トップ :: B 処理操作 運輸 :: B21 本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き




【発明の名称】 ステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備および連続焼鈍・酸洗処理方法
【発明者】 【氏名】古賀 重信
【住所又は居所】千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技術開発本部内

【要約】 【課題】板厚範囲の広いステンレス板を、高生産性・高い歩留まりを確保しつつ、短い製造工期で製造可能とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備と方法を提供する。

【解決手段】ステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、焼鈍されスケールの除去されたストリップの板厚を減少させるための圧延機と、前記圧延機から出た前記板厚の減少したストリップを焼鈍させるための炉部と前記炉部で焼鈍されたストリップの表面のスケールを除去するための酸洗部と、酸洗されたストリップを冷間圧延あるいはスキンパス圧延を1台の同一の圧延機でおこなう兼用圧延機を含むことを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、焼鈍されスケールの除去されたストリップの板厚を減少させるための圧延機と、前記圧延機から出た前記板厚の減少したストリップを焼鈍させるための炉部と、前記炉部で焼鈍されたストリップの表面のスケールを除去するための酸洗部とを含むことを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備。
【請求項2】 請求項1に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、前記圧延機は分割型20段圧延機および/または12段圧延機からなるものから選択されることを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備。
【請求項3】 請求項1または2に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、前記酸洗部の下流に、前記酸洗部から出た表面のスケールを除去されたストリップを冷間圧延あるいはスキンパス圧延を同一の1基の圧延機で行う兼用圧延機を配設することを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備。
【請求項4】 請求項3に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、前記兼用圧延機は分割型20段圧延機または12段圧延機からなるクラスから選択されることを特徴とするステンレス冷延板の連続焼鈍・酸洗設備。
【請求項5】 ステンレス板の連続焼鈍・酸洗処理方法において、1つの連続処理ラインの中で、焼鈍され表面のスケールを除去されたストリップの板厚を減少させるための冷間圧延工程と、前記冷間圧延されたストリップを焼鈍する工程と、焼鈍されたストリップの表面を酸洗する工程とを含むことを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
【請求項6】 請求項5に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法において、前記冷間圧延工程は、分割型20段圧延機および/または12段圧延機により実施されることを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
【請求項7】 請求項5または6に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法において、前記酸洗工程の下流に、酸洗されたストリップを冷間圧延あるいはスキンパス圧延を同一の1基の圧延機で行う兼用圧延工程を含むことを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
【請求項8】 請求項7記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法において、前記兼用圧延工程は、分割型20段圧延機または12段圧延機によって圧延されることを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
【請求項9】 請求項7または8に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法において、ストリップを、N(N:≧2、整数)回通板し、第1回目から第(N−1)回目の通板で、冷間圧延・焼鈍・酸洗後、再度冷間圧延により、板厚を10〜35%減少させ、第N回目の通板で、冷間圧延・焼鈍・酸洗後、スキンパス圧延をすることを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス板の連続焼鈍・酸洗するラインにおいて、板厚範囲の広いステンレス板を、少ない工程で、高生産性、且つ、高い歩留まりで、生産することを可能とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備およびステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延されたステンレス板用素材(熱延板)からステンレス板(冷延板)を製造する従来の最も広範に用いられている手順は次の工程からなっている。即ち、(1)熱延板焼鈍・酸洗工程、(2)冷間圧延工程、(3)焼鈍・酸洗工程である。冷間圧延には、リバース式のモノブロック型20段クラスター冷間圧延機が用いられることが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これらのやり方には幾つかの課題がある。まず、従来の最も広範に用いられている手順では、前もって、熱延板を焼鈍・酸洗したストリップを、リバースミルで冷間圧延し、さらに、焼鈍・酸洗しており、製造プロセスの数が多く、また、リバースミルでの圧延のため製造に時間を要し、生産性は低くならざるを得なかった。さらに、歩留まりもオフゲージ等により高くなることは困難であった。また、板厚が薄くなると、複数回の焼鈍・酸洗とリバースミル圧延を行うことが必要となり、ますます、生産性を低下させるとともに、製造日数も大幅に増加することを余儀なくされた。
【0004】このように、板厚範囲の広い、特に最終製品の板厚が薄いものを含む、ステンレス板を、高生産性・高い歩留まりを確保しつつ、短い製造工期で製造することは難しく、あらたな設備、方案の実現が切望されていた。本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、熱間圧延されたステンレス板用素材の焼鈍・酸洗後のストリップを、高生産性・高い歩留まりを確保しつつ、短い製造工期で製造することが可能なラインと方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のステンレス冷延板の焼鈍・酸洗工程の上流に冷間圧延工程、および、焼鈍・酸洗工程の下流に冷間圧延・スキンパス圧延兼用の圧延工程を付与し、板厚範囲の広いステンレス板を、熱延板焼鈍・酸洗済み板から、1ラインで製造することに着目したもので、その要旨は、(1)ステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、焼鈍されスケールの除去されたストリップの板厚を減少させるための圧延機と、前記圧延機から出た前記板厚の減少したストリップを焼鈍させるための炉部と、前記炉部で焼鈍されたストリップの表面のスケールを除去するための酸洗部とを含むことを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備。
(2)前記(1)に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、前記圧延機は分割型20段圧延機および/または12段圧延機からなるものから選択されることを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備。
(3)前記(1)または(2)に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、前記酸洗部の下流に、前記酸洗部から出た表面のスケールを除去されたストリップを冷間圧延あるいはスキンパス圧延を同一の1基の圧延機で行う兼用圧延機を配設することを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備。
(4)前記(3)に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備において、前記兼用圧延機は分割型20段圧延機または12段圧延機からなるクラスから選択されることを特徴とするステンレス冷延板の連続焼鈍・酸洗設備。
(5)ステンレス板の連続焼鈍・酸洗処理方法において、1つの連続処理ラインの中で、焼鈍され表面のスケールを除去されたストリップの板厚を減少させるための冷間圧延工程と、前記冷間圧延されたストリップを焼鈍する工程と、焼鈍されたストリップの表面を酸洗する工程とを含むことを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
(6)前記(5)に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法において、前記冷間圧延工程は、分割型20段圧延機および/または12段圧延機により実施されることを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
(7)前記(5)または(6)に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法において、前記酸洗工程の下流に、酸洗されたストリップを冷間圧延あるいはスキンパス圧延を同一の1基の圧延機で行う兼用圧延工程を含むことを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
(8)前記(7)記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法において、前記兼用圧延工程は、分割型20段圧延機または12段圧延機によって圧延されることを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。
(9)前記(7)または(8)に記載のステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法において、ストリップを、N(N:≧2、整数)回通板し、第1回目から第(N−1)回目の通板で、冷間圧延・焼鈍・酸洗後、再度冷間圧延により、板厚を10−35%減少させ、第N回目の通板で、冷間圧延・焼鈍・酸洗後、スキンパス圧延をすることを特徴とするステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法。である。
【0006】
【発明の実施の形態】図1はステンレスの冷延板を焼鈍・酸洗するための代表的な従来技術による処理ラインの準概略的な等角投影図である。そのようなラインは、実際には図示したものよりもっと複雑であることは理解できるはずである。例えば、炉部は一般的に加熱領域、均熱領域、および冷却領域からなる。また、酸洗部は、一般的には、硫酸酸洗槽、混酸酸洗槽、あるいは、中性塩電解槽、および、洗浄装置、乾燥装置からなる。
【0007】上記の様なラインの主な要素は、ステンレス板用素材を、事前に他ラインで、一般的には、熱延板を焼鈍・酸洗および冷間圧延加工されたコイルを装荷して、そこから巻出していくためのペイオフリール1、コイルの端部を切断して溶接の準備をするための入側剪断機2、連続的なコイルの端部を結合するための溶接機3、コイルの溶接準備および溶接中に炉部11・酸洗部12を減速・停止することなく通板可能とするストリップをストレージする入側ストレージルーパー4、ストリップを焼鈍するために用いられる炉部11、ストリップの表面を酸洗する酸洗部12、コイルの再巻付けが完了した時に出口剪断機8が作動中にストリップが炉部11・酸洗部12を減速・停止することなく通板可能とするストリップをストレージする出側ストレージルーパー7、鋼板形状を調整するためのスキンパスミル13・レベラー14、出側剪断機8、および、コイルの再巻きつけを行うためのテンションリール9とからなっている。通過ラインの各ブライドルロール21a〜b、22a〜b、25a〜b、26a〜b、27a〜d、28a〜dは、ブライドル前後のストリップ張力を確保するために用いられる。
【0008】スキンパスとしては、ワークロールが大径である2Hi−圧延機が採用されることが多い。また、酸洗部11の上流に、ショットブラストおよび/またはベンディングローラー等のメカニカルデスケリーング装置が設置されることも少なくない。
【0009】図2および図3は本発明の1つの実施例である焼鈍・酸洗済みステンレス板を冷間圧延・焼鈍・酸洗するための処理ラインの準概略的な等角投影図であり、便宜上ラインの前半および後半部分を示す。この実施例においては、図1の従来ラインに比べ、ラインの中の入側ストレージルーパー4の下流のブライドルロール22a〜bと炉部11との間の位置の間において、冷間圧延装置15、レベラー17、第1中央ストレージルーパー5、および、ブライドルロール22c〜d、23a〜d、24a〜bが設置されていることを特徴としている。
【0010】このような配置においては、ストリップ60は入側溶接機3が作動している時にも停止することなく冷間圧延されている。また、冷間圧延機15のワークロール等はロールの磨耗あるいはキズ入りのとき交換されるが、このときも、炉部11・酸洗部12で、ライン停止あるいは減速することなく処理が可能である。なお、図2および図3のラインは、基本的には図1のラインと類似しており、同一の部品については同一の符号を付しており、その説明は省略する。
【0011】本発明において用いる冷間圧延装置は、焼鈍・酸洗されたステンレス板を、(i)板厚範囲の広い材料にたいし、板厚を15〜50%減少させることが可能であり、(ii)冷間圧延後の板厚変動値が小さく、加えて、(iii)ロール交換が容易であることが必要である。(i)を効率よく満足するには、圧延機のワークロール径は、望ましくは60〜150mmの範囲である。ワークロール径が60mm未満では、圧延機のワークロールの磨耗が短時間で発生し、数コイル毎のワークロール交換となり現実的でない。一方、150mm超では、圧延機の容量、台数が大きくなり非効率である。また、材料の板厚に応じて、最適なワークロール径を選択できることが望ましい。また、(ii)を改善する手立てとしてもっとも有効なのは、ミル剛性(縦剛性)の高い冷間圧延機である。望ましくは、300トン/mm以上である。ミル剛性が300トン/mm未満では、熱延板の板厚変動、とりわけ、いわゆるスキッドマークを解消することが難しくなるからである。さらに、(iii)を満足させる冷間圧延機として、ワークロール交換時に上ハウジング、あるいは、または、且つ、下ハウジングが大きく上下方向に移動可能な分割型ハウジングの冷間圧延機が有効である。
【0012】以上の理由により、上記冷間圧延機15は、高ミル剛性(縦剛性)を有する20段式の分割型冷間圧延機あるいは12段式の分割型冷間圧延機が望ましいが、少なくともこれら20段式あるいは12段式の分割型冷間圧延機の1台もしくは複数台を配置するか、必要に応じてこれら圧延機を組み合わせることも可能である。図2および図3の例では、冷間圧延機は3台設置されている。また、冷間圧延機15の台数は、板厚・材質により異なるが、板厚減少率が35%以下なら1台、35〜55%なら2台、55〜75%なら3台、75〜90%では4台が一般的である。
【0013】入側剪断機2と冷間圧延機15の間、冷間圧延機15と炉部11・酸洗部12の間、および、炉部11・酸洗部12とスキンパスミル13・レベラー14・出側剪断機8の間に、それぞれストレージルーパー4、5、7を設置し、前記各部位でのストリップのハンドリングがその他の部位に影響しないようにしている。
【0014】図4および図5は本発明の別の実施例である焼鈍・酸洗済みステンレス板を冷間圧延・焼鈍・酸洗するための処理ラインの準概略的な等角投影図であり、便宜上ラインの前半、および、後半部分、を示す。冷間圧延機15が2台であること、酸洗部12の下流側に、冷間圧延あるいはスキンパス圧延を1台の圧延機で可能な兼用圧延機16が配置されていること、および、兼用圧延機が16が設置されていることにともない兼用圧延機16のワークロール等のロール交換時に、ストリップ60が、炉部11・酸洗部12を減速・停止することなく通板可能とするストリップをストレージする第2中央ストレージルーパー6、コイルの再巻付けが完了した時に出口剪断機8が作動中にストリップが兼用圧延機16・レベラー14を減速・停止することなく通板可能とするストリップをストレージする出側ストレージルーパー7が付与されていること除き、前記本発明例の図2および図3の例と同じである。
【0015】兼用圧延機16としての条件は、(i)冷延圧延機として、1台で、焼鈍板の板厚を10〜35%減少させることが可能であり、(ii)スキンパスミルとして、焼鈍板を形状よく、板厚を数%減少させることが可能であり、(iii)冷間圧延後の板厚変動値が小さく、(iv)冷間圧延機としての機能とスキンパスミルとしての機能の切替えが容易であること、加えて、(v)ロール交換が容易であることが必要である。
【0016】(i)を効率よく満足するには、圧延機のワークロール径は、望ましくは60〜150mmの範囲である。ワークロール径が60mm未満では、圧延機のワークロールの磨耗が短時間で発生し、数コイル毎のワークロール交換となり現実的でない。一方、ワークロール径が150mm超では、圧延機の容量が大きくなるとともに、高圧下率をとることが難しくなり、1基の冷間圧延機では圧延困難となり、非効率である。また、材料の板厚に応じて、最適なワークロール径を選択できることが望ましい。(ii)を効率よく満足するには、圧延機のワークロール径は、望ましくは、120mm以上である。ワークロール径が120mm未満では、上下ワークロールのオフセットの影響を受けやすく、冷延形状が不安定となる。(iii)を改善する手立てとしてもっとも有効なのは、ミル剛性の高い冷間圧延機である。望ましくは、300トン/mm以上のミル剛性である。300トン/mm未満では、原板の板厚変動、たとえば、焼鈍時の材質のムラの影響、を解消出きず、コイル全長にわたり板厚を均一にすることが出来なくなるからである。(iv)を満足させる冷間圧延機として、同一の圧延機構造で、ワークロール径の使用可能範囲が広い圧延機が有効である。構造の異なる、例えば、同一ハウジングでの4Hiと2Hiの切替えでは、構造が複雑となるとともに、切替え時間が大きくなり、現実的でない。(v)を満足させる冷間圧延機として、ワークロール交換時に、上ハウジング、あるいは、または、且つ、下ハウジングが大きく、上下方向に移動可能な分割型冷間圧延機が有効である。
【0017】以上のことより、上記兼用圧延機16は、使用可能なワークロール径の範囲が広く、高ミル剛性を有する分割型20段圧延機または12段式圧延機が望ましい。この発明例では、ストリップを複数回通板することが可能であり、少ない圧延機数で、熱延板から板厚の薄いステンレス板までを1ラインを製造することを可能とした。以上のいずれの本発明においても、板厚範囲の広いステンレス板を、高生産性・高い歩留まりを確保しつつ、短い製造工期で製造可能とした。
【0018】
【実施例】[実施例1]SUS304素材の板厚2.3mmの熱延板を、従来の熱延板焼鈍・酸洗ラインで処理した。この焼鈍・酸洗済み熱延コイルを図2および図3で示す本発明によるステンレス板の冷間圧延・焼鈍・酸洗ラインで処理した。ワークロール径90mmの分割型20段冷間圧延機で、板厚0.91mmまで板厚を減少(板厚減少率60%)した後、焼鈍・酸洗し、さらに、ワークロール径150mmの分割型20段兼用圧延機で、スキンパス圧延し、板厚0.90mmの最終製品とした。冷間圧延機のミル剛性は、350トン/mmであった。得られた製品の品質は、従来プロセスのものにくらべ板厚変動は僅少となり、また、オフゲージは皆無となった。また、製造工期は、熱延板酸洗後、4日から2日に短縮された。
【0019】[実施例2]実施例1と同じSUS304素材の板厚2.3mmの熱延板を、従来の熱延板焼鈍・酸洗ラインで処理した。この焼鈍・酸洗済み熱延コイルを図4および図5で示す本発明による冷間圧延・焼鈍・酸洗ラインで2回通板処理をした。fまず、1回目の処理をした。ワークロール径90mmの分割型20段冷間圧延機で、板厚1.30mmまで板厚を減少(板厚減少率44%)した後、焼鈍・酸洗し、さらに、ワークロール径90mmの分割型20段兼用圧延機1基で、板厚0.95mmまで板厚を減少(板厚減少率27%)し、テンションリールに再巻きつけをした。尚、冷間圧延機のミル剛性は、各々、350トン/mmであった。その後、2回目の処理をした。ワークロール径60mmの分割型20段例冷間圧延機で、板厚0.51mmまで板厚を減少(板厚減少率47%)した後、焼鈍・酸洗し、ワークロール径150mmの分割型20段兼用圧延機で、スキンパス圧延し、板厚0.50mmの最終製品とした。尚、冷間圧延機のミル剛性は、320トン/mmであった。このように、板厚の薄い製品も1ラインの冷間圧延・焼鈍・酸洗ラインで製造できた。得られた製品の品質は、従来プロセスのものにくらべ板厚変動は僅少となり、また、オフゲージは皆無となった。また、製造工期は、熱延板酸洗後、8日から4日に短縮された。
【0020】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るステンレス板の連続焼鈍・酸洗設備、および、ステンレス板の連続焼鈍・酸洗方法によれば、板厚範囲の広いステンレス板を、工程を増やすことなく、少ない工程で処理が行えることから、高生産性・高い歩留まりを確保しつつ、短い製造工期で製造でき、その工業上の利益は大きい。
【出願人】 【識別番号】000006655
【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区大手町2丁目6番3号
【出願日】 平成13年9月11日(2001.9.11)
【代理人】 【識別番号】100068423
【弁理士】
【氏名又は名称】矢葺 知之 (外1名)
【公開番号】 特開2003−80301(P2003−80301A)
【公開日】 平成15年3月18日(2003.3.18)
【出願番号】 特願2001−275138(P2001−275138)