トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般




【発明の名称】 ローラ式塗装具及び塗装装置
【発明者】 【氏名】森 利昭
【住所又は居所】香川県高松市屋島西町2109−8テクノ・サクセス株式会社内

【氏名】須藤 昌明
【住所又は居所】香川県高松市屋島西町2109−8テクノ・サクセス株式会社内

【氏名】中山 一身
【住所又は居所】香川県高松市屋島西町2109−8テクノ・サクセス株式会社内

【要約】 【課題】高粘性塗料においても連続的に塗料を安定に送給して塗装の行えるローラ式塗装具及びそれを用いた塗装装置を提供すること。

【解決手段】把手21に連設された支持部22を介して回転可能に軸支された塗装用のローラ本体20と、ローラ本体20のロール表面20aへローラ本体20外から塗料Pを連続的に補給する塗料補給治具24とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 把手に連設された支持部を介して回転可能に軸支された塗装用のローラ本体と、該ローラ本体のロール表面へ該ローラ本体外から塗料を連続的に補給する塗料補給治具とを備えていることを特徴とするローラ式塗装具。
【請求項2】 前記塗料補給治具は、送給された塗料を該塗料補給治具内に導入させる導入口と、該導入された塗料を前記ロール表面に向けて吐出する多数の塗料吐出口とを備え、該塗料補給治具は、塗装に際して被塗装面に干渉しない位置で前記支持部に位置決め固定されることを特徴とする請求項1記載のローラ式塗装具。
【請求項3】 前記導入口は、前記ローラ本体に対して左右対称に複数設けられていることを特徴とする請求項2記載のローラ式塗装具。
【請求項4】 塗料貯留部から可撓性ホースを介して送給された塗料を受けて塗装手段により連続的に塗装を行える塗装装置において、前記塗装手段は請求項1〜3のいずれかに記載のローラ式塗装具であり、前記塗料貯留部と前記塗装手段との間には、チューブポンプが接続されたことを特徴とする塗装装置。
【請求項5】 前記チューブポンプは、支持面に沿って円弧状に配置された可撓性チューブと、該可撓性チューブを加圧する加圧ローラとを備えた回転体とを具備し、該可撓性チューブの変形を利用して圧力を発生するチューブポンプであることを特徴とする請求項4記載の塗装装置。
【請求項6】 前記塗装装置は、作業者の背中に背負える塗料貯留部を備えている背負型であることを特徴とする請求項4又は5記載の塗装装置。
【請求項7】 前記塗装装置は、塗料貯留部が作業者から離間した位置に配置される据置型であることを特徴とする請求項4又は5記載の塗装装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、塗料貯留部から送給された塗料により連続的塗装の行えるローラ式塗装具及びそれを用いた塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塗料タンクから送り出された塗料を連続的に塗装手段に受けて塗装できる塗装装置が提案され、一部実用化されている。例えば、特開平10−34063号公報、特開平9−10664号公報などによれば、作業者が背面に背負うことのできる塗料タンクと高圧ガスボンベとを備え、この高圧ガスボンベから送り出された高圧炭酸ガスにより塗料タンクに貯留された塗料を塗装刷毛に連続的に送給させている。
【0003】また、この塗装刷毛に代えて塗装手段としてローラ刷毛を用いたローラ式塗装具も提案されている。このようなローラ式塗装具では、ローラ本体の芯側に送給された塗料はローラの表面に滲出されて、これにより連続的な塗装が行える。このようなローラ式塗装具を用いた塗装装置の一例は、水性塗料専用のローラ式塗布装置として既に市販されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の塗装刷毛を用いる塗装装置では、使用後のタンク、ホース、刷毛などの洗浄が必要であり、このためメンテナンスに手間がかかる。洗浄が不十分な場合には、塗料が詰まるなどして装置が壊れ易いという問題点もある。また、高圧ガスボンベを必須とする装置では、粘性の高い塗料には使用が困難であること、また、塗料の吐出量の調整が難しいという問題点がある。
【0005】一方、後者の塗料をローラ本体の芯側から滲出させる型のローラ式塗装具では、粘性の高い、例えば油性高粘度塗料に適用すると、ローラ本体に使用塗料の詰まりなどが発生するので、使用することのできる塗料は水性塗料などの低粘性塗料に制限されている。このため油性高粘度塗料への適用が困難であるという問題点がある。
【0006】高粘性塗料として、例えば油性高粘性塗料は耐水性や塩害対策の可能な耐薬品性に優れているので鉄塔や橋梁などの塗装に適しているが、定期的に再塗装を行う必要がある。それ故高粘性塗料を塗布する際にも問題の生じにくい塗装装置の提案が望まれている。
【0007】そこで、この発明は、上述のような問題点を解決し、高粘性塗料においても連続的に塗料を安定に送給して塗装の行えるローラ式塗装具及びそれを用いた塗装装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため本願発明の請求項1の発明は、把手に連設された支持部を介して回転可能に軸支された塗装用のローラ本体と、該ローラ本体のロール表面へ該ローラ本体外から塗料を連続的に補給する塗料補給治具とを備えていることを特徴とするローラ式塗装具である。
【0009】このように構成すれば、塗料補給治具によりローラ本体外からロール表面へ塗料が補給され、ロール表面を被塗装物に接触させつつローラ本体を回転させることにより被塗装物の塗装を連続的に行うことができ、塗料がローラの芯側から滲出させることを必要としないので、粘性の高い塗料を用いても塗料がローラ本体内に詰まることがない。
【0010】請求項2記載の発明は、前記塗料補給治具は、送給された塗料を該塗料補給治具内に導入させる導入口と、該導入された塗料を前記ロール表面に向けて吐出する多数の塗料吐出口とを備え、該塗料補給治具は、塗装に際して被塗装面に干渉しない位置で前記支持部に位置決め固定されることを特徴とする請求項1記載のローラ式塗装具である。
【0011】このように構成すれば、送給ホースから送給された塗料は導入口から塗料補給治具内に導入され、導入された塗料は塗料吐出口からロール表面に向けて吐出される。また、この塗料補給治具は、塗装に際して被塗装面に干渉しない位置に固定されるので被塗装面と干渉せずに塗装が行える。
【0012】請求項3記載の発明は、前記導入口は、前記ローラ本体に対して左右対称に複数設けられていることを特徴とする請求項2記載のローラ式塗装具である。
【0013】このように構成すれば、塗料補給治具への塗料の導入口がローラ本体に対して左右対称に複数設けられていることにより、導入口から多数設けられた各吐出口への距離差が少なくなり、高粘性塗料を用いた場合にも各吐出口から吐出される吐出量の差を少なくすることができ、ロール表面の全体に均一に塗料を補給することができる。
【0014】請求項4記載の発明は、塗料貯留部から可撓性ホースを介して送給された塗料を受けて塗装手段により連続的に塗装を行える塗装装置において、前記塗装手段は請求項1〜3のいずれかに記載のローラ式塗装具であり、前記塗料貯留部と前記塗装手段との間には、チューブポンプが接続されたことを特徴とする塗装装置である。
【0015】このように構成すれば、チューブポンプを作動させることにより、チューブポンプに装着されたチューブ内を送給される塗料が塗装貯留部からローラ本体に送給される。これにより塗料貯留部に貯留された塗料をローラ本体に連続的に受けて、請求項1〜3のいずれかの作用効果を備えてローラ本体への塗料補給を行うことなく塗料がなくなるまで連続的に塗装を行うことができる。
【0016】また、チューブポンプを用いれば、塗料の送給量の調整が容易に行えるので、その塗料の吐出量の調整が容易である。また、チューブポンプを用いれば、粘性の高い塗料にも適用可能であり、近年主流の飛散防止塗料を用いることもできる。
【0017】また、チューブポンプを用いれば、塗料の送給方向を簡易に変更できるので、塗装終了時にチューブポンプの塗料の送給方向を逆流させることにより、ホース内やチューブ内等に残留した塗料を塗料貯留部に戻すことができる。これにより、不要箇所に残留する塗料の量を減少でき、経済的であることに加え、洗浄等のメンテナンスが容易となり、また、塗料詰まりも軽減させることができる。
【0018】また、チューブポンプを用いれば、高圧ガスボンベを必要としないので、塗料貯留部やホースは、高圧に備える必要がない。これによりこの塗装装置は、全体的な価格が廉価に構成できる。また、この塗装装置に使用により二酸化炭素を排出することもない。
【0019】また、塗料貯留部と塗料補給治具の間には可撓性の送給ホースが介在されるので、作業者は把手を把持して塗装作業を自由に行うことができる。
【0020】請求項5記載の発明は、前記チューブポンプは、支持面に沿って円弧状に配置された可撓性チューブと、該可撓性チューブを加圧する加圧ローラとを備えた回転体とを具備し、該可撓性チューブの変形を利用して圧力を発生するチューブポンプであることを特徴とする請求項4記載の塗装装置である。
【0021】このように構成すれば、塗料貯留部に接続された可撓性チューブをローラにより一方向に回転させることにより、可撓性チューブ内の塗料はこのローラの回転方向に向けて塗料を送給する。この回転を停止することにより塗料の送給が停止され、また、回転方向を逆転することにより塗料の回収が行える。また、このような構成のチューブポンプは、構造が単純であるので、コンパクトかつ軽量なものを廉価で入手できる。
【0022】請求項6記載の発明は、前記塗装装置は、作業者の背中に背負える塗料貯留部を備えている背負型であることを特徴とする請求項4又は5に記載の塗装装置である。
【0023】このように構成すれば、重量の重い塗料貯留部を作業者の背中に背負える構成としたので、作業者が移動しながら塗装を行うときに便利であり、塗装作業者が煩雑に移動したり、高所で塗装するような場合の作業性が良好となる。
【0024】請求項7記載の発明は、前記塗装装置は、塗料貯留部が作業者から離間した位置に配置される据置型であることを特徴とする請求項4又は5記載の塗装装置である。
【0025】このように構成すれば、床面などに据置可能な据置型の塗料貯留部が用いられるので、多量の塗料を塗料貯留部から連続的に補給できるので、橋梁の壁面を含む面積の広い塗装面に対する塗装に適する。ここで、可撓性の送給ホースの長さを適宜調整することにより作業者の行動範囲を広げることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形態について図面に基づき説明する。
【0027】まず、構成を説明すると、この発明の実施の形態1に係る塗装装置1は、図1、図2に示すように、塗料貯留部としての塗料タンク2と、この塗料タンク2の側部又は底部などの任意の位置に着脱自在に接続された接続パイプ3を介して接続されたチューブポンプ4と、そのチューブポンプ4に接続された可撓性のホース5と、このホース5に接続された塗料補給治具6から塗料の送給を受けるローラ式の塗装具7と、チューブポンプ4の動作を制御するコントローラ(制御設備)8と、これらの電気系統を駆動させる充電式軽量バッテリーや乾電池等を内蔵したバッテリー部(電源)9と、を備えている。
【0028】このコントローラ8には、チューブポンプ4の作動をオンオフするスイッチやモータの回転数を制御するボリューム摘み(いずれも不図示)を備え、これにより塗料の送給が制御されている。これらのスイッチ及びボリューム摘みは有線または無線などを介して手元や胴体など作業者の身体の一部に装着してリモートコントロールによりコントロールしてもよい。
【0029】また、この塗装装置1は、その詳細は、肩バンド10などが挿脱自在に取付られた略方形のフレーム又は背板などの保持部11を備えている。この保持部11の下方には、コントローラ8とバッテリー部9とチューブポンプ4とがユニット化(以下、駆動ユニットAという。)されて固定され、それらは必要な配線(不図示)により接続されている。
【0030】また、この保持部11には面ファスナーやその他のワンタッチ固定バンド等の固定手段12が設けられ、この固定手段12により、駆動ユニットAの上方に塗料タンク2が取り付け取り外し簡易に固定されている。これによりこれらの塗料タンク2や駆動ユニットAなどの重量の重い部材が作業者の背面に背負うことができる背負型となっている。
【0031】ここで、チューブポンプ4とは、弾性のあるチューブの変形及び復元を利用してチューブ内の液体を送給するポンプであり、チューブに変形を加え、その変形部を下流側に移動させることによりチューブ内の液体を下流側に送給し、上流側の変形を解除することにより上流側のチューブの変形が復元され、これにより生じる負圧により上流側に塗料貯留部からの塗料の吸引送給を受けるものである。
【0032】すなわち、チューブポンプ4は、チューブをローラ等により一方向にしごくことにより、チューブ内の塗料をそのしごき方向に向けて送給する機能を備えたものであり、たとえば、支持面に沿って円弧状に配置された可撓性チューブと、この可撓性チューブを加圧する加圧ローラとを備えた回転体とを具備し、そのチューブの変形を利用して圧力を発生するチューブポンプが市販品として入手される。
【0033】また、このようなチューブポンプでは、チューブの変形方向を変更する、すなわち、上流側と下流側とを入れ替えることにより、液体の送給方向を容易に変更することができる。
【0034】このような市販のチューブポンプ4の一例は、図3に示すポンプ本体13と、そのポンプ本体13に交換可能に挿嵌される図4に示す弾性を備えたチューブ14とにより大略構成されている。このポンプ本体13は、チューブ14が挿嵌可能な円弧状の支持面15aを有するチューブ挿嵌部15と、そのチューブ挿嵌部15に当接面が突き出された一対の加圧ローラ16a、16bを備えた回転体(ロータ)17を具備している。
【0035】このようなチューブポンプ4の上流側では、チューブ14の上流端14aに接続パイプ3を介して塗料タンク2が接続されている。また、チューブポンプ4の下流側では、チューブ14の下流端14bに可撓性のホース5を介して塗料補給治具6が接続されている。
【0036】このようなチューブポンプ4では、図5に示すように、回転体17を矢印方向aに回転させると、加圧ローラ16a(又は16b)がチューブ14を押してチューブ14を変形させつつその変形部18は矢印方向aに順次移動させる。これにより、この変形部18の下流側19ではチューブ14の内部の塗料がチューブ14の下流端14b側に押し出されてホース5を介して塗料補給治具6に塗料が供給される。
【0037】これに伴い、この変形部18の上流側では、チューブ14の復元力により変形が解除されてチューブ14内に負圧が生じる。これにより、このチューブ14の上流端14aに接続された塗料タンク2から塗料がチューブ14内に吸引されて補給される。
【0038】これにより、このようなチューブポンプ4では、回転体17の回転方向に向けて塗料がチューブ14内を送給される。また、この回転体17の回転を停止することにより塗料の送給が停止され、また、回転方向を逆転することにより塗料の送給方向が逆転される。
【0039】また、この塗料の送給量は、用いられるチューブ径とギヤードモータとの組み合わせにより適宜設定されるが、例えば、毎分1ml〜600mlの幅広い範囲で吐出できるチューブポンプが市販されている。
【0040】次にこの実施の形態で用いられるローラ式の塗装具7の詳細を図6〜図8に基づき説明する。
【0041】先ず、この発明の実施の形態に係るローラ式の塗装具7は、図6に示すように、塗装用のローラ本体20と、該ローラ本体20のロール表面20aに塗料を連続的に補給する塗料補給治具6とを備えている。このローラ本体20は通常のローラ式塗布刷毛と同一構造でよい。この実施の形態では、例えば作業者が塗布作業のために把持する把手部21に連設されて支持フレーム22が曲折して設けられ、この支持フレーム22の先端に把持部21と直交して回転支軸としてのシャフト23が設けられている。このシャフト23を回転支軸としてローラ本体20が回転可能に軸支されている。
【0042】また、この支持フレーム22に塗料補給治具6が固定されている。この塗料補給治具6は大略、角パイプと丸パイプを一体にして構成され、断面が方形のステンレス製のフレーム部(角パイプ)24とこのフレーム部24内に固定された金属パイプ製の管状部(丸パイプ)25とこれらのフレーム部24及び管状部25を略等間隔でドリル等により穿設して開口された多数(図では7本)の塗料吐出口(ノズル)26…とから大略構成されている。そして、これらの各ノズル26…はフレーム部24のロール側に対向する対向面24aから外部に露出するように、フレーム部24が固定フレーム27、脚部27aを介して支持フレーム22に固定されている。これによりノズル先端26a(又は対向面24a)とロール表面20aとの間の間隔tが一定に固定されている。
【0043】一方、可撓性ホース5との接続部にはチューブポンプ4から送給された塗料を二方に分岐する分岐部28が設けられ、この分岐部28に接続された各分岐管29、29はそれぞれ管状部25の両側に位置する導入部30、30に接続されている。
【0044】これによりチューブポンプ4から送給された塗料Pは、図7(a)に示すように、分岐部28で二方に分岐され、各分岐管29,29を介して両側に位置する導入部30,30から管状部25に導入される。ついで、図7(b)及び図8に示すように、各ノズル26…からロール表面20aに送給される。
【0045】ここで、この実施の形態に係る塗料補給治具6によれば、塗料Pは両側に位置する導入部30、30から管状部25に送給されるので、ロール表面20aの軸方向(長さ方向)での塗料の吐出量が長手方向で左右対象となり、各ノズル26…から吐出される塗料Pの吐出量を略均等に抑えることができる。
【0046】また、間隔tの幅を超えてあふれ出す程度に多量の塗料Pを各ノズル26…から吐出すれば、塗料Pはロール表面20aと対向面24aとの間で平準化されて、ロール表面20aに供給される塗料Pの吐出ムラを少なくでき、これにより塗装ムラを少なくすることができる。
【0047】つぎに、以上のように構成された塗装装置1の使用方法につき説明する。
【0048】作業者は、スイッチを操作させてチューブポンプ4を作動させることにより、塗装タンク2から塗料Pの送給がされる。このとき、この塗料の送給手段はチューブポンプ4であるので、接続パイプ3内やホース5内に空気が残留されていても作動が可能であり、ホース5内の空気が排出された後に塗料が送給される。
【0049】ついで、送給された塗料Pは、塗料補給治具6を介してロール表面20aへ補給されるが、塗料Pがローラの芯側から滲出させることを必要としないので、粘性の高い塗料を用いても塗料がローラ本体20内に詰まることがない。
【0050】これにより、ロール表面20aを壁などの被塗装物Wに接触させつつローラ本体20を回転させることにより被塗装物Wの塗装を連続的に行うことができる。
【0051】これにより、作業者は、塗料タンク2に貯留された塗料を塗装具7に受けて塗料補給を行うことなく塗料タンク2の塗料がなくなるまで連続的に片手で塗装を行うことができる。また、塗装を行わない他方の手は自由であり、鉄塔などの高所や不安定な箇所での作業にその他方の手で適宜の支持体に掴まりつつ行うことができる。
【0052】また、塗料の供給量を調整する場合には、スイッチをオンオフすることにより行える他、モータの回転数を制御するボリューム摘みがある場合にはそのボリューム摘みにより調整できる。
【0053】塗装終了後に切替スイッチを操作してポンプを逆回転させれば、ホース5内などの不要箇所に残留した塗料を塗料タンク2に戻すことができる。これにより、使用する塗料の量を減少でき、経済的であることに加え、洗浄等のメンテナンスが容易となり、また、塗料詰まりも軽減させることができ、メンテナンスが容易である。
【0054】また、以上のような構成の塗装装置1によれば、高圧ガスボンベを必要としないので、塗料タンク2やホース5は、高圧に備える必要がない。これによりこの塗装装置1は、全体的な価格が廉価に構成できる。また、この塗装装置1に使用により二酸化炭素を排出することもない。
【0055】なお、以上の実施の形態では塗料の送給手段としてチューブポンプ4を用いた例を示したが、チューブポンプ4に代えてシリンダーポンプや高圧ボンベなどの他の送給手段を用いてもよい。
【0056】
【変形例1】以上の実施の形態では、背負い型の塗装装置1を説明したが、塗料タンク2は図9に示すように、据置型としてもよい。この変形例1では、塗料タンク2の上にバッテリー部9とチューブポンプ4とからなるチューブポンプユニットBが載置され、チューブポンプユニットBに接続された接続管3は塗料タンク2内の底面2aまで延びている。
【0057】このように構成すれば、実施の形態の背負い型塗装装置に比べて、床面などに据置可能な据置型の塗料貯留部が用いられるので、多量の塗料を塗料貯留部としての塗料タンク2から連続的に補給できるので、橋梁の壁面を含む面積の広い塗装面に対する塗装に適する。
【0058】ここで、作業者が広範囲に移動できるように構成するには、ホース5をロールに巻いたりして引き出されたホース5の長さを適宜調整するように構成すればよい。塗装終了時にホース5内に残留した塗料はチューブポンプ4を逆転させることにより塗料タンク2に戻すことができる。
【0059】このような塗装装置1において、チューブポンプの開始・停止や送給量を制御するスイッチや各種のコントローラを作業者の手元や身体の一部に設けることにより塗料の送給を制御することができる。
【0060】このようにチューブポンプの開始・停止や送給量を制御する手元スイッチをローラ本体の近傍に備えるように構成すれば、作業者の手元でチューブポンプの制御を行えるので鉄塔などの高所での作業性が向上される。ここで、この手元スイッチは、塗料の送給をコックや塗料調整バルブ等にて機械的に制御しても、チューブポンプの作動を電気的に制御しても、また、これらを併用してもよい。
【0061】
【変形例2】以上の実施の形態では、チューブポンプ4は一台であったが、このチューブポンプ4を2台又はそれ以上用いて各チューブポンプ4、4と導入部30,30とを接続して、各導入部30,30に送給される塗料の送給ルートを分けてもよい。これにより、極端に粘性の高い塗料の場合にも各ノズル26…からの吐出量の差異を低減することができる。
【0062】このように、チューブポンプ4…の数を導入口30…の数に応じて用い、各導入口…に夫々のチューブポンプ4…を配設すれば、可撓性の送給ホース5…が変形する等に起因する圧力損失に基づいた各導入口30…から供給される塗料の量に差を減少させて、各送給ホース5から送給される塗料の量を略一定として各導入口30…から導入される塗料の導入量を略均一に保つことができる。
【0063】以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0064】たとえば、発明の実施の形態では塗料タンク2、コントローラ8、バッテリー部9及びチューブポンプ4とが共に背負型となっているが、最も重量が重い塗料タンク2のみが背負型に構成してもよい。この場合、チューブポンプ、電源、制御設備等の他の付属設備は、背面でなくて、例えば、腰ベルト、その他の部位に固定してもよいが、チューブポンプを駆動させる電源設備は比較的重量が重いので背面に背負える構成とするのがよい。
【0065】また、以上の実施の形態では、塗料貯留部としては塗料タンク2が用いられたが、この塗料タンク2は、袋状であってもよく、たとえば、接続パイプとを一体化させて使い捨て仕様とされていてもよい。これにより、チューブポンプから接続パイプを塗料袋とともに一緒に取り外せば、塗料タンク2や接続パイプ3のメンテナンスが不要となる。
【0066】また、塗料タンク2は、着脱自在に取り付けられていたが、駆動ユニットA又はチューブポンプユニットBと実質的に固定されて、この固定された状態で消費した塗料を補給するための補給口などを例えば、タンクの上方に備えていてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、塗料補給治具によりローラ本体からロール表面へ塗料が補給され、ロール表面を被塗装物に接触させつつローラ本体を回転させることにより被塗装物の塗装を連続的に行うことができ、塗料がローラの芯側から滲出させることを必要としないので、粘性の高い塗料を用いても塗料がローラ本体内に詰まることがない。
【0068】請求項2記載の発明によれば、送給ホースから送給された塗料は導入口から塗料補給治具内に導入され、導入された塗料は塗料吐出口からロール表面に向けて吐出され、また、この塗料補給治具は、塗装に際して被塗装面に干渉しない位置に固定されるので被塗装面と干渉せずに塗装が行える。
【0069】請求項3記載の発明によれば、塗料補給治具への塗料の導入口がローラ本体に対して左右対称に複数設けられていることにより、導入口から多数設けられた各吐出口への距離差が少なくなり、高粘性塗料を用いた場合にも各吐出口から吐出される吐出量の差を少なくすることができ、ロール表面の全体に均一に塗料を補給することができる。
【0070】請求項4記載の発明によれば、チューブポンプを用いることにより、塗料の送給量の調整が容易に行え、粘性の高い塗料にも適用可能であり、また、塗料の送給方向を簡易に変更できるので、塗装終了時にホース内やチューブ内等に残留した塗料を塗料貯留部に戻すことができる。
【0071】これにより、不要箇所に残留する塗料の量を減少でき、経済的であることに加え、洗浄等のメンテナンスが容易となり、また、塗料詰まりも軽減させることができる。
【0072】請求項5記載の発明によれば、構造が単純であるので、コンパクトかつ軽量なものを廉価で入手できる。
【0073】請求項6記載の発明によれば、重量の重い塗料貯留部を作業者の背中に背負える構成としたので、作業者が移動しながら塗装を行うときに便利であり、塗装作業者が煩雑に移動したり、高所で塗装するような場合の作業性が良好となる。
【0074】請求項7記載の発明によれば、床面などに据置可能な据置型の塗料貯留部が用いられるので、多量の塗料を塗料貯留部から連続的に補給できるので、橋梁の壁面を含む面積の広い塗装面に対する塗装に適する、という実用上有益な効果を発揮する。
【出願人】 【識別番号】592190545
【氏名又は名称】テクノ・サクセス株式会社
【住所又は居所】香川県高松市屋島西町2109番地8
【出願日】 平成13年12月3日(2001.12.3)
【代理人】 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄 (外1名)
【公開番号】 特開2003−164782(P2003−164782A)
【公開日】 平成15年6月10日(2003.6.10)
【出願番号】 特願2001−368380(P2001−368380)