| 【発明の名称】 |
艇体用接着剤塗布装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】村上 正俊 【住所又は居所】静岡県浜松市葵東一丁目13番1号 本田技研工業株式会社浜松製作所内
【氏名】土屋 年弘 【住所又は居所】静岡県浜松市葵東一丁目13番1号 本田技研工業株式会社浜松製作所内
【氏名】新間 浩二 【住所又は居所】静岡県浜松市葵東一丁目13番1号 本田技研工業株式会社浜松製作所内
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| 【要約】 |
【課題】作業者の負担を軽くすることができる艇体用接着剤塗布装置を提供する。
【解決手段】艇体用接着剤塗布装置10は、周縁61に水平面62とこの水平面62の外端から立下げた立下げ部63とからなる縁部を有するハル60に、デッキ66を接着することで艇体65を造るときに使用する装置である。艇体用接着剤塗布装置10に、ハル60の周縁61に沿わせて移動させるガイド手段70を備え、このガイド手段70で接着剤塗布ガン30の位置決めを図るようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 周縁に水平面とこの水平面の外端から立下げた立下げ部とからなる縁部を有するハルに、デッキを接着することで艇体を造るときに使用する接着剤塗布装置において、この接着剤塗布装置に、前記縁部に沿わせて移動させるガイド手段を備え、このガイド手段で接着剤塗布ガンの位置決めを図るようにしたことを特徴とする艇体用接着剤塗布装置。 【請求項2】 前記ガイド手段は、前記立下がり部を挟み込む一対のロールと、前記水平部の下面に当てる高さ位置決め部材とからなることを特徴とする請求項1記載の艇体用接着剤塗布装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は艇体の下半部を構成するハルに、艇体の上半部を構成するデッキを接着するときに使用する艇体用接着剤塗布装置に関する。 【0002】 【従来の技術】小型艇として、艇体の後部にジェットポンプを取付け、このジェットポンプをエンジンで駆動することにより艇底から水を吸込み、吸込んだ水を後方に噴射して推進する小型滑走艇が知られている。この小型滑走艇は、艇体の下半部をハルで構成し、艇体の上半部をデッキで構成し、ハルにデッキを一体に重ね合わせることにより艇体を構成する。 【0003】図11は小型滑走艇の艇体を製造する方法を示す説明図である。接着剤塗布ガンを使用して、接着剤塗布ガンのノズルのから接着剤を吐出し、ノズルから吐出した接着剤を、艇体200の下半部を構成するハル201の周縁202や、ハル201内の一対の直線部位203,203に塗布する。ハル201に接着剤206を塗布した後、艇体200の上半部を構成するデッキ205をハル201に被せることにより、ハル201にデッキ205を接着して艇体200を形成する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、ハル201の周縁202やハル201内の一対の直線部位203,203に接着剤206を塗布する際には、接着剤塗布ガンを操作してノズルを塗布部位に沿わせて移動する必要がある。接着剤塗布ガンを操作する方法としては、例えば接着剤塗布ガンを作業者が手で移動することが考えられる。 【0005】しかし、接着剤塗布ガンは比較的重量物であり、接着剤塗布ガンのノズルを接着剤の塗布部位に正確に沿わせながら、重量物の接着剤塗布ガンを作業者が手で移動することは難しい。特に、ハル201の周縁202は湾曲した部位などがあり、その傾向が顕著に現れる。このため、接着剤塗布ガンのノズルを接着剤の塗布部位(すなわち、周縁202)に正確に沿わせながら接着剤塗布ガンを操作する作業が困難になり、作業者にかける負担が大きくなる。 【0006】そこで、本発明の目的は、接着剤塗布ガンをハルの周縁に沿わせて簡単に移動させることを可能にして作業者の負担を軽くすることができる艇体用接着剤塗布装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、周縁に水平面とこの水平面の外端から立下げた立下げ部とからなる縁部を有するハルに、デッキを接着することで艇体を造るときに使用する接着剤塗布装置において、この接着剤塗布装置に、前記縁部に沿わせて移動させるガイド手段を備え、このガイド手段で接着剤塗布ガンの位置決めを図るようにしたことを特徴とする。 【0008】接着剤塗布装置にガイド手段を備え、このガイド手段で接着剤塗布ガンをハルの縁部に沿わせて移動することで、作業者は接着剤塗布ガンをハルの周縁に沿わせて簡単に移動させることができる。このため、作業者はハルの周縁に接着剤を簡単に塗布することができる。加えて、接着剤塗布ガンをガイド手段を用いてハルの縁部に沿わせることで、接着剤塗布ガンをハルの周縁に沿わせて正確に移動させることができる。 【0009】請求項2は、ガイド手段は、前記立下がり部を挟み込む一対のロールと、前記水平部の下面に当てる高さ位置決め部材とからなることを特徴とする。 【0010】ガイド手段の一対のロールで立下がり部を挟み込むことにより、接着剤塗布ガンを立下がり部に沿って移動することができる。よって、接着剤塗布ガンを水平部に沿って移動することができる。加えて、ガイド手段の高さ位置決め部材を水平部の下面に当てることにより、水平部に対する接着剤塗布ガンの高さを一定の高さに保つことができる。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置の斜視図である。艇体用接着剤塗布装置10は、4本の支柱12・・・(・・・は複数個を示す)で天井部13を支える架台11と、この架台11の天井部13に沿って矢印X−X方向に移動自在に設けた移動梁部15と、この移動梁部15に沿ってY−Y方向に移動自在に設けたキャリッジ17と、このキャリッジ17に取付けた案内部材20と、この案内部材20に昇降自在に設けた昇降ロッド22と、この昇降ロッド22の下端部に設けた手元スイッチボックス24及び接着剤塗布ガン30と、キャリッジ17に搭載して昇降ロッド22を昇降自在に吊り下げる吊り部材40と、この吊り部材40に備えて昇降ロッド22、手元スイッチボックス24及び接着剤塗布ガン30の重量を相殺するカウンタバランス手段45とを備える。 【0012】さらに、艇体用接着剤塗布装置10は、架台11の左側に手前から奥に向けて順に備えた接着剤蓄溜タンク50、接着剤予備蓄溜タンク51、硬化剤蓄溜タンク52及び硬化剤予備蓄溜タンク53と、接着剤蓄溜タンク50の下部に備えた接着剤供給ポンプ54と、硬化剤蓄溜タンクの下部に備えた硬化剤供給ポンプ55と、接着剤供給ポンプ54を接着剤塗布ガン30の接着剤用バルブ35に連通する接着剤供給ホース37と、硬化剤供給ポンプ55を接着剤塗布ガン30の硬化剤用バルブ36に連通する硬化剤供給ホース38とを備える。 【0013】この艇体用接着剤塗布装置10によれば、艇体の下半部を構成するハル60の周縁61や、ハル60内の一対の直線部位64,64に沿って接着剤塗布ガン30を移動しながら、接着剤塗布ガン30のノズル34から接着剤を吐出することにより、ハル60の周縁61や、ハル60内の一対の直線部位64,64に接着剤を塗布することができる。また、艇体用接着剤塗布装置10によれば、例えばロボットと比較して設備を簡素することができるので、設備費を抑えることができる。 【0014】なお、57はケーブル保護ガードであり、ケーブル保護ガード57は、接着剤供給ホース37及び硬化剤供給ホース38を収容して保護するとともに、手元スイッチボックス24や接着剤塗布ガン30に接続するハーネス(図示しない)を保護するガードである。また、58は接着剤塗布ガン30を洗浄するための洗浄用タンクであり、この洗浄用タンク58については図10で細説する。 【0015】図2は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置の要部を示す斜視図であり、キャリッジ17に吊り部材40を搭載し、吊り部材40のワイヤ41を第1、第2のガイドローラ42a,42bにかけ、ワイヤ41の先端をアイボルト43を介して昇降ロッド22の上端部31aに連結した状態を示す。 【0016】昇降ロッド22は、断面コ字型の案内部材20内に収容した状態で、案内部材20の上板21の貫通孔(図示しない)及びキャリッジ17の貫通孔17aから上端部22aが突出し、案内部材20の上下のベアリング26a,26bで昇降自在に、かつ回転自在に支えた部材である。これにより、昇降ロッド22を矢印aの方向に昇降することがで、かつ矢印bの方向に回転することができる。 【0017】なお、図2では理解を容易にするために、昇降ロッド22の上端部22aを案内部材20の上板21及びキャリッジ17から突出させた例について説明したが、昇降ロッド22の上端部22aを案内部材20の上板21の下側に配置し、ワイヤ41を上板21の貫通孔及びキャリッジ17の貫通孔17aから案内部材20内に通し、案内部材20内に通したワイヤ41を昇降ロッド22の上端部22aに連結しても同様の効果を得ることができる。 【0018】また、昇降ロッド22は、下端部22bに手元スイッチボックス24及びホールド部材28を備える。手元スイッチボックス24は、接着剤塗布ガン30を操作するスイッチ類や、接着剤供給ポンプ54及び硬化剤供給ポンプ55(図1に示す)を操作するスイッチ類を備える。ホールド部材28は、略コ字型に形成した部材で、上端部28aを昇降ロッド22の下端22bに取付け、ホールド部材28の下端部28bに接着剤塗布ガン30をボルト29・・・で取付け可能に構成した部材である。 【0019】接着剤塗布ガン30は、本体31にミキサー(図示しない)を内蔵し、本体31の上端にミキサーを回転するための駆動モータ32を備え、本体31の上端部左右側には、図10に示すようにホールド部材28を介して左右のグリップ33a,33bをそれぞれ水平に且つ同軸上に延ばし、左右のグリップ33a,33bの下方に接着剤用バルブ35及び硬化剤用バルブ36を備え、接着剤用バルブ35に接着剤供給ホース37を連結し、硬化剤用バルブ36に硬化剤供給ホース38を連結し、本体31の下端部にノズル34及びガイド手段70を備える。なお、ガイド手段70については図3〜図5で詳しく説明する。 【0020】接着剤塗布ガン30によれば、接着剤供給ホース37で接着剤用バルブ35に接着剤を供給するとともに、硬化剤供給ホース38で硬化剤用バルブ36に硬化剤を供給し、駆動モータ32でミキサーを回転して、接着剤と硬化剤とを混合し、この混合した接着剤及び硬化剤(以下、「混合接着剤」という)をノズル34から吐出することができる。これにより、ハル60の周縁61を構成する水平面62と、この水平面62の外端から立下げた立下げ部63とに混合接着剤を塗布することができる。 【0021】吊り部材40はワイヤ41を巻取り・巻戻し可能に構成した巻取り・巻戻し本体40aを備える。巻取り・巻戻し本体40aにはカウンタバランス手段45を内蔵する。このカウンタバランス手段45は、昇降ロッド22、手元スイッチボックス24及び接着剤塗布ガン30の重量を相殺する力で吊り部材40のワイヤ41を引上げるように構成した手段である。カウンタバランス手段45としては、一般に空気圧シリンダ式やスプリング式のコイルばねが該当するが、本実施形態ではコイルばねを使用した。 【0022】これにより、接着剤塗布ガン30を持上げることにより、ワイヤ41を巻取り・巻戻し本体40aに巻取ることができるので、ワイヤ41がたるむことはない。また、カウンタバランス手段45の引上げ力に抗して接着剤塗布ガン30を下げることにより、ワイヤ41を巻取り・巻戻し本体40aから巻戻すことができるので、ワイヤ41の張りを好適に保つことができる。なお、カウンタバランス手段45のタイプは吊り部材40に対応させて任意に決めることができる。 【0023】カウンタバランス手段45を備えることで、昇降ロッド22、手元スイッチボックス24及び接着剤塗布ガン30の重量を相殺することができるので、接着剤塗布ガン30に備えた左右のグリップ33a,33bを握って、左右のグリップ33a,33bを昇降することで、接着剤塗布ガン30と手元スイッチボックス24とを昇降ロッド22と一体に矢印aの方向に簡単に昇降することができる。 【0024】加えて、昇降ロッド22を案内部材20で回転自在に支えることで、左右のグリップ33a,33bを旋回することにより、接着剤塗布ガン30と手元スイッチボックス24とを昇降ロッド22と一体に矢印bの方向に簡単に回転することができる。これにより、手元スイッチボックス24及び接着剤塗布ガン30を所望の位置に簡単に位置決めすることができる。なお、艇体用接着剤塗布装置10によれば、接着剤塗布ガン30を作業者が手で移動するので、小型滑走艇の機種が変更した場合でも、新たな小型滑走艇に簡単に対応することができる。 【0025】図3は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置のガイド手段を示す斜視図である。ガイド手段70は、接着剤塗布ガン30の下端部31aにベアリング71(図4も参照)を介してサポート部72を回転自在に取付け、このサポート部72の下端部72aに略L形に形成したブラケット75をボルト78・・・で取付け、ブラケット75の下水平部76にハル60の立下げ部63の外側に位置する一対の外側ローラ80,80を回転自在に備えるとともに、立下げ部63の内側に位置する内側ローラ81を回転自在に備え、さらに下水平部76にハル60の水平面62の下面62aに当てる高さ位置決め部材83とを備える。 【0026】高さ位置決め部材83は、一対のボス85,85を内側ローラ81の両側に配置し、一対のボス85,85のそれぞれの上端に略船底形の当接部材86をボルト87,87で固定したものである。当接部材86は、上面86aの形状を長手方向に沿って湾曲状に形成し、かつ上面86aの形状を長手方向位直交する方向の断面が円弧状になるように形成した部材である。当接部材86の上面86aを湾曲状に、かつ円弧状に形成することで、当接部材86をハル60の水平面62の下面62aに当てた状態で円滑に移動することが可能になる。 【0027】図4は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置のガイド手段を示す断面図であり、サポート部72をベアリング71を介して接着剤塗布ガン30の下端部31aに取付けた状態を示す。接着剤塗布ガン30の下端部31aにベアリング71を介してサポート部72を取付けることで、接着剤塗布ガン30の下端部31a周壁に沿わせてサポート部72を旋回させることができる。 【0028】また、この図は、一対の外側ローラ80,80の支軸80a,80aをブラケット75の下水平部76の貫通孔76aに差込み、下水平部76から突出した支軸80a,80aにナット88,88をねじ結合することで、下水平部76に一対の外側ローラ80,80を回転自在に取付け、内側ローラ81の支軸81aを下水平部76の貫通孔76bに差込み、下水平部76から突出した支軸81aにナット89をねじ結合することで、下水平部76に内側ローラ81を回転自在に取付け、一対の外側ローラ80,80と内側ローラ81とで立下げ部63を挟み込み、高さ位置決め部材83を構成する当接部材86の上面86aを水平面62の下面62aに当てた状態を示す。 【0029】一対の外側ローラ80,80と内側ローラ81とで立下げ部63を挟み込むことにより、接着剤塗布ガン30のノズル34を立下げ部63に沿って移動することができる。よって、接着剤塗布ガン30のノズル34を水平面62に沿って移動することができる。加えて、ガイド手段70の高さ位置決め部材83を構成する当接部材86の上面86aを水平面62の下面62aに当てることにより、水平面62に対する接着剤塗布ガン30のノズル34高さを一定の高さHに保つことができる。 【0030】このように、接着剤塗布ガン30のノズル34を水平面62に沿って移動することができ、さらにノズル34を水平面62に対して一定の高さHに保つことができるので、接着剤塗布ガン30のノズル34から吐出した接着剤を、ハル60を構成する周縁61の所望部位に正確に塗布することができる。 【0031】上述したように、サポート部72を接着剤塗布ガン30の下端部31a周壁に沿って旋回可能に構成した。よって、ガイド手段70をサポート部72と一体に接着剤塗布ガン30の下端部31a周壁に沿って旋回することができる。このため、一対の外側ローラ80,80と内側ローラ81とで立下げ部63を挟み込み、かつ高さ位置決め部材83を水平面62の下面62aに当てた状態で接着剤塗布ガン30を移動する際に、ガイド手段70を旋回させることで、ハル60の周縁61に合せて円滑に移動することができる。 【0032】このように、ガイド手段70で接着剤塗布ガン30をハル60の周縁61に沿わせて移動することで、作業者は接着剤塗布ガン30をハル60の周縁61に沿わせて簡単に移動させることができる。このため、作業者はハル60の周縁61に混合接着剤を簡単に塗布することができるので、混合接着剤の塗布作業を負担をかけないでおこなうことができる。 【0033】図5は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置のガイド手段を示す斜視図である。サポート部72のサポートプレート93を略矩形状に形成し、図4に示すようにサポートプレート93の取付孔94にブッシュ95を介して支持軸96を差込み、この支持軸96をボルト97・・・でリング部98に取付け、リング部98をベアリング71を介して接着剤塗布ガン30の下端部31a周壁に回転自在に取付ける。サポートプレート93をブッシュ95を介して支持軸96に取付けることにより、サポートプレート93を支持軸96を軸にして矢印c方向に回転することができる。 【0034】リング部98にロック部材101をボルト102・・・で固定し、このロック部材101のねじ孔101a及びサポートプレート93の第1ロック孔93aを同軸上に配置し、このねじ孔101aにロックボルト103のねじ部103aが捩じ込まれている。この状態から、ロックボルト103をさらにねじ込むことにより、ロックボルト103の先端部103bをサポートプレート93の第1ロック孔93a(図4及び図5に示す)に差込むことができる。これにより、サポート部72を下端部72aを下方に向けた状態、すなわちガイド手段70をノズル34下方の塗布位置にロックすることができる。 【0035】一方、ロックボルト103を緩めて先端部103bをサポートプレート93の第1ロック孔93aから退避させることによりサポートプレート93をフリーにすることができる。この状態で、サポートプレート93を支持軸96を軸にして矢印c方向のうちの上方に90゜回転することで、ガイド手段70をノズル34下方から退避させることができる。 【0036】この際、ロックボルト103をロック部材101のねじ孔101a及びサポートプレート93の第2ロック孔93bは同軸上に位置する。よって、ロックボルト103をさらに捩じ込むことにより、ロックボルト103の先端部103bをサポートプレート93の第2ロック孔93bに差込むことにより、サポートプレート93を90゜回転した状態、すなわちガイド手段70をノズル34下方から退避した位置にロックすることができる。 【0037】なお、サポートプレート93の上端にテーパ面93d,93eを形成することにより、サポートプレート93を支持軸96を軸にして回転する際に、サポートプレート93の上端がロック部材101に干渉することを防ぐことができる。 【0038】以上に述べた本発明に係る艇体用接着剤塗布装置10でハル60に接着剤を塗布する例を図6〜図9に基づいて説明する。図6は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置で接着剤を塗布する例を示す第1作用説明図である。作業者は接着剤塗布ガン30の左右のグリップ33a,33bをそれぞれ左右の手106,107で握って、グリップ33a,33bを操作することで、接着剤塗布ガン30をキャリッジ17と一体に矢印X−X方向及びY−Y方向に移動し、また接着剤塗布ガン30を矢印a方向に昇降し、さらに接着剤塗布ガン30を矢印b方向に回転する。 【0039】ここで、艇体用接着剤塗布装置10は吊り部材40の巻取り・巻戻し本体40aにカウンタバランス手段45を備えている。このため、昇降ロッド22、手元スイッチボックス24及び接着剤塗布ガン30の重量を相殺することができるので、接着剤塗布ガン30と手元スイッチボックス24とを昇降ロッド22と一体に矢印aの方向に簡単に昇降することができるとともに、矢印bの方向に簡単に回転することができる。これにより、接着剤塗布ガン30を所望の位置に簡単に位置決めすることができる。 【0040】図7は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置で接着剤を塗布する例を示す第2作用説明図である。図6で説明したように、接着剤塗布ガン30をキャリッジ17と一体に矢印X−X方向及びY−Y方向に移動し、また接着剤塗布ガン30を矢印a方向に昇降し、さらに接着剤塗布ガン30を矢印b方向に回転することで、ガイド手段70の一対の外側ローラ80,80と内側ローラ81とで、ハル60の立下げ部63を挟み込むとともに、高さ位置決め部材83を構成する当接部材86の上面86aをハル60の水平面62の下面62aに当てる。 【0041】一対の外側ローラ80,80と内側ローラ81とで立下げ部63を挟み込むことで、接着剤塗布ガン30のノズル34を立下げ部63に沿って移動することができる。よって、接着剤塗布ガン30のノズル34を水平面62に沿って移動することができる。加えて、当接部材86の上面86aを水平面62の下面62aに当てることで、水平面62に対する接着剤塗布ガン30のノズル34高さを一定の高さHに保つことができる。 【0042】この状態で、手元スイッチボックス24(図6に示す)の接着剤塗布ガン30を操作するスイッチ類や、接着剤供給ポンプ54及び硬化剤供給ポンプ55(図1に示す)を操作するスイッチ類を操作することにより、図6に示す接着剤供給ホース37で接着剤用バルブ35に接着剤を供給するとともに、硬化剤供給ホース38で硬化剤用バルブ36に硬化剤を供給する。供給した接着剤と硬化剤とを接着剤塗布ガン30のミキサーで混合し、この混合した混合接着剤108をノズル34から吐出する。これにより、ハル60の周縁61を構成する水平面62と、この水平面62の外端から立下げた立下げ部63との所望部位に混合接着剤108を塗布する。 【0043】図8(a),(b)は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置で接着剤を塗布する例を示す第3作用説明図である。(a)において、図7の状態においてロックボルト103のねじ結合を緩めて、ロックボルト103の先端部103bをサポートプレート93の第1ロック孔93aから外す。この状態で、サポートプレート93を支持軸96(図4も参照)を軸にして上方に90゜回転することで、ガイド手段70をノズル34下方から退避させることができる。 【0044】この際、図5に示すロック部材101のねじ孔101aとサポートプレート93の第2ロック孔93bとが同軸上に位置する。ねじ孔101aにねじ込まれているロックボルト103をさらに捩じ込んで、ロックボルト103の先端部103bをサポートプレート93の第2ロック孔93b(図5に示す)に差込む。これにより、サポートプレート93を90゜回転した状態、すなわちガイド手段70をノズル34下方から退避した位置にロックすることができる。 【0045】(b)において、ガイド手段70をノズル34下方から退避させた状態の接着剤塗布ガン30を使用して、ハル60内の一対の直線部位64,64に混合接着剤108を塗布する。この際、ガイド手段70をノズル34下方から退避させているので、ノズル34を一対の直線部位64,64に近づけても、ガイド手段70が邪魔になることはない。 【0046】図9は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置で接着剤を塗布する例を示す第4作用説明図である。ハル60の周縁61と一対の直線部位64,64(図8に示す)に混合接着剤108を塗布した後、艇体65の上半部を構成するデッキ66をハル60に被せることにより、ハル60にデッキ66を接着して艇体65を形成する。 【0047】この際に、ハル60の周縁61にデッキ66の周縁67が重なり、ハル60の周縁61に塗布した混合接着剤108を、ハル60の周縁61とデッキ66の周縁67とで押圧して、ハル60の周縁61とデッキ66の周縁67に均一に混合接着剤108を延ばすことができる。よって、ハル60の周縁61にデッキ66の周縁67を好適に接着することができる。 【0048】図10(a),(b)は本発明に係る艇体用接着剤塗布装置の接着剤塗布ガンを洗浄する例を示す作用説明図である。(a)において、接着剤塗布ガン30からガイド手段70を外す。次に、ホールド部材28の下端部28b,28bからピン29・・・(1本のみ図示する)を外し、ホールド部材28から接着剤塗布ガン30の本体31を外す。 【0049】(b)において、洗浄用タンク58の開口58a(図1に示す)に接着剤塗布ガン30のノズル34を差込んで、本体31の洗浄用バルブ47に洗浄水供給ホース48を連結する。この状態で、洗浄水供給ホース48から洗浄水を接着剤塗布ガン30に供給することにより、接着剤塗布ガン30の本体31を洗浄水で洗浄することができる。 【0050】艇体用接着剤塗布装置10から接着剤塗布ガン30の本体31を切離して洗浄することにより、本体31の洗浄中に、新たな接着剤塗布ガン用の本体をホールド部材28に取付けて塗布作業を継続することができる。これにより、艇体用接着剤塗布装置10の稼働率を高め生産性の向上を図ることができる。 【0051】なお、前記実施形態では、接着剤と硬化剤の二液を混合するタイプの接着剤を使用する例について説明したが、接着剤の種類はこれに限らないで、例えば一液の接着剤を使用することも可能である。また、前記実施形態では、艇体用接着剤塗布装置10で艇体65の下半部を構成するハル60の周縁61に混合接着剤108を塗布する例について説明したが、これに限らないで、艇体用接着剤塗布装置10をハル60の周縁61と同様な形状の対象物に適用することは可能である。さらに、前記実施形態では、小型艇としてジェットポンプで推進する小型滑走艇を例に説明したが、小型艇の推進手段はこれに限定するものではない。 【0052】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1は、接着剤塗布装置にガイド手段を備え、このガイド手段で接着剤塗布ガンをハルの縁部に沿わせて移動することで、作業者は接着剤塗布ガンをハルの周縁に沿わせて簡単に移動させることができる。このため、作業者はハルの周縁に接着剤を簡単に塗布することができるので、接着剤の塗布作業を負担をかけないでおこなうことができる。加えて、接着剤塗布ガンをガイド手段を用いてハルの縁部に沿わせることで、接着剤塗布ガンをハルの周縁に沿わせて正確に移動させることができる。このため、ハルの周縁に接着剤を正確に塗布することができる。 【0053】請求項2は、ガイド手段の一対のロールで立下がり部を挟み込むことにより、接着剤塗布ガンを立下がり部に沿って移動することができる。よって、接着剤塗布ガンを水平部に沿って移動することができる。加えて、ガイド手段の高さ位置決め部材を水平部の下面に当てることにより、水平部に対する接着剤塗布ガンの高さを一定の高さに保つことができる。 【0054】このように、接着剤塗布ガンを水平部に沿って移動することができ、さらに接着剤塗布ガンを水平部に対して一定の高さに保つことができるので、作業者に負担をかけることなく、接着剤塗布ガンから吐出した接着剤を所望部位に正確に塗布することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社 【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成13年11月29日(2001.11.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−164794(P2003−164794A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月10日(2003.6.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−364503(P2001−364503) |
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