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【発明の名称】 集塵機の堆積ダスト排除装置
【発明者】 【氏名】武田 禎宏
【住所又は居所】大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会社栗本鐵工所内

【氏名】秋元 研二
【住所又は居所】大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会社栗本鐵工所内

【要約】 【課題】堆積したダスト塊と同時にバッグフィルターの外面に付着している細かいダストも払い落とすことができ、しかも、ダスト塊によって排出用のロータリーバルブやスクリュウフィーダが詰まるようなことのない集塵機の堆積ダスト排除装置を提供する。

【解決手段】集塵室22内に複数本のバッグフィルター23を配置し、このバッグフィルター23内を吸気ダクト27で吸引することにより、集塵室22内のダスト含有空気を濾過するようにした集塵機において、上記集塵室22内に、バッグフィルター23と略同径で同数の開口部31を有する昇降板32を、該開口部31がバッグフィルター23に外嵌する状態で配置し、この昇降板32を集塵室22の外部に配置した昇降手段35によって下降動させることで、隣接するバッグフィルター23間及びバッグフィルター23と集塵室22内壁面の間に堆積したダスト塊Aと同時に、バッグフィルター23の外面に付着している細かいダストも払い落とす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 集塵室内にバッグフィルターを配置し、このバッグフィルター内を吸引することにより、集塵室内のダスト含有空気を濾過すると共に、バッグフィルターの外面に付着したダスト等を、このバッグフィルター内に供給した圧縮空気により払い落とすようにした集塵機において、上記集塵室内に、バッグフィルターと略同径で同数の開口部を有する昇降板を、該開口部がバッグフィルターに外嵌する状態で上下に移動可能となるよう配置したことを特徴とする集塵機の堆積ダスト排除装置。
【請求項2】 上記集塵室内に複数のバッグフィルターが配置され、昇降板の開口部は各バッグフィルターと対応する数と位置に設けられ、この昇降板が集塵室の外部に配置した昇降手段によって上下動が付与されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の集塵機の堆積ダスト排除装置。
【請求項3】 上記昇降板の開口部に、バッグフィルターに対して摺動可能に外嵌する環状の軟質パッキンを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の集塵機の堆積ダスト排除装置。
【請求項4】 上記集塵室内でバッグフィルターよりも下部の位置に、昇降板でバッグフィルターから払い落とされた堆積ダストを受けるための通気性を有する支持部材を配置し、上記集塵室の周壁に、支持部材上の堆積ダストを取り出すための開閉取り出し口を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の集塵機の堆積ダスト排除装置。
【請求項5】 上記支持部材が、格子状又は複数の棒体が並列する櫛状に形成され、この支持部材が集塵室内に対して出し入れできるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の集塵機の堆積ダスト排除装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建設系廃棄物のダストを取り除くために用いる集塵機の堆積ダスト排除装置、更に詳しくは、集塵室内のダスト含有空気を濾過するバッグフィルターの外部に付着した堆積ダストを払い落とすための堆積ダスト排除装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような廃棄物のダストを取り除くための集塵機としては、外面濾過式の円筒形濾過布からなるバッグフィルターを用いた集塵機が使用されている。
【0003】このような集塵機の構造は、図4に示すように、集塵機本体1の集塵室2内に複数本のバッグフィルター3を配置し、集塵室2の上部に仕切って設けた除塵空気室4内に、バッグフィルター3の上端ベンチュリー管5を臨ませ、除塵空気室4に連通して設けた吸気ダクト6の吸引でこのバッグフィルター3内を吸引することにより、集塵室2内にダスト含有空気導入ダクト7で供給されたダスト含有空気を濾過し、また、バッグフィルター3の外面に付着したダストを、除塵空気室4に接続した高圧空気供給噴出管8からこのバッグフィルター3内に供給した圧縮空気により払い落とし、集塵機本体1の下部に設けた排出用のロータリーバルブ9やスクリュウフィーダで外部に排出するようになっている。
【0004】ところで、上記のような集塵機において、ダスト含有空気を複数のバッグフィルター3で吸引すると、隣接するバッグフィルター3間及びバッグフィルター3と集塵室2内壁面の間にダストが堆積して圧密し、これがダスト塊Aを形成することになり、バッグフィルター3内に圧縮空気を供給して噴射してもこれを除去する事ができず、このため、濾過性能が低下したり、時には濾過不能に陥るという事態が発生する。
【0005】このようなダスト塊Aを除去する従来の手段としては、図4乃至図8に示すように、集塵室2内に格子状の枠体10を、その水平桟10aがバッグフィルター3間及びバッグフィルター3と集塵室2内壁面の間に位置するよう、集塵機本体1の外部に設置した昇降手段11で、ワイヤー12と滑車13を介して上下動自在に吊り下げ配置し、この枠体10を上昇位置に待機させておき、発生したダスト塊Aを、図4に一点鎖線で示すように、枠体10を下降させることにより払い落とすようにした堆積ダスト排除装置が、実公昭3−9784号によって提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような従来の堆積ダスト排除装置における格子状の枠体10は、バッグフィルター3と水平桟10aとの間に隙間があり、このため、枠体10の下降動時に、バッグフィルター3の外面に付着している細かいダストは払い落とすことができず、従って、ダスト塊Aを払い落とすためだけの単機能しかなく、また、図8のように、バッグフィルターと水平桟10aとの間にある隙間の存在により、建設系廃棄物に含まれている、ビニールなどのフイルムA1 が枠体10の水平桟10aに引っ掛かり、その結果、枠体10にビニールなどのフイルムA1 が堆積するという不都合が発生することがあった。
【0007】また、堆積したダスト塊Aを枠体10で払い落とした場合、一時的に大量のダスト塊Aが排出用のロータリーバルブ9やスクリュウフィーダ内に直接落下するため、これら排出用のロータリーバルブ9やスクリュウフィーダがダスト塊Aを噛み込むことにより詰まるという事態が発生することがある。
【0008】そこで、この発明の課題は、ビニールなどのフイルムの引っ掛かり発生がなく、ダスト塊と同時にバッグフィルターの外面に付着している細かいダストも払い落とすことができ、しかも、ダスト塊によって排出用のロータリーバルブやスクリュウフィーダが詰まるようなことのない集塵機の堆積ダスト排除装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決するため、この発明は、集塵室内にバッグフィルターを配置し、このバッグフィルター内を吸引することにより、集塵室内のダスト含有空気を濾過すると共に、バッグフィルターの外面に付着したダスト等を、このバッグフィルター内に供給した圧縮空気により払い落とすようにした集塵機において、上記集塵室内に、バッグフィルターと略同径で同数の開口部を有する昇降板を、該開口部がバッグフィルターに外嵌する状態で上下に移動可能となるよう配置した構成を採用したものである。
【0010】上記した集塵室内に複数のバッグフィルターが配置され、昇降板の開口部は各バッグフィルターと対応する数と位置に設けられ、この昇降板が集塵室の外部に配置した昇降手段によって上下動が付与されるようにしたり、上記昇降板の開口部に、バッグフィルターに対して摺動可能に外嵌する環状の軟質パッキンを設けることができる。
【0011】上記昇降板は、上昇位置に待機させておき、その下降動により、隣接するバッグフィルター間及び集塵室内壁面の間に堆積したダスト塊を払い落とすと同時に、開口部に設けた軟質パッキンがバッグフィルターの外面を摺動することにより、バッグフィルターの外面に付着している細かいダストを払い落とすことになり、バッグフィルターの濾過機能の回復を確実にする。
【0012】この昇降板は、一枚のプレートにバッグフィルターへ外嵌する開口部を設けた構造になっているので、建設系廃棄物に含まれている、ビニールなどのフイルムが引っ掛かるようなことがない。
【0013】また、上記集塵室内でバッグフィルターよりも下部の位置に、昇降板でバッグフィルターから払い落とされた堆積ダストを受けるための通気性を有する支持部材を配置し、上記集塵室の周壁に、支持部材上の堆積ダストを取り出すための開閉取り出し口を設けた構成を採用することができ、この支持部材は、格子状又は複数の棒体が並列する櫛状に形成され、この支持部材が集塵室内に対して出し入れできるようになっている。
【0014】上記昇降板の下降により払い落とされたダスト塊は、支持部材上に受けられるため、直接排出用のロータリーバルブやスクリュウフィーダに落下するようなことがなく、支持部材上のダスト塊は、集塵室の周壁に設けた開閉取り出し口から外部に取り出せばよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0016】図1のように、この発明の堆積ダスト排除装置を用いる集塵機は、下部を小径に絞った集塵機本体21の集塵室22内に複数本、例えば四本のバッグフィルター23を配置し、集塵室22の上部に仕切壁24を介して設けた除塵空気室25内に、バッグフィルター23の上端ベンチュリー管26を臨ませ、除塵空気室25に連通して設けた吸気ダクト27の吸引でこのバッグフィルター23内を吸引することにより、集塵室22内にダスト含有空気導入ダクト28で供給されたダスト含有空気を濾過し、また、バッグフィルター23の外面に付着したダスト等を、除塵空気室25に接続した高圧空気供給噴出管29からこのバッグフィルター23内に供給した圧縮空気により払い落とし、集塵機本体21の下部に設けた排出用のロータリーバルブ30やスクリュウフィーダで外部に排出するようになっている。
【0017】この発明の堆積ダスト排除装置は、集塵機本体21の集塵室22内に、バッグフィルター23と略同径で同数の開口部31を有する昇降板32を、該開口部31がバッグフィルター23に外嵌する状態で上下に移動可能となるよう配置し、この昇降板32を、仕切壁24に取り付けた複数の滑車33とワイヤー34を介して、集塵機本体21の外部に配置した昇降手段35により吊り下げ保持し、かつ、集塵機本体21の下部でバッグフィルター23の下端よりも下方の位置に、払い落とされたダスト塊Aを受けるための通気性を有する水平の支持部材36と、集塵機本体21の周壁に支持部材36上のダスト塊Aを取り出すための開閉取り出し口37を設けた構造になっている。
【0018】上記昇降板32は、集塵室22内に納まる平面的な大きさを有する一枚のプレートを用いて形成され、図3のように、各開口部31は、バッグフィルター23に外嵌する直径の円形で、各バッグフィルター23と対応する数と位置に設けられ、昇降板32の一面側でこの開口部31の周囲には、バッグフィルター23に対して摺動可能に外嵌する内径となる環状の軟質パッキン38が取り付けられている。
【0019】上記昇降板32は、上昇位置に待機させておき、その下降動により、隣接するバッグフィルター23間及びバッグフィルター23と集塵室22内壁面の間に堆積したダスト塊Aを払い落とすと同時に、開口部31に設けた軟質パッキン38がバッグフィルター23の外面を摺動することにより、バッグフィルター23の外面に付着している細かいダストを払い落とすことになり、昇降板32が、ダスト塊Aの払い落としと細かいダストの払い落としの二つの機能を備えていると共に、この昇降板32は、一枚のフラットなプレートにバッグフィルター23へ外嵌する開口部31を設けた構造になっているので、建設系廃棄物に含まれている、ビニールなどのフイルムが引っ掛かるようなことがない。
【0020】上記支持部材36は、図1(B)に示すような格子状や図1(C)のような、複数の棒体が並列する櫛状に形成され、格子の枡目の大きさや棒体の間隔は、バッグフィルター23の外面に付着していた細かいダストは通過して落下するが、ダスト塊Aは通過しない範囲で設定すればよく、この支持部材36は、集塵機本体21の下部周壁に設けた開口39の部分から集塵室22内に対して水平状態で出し入れできるようにし、ダスト塊Aを払い落とすときに集塵室22内に挿入するようにすればよい。
【0021】また、開閉取り出し口37は、支持部材36の上に載るダスト塊Aを外部に取り出せるように、集塵機本体21の下部に設けられている。
【0022】この発明の堆積ダスト排除装置は、上記のような構成であり、図1に実線で示すように、昇降板32を上昇位置に待機させた状態で、ダスト含有空気導入ダクト28で集塵室22内にダスト含有空気を供給すると共に、除塵空気室25に連通して設けた吸気ダクト27から各バッグフィルター23内を吸引することにより、バッグフィルター23でダスト含有空気を濾過し、ダスト含有空気中から捕集したダストは、下部の排出用のロータリーバルブ30やスクリュウフィーダで外部に排出する。
【0023】また、外面に付着したダストで各バッグフィルター23の濾過機能が低下すると、ダスト含有空気の供給とバッグフィルター23の吸引を停止した状態で、高圧空気供給噴出管29からバッグフィルター23内に圧縮空気を供給し、各バッグフィルター23の外面に付着しているダストを逆洗作用によって払い落とすことで、濾過機能を回復し、払い落とされたダストは排出用のロータリーバルブ30やスクリュウフィーダで外部に排出する。
【0024】上記のように、複数のバッグフィルター23で吸引してダストの捕集を行うと、図1のように、隣接するバッグフィルター23間及びバッグフィルター23と集塵室22内壁面の間にダストが堆積して圧密し、ダスト塊Aを形成することがある。
【0025】上記のようにダスト塊Aが形成されると、ダスト含有空気の供給とバッグフィルター23の吸引を停止した状態で、集塵室22の下部に支持部材36を挿入し、上昇位置に待機させておいた昇降板32を下降させる。
【0026】この昇降板32は、開口部31に設けた軟質パッキン38がバッグフィルター23に外嵌しているので、その下降動により、軟質パッキン38がバッグフィルター23の外面を摺動していき、隣接するバッグフィルター23間及びバッグフィルター23と集塵室22内壁面の間に堆積したダスト塊Aを昇降板32で直接押し下げて払い落とすと同時に、軟質パッキン38がバッグフィルター23の外面に付着している細かいダストを払い落とすことになる。
【0027】また、昇降板32は、一枚のプレートにバッグフィルター23へ外嵌する開口部31を設けた構造になっているので、建設系廃棄物に含まれている、ビニールなどのフイルムがこれに引っ掛かるようなことがない。
【0028】上記昇降板32の下降により払い落とされた細かいダストは、支持部材36を通過して排出用のロータリーバルブ30やスクリュウフィーダで外部に排出すると共に、図1のように、払い落とされたダスト塊Aは支持部材36で受け止められ、このダスト塊Aは開閉取り出し口37を開いて外部に取り出せばよい。
【0029】このように、ダスト塊Aが直接排出用のロータリーバルブ30やスクリュウフィーダに直接落下することがないので、排出用のロータリーバルブ30やスクリュウフィーダにダスト塊Aが詰まるようなことがなくなる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、集塵室内に配置したバッグフィルター内を吸引することにより、集塵室内のダスト含有空気を濾過する集塵機において、集塵室内に、バッグフィルターと略同径で同数の開口部を有する昇降板を、該開口部がバッグフィルターに外嵌する状態で上下に移動可能となるよう配置したので、昇降板を下降動させると、隣接するバッグフィルター間及び集塵室内壁面の間に堆積したダスト塊を払い落とすと同時に、開口部がバッグフィルターの外面を摺動することにより、バッグフィルターの外面に付着している細かいダストを払い落とすことになり、ダスト塊の払い落としと細かいダストの払い落としが同時に行えることになる。
【0031】また、昇降板は、一枚のプレートにバッグフィルターへ外嵌する開口部を設けた構造になっているので、建設系廃棄物に含まれている、ビニールなどのフイルムが引っ掛かるようなことがなく、確実なダスト塊の払い落としが可能になり、従って、集塵機は堆積したダスト塊の影響を受けず、バッグフィルターの濾過機能の回復も同時に得られ、集塵機の性能低下を防止すると同時に、安定した運転が可能になり、かつ、メンテナンス性もよくなる。
【0032】さらに、払い落とされたダスト塊は、集塵室内の下部に設けた支持部材で受け止めるようにしたので、排出用のロータリーバルブやスクリュウフィーダにダスト塊が詰まるようなことがなくなる。
【出願人】 【識別番号】000142595
【氏名又は名称】株式会社栗本鐵工所
【住所又は居所】大阪府大阪市西区北堀江1丁目12番19号
【出願日】 平成14年2月5日(2002.2.5)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
【公開番号】 特開2003−225523(P2003−225523A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−27776(P2002−27776)