| 【発明の名称】 |
細骨材ミル |
| 【発明者】 |
【氏名】橋本 光一 【住所又は居所】東京都千代田区大手町1−5−1 三菱マテリアル株式会社セメントカンパニー内
【氏名】田村 一宏 【住所又は居所】東京都千代田区大手町1−5−1 三菱マテリアル株式会社セメントカンパニー内
【氏名】西村 祐介 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡西区洞南町1番1号 株式会社宇部三菱セメント研究所黒崎センター内
【氏名】佐藤 慎一郎 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡西区洞南町1番1号 株式会社宇部三菱セメント研究所黒崎センター内
【氏名】石田 真明 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡西区洞南町1番1号 株式会社宇部三菱セメント研究所黒崎センター内
|
| 【要約】 |
【課題】硬化モルタルから細骨材を良好な状態で回収することにある。
【解決手段】回転軸を水平方向に対して傾斜させた状態で回転駆動される外筒61内に、硬化モルタルDおよび粗骨材Eを供給し、上記粗骨材Eをすりもみ媒体として使用することにより、上記硬化モルタルDから細骨材Fを回収するように構成している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軸回りに回転駆動される外筒内に、硬化モルタルおよび粗骨材を供給し、上記粗骨材をすりもみ媒体として使用することにより、上記硬化モルタルから細骨材を分離することを特徴とする細骨材ミル。 【請求項2】 上記外筒の内壁面に、軸方向に延在しかつ内方に突出する掻き上げ部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の細骨材ミル。 【請求項3】 上記外筒の内壁面に、縮径するように突出する抵抗リングを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の細骨材ミル。 【請求項4】 上記外筒内の軸方向に空気の流れを生じさせることにより、すりもみ処理によって生じた微粉を上記外筒内から回収するように構成してなり、上記空気の流速を制御するようにしたことを特徴する請求項1ないし3のいずれかに記載の細骨材ミル。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート建造物等の解体に伴って生じる廃棄コンクリートから細骨材を再生するための細骨材ミルに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、資源のリサイクルの観点から、解体に伴って廃棄されるコンクリート塊からセメントや粗骨材や細骨材を再生することが行われている。粗骨材の再生方法としては、例えば解体現場において生じた廃棄コンクリートを所定の大きさのコンクリート塊に破砕し、そのコンクリート塊を加熱炉に投入して加熱した後、すりもみ媒体を有する粗骨材ミルに投入してすりもみ処理することによって、粗骨材を回収する方法がある。 【0003】また、細骨材は、上記粗骨材を分離した後の硬化モルタルを細骨材ミルに投入してさらにすりもみ処理することにより、回収することになる。この場合、すりもみ媒体として鋼球を用いると、そのすりもみ媒体が細骨材ミルの回転に伴って上昇してから落下する際の衝撃力によって、細骨材が過度に粉砕されるおそれがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このため、上記従来の細骨材ミルにおいては、すりもみ媒体として小さな鋼球を用いたり、比重の小さなアルミナ(酸化アルミニウム)等の球体を用いたりする試みがなされてきた。しかし、小さな鋼球を用いた場合には、すりもみ媒体が細骨材の大きさと同程度のものとなるため、すりもみ処理した後に、篩等の簡単な手段では、細骨材とすりもみ媒体とを分離することが困難になるという問題があった。 【0005】そこで、鋭意研究が重ねられたが、例えばアルミナ(比重:約2.7)と同様の比重を有する粗骨材(比重:約2.5)をそのままもちいてはどうかというアイデアに基づいて、粗骨材をすりもみ媒体して使用した試験、研修も行われた。この結果、粗骨材をすりもみ媒体として使用した場合も、細骨材を良好な状態で回収することができることを見出し、本発明に至ったものである。 【0006】この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、硬化モルタルから細骨材を良好な状態で回収することのできる細骨材ミルを提供することを課題としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、軸回りに回転駆動される外筒内に、硬化モルタルおよび粗骨材を供給し、上記粗骨材をすりもみ媒体として使用することにより、上記硬化モルタルから細骨材を分離することを特徴としている。 【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記外筒の内壁面に、軸方向に延在しかつ内方に突出する掻き上げ部材を設けたことを特徴としている。 【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記外筒の内壁面に、縮径するように突出する抵抗リングを設けたことを特徴としている。 【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、上記外筒内の軸方向に空気の流れを生じさせることにより、すりもみ処理によって生じた微粉を上記外筒内から回収するように構成してなり、上記空気の流速を制御するようにしたことを特徴としている。なお、上記空気の流れの方向は、硬化モルタル等が移動する方向でも、またその移動と反対の方向であってもよい。ただし、細骨材となって排出され落下する際に微粉が舞うことになるので、硬化モルタル等の移動方向に空気を流すことによって、排出部で舞い上がる微粉についても効率よく回収するように構成することが好ましい。 【0011】上記のように構成された請求項1〜4に記載の発明においては、粗骨材の比重が約2.5であることから、鋼球(比重:約7.9)をすりもみ媒体として使用する場合に比べて、落下による衝撃力を充分小さく抑えることができる。すなわち、外筒の回転に伴って上昇した後、落下する際のすりもみ媒体の衝撃力により、細骨材が過度に粉砕されるのを防止することができる。したがって、硬化モルタルから細骨材を良好な状態で回収することができる。しかも、粗骨材と同程度の比重であるアルミナの球体をすりもみ媒体として使用する場合のように、すりもみ媒体の摩耗が問題になることもない。そして、粗骨材をすりもみ媒体として使用し、鋼球等のすりもみ媒体を使用していないので、すりもみ処理に要するコストの低減を図ることができる。さらに、篩等の簡単な手段で、すりもみ媒体としての粗骨材と、細骨材とを容易に分離することができる利点がある。 【0012】また、粗骨材としては、コンクリート塊からすりもみ処理により回収した粗骨材を利用することができるので、細骨材の回収を粗骨材の回収に続けて効率良く行うことができる。なお、粗骨材としては、コンクリート塊から再生したものではない砂利や砕石を用いてもよい。さらに、粗骨材がコンクリート塊から回収したものであれば、その表面にモルタルやセメントペーストが付着して残っている場合があったとしても、細骨材ミルでのすりもみ処理の過程で確実に排除することができる。そして、粗骨材が砕石である場合には、細骨材ミルですりもみ媒体として使われることにより、角部が丸く形成されたより良好な粗骨材に仕上げることができるという利点がある。なお、上記砕石としては、コンクリート塊から再生したものでも、再生したものではないものであってもよい。 【0013】請求項2に記載の発明においては、外筒の内壁面に掻き上げ部材を設けているので、外筒の回転に伴って、硬化モルタルや粗骨材等を所定の高さ位置まで確実に移動させてから落下させることができる。したがって、硬化モルタルから細骨材を分離するすりもみ処理の効率の向上を図ることができるとともに、均一で高品質の細骨材を再生することができる。 【0014】請求項3に記載の発明においては、外筒の内壁面に抵抗リングが設けられているので、粗骨材、硬化モルタル、硬化モルタルから分離された細骨材等が軸方向の下方に移動する際に、適度な抵抗が生じることになる。このため、粗骨材、硬化モルタル、細骨材等の軸方向への移動スピードが全体にわたって一定することになるので、硬化モルタルをむらなくすりもみ処理することができる。したがって、セメントペーストを細骨材から効率よくきれいに取り除くことができる。すなわち、均一で高品質の細骨材を効率よく回収することができる。なお、抵抗リングがない場合には、細骨材ミルの下流側の排出口から、粗骨材と細骨材とが交互に分かれて排出される現象が見られ、細骨材を回収する上での効率が問題視されていた。 【0015】請求項4に記載の発明においては、硬化モルタルをすりもみ処理することによって生じた微粉が空気の流れに乗って、外筒内から運び出されることになる。この場合、空気の流速が大きい場合にはより大きな粒径の微粉も運び出すことができる。このため、流速を制御することによって、例えば150μm以下の粒径の微粉のみを回収することが可能になる。したがって、微粉を粒径によって分級してから利用する場合には、その分級にかかる工数の削減を図ることができる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態としての細骨材ミルについて、この細骨材ミルを備えた骨材再生装置とともに説明する。図1において、1は破砕機であり、この破砕機1は、コンクリート建造物の解体によって得られたコンクリート廃材Aをさらに破砕して50mm以下のコンクリート塊Bを得るようになっている。破砕機1としては、例えば固定歯と可動歯との間にコンクリート廃材Aを挟んで破砕するジョークラッシャや、高速で回転するハンマーの衝撃力を利用してコンクリート廃材Aを破砕するハンマークラッシャや、コンクリート廃材Aを遠心力によって高速で飛散させることにより、すでに周囲に存在するコンクリート廃材Aやコンクリート塊Bに衝突させ、その際の衝撃力でコンクリート廃材Aを破砕する遠心破砕機等の乾式のものが用いられる。 【0017】破砕機1によって、50mm以下となったコンクリート塊Bは、最大寸法で5mm未満のものが篩2で選別されて廃材Cとして除かれた後、計量器3に送られることになる。計量器3で計量された5mm超で50mm以下のコンクリート塊Bは、加熱炉4に上から投入され、ここで100℃〜500℃、好ましくは300〜350℃の温度で約30分間加熱されることになる。なお、必ずしも5mm未満のコンクリート塊Bを廃材Cとして排除しなくてもよい。すなわち、5mmとは異なる大きさ未満のコンクリート塊Bを排除してもよく、また全く排除しなくてもよい。 【0018】加熱炉4は、連続処理方式でコンクリート塊Bを処理する充填型加熱炉によって構成されたものであって、垂直方向に立設された円筒状の炉本体4aを有し、この炉本体4aの下部に設けられた熱風導入部4bから高温の熱風(灯油の燃焼ガス)を供給することにより、コンクリート塊Bを加熱するようになっている。なお、熱風導入部4bに供給する熱風の温度は500℃以下、好ましくは450℃以下に抑えられている。また、熱風導入部4bの吹き出し口は、炉本体4aの中央部およびその中央部から半径方向に分散した複数の位置に設けられており、コンクリート塊Bの全体を均一な温度に加熱するようになっている。そして、熱風は、各コンクリート塊B間の空間部を通って上昇し、炉本体4aの上端部から排出されることになる。 【0019】なお、加熱炉4でコンクリート塊Bを加熱する温度を100〜500℃に設定したのは、100℃未満では、コンクリート塊B中のセメントペーストを脆弱化する上で効果が薄いとともに、セメントペースト等の脱水に多くの時間がかかるからである。また、500℃超の温度ではコンクリート塊中の粗骨材や細骨材に変質や劣化が生じるおそれがあるからである。そして、この点を考慮すると、実際に加熱する温度は、300〜350℃に設定することが好ましい。また、熱風導入部4bに供給する熱風の温度を500℃以下に設定したのは、粗骨材や細骨材が500℃超の温度に晒されるのを確実に防止するためである。そして、この点を考慮すると、熱風導入部4bに供給する熱風の温度は、450℃以下に設定することが好ましい。 【0020】また、熱風を得るための燃料としては、上述した灯油以外に、LPGや、A重油や、軽油等のダストの少ない燃焼ガスを生じるような燃料を用いてもよい。また、熱風としては、ダストの少ない何らかの排ガスや排熱を利用してもよい。 【0021】加熱炉4で加熱処理を受けた後のコンクリート塊Bは、炉本体4aの下方に配置されたテーブルフィーダ(図示せず)によって、順次排出されるとともに、粗骨材ミル5及び細骨材ミル6に順次送られることになる。 【0022】粗骨材ミル5は、二重ドラム型のもので構成されており、外ドラム51と、この外ドラム51の内側に同軸状に設けられた内ドラム52とを備えている。 【0023】外ドラム51および内ドラム52は、ともに円筒状の外周壁を有し、その軸線が供給口52a側から排出口52b、51a側に向けて水平に保持された状態で、その軸線回りに回転駆動されるようになっている。内ドラム52には複数の貫通孔が形成されているとともに、その外周に網目サイズが4.5mm程度の網部52cが巻き付けられている。網部52cは、内ドラム52内ですりもみによって生じた4.5mm以下のモルタル(硬化モルタル)Dを篩い分けて外ドラム51側に移動させるようになっている。すりもみ媒体53は、耐磨耗性を有する鋼球によって構成されたものであり、コンクリート塊Bに対する破砕、摩砕によって、粗骨材EとモルタルDとその他に分離するようになっている。なお、網目サイズは、上記のように4.5mmに設定したが、粗骨材と細骨材との分離を図るには5mm前後の大きさ、例えば4〜6mm程度の大きさに設定してもよい。 【0024】また、上記供給口52aは、粗骨材ミル5の軸線方向の一端における内ドラム52の内側に位置しており、排出口52bは、粗骨材ミル5の軸線方向の他端における内ドラム52の内側に位置しており、もう一つの排出口51aは、粗骨材ミル5の軸線方向の他端における内ドラム52と外ドラム51との間に位置している。このため、充填型加熱炉1から供給されたコンクリート塊Bは、供給口52aから内ドラム52内に入り、同内ドラム52内ですりもりされて粗骨材Eとなったものは排出口52bから排出されて細骨材ミル6に供給され、すりもみ時に内ドラム52から網部52cを介して外ドラム51側に流出したモルタルDは排出口51aから排出されて細骨材ミル6に供給されるようになっている。 【0025】また、粗骨材ミル5の他端側である下流側の端部には、排出口51a、52b側の周囲を囲むフード(図示せず)が設けられている。このフードは、排出口51a、52bから排出されるモルタルDおよび粗骨材Eをまとめて回収するようになっている。ここで回収された粗骨材EおよびモルタルDは、その混在した状態のまま細骨材ミル6に送られるようになる。また、上記フードは、後述する集塵装置7とは異なるが該集塵装置7と同様の集塵装置に連結されており、その集塵装置の吸引力を粗骨材ミル5内に作用させて、内ドラム52内および内ドラム52と外ドラム51との間に軸方向の空気の流れを生じさせるようになっている。そして、粗骨材ミル5内ですりもみ処理によって生じた微粉を、一定の流速の空気によって、一定の粒度のものを上記集塵装置に回収するようになっている。 【0026】細骨材ミル6は、図1〜図4に示すように、円筒状の外筒61を有し、その軸線方向が一方から他方に向かって水平に保持された状態で、その軸線回りに回転駆動されるようになっている。この細骨材ミル6は、粗骨材ミル5で分別されたモルタルDを、すりもみ媒体として粗骨材Eを用いてすりもみ処理するようになっている。このすりもみ処理により、モルタルDにおける細骨材Fからセメントペーストが取り除かれることになる。 【0027】外筒61には、図2に示すように、軸方向の一端に、上流側端面壁62が設けられ、軸方向の他端に、下流側端面壁63が設けられている。上流側端面壁62は、図2に示すように、外筒61の一端を閉塞するようになっており、その回転中心の位置には、粗骨材ミル5で回収された粗骨材EおよびモルタルDを外筒61に導入するためのパイプ62aが連結されている。このパイプ62aは、上流側端面壁62に対して回転自在になっている。 【0028】下流側端面壁63には、その回転中心位置に、円形の排出口63aが形成されている。この排出口63aの大きさは、外筒61内でその回転にともなってすりもみ処理され、徐々に下流側に移動してくる粗骨材Eおよび細骨材Fを排出することが可能な大きさに設定されている。 【0029】また、外筒61の内壁面には、図3および図4に示すように、軸方向に延在しかつ内方に矩形状に突出する掻き上げ部材64が複数設けられている。この掻き上げ部材64は、断面四角形状のフラットバーによって形成されており、周方向に等間隔に配置されている。 【0030】さらに、外筒61の内壁面には、縮径するように突出するダムリング(抵抗リング)65が複数設けられている。このダムリング65は、外筒61の内壁面から所定の高さに形成されたリング状の板によって形成されたものであり、外筒61の回転中心に対応する位置に円形の孔が形成されている。そして、このダムリング65は、上流側端面壁63と下流側端面壁62との間に一定の間隔をおいて5枚設けられている。 【0031】一方、外筒61の外壁面には、図2に示すように、軸方向の中央に対して左右対称となる位置に、外輪66が設けられている。また、各外輪66の下方には、図3および図4に示すように、外輪66の回転中心を挟んで左右の位置に支持輪601が設けられている。これらの支持輪601は、外輪66を回転自在に支持すべく、フレーム602に設置されている。フレーム602は、その一部を図示したものであるが、その全体は立方体状あるいは直方体状に枠組みされたもので構成されており、細骨材ミル6およびその附属部材等を一つのまとまったユニットとして保持するようになっている。 【0032】また、外筒61の外壁面には、図2に示すように、その軸方向の中央にスプロケット67が二列平行に設けられている。各スプロケット67は、外筒61に溶接されたブラケットリング68にボルトで固定されるようになっている。 【0033】そして、各スプロケット67は、図4に示すように、チェーン603を介して、駆動装置604のスプロケット604cによって駆動されるようになっている。駆動装置604は、ブラケット605上に設置されたモータ604aと、減速器604bと、この減速器604bの出力軸に固定されたスプロケット604cとを備えている。ブラケット605は、フレーム602に溶接により固定されている。 【0034】また、細骨材ミル6の下流側の端部は、図2に示すように、全体がフード606によって覆われている。フード606は、外筒61の外壁面に対して回転自在な状態で気密にシールされており、上部には、集塵装置7(図1参照)に連結された吸引口部606aが設けられており、下部には、排出口63aから排出される粗骨材Eおよび細骨材Fをまとめて回収するホッパ部606bが設けられている。また、ホッパ部606bの下側には、ダンパ607、608が上下二段に配置されている。 【0035】そして、フード606は、集塵装置7の吸引力を細骨材ミル6内に作用させることにより、パイプ62a内、外筒61内およびフード606内に、所定の流速の空気の流れを生じさせ、この流れによって、すりもみ処理や、粗骨材Eや細骨材Fを排出する際に生じた微粉を回収するようになっている。 【0036】また、フード606のホッパ部606bから排出される粗骨材Eおよび細骨材Fは、まず上側のダンパ607を開くことによって下方に移動し、この上側のダンパ607を閉じた後、下側のダンパ608を開くことによってさらに下方に移動するようになっている。すなわち、ダンパ607、608のいずれか一方を常に閉じておくことにより、フード606内を一定の負圧に維持するようになっている。 【0037】このため、集塵装置7の吸引力によって、外筒61内およびフード606内の空気の流速が一定に制御されるようになり、この空気の流れによって一定の粒径以下の微粉を集塵装置7で回収するようになっている。すなわち、空気の流速が大きければ大きいほど、粒径の大きな微粉も空気の流れに乗せて回収することができることから、空気の流速を所定の大きさに制御することにより、回収する微粉の粒度を調整することが可能になっている。なお、上述した粗骨材ミル5のフードも上記フード606と同様な構成になっており、該粗骨材ミル5から回収する微粉の粒度の調整が可能になっている。 【0038】また、下側のダンパ608から排出された粗骨材Eおよび細骨材Fは、その混合された状態のまま、骨材分級設備8に送られ、ここで細骨材Fと粗骨材Eとに分級されることになる。骨材分級設備8は、篩目が5mmの振動篩81を備えており、振動篩81を通過した骨材を細骨材Fとして回収し、振動篩81を通過せずに篩い上となった骨材を粗骨材Eとして回収するようになっている。 【0039】さらに、骨材分級設備8において生じた微粉も、一定の流速の空気によって、一定の粒度のものが上記集塵装置7や粗骨材ミル5の集塵装置とは異なる集塵装置に回収されるようになっている。 【0040】また、上述した粗骨材ミル5およびその附属部材も、上述したフレーム602と同様なフレームに設置され、一つのユニットを構成するものとなっている。このため、粗骨材ミル5を備えたフレームに隣接させて、細骨材ミル6を備えたフレーム602を設置するだけで、加熱後のコンクリート塊Bから粗骨材Eおよび細骨材Fを連続して再生する装置が完成することになる。同様にして、上述した破砕機1、計量器3、加熱炉4、集塵装置7、骨材分級設備8等も、フレーム602と同様のフレームに設置されてユニット化されている。したがって、各フレームをそれぞれ所定の位置に配置することにより、コンクリート廃材Aから、粗骨材Eおよび細骨材Fを再生するとともに、セメントペースト分を有する微粉を回収する装置が完成することになる。 【0041】次に、上記のように構成された骨材再生装置の作用効果を説明する。この骨材再生装置におては、5mm以上のコンクリート塊Bを充填型加熱炉4で加熱処理しているので、熱風が各コンクリート塊Bの間を流れやすくなる。このため、コンクリート塊Bの加熱時間の短縮を図ることができるとともに、例えば300〜350℃の目標とする温度にほぼ均一に加熱することができる。したがって、加熱炉4に投入したすべてのコンクリート塊Bについて、セメントペーストを均一に脱水脆弱化させることができるので、粗骨材ミル5や細骨材ミル6におけるすりもみ処理工程において、セメントペーストを粗骨材Eや細骨材Fから効率よくきれいに落とすことができる。なお、5mmとは異なる寸法以上のコンクリート塊Bを充填型加熱炉4で加熱処理してもよいが、その場合には、その寸法によって通風抵抗が変化することになる。また、全てのコンクリート塊Bを充填型加熱炉4で加熱処理した場合には、通風抵抗が増大するが、熱風の流量制御により正常な運転が妨げられることはない。 【0042】また、粗骨材ミル5においては、モルタルDが網部52cから外ドラム51側に移動するので、外ドラム51内において、例えばモルタルD中に含まれる細骨材が鋼球のすりもみ媒体53によって過度に粉砕されるのを防止することができる。また同時に、モルタルDが外ドラム51側に排出される結果、これらのモルタルDが内筒52内においてクッションとなるのを極力避けることができるので、すりもみ媒体53の力をコンクリート塊Bや粗骨材に効果的に伝えることができる。したがって、モルタルDやセメントペーストが綺麗に排除された高品質の粗骨材を極めて効率よく回収することができる。 【0043】一方、細骨材ミル6においては、粗骨材Eをすりもみ媒体として使用し、鋼球等のすりもみ媒体を使用していないので、すりもみ処理に要するコストの低減を図ることができるとともに、細骨材Fが鋼球等の比重の大きなすりもみ媒体によってさらに細かく粉砕されてしまうのを防止することができる。したがって、細骨材Fを良好な状態で回収することができる。しかも、粗骨材Eと同程度の比重であるアルミナの球体をすりもみ媒体として使用する場合のように、すりもみ媒体の摩耗が問題になることもない。また、振動篩81のような簡単な手段で、すりもみ媒体としての粗骨材Eと、細骨材Fとを容易に分離することができる利点がる。 【0044】また、コンクリート塊Bからすりもみ処理により分離した粗骨材Eをそのまますりもみ媒体として利用しているので、細骨材Fの回収を粗骨材Eの回収に続けて効率良く行うことができる。しかも、粗骨材Eの表面にモルタルやセメントペーストが残っていることがあっても、そのモルタルやセメントペーストを細骨材ミル6におけるすりもみ処理で確実に取り除くことができる。そして、粗骨材Eが砕石を用いたものであれば、細骨材ミル6ですりもみ媒体として使われることにより、角部が丸く形成されたより良好な粗骨材に仕上げることができるという利点がある。 【0045】さらに、外筒61の内壁面に掻き上げ部材64を設けているので、外筒61の回転に伴って、モルタルDや粗骨材E等を所定の高さ位置まで確実に移動させてから落下させることができる。したがって、モルタルDから細骨材Fを分離するすりもみ処理の効率の向上を図ることができるとともに、均一で高品質の細骨材Fを回収することができる。 【0046】そしてさらに、外筒61の内壁面にダムリング65が設けられているので、粗骨材E、モルタルD、モルタルDから分離された細骨材F等が外筒61の回転に伴って下流側に移動する際に、適度な抵抗が生じることになる。このため、粗骨材E、モルタルD、細骨材F等の軸方向への移動スピードが外筒61内の軸方向の全体にわたって一定したものとなるので、モルタルDをむらなくすりもみ処理することができる。したがって、セメントペーストを細骨材Fから効率よくきれいに取り除くことができる。すなわち、均一で高品質の細骨材Fを効率よく回収することができる。 【0047】また、すりもみ処理することによって生じた微粉が空気の流れに乗って、外筒61内から運び出されることになる。この場合、空気の流速が大きい場合にはより大きな粒度の微粉も運び出すことができる。このため、流速を制御することによって、例えば150μm以下の微粉を回収することが可能になる。したがって、微粉を粒径によって分級することによって利用する場合には、その分級にかかる工数の低減を図ることができる。粗骨材ミル5や骨材分級設備8から回収する微粉についても同様である。 【0048】なお、上記実施の形態においては、ダムリング65を5枚設けた例を示したが、このダムリング65は、少なくとも1枚以上であればよい。すなわち、ダムリング65が1枚あれば、粗骨材E、モルタルD、細骨材F等に対して所定以上の移動抵抗を与えることができるからである。また、ダムリング65を、外筒61の軸方向に間隔をおいて2枚以上設けることにより、当該外筒61が軸方向に長い場合でも、その軸方向の全体にわたってより一定した移動抵抗を与えることができる。 【0049】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4に記載の発明によれば、粗骨材をすりもみ媒体として使用しているので、落下による衝撃力を充分小さく抑えることができる。したがって、硬化モルタルから細骨材を良好な状態で回収することができる。しかも、粗骨材と同程度の比重であるアルミナの球体をすりもみ媒体として使用する場合のように、すりもみ媒体の摩耗が問題になることもない。そして、粗骨材をすりもみ媒体として使用し、鋼球等のすりもみ媒体を使用していないので、すりもみ処理に要するコストの低減を図ることができる。さらに、篩等の簡単な手段で、すりもみ媒体としての粗骨材と、細骨材とを容易に分離することができる利点がある。 【0050】請求項2に記載の発明によれば、外筒の内壁面に掻き上げ部材を設けているので、外筒の回転に伴って、硬化モルタルや粗骨材等を所定の高さ位置まで確実に移動させてから落下させることができる。したがって、硬化モルタルから細骨材を分離するすりもみ処理の効率の向上を図ることができるとともに、均一で高品質の細骨材を再生することができる。 【0051】請求項3に記載の発明によれば、外筒の内壁面に抵抗リングが設けられているので、粗骨材、硬化モルタル、細骨材等の軸方向の移動スピードが全体にわたって一定になる。したがって、硬化モルタルをむらなくすりもみ処理することができるので、均一で高品質の細骨材を効率よく回収することができる。 【0052】請求項4に記載の発明によれば、硬化モルタルをすりもみ処理することによって生じた微粉が空気の流れに乗って、外筒内から運び出されることになる。この場合、空気の流速が大きい場合にはより大きな粒径の微粉も運び出すことができる。このため、空気の流速を制御することによって、所定の大きさ以下の粒径の微粉のみを回収することが可能になる。したがって、微粉を粒径によって分級してから利用する場合には、その分級にかかる工数の低減を図ることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006264 【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区大手町1丁目5番1号
|
| 【出願日】 |
平成13年11月29日(2001.11.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096862 【弁理士】 【氏名又は名称】清水 千春 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−164772(P2003−164772A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月10日(2003.6.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−364124(P2001−364124) |
|