トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般




【発明の名称】 トリガー式液体注出装置
【発明者】 【氏名】古原 裕嗣
【住所又は居所】東京都江東区大島3丁目2番6号 株式会社吉野工業所内

【氏名】岸 隆生
【住所又は居所】東京都江東区大島3丁目2番6号 株式会社吉野工業所内

【要約】 【課題】トリガー部材の操作レバーに不用意な押圧力が作用しても、トリガーが揺動しないように阻止して溶液の噴射を防止する。

【解決手段】前端部に操作レバー6を突設すると共に、後端部に連結部5bを設けたトリガー部材5に、筒状ピストン3bと噴射ヘッド部3aが連結されたピストン部材3を挿通口5aに挿通して一体となしたトリガー装置1を、前記ピストンが摺動可能に嵌合される嵌合筒部2cとトリガー部材を回動可能に保持する支持部材2dとを設けた蓋体を兼ねた筒状装着体2に組付けて、前記操作レバーを揺動可能に形成すると共に前記筒状ピストンを加圧シリンダーに摺動自在に嵌合せしめたトリガー式の注出装置であって、前記トリガー本体の側壁中央部に操作レバー6の揺動を制止する制止部材7を装着する開口部を形成して、該開口部に係止片7aを設けた制止部材7を開閉自在に装着して、前記トリガー部材6の揺動を制止可能に構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 略楕円形状をしたトリガー本体の前端部に操作レバーを突設すると共に該レバーの上部に噴射ノズル挿通口が開口されて、後端部に連結部を設けたトリガー部材に、中空容器本体内に垂設する加圧シリンダーに摺動自在に嵌合される筒状のピストンと噴射ヘッド部とが噴射可能に連結されたピストン部材を前記挿通口に挿通して一体となしたトリガー装置を、前記ピストンが摺動可能に嵌合される嵌合筒部とトリガー部材を回動可能に保持する支持部材とを設けた蓋体を兼ねた筒状装着体に組付けて、前記操作レバーを揺動可能に形成すると共に前記筒状のピストンを中空容器本体内に垂設する加圧シリンダーに摺動自在に嵌合せしめたトリガー式の注出装置であって、前記トリガー本体の側壁中央部に操作レバーの揺動を制止する制止部材を装着する開口部を形成して、該開口部に係止片を設けた制止部材を開閉自在に装着して、前記トリガー部材の揺動を制止可能に構成したことを特徴とするトリガー式液体注出装置。
【請求項2】 前記制止部材は、前記トリガー本体の側壁中央部に略半円形状に形成された開口部に、円形状に形成された板状体にヒンジ部を設けて半円状に折り曲げ可能に形成した蓋状体を装着して、開閉自在に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載するトリガー式液体注出装置。
【請求項3】 前記制止部材は、前記トリガー本体の側壁中央部に略半円形状に形成された開口部の端部近傍に設けられた係合孔に、円形状に形成された板状体にヒンジ部を設けて半円状に折り曲げ可能に形成した蓋状体の固定半円部に設けた係合突起を嵌着して、開閉自在に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載するトリガー式液体注出装置。
【請求項4】 前記制止部材には、円形状に形成された板状体をヒンジ部を介して半円状に折り曲げ可能に形成した蓋状体の可動半円部の内側面に縦長に板状の係止片が噴射ヘッド部と嵌合筒部との間に係止可能に突設されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載するトリガー式液体注出装置。
【請求項5】 前記制止部材には、円形状に形成された板状体をヒンジ部を介して半円状に折り曲げ可能に形成した蓋状体の可動半円部の内側面に棒状の係止片がピストン部材と支持部材の間に係止可能に突設されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載するトリガー式液体注出装置。
【請求項6】 前記制止部材には、円形状に形成された板状体をヒンジ部を介して半円状に折り曲げ可能に形成した蓋状体の可動半円部の外側面に板状または棒状体からなる係止片を兼ねた摘まみ片が設けられてなることを特徴とする請求項4または請求項5に記載するトリガー式液体注出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、中空容器の内部に収容された液体状をした洗剤や化粧料等を、手動による往復動式の注出ポンプにより加圧せしめて噴射ノズルから霧状もしくは水滴状に噴射せしめて注出する液体注出装置に於いて、不使用時に何らかの原因により内溶液が不用意に噴射することがないように、注出ポンプの注出作動を防止することができるようにした液体注出装置に係わり、特に、中空容器の口頸部に嵌着したトリガー式の注出ポンプを用いた液体注出装置に於いては、何らかの力がトリガー部に作用して不用意に揺動されると、加圧ピストンが押圧降下されてシリンダー内部が加圧状態になり内容物が噴射ヘッド部から噴射することになるので、そのような事態が生ずることがないようにトリガーの揺動を阻止できるようにしたトリガー式液体注出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の中空容器に収容されたシャンプーや液体洗剤、あるいは、化粧料や殺虫剤、薬液等の各種の液状物を、簡単に注出して使用できるようにした液体注出容器として、従来から使用されてきているものには、実公昭41−18864号や特公昭46−23838号公報等に見るように、加圧気体の圧力により内容液を噴出させるようにしたエアゾール容器、あるいは、実開昭61−4761号や実公昭63−2119号公報等に見るように、噴射ヘッド部の押圧操作により内部のピストンを往復動させてシリンダーの内部を加圧せしめることにより、内容液を噴射ノズルから注出するようにした注出ポンプを用いた液体注出容器が、一般に広く用いられている。
【0003】しかし、このようにした液体注出容器は、噴射ヘッドの押圧部を指先で操作するだけで内溶液を簡単に注出することができるので便利ではあるが、前者のエアゾール式の注出容器は、加圧ガスとして用いたフロンガス等が地球環境を破壊するとの問題や廃棄物の処理に伴う環境汚染等の点で問題があり、また、後者の注出ポンプを用いた注出容器は、片手で持って注出して使用することができない点で、いささか不便を感ずることがある。そこで、最近は、注出容器を片手に持ったままで注出操作を行うことができて、内容物を簡単に注出することができるようにして、また、使用済みとなった後の廃棄物の処理その他でできるだけ社会的に問題を生じないようにしたトリガー式の注出装置を用いた液体注出容器が広く使用されるようになってきた。
【0004】そのような中で、従来から用いられているトリガー式の液体注出装置としては大きく分けると、実公昭60−26853号公報や特公昭61−141号公報等に記載されるように、トリガーの操作により、注出ピストンを上下に移動せしめるように縦方向に設けた揺動式のものと、実公平1−23562号や実開平4−37554号公報等に記載されるように、注出ピストンをノズルと同じ水平方向に設けて前後に往復動せしめるようにした水平式のものとの二種類があり、これらが各種の注出容器に広く採用されている。
【0005】これらのトリガー式の液体注出装置の中で、最も基本的で構造が簡単なものである前者の揺動式の注出装置は、その概略は図11に示したように、大径の加圧シリンダー43に摺動自在に嵌合したピストン部材44と噴射ヘッド47とを逆L字状になるように連結して形成した注出ポンプを設けた蓋部を兼ねた筒状装着部材42を、中空容器本体41の口頸部41aに螺着すると共に、前記装着部材の上部に噴射ノズル45とレバー46とを一体に形成した噴射ヘッド47の基筒部47aを嵌着して液体注出装置が構成されている。
【0006】このような構成をした液体注出装置は、操作レバー46を指先で引き寄せることにより、レバーと一体になっている噴射ヘッド47がトリガーの後端部Cを支点として下向きに揺動して、噴射ヘッド部47の基筒部47aを下方へ移動せしめてピストン部材44を押し下げられるように作用する。従って、このようなトリガー式の注出装置を備えた液体注出容器は、溶液が収容された中空容器を片手で把持して、そのままの状態で指先をトリガーのレバーに掛けて軽く引くだけで、内溶液を噴射ノズルから噴射させて使用することができるので非常に便利である。
【0007】しかし、上記したようなトリガー形式の注出装置を備えた液体注出容器に於いては、製品を輸送する時や不使用の状態の時であっても、注出装置の操作レバーが何らかの原因により不用意に押圧されるようなことがあると、それに連動した加圧ピストンが作動してシリンダー内が加圧状態になって、内溶液が噴出するという不測の事態を発生することがある。そこで、このような不測の事態を回避するために、操作レバーに対して不用意に押圧するような力が働いたとしても、操作レバーが揺動して加圧ピストンが作動しないように阻止部材Aを設けることが考えられている。
【0008】上記のような揺動型のトリガー式の液体注出装置に於いて、不用意な力が操作レバーに作用しても、加圧ピストンが押圧されて内溶液が噴出することがないように固定する手段を設けたものは、実開平60−128758号公報その他に各種の提案がなされている。これらは、溶液を収容した中空容器の口頸部に螺着した蓋部に突設した内容液の吐出路を有するステムまたはガイド筒と、操作レバーと噴射ヘッド部とを連結したトリガーと、該トリガーを回動自在に取付けた取付け片との間に形成される間隙に、制止部材の差込み軸部を挿入して固定して、トリガーの揺動を制止したものであるから、このようなトリガー装置を設けた液体注出容器を使用するに際しては、前記制止部材を取り外してから内溶液を噴射させることになるが、使用した後で再び規制部材を挿入して噴射されることがないような状態にして保管したい場合があるが、容器本体とは別体である制止部材が紛失して見当たらないようなことがしばしばある。
【0009】そこで、上記のような構成をしたトリガー式の注出装置に於いて、取り外された制止部材が保管中に紛失することがないようにするために、制止部材を容器本体の固定部に連結された帯状のストッパー部材により容器側に固定して、不用意に内溶液が噴出するのを防止したものを、出願人は実公平6−34856号公報に提案している。上記の考案は、図10(b)に示すように、帯状部25aの一端に丸棒状の揺動制止部25bが設けられ、他端には回止め用の支持腕27の下がり部27aと容器本体21側の係止部21bとの間に挟持して固定される断面コ字状の固定部25cを設けた構造をしたトリガー24の揺動を制止するためのストッパー部材(制止部材)25を形成したものを、図10(a)に示したように、前記ストッパー部材25の固定部25cを回止め用の支持腕27と容器本体の係止部21bとの間で固定して、前記揺動制止部25bが揺動軸から延びるトリガー24と揺動軸23aを設けた支持部23と弁棒24bとの間にできた空間部に差し込まれて、レバー24cにより弁棒24bが上下動するのを制止するように構成されている。
【0010】このような構成にしたストッパー部材を有するトリガー式の注出装置を装着した液体注出容器は、使用するに当たって揺動制止部25bを引き抜いて揺動可能にしてから内溶液を注出しても、ストッパー部材25aが容器本体21に連結されているので、紛失するようなことはないが、しかし、ストッパー部材25aや筒状装着体22がやや複雑な形となって、外観上のトリガーの見栄えや容器本体側の構造の点から金型や製造コストを低く抑える点が困難になる。そこで、トリガー式の注出装置を設けた液体注出容器に於いて、トリガーが不用意に作動して内溶液が噴出するのを防止するためのストッパー部をできるだけ簡単な構造にして、見栄えも良いものにすると共に成形し易い構成にすることにより製造コストを低く抑えることができるようにして、ストッパー部材を紛失することがないような構造をした注出装置の出現が望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来から一般に使用されているトリガー式の液体注出装置を設けた各種の液体注出容器は、不使用の状態の時や製品を搬送する時や保管、陳列している時に、注出装置の操作レバーに対して不用意な押圧力が作用するようなことがあると、加圧ピストンが作動されて容器内の溶液が噴出するという不測の事態を発生することがある。従って、このようなトリガー式の液体注出装置に於いて、内溶液が噴出するという不測の事態を回避するには、注出装置の操作レバーに不用意な押圧力が作用するようなことがあったとしても、加圧ピストンが作動しないように制止する何らかの手段を設けておくことが必要である。
【0012】そこで、本願発明は、従来のトリガー式の注出装置に於いて、使用している時以外にトリガー装置の操作レバーに不用意な力が作用したとしても、レバーが揺動できないように制止しておく制止部材(ストッパー部材)を設けて、加圧ピストンが上下に作動するのを阻止するように構成する。そして、使用時には前記制止部材による操作レバーの揺動阻止を簡単に解除できるようにすると共に、該制止部材はトリガーから離れて紛失することがないような構造に形成して、更に、該ストッパー部材を、できるだけ簡単な構造にすると共に成形し易い形状にすることにより、生産性が高くして安価に製造することができるようにしたトリガー式の液体注出装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】容器の口頸部に螺着される蓋体を兼ねた筒状装着体の頂壁部に筒状のピストンを摺動可能に挿通する嵌合筒部を突設すると共に、該嵌合筒部の側壁と前記頂壁部とに連接したトリガー部材を回動可能に連結する支持部材を突設した筒状装着体を、熱可塑性合成樹脂を射出成形して中空容器の口頸部に着脱自在に螺合可能に成形する。また、略楕円形状をしたトリガー本体の前端部に操作レバー部を突設すると共に、後端部に前記装着体の支持部材に揺動可能に連結する連結部を設けてトリガー部材を形成して、さらに、該トリガー本体の操作レバー上部の中程には前記噴射ヘッド部を挿通する開口部を設けると共に、側壁部の中央には操作レバー部を制止する開閉自在な制止部材を設けたトリガー部材に形成する。
【0014】そして、容器内に垂設された加圧シリンダー内に摺動自在に嵌合される前記筒状ピストンの上端部に、噴射ノズルが形成された噴射ヘッド部を嵌合して、噴射可能に連結されたピストン部材を形成して、前記噴射ヘッド部を前記トリガー部材に設けた開口部に挿通して一体となして、トリガーの上下動によりピストン部材が往復動するようにしたトリガー装置に形成する。前記トリガー装置の筒状ピストン部材を、前記筒状装着体の嵌合筒部内に摺動可能に嵌合すると共に、トリガー部材の後端部を前記支持部材に回動可能に連結して、前記ピストン部材の上下動により注出可能に形成したトリガー式の液体注出装置に於いて、トリガー部材の側壁に設けた制止部材の開閉操作により操作レバーの作動、不作動を選択して、ピストン部材が不用意に下降して内容物が噴出するのを防止する。
【0015】
【発明の実施の形態】略楕円形または変形円をした本体の前端部に操作レバー6を突設すると共に後端部に揺動可能に連結する連結部5bを設けたトリガー部材5に、筒状のピストン3bと噴射ノズル3cが形成された噴射ヘッド部3aとを嵌合して、噴射可能な逆L字状に連結したピストン部材3を挿通して一体となしたトリガー装置1を、前記ピストン3bが摺動可能に嵌合される嵌合筒部2cとトリガー部材5を回動可能に保持する支持部材2dとを設けた蓋体を兼ねた筒状装着体2に組付けてトリガー式の注出装置1を形成して、該注出装置を液体を収容した中空容器8の口頸部8aに螺着して固定し、前記トリガー部材5の操作レバー6を操作することによりピストン部材3を上下動せしめて中空容器内の溶液を注出可能にしてトリガー式の液体注出容器を構成する。
【0016】そして、上記した液体注出容器に於いて、前記トリガー部材5の本体部の側壁中央部に操作レバーの揺動を制止する開閉自在にした蓋状の制止部材7を設けると共に、前記制止部材7の内側面に板状または棒状の係止片7aを突設して、該係止片を前記支持部材2dと筒状のピストン部材3bとにより囲まれた空間部に挿入可能に形成して、前記トリガー部材5が揺動するのを制止するように構成して、前記操作レバー6に対して不用意な力が作用してもピストン部材3が下降しないように形成する。
【0017】このように構成されたトリガー式の液体注出容器を使用する際には、前記トリガー部材5の制止部材7を開くようにして上方へ反転せしめると、前記空間部から制止部材7の係止片7aが引き抜かれた状態になるので、前記トリガー部材5の操作レバー6は揺動可能となり、上記した液体注出容器の容器本体8の口頸部8aを片手で把持してから操作レバー6を引き寄せることにより内溶液を注出することができる。
【0018】
【実施例】以下に、本願発明のトリガー装置を用いた液体注出装置について、最適な一つの実施例に基づいて、図面を参照しつつ説明する。本願発明の液体注出装置は、図1に示すように、容器の蓋体を兼ねる筒状装着体2の筒状側壁2aの頂壁上部に、筒状ピストン(ステム)3bを摺動可能に嵌合する嵌合筒部2cとトリガー部材5を揺動可能に保持する支持部材2dとが突設されて、中空容器本体8の口頸部に螺着可能に形成された筒状装着体2と、中空容器本体8内に垂設する加圧シリンダー内に摺動自在に嵌合される筒状のピストン3bの上端部に、噴射ノズルが形成された噴射ヘッド部3aを逆L字状に嵌合、連結して形成したピストン部材3を、操作レバー6の揺動を制止する制止部材(ストッパー)7が設けられたトリガー部材5に挿通して一体となしたトリガー装置とから注出可能に構成されている。
【0019】図3に示すような本願発明に用いるトリガー式の注出装置は、以下のようにして形成される。先ず、熱可塑性合成樹脂により成形した略楕円形または変形円状をしたトリガー本体の前端部に操作レバー部6を突設すると共に、後端部に前記装着体2の支持部材2dに揺動可能に連結する連結部5bを設けてトリガー部材5を形成して、更に、トリガー本体の操作レバー6上部の中程に、前記ピストン部材3の噴射ヘッド部3aを挿通して上下に揺動せしめる開口部5aを形成すると共に、トリガー本体の側壁の中央部に設けた開口に、操作レバー部6の揺動を制止する制止部材7を開閉自在な蓋状にして設けて、該制止部材7の内側面には係止用の係止片7aを、また、外側面には制止部材7を開閉する摘まみ片7bを、それぞれ設けてトリガー部材5を形成する。
【0020】次に、容器内に垂設される加圧シリンダー9内に摺動自在に嵌合せしめて注出ポンプを形成する筒状ピストン3bの上端部に、噴射ノズル3cが形成された噴射ヘッド部3aを嵌合して、噴射可能な逆L字状に連結したピストン部材3を形成して、該ピストン部材3の噴射ヘッド部を前記トリガー部材の開口部5aに挿通して一体となして、トリガーを上下に揺動させることによりピストン部材が往復動するようにしたトリガー装置を形成する。
【0021】尚、噴射可能なピストン部材3を形成するのに、噴射ヘッド部3aと筒状ピストン3bとを逆L字状に連結して噴射可能となしたが、該ピストン部材はトリガーの上下方向の揺動により往復動するものであればよいのて、噴射ヘッド部3aと筒状ピストン3bとは、垂直状または斜め状に連結して噴射可能に形成することもできるが、その際に、ピストン部材3面に係止片7aが係止し易いように突起を設けておけば、制止部材7がより確実に係止されてトリトガーの揺動を制止することができる。
【0022】そして、熱可塑性合成樹脂の射出成形により形成された容器の口頸部に螺着される蓋体を兼ねた筒状装着体2を、該筒状装着体の頂壁部2bに筒状のピストン3bを摺動可能に挿通する嵌合筒部2cを突設すると共に、該嵌合筒部の側壁と前記頂壁部とに連接してトリガー部材5を回動可能に連結する支持部材2dを突設して形成する。このように形成された筒状装着体2に対して、上記したようにして形成されたトリガー装置の筒状ピストン3bを前記嵌合筒部2cに摺動自在に嵌合すると共に、トリガー部材5の連結部5bを前記支持部材2dに回動可能に連結せしめて、図3に示したように、トリガーの上下動を制止するようにしたトリガー式の液体注出装置1を形成する。
【0023】このようにして形成された液体注出装置1は、トリガー装置の本体側壁部に設けた制止部材7を閉じると、板状の係止片7aが筒状装着体2の嵌合筒部2cの上端とピストン部材との間に係止されて、操作レバー部6の揺動が制止された状態になるので、液体を収容した中空容器8の口頸部8aに螺着して固定すると、図3に示したようなトリガー式の液体注出容器に形成される。このようされた液体注出容器は、トリガー部材5の操作レバー6に指先を掛けて引き寄せようとしても、制止部材7がピストン部材の下降を妨げていてトリガーは下方へ揺動することができないので、ピストン部材3を押し下げることができず、内溶液を注出することは不可能なように構成されている。
【0024】そこで、上記のような構成にしたトリガー式の液体注出容器を使用するには、図3に示すように、トリガー本体の側壁部に設けられた制止部材7の板状の係止片7aが嵌合筒部2cに係合して、トリガー部材5を回動不能な状態に閉じていた制止部材の摘まみ片7bを掴んで制止部材7を上方へ押し上げると、図4に示すように、制止部材7はヒンジ部7cで折れ曲がるように開いて、係止されていた板状の係止片7aは嵌合筒部2cから開放されるので、外側面に突設した棒状の摘まみ片7bをトリガー本体の上端面に係止させて固定することにより注出操作が可能な状態にする。
【0025】このようにして制止部材7の係止片7aを嵌合筒部2cの上端部から離して、トリガー部材5の揺動を可能にされた注出容器は、図1に示すように、容器を片手で握ってトリガー部材5の操作レバー6を引き寄せると、図4に示したように、トリガー部材5が揺動してピストン部材3を押圧すると、筒状ピストン3bが降下して加圧シリンダー内が加圧状態になり、内溶液は噴射ノズル3cから注出される。上記した制止部材7は、図1および図3に示すように、円板状に形成されると共に、略半円状に折り曲げ可能にヒンジ部7cが設けられて、且つ、小形の半円状をした固定部分にトリガー本体の側壁部の係合孔5cに嵌合する係合突起7dが設けられて、トリガー本体に嵌合せしめて開閉可能な蓋状に形成されていて、そして、大形の半円状をした可動蓋部分の内側面には縦長に板状の係止片7aが設けられて、また、外側面にはトリガー本体の上部面に係止する棒状または板状の係止片を兼ねた摘まみ片7bが設けられている。
【0026】上記した実施例に於いては、トリガー部材の操作レバー部が回動するのを防止するのに、図1および図2に示して上記したように、トリガー本体の側壁部に円形蓋状の制止部材7を開閉可能に形成して、該制止部材の内側面に前記トリガー支持部材2dに係止して回動不能にする係止片7aを縦長の板状突出片にして設けると共に、外側面に棒状または板状の係止片を兼ねた摘まみ片7bを突設した構造にしたが、本願の発明は、このような円形の蓋状や板状の係止片からなる構造の制止部材を設けた注出装置に限定されるものではなくて、開閉自在な蓋状の制止部材は、トリガーの形状によっては三角形や四辺形それ以外の形状とすることも可能である。
【0027】例えば、図5、図6に示したように、トリガー本体の側壁部に形成した開閉可能な蓋状の制止部材17の内側面に棒状の係止片17aを設けると共に、外側面に棒状の摘まみ片17bを突設した構造の制止部材17を形成して、図7に示すように、前記係止片17aが筒状ピストン3bと支持部材2dとに係止するように制止部材17を閉じて、トリガー装置の操作レバー部が回動不能な状態に固定したり、図8に示すように、前記制止部材17を上方へ開いて係止片17aが筒状ピストン3bと支持部材2dとから離して、トリガー装置の操作レバー部6が回動可能な状態に切り換えることができるようにしたトリガー装置を構成することも可能である。
【0028】本願発明の第二の実施例は、トリガー本体の側壁部に開閉可能に形成した制止部材17の内側面に棒状の係止片17aを設けたトリガー装置に於いて、図7に示すように、前記制止部材17を閉じて、棒状の係止片17aを支持部材2dと筒状ピストン3bとに係合せしめると、図5に示すように、操作レバー6に指先を掛けて揺動しようとしても、前記係止片17aが支持部材2dと筒状ピストン3bに係止されて、トリガー部材5が回動不能な状態になるので、筒状ピストン3bが降下することができず内容液は注出不可能となる。
【0029】そこで、このような構成にした注出装置を備えた容器から注出するには、図8に示すように、トリガー装置に設けられた制止部材17の摘まみ片17bを掴んで上方へ折り曲げるように開くと、支持部材2dと筒状ピストン3bとに係止されていた棒状の係止片17aが開放されるので、制止部材17の外側面に突設された棒状の摘まみ片17bをトリガー本体の上端面に係止せしめて固定することができて、図8に示すように、注出容器を片手で把持して操作レバーを揺動可能な状態になり、操作レバーを引き寄せることにより図9に示すようになって内溶液は注出される。
【0030】以上説明したように、本願発明のトリガー式の液体注出装置を装着した液体注出容器は、開閉自在な制止部材を閉じた状態にすると、トリガー部材を回動可能に保持する支持部材と該トリガー部材に挿通されたピストン部材とにより囲まれた空間部またはピストン部材と嵌合筒部との間に、前記したトリガー部材の揺動を阻止するように制止部材の係止片が差し込まれて、トリガーが下方へ揺動するのを制止しているので、操作レバーを指先で引き寄せようとしても、トリガー部材は、噴射ヘッド部を押圧することができないので、筒状体からなるピストン部材は下降することができず、注出不可能となり、また、制止部材を開いた状態にすると、差し込まれていた制止部材の係止片が開放されて、ピストン部材は下降できるようになって注出可能となる。
【0031】また、本願発明のトリガー装置は、トリガー本体の側面に設けた開口部に、開閉自在な蓋状をした制止部材を装着すると共に該制止部材の内面に係止片を設けて形成したものであり、従来のものとは基本的に構造上の相違がなくて、簡単な構造をしていて、その成形工程および組み立てが容易であるから、製造コストガ高くなることもなくて、外見もすっきりしていて、見栄えもよい。
【0032】
【発明の効果】本願発明のトリガー式の液体注出装置は、トリガーの側壁部に蓋状をした開閉自在な制止部材を一体に設けたものであるから、制止部材を閉じた状態にすると、トリガー部材を回動可能に保持する支持部材とトリガー部材に挿通した筒状のピストン部材とに囲まれた空間部に、制止部材に設けた係止片が差し込まれて、トリガーが揺動不能になるように構成されているので、不使用時に不用意に操作レバーに力が加えられるようなことがあっても、トリガー部材は制止部材の係止片により回動が阻止されているので内容物が注出されるようなことはなくて、また、使用時には、開いて開放された制止部材は摘まみ片が係止片となってトリガー部材の上面部分に固定されているので、制止部材が閉じて注出不能となるような事態は発生しない。
【0033】そして、本願発明は、トリガー本体の側壁部に開閉自在な制止部材を装着してして一体に設けているので、使用時に制止部材を開いて係止片が引き抜かれても、不用意に制止部材を紛失したりするような事態が発生すること藻なくて、また、トリガーの外見上の見栄えも良くなって、デザイン的にもすっきりしたものとなる。
【出願人】 【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
【住所又は居所】東京都江東区大島3丁目2番6号
【出願日】 平成13年11月30日(2001.11.30)
【代理人】 【識別番号】100102059
【弁理士】
【氏名又は名称】村迫 俊一
【公開番号】 特開2003−164779(P2003−164779A)
【公開日】 平成15年6月10日(2003.6.10)
【出願番号】 特願2001−368009(P2001−368009)