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【発明の名称】 反応塔内使用済み触媒の抜出し方法
【発明者】 【氏名】川上 勝彦
【住所又は居所】東京都新宿区高田馬場2−1−2 ソフタード工業株式会社内

【氏名】澤村 信義
【住所又は居所】東京都新宿区高田馬場2−1−2 ソフタード工業株式会社内

【要約】 【課題】作業効率の向上およびコスト低減を図れ、触媒の回収の歩留まりを向上させることができる反応塔内触媒の抜出し方法を提供する。

【解決手段】反応塔1内の使用済みの触媒100に、その上端から反応塔1下部の触媒抜き出し口13に連通する貫通穴15をあけた後、触媒100を、貫通穴15内を通過可能な大きさに破砕するとともに、破砕された触媒100Aを貫通穴15内に投入し、かつ、触媒抜き出し口13から抜き出す反応塔内使用済み触媒の抜出し方法とする。そのため、破砕した触媒を貫通穴に投入すれば、その触媒は、自然落下により触媒抜き出し口から抜き出されるので、作業効率を向上させることができ、また、反応塔上部から破砕した触媒を真空装置により吸引しなくてもよくなるので、真空装置が不要となり、コスト低減を図れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 使用済みの触媒を反応塔内部から抜出す反応塔内使用済み触媒の抜出し方法であって、前記反応塔内の前記使用済みの触媒に、その上端から前記反応塔下部の触媒抜き出し口に連通する貫通穴をあけた後、前記触媒を、前記貫通穴の上端近傍の触媒から前記貫通穴内を通過可能な大きさに破砕するとともに、破砕された触媒を順次前記貫通穴内に投入し、かつ、前記触媒抜き出し口から抜き出すことを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
【請求項2】 請求項1に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記貫通穴は、前記触媒の上端から前記反応塔の長さ方向中心を通ってあけられる鉛直穴と、この鉛直穴の端部に連続するとともに前記触媒抜き出し口とにわたりかつ前記長さ方向中心に対して斜めにあけられる斜め穴とで形成され、前記鉛直穴は、前記触媒中を当該触媒の上端から前記斜め穴の一端との交点に向けて直進可能なボーリングヘッドによりあけられ、このボーリングヘッドは、パイプ部材と、このパイプ部材の先端かつ外周に設けられる掘削部材とで構成され、この掘削部材は、穴あけ方向前側が先細り状とされるとともに掘削部とされかつ先端がドリル部を形成し、かつ、回転したとき前記パイプ部材の外径より大径穴加工が可能とされ、前記掘削部材により前記鉛直穴をあける際に生じる触媒の掘削粒は、前記パイプ部材の内部から真空吸引されることを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
【請求項3】 請求項2に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記ボーリングヘッドの前記パイプ部材には、当該パイプ部材とほぼ同じ外径を有し、かつ、連結可能な複数本の連結パイプが連結可能とされ、前記鉛直穴の穴あけは、前記ボーリングヘッドの前記パイプ部材に前記連結パイプを順次継ぎ足しながら行うことを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記斜め穴は、前記鉛直穴をあける前にあけられることを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
【請求項5】 請求項1に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記貫通穴は、前記触媒の上端から前記触媒抜き出し口まで連通する鉛直穴で形成され、この貫通穴は、前記触媒抜き出し口に着脱可能に設けられ前記触媒中を下端から上端に向けて直進可能なボーリングヘッドによりあけられ、このボーリングヘッドは、パイプ部材と、このパイプ部材の先端かつ外周に設けられる掘削部材とで構成され、この掘削部材は、上端側が先細り状とされるとともに先端がドリル部を形成し、かつ、回転したとき前記パイプ部材の外径より大径穴加工が可能とされていることを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
【請求項6】 請求項5に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記ボーリングヘッドの前記パイプ部材には、当該パイプ部材とほぼ同じ外径を有し、かつ、連結可能な複数本の連結パイプが連結可能とされ、前記貫通穴の穴あけは、前記ボーリングヘッドの前記パイプ部材に前記連結パイプを順次継ぎ足しながら行うことを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油精製プラントや化学プラント等の反応塔等内に融着固化した使用済みの触媒を抜出す反応塔内使用済み触媒の抜出し方法に関する。
【0002】
【背景技術】石油精製プラントや化学プラント等では、化学反応を促進させるために、各種の触媒が利用されている。この触媒は、原料流体を流通させる反応塔の内部に充填することにより使用される。このような触媒は、炭化物、金属等の堆積に基づく被毒による活性の低下、機械的強度の低下による破砕、および機器の修繕あるいは検査等のため、反応塔から抜出す必要がある。この触媒の抜出し作業は、プラント稼働停止期間を最小に抑える必要から工期を短縮するように行われなければならない。
【0003】また、使用中の触媒は還元性雰囲気にあるものが多く、これを触媒交換のために大気に開放すると、触媒の使用中に付着した炭化物、硫黄等が触媒の酸化のため発熱する可能性があり、それに伴い発生する種々の悪条件の人体への影響、さらには、触媒の粉塵による人体への影響等を防止しながら適切な抜出し作業をしなければならない。また、大型の反応塔においては、触媒の酸化による発火等を防止するために反応機内に窒素ガスを供給し、窒素ガス雰囲気下で作業を行うこともある。
【0004】従来、反応塔内の使用済み触媒を抜出す形式として、まず、反応塔の触媒抜出し口を開放し、内部の触媒を抜出せるか否か検査し、反応塔の下部に設けられている触媒抜出し口から抜出せるときはそこから抜出すが、触媒が固結していて、触媒抜出し口から抜出せないような場合に、反応塔のトップのマンホール外部からのバキューム抜出しを行う形式が知られている。このバキューム抜出し形式では、バキューム抜出し作業に先立ち、重油等の被反応原料を抜き取った後、固結している触媒をスコップ等により、また、特に固い場合は、エア、油圧等で駆動されるピック等を用いて破砕している。そして、破砕して細かくなった触媒を、例えばバキューム吸引ホースにてマンホール外部より吸い込み、ホッパ等に排出するような構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、反応塔内の触媒は固結した状態とはいえ、大気に開放すると、触媒に付着した炭化物等が酸化、発熱するおそれもあり、反応塔内の温度が高く作業が困難となる。また、窒素ガス雰囲気下での作業のこともあるため、反応塔内での作業が困難となる。そのため、反応塔内の触媒の抜出し作業に多くの時間がかかり、作業効率が悪く、ひいては、プラントの停止時間を長引かせる原因となっている。
【0006】また、従来のバキューム吸引による触媒抜出し形式では、破砕しながらバキューム吸引ホースで吸引しているが、吸引ホースで吸引できるように、ある程度細かく破砕する必要があり、その上、破砕した場所までバキューム吸引ホースを常に引っ張って移動させなくてはならない。そのため、複数人の作業者が必要となり、また、作業効率も悪いという問題がある。さらに、特殊なバキューム装置が必要となるので、その分の経費が余分にかかるものとなっている。また、触媒が猛烈なスピードで吸引されるため、吸引中に触媒同士が衝突しあってさらに細かく破砕されて粉末状となることが多く、これにより、おおよそ20%の触媒のロスが生じており、触媒の再使用に際しての、回収の歩留まりが悪いという問題もある。
【0007】本発明の目的は、作業効率の向上およびコスト低減を図れ、触媒の回収の歩留まりを向上させることができる反応塔内触媒の抜出し方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、反応塔内から使用済みの触媒を抜出すために、破砕した触媒を、重力を利用して、つまり自然落下させて抜出すものである。具体的には、請求項1に記載の発明は、使用済みの触媒を反応塔内部から抜出す反応塔内使用済み触媒の抜出し方法であって、前記反応塔内の前記使用済みの触媒に、その上端から前記反応塔下部の触媒抜き出し口に連通する貫通穴をあけた後、前記触媒を、前記貫通穴の上端近傍の触媒から順次前記貫通穴内を通過可能な大きさに破砕するとともに、破砕された触媒を前記貫通穴内に投入し、かつ、前記触媒抜き出し口から抜き出すことを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法である。
【0009】このような本発明によれば、触媒に貫通穴をあけ、貫通穴の上端近傍の触媒から順次破砕した後、破砕した触媒を貫通穴に投入すれば、その触媒は、自然落下により触媒抜き出し口から抜き出される。その結果、破砕した触媒を貫通穴内に投入するだけで抜出すことができるので、作業効率を向上させることができ、また、従来のように、反応塔上部から破砕した触媒を真空装置により吸引しなくてもよくなるので、真空装置が不要となり、コスト低減を図ることができる。また、破砕された触媒は貫通穴内に投入され、落下して抜出されるので、従来のように、猛烈なバキューム吸引スピードのために生じる触媒同士が衝突しあい、さらに細かく破砕されることを防止できる。従って、触媒のロスを少なくすることができ、再利用できる触媒の回収の歩留まりを向上させることができる。
【0010】以上において、貫通穴の大きさ(穴径)は限定されないが、作業者が、固結した使用済みの触媒を大まかに破砕し、かつ、その破砕した触媒を、容易に投入し、落下させることができる程度の大きさ、例えば、200φ〜500φ程度の大きさにあけられていることが好ましい。また、貫通穴はどのような方法であけてもよく、例えば、先端に掘削刃を有するボーリング装置、あるいは、スクリュー状のボーリング装置を使用してあけてもよい。さらに、貫通穴は、反応塔が多段層からなるものであるとき、例えば全段にわたって同じ穴径であけてもよく、あるいは上段を大径にあけ、その他を小径にあけてもよい。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記貫通穴は、前記触媒の上端から前記反応塔の長さ方向中心を通ってあけられる鉛直穴と、この鉛直穴の端部に連続するとともに前記触媒抜き出し口とにわたりかつ前記長さ方向中心に対して斜めにあけられる斜め穴とで形成され、前記鉛直穴は、前記触媒中を当該触媒の上端から前記斜め穴の一端との交点に向けて直進可能なボーリングヘッドによりあけられ、このボーリングヘッドは、パイプ部材と、このパイプ部材の先端かつ外周に設けられる掘削部材とで構成され、この掘削部材は、穴あけ方向前側が先細り状とされるとともに掘削部とされかつ先端がドリル部を形成し、かつ、回転したとき前記パイプ部材の外径より大径穴加工が可能とされ、前記掘削部材により前記鉛直穴をあける際に生じる触媒の掘削粒は、前記パイプ部材の内部から真空吸引されることを特徴とするものである。
【0012】このような本発明によれば、ドリル部で先端穴をあけた後、掘削部材の掘削部で穴あけが行われ、掘削部材により鉛直穴があけられる際に生じる掘削粒は、パイプ部材の内部から真空吸引されるので、掘削粒のからみつき等による掘削部材への悪影響が出ず、鉛直穴の穴あけ作業が容易となる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記ボーリングヘッドの前記パイプ部材には、当該パイプ部材とほぼ同じ外径を有し、かつ、連結可能な複数本の連結パイプが連結可能とされ、前記鉛直穴の穴あけは、前記ボーリングヘッドの前記パイプ部材に前記連結パイプを順次継ぎ足しながら行うことを特徴とするものである。このような本発明によれば、反応塔の高さに応じて、連結パイプを順次継ぎ足しながら穴あけを行えるので、連結パイプ自体の長さを必要以上に長くせずにすみ、その結果、連結パイプの取り扱いが容易となる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記斜め穴は、前記鉛直穴をあける前にあけられることを特徴とするものである。このような本発明によれば、鉛直穴をあけるに際して、斜め穴に突き当たるまでボーリングヘッドの掘削部を進めればよいので、鉛直穴の穴あけ終了を容易に確認することができる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記貫通穴は、前記触媒の上端から前記触媒抜き出し口まで連通する鉛直穴で形成され、この貫通穴は、前記触媒抜き出し口に着脱可能に設けられ前記触媒中を下端から上端に向けて直進可能なボーリングヘッドによりあけられ、このボーリングヘッドは、パイプ部材と、このパイプ部材の先端かつ外周に設けられる掘削部材とで構成され、この掘削部材は、上端側が先細り状とされるとともに先端がドリル部を形成し、かつ、回転したとき前記パイプ部材の外径より大径穴加工が可能とされていることを特徴とするものである。
【0016】このような本発明によれば、触媒中の貫通穴が、ボーリングヘッドを触媒の下端から上端に向けて直進させてあけられるので、ボーリングヘッドによる掘削粒は自然落下する。その結果、掘削粒をパイプ部材内部から真空吸引する必要がなくなり、コスト低減を図ることができる。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記ボーリングヘッドの前記パイプ部材には、当該パイプ部材とほぼ同じ外径を有し、かつ、連結可能な複数本の連結パイプが連結可能とされ、前記貫通穴の穴あけは、前記ボーリングヘッドの前記パイプ部材に前記連結パイプを順次継ぎ足しながら行うことを特徴とするものである。このような本発明によれば、反応塔の高さに応じて、連結パイプを順次継ぎ足しながら穴あけを行えるので、連結パイプ自体の長さを必要以上に長くせずにすみ、その結果、連結パイプの取り扱いが容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、第1実施形態の触媒抜き出し方法が適用される反応塔1は、2種以上の物質を定められた温度、圧力条件で反応させるものであり、ヘッド側に設けられる第1のトレー2、この第1のトレー2の下方に所定間隔をあけて設けられる第1の仕切板5、この第1の仕切板5の下方に所定間隔をあけて設けられる第2の仕切板6を備えている。また、第1の仕切板5および第2の仕切板6の直下には、それぞれ第2、第3のトレー3,4が設けられている。
【0019】このような第1のトレー2と第1の仕切板5との間が上段ベッド7とされ、第2のトレー3と第2の仕切板6との間が中間ベッド8とされ、第3のトレー4の下方が下段ベッド9とされており、これにより、反応塔1は、三層構造となっている。そして、上段ベッド7、中間ベッド8および下段ベッド9には、それぞれ、所定の触媒100が充填されている。また、上段ベッド7と中間ベッド8との間、および中間ベッド8と下段ベッド9との間において、第1の仕切板5および第2の仕切板6にはトランスファパイプ10,11がそれぞれ設けられ、これらのトランスファパイプ10,11は、それぞれ、第2、第3のトレー3,4を越えて中間ベッド8側、下段ベッド9側に延びている。なお、トランスファパイプ10,11のサイズは、内径が例えば300mm程度となっている。
【0020】この反応塔1の上部にはマンホール1Aが設けられ、下部には触媒抜出し口である触媒抜き出しノズル13が、反応塔1の中心に対して斜めに向いて設けられている。また、反応塔1内の触媒抜出し作業において、内部の触媒が固結しているときは、その触媒に酸化防止の皮膜を形成するために、マンホール1Aから油またはケミカルが注入され、その後、固結した触媒を破砕するために、例えばエアピックを使用する際は、マンホール1Aから導圧ホースが差し入れられるようになっている。
【0021】第1実施形態の触媒抜き出し方法は、反応塔1の内部の使用済み触媒100に同一径の貫通穴15をあけ、その後、貫通穴15上端近傍の触媒100から順に破砕し、破砕した触媒を貫通穴15に投入して触媒抜き出しノズル13から抜き出すものである。貫通穴15は、反応塔1の中心を通り、上段ベッド7の上端から下段ベッド9の下部まで達する鉛直穴16と、この鉛直穴16に連通するとともに、触媒抜き出しノズル13とにわたってあけられた斜め穴17とにより形成されている。
【0022】触媒100に、貫通穴15の鉛直穴16をあけるための触媒穴あけ装置20は、ボーリングヘッド21と、このボーリングヘッド21を回転かつ押圧可能に駆動させる駆動手段30と、ボーリングヘッド21により貫通穴15の鉛直穴16をあける際に生じる触媒の掘削粒を、ボーリングヘッド21を構成するパイプ部材22の内部から真空吸引する真空吸引手段40とを備えて構成され、さらに、ボーリングヘッド21には、複数本の連結パイプ28が順次連結されるようになっている。この連結パイプ28は、パイプ部材22と同じサイズのものが使用され、例えば、1.5m〜2.0mの長さに形成されている。
【0023】ボーリングヘッド21は、図2に示すように、前記パイプ部材22と、このパイプ部材22の外周、かつ、穴あけ方向先端に設けられ触媒100に穴をあける掘削部材23とを含み形成されている。パイプ部材22は、例えば5B(139.8mm)サイズのものを使用し、所定長さに形成されており、穴あけ方向先端は、全周にわたって鋸刃状に形成されている。
【0024】掘削部材23は、それぞれ両端に傾斜部を有する4枚のプレート部材23A〜23Dを、パイプ部材22の外周に十文字状に設けて形成され、穴あけ方向前側には、それぞれ、反応塔1の中心線に向かって傾斜する傾斜部24が形成されている。この傾斜部24には、傾斜方向とほぼ直交する方向に鋸刃状の切り込み部が形成され、この切り込み部に図示しない所定のカッターが取り付けられ、これにより掘削部24Aが形成されている。そして、掘削部24Aによりあけられる穴の外径は、例えば220φとなっている。また、傾斜部24の先端側端部は平坦となっており、この平坦部にドリル部としてのドリル25が溶接等により固着されている。従って、ボーリングヘッド21を押圧しながら回転させると、ドリル25が触媒100に細穴をあけ、掘削部24Aがその細穴を拡げながら220φの鉛直穴16があけられていくことになる。
【0025】また、掘削部材23の後端側(穴あけ方向と反対側;図2において上側)には、各プレート部材23A〜23Dの先端の傾斜部24とほぼ同じ傾斜が後端側に延びて形成され、この傾斜部26は、ボーリングヘッド21を鉛直穴15から抜くとき、各プレート部材23A〜23Dの後端側端部が、既にあけられた鉛直穴16の周壁に干渉して抜きにくくなることを防止するガイド部となっている。
【0026】ボーリングヘッド21と連結パイプ28との連結は、例えばねじ結合により連結されている。すなわち、ボーリングヘッド21のパイプ部材22の一端部に例えば雌ねじ22Aが切られており、接続する連結パイプ28の他端部に雄ねじ28Aが切られ、これらの雄ねじ28Aおよび雌ねじ22Aを螺合させることで、ボーリングヘッド21と連結パイプ28とが連結されるようになっている。また、順次継ぎ足しされる連結パイプ28同士も、上記ボーリングヘッド21と連結パイプ28との連結と同じように、ねじ結合により連結されている。
【0027】前記鉛直穴16は、触媒100の上端から鉛直方向に下部所定位置まであけられるため、鉛直穴16の下端と、触媒抜き出しノズル13との間には依然として触媒が残っている状態である。そこで、前述のように斜め穴17があけられるようになっている。この斜め穴17の穴あけは、図示しないが、例えば、スクリューオーガヘッドを用いて行われるようになっている。この斜め穴17は、前記鉛直穴16をあける前にあけておくことが好ましいが、鉛直穴16をあけた後にあけてもよいし、あるいは、両者を併行してあけてもよい。
【0028】以上のようなボーリングヘッド21は、前述のように、駆動手段30により駆動されるようになっている。すなわち、駆動手段30は、反応塔1の上部マンホール1Aに着脱可能に取り付けられ、ガイド柱31に沿って上下動する加圧部本体32を備えている。この加圧部本体32は、モータ33の駆動による加圧機構および回転駆動機構により、上下動と加圧が可能となっている。なお、加圧部本体32の上下動は、例えばラックとピニオンとの噛合により行われるようになっている。
【0029】加圧部本体32には、連結パイプ28の一端が、図示しないスイベルジョイント等を介して連結される固定パイプ34が設けられており、この固定パイプ34の他端はベンド状とされ、その先端に吸引用ホース41が接続され、この吸引用ホース41は真空装置に接続され、これらにより前記真空吸引手段40が構成される。従って、このような固定パイプ34に順次連結パイプ28を継ぎ足して行く際は、加圧部本体32を、ストロークの最上限位置まで上昇させておいて、マンホール1Aの上面に現れている連結パイプ28の他端のねじ部に、新しく継ぎ足す連結パイプ28の一端をねじ込んで連結し、新しく継ぎ足す連結パイプ28の他端を、固定パイプ34の一端にねじ込んで連結することにより行われる。
【0030】反応塔1の第1のトレー2の上面には、ボーリングヘッド21による穴あけ作業時の、ボーリングヘッド21の心ぶれを防止する心ぶれ防止手段45が設けられている。心ぶれ防止手段45は、連結パイプ28に対して径方向に均等配置された支持具を介して設けられた、例えば、3個のローラ部材で構成され、それぞれのローラ部材は連結パイプ28の外周に当接し、かつ、回転しながら連結パイプ28を中心側に押圧して連結パイプ28、つまりボーリングヘッド21の心ぶれを防止できるようになっている。
【0031】次に、図3を参照して、反応塔1内の使用済み触媒の抜き出し方法を説明する。まず、触媒抜き出し作業に先だって、作業者は、反応器の運転停止後、完全に冷却した反応器1から重油等の被反応原料を抜き取った後、トップのマンホール1Aから油またはケミカル、あるいは油およびケミカルを注入し、反応器1内の触媒に酸化防止の皮膜を形成する(不動態化処理)。あるいは、反応器1の運転を停止する過程において不動態化処理を行っておく。その後、固結した触媒を破砕するために、例えばエアピックを使用する際は、マンホール1Aから導圧ホースを差し入れておく。
【0032】マンホール1Aのフランジに駆動手段30を設置し、この駆動手段30の加圧部本体32をストロークの最大限上方に位置させておく。その位置で固定パイプ34に、ボーリングヘッド21の掘削部24Aのドリル25が触媒100の上端部に接近するまで、適宜連結パイプ28を連結し、かつ、その連結パイプ28にパイプ部材22を連結する。その後、加圧部本体32を下降させ、ボーリングヘッド21のドリル25により、触媒100の上端部に細穴をあける。この際、ボーリングヘッド21のパイプ部材22または連結パイプ28を、心ぶれ防止手段45の3個のローラ部材に内接させ、ボーリングヘッド21をガイドさせる。
【0033】引き続き駆動手段30の加圧部本体32を下降させて、ドリル25であけた細穴を掘削部24Aで拡げながら、触媒100に徐々に穴をあけていく。加圧部本体32がストロークの最下限位置まで下降したら、加圧部本体32の固定パイプ34と連結パイプ28との連結を外し、次いで、加圧部本体32を最上限位置まで上昇させた後、マンホール1Aの上方位置に現れている連結パイプ28に、所定長さの継ぎ足し用連結パイプ28の一端をねじ込んで連結するとともに、その連結パイプ28を加圧部本体32の固定パイプ34に連結する。
【0034】その後、前記と同じように、加圧部本体32をストロークの最下限位置まで下降させ、継ぎ足した連結パイプ28の長さの分だけ、触媒100に穴を掘り進む。以下、順次連結パイプ28を継ぎ足し、上段ベッド7から下段ベッド9の斜め穴17の一端に通じる位置まで穴あけを行い、鉛直穴16をあける。一方、反応塔1の下部においては、触媒抜き出しノズル13の蓋を開いて、スクリューオーガ式の穴あけ機により、反応塔1のほぼ中心線位置まで達する斜め穴17をあけておく。触媒100中に、その上端から下端の触媒抜き出しノズル13に至る貫通穴15があけられたら、上記と逆の動作で、連結パイプ28等を順次外し、ボーリングヘッド21をマンホール1Aの外に引き出すとともに、固定パイプ34との連結を外す。
【0035】その後、第1のトレー2の中央部の一部を取り外し、作業者は、上段ベッド7の触媒100の上で、エアピック等を使用して、触媒100を、貫通穴15内を落下できる大きさに破砕するとともに、破砕した触媒100Aを順次貫通穴15内に投入する。上段ベッド7の触媒100を全て破砕し、かつ、貫通穴15内に投入して、触媒抜き出しノズル13から抜き出したら、第1の仕切板5および第2のトレー3の中央部の一部を取り外し、次いで、前述と同じように、中段ベッド8の触媒100を破砕し、破砕したその触媒100Aを貫通穴15内に投入して抜き出す。引き続き、下段ベッド9の触媒100を抜き出し、反応塔1内の触媒抜き出しをすべて終了する。
【0036】このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1) 反応塔1内の触媒100をエアピック等で破砕した後、破砕したその触媒100A(図3参照)を、触媒100にあけられ、かつ、触媒抜き出しノズル13に連通する鉛直穴16内に投入するだけで抜出すことができる。従って、従来のように、破砕したものをバキューム吸引により反応塔1の外部に抜き出す場合と比べて、吸引作業を行わなくてもよいので、手間が少なくてすみ、作業効率を向上させることができるとともに、人手も少なくてすむことから、人件費を軽減でき、コスト低減を図ることもできる。
【0037】(2) 反応塔1内の触媒100に触媒抜き出しノズル13に連通する鉛直穴16をあけ、そこに破砕した触媒100Aを投入するだけで抜出すことができるので、従来のバキューム吸引による抜き出しに比べ、バキューム装置のような特殊な装置が不要となり、その分の経費がかからないことから、コスト低減を図ることができる。
(3) ボーリングヘッド21の掘削部24Aにより、触媒100に穴あけを行う際に生じる掘削粒は、連結パイプ28およびパイプ部材22の外径と、ボーリングヘッド21における掘削部材23の外径との隙間から得られる空気を利用して、パイプ部材22の内部からバキューム吸引されるので、掘削粒が掘削部材23等に絡まって隙間に詰まることがなく、穴あけ作業が容易となる。
【0038】(4) 反応塔1内の触媒100に斜め穴17に達する深い鉛直穴16をあける際、ボーリングヘッド21に連結パイプ28を順次継ぎ足して行っており、連結パイプ28は、例えば1.5m〜2m程度の長さに形成されているので、連結パイプ28の取り扱いが容易であり、その結果、連結パイプ28の連結作業、取り外し作業が容易となる。
(5) 破砕された触媒100Aは、貫通穴15内を落下できる大きさになっているので、その大きさで抜き出すことができ、回収の歩留まりが100%近くなり、これにより、触媒の再利用を効率よく行える。
【0039】次に、図4に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。この実施形態を含み、以下の実施形態において、第1実施形態と同じ構造、同一部材には、同一符号を付すとともに、それらの詳細な説明は省略または簡略化する。本実施形態は、上段ベッド7内の触媒100にあける穴を前記第1実施形態より大きくした点が異なるのみである。
【0040】上段ベッド7内の触媒100にあける大径穴56は、図5に示すような、例えば、500φの外径を有するオーガヘッド57であけられるようになっている。このオーガヘッド57は、所定の外径のパイプ部材22の先端にヘッド部材58を取り付けて形成されており、ヘッド部材58は、例えば4枚の羽根部材58A〜58Dを十文字状に配置して形成されている。ヘッド部材58の先端側には、鋸刃状の切り込み部に所定のカッターを取り付けて形成された掘削部54Aが設けられ、掘削部54Aの先端にはドリル55が設けられた構成となっている。また、オーガヘッド57も前記駆動手段30により駆動されるようになっている。そして、第1のトレー2は、例えば中央部の一部を取り外すことで、オーガヘッド57を通過させることができるようになっている。また、中段ベッド8および下段ベッド9の触媒100には、前記鉛直穴16と斜め穴17からなる貫通穴15があけられている。
【0041】このような第2実施形態において使用済み触媒の抜き取りを行うには、まず、第1のトレー2の中央部の一部を取り外して、オーガヘッド57を通した後、駆動手段30によりオーガヘッド57を下降させて500φの大径穴56をあける。次いで、前記ボーリングヘッド21を、大径穴56でガイドさせながら挿通させて、前記第1実施形態と同じような手順により、中段ベッド8、下段ベッド8の触媒100中に、鉛直穴16と斜め穴17でなる貫通穴15をあける。そして、貫通穴15をあけた後、破砕した触媒100Aを順次貫通穴15に投入して、触媒抜き出しノズル13から抜き出す。
【0042】このような第2実施形態によれば、前記(1) 〜(5) と同様の効果の他、次のような効果がある。
(6) 上段ベッド7内の触媒100に、オーガヘッド57により前記鉛直穴16より大きな穴、例えば、500φの大径穴56があけられているので、ボーリングヘッド21をその大径穴56からトランスファパイプ10に挿入しやすく、中間ベッド8の触媒100に対して、正確に鉛直方向の位置決めができる。
(7) 上段ベッド7内の触媒100に大径穴56があけられているので、上段ベッド7から下段ベッド9まで、大径穴56より小径の鉛直穴16があけられている前記第1実施形態に比べて、大径穴56をあけた時点で、大径穴56と鉛直穴16とにおける径の差の分だけ、触媒100を抜き出したことになり、結果的に少しだけでも抜き出し作業を早めることができる。
【0043】次に、図6に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、上段ベッド7内の触媒100をエアピック等で破砕するとともに、反応塔1の上部マンホール1Aから、従来のようにバキュームホースで抜き出した後、中段ベッド8内の触媒100に、前記第2実施形態の上段ベッド7と同じように500φのオーガヘッド57で大径穴56をあけ、下段ベッド9の触媒100に前記ボーリングヘッド21により220φの鉛直穴16をあけたものである。なお、第2のトレー3は、例えば中央部の一部を取り外すことで、オーガヘッド57を通過させることができるようになっている。
【0044】このような第3実施形態において使用済み触媒の抜き取りを行うには、まず、上段ベッド7内の触媒100をエアピック等で破砕するとともに、反応塔1の上部マンホール1Aからバキュームホースで抜き出した後、第2のトレー3の中央部の一部を取り外すことによりオーガヘッド57を通した後、前記駆動手段30によりオーガヘッド57を下降させて500φの大径穴56をあける。
【0045】次いで、前記ボーリングヘッド21を空間となった上段ベッド7から500φの大径穴56に挿通させて、前記第1実施形態と同じような手順により、下段ベッド9の触媒100中に鉛直穴16をあける。そして、中段ベッド8および下段ベッド9の破砕した触媒100Aを、順次500φの大径穴56から貫通穴15に投入して、触媒抜き出しノズル13から抜き出す。
【0046】このような第3実施形態によれば、前記(3) 〜(4) と同様の効果の他、次のような効果がある。
(8) 上段ベッド7を除き、下段ベッド9の部位においては、前記(1) 、(2) と同様の効果を得ることができ、中段ベッド8の部位においては、前記(6) と同様の効果を得ることができる。
【0047】次に、図7に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態は、上段ベッド7、中段ベッド8内の触媒100をエアピック等で破砕するとともに、反応塔1の上部マンホール1Aから、従来のようにバキュームホースで抜き出した後、下段ベッド9内の触媒100に、前記第2実施形態の上段ベッド7および第3実施形態の中段ベッド8と同じように500φのオーガヘッド57で穴あけしたものである。
【0048】このような第4実施形態において使用済み触媒の抜き取りを行うには、まず、上段ベッド7、中段ベッド8内の触媒100をエアピック等で破砕するとともに、反応塔1の上部マンホール1Aから、順次バキュームホースで抜き出した後、第3のトレー4の中央部の一部を取り外してオーガヘッド57を通した後、前記駆動手段30によりオーガヘッド57を下降させて下段ベッド9中に500φの大径穴56をあける。次いで、下段ベッド9内の触媒100を破砕するとともに、500φの大径穴56に投入して、触媒抜き出しノズル13から抜き出す。このような第4実施形態によれば、前記(6) と同様の効果を得ることができる。
【0049】次に、図8に基づいて、第5実施形態を説明する。本実施形態は、反応塔71の下部から鉛直な貫通穴75をあけ、その貫通穴75に、破砕した触媒100A(図3参照)を順次投入して落下させ、下部の触媒抜き出しノズル73から抜き出す方法である。
【0050】本実施形態では、触媒抜き出し口を構成する前記触媒抜き出しノズル73が反応塔1の下部の、反応塔1の中心から所定寸法離れた位置に、反応塔1の中心に沿って設けられている。そして、触媒穴あけ装置80は、このような触媒抜き出しノズル73に着脱可能に設けられている。すなわち、触媒穴あけ装置80は、前記ボーリングヘッド21および複数本の連結パイプ28と、これらのボーリングヘッド21および連結パイプ28を回転、かつ、上方に押圧する駆動手段85と、を備えて構成されている。
【0051】駆動手段85は、支持台86に支持されるモータ87を備え、モータ87には、複数の連結パイプ28のうちの1本が回転可能に連結されている。1本の連結パイプ28には、ボーリングヘッド21のパイプ部材が連結されるようになっており、反応塔1の高さに応じて連結パイプ28が順次継ぎ足しされて使用されるようになっている。
【0052】支持台86には、連結パイプ28およびボーリングヘッド21の掘削部材23を載置して上下動させる水平台89が設けられ、この水平台89の下方に、前記モータ87が固定されている。水平台89には、チェーン90の一端が係止され、このチェーン90は支持台86の上部に設けられたスプロケットに掛け回され、チェーン90の他端は、上昇用モータ92側のスプロケットと係合し、上昇用モータ92の駆動によりチェーン90を移動させれば、水平台89が上昇し、これにより、連結パイプ28およびボーリングヘッド21の掘削部材23が上昇して触媒100に穴あけを行うようになっている。ただし、本実施形態では、下方から穴をあけていくため、ボーリングヘッド21により生じる掘削粒は、掘削部外径とパイプ部材外径との隙間を通って自然落下する。従って、掘削粒のバキューム吸引を行う必要はないので、吸引用のバキューム装置は設けられていない。
【0053】このような本実施形態の触媒抜き出し方法を説明する。まず、触媒抜き出しノズル73の蓋を取り外し、その状態で自然落下して抜き出せるものは、そのまま抜き出し、反応塔71内の触媒100が固結している場合、ボーリングヘッド21の支持台86を触媒抜き出しノズル73のフランジに取り付け、モータ87に、例えば1本の連結パイプ28を連結するとともに、この連結パイプ28にボーリングヘッド21のパイプ部材22を連結する。
【0054】上昇用モータ92を駆動させ、ボーリングヘッド21を上昇させて、先端ドリル25で下段ベッド9の触媒抜き出しノズル73に面した部分の触媒100に細穴をあけ、掘削部24Aで穴を拡げながら掘削部24Aの径の大きさの穴をあけていく。ボーリングヘッド21が所定位置まで上昇して1本の連結パイプ28の長さ分の穴をあけ終えたら、上昇した位置で、モータ87と連結パイプ28との連次を外した後、ボーリングヘッド21を所定の支持具で支持しておく。次いで、モータ87を初期位置に下げ、その位置で、次の連結パイプ28を、一端はモータ87に連結し、他端はボーリングヘッド21のパイプ部材22と連結する。
【0055】再び、上昇用モータ92駆動させて、新しく継ぎ足した連結パイプ28分の穴あけを行い、以下、順に上段ベッド7の触媒の上端に達するまで、連結パイプ28を継ぎ足し、穴あけを行う。下段ベッド9から上段ベッド7まで穴あけが終了したら、前述とは逆の手順により、連結パイプ28を順に取り外し、ボーリングヘッド21を触媒中から抜き出し、最後に、支持台86を触媒抜き出しノズル73から取り外す。その後、反応塔1内に作業者が入り、上段ベッド7の触媒100を上端から破砕し、その破砕した触媒100Aを貫通穴75内に順に投入し、下段ベッド9までの触媒100の抜き出し作業を行う。
【0056】このような第5実施形態によれば、前記(1) ,(2) ,(4) ,(5) と同様の効果の他、次のような効果がある。
(9) 反応塔71の下方から貫通穴75をあけていくため、ボーリングヘッド21により生じる掘削粒は、掘削部23外径とパイプ部材22外径との隙間を通って自然落下する。従って、掘削粒のバキューム吸引を行う必要はないので、吸引用バキューム装置が不要となり、コスト低減を図ることができる。
【0057】なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できるものであれば、次に示すような実施形態でもよい。例えば、前記第1、第2、第5実施形態では、ボーリングヘッド21の掘削部外径は、220φとされ、パイプ部材22は5Bサイズのものが使用されているが、これに限らない。各段毎に設けられているトランスファパイプの大きさに応じて、ボーリングヘッド21の掘削部外径を220φ以上としてもよく、また、220φ以下としてもよい。そして、それに応じてパイプ部材22のサイズも適宜変えてもよい。ただし、パイプ部材22は必ず掘削部外径より小さく、かつ、両者の間に所定の隙間がなければならない。
【0058】また、前記第2〜第4実施形態で使用されるオーガヘッド57は、外径が500φとされているが、この大きさは限定されない。格段毎に設けられているトランスファパイプの大きさに応じて、例えば、600φ等、トランスファパイプより大きくなっていればよい。
【0059】さらに、前記第1第3実施形態および第5実施形態では、反応等1は、上段ベッド7、中段ベッド6および下段ベッド9からなる三層構造となっているが、本発明の反応塔内触媒の抜出し装置10は、二層以上の多層構造の反応塔に利用できるものである。
【0060】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の反応塔内触媒の抜出し方法によれば、触媒に貫通穴をあけ、貫通穴の上端近傍の触媒から順次破砕した後、破砕した触媒を貫通穴に投入すれば、その触媒は、自然落下により触媒抜き出し口から抜き出される。その結果、破砕した触媒を貫通穴内に投入するだけで抜出すことができるので、作業効率を向上させることができ、また、従来のように、反応塔上部から破砕した触媒を真空装置により吸引しなくてもよくなるので、真空装置が不要となり、コスト低減を図ることができる。また、破砕された触媒は貫通穴内に投入され、落下して抜出されるので、従来のように、猛烈なバキューム吸引スピードのために生じる触媒同士が衝突しあい、さらに細かく破砕されることを防止できる。従って、触媒のロスを少なくすることができ、再利用できる触媒の回収の歩留まりを向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】391019359
【氏名又は名称】ソフタード工業株式会社
【住所又は居所】東京都小平市学園東町30番地75
【出願日】 平成13年12月3日(2001.12.3)
【代理人】 【識別番号】100079083
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 實三 (外2名)
【公開番号】 特開2003−164752(P2003−164752A)
【公開日】 平成15年6月10日(2003.6.10)
【出願番号】 特願2001−368686(P2001−368686)