| 【発明の名称】 |
回転塗布装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】木▲崎▼ 幸治 【住所又は居所】京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神北町1番地の1 大日本スクリーン製造株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】排気通路内への塗布液ミストの付着を防止することにより、排気機能の低下等のトラブル発生を回避する。
【解決手段】基板Wをテーブル12に保持して回転させながらその遠心力により基板Wの表面に塗布液を塗布するスピンコータ1(回転塗布装置)において、塗布液の外部飛散を防止するカップ4の内部に、カップ4の下部20と整流板28とによって廃液貯溜部22に向って開口する無端状の中空部分29を形成するとともに、この中空部分29に対応する箇所に排気管26を接続した。これにより排気管26および中空部分29によりカップ4内の雰囲気を排気する排気通路を構成した。排気通路の排気口(開口30)近傍には、排気中に含まれる塗布液ミストを捕捉するための多孔状の部材からなるミストトラップ32を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板を保持して回転させる基板保持部と、この基板保持部を包囲して塗布液の外部飛散を防止するカップと、前記カップに連通して該カップ内の雰囲気を外部排気する排気通路とを備えた回転塗布装置において、前記排気通路内であって、かつ排気口近傍に、前記雰囲気中に含まれる塗布液ミストを捕捉するためのミストトラップが設けられていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項2】 請求項1記載の回転塗布装置において、前記排気通路がカップ内部に延設されて前記ミストトラップがカップ内に設けられていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項3】 請求項1又は2記載の回転塗布装置において、前記ミストトラップは、前記排気通路を塞ぐ多孔状の部材からなることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項4】 請求項1又は2記載の回転塗布装置において、前記ミストトラップは、前記排気通路に凹凸を設けて通路表面積を増大させることにより構成されていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の回転塗布装置において、前記ミストトラップに洗浄液を供給することにより付着した塗布液ミストを洗浄、除去する洗浄手段を備えていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項6】 請求項5記載の回転塗布装置において、塗布処理に伴い飛散した塗布液を溜めながら排出する廃液貯溜部が前記カップ内に設けられるものであって、前記排気通路の排気口がこの廃液貯溜部に臨むように設けられ、前記洗浄手段は、排気通路におけるミストトラップよりも排気方向下流側から該ミストトラップに向って洗浄液を供給するように構成されていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項7】 請求項6記載の回転塗布装置において、前記排気通路の排気口が水平又は下向きに設けられるものであって、前記洗浄手段は、排気方向におけるミストトラップよりも下流側に洗浄液貯溜部を有し、この洗浄液貯溜部に洗浄液を洗浄しながらオーバーフローさせるように構成されていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項8】 請求項7記載の回転塗布装置において、前記洗浄液貯溜部における洗浄液のオーバーフロー部分に、洗浄液を通路幅方向に均等に案内する凹凸が形成されていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項9】 請求項5乃至8の何れかに記載の回転塗布装置において、前記洗浄手段は洗浄液を吐出する複数のノズルと各ノズルに対して洗浄液を供給する供給系統とを有するものであって、前記ノズルが洗浄液の供給エリアに基づいて複数のグループに区分され、各グループ毎に独立した前記供給系統が設けられていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項10】 請求項5乃至9の何れかに記載の回転塗布装置において、前記洗浄手段は、洗浄液の供給源として未使用の洗浄液と使用済みの洗浄液とを貯溜するタンクを夫々有し、これらのタンクから選択的に洗浄液を供給するように構成されていることを特徴とする回転塗布装置。 【請求項11】 請求項1乃至10の何れかに記載の回転塗布装置において、前記排気通路を通じて前記カップ内を強制的に吸引する吸引手段を有するものであって、この吸引手段は、塗布処理以外のときには、吸引を停止し、又は塗布処理中の吸引力よりも低い吸引力でカップ内を吸引するように構成されていることを特徴とする回転塗布装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶表示パネル用のガラス基板、半導体ウエハ、半導体製造用のマスク基板などの基板(以下、単に『基板』という)の表面に、例えばフォトレジスト液などの塗布液を塗布する回転塗布装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、テーブル上に吸着保持した基板に塗布液を供給した後、基板とテーブルとを一体に回転させることにより、遠心力を利用して塗布液を基板面上に拡張させる、いわゆるスピンコータと呼ばれる塗布装置は一般に知られている。 【0003】この装置では、テーブルの周囲が廃液回収用のカップで覆われており、基板の処理中(回転中)は、このカップの上部に蓋体がセットされて基板が閉空間内に配置され、この状態で処理を行うことにより塗布液の外部飛散を防止するように構成されている。 【0004】前記カップには、廃液口および排気口が開口しており、処理中は、前記廃液口から廃液通路を通じてカップ内に溜まった廃液を排出するとともに、前記排気口から排気通路を通じてカップ内の雰囲気(塗布液が蒸発した溶剤ガスや塗布液ミストを含んだ空気)を吸引するように構成されている。これによってカップ内で廃液が乾燥固化することによりできる塵埃(パーティクル)や塗布液ミスト等が基板へ付着することに起因する基板の汚損を防止するように構成されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のように排気通路を通じてカップ内の空気を強制排気する装置では、排気口から排気通路内にかけて塗布液ミストが付着することとなる。 【0006】このような塗布液ミストの付着を長期に亘って放置していると、塗布液ミスト(乾燥固化したもの)が排気口や排気通路内壁に堆積して通路を塞ぎ、例えばカップ内雰囲気の吸引力の低下を招くことが考えられる。このような場合には、処理中にカップ内の排気が滞り、その結果、基板に対する塗布液ミストの付着防止機能が低下することが考えられるため、何らかの対策を打つ必要がある。 【0007】なお、特開平10−55948号公報に、排気管の途中にミスト除去部を設けた装置が開示されているが、この構成ではミスト除去部に至るまでの排気管部分での塗布液ミストの付着を防ぐことはできず、依然として排気能力の低下を避けることはできない。 【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、排気通路内への塗布液ミストの付着を防止することにより、排気機能の低下等のトラブル発生を回避することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、基板を保持して回転させる基板保持部と、この基板保持部を包囲して塗布液の外部飛散を防止するカップと、前記カップに連通して該カップ内の雰囲気を外部排気する排気通路とを備えた回転塗布装置において、前記排気通路内であって、かつ排気口近傍に、前記雰囲気中に含まれる塗布液ミストを捕捉するためのミストトラップが設けられているものである(請求項1)。 【0010】この回転塗布装置によると、排気口近傍で塗布液ミストが捕捉されるので、実質的な排気通路内への塗布液ミストの侵入が抑えられ、排気通路内への塗布液ミストの付着が略全域に亘って防止されることとなる。 【0011】この装置において、特に、排気通路をカップ内部に延設してミストトラップをカップ内に設けるようにすれば(請求項2)、カップ外部への塗布液ミストの持ち出しを良好に防止することができる。 【0012】なお、ミストトラップは、前記排気通路を塞ぐ多孔状の部材から構成されるものであってもよいし(請求項3)、あるいは前記排気通路に凹凸を設けて通路表面積を増大させることにより構成されるもの(請求項4)であってもよい。 【0013】上記のような回転塗布装置においては、ミストトラップに洗浄液を供給することにより付着した塗布液ミストを洗浄、除去する洗浄手段を備えているのが好ましい(請求項5)。 【0014】この装置によれば、ミストトラップを交換することなく、ミストトラップに付着した塗布液ミストによって排気通路が塞がれるのを防止することができる。また、ミストトラップによって捕捉した塗布液ミストが乾燥してパーティクルが発生するのを有効に防止することができる。 【0015】なお、塗布処理に伴い飛散した塗布液を溜めながら排出する廃液貯溜部が前記カップ内に設けられている場合には、排気通路の排気口をこの廃液貯溜部に臨むように設け、排気通路におけるミストトラップよりも排気方向下流側から該ミストトラップに向って洗浄液を供給するように前記洗浄手段を構成するのが好ましい(請求項6)。 【0016】このようにすれば、合理的な構成で、塗布液ミストが含まれた使用済みの洗浄液を排気と分離した状態で廃液(飛散した塗布液)と共に外部に排出することができるようになる。 【0017】この場合、シャワーノズルや扇形ノズル等、各種ノズルを使って洗浄液を直接ミストトラップに吹き付けて洗浄してもよいが、例えば排気通路の排気口を水平又は下向きに設け、さらに排気方向におけるミストトラップよりも下流側に洗浄液貯溜部を設けてこの洗浄液貯溜部に洗浄液を貯溜しながらオーバーフローさせるように洗浄手段を構成してもよい(請求項7)。 【0018】このようなオーバーフロー方式の洗浄手段によれば、洗浄液が排気通路に沿って流動しながらミストトラップに供給されるため、排気通路の形状、あるいはミストトラップが設けられる場所等によっては、シャワーノズル等により洗浄液を吹き付けて洗浄する場合に比べ、少ない洗浄液で効率的にミストトラップ及びその近傍を洗浄することが可能となる。 【0019】なお、こようなオーバーフロー方式の洗浄手段においては、洗浄液貯溜部における洗浄液のオーバーフロー部分に、洗浄液を通路幅方向に均等に案内する凹凸が形成されているのがより好ましい(請求項8)。 【0020】このようにすれば、ミストトラップの特定の部分に洗浄液が偏って供給されるのを防止することができ、より適切にミストトラップを洗浄することが可能となる。 【0021】上記の回転塗布装置においては、洗浄手段が洗浄液を吐出する複数のノズルと各ノズルに対して洗浄液を供給する供給系統とを有する場合であって、例えば、洗浄エリアが広い場合等には、ノズルを洗浄液の供給エリアに基づいて複数のグループに区分し、各グループ毎に独立した供給系統を設けるのが好ましい(請求項9)。 【0022】このようにすれば、洗浄エリアが広い場合でも、洗浄液の供給時に要求される洗浄液の圧力や量をより適切に確保することができるようになる。 【0023】また、洗浄手段は、洗浄液の供給源として未使用の洗浄液と使用済みの洗浄液とを貯溜するタンクを夫々有し、これらのタンクから選択的に洗浄液を供給するように構成されているのが好ましい(請求項10)。 【0024】ミストトラップの洗浄は必ずしも未使用の洗浄液を使用する必要はなく、洗浄能力を有していれば使用済みの洗浄液を用いることも可能である。そのため、上記のように未使用の洗浄液と使用済みの洗浄液との使い分けが可能な構成とすることで、洗浄液を有効活用することが可能となる。なお、ここで「使用済みの洗浄液」は、ミストトラップの洗浄に使用されたものに限らず、例えば基板自体の洗浄等、基板の一連の処理工程で使用された洗浄液であっても構わない。 【0025】なお、上記の回転塗布装置において、排気通路を通じてカップ内を強制的に吸引する吸引手段を有する場合、この吸引手段は、塗布処理以外のときには、吸引を停止し、又は塗布処理中の吸引力よりも低い吸引力でカップ内を吸引するように構成されているのが好ましい(請求項11)。 【0026】このようにすれば、ミストトラップによって捕捉した塗布液ミストが乾燥するのを抑制することができ、捕捉した塗布液ミストに起因するパーティクルの発生を有効に防止することができる。 【0027】 【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態について図面を用いて説明する。 【0028】図1及び図2は、本発明に係る回転塗布装置(スピンコータ)を断面図で概略的に示している。この図に示すように、スピンコータ1は、基板Wを保持するための基板保持部2と、この基板保持部2を包囲するカップ4と、このカップ4の上部開口4aを塞ぐ蓋部材6とを備えている。 【0029】前記基板保持部2は、基板Wを支持するためのテーブル12を有している。このテーブル12は、駆動シャフト10の先端(上端)にボス10aを介して結合されており、図外のモータの作動による駆動シャフト10の回転駆動に伴い該シャフト10と一体に回転するように構成されている。 【0030】テーブル12の表面(上面)には、吸着部(図示せず)が設けられるとともに、所定の配列で支持ピン14が突設されており、処理時には、基板Wが前記ピン14a上に支持され、かつ吸着部に真空吸着された状態でテーブル上に保持されるように構成されている。 【0031】また、テーブル12の周縁部には、円環状のスペーサ16が設けられており、処理時には、蓋部材6を構成する後記トッププレート44がこのスペーサ16を介してテーブル12上に合体することにより、テーブル12、スペーサ16及びトッププレート44により略密閉された基板処理用の空間をテーブル12上に形成するように構成されている。 【0032】前記カップ4は、前記テーブル12の下側を覆う円盤状の下部20の周囲にテーブル12を外側から覆う無端状の外周部21を備えた皿型の部材である。 【0033】このカップ4において下部20の周縁部分には、カップ中心から径方向外側に向って先下がりの傾斜面20aが形成されており、これによってカップ4の周縁部分に、その全周に亘って溝状の廃液貯溜部22が形成されている。 【0034】廃液貯溜部22の底部には廃液管24が接続されており、処理に伴い飛散して廃液貯溜部22に溜まった塗布液や、あるいは後述するようにミストトラップの洗浄に供されて廃液貯溜部22に溜まった洗浄液等の廃液がこの廃液管24を通じて外部に排出されるようになっている。なお、図示していないが、廃液管24は、例えばカップ4の周方向に均等な間隔で複数箇所に接続されている。 【0035】また、カップ4内において、廃液貯溜部22の内側(カップ4の径方向内側)の部分には、前記下部20と整流板28とによって廃液貯溜部22に向って開口(開口30)する無端円環状の中空部分29が形成されている。より詳しく説明すると、前記整流板28は、カップ4と中心を同じくする略円環形状であって、図2に示すようにその外周部分が下部20の前記傾斜面20aの部分まで延設されて該傾斜面20aと平行に延びており、その結果、前記中空部分29は、その外周部分がカップ4の径方向中心から外側に向って先下がりに形成されて開口30が廃液貯溜部22内に下向きに臨んだ状態で形成されている。 【0036】カップ4の下部20において中空部分29に対応する箇所には排気管26が接続されており、処理中は、カップ4内の雰囲気が前記開口30から中空部分29および排気管26を通って図外の吸引手段により吸引されながら外部排気されるように構成されている。つまり、当実施形態では、排気管26および中空部分29等により本発明の排気通路が、前記開口30により本発明の排気口が夫々構成されている(以下、排気管26および中空部分29等に形成される通路を必要に応じて排気通路とよぶことにする)。なお、前記排気管26は複数箇所に接続されており、当実施形態では、図3に示すように周方向に均等な間隔で4本の排気管26がカップ4に接続されている。 【0037】排気通路を構成する前記中空部分29には、排気される雰囲気中に含まれる塗布液ミストを捕捉するためのミストトラップ32と、このミストトラップ32を洗浄するための洗浄手段が設けられている。 【0038】ミストトラップ32は、排気通路を塞ぐ多孔状の部材で、排気中に含まれる塗布液ミストを付着させることにより捕捉するもので、当実施形態では、図5に示すような格子状のミストトラップ32が採用されている。ミストトラップ32は、図2に示すように開口30(排気口)の直ぐ近傍であって中空部分29の全周に亘って設けられており、塗布液ミストの付着面積をできるだけ多く確保できるように奥行き方向(排気方向)にある程度厚みを有して設けられている。 【0039】洗浄手段は、洗浄液を貯溜しつつオーバーフローさせる洗浄液貯溜部34と、洗浄液をミストトラップ32に対して噴射するノズル36と、これら洗浄液貯溜部34およびノズル36に対して洗浄液を供給する洗浄液の供給系統とから構成されている。 【0040】前記洗浄液貯溜部34は、図2及び図3に示すように、カップ4の前記下部20であって、排気管26の直ぐ外側(すなわち傾斜面20aの上端部分)に形成される無端状の溝からなる。洗浄液貯溜部34の底部にはポート38が周方向に一定の間隔で設けられており、これらポート38に対して洗浄液の供給管39が接続されている。つまり、供給管39およびポート38を通じて洗浄液貯溜部34に洗浄液を供給することにより、一定量の洗浄液を洗浄液貯溜部34に貯溜しながらオーバーフローさせ、これによって洗浄液をその自重により傾斜面20aに沿って流下させながらミストトラップ32を洗浄するように構成されている。 【0041】なお、洗浄液貯溜部34の側壁のうち内側の側壁(径方向内側の側壁;図2では左側の側壁)は外側の側壁よりも高く形成されており、その結果、貯溜される洗浄液は傾斜面20a側にのみオーバーフローするようになっている。また、洗浄液貯溜部34の外側の側壁上端部分(洗浄液のオーバーフロー部分)には、カップ4の径方向に延びる細溝が周方向に等間隔で刻設されており、これによって洗浄液がカップ4の全周に亘って均等にオーバーフローし得るように構成されている。 【0042】前記ノズル36は、洗浄液の噴射孔を一定の間隔で備えた円環状のパイプノズルであって、図2に示すように洗浄液貯溜部34内であってその内側の側壁に沿って固定され、ミストトラップ32およびその近傍の整流板28に対して洗浄液を吹き付けるように設けられている。なお、当実施形態においてこのノズル36は、図3及び図4に示すようにカップ4の周方向に分割された4つの単位ノズル36a〜36dからなり、これら単位ノズル36a〜36dが協働して円環状の前記ノズル36を構成している。そして、各単位ノズル36a〜36dに夫々独立した処理液の供給管37が接続されることにより独立した供給系統に接続され、洗浄時には、各単位ノズル36a〜36d毎に夫々処理液が供給されるように構成されている。 【0043】一方、蓋部材6は、図1に示すように、上部フード42と、その下側に連結されるトッププレート44とから構成されている。 【0044】上部フード42は、図外の駆動機構により昇降可能に支持されており、処理時には、下降端位置にセットされることによりカップ4の前記上部開口4aを塞いでカップ4内に閉空間を形成するように構成されている。 【0045】トッププレート44は、上部フード42と共に昇降し、処理時には、前記スペーサ16を介してテーブル12上に合体することにより、テーブル12、スペーサ16及びトッププレート44によってテーブル上に閉空間を形成し、テーブル12上に保持された基板Wをその空間内に配するように構成されている。 【0046】上部フード42及びトッププレート44は、上部フード42の中央部分に形成された中空部45にトッププレート42上部に形成された円盤状の被係合部44aが介装されることにより連結されており、蓋部材6の上昇時には、上部フード42に連設される係合部42aが被係合部44aに対して下側から係合することにより(図1の二点鎖線図参照)、トッププレート44と上部フード42とが一体に上昇するように構成されている。なお、処理に伴う蓋部材6の下降時には、まずトッププレート44がテーブル12に合体して被係合部42aと被係合部44aとの係合状態が解除され、その後、トッププレート44がカップ4上にセットされて上部開口4aを塞ぐように前記係合部42a及び被係合部44aの位置関係が設定されており(図1の実線図参照)、これによって基板Wの処理中は、トッププレート44が上部フード42から独立(分離)した状態となり、トッププレート44がテーブル12と共に一体に回転するように構成されている。 【0047】また、上記フード42の中央部分近傍には、クリーンルーム内の清浄な下降気流を取り入れるための開口42bが形成されている。 【0048】次に、以上のように構成されたスピンコータ1の動作について説明する。 【0049】まず、蓋部材6が所定の上昇端位置にセットされ、これによりカップ4の上部開口4aが開放された状態で(図1の二点鎖線に示す状態)、図外の搬送手段により基板Wが搬入されて前記テーブル12上にセットされる。 【0050】基板Wがセットされると、移動可能な塗布液供給ノズル(図示せず)がテーブル12の中央であって、かつその上方に設定された液供給位置に配置され、所定量の塗布液が基板Wの中央部分に滴下される。 【0051】そして、カップ4の外部に塗布液供給ノズルが移動した後、蓋部材6が下降し、図1の実線図に示すように、テーブル12上にトッププレート44が合体するとともに、カップ4の上部開口4aが上部フード42によって塞がれる。 【0052】こうして処理準備が完了すると、排気管26に接続された図外の吸引手段が吸引動作を開始し、カップ4内の雰囲気が開口30から排気通路を通じて外部排気され始めるとともに、図外のモータの作動によりテーブル12が回転駆動され、これにより基板Wが高速で回転する。このように基板Wが回転すると、その遠心力により塗布液が基板上に拡散され、その結果、塗布液が基板上に薄く塗布されることとなる。 【0053】なお、このような基板Wの処理中、回転によって基板Wから振り切られた余剰の塗布液は、前記スペーサ16とテーブル12との間に形成された隙間16aを通じてカップ4内に流出、あるいは飛散しながら底部の廃液貯溜部22内に案内され、この廃液貯溜部22に廃液として集められ、前記廃液管24を通じて外部に排出されることとなる。 【0054】また、上記のように排気通路を通じてカップ4内が吸引されることによりカップ4内の雰囲気(空気)が開口30からカップ4外へ排気され、これにより空気中に含まれる塗布液ミスト等の基板Wへの付着が防止される。排気によって陰圧となったカップ4内には、開口42bを介して清浄な気体が取り入れられ、これによりトッププレート44上で中心から外向きの気流が生じ、カップ4内の円滑な排気が実現されている。なお、空気と共に開口30から排気通路内に吸引された塗布液ミストは、排気通路(中空部分29)内でミストトラップ32を通過する際にこれに付着し、排気管26に至ることなくカップ4内で捕捉されることとなる。 【0055】基板Wの塗布処理が完了すると、テーブル20が停止し、蓋部材6が上昇端位置にリセットされることによりカップ4が開放される。また、これと同時にカップ4内の吸引が停止される。そして、テーブル12から前記搬送手段に基板Wが受け渡され、該搬送手段により基板Wが搬出される。これにより当該基板Wに対する塗布液の塗布処理が終了することとなる。 【0056】そして、例えば予め設定された数の基板Wに対して処理液の塗布動作が繰り返された後、あるいは生産ロットの切替え等のタイミングでミストトラップ32の洗浄が行われ、ミストトラップ32に付着した塗布液ミストが除去される。これにより、ミストトラップ32に塗布液ミストが堆積して排気通路面積が縮小するのが防止され、また、塗布液ミストが乾燥固化することによるパーティクルの発生が防止されることとなる。 【0057】ミストトラップ32の洗浄は、上述したように、洗浄液貯溜部34に洗浄液を貯溜しながらオーバーフローさせるとともに、ノズル36からミストトラップ32およびその近傍の整流板28に洗浄液を噴射することにより行われる。このようにすると、洗浄液貯溜部34からオーバーフローした洗浄液が傾斜面20aに沿って流下し、該傾斜面20aおよびミストトラップ32に付着した塗布液ミストを溶解しながら廃液貯溜部22内に流入する一方、ノズル36から噴射された洗浄液が整流板28およびミストトラップ32に付着した塗布液ミストを溶解しながら傾斜面20aおよび整流板28に沿って廃液貯溜部22内に流下することとなる。従って、ミストトラップ32のみならずその近傍の傾斜面20aや整流板28に付着した塗布液ミストも洗浄除去されることとなる。なお、上記のように洗浄に供された洗浄液は、全て廃液貯溜部22に集められて廃液として廃液管24を通じて外部に排出されることとなる。 【0058】以上のようなスピンコータ1によると、排気通路を通じてカップ4内の空気(雰囲気)を排気する構成において、その排気口(開口30)近傍にミストトラップ32を設けることによって排気通路内への塗布液ミストの侵入を防止するようにしているので、排気通路内への塗布液ミストの付着、堆積を略全域に亘って防止することができる。従って、排気通路内に塗布液ミストが堆積することによるトラブル、例えば実質的な排気通路面積の縮小に伴うカップ内の吸引力低下(排気機能の低下)といった事態の発生を有効に防止することができる。特に、このスピンコータ1では、カップ4内に形成した中空部分29に排気管26を連通接続して排気通路を構成し、ミストトラップ32を前記中空部分29に設けているので、すなわちカップ4内にミストトラップ32を設けているので、カップ4外への塗布液ミストの持ち出しを効果的に防止することができる。従って、排気管26等、カップ4以外の部分への塗布液ミストの堆積をより効果的に防止することができ、排気管26等の保守点検作業を軽減することができるという利点がある。 【0059】しかも、このスピンコータ1では、洗浄手段を設けてミストトラップ32に付着した塗布液ミストを洗浄、除去できるように構成されているので、ミストトラップ32に付着した塗布液ミストによって排気通路が塞がれたり、あるいは塗布液ミストが乾燥固化することに起因してパーティクルが発生するといった弊害を有効に防止することができる利点がある。特に、このスピンコータ1では、ミストトラップ32の洗浄に供した洗浄液が自ずと廃液貯溜部22内に流入するように排気通路や洗浄手段が構成されているので、使用済みの洗浄液を廃液(飛散した塗布液)と共に外部に排出することができる合理的な構成が達成されるという利点がある。 【0060】次に、本発明の第2の実施形態について図6を用いて説明する。 【0061】この図は、排気通路をカップ4の外周部21に設けた構成のスピンコータ1を断面図で概略的に示している。すなわち、図6に示すスピンコータ1では、カップ4を構成する外周部21の内側に沿って整流板28が設けられており、この整流板28と外周部21とによって真下に向って開口する無端状の中空部分29が形成されている。そして、この中空部分29に対して外周部21の外側から排気管26が接続されることにより、これら中空部分29及び排気管26により排気通路が構成されている。 【0062】また、中空部分29の開口30の近傍にミストトラップ32が設けられ、中空部分29の内部であってこのミストトラップ32に対向する位置に洗浄手段としてノズル36が設けられている。 【0063】このように排気通路の排気口(開口30)は、必ずも第1の実施形態のようにカップ4の下部20(テーブル12の下側)に設けられている必要はなく、カップ4の外周部21に設けられているものであってもよく、このような第2の実施形態の構成においても第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。 【0064】次に、本発明の第3の実施形態について図7を用いて説明する。 【0065】この図は、ミストトラップとして第1の実施形態のような多孔状の部材かなるミストトラップ32を設けるのではなく、排気通路自体に通路表面積を増大させるような形状的な特徴を持たせることによりミストトラップを設けた構成を示している。 【0066】すなわち、この図に示すスピンコータ1では、開口30の近傍、具体的にはカップ4の傾斜面20aの部分において整流板28および傾斜面20aの相対向する面に凹凸を適宜形成し、排気通路自体をラビリンス状に形成することによりミストトラップが構成されている。 【0067】このような構成によると、開口30の近傍において排気通路内壁面に塗布液ミストが効果的に付着することとなり、第1の実施形態の同様、塗布液ミストを開口30近傍で良好に捕捉することができる。なお、同図においては、便宜上洗浄手段の図示を省略しているが、勿論、この構成においても洗浄手段を設けて付着した塗布液ミストを洗浄、除去するのが好ましい。 【0068】次に、本発明の第4の実施形態について図9を用いて説明する。 【0069】この図は、第1の実施形態において、ミストトラップ32を傾斜面20aに設ける代わりに洗浄液貯溜部34に設けたものである。すなわち、上記ノズル36の代わりにミストトラップ32を洗浄液貯溜部34に設け、ミストトラップ32の一部をここに貯溜される洗浄液に浸漬した状態で設けたものである。 【0070】このような構成によると、ミストトラップ32に付着した塗布液ミストに対して洗浄液が自然と含浸し、これにより付着した塗布液ミストが溶けだして除去されることとなる。そして、除去された塗布液ミストは、洗浄液貯溜部34からオーバーフローする洗浄液と共に傾斜面20aに沿って流下する。なお、この構成においても洗浄液貯溜部34は、貯まった洗浄液が傾斜面20aの方へオーバーフローするように内外(同図では左右)の側壁高さが設定されている。 【0071】ところで、第1〜第4の実施形態に示したスピンコータ1は、本発明に係る回転塗布装置の代表的な構成例であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、以下のような構成を採用することもできる。 【0072】■ ミストトラップとして多孔状の部材を排気通路に介設する場合、ミストトラップ32は、第1の実施形態のような格子状のものに限らず、図8に示すように多数の円形開口を打ち抜いたパンチング板や、あるいはネット状のものであってもよい。 【0073】■ 第1の実施形態では、洗浄手段であるノズル36を4つの単位ノズル36a〜36dから構成し、洗浄液の供給系統として各単位ノズル36a〜36d毎に独立した供給系統を設けるようにしているが、勿論、ノズル36を単一のノズル構成とし一つの供給系統で洗浄液を供給するようにしてもよい。但し、広域に亘って設けたノズルに対して単一の供給系統で洗浄液を供給しようとすると、要求される圧力や量を確保することが難しくなるため、洗浄エリアが広い場合には、第1の実施形態のようにノズルを洗浄液の供給エリアに基づいて複数のグループに区分し、各グループ毎に独立した供給系統を設けるのが好ましい。 【0074】■ ミストトラップの洗浄は必ずしも未使用の洗浄液を使用する必要はなく、使用済みの洗浄液を用いるようにしてもよい。例えば、この種のスピンコータ1には、通常、その後工程として基板縁部に塗布された塗布液を洗浄除去する除去装置が設置されるため、この除去装置で使用された洗浄液を再度ミストトラップの洗浄液として使用するように構成してもよい。これによれば洗浄液を有効活用することが可能となる。なお、この場合、未使用の洗浄液と使用済みの洗浄液を夫々貯溜するタンクを設け、これらのタンクから選択的に洗浄液を供給できるように洗浄液の供給系統を構成し、ミストトラップへの塗布液ミストの付着具合に応じて未使用の洗浄液と使用済みの洗浄液とを使い分けるように構成してもよい。これによれば、洗浄液を有効活用しながら、塗布液ミストの付着具合に応じた効果的な洗浄が可能になるというメリットがある。 【0075】■ 上記スピンコータ1では吸引手段により排気通路を通じてカップ4内を吸引するように構成し、塗布処理中にのみカップ4内を吸引するようにしているが、係るカップ4内の吸引は、例えば常時行うようにしてもよい。但し、カップ4内を常時吸引すると、排気通路内の気流によってミストトラップ32に付着した塗布液ミストの乾燥が促進され、パーティクルが発生し易くなることが考えられる。そのため、カップ4内を常時吸引する場合には、非処理時のカップ4内の吸引力を塗布処理中の吸引力よりも低く設定して排気通路内での気流の発生を抑え、これにより塗布液ミストの乾燥を抑制するのが好ましい。なお、吸引手段としては、排気管26に吸引ポンプを設けてもよいし、クリーンルームに設置されている排気手段に接続して吸引手段として利用してもよい。吸引の断続制御は、吸引ポンプのオン・オフ、あるいは、排気管26内にダンパーを設けてそれを開閉すること等により実現することができる。 【0076】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、液飛散防止用のカップ内で基板を回転させて塗布液を塗布しながら、カップに連通した排気通路を通じてカップ内の雰囲気を外部排気するようにした回転塗布装置において、排気通路の排気口近傍にミストトラップを設けて塗布液ミストを捕捉するようにしたので、排気通路内への塗布液ミストの付着を略全域に亘って防止することができる。従って、塗布液ミストの付着による排気機能の低下等のトラブル発生を回避することができる。 【0077】特に、ミストトラップに洗浄液を供給して付着した塗布液ミストを洗浄する洗浄手段を設けるようにすれば、ミストトラップを交換することなく、ミストトラップに付着した塗布液ミストによって排気通路が塞がれるのを防止することができ、また、ミストトラップによって捕捉した塗布液ミストが乾燥してパーティクルが発生するのを有効に防止することができるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000207551 【氏名又は名称】大日本スクリーン製造株式会社 【住所又は居所】京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神北町1番地の1
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| 【出願日】 |
平成13年9月10日(2001.9.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067828 【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−80159(P2003−80159A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月18日(2003.3.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−273813(P2001−273813) |
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