トップ :: B 処理操作 運輸 :: B07 固体相互の分離;仕分け




【発明の名称】 廃棄物搬送シュート
【発明者】 【氏名】山崎 茂樹
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】野田 英俊
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】野村 卓朗
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】宅和 稔朗
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】山元 栄
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区弁天町3番地7 エヌケーケープラント建設株式会社内

【氏名】豊田 幸雄
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区弁天町3番地1 エヌケー環境株式会社内

【要約】 【課題】搬送中に廃棄物の選別機能を有する廃棄物搬送シュート、及び、シュートや排気部のフィルム状のプラスチックによる閉塞を防止することができるプラスチックごみを搬送する廃棄物搬送シュートを提供すること。

【解決手段】廃棄物7を搬送する搬送シュートであって、傾斜配設した上方シュート2と、上方シュート2に対して下面側に向けて断面を拡大して段差部4を形成し上方シュート2と一体的に同方向に傾斜配設した下方シュート3と、段差部4に斜め下方に向けて配設した中間シュート5と、中間シュート5に向けて空気を噴出するエアーノズル6とからなる搬送シュート1を備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 廃棄物を搬送する廃棄物搬送シュートにおいて、傾斜配設した上方シュートと、該上方シュートに対して下面側に向けて断面を拡大して段差部を形成し該上方シュートと一体的に同方向に傾斜配設した下方シュートと、前記段差部に斜め下方に向けて配設した中間シュートと、該中間シュートに向けて空気を噴出するエアーノズルとからなる搬送シュートを備えたことを特徴とする廃棄物搬送シュート。
【請求項2】 中間シュートを、上方シュートに対してほぼ直角かつ斜め下方に向けて配設したことを特徴とする請求項1記載の廃棄物搬送シュート。
【請求項3】 破砕されたプラスチックごみを搬送する廃棄物搬送シュートにおいて、ほぼ鉛直に立設された筒状部と、該筒状部の上部に斜めまたはほぼ鉛直に配設されて上部が破袋機に接続された前記筒状部より小断面の吸気部と、前記筒状部と吸気部との間に形成された段差部の近傍にほぼ鉛直または斜めに配設した排気部とからなる搬送シュートを備え、前記吸気部と排気部とをほぼV字状に構成して、前記吸気部から排気部に至るほぼV字状の空気の流れを形成することを特徴とする廃棄物搬送シュート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物処理施設、特に、粗大ごみ、不燃ごみあるいはプラスチック等の廃棄物を処理する施設において、一方の装置から他方の装置に廃棄物を搬送し、あるいはプラスチックを破砕して搬送する、廃棄物搬送シュート(以下、搬送シュートという)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リサイクル処理施設において、回収された産業廃棄物や一般廃棄物が、その再利用形態において、選別、加工処理される。図4は、例えば特開平10ー225934号公報に開示された従来の廃棄物の処理工程の一例を示す工程図である。まず、容器包装廃棄物20中から、風力選別21によってガラスびん22を除去する。次いで、ガラスびん22が除去されたアルミ缶、スチール缶、プラスチック類からなる容器包装廃棄物23を、揺動反発式の選別器24によって、スチール缶、アルミ缶、容器プラスチックからなる重量物25と、トレー類、フィルム類からなる軽量物26とに選別する。次いで、先の重量物25を、磁選機27、アルミ選別機28、乾式選別工程29を経て選別していき、一方、先の軽量物26を、湿式分離工程30を経て選別していく。
【0003】図5は例えば特開平8ー309286号公報に開示された従来の風力選別装置の他の例を示す斜視図である。図において、複数の空気噴出ノズル31を等間隔で一列に並べたノズルヘッダ32を、分別ごみの投入コンベヤ33の終端部の下方に、空気噴出ノズル31を斜め上向きにして配置すると共に、空気噴出ノズル31の間隔を、分別ごみの代表寸法の50%以上、100%以下とし、空気噴出ノズル31の口径を、1mm以上、5mm以下とし、かつ空気噴出ノズル31からの空気噴出速度を80m/s以上、250m/s以下としたもので、分別ごみを、その容積比重によって選別するようにしたものである。
【0004】図6は例えば特開平10ー249282号公報に開示された従来の風力選別装置の一例を示す説明図である。この風力選別装置は、ごみを搬送投入するための投入手段34と、ごみを選別するための気流を発生させるノズルヘッダ35と、平滑な分離板36とによって構成され、ノズルヘッダ35はごみ投入手段の投入部37の下方から上方にほぼ45度の方向に気流を噴射するように設置され、分離板36はノズルヘッダ35の気流の噴射方向の正面に気流を妨げるように設置されて、分離板36と装置天井38の間に適切な空間を有し、分離板36の後方で分離板36の上縁より下方の位置に空気の排出口39があって、分別されたごみが適切に仕分けられるように複数の仕切板40,41が設けられている。
【0005】図7は従来のプラスチックごみ搬送装置の一例を示す説明図である。この装置においては、集塵と搬送は個別に行われ、通常は粉塵が発生する装置に近いところで集塵を行う。プラスチックを破砕する破袋機10において発生した粉塵類は、破袋機10の空気とともに、破袋機10の天井部に設けた排気管42を経由してバグフィルタ(図示せず)に送られ、ここで回収される。
【0006】また、破袋機10で破砕されたフィルム状のプラスチックごみ19は、シュート43を経て小孔を有する揺動反発式選別器45を備えたプラスチック種類選別機44に落下し、複数の大きさに分別される。そして、ここで発生した粉塵類も、プラスチック種類選別機44内の空気とともに、プラスチック種類選別機44の天井部に設けた排気管46を経由してバグフィルタに送られ、ここで回収される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図5、図6に示すような廃棄物の処理工程における従来の風力選別装置によれば、自由落下する廃棄物に対し、斜め上向きの空気を噴出して軽量物を吹上げることにより選別しているので、装置が大型化する傾向にある。また、既設の処理施設に、追加して配置することが困難である。
【0008】また、図7に示すようなプラスチックごみを搬送する装置によれば、フィルム状のプラスチック19は薄くて軽量であるため、破袋機10やシュート43、さらにプラスチック種類選別機44内を浮遊し、落下速度も小さいため、シュート43や排気管42,46内に吸引されて閉塞を起こしやすく、詰まりの原因になっていた。また、排気管42,46の口元にフィルム状プラスチック19の侵入防止用の金網を設置した場合には、この金網にフィルム状プラスチック19が付着して空気の排出を阻害する。このため、気流搬送等を行う場合も考えられるが、そのためには動力や装置が必要となる。
【0009】本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、装置が大型化することなく、既設の処理施設に追加して設置することができ、搬送中に廃棄物の選別機能を発揮することが可能な搬送シュートを提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は、シュートや排気管へのフィルム状のプラスチックによる閉塞を防止することができる、プラスチックごみを搬送する搬送シュートを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明は、廃棄物を搬送する搬送シュートにおいて、傾斜配設した上方シュートと、上方シュートに対して下面側に向けて断面を拡大して段差部を形成し上方シュートと一体的に同方向に傾斜配設した下方シュートと、段差部に斜め下方に向けて配設した中間シュートと、中間シュートに向けて空気を噴出するエアーノズルとからなる搬送シュートを備えたものである。
(2) また、中間シュートを、上方シュートに対してほぼ直角かつ斜め下方に向けて配設した。
【0012】(3) また、破砕されたプラスチックごみを搬送する搬送シュートにおいて、ほぼ鉛直に立設された筒状部と、筒状部の上部に斜めまたはほぼ鉛直に配設されて上部が破袋機に接続された筒状部より小断面の吸気部と、筒状部と吸気部との間に形成された段差部の近傍にほぼ鉛直または斜めに配設した排気部とからなる搬送シュートを備え、吸気部と排気部とをほぼV字状に構成して、吸気部から排気部に至るほぼV字状の空気の流れを形成するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は本発明の実施の形態1の説明図で、廃棄物処理施設の搬送シュートにおける鉄類の精選用風力選別を示す。図において、1は廃棄物処理施設において、粗大物、不燃物等の廃棄物の処理を行う搬送シュートであり、上方、中間、下方の各シュートから構成され、クロス方向から斜め下流側に向けてジェット気流を使用した風力選別を行うようにしたものである。2は斜め下方向に傾斜して配設された上方シュート、3は上方シュート2に対して下面側に向けて断面を拡大して両者の間に段差部4を形成して配設され、上方シュート2と一体的に傾斜した下方シュートである。5は段差部4において斜め下方に向けて分岐して設けられた中間シュートで、上方シュート1の傾斜方向に対してほぼ直角にかつ斜め下方に向けて配設されている。
【0014】6は搬送シュート1に設けたジェット空気流8を噴出するためのエアーノズルで、選別物(後述)の流れ方向とクロスする方向、すなわち中間シュート5側に向けてジェット空気流8を噴出する。7は選別物である鉄類7aを含む廃棄物で、選別物である鉄類7aには、磁選時に鉄類7aと共に絡まって吸い付けられたプラスチック等の異物、すなわち混入物である軽量物7bが混入している。これら軽量物7bは選別物である鉄類7aよりも比重が小さいため、風力選別によって選別される。
【0015】上記のように構成した実施の形態1の作用を説明する。鉄類7aと軽量物7bの混合体である廃棄物7は、傾斜した搬送シュート1の流れ方向に搬送される過程において、鉄類7aと軽量物7bがバラバラになる。そして、上方シュート1に案内されると、斜め下方の速度ベクトルを持って落下している廃棄物7は、段差部4で、その落下速度ベクトルとほぼ直角で下向きのエアーノズル6からのジェット空気流8を受ける。
【0016】こうして、廃棄物7は、エアーノズル6から噴出されたジェット空気流8によって、搬送シュート1の段差部4で、軽量物7bと鉄類7aに分別される。すなわち、混入している軽量物7bが中間シュート5側に移動し、選別物である鉄類7aが下方シュート3側に移動して、軽量物7bと鉄類7aの精選が行なわれる。
【0017】上記の搬送シュートによれば、搬送シュート1を分岐するだけで選別ができるから、設置場所の制限がなく、したがって、既設の処理施設における追加の設置が容易になる。また、軽量物7bを吹き上げないから消費する空気量が少なく、噴出圧力を低くすることができる。
【0018】[実施の形態2]図2は本発明の実施の形態2の説明図で、搬送シュートにおける可燃物類の精選用風力選別を示す。実施の形態2では、実施の形態1の場合と異なり、混入物が金属類等の重量物であるため、搬送シュートの延長側から混入物が選別される。なお、実施の形態1と同一部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0019】6は搬送シュート1に設けたジェット空気流8を噴出するためのエアーノズルで、選別物の流れ方向、すなわち中間シュート5側に向けてジェット空気流8を噴出する。9は選別物である可燃物9aを含む廃棄物で、選別物である可燃物9aには、重量物9bが混入している。選別物である可燃物9aは混入物である重量物9bよりも比重が小さいため、風力選別によって選別される。
【0020】上記のように構成した実施の形態2において、可燃物9aと重量物9bを含む廃棄物9は、傾斜した搬送シュート1の流れ方向に沿って搬送され、上方シュート1に案内されると、斜め下方の速度ベクトルを持って落下している廃棄物9は、段差部4で、その落下速度ベクトルとほぼ直角で下向きのエアーノズル6からのジェット空気流8を受ける。
【0021】こうして、廃棄物9は、エアーノズル6から噴出されたジェット空気流8によって、搬送シュート1の段差部4で、可燃物9aと重量物9bに分別される。すなわち、選別物である可燃物9aが中間シュート5側に移動し、混入している重量物9bが下方シュート3側に移動して、可燃物9aと重量物9bの精選が行なわれる。
【0022】上記の搬送シュートによれば、搬送シュート1を分岐するだけで選別ができるから、設置場所の制限がなく、したがって、既設の処理施設における追加の設置が容易になる。また、可燃物9aを吹き上げないから消費する空気量が少なく、噴出圧力を低くすることができる。
【0023】[実施の形態3]図3は本発明の実施の形態3の説明図で、プラスチックごみの搬送装置を示す。10は破袋機で、この頂部には装入口11が設けられ、底部には落下部を構成する搬送シュート12が接続され、この搬送シュート12はさらに選別器につながっている。搬送シュート12は、ほぼ鉛直に立設された筒状管(筒状部)13と、筒状管13の上部と破袋機10の下部とに斜め(または、ほぼ鉛直)に接続された筒状管13より小断面の吸気管(吸気部)14と、筒状管13と排気管14との間に形成された段差部15の近傍に斜め(または、ほぼ鉛直)に分岐して接続された排気管(排気部)16とによって構成され、搬送シュート12を構成する吸気管14と排気管16とは段差部15を介してほぼV字状に交わり、吸気管14から段差部15を介して排気管16に至るほぼV字状の空気の流れを形成する。なお、排気管16は、集塵装置(図示せず)に連結されている。
【0024】17は破袋機10内に設けた破砕機、18はプラスチック袋に入れられて破袋機10内に導入され、破砕機17によって破砕されるプラスチックごみである。19は破砕機17によって破砕されたフィルム状プラスチック(破砕されたプラスチック袋を含む)である。なお、筒状管13の下端部と搬送用ベルトコンベアとの間にシール部材(図示せず)を設けて空気の侵入を防止するようにしてもよい。
【0025】上記のように構成した実施の形態3の作用を説明する。プラスチックごみ18は装入口11から破袋機10内に装入され、ここで破砕機17によって破砕されてフィルム状プラスチック19となる。このフィルム状プラスチック19は、空気の流れによって下向きに付勢されて、搬送シュート12の吸気管14内を斜め下方(ほぼ鉛直下方)に搬送され(矢印a方向)、筒状管13内をほぼ鉛直下方に落下する(矢印b方向)。このとき、吸引に供した空気の全部または一部は、斜め上方(ほぼ鉛直上方)に向けて排気管16より排出するので、空気流のみ逆転して上向きに排出される(矢印c方向)。そして、排出された空気とともに粉塵類が移動し、集塵装置に集塵される。上記のプラスチックごみ搬送装置によれば、フィルム状プラスチック19が搬送シュート12や排気管16を閉塞することがなく、また、排気側への侵入するのを防止することができる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る廃棄物搬送シュートは、傾斜配設した上方シュートと、上方シュートに対して下面側に向けて断面を拡大して段差部を形成し上方シュートと一体的に同方向に傾斜配設した下方シュートと、段差部に斜め下方に向けて配設した中間シュートと、中間シュートに向けて空気を噴出するエアーノズルとからなる搬送シュートを備えたので、粗大物、不燃物等の廃棄物処理において、各種選別物を精選することができる。
【0027】また、本発明は、ほぼ鉛直に立設された筒状部と、筒状部の上部に斜めまたはほぼ鉛直に配設されて上部が破袋機に接続された筒状部より小断面の吸気部と、筒状部と吸気部の間に形成された段差部の近傍にほぼ鉛直または斜めに配設した排気部とからなる搬送シュートを備え、吸気部と排気部とをほぼV字状に構成して、吸気部から排気部に至るほぼV字状の空気の流れを形成するようにしたので、フィルム状プラスチックの搬送とダストの集塵を同時に行い、この際、フィルム状プラスチックの排気側への侵入を防止して、排気側を閉塞することなく、搬送、集塵の効率を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000004123
【氏名又は名称】日本鋼管株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号
【識別番号】593141481
【氏名又は名称】エヌケ−ケ−プラント建設株式会社
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区弁天町3番地7
【出願日】 平成13年9月13日(2001.9.13)
【代理人】 【識別番号】100061273
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 宗治 (外3名)
【公開番号】 特開2003−80173(P2003−80173A)
【公開日】 平成15年3月18日(2003.3.18)
【出願番号】 特願2001−278239(P2001−278239)