020】磨耗損傷して消耗した覆い板23,24を新しい覆い板23,24と交換する方法としては、タンク壁部17に開口した投入口21を潜り抜けるようにして、覆い板23,24の出し入れを行う。各覆い板23,24は、投入口21を通過できる大きさに、複数の小片に分割されることもある。別態様の交換方法としては、図4に示す如く、タンク壁部17の周壁部18に側壁部19を取り付けるボルト・ナット31を螺脱して、周壁部18から側壁部19を取り外して形成した側部の開口部を利用して、タンク内部へ覆い板23,24を出し入れして行う。蓋20の覆い板25を新しい覆い板25と交換する場合には、蓋20の全体を取り外して行う。 【0021】前述の如く、本発明バレルタンク5は、タンク壁部17の内面を形成する覆い板23,24,25に研磨対象物Aが衝突しても、覆い板23,24,25の優れた耐磨耗性及び潤滑性により、覆い板23,24,25に生じる磨耗損傷を、内壁面がゴム層のみからなる従来のバレルタンクに比べて遙に小さくできる。その結果、本発明バレルタンク5は、タンク壁部17の寿命を長くすることが可能になると共に、衝突時の衝撃力を、衝撃緩和層17bが緩和するので、タンク全体の振動や騒音を抑制できる。 【0022】更に、本実施の形態に係る本発明バレルタンク5は、バレル研磨機1の長期に亘る運転により覆い板23,24,25が消耗したときには、衝撃緩和層17bに損傷を与える事態となる前に、新しい覆い板23,24,25と交換してタンク壁部17の寿命を延ばすことができる。 【0023】(第2の実施の形態)図5は本発明バレルタンクの第2の実施の形態を示すものであって、タンク壁部の積層部を拡大して断面したものである。本実施の形態に係る本発明バレルタンク35が前記第1の実施の形態に係る本発明バレルタンク5(図1〜4参照)と大きく相違する点は、周壁部18、側壁部19,19及び閉じた蓋20を形成するタンク壁部36を、同図(A)に示す如く、中間の衝撃緩和層37cを二枚の鋼板37a,37bで挟んで積層した基本積層部37を有する積層板38と、積層板38を覆って収納空間Sに面する覆い板23,24,25と、で形成したことであり、この相違点以外の構成は、前記第1の実施の形態と実質的に同一である。 【0024】前記二枚の鋼板37a,37bは、板厚みが0.5〜1.0mm程度のものであって、一方を硬鋼とし、他方を軟鋼とすることもある。また、二枚の鋼板37a,37bは、クロムモリブデン鋼等の高張力鋼とすることもある。殊に、クロムモリブデン鋼としたときには、靱性があり、引張強さが高いため、衝撃に耐えると共に、衝撃時の応力を分散できる。前記衝撃緩和層37cとしては、衝撃の吸収を図るために、層厚みが2〜3mm程度の軟質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選択される。覆い板23,24,25は、前記第1の実施の形態と同様のものであって、ポリエチレン又はポリアミド樹脂等から板厚みが5〜15mm程度に成形され、耐磨耗性及び潤滑性が従来のバレルタンクの内壁面を形成するゴム層や前記衝撃緩和層37cよりも優れている。 【0025】前記覆い板23,24,25は、タンク壁部36を構成する積層板38に対して、交換可能な状態で密着させるように取付けられる。この取付け構造は、前記第1の実施の形態の場合と同様に、覆い板23,24,25の各裏面に不織布等からなる接着促進シート(図示略)が熱溶着等で予め接合され、積層板38の表面に衝撃緩和層39を介し又は介することなく接着剤で接合する。また、別態様の取付け方法としては、図3(A)に示す場合と同様に、覆い板23,24,25を接合用ボルト26の頭部26aが埋め込まれた状態で成形し、積層板38に穿設したボルト挿通孔にボルト26を挿通し、タンク外側からボルト26にシールパッキン29を介してナット28を螺着して行う。 【0026】本実施の形態に係る本発明バレルタンクは、タンク壁部36の内面を形成する覆い板23,24,25に研磨対象物が衝突しても、覆い板23,24,25の優れた耐磨耗性及び潤滑性とにより、覆い板23,24,25に生じる磨耗損傷を、内壁面がゴム層のみからなる従来のバレルタンクに比べて遙に小さくできるため、タンク壁部の寿命を長くすることが可能になると共に、衝突時の衝撃力を、衝撃緩和層を二枚の鋼板で挟んだ積層板38が吸収するので、タンク全体の振動や騒音を抑制できる。積層板38は、衝突時の衝撃力を受けると、二枚の鋼板37a,37bが一時的に弾性変形して弾性歪エネルギーを貯えると共に、放出する弾性歪エネルギーを衝撃緩和層37cに吸収させながら、元の状態に復元するため、耐衝撃性と形状復元性とに優れ、騒音を抑制できる。殊に、二枚の鋼板37a,37bにクロムモリブデン鋼等の高張力鋼を用いたときには、耐衝撃性と形状復元性の向上が図れる。 【0027】なお、前記積層板38は、同図(B)に示す如く、非常に重たい研磨対象物Aに対処するために、前記基本積層部37の複数を衝撃緩和層39を介して積層したもとすることもある。この衝撃緩和層39は、衝撃緩和層37cと同様に、層厚みが2〜3mm程度の軟質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選択される。基本積層部37の複数を衝撃緩和層39を介して積層した場合には、積層板38が二枚以上の鋼板37a,37bと複数の衝撃緩和層37cとを備えているため、耐衝撃性及び形状復元性が更に優れている。 【0028】(第3の実施の形態)図6及び図7は本発明バレルタンクの第3の実施の形態を示すものであって、図6(A)は本発明バレルタンクを中間省略した平面図、同図(B)は横断面した側面図、図7(A)は積層板と覆い板とが一体化したライナー組を示す平面図、同図(B)は断面した正面図である。 【0029】前記本発明バレルタンク45は、周壁部18,側壁部19,19及び閉じた蓋20からなるタンク壁部17の内部に収納空間Sを形成してある。タンク壁部17は、厚みが6mm程度の鋼板から剛性体に成形された外側の基盤部17aと、基盤部17aの内側に交換可能に配設して収納空間Sに面する複数のライナー組47,48,49とを備えている。本発明バレルタンク45は、前記第1の実施の形態と同様に、バレル研磨機に備えられる。 【0030】前記周壁部18に配設されるライナー組47は、前記第2の実施の形態で用いられる積層板38と、覆い板23とを一体化したものである。この積層板38は、中間の衝撃緩和層37cを二枚の鋼板37a,37bで挟んで積層した基本積層部37を有している。二枚の鋼板37a,37bは、クロムモリブデン鋼等の高張力鋼とすることもある。殊に、鋼板37aをクロムモリブデン鋼としたときには、靱性があり、引張強さが高いため、衝撃に耐えると共に、衝撃時の応力を分散できる。衝撃緩和層37cとしては、衝撃の吸収を図るために、層厚みが5〜8mm程度の軟質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等が選択される。前記各側壁部19に配設されるライナー組48は、積層板38と、覆い板24とを一体化したものである。前記蓋20に配設されるライナー組49は、積層板38と、覆い板25とを一体化したものである。積層板38と覆い板23(24,25)との一体化は、積層板38と覆い板23(24,25)との間に、層厚みが1〜2mm程度の軟質のゴム層又は軟質の合成樹脂層等からなる衝撃緩和層50を介在させ、この状態で三者を加熱圧着して接合して行われる。 【0031】本発明バレルタンク45の基盤部17aとライナー組47,48,49の各積層板38との接続は、積層板38を接合用ボルト26の頭部26aが埋め込まれた状態に成形し、基盤部46aに穿設したボルト挿通孔27にボルト26を挿通し、タンク外側からボルト26にシールパッキン29を介してナット28を螺着して行う。ボルト26は、積層板38を構成する鋼板37bに溶接しておくこともある。なお、基盤部17aとライナー組47,48,49との接続方法の別態様としては、図示は省略したが、ライナー組47,48,49の各積層板38にナット28を埋設し、タンク外部からボルト挿通孔27にシールパッキンを介して挿通したボルト26を、ナット28に螺着して行うことも可能である。 【0032】消耗した覆い板23,24,25を新しい覆い板23,24,25と交換する場合には、消耗した覆い板23(24,25)と積層板38とが一体となっているライナー組47,48,49を、バレルタンクの基盤部17aから外してタンク外部へ取り出し、新しい覆い板23(24,25)を備えたライナー組47,48,49と交換する。消耗した覆い板23(24,25)を除去して積層板38に新しい覆い板23(24,25)を一体化する作業は、タンク外部で行うことができる。 【0033】前述の如く、本発明バレルタンク45は、タンク壁部17の内面を形成する覆い板23,24,25に研磨対象物が衝突しても、覆い板23,24,25の優れた耐磨耗性及び潤滑性により、覆い板23,24,25に生じる磨耗損傷が、内壁面がゴム層のみからなる従来のバレルタンクに比べて遙に小さくできるため、タンク壁部の寿命を長くすることが可能になると共に、衝突時の衝撃力を、衝撃緩和層を二枚の鋼板で挟んだ積層板38が吸収するので、タンク全体の振動や騒音を抑制できる。積層板38は、衝突時の衝撃力を受けると、二枚の鋼板37a,37bが一時的に弾性変形して弾性歪エネルギーを貯えると共に、放出する弾性歪エネルギーを衝撃緩和層37cに吸収させながら、元の状態に復元するため、耐衝撃性及び形状復元性に優れ、騒音を抑制できる。 【0034】なお、前記積層板38は、同図(B)に示す如く、非常に重たい研磨対象物Aに対処するために、前記基本積層部37の複数を衝撃緩和層39(図5(B)参照)を介して積層したものを用いることも可能である。この場合には、積層板38が二枚以上の鋼板37a,37bと複数の衝撃緩和層37cとを備えているため、耐衝撃性及び形状復元性が更に優れていると共に、騒音の抑制も優れている。 【0035】 【発明の効果】請求項1及び2記載の本発明バレルタンクは、覆い板に生じる磨耗損傷を、内面がゴム層のみの従来に比べて遙に小さくできるため、タンク壁部の寿命を長くすることが可能になるため、タンク全体の振動や騒音を抑制できるバレル研磨機の寿命を長くすることができる。請求項2記載の本発明バレルタンクは、積層板が耐衝撃性と形状復元性とに優れているため、重量のある研磨対象物を投入して研磨しても、変形することなく運転できる。 【0036】請求項3及び4記載の本発明バレルタンクは、消耗した覆い板を新しい覆い板と交換してタンク壁部の寿命を更に長くできる。請求項4記載の本発明バレルタンクは、消耗した覆い板と一体となっている積層板をタンク外部へ取り出し、新しい覆い板と一体となっている積層板と交換できるため、覆い板の交換が容易となる。 【0037】請求項5記載の本発明バレルタンクは、積層板が二枚以上の鋼板と複数の衝撃緩和層とを備えて耐衝撃性と形状復元性とを更に向上させているため、重量のある研磨対象物を投入して研磨しても、変形することなく運転できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000194893 【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社 【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16
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| 【出願日】 |
平成13年7月17日(2001.7.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082016 【弁理士】 【氏名又は名称】内田 敏彦
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| 【公開番号】 |
特開2003−25212(P2003−25212A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月29日(2003.1.29) |
| 【出願番号】 |
特願2001−216751(P2001−216751) |
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