| 【発明の名称】 |
旋回式微細気泡発生装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】大成 博文
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| 【要約】 |
【課題】空気、酸素ガス等の気体を水道水、河川水、その他の液体等に効率的に溶解して、水質浄化、水環境を蘇生するため、微細気泡を簡潔な構造で効率よく生成することができる微細気泡発生装置の提供。
【解決手段】円錐形のスペース100又は徳利形状又はワインボトル形状のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口50と、前記スペース底部300に開設された気体導入孔80と、前記スペースの頂部に開設された旋回気液導出口101とから構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】円錐形のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐形スペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから構成されてなることを特徴とする旋回式微細気泡発生装置。 【請求項2】円錐形のスペースを有する容器本体と、同スペースの底部付近の内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐形スペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから構成され、旋回気液導出口の口径(d1)と円錐形のスペース底部の口径(d2)と旋回気液導出口から円錐形のスペース底部までの距離(L)の相関関係が、d2/d1=10〜15、でかつL=1.5d2〜2.0d2であることを特徴とする旋回式微細気泡発生装置。 【請求項3】円錐台形のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐台形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐台形スペースの上部に開設された旋回気液導出口とから構成されてなることを特徴とする旋回式微細気泡発生装置。 【請求項4】徳利形状又はワインボトル形状のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記徳利形状又はワインボトル形状のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記徳利形状又はワインボトル形状のスペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから構成されてなることを特徴とする旋回式微細気泡発生装置。 【請求項5】スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口が、同一曲率の内壁円周上に間隔を置いて複数個設けられてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 【請求項6】スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口が、異なる曲率の内壁円周上に間隔を置いて複数個設けられてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 【請求項7】加圧液体導入口が、前記スペースの底部付近の内壁円周面の一部に開設されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 【請求項8】加圧液体導入口が、前記スペースの中腹部付近の内壁円周面の一部に開設されてなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 【請求項9】旋回気液導出口の直前部にバッフルを配設してなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 【請求項10】円錐形のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐形スペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから微細気泡発生装置を構成し、前記円錐形スペース内で伸長、先細りさせながら旋回導出する気体渦管の形成を第1過程とし、その気体渦管の前後の間で旋回速度差を発生させ、強制的に気体渦管を切断させることによる微細気泡の発生を第2過程とすることを特徴とする旋回式微細気泡発生方法。 【請求項11】円錐形のスペースを有する容器本体と、同スペースの底部付近の内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐形スペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから微細気泡発生装置を構成し、前記円錐形スペース内で伸長、先細りさせながら旋回導出する気体渦管の形成を第1過程とし、その気体渦管の前後の間で旋回速度差を発生させ、強制的に気体渦管を切断させることによる微細気泡の発生を第2過程とすることを特徴とする旋回式微細気泡発生方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空気、酸素ガス等の気体を水道水、河川水、その他液体等に効率的に溶解して、例えば水質を浄化し、水環境を蘇生するための微細気泡発生装置の技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】従来のエアレーション、例えば水生生物成育装置に設置された微細気泡発生装置によるエアレーションのほとんどは、成育槽内に設置された管状や板状の微細気泡発生装置細孔から空気を成育用水中に加圧して噴き出すことによって気泡を細分化する方式であるか、又は回転羽根や気泡噴流などにより、せん断力が形成された成育用水流内に空気を入れて、それを細分化するかあるいは加圧された水の急減圧によって水中に溶解していた空気を気化させて気泡を発生させる方式である。そして、それらの機能を有する微細気泡発生装置によるエアレーションでは、基本的には空気の送給量やそれぞれの微細気泡発生装置の設備個数等によって必要な調節が行われているが、空気、炭酸ガス等の気体を水中に高効率で溶解させ、さらには水の循環を促進する必要がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の微細気泡発生装置によるエアレーション方式は、例えば噴き出しによる散気方式では、そこにいかに微細な細孔を設けても、気泡が細孔から加圧状態で噴出されて体積膨張し、またその際の気泡の表面張力によって、結果的に数mm程度の径を有する大きな気泡が発生してしまい、それよりも小さな気泡を発生させることが困難であり、そして、その長時間運転に伴って発生する目詰まりと動力費の増大の問題が存在した。また、回転羽根や気泡噴流などにより、せん断力が形成された水流内に、空気を入れてそれを細分化する方式では、キャビテーションを発生させるのに高速の回転数が要求され、その動力費の問題やキャビテーション発生に伴って急激に進行する羽根の腐食や振動問題があり、さらに、微細気泡の生成率が少ないという問題もあった。そしてまた、その他の回転羽根や突起に気液二相流が衝突する方式においては、例えば湖沼、魚類水槽内等においては魚類や水生小生物が破壊されてしまい、水生生物の成育に必要な環境の形成、維持に支障を来した。さらに、加圧方式では、装置が大型でかつ高価、さらには運転費も多額を必要としていた。そして、上記いずれの従来技術によっても、例えば直径20μm以下といった微細気泡を工業規模で発生させることは不可能であった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結果、下記構成の発明によって、直径20μm以下の微細気泡を工業規模で発生させることを可能とした。本発明の要点は、図1に本発明装置の原理説明図を示すごとく、まず装置容器内に円錐形のスペース100を設け、また同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に加圧液体導入口500を開設し、また前記円錐形のスペース底部300の中央部に気体導入孔80を開設し、さらに前記円錐形スペースの頂部付近には旋回気液導出口101を設けて微細気泡発生装置を構成する。そこで、前記装置本体を又は少なくとも旋回気液導出口101を液体中に埋設させ、前記加圧液体導入口500から円錐形スペース100内に加圧液体を圧送することにより、その内部に旋回流が生成し、円錐管軸上に負圧部分が形成される。この負圧によって、前記気体導入孔80から気体が吸い込まれ、圧力が最も低い管軸上を気体が通過することによって、細い旋回気体空洞部60が形成される。この円錐形スペース100では旋回流が入り口(加圧液体導入口)500から出口(旋回気液導出口)101へ向かって形成され、スペース100の断面縮小にしたがって、旋回気液導出口101に向かうほど、旋回流速と出口に向かう流速とが同時に増加する。また、この旋回に伴って、液体と気体の比重差から、液体には遠心力、気体には向心力が同時に働き、そのために液体部と気体部の分離が可能となり、気体が糸状で出口101まで続き、そこから噴出されるが、その噴出と同時に周囲の静液(水)によって、その旋回が急激に弱められ、その前後で、急激な旋回速度差が発生する。この旋回速度差の発生によって、糸状の気体空洞部60が連続的に安定して切断され、その結果として大量の微細気泡、例えば直径10〜20μmの微細気泡が同出口101付近で発生し、器外の液体中へ放出されるのである。 【0005】すなわち、本発明の構成は以下の通りである。 (1)円錐形のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐形スペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから構成されてなることを特徴とする旋回式微細気泡発生装置。 (2)円錐形のスペースを有する容器本体と、同スペースの底部付近の内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐形スペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから構成され、旋回気液導出口の口径(d1)と円錐形のスペース底部の口径(d2)と旋回気液導出口から円錐形のスペース底部までの距離(L)の相関関係が、d2/d1=10〜15、でかつL=1.5d2〜2.0d2であることを特徴とする旋回式微細気泡発生装置。 (3)円錐台形のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐台形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐台形スペースの上部に開設された旋回気液導出口とから構成されてなることを特徴とする旋回式微細気泡発生装置。 (4)徳利形状又はワインボトル形状のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記徳利形状又はワインボトル形状のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記徳利形状又はワインボトル形状のスペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから構成されてなることを特徴とする旋回式微細気泡発生装置。 (5)スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口が、同一曲率の内壁円周上に間隔を置いて複数個設けられてなることを特徴とする前項(1)〜(4)のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 (6)スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口が、異なる曲率の内壁円周上に間隔を置いて複数個設けられてなることを特徴とする前項(1)〜(5)のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 (7)加圧液体導入口が、前記スペースの底部付近の内壁円周面の一部に開設されてなることを特徴とする前項(1)〜(6)のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 (8)加圧液体導入口が、前記スペースの中腹部付近の内壁円周面の一部に開設されてなることを特徴とする前項(1)〜(7)のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 (9)旋回気液導出口の直前部にバッフルを配設してなることを特徴とする前項(1)〜(8)のいずれか1項に記載の旋回式微細気泡発生装置。 (10)円錐形のスペースを有する容器本体と、同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐形スペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから微細気泡発生装置を構成し、前記円錐形スペース内で伸長、先細りさせながら旋回導出する気体渦管の形成を第1過程とし、その気体渦管の前後の間で旋回速度差を発生させ、強制的に気体渦管を切断させることによる微細気泡の発生を第2過程とすることを特徴とする旋回式微細気泡発生方法。 (11)円錐形のスペースを有する容器本体と、同スペースの底部付近の内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口と、前記円錐形のスペース底部に開設された気体導入孔と、前記円錐形スペースの頂部に開設された旋回気液導出口とから微細気泡発生装置を構成し、前記円錐形スペース内で伸長、先細りさせながら旋回導出する気体渦管の形成を第1過程とし、その気体渦管の前後の間で旋回速度差を発生させ、強制的に気体渦管を切断させることによる微細気泡の発生を第2過程とすることを特徴とする旋回式微細気泡発生方法。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下に図面に基づいて説明する。本発明では、図1に本発明装置の原理説明図を示すごとく、まず装置容器内に円錐形のスペース100を設け、また同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に加圧液体導入口500を開設し、また前記円錐形のスペース底部300の中央部に気体導入孔80を開設し、さらに前記円錐形スペースの頂部付近には旋回気液導出口101を設けて微細気泡発生装置を構成する。そこで、前記装置本体を又は少なくとも旋回気液導出口101を液体中に埋設させ、前記加圧液体導入口500から円錐形スペース100内に加圧液体を圧送することにより、その内部に旋回流が生成し、円錐管軸上に負圧部分が形成される。この負圧によって、前記気体導入孔80から気体が吸い込まれ、圧力が最も低い管軸上を気体が通過することによって、細い旋回気体空洞部60が形成される。この円錐形スペース100では旋回流が入り口(加圧液体導入口)500から出口(旋回気液導出口)101へ向かって形成され、スペース100の断面縮小にしたがって、旋回気液導出口101に向かうほど、旋回流速と出口に向かう流速とが同時に増加する。また、この旋回に伴って、液体と気体の比重差から、液体には遠心力、気体には向心力が同時に働き、そのために液体部と気体部の分離が可能となり、気体が糸状で出口101まで続き、そこから噴出されるが、その噴出と同時に周囲の静液体(例えば水)によって、その旋回が急激に弱められ、その前後で、急激な旋回速度差が発生する。この旋回速度差の発生によって、糸状の気体空洞部60が連続的に安定して切断され、その結果として大量の微細気泡、例えば直径10〜20μmの微細気泡が同出口101付近で発生し、器外へ液体中へ放出されるのである。 【0007】図1は、本発明装置の原理的説明図であり、(a)図は側面図、(b)図は(a)図のA−A視断面図である。本発明装置の構成は、装置の本体容器内に円錐形のスペース100を設け、また同スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に加圧液体導入口500を開設し、そして前記円錐形のスペース底部300の中央部に気体導入孔80を開設し、さらに前記円錐形スペースの頂部付近には旋回気液導出口101を設けてある。なお、通常、本発明装置本体又は少なくとも旋回気液導出口101は液体中に埋没して設置される。本発明は装置本体は、液体中に埋没して設置される場合と、水槽に外接して設置される場合がある。本発明においては、通常、液体としては水が、気体としては空気が採用されるが、液体としてはその他トルエン、アセトン、アルコール等の溶剤、石油、ガソリン等の燃料、食用油脂,バター、アイスクリーム、ビール等の食品・飲料、ドリンク剤等の薬品、浴水等の健康用品、湖沼水、浄化槽汚染水等の環境水等が採用でき、気体としてはその他水素、アルゴン、ラドン等の不活性気体、酸素、オゾン等の酸化剤、炭酸ガス、塩化水素、亜硫酸ガス、酸化窒素、硫化水素ガス等の酸性ガス、アンモニア等アルカリ性ガス等が採用できる。また、図において、Paは円錐スペース内の旋回液体部内の圧力、Pbは旋回気体部内の圧力,Pcは気体導入部付近の旋回気体部内の圧力,Pdは出口付近の旋回気体部内の圧力、Peは出口部旋回液体部内の圧力である。 【0008】そこで、前記加圧液体導入口500から円錐形スペース100内へ、加圧液体を接線方向に圧送することにより、旋回流が入り口500から旋回気液導出口101に向かって形成され、断面積縮小にしたがって、出口101に向かうほど、旋回流速と出口に向かう流速とが同時に増加する。また、この旋回に伴って、液体と気体の比重差から、液体には遠心力が、気体には向心力が同時に働き、そのために液体部と気体部の分離が可能となり、負圧気体が糸状で出口101まで連続して出ることとなる。すると、前記気体導入孔80から気体が自動的に吸い込まれ(自吸)、気体は旋回気液流中に細い旋回空洞部60となって取り込まれる。こうして、中心部の糸状の細い気体旋回空洞部60とその周辺の液体旋回流体が出口101から噴出されるが、その噴出と同時に周囲の静液体によって、その旋回が急激に弱められ、その前後で、急激な旋回速度差が発生する。この旋回速度差の発生によって、旋回流中心部の糸状の気体空洞部60が連続的に安定して切断され、その結果として大量の微小気泡、例えば直径10〜20μmの微細気泡が同出口101付近で発生する。 【0009】図1において、旋回気液導出口101の口径d1,円錐形スペース底部300の口径d2、気体導入孔80の孔径d3,旋回気液導出口101〜円錐形スペース底部300間の距離Lの好ましい相関関係式は、d2/d1≒10〜15,L≒1.5〜2.0×d2であり、機種の違いによる数値範囲は以下の通りである。 【0010】 【表1】
【0011】なお、中型の場合、例えばポンプはモータ2kw,吐出量200リットル/分,揚程40mのものであり、これを使用して、大量に微細気泡を発生させることができ、5m3容積の水槽の水面全体に約1cmの厚さの微細泡が運転中堆積した。この装置は容積2000m3以上の池の水質浄化に適用できた。また、小型の場合、例えばポンプはモータ30w程度,吐出量20リットル/分のものであり、これを使用して容積1〜30m3程度の水槽内で使用できた。なお、海水に適用した場合は、微細気泡(マイクロバブル)が非常に発生し易いので更に使用条件を拡大することが可能である。図15は、図1の本発明の中型装置を水中に埋没させ、気体として空気を採用して微細気泡を発生させた結果の、気泡の直径とそれらの発生頻度分布を示したグラフ図である。なお、気体導入管80からの空気吸込量を調節して行った場合の結果も示した。図中、空気の吸込量を0cm3/sとした場合でも、直径10〜20μmの気泡が発生しているのは、水中に溶存していた空気が分離して発生したものと推測される。よって本発明装置は溶存気体の脱気装置としても使用できるものである。 【0012】こうして、本発明装置を液体中に設置し、例えば揚水ポンプを介して加圧液体導入管50を経て、加圧液体導入口500から円錐形スペース100内に加圧液体(例えば圧力水)を供給し、かつ外部から気体導入管(例えば空気管)を気体導入口80に接続しておくだけで、液体(例えば水)中において直径10〜25μm程度の微細気泡を容易に発生・供給することができる。なお、前記スペースは、必ずしも円錐形状のものでなくてもよく、直径が徐々に大きくなる(あるいは小さくなる)円筒形状のもの、例えば図3に示すごとき徳利形状又はワインボトル形状のものであってもよい。また、気泡の発生状況は、気体導入管80の先端に接続した気体流量調節用の弁(図示せず)の調節で制御でき、所望する最適の微細気泡の発生を簡単に制御することができる。さらに直径10〜20μmより大きい気泡も、この調節によって簡単に生成させることができる。発生気泡径の制御は、数百μm程度の大きさの微細気泡を、10〜20μmのマイクロバブルを極端に減らさない状態で発生させることが可能である。 【0013】また、図2は、加圧液体導入管50、50’をスペースの底部300側付近と旋回気液導出口101の手前に設け(すなわち、内壁円周面の異なる曲率の内壁円周上に間隔を置いて接線方向に複数個設け)たもので、左側の加圧液体導入口500’からの液体導入圧力を右側の加圧液体導入口500からの導入圧力よりも大幅に大きくして液体を供給することにより、左側の液体の旋回数を大いに高め、その結果より一層微細な気泡生成を促進しようとするもものである。こうして、両加圧液体導入口500、500’からの圧力水の圧力を調整することにより、任意の粒径の気泡を生成することができる。なお、200はバッフル板(邪魔板)であり、微細気泡の生成及び拡散を促進するのに役立つ。 【0014】次に本発明の別の態様における微細気泡発生装置を説明する。別の態様によれば、例えば図9に示すごとく、漸拡逆円錐体(円錐台)形状の有蓋円筒体4の内部には、その周辺部分4aの旋回上昇水液流20と、その内側の部分の旋回下降水液流22と、その中心部分の負圧の旋回空洞部23、の三重の旋回流を形成し、その負圧の旋回空洞部23には、自吸気体26と溶出気体成分27を集積させて、伸長、先細りさせながら旋回下降する気体渦管24を形成し、下方の中央還流口6を介して放出するとき、放出通路の抵抗を受け、旋回速度差を発生して気体渦管自体が強制的に切断され、微細気泡を発生する。図4はその実施例の旋回式微細気泡の発生装置の正面図、図5はその平面図、図6はその中央縦断面図(図5のB〜B断面図)、図7はその下部流通台の横断面図(図4のA〜A断面図)であり、図8は円筒体内部のX−X断面における三重の旋回流の説明図、図9は同じくY−Y断面における旋回昇降流と気体渦管の説明図、図10は気体渦管における微細気泡発生の説明図、図11は4箇所の側面放出口を有するときの微細気泡発生構造の説明図、図12は図11の第1側面放出口における発生構造の説明図、図13は図11の第1側面放出口に隣接する側壁における発生構造の説明図、図14は第2側面放出口における発生構造の説明図であり、図16は本装置の水槽内の設置状態説明図である。図中、1は旋回式微細気泡発生装置、2は下部流通台、3は円形収容室、4は有蓋円筒体、5は水液流導入口、6は中央還流口、7は側面放出口、8は気体自吸管、20は旋回上昇水液流、22は旋回下降水液流、23は負圧の旋回空洞部、24は気体渦管、25は切断部である。 【0015】この旋回式微細気泡発生装置1の構造は大別すると、図示のごとく、下部流通台2の円形収容室3に水液流を付勢旋回導入させる水液流旋回導入構造と、該円形収容室3の上部に被着した、上方へ漸拡形状(逆円錐体形状)の有蓋円筒体4の内部の周辺部分4aに形成される旋回上昇水液流形成構造と、該周辺部分4aの内側の部分4bに形成される旋回下降水液流形成構造と、その該旋回上昇水液流20及び旋回下降水液流22の二重の旋回流の遠向心分離作用により、その中心部分4cに形成される負圧の旋回空洞部23と、該負圧の旋回空洞部23に自吸気体26と溶出気体27を集積して形成され、伸長、先細りさせながら旋回下降する気体渦管24の形成構造と、その気体渦管24が中央還流口6に突入するとき抵抗を受け、その渦管の上下24a,bの間で旋回速度差を発生し、その渦管24が強制的に切断され、微細気泡を発生するごとくなる微細気泡発生構造と、その発生した微細気泡を旋回下降水流に含め、旋回噴流として側面放出口7から器外に放出させるごとくした旋回噴流放出構造とから構成されている。 【0016】また立方体状の下部流通台2の上部中央には、円形収容室3が凹設され、該円形収容室3の内周面3aには、側方から水液流導入口5が該内周面3aに対して接線方向に開口されている。また該導入口5の外側取入口に突設された導水管接続具5aには、水液供給用のポンプ11(図16)及び流量調整弁12(水中でなく器外に配置してもよい)を途中に取付けた導水管10が接続され、該円形収容室3の内周面3aに反時計方向の接線方向から水液流が付勢導入され、図示のD方向(反時計方向)に旋回導入流を形成するごとくなっている。 【0017】また前記円形収容室3の解放された上方段部には、その筒体下端部の直筒形状部分42を嵌挿し、その筒体を上に向かって上方へ漸拡逆円錐体形状に形成した有蓋円筒体4が直立して被着されている。41はその平坦な上蓋であり、その上蓋41の中心軸(C〜C)上には下方に向けて気体吸入管8が挿設され、後述する中心部分4cに形成される負圧の旋回空洞部23に気体を自吸させている。また上述のごとく、円形収容室3にD矢示の方向に旋回導入された気液混合流は該有蓋円筒体4の内部にその旋回付勢力を維持しながら送入され、内部の周辺部分4bを旋回上昇し、旋回上昇水液流20を形成する。また該旋回上昇水液流は漸拡形状の筒体の内周面に沿って、次第に旋回速度を増大しながら円筒体4の上限に到達し、その周辺部分4aより内側の部分4bに還流21してから旋回下降を始め、旋回下降水液流22を形成する。次にその旋回上昇水液流20及び旋回下降水液流22の二重の旋回流の遠向心分離作用により、円筒体4の中心部分4cに負圧の旋回空洞部23を形成する。 【0018】この旋回下降する負圧の旋回空洞部23とその周囲を旋回下降する旋回下降水液流22は、中心軸(C〜C)上の旋回下降領域が円筒体4の逆円錐体形状のため狭まることによって、それぞれの旋回速度を増速すると共に、それぞれの内部圧力を逆に低下させるごとくなる。従って、中心部分4cの旋回空洞部23の形状は伸長され、先細り化されるが、その伸長と共に内部圧力はますます低下し、周りを旋回する旋回下降水液流22から、その水流中に含有した空気が溶出されてくるようになる。また一方、前記の旋回下降する負圧の旋回空洞部23には、気体自吸管8を介して空気が自吸される。この自吸気体26と前記の旋回流からの溶出気体27が負圧の旋回空洞部23に集積して、伸長、先細りさせながら旋回下降する気体渦管24が形成される。 【0019】中心軸(C〜C)上を旋回下降する気体渦管24の形成のみでは微細気泡は発生しない。この発明の微細気泡発生装置1は、図10に示すごとく、その気体渦管24に対して、中央還流口6を通り器外に放出される過程で、その放出通路の抵抗を利用し、その気体渦管24の上下24a、24bの間で旋回速度差を発生させ、その気体渦管24を強制的に捩り切断させ、微細気泡を発生させるように構成している。また気体渦管24は、その断面の直径が細いほど、微細気泡の形成にとって好条件となり得る。またこの断面直径の制御は、気体自吸管8からの空気の自吸量を流量調整弁12で操作することによって(図16)、簡単に制御できる。空気の自吸量の多いほど、気体渦管の断面直径は大きくなり、自吸量がゼロのときに最小となる。なお自吸気体ゼロのときは、気体渦管24は前記の旋回下降水液流22からの溶出気体27だけで形成されるが、溶存酸素の少ない汚水の水質浄化の場合は浄化能力についての注意が必要である。以上により、本発明装置1における微細気泡の発生構造は、有蓋円筒体4内で、旋回下降する気体渦管24の形成をその第1過程とし、その伸長、先細りさせながら旋回下降する気体渦管24を、その放出通路の抵抗により渦管の上下24a、24bの間で旋回速度差を発生させ、強制的に捩り切断させることによる微細気泡の発生をその第2過程として構成されることを特徴とするものである。 【0020】また本装置1では、円筒体4内を旋回下降する旋回下降水液流22を器外に放出するための放出通路として、下方の円形収容室3の底部3bの中心軸(c−c)上に、中央還流口6が鉛直に掘孔され、さらに該中央還流口6から下部流通台2の4側面に向けて、放射状に4箇所の側面放出口7が貫孔されている。前記の旋回下降する気体渦管24の切断により生成される微細気泡は、旋回下降水液流22と共に中央還流口6から4箇所の側面放出口7を介して、器外に放出されるようになっている。また、そのとき放出される水流は、旋回力を付勢されたまま旋回する放出噴流28となって放出される。これら側面放出口7は、複数個でなく1個であっても良く、また側面放出口7を設けずに、中央還流口6を先細りにしてそこから真直下方へ、旋回下降する気体渦管24の切断により生成される微細気泡と旋回下降水液流22を放出する方式としても、微細気泡は生成される。 【0021】図11〜図14に示す説明図に基づき、中央還流口6に4箇所の側面放出口71、72、73、74を有するときの微細気泡の発生構造を以下に説明する。前記の有蓋円筒体4の中心部分4cを旋回下降する気体渦管24は、旋回下降水液流22と共に、その旋回方向(D矢視)の順序で、中央還流口6から4箇所の側面放出口71、72、73、74に向けて送り込まれる。図12はその第1側面放出口71に放出されている状態を示す。気体渦管の下部24bはその送り込みによる通路抵抗を受けてその旋回速度を低下させ、気体渦管の上部24aとの間で旋回速度差を発生し、渦管は捩り切断され、微細気泡を発生する。25は切断部を示す。図13は、気体渦管24が次の第2側面放出口72に向う途中で、隣接する還流口側壁6aに衝突する通路抵抗を受けた状態を示す。気体渦管の下部24bは側壁6aに衝突することによって旋回速度を変化させ、切断部25において同様に微細気泡を発生させる。図14は、気体渦管24が第2放出口72に放出されている状態を示し、図13のときとは異なる旋回速度となり切断部25を発生し、微細気泡を発生する。以上のごとく1旋回の間に4箇所の側面放出口71、72、73、74への放出と、それぞれの隣接する側壁6aへの衝突を4回交互に繰り返し、その都度、渦管の上下24a、24bの間に旋回速度差を発生し、渦管を切断して大量の微細気泡を発生する。 【0022】また、側面放出口7の個数は、旋回流22と気体渦管24の旋回数と切断部25の数に関係する。高い旋回数を可能とするためには、高圧力のポンプで、初期に水液を旋回導入させる必要がある。旋回数を増せば増すほど、切断部(面)25は小さくなり、負圧による気体の溶出が顕著となり、より小さくより大量の微細気泡を発生させることが可能となる。また側面放出口7の個数を増やすことによっても微細気泡の数は増加する。実験結果からは、一定の回転数のもとでは、最適な放出口数が水液導入量とも関係していることが判ったが、40リットル/分、揚程15m程度では放出口数は4個が最適である。 【0023】また前記下部流通台2の側面放出口7の出口7aには、放出用接続管9が連接されているが、前記有蓋円筒体4内の旋回流形成方形(D矢視方向)に倣って、その放出方向をD矢示方向に45゜曲折して突設しているから、この旋回式微細気泡発生装置1を水槽13内に設置した場合(図16)、放出用接続管9から水槽13中に旋回噴流として放出される、該旋回式発生装置1の周りにD矢示方向の循環流が生成されて、酸素を含んだ微細気泡が水槽13内に均等に配分されるごとくなる。上記本発明構成例装置1では、放出口から気泡径10〜20μmが90%以上を占める微細気泡を含む水流が放出された。なお、水槽13内に設置する場合、下部流通台2は重量のある材料が望ましいが、プラスチック製の場合には、さらにその底部に重量のあるステンレス鋼板を張り付けてもよい。また有蓋円筒体4を透明材料で構成すると、内部の旋回上昇水液流等の形成、及びそれらの下降還流の形成が観察される利点を有する。 【0024】また本発明装置の構成材料は、プラスチック、金属、ガラス等であってよく、各構成部品を接着や螺着等により一体化することが好ましい。本発明装置により発生される微細気泡の用途分野としては、以下のようなものが挙げられる。 ■.ダム湖、湖沼、池、河川、海等の水域の水質浄化と生息生物育成による自然環境浄化維持。 ■.ビオトープ等の人工自然水域における浄化と蛍や水草等の生物育成。 ■.工業的用途製鉄の製鋼における高温拡散化、ステンレス板及びステンレス線の酸洗浄の促進超純水製造工場における有機物除去、オゾンの微細気泡化による汚染水中の有機物除去、溶存酸素量増加、殺菌,合成樹脂発泡体、例えばウレタン発泡体製造、各種廃液処理、エチレンオキサイドによる殺菌・滅菌装置におけるエチレンオキサイドの水への混合促進、消泡剤のエマルジョン化、活性汚泥処理法における汚染水へのエアレーション。 ■.農業分野水耕栽培に使用する酸素及び溶存酸素量の向上・収穫率向上。 ■.漁業分野鰻の養殖、イカ水槽生命維持、ブリの養殖、藻場の人工生成、魚介類の育成、赤潮発生防止。 ■.医療分野浴槽水に適用して微細泡風呂を構成、血流促進、浴槽水の保温。 【0025】 【発明の効果】本発明の旋回式微細気泡発生装置によれば、微細気泡を工業規模で容易に生成することができ、かつ比較的小型で簡単な装置構造のための製作が容易であり、池、湖沼、ダム、河川等の水質浄化、微生物による汚水処理、魚類、水棲動物等の養殖等に有効に貢献するところ大である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591259322 【氏名又は名称】大成 博文
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| 【出願日】 |
平成10年12月30日(1998.12.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090985 【弁理士】 【氏名又は名称】村田 幸雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−205228(P2003−205228A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月22日(2003.7.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−263430(P2002−263430) |
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