| 【発明の名称】 |
排ガス処理システム |
| 【発明者】 |
【氏名】鷹野 拓弥 【住所又は居所】東京都西東京市谷戸町ニ丁目1番1号 住友重機械工業株式会社田無製造所内
【氏名】後藤 博樹 【住所又は居所】東京都西東京市谷戸町ニ丁目1番1号 住友重機械工業株式会社田無製造所内
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| 【要約】 |
【課題】ランニングコストの低い排ガス処理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】液体アンモニア供給装置93からの液体アンモニアを気化するアンモニア気化器98の熱源として、脱離塔60の炭素質吸着材冷却用の熱交換器67から排出され、炭素質吸着材の冷却に伴う熱交換で加熱された冷却媒体を用いるので、気化のためのユーティリティー蒸気等が不要とされる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 供給される排ガスを炭素質吸着材に通すことで前記排ガス中の硫黄分を前記炭素質吸着材に吸着させる吸着塔と、前記硫黄分を吸着した炭素質吸着材を加熱して硫黄分を脱離させると共に前記加熱された炭素質吸着材を冷却媒体で冷却する脱離塔と、前記炭素質吸着材に供給される排ガスにアンモニアガスを添加するアンモニアガス添加装置と、前記脱離塔における前記炭素質吸着材の冷却に伴い加熱された冷却媒体によって液体アンモニアを気化させて前記アンモニアガスを得るアンモニア気化器と、を備えることを特徴とする排ガス処理システム。 【請求項2】 前記アンモニア気化器は前記加熱された冷却媒体を所定量貯留する槽を備え、前記槽内に貯留された冷却媒体によって前記液体アンモニアを気化することを特徴とする、請求項1に記載の排ガス処理システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスの脱硫をするための排ガス処理システムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、吸着塔において、活性炭等の炭素質吸着材による下向きの移動層を形成させると共にこの移動層に対してアンモニアガスを添加した排ガスを接触させ、排ガス中のSOxを硫酸や硫酸アンモニウム塩等の形で炭素質吸着材に吸着させて除去し、脱離塔において、硫黄分を吸着した炭素質吸着材を加熱して硫黄分を脱離させ再賦活させると共に加熱された炭素質吸着材を冷却媒体で冷却し、吸着塔に戻す排ガス処理システムが知られている。このような排ガス処理システムにおいては、通常、排ガスに添加するためのアンモニアガスを得るべく、液体アンモニアを加熱して気化させるアンモニア気化器を備えている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の排ガス処理システムのアンモニア気化器は、熱源としてユーティリティー蒸気等を消費するものであり、ランニングコストが高かった。 【0004】本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、アンモニア気化用のユーティリティー蒸気等を必要としないランニングコストの低い排ガス処理システムを提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明に係る排ガス処理システムは、供給される排ガスを炭素質吸着材に通すことで排ガス中の硫黄分を炭素質吸着材に吸着させる吸着塔と、硫黄分を吸着した炭素質吸着材を加熱して硫黄分を脱離させると共に加熱された炭素質吸着材を冷却媒体で冷却する脱離塔と、炭素質吸着材に供給される排ガスにアンモニアガスを添加するアンモニアガス添加装置と、脱離塔における炭素質吸着材の冷却に伴い加熱された冷却媒体によって液体アンモニアを気化させてアンモニアガスを得るアンモニア気化器と、を備えることを特徴とする。 【0006】本発明の排ガス処理システムによれば、液体アンモニアの気化が、脱離塔において加熱された冷却媒体の熱を利用してなされるので、液体のためのユーティリティー蒸気等が不要とされる。 【0007】ここで、アンモニア気化器は加熱された冷却媒体を所定量貯留する槽を備え、槽内に貯留された冷却媒体によって液体アンモニアを気化することが好ましい。 【0008】これにより、脱離塔からの加熱された冷却媒体の温度が変動した場合でも、槽内には所定量の冷却媒体が蓄えられていて当該冷却媒体の温度が変動しにくいので、アンモニアガスの気化量の制御が容易とされる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る排ガス処理システムの好適な実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る排ガス処理システム100を示す概略構成図である。 【0010】本実施形態の排ガス処理システム100は、吸着塔11において、活性炭等の炭素質吸着材を上部からロータリーバルブ12を介して導入すると共に下部からロータリーバルブ13を介して排出して炭素質吸着材による下向きの移動層を形成させ、この移動層に対してSOx等の硫黄分を含む排ガスを水平方向に昇圧送風機20及びラインL8を介して供給すると共にアンモニアガスをこの排ガスに対してアンモニアガス添加装置90(詳しくは後述)によって添加し、排ガス中の硫黄分を硫酸や硫酸アンモニウム塩の形で炭素質吸着材に吸着させて除去させ、脱硫された排ガスを煙突40から排出する構成とされている。 【0011】また、この排ガス処理システム100は、硫黄分を吸着した炭素質吸着材をバケットコンベア22、ロータリーバルブ62を介して脱離塔60の上部から導入すると共にロータリーバルブ63を介して底部から排出して下向きの移動層を形成させ、熱風炉65で生成した加熱ガスをブロワー66により脱離塔60の中央部の多管式熱交換器61に供給して炭素質吸着材を加熱し、吸着した硫黄分の脱離と炭素質吸着材の再賦活とを行い、脱離塔60の下部の多管式熱交換器67に冷却水(冷却媒体)を供給し脱離・再賦活された炭素質吸着材を冷却し、この炭素質吸着材を、ダストを除去する篩分機64及びバケットコンベア23を介して再び吸着塔11の上部に戻す一方、脱離された硫黄分から硫酸や硫黄等を副生品回収装置70で回収する構成とされている。 【0012】多管式熱交換器67の冷却水の下流側には、ラインL7を介して炭素質吸着材を冷却した後の加熱された冷却水を導入し貯留する水槽30が設置され、この水槽30の下流側には、ポンプ32を具備するラインL5を介して水槽30の冷却水を導入し冷却する冷水塔31が設置されている。そして、冷水塔31の下流側には、ラインL6を介して多管式熱交換器67が接続され、冷水塔31で冷却された冷却水を多管式熱交換器67に導入可能な構成とされている。 【0013】ここで、本実施形態の排ガス処理システム100は、液体アンモニア供給装置93から供給される液体アンモニアを気化してアンモニアガスとするアンモニア気化器98と、このアンモニアガスをラインL8を流れる排ガスに添加するアンモニアガス添加装置90と、を備えている。 【0014】アンモニア気化器98は、所定の容量の湯浴槽(槽)91を備えている。この湯浴槽91には、ラインL7から分岐されたラインL2が接続され、湯浴槽91は、多管式熱交換器67からラインL7を介して水槽30に戻される加熱された冷却水の一部をこのラインL2を介して導入し所定の容量貯留する。また、湯浴槽91には、ラインL7でラインL2の分岐点よりも下流側に合流するラインL3が接続され、湯浴槽91から溢流する冷却水を水槽30に戻す。 【0015】また、アンモニア気化器98は、湯浴槽91内の冷却水に浸漬するコイル状の気化管92を備えている。この気化管92は、液体アンモニア供給装置93とラインL4によって接続され、ラインL4を介して導入する液体アンモニアを、湯浴槽91内に貯留される加熱された冷却水の熱で気化してアンモニアガスとする。 【0016】ラインL2には、湯浴槽91に供給される冷却水の流量を調節するバルブ94が設置され、湯浴槽91には、湯浴槽91内の加熱された冷却水の温度を測定する熱電対95が設置されている。これらのバルブ94及び熱電対95は温度制御装置96に接続され、この温度制御装置96は、熱電対95によって測定される湯浴槽91内の冷却水の温度に基づいて、この湯浴槽91内の温度が所望の値になるようにバルブ94の開度を調節する。なお、この所望の温度は、例えば、吸着塔11に供給される排ガスに対して必要なアンモニアガスの気化量に対応した温度とされる。 【0017】アンモニアガス添加装置90は、気化管92とラインL8とを接続するラインL1を備え、気化管92からのアンモニアガスをラインL8の排ガスに対して添加する。 【0018】次に、本実施形態に係る排ガス処理システム100の作用について説明する。 【0019】このシステムでは、吸着塔11において、上部から下部に移動する炭素質吸着材の移動層に対して排ガスが供給されると共にアンモニアガス添加装置90(作用は後述)によって排ガスにアンモニアガスが添加される。 【0020】これにより、排ガスは炭素質吸着材の移動層と接触し、排ガス中のSOx等の硫黄分が、排ガス中の水分と反応して生成する硫酸の形や、この硫酸とアンモニアとが反応して生成する硫酸アンモニウム塩等の形で炭素質吸着材に吸着される。なお、この炭素質吸着材の移動層において、排ガス中にNOxが含まれている場合には、NOxが炭素質吸着材の触媒作用によりアンモニアと反応してN2に還元され、排ガス中にダイオキシンが含まれている場合はダイオキシンが吸着され、さらに、排ガス中のダストが除塵される。 【0021】一方、硫黄分を吸着した炭素質吸着材は、脱離塔60に上部から導入されると共に底部から所定量ずつ排出され、脱離塔60内に移動層が形成される。このとき、脱離塔60の中央部の多管式熱交換器61に加熱ガスが導入されることにより炭素質吸着材が400°C程度に加熱され、炭素吸着材に吸着していた硫黄分がSOx等として脱離されると共に炭素質吸着材が再賦活され、この炭素質吸着材は脱離塔60の下部に移動される一方、脱離した硫黄分は副生品回収装置70で硫酸又は単体硫黄等として回収される。 【0022】ここで、水槽30の冷却水は、ポンプ32によって冷水塔31に送られて冷却され、冷却された冷却水は脱離塔60の下部の多管式熱交換器67に導入される。これにより、脱離塔60の下部に達した脱離・再賦活済みの炭素質吸着材は90°C程度まで冷却され、この冷却された炭素質吸着材は、再使用可能とされて篩分機64を介し再び吸着塔11の上部に戻される一方で、多管式熱交換器67における炭素質吸着材の冷却に伴う熱交換で75°C程度まで加熱された冷却水はラインL7を介して水槽30に戻され、再び循環使用される。 【0023】このとき、多管式熱交換器67での炭素質吸着材の冷却に伴う熱交換により加熱された冷却水の一部が、ラインL7,L2を介してアンモニア気化器98の湯浴槽91に移送され、湯浴槽91内で所定量貯留される。ここで、ラインL2を介して湯浴槽91に流入する加熱された冷却水の量は、温度制御装置96によるバルブ94の開度調節によって制御され、湯浴槽91内に貯留される加熱された冷却水の温度が所望のアンモニアの気化量に対応する温度となるようにされている。そして、液体アンモニア供給装置93によって供給される液体アンモニアが、この湯浴槽91内に浸漬された気化管92内で気化され、気化されたアンモニアガスがアンモニアガス添加装置90のラインL1を介して、ラインL8を流れる排ガスに添加され、前述した吸着塔11での脱硫がなされる。 【0024】すなわち、本実施形態では、液体アンモニアの気化の熱源として、従来、冷水塔31等によって放熱され捨てられていた排熱の一部が利用され、気化用のユーティリティー蒸気等が不要とされるので、排ガス処理システム100のランニングコストが低減されている。 【0025】また、アンモニア気化器98は、気化管92が浸漬されると共に所定の量の冷却水を貯留可能な湯浴槽91を備えていて、多管式熱交換器67から導入する加熱された冷却水の温度が変動した場合でも湯浴槽91内の冷却水の温度の急激な変動が抑制されている。このため、温度制御装置96によるアンモニアガスの気化量の所定の値への維持が容易とされている。 【0026】そして、湯浴槽91で液体アンモニアの気化に伴って冷却された冷却水は、溢流してラインL3を介して水槽30へ戻される。これにより、脱離塔60からの冷却水の一部が、アンモニア気化器98においてさらに冷却されるため、冷水塔31の冷却負荷も低減されている。 【0027】なお、本発明に係る排ガス処理システムは、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形態様をとることが可能である。例えば、上記実施形態では、吸着塔11等において、炭素質吸着材による移動層を形成しているが、これに限られず、固定層としたり、間欠的に炭素質吸着材を移動させて移動層を形成させても良い。 【0028】また、上記実施形態では、脱離塔60で冷却した炭素質吸着材を再び吸着塔11に戻して再利用しているが、他の工程へ移送しても構わない。 【0029】また、本システムは、焼結排ガス、ボイラー排ガス、ゴミ焼却炉排ガス、RDF排ガス等、各種の排ガスの処理が可能である。 【0030】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明の排ガス処理システムは、脱離塔での炭素質吸着材の冷却に伴う熱交換で加熱された冷却媒体を用い液体アンモニアを気化するので、気化のためのユーティリティー蒸気等が不要とされる。これにより、ランニングコストの低い排ガス処理システムが提供される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002107 【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社 【住所又は居所】東京都品川区北品川五丁目9番11号
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| 【出願日】 |
平成14年2月5日(2002.2.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088155 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 芳樹 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−225533(P2003−225533A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月12日(2003.8.12) |
| 【出願番号】 |
特願2002−28474(P2002−28474) |
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