トップ :: B 処理操作 運輸 :: B07 固体相互の分離;仕分け

【発明の名称】 郵便区分機
【発明者】 【氏名】▲高▼橋 透
【住所又は居所】愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会社日立製作所情報機器事業部内

【氏名】田尻 利彦
【住所又は居所】愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会社日立製作所情報機器事業部内

【氏名】角 寿
【住所又は居所】愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会社日立製作所情報機器事業部内

【氏名】鈴木 義春
【住所又は居所】愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会社日立製作所情報機器事業部内

【要約】 【課題】郵便区分機において、郵便物の取込口から漏れる騒音を緩和する。

【解決手段】郵便区分機において、供給台21から郵便物を取り込むための取込口に、搬送される郵便物の幅に応じて、回動可能なガイド51を設ける。ガイド51の下部には、足部55を設ける。幅が狭い郵便物の場合には、ガイド51を出すことにより、足部55が取込口の開口部の一部を塞ぐことができる。この結果、取込口からの音の漏れを抑制することができ、騒音を軽減することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 郵便区分機であって、郵便物を載置するための供給台と、前記郵便物の区分処理を行うための処理機構と、前記処理機構の取込口を介して、前記供給台から前記処理機構に、郵便物を搬送する搬送部とを備え、前記取込口は、前記搬送される郵便物の幅に応じて、開口部の幅を調整可能な開口幅調整機構を備える郵便区分機。
【請求項2】 請求項1記載の郵便区分機であって、前記搬送部によって搬送可能な郵便物の幅を調整できるよう設けられた可動のガイド板を備え、前記開口幅調整機構は、搬送可能な郵便物の幅が狭くなるようガイド板が配置された時に連動して前記開口部の幅が狭くなるよう該ガイド板と連結された郵便区分機。
【請求項3】 請求項2記載の郵便区分機であって、前記開口幅調整機構は、前記ガイド板と一体的に設けられ、前記取込口の一部を覆う蓋板である郵便区分機。
【請求項4】 郵便区分機であって、郵便物を載置するため、外部に解放的に設けられた供給台と、前記郵便物の区分処理を行うための処理機構と、前記郵便物を吸着し、前記供給台から前記処理機構に、搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトの搬送方向を回転軸として回動可能に設けられ、該搬送ベルトで搬送可能な郵便物の搬送幅の広狭を切り換えるガイド板とを備え、該ガイド板は、前記搬送幅が狭くなる位置にあるときに、前記郵便物を前記処理機構に取り込むための取込口の一部を覆うよう設けられた蓋部を有する郵便区分機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、郵便区分機に関し、詳しくは供給台に載置された郵便物を取り込む取込口の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は従来技術としての郵便区分機の概略構成を示す説明図である。郵便区分機とは、郵便物の宛先を読み取り、宛先に応じて仕分けする装置である。
【0003】作業員によって供給台21に載置された郵便物10は、一通ずつ搬送路2によって搬送される。搬送路2の途中に設けられた認識部3は、郵便物10の宛先を読み取る。宛先の解析は、装置の左端から右端に郵便物が移動する間に行われる。 郵便物10が装置の右端に至ると、印字部4は、認識部3での解析結果に基づき、宛先に応じたバーコードを郵便物10に印字する。その後、郵便物10は、集積部5の各部位に宛先に応じて仕分けされる。
【0004】郵便区分機では、作業員の作業性を考慮して、供給台21の部分は前面に扉がなく、外部に解放された状態となっている。その他の部分には、騒音を低減するため、搬送路2を覆う扉11、12が設けられている。
【0005】図2は郵便物を搬送路2に取り込むための取り込み機構を示す構成図である。供給台21に載置された郵便物10は、モータで駆動されるフォーク22によって、順次送られる。供給台21の一端では、ループ状に設けられた供給ベルト23が矢印で示す方向に回転している。供給ベルト23には全面に孔が開けられており、吸引チャンバ25の吸引力によって郵便物を吸着することができる。検知スイッチ24が郵便物を検知すると、フォーク22の動きが停止するとともに、最前面にある郵便物が供給ベルト23に吸着され、図の下方に搬送される。この際、ゲートローラ26が郵便物に摩擦を与えることにより、複数通が重なった状態で搬送されることを回避する。また、ノズル27は下方から供給台21上の郵便物10に空気を吹き付けることにより、一通ずつ分離しやすくしている。
【0006】下方に搬送された郵便物10は、ローラ28、29で把持され、搬送路2に受け渡される。ローラ28、29は、回転速度を調整することにより、連続的に搬送される郵便物10の間隔を調整する機能を奏する。
【0007】図3は取り込み機構を示す斜視図である。供給台21に載置された郵便物10は、供給ベルト23によって取込口21Aから取り込まれる。取込口21Aの幅Bは、取り扱い対象となる郵便物、即ちC5サイズと呼ばれる162mm幅の郵便物に合わせてある。一方、実際に扱われる郵便物は、90〜120mmサイズのいわゆる定型郵便が多いため、取込口21Aの幅は、これらの郵便物に対しては過剰に広くなっている。取込口21Aの幅が過剰に広い場合には、郵便物が斜めに搬送される可能性がある。
【0008】かかる弊害を回避するため、供給ベルト23の側方には可動式のガイド40が設けられている。ガイド40は図の矢印D,Eで示す通り、搬送方向を回転軸として回動可能に設置されている。ガイド40を矢印Eの方向に動かして収納すれば、供給ベルト23が搬送可能な郵便物の幅が広がるから、C5サイズなど幅が広い郵便物を扱うことができる。ガイド40を図示する状態に設定すれば、供給ベルト23が搬送可能な郵便物の幅がCの範囲に狭まるから、定型サイズなど幅が狭い郵便物を適切に扱うことが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の郵便区分機では、騒音の問題があった。先に説明した通り、搬送部2の大部分は、扉11、12で覆われているため、騒音の主要因は、取込口21Aから漏れてくる音であった。特に、幅が狭い郵便物を扱う場合に、騒音の問題は顕著であった。幅が広い郵便物を扱う場合には、郵便物自体が取込口21Aを塞ぎ、音の漏れを低減する役割を果たすのに対し、幅が狭い郵便物では、ガイド40の外側の領域F(図3中のハッチングを付した部分)には、かかる遮音効果が及ばないからである。
【0010】本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであり、郵便区分機において、郵便物の取込口から漏れる騒音を緩和する構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明では、郵便区分機において、供給台から処理機構に郵便物を取り込むための取込口に、搬送される郵便物の幅に応じて、取込口の開口部の幅を調整可能な開口幅調整機構を設けるものとした。処理機構とは、郵便物の区分処理を行い、外部を扉等で覆われた部分全般を指す。このように郵便物の幅に応じて取込口の開口部の幅を調整可能とすることにより、取込口からの音の漏れを抑制することができ、騒音を軽減することができる。
【0012】開口幅調整機構は、例えば、郵便物の幅が狭い時に取込口の一部を覆う蓋部材により実現される。かかる蓋部材をスライドまたは回動可能に設け、適宜、取込口の一部を覆うように構成すればよい。もっとも、蓋部材は、必ずしも郵便区分機本体に連結されている必要はなく、取込口に嵌めこむ別部品として構成してもよい。
【0013】搬送部によって搬送可能な郵便物の幅を調整できるよう設けられた可動のガイド板が取込口に備えられている場合、開口幅調整機構はこのガイド板と連動するよう構成することが好ましい。つまり、搬送可能な郵便物の幅を狭くするようガイド板を動かした時に、併せて開口部の幅が狭くなるよう構成することが好ましい。かかる構成は、例えば、ガイド板の一部と開口幅調整機構とを機械的に連結することにより実現することができる。最も簡単な構成の一つとして、例えば、開口幅調整機構としての蓋板を、ガイド板と一体的に構成してもよい。
【0014】従来技術では、下方に取込口が設けられている郵便区分機を例示したが、本発明は、取込口の位置は問わない。例えば、郵便物を上方に搬送する郵便区分機では、上方向に取込口が形成されているはずであるから、ここに開口幅調整機構を備えればよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。図4は実施例としての郵便区分機の取込口を示す斜視図である。実施例としての郵便区分機の全体構造は、従来技術で例示した図1、2と同様である。本実施例では、取込口近傍の構成が従来技術と相違する。
【0016】本実施例では、ガイド51に直交する足部55が設けられている。ガイド51は、フレーム53にヒンジ52で矢印D、E方向に回動可能に取り付けられている。説明の便宜上、図の下方に示す通り、3次元のx,y,z軸を定義する。供給ベルト23は、図のz軸方向に駆動しており、ガイド51は、z軸周りに回動可能に設けられている。
【0017】幅の狭い郵便物を扱う場合には、ガイド51が図示する位置に設置される。この時、足部55は、図示する通り、ガイド51の外側、即ち供給ベルト23と反対側で、取込口の開口部を覆う。これにより、足部55は、取込口からの音の漏れを遮断する蓋板として機能する。
【0018】幅の広い郵便物を扱う場合には、ガイド51を矢印Eの方向に回動させ、収納する。フレーム53の下部には、足部55を収納するための空隙54が設けられている。ガイド51を収納することにより、取込口の幅も広くなる。
【0019】ガイド51および足部55は、遮音性に格別に優れる材質を選択する必要はなく、例えば、アクリルを用いて構成することができる。足部55による遮音効果は、供給台21の台座21Bと足部55との密着性および両者の接触部における吸音性による影響が大きい。従って、例えば、両者の密着性を確保できる精度で加工を施すことが好ましい。足部55と台座21Bとの接触部位にゴムなど密着性を向上させるためのシール材、またはスポンジなどの吸音材を介在させることも好ましい。
【0020】取込口の開口部を覆うするための蓋機構は、種々の変形例が挙げられる。図5は開口部の蓋機構の変形例を例示する説明図である。ガイドおよび蓋部材の動きを簡略化して示すとともに、対応する斜視図の図番を例示した。
【0021】図示する通り、先に図4で示した例は、z軸周りにガイドが回動するものに相当する。ガイドは、x軸、y軸周りに回動させてもよい。ここでは3通りの回動を例示しているが、回転軸は斜め方向に設けることも可能である。
【0022】ガイドは、回動の他、スライド式としてもよい。スライド方向については、z軸、x軸、y軸の3方向を例示した。斜め方向にスライドさせる態様を構成することもできる。
【0023】図5の下方に示すようにガイド構造についても種々の変形例が挙げられる。実施例(図4)では、ガイド51と足部55とがL字断面型に固定されている場合を例示した。足部55Fをガイド51Fに折り畳み可能としてもよい。ガイド51Gと足部55Gとを別体としてもよい。図中では、ガイド51Gを回動、足部55Gをスライドさせる場合を例示したが、両者の動きは、図の上方に示した種々の動きを適用可能である。
【0024】図6はガイドをx軸周りに回動させる構成を適用した取込口を示す斜視図である。図示する通り、ガイド51Aおよび足部55Aは、ピボット52Aを中心として矢印の方向に回動する。図の位置にある場合には、足部55Aは、取込口の開口部の一部を覆うことができる。
【0025】図7はガイドをy軸周りに回動させる構成を適用した取込口を示す斜視図である。図示する通り、ガイド51Bおよび足部55Bは、ピボット52Bを中心として矢印の方向に回動する。図の位置にある場合には、足部55Bは、取込口の開口部の一部を覆うことができる。なお、ピボット52Bは、取り扱い対象となる郵便物の最大高さよりも高い位置に設けることが好ましい。
【0026】図8はガイドをz軸周りにスライドさせる構成を適用した取込口を示す斜視図である。図示する通り、ガイド51Cおよび足部55Cは、矢印の方向にスライドする。スライド機構には、周知の種々の機構を適宜適用可能である。図の位置にある場合には、足部55Cは、取込口の開口部の一部を覆うことができる。なお、ガイド51Cを上げた場合、供給台21までの高さ足部55Cの下面までの高さHは、取り扱い対象となる郵便物の最大高さよりも高い位置に設けることが好ましい。
【0027】図9はガイドをx軸周りにスライドさせる構成を適用した取込口を示す斜視図である。図示する通り、ガイド51Dおよび足部55Dは、矢印の方向にスライドする。スライド機構には、周知の種々の機構を適宜適用可能である。図の位置にある場合には、足部55Dは、取込口の開口部の一部を覆うことができる。なお、x軸方向のスライドDは、取り扱い対象となる郵便物の最大幅に対応した開口部が確保できるよう設定することが好ましい。
【0028】図10はガイドをy軸周りにスライドさせる構成を適用した取込口を示す斜視図である。図示する通り、ガイド51Eおよび足部55Eは、矢印の方向にスライドする。スライド機構には、周知の種々の機構を適宜適用可能である。図の位置にある場合には、足部55Eは、取込口の開口部の一部を覆うことができる。なお、ガイド51Eには、収納状態から容易に引き出すことができるよう、把手などを設けておくことが好ましい。
【0029】以上の実施例および変形例では、取込口が下方にある場合を例示した。取込口が上方にある場合には、それぞれ例示した構成を上下逆転させて設けることにより、適用することができる。
【0030】以上の実施例および変形例では、取込口の一部を覆うことによって、開口部幅を広狭2段階に変更する場合を例示した。ガイド位置を調整可能としたり、蓋部材の大きさを調整可能としたりすることによって、開口部幅を多段階または連続的に調整可能としてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、狭い幅の郵便物を扱う時に、郵便物の幅に合わせて取込口の開口部幅を調整することにより、開口部からの音の漏れを抑制でき、騒音を低減することができる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【住所又は居所】東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
【出願日】 平成13年12月11日(2001.12.11)
【代理人】 【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
【公開番号】 特開2003−170121(P2003−170121A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2001−376932(P2001−376932)