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【発明の名称】 ガスの精製方法およびその利用方法
【発明者】 【氏名】井上 聡則
【住所又は居所】兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合研究所内

【氏名】伴 浩之
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内

【要約】 【課題】メタン含有ガスからジメチルシロキサンを長期間に亘って除去し得るガスの精製方法およびその利用方法を提供する。

【解決手段】生ごみや下水汚泥等の有機系廃棄物を嫌気発酵させたときに発生するメタン含有ガスを、平均細孔径が2.0〜4.0nmの細孔を有する活性炭の充填層に供給して通過させると、前記メタン含有ガスに含まれているジメチルシロキサンが前記活性炭により効果的に吸着される。そのため、この活性炭の充填層を通過したメタン含有ガスが燃焼してもSiO2の発生量が少ないから、例えば長時間の安定運転が要求される発電用のガスエンジン等の燃料として利用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ジメチルシロキサンを含有する原ガスを、平均細孔径が2.0〜4.0nmの細孔を有する活性炭の充填層を通過させることにより、前記活性炭にジメチルシロキサンを吸着させることを特徴とするガスの精製方法。
【請求項2】 前記活性炭の1.0nm以下の細孔の容積は、0.2ml/g以下であることを特徴とする請求項1に記載のガスの精製方法。
【請求項3】 前記原ガスは、嫌気性発酵により有機系廃棄物から発生するメタン含有ガスであることを特徴とする請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載のガスの精製方法。
【請求項4】 前記活性炭の充填層を通過させる前に、前記原ガスの相対湿度を低下させることを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載のガスの精製方法。
【請求項5】 ジメチルシロキサンを含有する原ガスを、平均細孔径が2.0〜4.0nmの細孔を有する活性炭の充填層を通過させることにより、前記活性炭にジメチルシロキサンを吸着させ、前記原ガスからジメチルシロキサンが除去された処理ガスを燃料とすることを特徴とするガスの利用方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスの精製方法およびその利用方法に関し、より詳しくは、生ごみや下水汚泥等の有機系廃棄物を嫌気性発酵させたときに発生するメタン含有ガスからジメチルシロキサンを除去し、このジメチルシロキサンを除去したメタン含有ガスを燃料として利用するガスの精製方法およびその利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、生ごみや下水汚泥等の有機系廃棄物が嫌気性発酵するとメタン含有ガスが発生する。このようにして発生したメタン含有ガスを発電用燃料等として利用することが、欧米諸国、特に、ドイツにおいて活発に進められている。しかしながら、このようなメタン含有ガスには、後述するような物質が含まれており、そしてこの物質を経済的に除去する手段の実現が急務になっている。
【0003】即ち、下水汚泥等から発生するメタン含有ガスには、シャンプーやリンスの分解により生じる有機シリコン化合物が微量に含まれていることが知られている。この有機シリコン化合物の中でも、−Si(CH3)2O−の単位構造が3個以上結合して環状化したジメチルシロキサン環状有機化合物(以下、ジメチルシロキサンという。)は、メタン含有ガスを利用する際に、大きな障害を引き起こすことが知られている。メタン含有ガス(原ガス)に含まれているジメチルシロキサンは、高だか100mg/m3以下程度の低濃度である。
【0004】しかしながら、ジメチルシロキサンが含まれているメタン含有ガスを燃料として、例えばガスエンジンを駆動して発電すると、ガスエンジン内でジメチルシロキサンが固体のSiO2に変化する。そのため、ガスエンジンを損傷(点火プラグへの付着による点火不良、シリンダライナやピストンの早期磨耗、吸気弁、排気弁、およびエンジン燃焼室ヘッド全体へのSiO2の付着)させるので、ガスエンジンの長期運転が困難になる。ガスエンジン内においてジメチルシロキサンが固体のSiO2に変化するのは、ガスエンジン内でのジメチルシロキサンの有機性部位(メチル基)の燃焼焼失によりSiO2が残り、残ったSiO2がガスエンジン内で次第に生長するためであると考えられている。また、同様の障害はガスタービン等の他の内燃機関にも発生すると考えられる。
【0005】ジメチルシキロサンに起因する上記のような問題を回避し、ガスエンジン等内燃機関の長期安定運転を達成するために、下記のような種々のジメチルシキロサンの除去方法が提案されている。
■ 活性炭等の吸着材によりジメチルシロキサンを吸着して除去する方法■ ジメチルシロキサンの吸収能力に富む溶剤により吸収して除去する方法■ メタン含有ガスを−30℃程度まで冷却し、ジメチルシロキサンを固化させて分離する方法【0006】ところで、メタン含有ガスからジメチルシロキサンを除去する除去方法の具体例としては、活性炭を用いてジメチルシロキサンを除去する除去方法が、例えば「第38回 下水道研究発表会講演集 695頁」に開示されている。この従来例に係る活性炭によるジメチルシロキサンの除去方法は、活性炭の充填高さ0.3m、ガス空塔速度0.15m/sの条件下において、下水消化ガスを活性炭に供給することにより、活性炭のジメチルシロキサンの除去性能を調べたものである。この場合、下水消化ガスからのジメチルシロキサン除去率は、550時間までは90%以上が維持されており、下水消化ガスからジメチルシロキサンを除去することができているとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来例では、上記のとおり、550時間までジメチルシロキサンを除去できているとしているものの、ジメチルシロキサンの除去に関して十分であるといい難いと考えられる。即ち、上記処理条件はガス空間速度(SV)が1800m/hであり、処理するガス量に対して標準的か、やや大きい規模の吸着装置(吸着塔)であると判断される。それにもかかわらず、この吸着装置に用いる吸着材の耐久時間(ジメチルシロキサンの除去可能時間)が短いため、頻繁に活性炭の交換が必要であると考えられ、経済的な手段であるとはいい難いものである。このような従来例に係る吸着装置において、耐久性の問題に対処するためには、活性炭の充填量をより多くする以外に方策がなく、結果として吸着装置の大型化を避けることができない。
【0008】従って、本発明の目的は、メタン含有ガスからジメチルシロキサンを長期間に亘って除去し得るガスの精製方法およびその利用方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るガスの精製方法が採用した手段は、ジメチルシロキサンを含有する原ガスを、平均細孔径が2.0〜4.0nmの細孔を有する活性炭の充填層を通過させることにより、前記活性炭にジメチルシロキサンを吸着させることを特徴とするものである。
【0010】本発明の請求項2に係るガスの精製方法が採用した手段は、請求項1に記載のガスの精製方法において、前記活性炭の1.0nm以下の細孔の容積は、0.2ml/g以下であることを特徴とするものである。
【0011】本発明の請求項3に係るガスの精製方法が採用した手段は、請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載のガスの精製方法において、前記原ガスは、嫌気性発酵により有機系廃棄物から発生するメタン含有ガスであることを特徴とするものである。
【0012】本発明の請求項4に係るガスの精製方法が採用した手段は、請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載のガスの精製方法において、前記活性炭の充填層を通過させる前に、前記原ガスの相対湿度を低下させることを特徴とするものである。
【0013】本発明の請求項5に係るガスの利用方法が採用した手段は、ジメチルシロキサンを含有する原ガスを、平均細孔径が2.0〜4.0nmの細孔を有する活性炭の充填層を通過させることにより、前記活性炭にジメチルシロキサンを吸着させ、前記原ガスからジメチルシロキサンが除去された処理ガスを燃料とすることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のメタン含有ガス(原ガス)からジメチルシロキサンを除去するガス精製方法に係る実施の形態を説明する。即ち、発明者らは、従来の活性炭によるジメチルシロキサンの除去方法が、特に活性炭の耐久性(ジメチルシロキサンの除去可能時間)が短いという問題を抱えている実情に鑑み、ジメチルシロキサンに対して優れた吸着性能と耐久性とを共に具備する活性炭を実現するべく、鋭意研究を重ねてきた。その結果、平均細孔径が2.0〜4.0の細孔を有する活性炭が優れた吸着性能と耐久性とを兼ね備えていることを見出した。
【0015】下水消化ガスに含まれているジメチルシロキサンは、−Si(CH3)2O−の単位構造の数が3〜6であることが知られており、そして前記単位構造の分子サイズは0.7〜1.1nmであると推定される。それに対して、活性炭の細孔の平均細孔径は、通常、1.0nm以上であるから、平均細孔径がより小さい細孔を有する活性炭が好ましいと考えられる。ところが、耐久性に大きく影響する細孔の容積が同程度である場合、平均細孔径が2.0nm以下の細孔が多い活性炭よりも、平均細孔径が2.0〜4.0nmの比較的大きな細孔を有する活性炭の方がジメチルシロキサンに対して大きな吸着性能を有することが分った。
【0016】即ち、一般の脱臭等に用いられるガス処理用の活性炭に比較して、細孔の平均細孔径が大きく溶剤回収等に用いられる活性炭の方がジメチルシロキサンの吸着にとって好ましいことが分った。これは、ジメチルシロキサンが活性炭に吸着する際に、数分子のジメチルシロキサンが凝縮して細孔に捕捉されるためであると考えられる。しかしながら、平均細孔径が4.0nmを超える細孔を有する活性炭では、十分なジメチルシロキサンの除去性能が得られないことが分った。また、平均細孔径が3.5nm以下の細孔を有する活性炭が、ジメチルシロキサンの除去性能が最も優れているということも分った。
【0017】ところで、活性炭の細孔径が1.0nm以下である場合には、H2やCH4等の可燃性物質やO2等の支燃性物質が多く吸着されるので、活性炭の発火危険性が高まる可能性がある。これに対して、本発明が対象とするメタン含有ガスを精製する活性炭の場合には、上記のとおり、平均細孔径が2.0〜4.0nmであって、細孔径の小さな細孔が少ない。従って、H2やCH4等の可燃性物質やO2等の支燃性物質の吸着量が少なく、本発明に係る活性炭は発火危険性が少なくなるから、活性炭の取扱いが容易になるという効果がある。なお、活性炭の発火危険性を少なくするためには、1.0nm以下の細孔の容積は0.2ml/g以下であることが好ましい。
【0018】因みに、1.0nm以下の細孔が多い場合に、発火危険性を高めるH2の吸着量が多くなるのを調べた例を明示する。これは、平均細孔径が同等で、かつ1.0nmの細孔の容積が異なる活性炭を用いて、温度23℃、圧力1MPaの温度・圧力条件下でH2の吸着量を調べたものである。平均細孔径が2.13nmで、1.0nm以下の細孔の容積が0.15ml/gの活性炭Aでは、H2の吸着量が0.18(mol-H2/kg-活性炭)であった。これに対して、平均細孔径が2.06nmで、1.0nm以下の細孔の容積が0.23ml/gの活性炭Bでは、H2の吸着量が0.33(mol-2/kg-活性炭)であり、この活性炭Bの方が前記活性炭AよりもH2の吸着量が多い。
【0019】本発明に係る活性炭の品種は特に限定されるものではなく、例えば椰子殻系や石炭系の何れであっても良く、細孔の平均内径が本発明の2.0〜4.0nmの範囲以内であれば、優れたジメチルシロキサンの除去性能を得ることができる。また、活性炭の形状や成形方法についても特に限定されるものではなく、ペレット状、粒状品、破砕品、押しだし成形品の何れであっても良く、その使用目的等に応じて適宜選択すれば良いものである。
【0020】本発明に係る活性炭を用いてメタン含有ガスからジメチルシロキサンを除去する場合には、この活性炭を充填した吸着塔に、メタン含有ガスを供給することによって目的を達成することができる。但し、メタン含有ガスがスクラバーを通った後の水分飽和ガスである場合には、活性炭の細孔が水で飽和状態となり、十分なジメチルシロキサンの除去性能を得ることができなくなる。そのため、メタン含有ガスを加温や、吸湿剤を通過させる等の方法によって相対湿度を下げた後に、活性炭を充填した吸着塔に供給することが好ましい。また、活性炭に供給するメタン含有ガスの風量は、特に制約を受けるものではなく、その使用目的に応じて適宜選択すれば良いものである。
【0021】上記のようにして、ジメチルシロキサンを低濃度にしたメタン含有ガスは、燃料として種々の方法で利用することができる。例えば、ガスエンジンやガスタービン等の内燃機関を長時間に亘って安定的に駆動して熱や電気を得ることも可能であり、またボンベに貯蔵して種々の用途、例えば自動車の燃料として活用することも可能である。つまり、得られるガス量や用途、地域事情などを勘案して、適宜に最適な利用形態を選択すれば良いものである。さらに、メタン含有ガスは非化石燃料系エネルギー、いわゆるバイオマスエネルギーであり、その燃料利用はCO2の排出がないと見なされるため、循環型社会のエネルギー源として好ましい利用形態である。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を、ジメチルシロキサン吸着試験装置の模式的構成説明図の図1と、ジメチルシロキサンD4の分子構造説明図の図2とを参照しながら説明する。但し、本実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内における変更実施は全て本発明の範囲に包含される。
【0023】本実施例では、平均細孔径が相違する細孔を有する数種の活性炭に対してジメチルシロキサン含有ガスを供給して、平均細孔径とジメチルシロキサンの除去性能との関係を調べたものである。より詳細には、平均細孔径が1.67nmから4.05nm(窒素ガス吸着法により測定した測定値を解析して求めたものである。)の細孔を有する活性炭を用いた。これら活性炭は、何れも1/8インチ径の押し出し成形ペレットで、それぞれの比表面積は1000〜1200m/gであり、また細孔の容積は0.50〜0.60ml/gであって、これら活性炭の間に大きな差異がないものである。
【0024】図1に示すように、内径30mmの吸着管1に、上記のような活性炭をそれぞれ充填して、それぞれ高さ15cmの充填層2を形成する。そして、この充填層2に風量10.6ノルマルリットル/minで、ジメチルシロキサンを含有する、後述する組成に調整した模擬ガスGを供給した。この模擬ガスGの風量(10.6ノルマルリットル/min)は、空塔空間速度(SV)は6000/hに相当し、単位時間、単位活性炭体積当たりのガス供給量は、空塔空間速度(SV)が1800/hである従来例の約3.3倍である。
【0025】この充填層2に供給した模擬ガスGは、ジメチルシロキサン4量体(D4)250mg/Nm3、5量体(D5) 250mg/Nm3に相当する量の各ジメチルシロキサンを気化させ、気化させたジメチルシロキサンを、温度30℃、相対湿度80%にした窒素ガスを混合して調整した組成になるものである。なお、本実施例において使用した模擬ガスGに含まれているジメチルシロキサンの濃度は、従来例で用いられたジメチルシロキサン含有ガスに含まれているジメチルシロキサンの濃度の約6倍である。因みに、前記ジメチルシロキサン4量体(D4)の分子構造は、図2に示すとおり、ジメチルシロキサン単位構造が4つ結合した構造になるものである。
【0026】本実施例における試験条件は、上記のとおり、単位時間、単位活性炭体積当たりのガス供給量が従来例の約3.3倍であり、ジメチルシロキサンの濃度が約6倍である。これらを単純に乗じると、従来例の約20倍厳しい条件下における活性炭の評価であるといえる。それぞれの活性炭によるジメチルシロキサンの除去性能は、活性炭出口におけるD4、D5濃度を1時間毎に、ガスクロマトグラフで定量することによって調べた。模擬ガス供給開始直後は何れの活性炭の場合にあっても、活性炭出口から流出するガスからジメチルシロキサンを検出することができなかった。
【0027】それぞれの活性炭が有する細孔の平均細孔径(窒素ガス吸着法により測定した測定値を解析して求めたものである。)および、上記試験条件おいてジメチルシロキサン除去率が90%に低下した時間を表1に示す。また、実施例1(平均細孔径2.09nm)の活性炭の処理時間に対するジメチルシロキサン除去率の変化を表2に示す。なお、本実施例におけるジメチルシロキサンの除去率は、下記の算式によって計算したものである。
ジメチルシロキサンの除去率(%)={1−(出口ガス中のD4、D5濃度の和)/(供給したD4、D5濃度の和)}×100【表1】

【表2】

【0028】上記表1によれば、平均細孔径が2.09〜3.73nmの細孔を有する実施例1〜5の活性炭の場合、何れも平均細孔径が1.67nm、4.05nmの細孔を有する比較例1、2の活性炭の場合に比較して、ジメチルシキロサンの除去率が90%に低下するまでにより長時間を要していることが分る。また、上記表2によれば、実施例1(実施例2〜5も同様の傾向を示すので、1例として示したものである。)に係る活性炭により27時間まで100%のジメチルシキロサンが除去されていることが分る。従って、本発明に係る活性炭の耐久性は極めて優れているということができる。なお、本実施例では、ジメチルシキロサンの除去率が90%に低下するまでの時間は29〜44時間であるが、これは従来例のガス供給量、およびジメチルシロキサンの濃度条件に換算すると、580〜880時間に相当し、従来例の550時間を上回っている。
【0029】ところで、上記実施例1は、温度30℃、相対湿度80%の模擬ガスGを用いてジメチルシロキサンを除去した例である。これに対して、前記模擬ガスGを加温(絶対湿度が同じ(水蒸気圧3.4kPa)で、温度および相対湿度が異なる場合)した場合を想定し、温度40℃、相対湿度46%の模擬ガスGを、実施例1の活性炭の充填層に通して、ジメチルシロキサンの除去性能を調べた。
【0030】その結果、ジメチルシロキサンの除去率が90%に低下するのに要する時間は39時間であって、上記実施例1の35時間よりも4時間延長されていた。つまり、加温により相対湿度を低下させることは、ジメチルシロキサンの除去性能の向上にとって好ましい。なお、このことは、段落番号[0020]において説明したとおり、活性炭の細孔に捕捉される水分量が減少したためであると理解することができる。
【0031】ところで、以上では、内径30mmの吸着管に活性炭を充填した試験装置を例として説明したが、吸着管を実用規模の吸着塔にしても、本実施例と同等の効果を得ることが可能である。
【0032】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の請求項1乃至4に係るガスの精製方法によれば、平均内径が2.0〜4.0nmの細孔を有する活性炭により、従来例よりも長時間に亘ってジメチルシロキサンを効果的に除去し続けることができる。そして、平均内径の小さな細孔が少ないので、H2やCH4等の可燃性物質やO2等の支燃性物質の吸着量が少なく、活性炭が発火する危険性が少なくなるから、活性炭の取扱いが容易になるという効果もある。
【0033】本発明の請求項4に係るガスの精製方法によれば、相対湿度が低下したメタン含有ガスが活性炭の充填層を通過する。従って、活性炭の細孔に捕捉される水分量が減少し、ジメチルシロキサンをより多く捕捉することができるので、活性炭のジメチルシロキサンの除去性能が向上するという効果がある。
【0034】本発明の請求項5に係るガスの利用方法によれば、メタン含有ガスからジメチルシロキサンが確実に除去されているので、ガスエンジンやガスタービン等の内燃機関を長時間支障なく駆動して熱や電気を得ることができ、またボンベに貯蔵して自動車の燃料として活用することもできる等、燃料として有効活用することができる。
【出願人】 【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区脇浜町二丁目10番26号
【出願日】 平成14年1月31日(2002.1.31)
【代理人】 【識別番号】100089196
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 良之 (外1名)
【公開番号】 特開2003−225525(P2003−225525A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−23790(P2002−23790)