| 【発明の名称】 |
高速流体分配モジュール |
| 【発明者】 |
【氏名】ローレンス ビー.セッドマン
【氏名】ハンス ヨアヒム ジードルフ
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| 【要約】 |
【課題】流体分配モジュールと、加熱された流体を基板上に分配する方法。
【解決手段】分配モジュールは加熱流体分配マニホールドから流体を受け取る分配器本体と;エアキャビティ内を移動するエアピストンを備えたハウジング、及びエアキャビティを加圧するソレノイド弁とを有するアクチュエータとを含む。エアピストンの動きは流れ制御機構を制御し、分配器本体からの流体を選択的に分配する。断熱シールドが設けられて、マニホールド及び/または分配器本体からアクチュエータへ至る熱の伝達を低減するため、ソレノイド弁は直接ハウジングに取り付け可能となり、エアキャビティの有効体積が減少できる。流体分配モジュールのサイクルタイムは、エアキャビティの初期体積と、エアキャビティへの空気の流れを特徴づけるアクチュエータの有効弁流量係数とを選択することで指定できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体を分配する分配装置において、流体を加熱できる流体分配マニホールドと、前記流体分配マニホールドから流体の流れを受け取ることができる分配器本体であって、流体の流れを前記分配器本体から排出する第1の状態と、流体の流れを遮断する第2の状態とを有した流れ制御機構を含む分配器本体と、空気の出口を有したソレノイド弁と、エアピストンハウジングと、前記エアピストンハウジング内に配設され、かつ空気の入口を有したエアキャビティと、前記エアキャビティ内を移動するため動作可能に配置されたエアピストンとを含む空気圧アクチュエータと、前記エアピストンハウジングと前記流体分配マニホールドとの間に配設され、前記流体分配マニホールドから前記エアピストンハウジングに至る熱の伝達を低減することのできる断熱シールドとを備え、前記エアピストンが前記流れ制御機構と動作可能に結合されて、前記第1と第2の状態を提供し、前記ソレノイド弁が前記エアキャビティへの加圧流体の流れを制御でき、さらに前記ソレノイド弁が前記エアピストンハウジングに当接的、熱結合的に接触して取り付けられ、空気の出口と空気の入口とがほぼ同一の広がりを有するようにされることを特徴とする分配装置。 【請求項2】 請求項1に記載の分配装置において、前記空気出口と前記空気入口との間の連結は直接であり、介入する管及び管継手から免れることを特徴とする分配装置。 【請求項3】 請求項1に記載の分配装置において、前記分配器本体は前記加熱器と熱連通して取り付けられ、さらに前記分配器本体は前記エアピストンハウジングから断熱されることを特徴とする分配装置。 【請求項4】 請求項3に記載の分配装置において、前記分配器本体は前記アクチュエータから離間されて、前記分配器本体から前記エアピストンハウジングへ至る熱伝導による熱の伝達が防止されることを特徴とする分配装置。 【請求項5】 請求項1に記載の分配装置において、前記エアキャビティは初期空気体積を有し、かつ前記空気圧アクチュエータは有効弁流量係数を有して、前記初期空気体積の前記有効弁流量係数に対する比率が選択され、サイクルタイムが9ミリセカンド以下にされることを特徴とする分配装置。 【請求項6】 請求項5に記載の分配装置において、前記初期空気体積の前記有効弁流量係数に対する比率は約7,500mm3より小さいことを特徴とする分配装置。 【請求項7】 請求項5に記載の分配装置において、前記初期空気体積の前記有効弁流量係数に対する比率は選択され、サイクルタイムが5ミリセカンド以下にされることを特徴とする分配装置。 【請求項8】 請求項7に記載の分配装置において、前記初期空気体積の前記有効弁流量係数に対する比率は約3,900mm3より小さいことを特徴とする分配装置。 【請求項9】 請求項1に記載の分配装置において、前記エアキャビティは約2,170mm3より小さい初期空気体積を有することを特徴とする分配装置。 【請求項10】 請求項9に記載の分配装置において、前記エアキャビティは約1,000mm3より小さい初期空気体積を有することを特徴とする分配装置。 【請求項11】 請求項9に記載の分配装置において、前記空気圧アクチュエータは約0.1から約1.4までの有効弁流量係数を有することを特徴とする分配装置。 【請求項12】 流体を分配する分配装置において、流体の流れを受け取りかつ排出できる分配器本体であって、流体の流れを分配器本体から排出する第1の状態と、流体の流れを遮断する第2の状態とを有した流れ制御機構を含む分配器本体と、エアキャビティを収容したエアピストンハウジングと、前記エアキャビティに配置されて移動するエアピストンと、前記エアキャビティに出入りする加圧空気の流れを制御し、選択的に作動力を前記エアピストンへ加えたり前記作動力を前記エアピストンから除外したりできるソレノイド弁とを有する空気圧アクチュエータとを備え、前記エアピストンが前記流れ制御機構と動作可能に結合されて、前記作動力を加えると前記第1の状態を、前記作動力を除外すると前記第2の状態を提供し、前記エアキャビティが初期空気体積を有し、かつ前記アクチュエータが有効弁流量係数を有して、前記初期空気体積と前記有効弁流量係数とが選択され、サイクルタイムが9ミリセカンド以下にされることを特徴とする分配装置。 【請求項13】 請求項12に記載の分配装置において、前記初期空気体積と前記有効弁流量係数とは選択され、サイクルタイムが5ミリセカンド以下にされることを特徴とする分配装置。 【請求項14】 請求項13に記載の分配装置において、前記初期空気体積の前記有効弁流量係数に対する比率は約3,900mm3より小さいことを特徴とする分配装置。 【請求項15】 請求項12に記載の分配装置において、前記初期空気体積の前記有効弁流量係数に対する比率は約7,500mm3より小さいことを特徴とする分配装置。 【請求項16】 請求項12に記載の分配装置において、流体を加熱する加熱器と、前記空気圧アクチュエータと前記加熱器との間に配設される断熱シールドとをさらに備え、断熱シールドは前記加熱器から前記エアピストンハウジングに至る熱の伝達を低減し、前記ソレノイド弁が前記エアピストンハウジングと当接的、熱伝導的に接触して装着できるようにされることを特徴とする分配装置。 【請求項17】 流体分配モジュールのサイクルタイムを最適化する方法において、流体の流れを受け取りかつ排出できる分配器本体であって、流体の流れを分配器本体から排出する第1の状態と、流体の流れを遮断する第2の状態とを有した流れ制御機構を含む分配器本体と;エアキャビティを収容するエアピストンハウジングと、エアキャビティに配置されたエアピストンと、エアキャビティに出入りする加圧流体の流れを制御し、選択的にエアピストンへ作動力を加えたりエアピストンから作動力を除去したりできるソレノイド弁とを有した空気圧アクチュエータと;を備える流体分配モジュールを提供することと、初期空気体積と有効弁流量係数の一方に対して第1の値を指定することと、初期空気体積と有効弁流量係数の他方の第2の値を決定し、サイクルタイムを9ミリセカンド以下またはこれと同等にするようにすることと、を含み、エアピストンが流れ制御機構と動作可能に結合されて、作動力を加えると第1の状態を、作動力を除去すると第2の状態を提供し、エアキャビティが初期空気体積を有し、また空気圧アクチュエータが有効弁流量係数を有することを特徴とする方法。 【請求項18】 請求項17に記載の方法において、分配器本体から受け取った流体を加熱器で加熱するステップと、空気圧アクチュエータのハウジングを加熱器から断熱して、ソレノイド弁がエアピストンハウジングと当接的、熱伝導的に接触して装着できるようするステップとをさらに含むことを特徴とする方法。 【請求項19】 基板上に流体を分配する流体分配モジュールにおいて、流体入口と、排出出口と、流体再循環出口と、流体の流れを前記流体入口から前記出口と前記再循環出口とのうちの一方に誘導できる流路とを有した分配器本体と、前記再循環出口と前記流体入口との間の前記流路に配設された第1の弁座と、前記排出出口と前記流体入口との間の前記流路に配設された第2の弁座と、前記第1の弁座と前記再循環出口との間に配置される第1の弁体を有した第1のバルブステム部分と、前記第2の弁座と前記排出出口との間に配置される第2の弁体を有した第2のバルブステム部分と、前記分配器本体と関連づけられたアクチュエータとを備え、前記第2のバルブステム部分は前記第1のバルブステム部分と動作可能に連結されて移動し、前記第1と前記第2のバルブステム部分は、前記第1の弁体が前記第1の弁座と接触して前記流体入口から前記再循環出口までの流体の流れを停止し、さらに前記第2の弁体が前記弁座との接触を外れて前記流体入口から前記排出出口までの流体の流れを可能にする第1の位置と、前記第1の弁体が前記第1の弁座との接触を外れて前記流体入口から前記再循環出口までの流体の流れを可能にし、さらに前記第1の弁体が前記第1の弁座と接触して前記流体入口から前記排出出口までの流体の流れを停止する第2の位置との間を移動でき、前記アクチュエータは前記第1と前記第2のバルブステム部分の一方と動作可能に連結されて選択的に作動力を加え、前記第1と前記第2のバルブステム部分を移動させて前記第1と前記第2の位置を提供し、流体の流れを前記排出出口から選択的に分配することを特徴とする流体分配モジュール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は流体の分配(dispensing)、特に、加熱された流体を基板(substrate)の表面に分配する流体分配モジュールに関する。 【0002】 【従来の技術】熱可塑性熱溶解接着剤等の加熱流体を基板上に精密に適用させるため、さまざまな流体分配モジュールが開発されている。多くの分配の適用例では、加熱流体の流れを定期的に中断し、基板に加えられる加熱流体のパターンにより個々の適用領域の前後の縁部を明確に画定しなければならない。この目的のため、多くの流体分配モジュールは、加熱流体を排出する開位置と加熱流体の流れを遮断する閉位置とを有している。開閉位置間の急激な反復が流れを中断して、加熱流体のパターンの生成に必要な高速間欠的流れの中断を生じさせる。 【0003】加熱流体の流れを調節するため、流体分配モジュールは一般にアクチュエータと分配器本体とを含む。分配器本体は弁座と弁体とを有し、弁体はアクチュエータと動作可能に連結されて弁座に対して移動する。開位置で、アクチュエータは弁体を弁座から離間させるように作動し、加熱流体が一連の内部通路を通って分配器本体の排出オリフィスへ流動できるようにする。閉位置で、弁体は弁座と係合し流れは遮断される。流体分配モジュールは、閉位置から開位置へ作動するのに必要な時間と閉位置へ戻すのに必要な時間とを含む固有のサイクルタイムにより特徴づけられる。流体分配モジュールは開位置で維持され、十分な分配時間が所望の適用パターンの適応領域を仕立て上げる。 【0004】流体分配モジュールは多くの場合、加圧流体により空気圧作動されて開閉位置を提供する。このようなモジュールにおいて、アクチュエータはエアキャビティへの加圧流体の投入を調整するソレノイド弁と、エアキャビティへの加圧流体の投入に応じて変位するエアピストンと、エアピストンとエアキャビティとが配設されたエアピストンハウジングとを含む。エアピストンは分配器本体の弁体と動作可能に結合され、少なくともモジュールの開位置を生じさせる動力を提供する。最短のサイクルタイムはソレノイド弁がエアピストンハウジングに直接接触して取り付けられた場合に達成される。 【0005】流体分配モジュールの分配器本体は多くの場合、流体分配マニホールドと流体結合される。加熱流体供給からの加熱流体は流体分配マニホールドと流体分配モジュールとのさまざまな内部通路を流動したのち、基板に適用される。流体分配マニホールドと流体分配モジュールとを流動する加熱流体は、通路の周囲壁と熱平衡化をはかろうとする。加熱流体がしきい値温度より冷えると、流体は流動状態及び/または溶解状態を保てず、あるいは基板に適用されたとき所望の特性を持つことができない。冷却の有害作用を回避するため、流体分配マニホールドにはマニホールドの温度を上げる加熱要素が設けてある。流体分配マニホールドからの熱の伝達は流体分配モジュールを加熱する。別に、流体分配モジュールには独自の加熱要素を組み入れてもよい。加熱流体を熱溶解接着剤とする特定の分配動作に対しては、流体分配マニホールドと流体分配モジュールとを約250°F(約121.1℃)を超え約400°F(約204.4℃)の高さの作動温度で維持するのが望ましい。 【0006】顕著な熱の伝達はまた、流体分配マニホールドと分配器本体とからエアピストンハウジングへ対しても起こる。ソレノイド弁はエアピストンハウジングと熱接触するから、この伝熱をさらにエアピストンハウジングからソレノイド弁へ伝達することができる。伝熱はソレノイド弁の作動温度を上昇させ、ソレノイド弁は流体分配マニホールドの作動温度に達する。作動温度が一定のしきい値温度以上に上昇すると、ソレノイド弁は適正に作動できず、作動不全となったり、恒常的損傷を受けたり故障したりすることもある。 【0007】ある種の従来型流体分配モジュールの設計はソレノイド弁の加熱を、それを物理的にエアピストンから離間することで低減しようとする。そうするために、ニップルや一定の長さの管を設けて、ソレノイド弁の空気出口を、エアキャビティに通じるエアピストンハウジングの空気入口と流体連結しなければならない。ニップルや管は、アクチュエータからエアキャビティのハウジングまでの熱の伝導径路を弱体化する。ところが、ニップルや管の中のエアスペース体積は、加圧されてエアピストンを作動しなければならないエアキャビティの有効空気体積を増大させる。有効空気体積の増大はアクチュエータのサイクルタイムを大きくする。このような適用例では、従来型エアキャビティの最少有効空気体積は2,170mm3より大きくなる。そのような有効空気体積で設計された従来型流体分配モジュールの最も速いサイクルタイムは、ソレノイド弁内の加圧流体の流れの切替えに要する時間と実際の分配時間とを除いて、9ミリセカンド(msec)である。これにより、9ミリセカンド(msec)またはそれより短いサイクルタイムを要するこれらの分配適用例において、ニップルや一定の長さの管を持つエアキャビティを収容したハウジングからソレノイド弁を単に離間することが、ソレノイド弁の加熱を低減する適確な解決ではないことが分かる。 【0008】分配器本体と分配マニホールドとからの熱の伝達はまた、ソレノイド弁の有用寿命を低下させる。一般的ソレノイド弁の製造業者は連続動作に対して約140°F(約60℃)より低い最高温度を推奨する。ソレノイド弁が特注の高温シールを具備すれば弁の熱耐性は増大し、弁は140°F(約60℃)より高く、約225°F(約107.2℃)の高温で連続的に作動できる。ところが、ソレノイド弁への高温シールの付加は、高温シールを構成する材料の軟性によりサイクルタイムをさらに大きくする。したがって、ソレノイド弁を高温シールで装備することは、大きな温度範囲に亘って弁の作動を可能にするが、高速分配動作に対しては重大な不都合を現出させる。さらに、ソレノイド弁がそのような高温シールを装備しても、約225°F(約107.2℃)を超えて加熱されると弁はやはり確実に作動できない。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】したがって必要なものは、流体分配モジュールと加熱流体分配マニホールドとから空気圧アクチュエータへの熱の伝達を低減できる、加熱流体分配用の流体分配モジュールである。また、小さいサイクルタイムで加熱流体等の流体を分配する流体分配モジュールも必要とされる。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、加熱された流体を分配する装置並びに方法を提供する。本発明の原理によれば、流体を分配する装置は流体を加熱できる流体分配マニホールドと、前記流体分配マニホールドから流体の流れを受け取ることのできる分配器本体と、空気圧アクチュエータとを含む。分配器本体は流れ制御機構を具備し、流れ制御機構は流体の流れを分配器本体から排出する第1の状態と、流体の流れを遮断する第2の状態とを有する。空気圧アクチュエータは空気の出口を具備したソレノイド弁と、エアピストンハウジングと、エアピストンハウジング内に配設されて空気の入口を有したエアキャビティと、エアキャビティ内を移動するため動作可能に配置されたエアピストンとを有する。エアピストンは流れ制御機構に動作可能に結合され、第1と第2の状態を提供する。ソレノイド弁はエアキャビティへの加圧流体の流れを制御でき、またエアピストンハウジングと当接的、熱伝導的に接触した状態で取り付けられ、空気の出口と空気の入口とが実質的に同一の広がりを持つようにされる。断熱シールドは空気圧アクチュエータと流体分配マニホールドとの間に配設される。シールドは流体分配マニホールドから空気圧アクチュエータへの熱の伝達を低減できる。 【0011】本発明の原理によれば、熱溶解接着剤を分配する装置は流体の流れを受け取りかつ排出できる分配器本体と、空気圧アクチュエータとを含む。分配器本体は流れ制御機構を有し、流れ制御機構は流体の流れを分配器本体から排出する第1の状態と、流体の流れを遮断する第2の状態とを有する。空気圧アクチュエータはエアキャビティを収容したエアピストンハウジングと、エアキャビティ内に配置されて移動するエアピストンと、エアキャビティに出入りする加圧空気の流れを制御し、選択的にエアピストンに作動力を加えたりエアピストンから作動力を除却したりできるソレノイド弁とを有する。エアピストンは流れ制御機構に動作可能に結合され、作動力が加わると第1の状態を、作動力が除却されると第2の状態を提供する。エアキャビティは初期空気体積を有し、空気圧アクチュエータはサイクルタイムを9ミリセカンド(msec)より短いかそれと同じになるように選択できる有効弁流量係数(effective valve flow coefficient)を有する。 【0012】他の実施形態では、エアキャビティの初期空気体積と空気圧アクチュエータの有効弁流量係数とは、サイクルタイムが5ミリセカンド(5msec)より短いあるいはそれと同じになるように選択できる。さらに他の実施形態では、クレイムの装置は流体を加熱する加熱器と、空気圧アクチュエータと加熱器との間に配設されて加熱器からエアピストンハウジングへ至る熱の伝達を低減し、その結果ソレノイド弁がエアピストンハウジングと当接的、熱伝導的に接触して装着できる断熱シールドとを含むことができる。 【0013】本発明の原理によれば、流体分配モジュールのサイクルタイムを最適化する方法は、流体の流れを受け取りかつ排出できる分配器本体と、空気圧アクチュエータとを有した流体分配モジュールを提供することを含む。分配器本体は、流体の流れを分配器本体から排出する第1の状態と、流体の流れを遮断する第2の状態とを有した流れ制御機構を含み、空気圧アクチュエータはエアキャビティを収容したエアピストンハウジングと、エアキャビティに配置されたエアピストンと、エアキャビティに出入りする加圧空気の流れを制御して、選択的にエアピストンに作動力を加えたりエアピストンから作動力を除却したりできるソレノイド弁とを有する。エアピストンは流れ制御機構に動作可能に結合され、作動力を加えると第1の状態を、作動力を除外すると第2の状態を提供する。エアキャビティは初期空気体積を持ち、空気圧アクチュエータは有効弁流量係数を有する。方法はさらに、初期空気体積と有効弁流量係数のうちの一方に対して第1の値を指定し、次に初期空気体積と有効弁流量係数の他方の第2の値を決定して、サイクルタイムが9ミリセカンド(msec)より短いあるいはそれと同等になるようにすることを含む。 【0014】方法は追加的ステップ、すなわち、分配器本体により受け取られる流体を加熱器で加熱するステップと、空気圧アクチュエータのハウジングを加熱器から断熱して加熱器からハウジングへの熱の伝達を低減し、ソレノイド弁がエアピストンハウジングと当接的、熱伝導的に接触して取り付けできるようにされるステップと、を含む。 【0015】本発明のさまざまな追加的利点と特徴とは、添付図面と併せ以下の詳細な記述を検討すれば当業者にはより容易に明らかとなろう。 【0016】 【発明の実施の形態】図1及び2について説明する。本発明の原理により構成された流体分配モジュール10は、分配器本体12とアクチュエータ14とを含む。流体分配モジュール10は特に、溶融した熱可塑性熱溶解接着剤等の、加熱された流体を分配するようにされている。一方、他の加熱流体分配モジュールもまた本発明の原理から利益を得るだろう。流体分配モジュール10は、加熱流体の流れを受け入れかつ制御された方法で加熱流体を基板上に分配するようにされた流れ制御装置を構成する。流体分配モジュール10はアクチュエータ14により、加熱流体を分配器本体12から分配する開位置(図2)と加熱流体の分配を休止する閉位置(図1)との間を作動するようにされる。 【0017】分配器本体12は従来の方法で流体分配マニホールド16に取り付けられる。流体分配マニホールド16は加熱流体の量を加熱流体源(図示せず)から提供する供給通路18と、流体分配モジュール10が閉位置にある際、加熱流体を流体源に戻す流路を提供する再循環通路19とを含む。1以上の加熱器すなわち加熱器要素20は流体分配マニホールド16に設けた対応する孔に配設される。加熱器要素20は電気エネルギーを熱に変換し、熱は流体分配マニホールド16に伝達されて、供給通路18と再循環通路19との中を流動する加熱流体を所望の温度で維持する。流体分配マニホールド16はまた、熱の伝達を介して分配器本体12を加熱する外部の熱源も提供し、本体12内の加熱流体を所望の適応温度で維持する。このため、流体分配マニホールド16の一方の側部22は、分配器本体12の一方の面23に当接しこれと良好な熱接触を持つ。理解されるように本発明は加熱器要素20の構造により制限されず、流体分配マニホールド16を加熱する他の熱源も思料される。 【0018】図1及び2について説明を続ける。分配器本体12は本体12の長軸27に沿って伸長する中心円筒形貫通孔26を有した側壁24と、貫通孔26に位置する、中心に配置された流体誘導インサート(flow-directing insert)28とを含む。分配器本体12の側壁24を貫通して、供給通路18と整合した入口通路30と、再循環通路19と整合した再循環通路32とが伸長する。O−リング等のシール42、43は通路32、30のそれぞれの開口の周りの個々の皿型凹部(countersunk recess)に配設されて、流体分配マニホールド16と分配器本体12との間の加熱流体の漏れを防止する。 【0019】流体誘導インサート28は供給通路30と流体結合した流れチャンバ34と、流れチャンバ34と選択的に流体連通する再循環チャンバ35とを含む。流れチャンバ34は排出通路36への流体通路を提供し、排出通路36はノズル40の排出通路38の入口と整合した出口を有する。排出通路38は、加熱流体を基板(図示せず)上に分配する排出オリフィス39で終端する。ノズル40はO−リング等のシール46により分配器本体12に対して流体密封され、シール46は分配器本体12に形成された浅いパッキン押えに配置されて、ノズル40と分配器本体12との間の加熱流体の漏れを防止する。分配器本体12とノズル40とは真鍮、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等、優れた熱伝導率を持った材料により構成される。 【0020】ノズル40は、円錐形の先端をした止めねじ44により分配器本体12に着脱可能に取り付けられる。止めねじ44はねじ切りされた孔45の中を前進し、ノズル40に形成された円錐形切欠きと接触する。止めねじ44の前進により加えられた力はノズル40の楔型側部40aを、分配器本体12に形成された対応する楔型の凹部37へと付勢する。排出オリフィス39の分配特性は止めねじ44を緩めることと、ノズル40を、例えば異なる構成及び/または大きさの排出オリフィスを有した異なるノズル40と交換することで変更できる。ノズル40には円形の凹部41が排出通路38への入口の周りに設けてある。円形凹部41はシール46を収容し、シール46の厚さに適応した寸法の面40bに対して深さを持つことにより、ノズル40の上面40bと分配器本体12との間の当接係合を促進する。ノズル40と分配器本体12との密な接触はこれらの間の熱の伝達を促進し、ノズル40を効果的に加熱する。 【0021】図1及び2について説明を続ける。分配器本体12の貫通孔26の中心に分割ステム組立体50が位置している。ステム組立体50は軸方向に、一方の端部に球形頭部52を有した細長い第1のステム部分51と、第1のステム部分51の球形頭部52に当接する凹状端面54を有した細長い第2のステム部分53とに分割される。第1と第2のステム部分51、53は、分配器本体12の貫通孔26の長手方向中心線に沿って伸長する長軸と概して同軸である。第1のステム部分51は、貫通孔26の一方の端部の内側に配設されるカップ型インサート57の環状分割壁56に設けた円形開口部を貫通する。分配器本体12は環状弁座58を含み、弁座58は、弁座58と球形頭部52とが接触する際、球形頭部52と封止係合を生じさせるような大きさと形状とにされる。第2のステム部分53は環状の、円錐台形の封止面60を具備し、封止面60の大きさと形状とは、封止面60と弁座61との接触中に、流れ誘導インサート28に設けられかつ流れチャンバ34と排出通路36との接合点に位置する環状の円錐台形の弁座61と封止係合を生じさせるようにされる。空気圧アクチュエータ14は封止面60の制御された往復運動を提供し、封止面60と弁座61との係合を着脱させ、球形頭部52と弁座58との係合を着脱させる。環状ロッドシール59は貫通孔26に形成されたパッキン押え内に設けてある。第1のステム部分51はロッドシール59の内孔を通って軸方向に収容され、貫通孔26の中を往復運動する。ステム組立体50が貫通孔26内を長軸に沿って往復運動するにつれて、ロッドシール59は第1のステム部分51の外側表面との動的封止をもたらし、そこから加熱流体を除去(wipe)する。 【0022】第1のステム部分51は球形頭部52を有して図示されるが、理解されるように他の頭部の形状も本発明により思料される。同様に、円錐台形の封止表面60と円錐台形の弁座61との形状は、本発明の精神と範囲とから逸脱することなく、相補的な封止面と弁座とを持った他の有効な封止構成に変更できる。 【0023】図1及び2について説明を続ける。分配器本体12はさらに、第1と第2のステム部分51、53とに動作可能に連結されたばね戻し機構62を含む。ばね戻し機構62は分配器本体12の一方の長手方向端部近傍で貫通孔26に配設されるカップ型インサート68と、カップ型インサート68に形成される凹部に配設された押圧要素64と、分配器本体12の対向端部においてカップ型インサート57内の凹部に配設される他の押圧要素65とを含む。図1及び2に圧縮ばねとして図示した押圧要素64はカップ型インサート68の中に圧縮された状態で保持される。同じく図1及び2に圧縮コイルばねとして図示した押圧要素65は、分割壁56と、ファスナにより第1のステム部分51に固着された環状ディスク66との間で圧縮される。環状ディスク66はカップ型インサート57の凹部に対して軸方向に自由に移動する。押圧要素65は第1のステム部分51に押圧力を加え、ステム部分51は球形頭部52を弁座58から離れる方向へ付勢する。押圧要素64は第2のステム部分53に押圧力を加え、ステム部分53は誘導されて円錐台形の封止面60を円錐台形弁座61に向って付勢する。押圧要素64、65により分割ステム組立体50に加えられる正味の押圧力は、流体分配モジュール10が閉位置にあれば、円錐台形封止表面60が円錐台形弁座61と接触して、流れチャンバ34から排出通路36へ至る流体の流れを防止し、さらに球形頭部52が弁座58との接触から外れ、流れチャンバ34から再循環チャンバ35と再循環通路32へ至る流体の流れを可能にする。開位置では、球形頭部52は弁座58と接触して流れチャンバ34から再循環チャンバ35への流体の流れを停止させ、円錐台形封止表面60は円錐台形弁座61との接触から外れて、流れチャンバ34から排出通路36へ至る流体の流れを可能にする。 【0024】図1及び2の説明を続ける。アクチュエータ14はエアピストンハウジング70と、エアピストンハウジング70に装着されたソレノイド弁71と、プランジャ72とを含む。プランジャ72の一方の端部はエアピストン74を支持し、エアピストン74はエアピストンハウジング70に形成されたプレナム(plenum:空間)76の中を滑動可能に移動する。エアピストン74はプレナム76を分割してエアキャビティ78を画設し、エアキャビティ78はエアピストン74がプレナム76の中を移動するにつれて体積変化する。エアピストン74の外周の周りを環状シール80が取り巻いている。環状シール80は円周封止リップ81を有し、円周封止リップ81はプレナム76を囲繞する内側壁82の表面とで流体耐密な滑動的封止をもたらす。シール80は、エアピストンハウジング70の加熱された環境の流体シールとして用いて好適な、RULON(登録商標)などの重合体材料から形成される。エアピストン74はエアキャビティ78に対して長手方向に移動できる境壁を画成する。 【0025】エアピストン74から分配器本体12に向って軸84が伸長する。軸84はエアピストンハウジング70の側壁86の軸開口85を貫通する。軸84は尖頭状の(カスプ形(cusped)の)、或いは凹状の端面84aで終端し、凹状端面84aは第1のステム部分51の一方の端部に設けられた相補的な先端の丸い、つまり凸状面51aと接触する。図1及び2から明らかなように、分配器本体12は隙間87によりアクチュエータ14から離間すなわち分離し、分配器本体12とアクチュエータ14との物理的結合は端面84aと凸状表面51aとの接触領域だけである。接触領域の最小化は、分配器本体12からアクチュエータ14への伝導による熱の伝達を、これらの間の伝導通路の断面積を小さくした分、低減させる。隙間87による物理的分離はまた、分配器本体12からアクチュエータ14への対流や放射により伝達される熱量も低減させる。 【0026】加圧された作動空気は空気分配マニホールド89の空気通路88からエアピストンハウジング70の中の整合した空気通路90を通って供給され、空気通路90はソレノイド弁71の供給ダクト92へと導く。O−リング等のシール93は空気通路88、90のそれぞれの入口開口の周りに配設されて、空気分配マニホールド89とエアピストンハウジング70との間の空気の漏れを防止する。エアピストンハウジング70はさらに、エアキャビティ78をソレノイド弁71のアクセスダクト(access duct)95に流体結合する空気通路94を含む。空気通路94の空気入口94a(図1)はアクセスダクト95の空気入口95a(図1)と実質的に同一の広がりを持つ。 【0027】加圧作動空気は空気作動源(図示せず)によりエアキャビティ78へ供給される。作動空気の最大空気圧、代表的には1平方インチ当り(p.s.i.)約10ポンドから約120p.s.i.まで、が有効として選択され、ばね戻し機構62や加圧加熱流体によりもたらされる抵抗等の、エアピストン74の移動に対するさまざまな対抗力に打ち克つようにされる。作動気体に曝されるエアピストン74の面は作動表面積(active surface)を持つ。作動表面積は、空気圧と作動表面積との積により与えられる、ステム組立体50に加えられる作動力の大きさの決定に寄与する。エアピストン74がプラム76内を移動すると、エアキャビティ78の体積は変動する。一方、エアキャビティ78の画定された初期空気体積は、流体分配弁10が閉位置にある際、空気通路94とアクセスダクト95との体積をも含むものと考えられる。 【0028】図1に示すように、空気入口94aと空気入口95aとの結合は直接で、管及び/または管継手の間に入る長さから免れる。介入する管及び/または管継手が存在しないことによりエアキャビティ78の初期空気体積は最小化され、流体分配モジュール10のサイクルタイムを小さくすることができる。理解されるように、O−リングシールやガスケット等のシール(図示せず)を空気入口94aと空気入口95aとの連結箇所の周りに配設して、ソレノイド弁71とエアピストンハウジング70との間の作動空気の漏れを防止してもよい。ソレノイド弁71はエアピストンハウジング70と当接的、熱結合的接触状態で取り付けられ、これと熱連通し、これらの間を熱が流動する。 【0029】エアキャビティ78の初期空気体積と大きさとはエアピストン74のサイズにより制限される。エアピストン74の表面積は十分に大きくして、作動空気圧を与えられると、対抗力に打ち克ちかつエアピストン74を動かすに有効な力を提供しなければならない。これにより、エアキャビティ78は適正な大きさにしてエアピストン74を収容しなければならないことが分かる。作動空気をソレノイド弁71により切り替えて作動空気を空気通路94を介して誘導すると、作動空気はアクセスダクト95を通ってエアキャビティ78に進入する。エアキャビティ78の空気圧は作動空気が進入するにつれて増大し、空気圧が一定のしきい値に達すると、エアピストン74の作動表面積に加えられた力は十分となり、エアチャンバ78内での運動を起させる。エアキャビティ78の初期空気体積は、他のパラメータ中のしきい値を決定する。ソレノイド弁71をエアピストンハウジング70へ直接取り付けることにより、エアキャビティ78の初期空気体積を約2,170mm3より小さく、特に、約1,500mm3より小さくすることができ、その間エアピストン74の作動表面積は有効に保たれて、流体分配モジュール10を閉位置から開位置まで作動させる。 【0030】ソレノイド弁71は空気制御弁を構成し、代表的には、電磁コイル(図示せず)により作動する可動スプールを含む。これらは協働し、さまざまな流路から1つの流路を選択して作動空気の流れを誘導したり作動空気を排出したりする。特に、ソレノイド弁71は、切り替えられて空気通路90をアクセスダクト95と空気通路94とに流体結合することにより加圧作動空気をエアキャビティ78に充填したり、あるいは切り替えられて空気通路94とアクセスダクト95とを排出ダクト96に流体結合することによりエアキャビティ78からの加圧作動空気を排出したりできる。排出ダクト96はエアピストンハウジング70の外側の周辺環境に開口する。ソレノイド弁71により提供される作動空気の調整された流れは、高速間欠的に接着剤を基板(図示せず)に載置するのに寄与する。 【0031】流体分配モジュール10のアクチュエータ14は有効弁流量係数により特徴づけられる。ソレノイド弁71は、アクチュエータ14の有効弁流量係数より大きいかまたは同じである約0.1から1.4までの理想弁流量係数により特徴づけられる。アクチュエータ14の有効弁流量係数は、エアピストンハウジング70のさまざまな流路の流れの特徴により理想弁流量係数に対して小さくされる。アクチュエータ14の有効弁流量係数は、エアピストンハウジング70のさまざまな流路の流体容量と抵抗とが小さくなるにつれて、漸近的にソレノイド弁71の理想弁流量係数に近づく。ソレノイド弁71は、当業者に理解されるように作動空気の流れを各種流路の中で切り替えるよう作動する、例えば、任意の三方あるいは四方弁でよい。ソレノイド弁71として用いて適当な三方及び四方のソレノイド弁の製品は、例えばMac Valves, Inc.(ミシガン州、Wixom)から市場で入手できる。 【0032】作動時、アクチュエータ14は選択的に作動力をステム組立体50に加え、流体分配モジュール10を図1の閉位置と図2の開位置との間で作動させる。この目的のため、ソレノイド弁71を切り替えて、供給ダクト92とアクセスダクト95との間に流路が作られるようにする。作動空気は作動空気源(図示せず)から、空気通路90、94、供給ダクト92、及びアクセスダクト95から成る互いに連結された通路を通ってエアキャビティ78に流入する。作動空気はエアキャビティ78を加圧して作動力をプランジャ72に加え、プランジャ72はエアピストン74と軸84とをステム組立体50に向う方向に付勢する(図2)。プランジャ72の動きは、ステム組立体50が開位置の際、エアキャビティ78の体積を一定の最大体積まで大きくする。環状シール80の封止リップ81は、プランジャ72が移動するにつれて、流体耐密な滑動的封止を内側壁82とで維持する。作動力は軸84の凹端面84aにより第1のステム部分51の凸面51aへ伝えられる。結果として生じるステム組立体50の変位は流体分配モジュール10を開位置に作動させ、この位置で円錐台形封止面60は円錐台形弁座61から離間してこれらの間に環状の開口を作り、さらに球形頭部52は弁座58を流体耐密係合により係合する。加熱流体は流れチャンバ34から円錐台形封止面60と円錐台形弁座61との間の環状開口を通って排出通路36、38へ流動し、ノズル40の排出オリフィス39から分配される。総体的に、供給通路30、流れチャンバ34、及び排出通路36は、加熱流体を排出通路38へ提供する開位置の流動径路を提供する。加熱流体は球形頭部52と弁座58との係合により、流れチャンバ34から再循環チャンバ35へ流動できない。 【0033】開位置から閉位置へ戻すために、ソレノイド弁71は作動空気の流路を供給ダクト92からアクセスダクト95まで閉鎖し、アクセスダクト95と排出ダクト96との間の流路を開放する。作動空気はエアキャビティ78から、空気通路94、アクセスダクト95、及び排出ダクト96から成る互いに連結された通路を通ってソレノイド弁71の外部まで流出し、排出された空気は外部で周辺の大気と混合する。エアキャビティ78が周囲圧力まで回復するにつれて、エアピストン74と軸84とに加えられた作動力は徐々にステム組立体50から除かれる。ステム組立体50に加えられた作動力の大きさが、ばね戻し機構62により加えられた力より小さくなると、ばね戻し機構62はステム組立体50をアクチュエータ14に向って付勢する。このことが起こると、プランジャ72は移動してエアキャビティ78の体積は減少し、究極的に閉位置の初期の空気体積に復帰する。図1に示した閉位置では、球形頭部52は弁座58から離間され、それらの間に環状開口が作られる。加熱流体は流れチャンバ34から再循環チャンバ35へ、球形頭部52と弁座58との間の環状開口を通って流動する。再循環チャンバ35の加熱流体は分配器本体12から再循環通路19、32を介して退出し、流体分配マニホールド16へ戻る。供給通路30、流れチャンバ34、再循環チャンバ35、及び再循環通路32が、共同で、加熱流体を再循環通路19へ提供する閉位置の流動経路を提供する。円錐台形封止面60は円錐台形弁座61と係合し、加熱流体が流れチャンバ34から排出通路36へ流動しないようにする。結果として、ノズル40の排出オリフィス39から加熱流体の噴霧は中止される。 【0034】流体分配モジュール10の1サイクルは、作動空気がエアキャビティ78の初期空気体積を大気圧、代表的には約14.7p.s.i.a.、からプランジャ72の静止摩擦と初期運動とに打ち克つに有効な空気圧まで加圧するのに要する時間と、プランジャ72が移動して完全にステム組立体50を作動させ、その間エアキャビティ78の体積が増大するに必要な時間と、極小の分配時間と、エアキャビティ78から空気圧を排出し、ばね戻し機構62がステム組立体50とプランジャ72とを閉位置へ戻して、エアキャビティ78がその初期空気体積を取り戻すに必要な時間と、エアキャビティ78の空気圧を大気圧に戻すに必要な時間との総和からなると考えられる。定義したように、サイクルタイムにはソレノイド弁71の流れを切り替えてエアキャビティ78の加圧を開始するに必要な時間と、ソレノイド弁71の流れを切り替えてエアキャビティ78の減圧を早めるに必要な時間と、流体をノズル40の排出オリフィス39から分配する分配時間とは含まれない。 【0035】図1及び2の説明を続ける。流体分配器は断熱シールド100を含み、断熱シールド100は、伝導、対流及び/または放射による流体分配マニホールド16及び/または分配器本体12からアクチュエータ14への熱の伝達を排除したり著しく低減させるに有効な熱特性を有した任意の組成、構造及び/または形状でよい。断熱シールド100の存在は、加熱流体を分配する場合と同様に、流体分配マニホールド16と分配本体12とを加熱する際、アクチュエータ14の温度を下げるのに関与する。断熱シート100は物理的にアクチュエータ14のエアピストンハウジング70を流体分配マニホールド16と分配器本体12とから分離し、隠蔽し及び/または遮蔽して、熱の伝達を防止したり低減したりする。断熱シールド100の存在の直接的な成果として、アクチュエータ14の作動温度は低くなる。このことはアクチュエータ14の寿命を延ばし、さらにアクチュエータ14を速いサイクルタイムで実行させて、ステム組立体50を閉位置から開位置に移動させ及び/またはステム組立体50を開位置から閉位置に後退させる。特に、断熱シールド100の存在はソレノイド弁71のエアピストンハウジング70への直接連結を可能にする。 【0036】断熱シールド100の構成に必要な組成、構造及び/または形状は分配器本体12と流体分配マニホールド16との特定の作動温度に依存する。加熱流体が熱溶解接着剤である適用例においては、分配器本体12と流体分配マニホールド16は約250°F(約121.1℃)から約400°F(約204.4℃)までの温度で維持される。断熱シールド100は、ソレノイド弁71の温度を特定の分配動作の最大作動温度特性以下に維持する組成、構造及び/または形状にすべきである。 【0037】図1及び2に示した実施形態では、断熱シールド100はシートすなわち層を含み、その材料はアクチュエータ14のエアピストンハウジング70を形成する材料、代表的には金属、より低い熱伝導率を持つ。エアピストンハウジング70と流体分配マニホールド16との間の断熱シート100の部位は無孔である。軸の開口85と概して整列した1つの軸の開口102をシールド100の他の部位に設けてある。プランジャ72の軸84は開口102を貫通し、ステム組立体50と動作可能に結合する。断熱シールド100は、一方の概して平坦な面101がアクチュエータ14のエアピストンハウジング70の概して平坦な面99と当接的に接触し、かつ他方の概して平坦な面103が流体分配マニホールド16の概して平坦な面97と当接的に接触した状態で配設される。 【0038】当業者に理解されるように、断熱シールド100は図1及び2に示したものと異なってもよい。例えば、断熱シールド100の、分配器本体12からの熱の伝達に抗してアクチュエータ14を隠蔽する部位は、本体12からアクチュエータ14への熱の伝達が比較的重大でない場合は省略できる。その構成では、断熱シールド100は表面97と表面99の対面部分との間に存在し、シールド100の各部位は分配器本体12からアクチュエータ14に至る隙間87の視線径路(line-of-sight paths)において省略される。断熱シールド100の任意の省略は図1及び2において鎖線105により表示され、軸の開口102を含むシールド100部位を割愛されよう。断熱シールド100を省略する力を支配するだろう、分配器本体12からアクチュエータ14への熱の伝達の大きさは、作動温度に依存し、大きさは作動温度が上がるにつれて増加する。加えて、表面101や表面103の表面法線に平行に見える断熱シールド100の断面積は変えることができる。断熱シールド100はまた、例えば、低い熱伝導率を持ち、かつ流体分配マニホールド16の表面97とハウジング70の表面99の対面部位との間に捕捉(キャプチャー)される材料での複数の円盤や座金(図示せず)の形も考えられる。 【0039】断熱シート100の製作に適した材料はポリマー及びセラミック等の非金属を含み、これらはエアピストンハウジング70の製作に用いる一般的な金属の熱伝導率より極めて低い熱伝導率を持つ。断熱シールド100の形成に好適な熱抵抗と熱伝導率とを有した一般的ポリマーは、ポリエーテルエーテルケトン(polyetheretherketone(PEEK))、ポリアミドイミド(polyamide-imide(PAI))、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、並びにフッ素処理したエチレンプロピレン(FEP)と、ペルフルオロアルコキシル共重合体(perfluoroalkoxy copolymer(PFA))とを含む各種フッ素重合体とを含む。フッ素重合体の好適な一群は、商標TEFLON(登録商標)のもとE.I. du Pont de Nemours and Company(デラウェア州、Wilmington)により販売されている。連続使用の最大温度は製造業者により、それぞれ充填剤を入れないPTFE、FEP、及びPFAに対して、それぞれ約500°F(約260℃)、約400°F(約204.4℃)、約500°Fと見積もられている。PTFE、FEP、及びPFAの室温での熱伝導率はそれぞれ、約0.25W/(m°C)、約0.20W/(m°C)、及び約0.19W/(m°C)である。ポリエーテルエーテルケトン(polyetheretherketone)は、例えばGE Plastics(コネチカット州、Bridgeport)から入手でき、ポリアミドイミドは、例えば商標TORLON(登録商標)のもとBP Amoco Chemicals, Inc.(ジョージア州、Alpharetta)から市場で入手できる。充填剤を入れないPEEKは、1.8MPaでのASTMテストD648により測定した約320°F(約142.2℃)の熱歪曲温度と約0.24W/(m°C)の熱伝導率とを有する。特定の等級のいかんによって、充填剤を入れないTORLON(登録商標)ポリアミドイミドは、1.8MPaでのASTMテストD648により測定して、約532°F(約277.8℃)と約540°F(約282.2℃)との間の熱歪曲温度と、約0.26W/(m°C)から約0.53W/(m°C)までの熱伝導率とに見積もられる。断熱シールド100はまた、織サブストレート(woven substrate)或いはグラスファイバのマットからも形成できる。 【0040】断熱シールド100の形成に適した熱伝導率を持つセラミックには、雲母や、商標MACOR(登録商標)のもとCorning, Inc.(ニューヨーク州、 Corning)により販売される機械加工可能セラミックを含む各種の機械加工のできるセラミックがあるが、これらには限定されない。伝導による可能な熱の伝達については、雲母やMACOR(登録商標)の熱伝導率は室温でそれぞれ約0.7W/(m°C)、約1.46W/(m°C)である。比較すれば、一般的構造の金属の熱伝導率は例えば、2024−T3アルミニウムは約190W/(m°C)、低炭素鋼は約40から70W/(m°C)、高炭素鋼は約38から46W/(m°C)、316ステンレス鋼は約14から16W/(m°C)である。すべて室温での測定である。 【0041】一般に、アクチュエータ14への熱流の主な供給源は、流体分配マニホールド16からの伝導と放射とである。これは、断熱シールド100の、熱伝導率、厚さすなわち長さ、厚さの関数にできる断面積等の特性に依存する。伝導熱の径路については、熱流は熱伝導率と断面積との積に比例し、長さに反比例する。放射熱の径路については、熱流は断熱シールド100の放射率と有効表面積とに比例する。理解されるように、流体分配マニホールド16と分配器本体12とからアクチュエータ14へ至る熱の伝達は、断熱シールド100の相対温度すなわち温度勾配と温度伝導率と特定の熱容量、流体分配マニホールド16と分配器本体12との対流量係数、流体分配マニホールド16と分配器本体12とアクチュエータ14とのさまざまな非接触視線表面の放射率、反射率、吸収率、及び空間的配置を含む他の要因にも依存する。エアピストンハウジング70と流体分配マニホールド16との接触部位の間の伝導による熱の伝達は、例えば一方のあるいは双方の当接表面を意図的に凸凹にして、伝導熱の伝達の有効接触面積を小さくすることによっても低減できる。 【0042】図3及び4Aについて説明する。同図において同じ附番は図1及び2の同様の特徴を表している。流体分配マニホールド16からアクチュエータ14への熱の伝達は、有孔シートとして構成された断熱シールド104を設けることにより低減できる。断熱シート104の孔は、材料の厚みを貫通した1以上の貫通孔106からなる。貫通孔106は代表的には流体分配マニホールド16とエアピストンハウジング70との間に位置するシールド部分に配設される。貫通孔106は代表的には、約0.03W/(m°C)の熱伝導率を有する空気、静止したつまりよどんだ空気が考えられる、などの気体で満たされる。空気の熱伝導率は上述したセラミックとポリマーとを含む殆どのセラミックとポリマーの熱伝導率より低い。加えて、熱の伝達は、対流空気の流れを制限することなどで空気を静止つまりよどんだ状態に保持すれば最小化される。この目的のため、貫通孔106は断熱シールド104の周囲と交差しない閉じた境界を有した、実質的に囲繞された空間でよい。これにより、断熱シールド104の有効熱伝導率はエアピストンハウジング70の形成に用いた一般的構造の金属の熱伝導率より低いことが分かる。断熱シールド104は図4Aの鎖線107で示したように割愛してシールド104の、軸の開口102を含む部位を省略できる。 【0043】図4Bについて説明する。本発明のシールドの他の実施形態によれば、流体分配マニホールド16からアクチュエータ14のエアピストンハウジング70に至る熱の伝達は断熱シールド108を設けることで低減できる。断熱シールド108は矩形パネル109を含み、矩形パネル109は複数の、例えば4つの突起110を有し、支柱や脚部等の突起110はシールドを流体分配マニホールド16から離間させる。突起110は流体分配マニホールド16とエアピストンハウジング70との間に位置した断熱シールド108の一部分に配設される。シールド108と流体分配マニホールド16の対向面97(図3)との唯一の接触点は、突起110の限界部すなわち先端である。パネル109は、流体分配マニホールド16の表面97と分配器本体12とに直面する表面99(図3)の部位を覆い、熱の伝達を低減させる。 【0044】パネル109の表面法線に平行に見える各突起110の断面積は、パネル109の断面積より極端に小さく、その長さつまり厚みに沿って変動する。突起110は図4Bに示され、先端からパネル109との連結点に至る方向に大きくなるテーパを有している。一方、各突起110は、その長さに沿う均等あるいは不均等な断面や、均等あるいは不均等にテーパを付けられた断面、または突起110の先端からパネル109との連結点へ向って小さくなるテーパを有してもよい。加えて、断熱シールド108は、パネル109を表面97と当接させ、突起110を表面99と接触させた状態で配設してもよい。突起110はまた図4Bに示した、直角、L字型断面とは異なる、例えば矩形、楕円すなわち卵型の断面も持てるだろう。 【0045】図4Cについて説明する。本発明のシールドの他の実施形態によれば、流体分配マニホールド16からアクチュエータのエアピストンハウジング70に至る熱の伝達は、薄壁スペーサとして構成された断熱シールド112を設けることで低減できる。断熱シールド112は薄壁材料から形成された側壁114を含む。断熱シールド112は、シールド112の中心線に対して垂直に見えるほぼ矩形の断面輪郭を持つが、本発明はそれだけに限定されない。側壁114の減少した面積は、シールド100のような無孔層と比べると、断熱シールド112を介する伝導熱の伝達に有効な径路を最小化する。さらに、エアピストンハウジング70と流体分配マニホールド16と側壁114との間に画設された閉空間116は、上述した殆どの構造金属に対して低い伝導率を有する空気、あるいは他の気体で充填される。熱の伝達は、閉空間116の空気がほぼ静止し、すなわちよどんで対流の流れが減少するから、さらに最小化される。 【0046】他の実施形態において、断熱シールド112は、側壁114の内部に配設されて側壁114の各部位を相互に連結する1以上の薄壁ディバイダ115により複数の小部屋すなわちチャンバに分割できる。側壁114の内部の区分は、放射と対流とを介する熱の伝達を減少することにより追加的な断熱をもたらす。分割壁115は、六角形、四角形、三角形等の任意適当な幾何的形状の小部屋を有したハチの巣などの他の構成であってもよい。分割壁115の存在はまた追加の構造的支持をもたらす一方で、流体分配マニホールド16からエアピストンハウジング70への伝導熱の伝達に対して減少した断面積を提供し続ける。 【0047】図4A−Cに示した断熱シールド104、108及び112は、比較的低い熱伝導率等の熱特性と、流体分配マニホールド16と分配器本体12とからアクチュエータ14への熱の伝達を減少させる作用とを有した、シールド100に関して上述したような任意適当なセラミックやポリマーから形成できる。加えて、断熱シールド104、108及び112はそれぞれ、2024−T3アルミニウム等の他の金属と比べて比較的低い熱伝導率を有する金属、例えばステンレス鋼から形成できる。断熱シールド104、108及び112の有効熱特性は、これらを形成する材料の熱伝導率等の複合的熱特性と、対応する構造物の断面積等の物理的特徴とにより決定できる。理解されるように、断熱シールド100、104、108あるいは112のいずれも、一個の一体構造物として形成したり、一般的なファスナと共にあるいは接着接合により組み立てられる複数の構成要素から形成してもよい。複数の構成要素から成るこれらの実施形態では、断熱シールド100、104、108あるいは112は異なる組成を持つ個々の構成要素から組み立てることができる。 【0048】作動時、断熱シールド100、104、108及び112のいずれも、流体分配マニホールド16からアクチュエータ14への熱の、特に熱伝導による伝達を防止したり低減したりする。本発明はアクチュエータ14の加熱を防止したり、著しく低減したりするため、伝熱による逆作用を受けることなくソレノイド弁71を直接エアピストンハウジング70へ連結できる。ソレノイド弁71とエアピストンハウジング70との直結は、これらの対面し当接する表面間に作動空気が漏出しないように、介入するシールやガスケット(図示せず)を含むことができる。素早い、つまり短いサイクルタイムにより現出するステム組立体50の迅速な動作は、各分配サイクルの終りで吸込みや吸戻し作用に寄与することができ、これは排出出口39での過剰な加熱流体の蓄積やストリンジングつまり垂れ流しを防止する助けとなる。吸戻し作用を生じさせる迅速なサイクルタイムの有効性は、同一出願人による「Device for Applying Free-flowing Material to a Substrate, in Particular for Intermittent Application of Liquid Adhesive」と題した米国特許第6,164,568号に記載されている。この特許の開示はそのまま本明細書において引用し援用される。 【0049】断熱シールド100、104、108及び112から選択された断熱シールドは代表的には、ソレノイド弁71の作動温度が約225°F(約107.2℃)より低くなるように構成される。他の実施形態では、断熱シールド100、104、108及び112から選択された断熱シールドは、ソレノイド弁71の作動温度を約140°F(約60℃)より低くして、弁71が高温シールを必要としないように構成され、このことはさらに、達成可能なサイクルタイムを向上させ、流体分配モジュール10のより速い動作を可能にする。分配器本体12と分配マニホールド16とからの低減された熱の伝達は、作動温度を低くしただけ、ソレノイド弁71の作動寿命を著しく延ばすという追加利益を持つ。 【0050】図5及び6について説明する。本発明の原理により構成された流体分配モジュール120は、分配器本体122とアクチュエータ124とを含む。流体分配モジュール120は特に、溶融熱可塑性熱溶解接着剤等の加熱流体を分配するようにされている。特に、流体分配モジュール120は、加熱流体を分配する開位置(図6)と加熱流体の流れを中断する閉位置(図5)との間で作動するようにされている。分配器本体122は、上にそのまま引用し援用した米国特許第6,164,568号に開示された分配器本体とほぼ同一であって、流体分配モジュール120の開閉位置間の反復についてはほぼ同じ方法により作動する。 【0051】分配器本体122は細長いバルブステム126と、バルブステム126の一方の端部に取り付けた弁体128と、供給流路132と弁座134とを有した流れ誘導インサート130とを含む。流れ誘導インサート130とバルブステム126の一部分と弁体128とは段直径孔137の中に収容される。段直径孔137は流体分配マニホールド136の中に形成され、流体分配マニホールド136は加熱流体の流れを供給流路132へ誘導する流れ通路136aを有する。バルブステム126と弁体128とは弁座134に対して直線移動し、プラグ128と弁座134との間に環状開口を作ることにより開位置(図6)を、プラグ128と弁座134とを係合させることにより閉位置(図5)を提供する。流れ誘導インサート130は、離間した対の周辺パッキン押えのそれぞれの一方に配設される一対のシール138、139を含む。供給流路132の入口132aは流れ通路136aと流体結合してある。供給流路132は、弁体128が突出するチャンバ140と、加熱流体がノズル144の通路143へと流入する出口142とを含む。ノズル144は口金148に形成された細長い排出出口146を持つ。排出出口146は通路143と流体結合されて加熱流体を基板147へと分配する。 【0052】流体分配マニホールド136は加熱器150を含み、加熱器150は電気エネルギーを熱エネルギーに変換してマニホールド128を加熱する。加熱器150は加熱器制御器(図示せず)により制御され、加熱器制御器は温度センサ(図示せず)からのフィードバックに依存して、加熱器150へ供給される電力を調整できる。流体分配マニホールド136はまた熱の伝達により分配器本体122を加熱し、本体122内の加熱流体が所望の適用温度で維持されるようにする。植込ボルト151は流体分配マニホールド136との追加の機械的相互結合をもたらし、アクチュエータ124をマニホールドに136に固着する。 【0053】図5及び6の説明を続ける。アクチュエータ124は2つの部分から成るエアピストンハウジング152と、エアキャビティ154と、弁体128を支持する端部とは反対のバルブステム126の端部に取り付けられたエアピストン156と、ソレノイド弁158とを含む。エアピストンハウジング152の入口通路157は、作動空気供給155と流体結合するようにされる。入口通路157は、空気ばね戻しのエアチャンバ160へ導く第1の流路159と、ソレノイド弁158の供給ダクト162へ導く第2の流路161とを含む。エアチャンバ160はバルブステム126の一部分を包囲する。図5にコイルばねとして示した押圧要素162はエアチャンバ160に配置され、エアチャンバ160のバルブステム126の上記部分をらせん状に包囲する。 【0054】ソレノイド弁158は、エアピストンハウジング152の空気通路166と流体連通するアクセスダクト164を持つ。空気通路166はエアキャビティ154に通じ、エアキャビティ154はエアピストン156の位置の関数である可変空気体積を持つ。ソレノイド弁158はさらに排出ダクト170を持ち、排出ダクト170はエアピストンハウジング152の排出通路172と流体連結してある。アクセスダクト164が入口通路157の第1の流路159と流体連通すると、加圧作動空気は空気通路166を通ってエアキャビティ154へ供給される。アクセスダクト164が排出ダクト170と流体連通すると、加圧作動空気はエアキャビティ154から空気通路166を介して排出される。エアキャビティ154の空気圧が0p.s.i.a.であれば、流体分配モジュール120は閉位置にあって、エアキャビティ154はその最小のエアキャビティ体積を持つ。ソレノイド弁158の構造はソレノイド弁71と同様である。 【0055】図5及び6の説明を続ける。エアキャビティ154は、流体分配弁120が閉位置であれば、アクセスダクト164と空気通路166とを含んだ初期空気体積を持つ。ソレノイド弁158はエアピストンハウジング152に取り付けてある。間に入る薄い断熱バリア171はエアピストンハウジング152とソレノイド弁158との間に配置してある。断熱バリア171は、エアピストンハウジング152とソレノイド弁158との間の作動空気の漏れを防止するシールを提供する。断熱バリア171に各通路が設けてあり、これらの通路は、第2の流路161を供給ダクト162と、アクセスダクト164を空気通路166と、排出ダクト170を排出通路172とに接合する。ソレノイド弁158とエアピストンハウジング152との直接取付の結果として少なくとも部分的に、エアキャビティ154の初期空気体積は約2,170mm3より小さい、特に約1,500mm3より小さい値に減少できる。エアキャビティ154の初期空気体積の減少は、エアピストン156の静止摩擦と初期運動とに打ち克つに有効な空気圧までエアキャビティ154を加圧するのに必要な時間を短縮する。 【0056】エアピストン156の第1の面173の第1の有効表面積はエアキャビティ154内の環境に曝される。加圧空気をアキャビティ154に加えると、エアキャビティ154内の空気圧と第1の面173の第1の有効面積との積により与えられる作動力が、エアピストン156に加えられる。エアピストン156の第2の面174の第2の有効面積はエアチャンバ160内の加圧空気に曝される。第2の面174の有効面積は第1の面173の有効面積より極めて小さいから、エアキャビティ154の空気圧が増大するにつれて第1の面173にかかる力は第2の面174にかかる力を凌駕する。結果として、ソレノイド弁158が作動空気の十分な空気圧をエアキャビティ154に加えると、エアピストン156は移動する。エアピストン156の第1のシール176は第1の面173をエアキャビティ154の内壁とで封止し、その第2のシール177は第2の面174をエアチャンバ160の内壁とで封止する。 【0057】図5及び6について説明を続ける。スペーサ180はエアピストンハウジング152を分配器本体122と流体分配マニホールド136とから分離する。バルブステム126はスペーサ180の中心貫通孔181を貫通する。貫通孔183はスペーサ180の厚みを横方向に貫通し、中心貫通孔181に直交して整列させてある。貫通孔183の存在は、スペーサ180の長さにほぼ等しい、分配器本体122の面182とエアピストンハウジング152の対向面184との間隔に亘って平均化されるスペーサ180の有効断面積を減少させる。スペーサ180の平均有効断面積は、スペーサ180が介入しなければ当接的接触をするだろう面182や面184の表面積より小さい。スペーサ180の減少した有効断面積は、面182から面184へ至る熱の伝導を低減させるのに寄与する。スペーサ180は断熱バリア171と協働し、流体分配マニホールド136と分配器本体122とからの熱の伝達に抗してソレノイド弁158を断熱する。 【0058】本発明の一態様によれば、分配モジュール10や分配モジュール120等の流体分配モジュールの空気圧アクチュエータをモデル製作して、分配モジュールの特性を予言できる。特に、空気圧作動の流体分配モジュールの物理的ふるまいは、流体分配モジュールの記述と流体分配モジュールの物性を制御する物理法則とを創生することと、記述を支配する運動方程式を考案することと、運動方程式を解いて流体分配モジュールの性能を時間の関数としてシミュレートすることとにより推定できる。入力パラメータはシミュレーションで変更され、推定された物理的ふるまいへのこれらの作用を研究できる。モデルの流体分配モジュールは、細長い円筒形ロッドの一方の端部にエアピストンと、反対端部に球形の封止ボールとを有したバルブステムと、環状の弁座と、ステムが移動する円筒形のステム案内と、バルブステムと動作可能に結合されたばね戻しと、排出オリフィスを有したノズルと、エアピストンが配設されて移動するエアキャビティへの空気圧の流れを調整すなわち切り替えるソレノイド弁とを含む。ニュートンの第2法則によれば、モデルの流体分配モジュールのバルブステムの動きを記述する相応しい運動方程式は次式によって与えられる:【0059】 【数1】
ただし、x、v及びdx2/dt2はそれぞれバルブステムの変位、線速度及び加速度、tは時間、方程式の右項は質量Mのバルブステムに作用する全ての力である。流体分配モジュールを記述するこの物理系は、摩擦力を含むことにより渦なしではない。 【0060】Fspring(x)はバルブステムへのばねの戻りによって加えられた力であって、加熱流体により加えられた水力に抗して流体分配モジュールを閉位置に維持し、さらに空気圧をエアピストンの位置するエアキャビティから除くと、バルブステムを後退させて閉位置を提供する力である。 【0061】 【数2】
ここでkはばね戻し機構のばねの一定の特性、x0は水力を相殺する初期変位、xはインチ(in)で測定したばねの変位、fairはばね戻し力をオプションとして補足できる空気戻り力を定量化する項である。 【0062】Fhydraulic(x)は組み立てられたバルブステムに作用する水力で、次式により与えられる:【数3】
ただしDnはバルブステムの直径、Dsは弁座の直径である。弁座サークル内の圧力と弁座サークル外の圧力、ΔPfin、ΔPfourは次式により与えられる:【数4】
ここでPPはポンプ圧である。Rn、Rs(x)、Ra、QdIn(v)、及びQdOut(v)は後述する。 【0063】この系の流れ特性は主に流体のレオロジーと弁組立体の形状とに依存する。流れ特性は、層流のニュートン型流動を用いて管状及び環状の通路により発生する一連の抵抗としてシミュレートできる。ノズルは管状の、すなわち細長い溝の付いた排出出口により模造され、弁座は弁の閉塞時に内径が外径に達する環としてモデル製作される。インサートとステムとの間の領域は環状開口としてモデル製作される。 【0064】Rnは次式により与えられるスロットノズルの流れ抵抗である:【数5】
ここでLnはノズルのシムの厚さ、μは分配された流体のp.s.i-秒(p.s.i-second)での速度、Wはノズルの長さ、rnは排出オリフィスの半径である。 【0065】Rs(x)は次式で与えられる弁座の環状領域での流れ抵抗である:【数6】
ここでrbsは球形封止ボールと弁座との接触面積、fks(x)は球形封止ボールの半径と、xの関数であるrb(x)と、ボールと弁座との接触面積の半径rbsとに関する無次元数、ksはrbsに対するrb(x)の演算比である。rb(x)は、弁が完全に開くとrsに等しく、弁が閉じればrbsに等しいxの関数であって、次式により与えられる。 【0066】 【数7】
ここでLbは密閉時のボールと弁座との間の臨界環状領域の長さであり、fks(x)は次式により与えられる:【数8】
【0067】Raはステムと案内との間の環状領域における流れ抵抗Rasと、ホースの抵抗Rhと、管継手の抵抗Rtとの総和であって、次式により与えられる:【数9】
ここでLaはステム案内環の長さ、roはステム案内の半径、Lhは上流ホースの長さ、rhは上流ホースの半径、Ltは上流管継手の長さ、rtは上流管継手の半径。fk(x)はバルブステムの半径rsとステム案内の半径roとに関する無次元数であって、次式により与えられる:【数10】
ここでkはrsのroに対する演算比である。 【0068】モデル装置の流れは、加圧流体を弁組立体の流体投入量まで供給するポンプと、ステムの動きによる寄与とにより駆動される。ポンプは圧力PPで作動する一定の圧力源としてモデル製作される。ステムはドラグ流(drag flow)と変位流(displacement flow)とを生じさせる。変位流は流体時間をステム速度に変位させるステムの範囲にある。変位流は弁座サークル内から生じる部分QdInと、弁座サークルの外から生じる部分QdOutとに分けられる。ステムが弁座に接近すると、弁座サークル内の部分だけがノズルから流出する。ドラグ流はステムと接触した流体により生じ、ステムの速度と共に移動する。他の流れがなければ、これは線速度輪郭を生じさせ、平均して、環の中の流体はステム速度の半分で移動する。この寄与は他の重合した流れに拘わらず一定である。 【0069】弁座サークル内の変位流は次式で与えられる:【数11】
【0070】弁座サークルの外の変位流は次式で与えられる:【数12】
ここでrs2は弁座の外のバルブステムの半径である。 【0071】ドラグ流は次式で与えられる:【数13】
【0072】弁座サークルの外で、ステムはこれにより引っ張られる:【数14】
【0073】Ffriction(x)はエアピストンキャビティの封止界面や、弁組立体のさまざまな水力シールや空気シールのところで作用する摩擦力の総和である。弁組立体の構造のこれらの点のところで作用する摩擦についての精密な数学的記述は知られていないが、確かな数学的推定をモデルに取り入れることができる。特に、2つのタイプの摩擦、つまり粘性ドラグと、静止摩擦並びにμ−スリップ特性を有したクーロン摩擦とをモデルに算入する。粘性ドラグはバルブステムの動きに抵抗し、シールと移動要素との間の相対速度に比例する。クーロン摩擦(coulomb friction)は常に運動方向に抵抗する一定の力であって、バルブステムの速度が速くなるにつれて小さくなる。クーロン摩擦はバルブステムの運動方向によって変更できる。速度がゼロで、バルブステムがストッパー部材に抗しない時、摩擦は空気、水力、ばねの力とに釣り合っていると考えられる。摩擦の3つの源は1つの摩擦力Ffriction(x)として一まとめにされる。これは位置、速度、及び空気圧の関数であって、次式により与えられる:【数15】
ただしバルブステムの位置はx=0からx=xmaxまでの範囲、Co及びCcはさまざまなドラグ係数、bは静止摩擦状態から動的摩擦状態へ移行する際、μ−スリップ特性の「峻度(steepness)」を設定する定数、Fs及びFdはそれぞれ静止及び動的摩擦の係数である。Fr(x,v,P)は次式により与えられる:【0074】 【数16】
ここでのFspring(x)、Fhydraulic(x,v)、並びにPは上述した。Ap=(π/4)・(Dp)2、ただしDpはエアキャビティの空気圧に曝されるエアピストンの直径である。 【0075】加圧空気がエアキャビティに供給されるにつれて、エアキャビティの体積はエアピストンの変位の関数として変化する。エアキャビティの圧力変化は理想気体の法則から得られ、次式により与えられる:【数17】
ただし、【数18】
ここでRgは普遍気体定数、P1はソレノイドがオンで、(Pon/psi)として無次元項へ誘導される際の空気圧、P2はソレノイドがオフで、(poff/psi)として無次元項へ誘導される際の空気圧、SGは加圧気体の比重(空気はSG=1)、vは速度である。V(x)=V0+Ap.x.inはインチでの変位xの関数としてのエアキャビティの体積である。ただしV0は、エアキャビティが静止摩擦に打ち克つ十分な空気圧で満たされてエアピストンを動かす前のエアキャビティの初期空気体積、Apは上述した。Cvは、ソレノイド弁の理想弁流量係数以下にできる空気圧アクチュエータの有効弁流量係数である。Qairの上記定義は、流体制御協会(Fluid Controls Institute)の規格FCI68−1−1998「気体配給用ソレノイド弁の定格流及び圧力特性における推奨手順」(Recommended Procedure in Rating Flow and Pressure Characteristics of Solenoid Valves for Gas Service)により推奨された標準的Cv関係と一致する。この規格は本明細書にそのまま引用し援用する。エアキャビティはエアピストンの存在により分割される。エアキャビティの初期体積は、加圧空気を収容でき、そうすることにより空気圧とエアピストンの曝露表面積との積に等しい作動力をエアピストンへ加えることのできるエアキャビティの部分しか含まない。 【0076】この範囲の運動の極値つまり終点で、バルブステムのニードルはその行程の頂部で弁座に対して、つまり弁本体に対して当接し、その結果バルブステムに反力が発生して、弁は平衡状態を保持する。反力は、バルブステムがストッパー部材と当接し、各端部の力が1方向だけに作動する時だけ作用する。特に、x=oでの弁座による反力は1方向のみ作用し、x=xmaxでの弁本体によりもたらされる反力は反対方向に作用する。反力Fstopは次式により与えられる:【数19】
【0077】流体分配モジュールの記述と流体分配モジュールの物性を支配する物理法則とは、適当な電子計算機のソフトウエアにより実行され、この運動方程式が解かれる。これにより流体分配モジュールにより表現される実際の物理装置の物理的性能が推定される。特に、運動方程式は、MATHCAD(登録商標)(マサチューセッツ州、Cambridge、Mathsoft,Inc.)等のソフトウエアアプリケーションに実現されたRunge-Kurta法等の周知の数値解析技術を用いて解明される。このソフトウエアアプリケーションは、物理的性能の推定を行うよう作動する適当な電子計算機やマイクロプロセッサに常駐する。一方、他の数値的方法も本発明により思料される。流体分配モジュールについての他の記述も本発明より思料され、常または偏微分方程式、積分方程式、積分微分方程式、及びその他当業者に周知の式も包み込むだろう。ソフトウエアアプリケーションMATHCAD(登録商標)は、内側で全ての単位を、当業者に理解されるSIメーター単位や英国単位等の共通の、つまり矛盾のない一式の単位に変換する。 【0078】一式の初期条件は初期値を変数に割り当て(すなわち、x(t=0)=0,dx/dt(t=0)=0など)、数値を定数に割り当てることにより定義される。方程式はそれから数値的に解明されて、簡易化されたバルブ組立体が閉位置から開位置まで移行し、その後閉位置に引っ込む、つまり後退するトータルサイクルタイムを計算する。計算のステップサイズは十分小さく選択され、結果についての十分な正確さを確実にする。これらの計算について、1つのトータルサイクルを完成する時間は、例えば約1000の個別のタイムステップに分割される。 【0079】1つの代表的シミュレーションの初期条件は次のとおりである:【数20】
【0080】図7について説明する。グラフ図はエアキャビティに加えられる空気圧とバルブステムの位置及び速度を示し、これらは時間の個々の関数としてシミュレーションにより数値計算されている。数値計算は本明細書に述べたモデルにRunga-Kutta法を適応し、上に設けた一式の初期条件に対して実行された。 【0081】図7から明らかなように、エアキャビティの空気圧は計算の最初の0.6ミリセカンド(msec)までずっと、0p.s.i.から約75p.s.i.のその最大値に向って単調に増大、つまり傾斜している。この最初の間隔では、エアピストンは静止つまり休止する。なぜならバルブステムとエアピストンとの静止摩擦が、加圧空気によりエアピストンに加えられる力を凌駕するからである。加えられた力が十分でモデル装置での静止摩擦に打ち克つと、エアピストンは約0.6ミリセカンド(msec)から約0.8ミリセカンド(msec)までの間隔に亘る休止から加速して、一定の速度を達成する。エアピストンが定速度で移動して空気圧が一定である間隔に亘って、エアピストンとバルブステムとの位置つまり変位は直線的に増大する。約1.8ミリセカンド(msec)の時間のところで、エアピストンとバルブステムとの最大変位はxmaxで起こり、この時バルブステムは停止位置まで変位する。装置は任意の分配時間のあいだ開位置で維持されるが、図7には、約1.2ミリセカンド(msec)の分配時間として非制限的に示してある。約3ミリセカンド(msec)で、エアキャビティからの空気圧の排出が始まる。空気圧が減少するにつれて、エアピストンとバルブステムとに作用する作動力は減少し、力は最早、ばねの戻りと、ばね戻し力を補足する空気戻し力とにより加えられる抵抗力に逆うには十分ではなくなる。エアピストンは約3.3ミリセカンド(msec)のところで始動し、バルブステムが閉位置に向って後退するにつれてほぼ直線加速度で移動し初める。エアピストンとバルブステムとの動きは約4ミリセカンド(msec)のところで停止し、この時バルブステムは他のストッパー部材と衝突し、即座に減速して閉位置で休止する。空気圧は次の2ミリセカンド(msec)に亘ってエアキャビティから排出され、約6ミリセカンド(msec)の時間のところで0p.s.i.の空気圧に戻る。開位置から閉位置への1サイクルタイムと復帰とのシミュレートされたトータルサイクルタイムは、任意の1.2ミリセカンド(msec)の分配時間を減じて、Vo=748mm3のエアキャビティの初期体積及びCv=0.21の有効弁流量係数とに対して約4.8ミリセカンド(msec)である。 【0082】図7に示したシミュレーションと同様の一連のシミュレーションの結果として、エアキャビティの初期体積Vo及び有効弁流量係数Cvは、トータルサイクルタイムが最も顕著に依存するパラメータであることが確認された。例えばエアピストンの質量に関してはサイクルタイムの依存度の小さいことが注目される。初期体積と有効弁流量係数は最良に調整された変数であり、トータルサイクルの速度を最適化し、簡易化された弁組立体の迅速な動作を可能にする。一般に、大きな相対有効弁流量係数と組み合せた小さな相対初期体積はサイクルタイムを最小化する。シミュレーションの結果は実際の流体分配モジュールのソレノイド弁とエアキャビティとにおいて実施され、サイクルタイムを短縮できるようにされる。例えば、エアキャビティの初期空気体積が周知の場合、ソレノイド弁の理想流れ係数は計算の結果から有効弁流量係数に従って選択され、例えば5ミリセカンド(msec)あるいはそれ以下のサイクルタイムを提供できるようにする。エアキャビティの初期体積はエアピストンの運動によるエアキャビティの体積のいかなる変化をも含まず、サイクルタイムはソレノイド弁の切り替え時間を含まない。典型的には、エアキャビティの体積の変化は初期空気体積に対しては無視してよい。 【0083】図8について説明する。本発明の一態様は、有効弁流量係数のさまざまな値に対するエアキャビティの初期体積の関数としてトータルサイクルタイムのグラフ図により図示できる。そこを通って曲線が描かれるデータポイントは上記のように計算された、シミュレートされたトータルサイクルを表示する。ここでの初期体積と有効弁流量係数との値は、さまざまな計算の中で変更される初期状態にすぎない。図8から明らかなように、有効弁流量係数の任意の与えられた値に対して、サイクルタイムは表示範囲に亘って初期空気体積のほぼ直線的関数である。さらに明らかなように、トータルサイクルタイムと初期空気体積との関係を記述する線の勾配は、有効弁流量係数が増大するにつれて大きくなる。理解されるように、トータルサイクルタイムのグラフ図はまた、エアキャビティの初期空気体積のさまざまな値に対する有効弁流量係数の関数としても表示できる。さらに明らかなように、トータルサイクルタイムのグラフ図は、有効弁流量係数に対するエアキャビティの初期体積の比率の関数としても表示、または思料できる。 【0084】図8について説明を続ける。有効弁流量係数に対するエアキャビティの初期体積の比率は、さまざまなトータルサイクルタイムのグラフから解明できる。特に、5ミリセカンド以下のトータルサイクルタイムをもたらすために、有効弁流量係数に対する初期空気体積(mm3での)の比率は約3,900mm3より小さくすべきである。例として図8について説明すれば、約800mm3の初期空気体積は約0.21以下の有効弁流量係数を必要とする。これは約3,800mm3の比率を表し、約5ミリセカンド(msec)以下のサイクルイムを達成する。同様にシミュレーションは、有効弁流量係数に対する初期体積(mm3での)の比率は約7,500mm3より小さくして、9ミリセカンドより短いトータルサイクルタイムをもたらすべきであることを指摘している。同様に有効弁流量係数に対する初期空気体積の比率の決定は、シミュレーションから、特に図8から、有効弁流量係数かエアキャビティの初期空気体積かが周知の値として指定されれば、他のサイクルタイムに対してなすことができる。 【0085】物理装置のモデルに基づいて流体分配モジュールの動作をシミュレートすることは、貴重な設計情報とモジュールの物理的反応についての洞察とを提供可能にする。シミュレーションは有効弁流量係数とエアキャビティの初期体積との組合せを予言し、指定された設計目標より小さいトータルサイクルタイム、例えば5ミリセカンドのトータルサイクルタイムを提供できる。実際の流体分配モジュールは数値シミュレーションにより原型を作られ、シミュレーションの動作を用いた設計原理とパラメータとを提供できるようにされる。そのような操作は、最終のモジュール設計に到達するに必要な原型装置での実際の実験数を減少させ、時間とカネとの相当な節約と相並び、モジュールの向上した機能及び有効動作についての可能性を招来する。さらに、シミュレーションの結果は、エアキャビティの初期空気体積に容易に整合できる小さくて速い、廉価のソレノイド弁の使用を可能にする。明らかなように図8に示した結果は各種の異なる空気圧アクチュエータの、トータルサイクルタイム、エアキャビティの初期空気体積、及び有効弁流量係数の実測から実験的に得ることができる。 【0086】エアキャビティの初期空気体積は、ソレノイド弁の切替機構のエアキャビティ側とエアキャビティの中のエアピストンにより押圧されるバリアとの間の全てのエアスペースを含む。さらに初期体積には、任意の管継手によりもたらされる任意のエアスペースと、ソレノイドからのアクセスダクトの空気出口とエアキャビティへ導く空気通路の空気入口との間にある管やニップルの長さとによりもたらされる任意のエアスペースとが含まれる。介入する管継手と管やニップルとの長さが空気出口と空気入口との間に配されず、空気出口が直接空気入口と流体連通して結合されれば、初期空気体積を最小化できることは明らかである。 【0087】初期空気体積と有効弁流量係数との決定は、全ての流体分配の適用例に対して有益である。加熱流体を分配する分配の適応は、流体分配モジュールの他の部位及び/または流体分配マニホールドからソレノイド弁に至る熱の伝達を制限する必要があるだろう。特定の加熱流体分配の適応に対して、断熱はソレノイド弁の温度を約140°F以下に制限できるようにしなければならない。高温シールの緩速作用を許容できる他の流体分配の適応では、断熱はソレノイド弁の温度を約225°F以下に制限できるようにしなければならない。例えば、熱の伝達は断熱シールドを、ソレノイド弁と、加熱流体を流体分配モジュールへ提供する流体分配マニホールドとの間に配設することで低減できる。そのような断熱に相応しい断熱シールドは、上述した断熱シールド100、104、108あるいは112を含むだろうが、これらには限定されない。 【0088】本発明をさまざまな好ましい実施形態を記述することで説明し、これらの実施形態を相当詳細に記述して、本発明の最良の態様を記述したが、添付クレイムの範囲をそのような詳細に制限したり、何らかの方法で限定することは出願人の本意ではない。本発明の精神と範囲との中にある追加的利点と変形とは当業者には容易に明らかとなる。本発明それ自身はただ添付クレイムによって定義されるべきである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391019120 【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション 【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
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| 【出願日】 |
平成14年10月31日(2002.10.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064447 【弁理士】 【氏名又は名称】岡部 正夫 (外10名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−164792(P2003−164792A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月10日(2003.6.10) |
| 【出願番号】 |
特願2002−316951(P2002−316951) |
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