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【発明の名称】 フィルタ装置
【発明者】 【氏名】高橋 一彰
【住所又は居所】埼玉県入間市大字仏子1312番地2 株式会社タカハシ内

【氏名】中村 順一
【住所又は居所】埼玉県入間市大字仏子1312番地2 株式会社タカハシ内

【要約】 【課題】第1に小型の装置で短時間に大量に微細物を分離して確実に除去することが可能なフィルタ装置を提供することを目的とし、第2に洗浄作業や交換作業をなくし、低コストであるフィルタ装置を提供することを目的としている。

【解決手段】フィルタ装置1は、軸芯L1に流体出口2dを有し、軸芯L1から偏位した位置に流体入口2cを有し、流体入口2cから微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、遠心状態で微細物を外側へ移動させて流体出口2dから微細物を分離した流体を排出し、渦巻きを減速させて分離された微細物を沈降させるフィルタ部Aと、フィルタ部Aで沈殿する微細物を沈殿させる沈殿部Bとを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】軸芯に流体出口を有し、前記軸芯から偏位した位置に流体入口を有し、前記流体入口から微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、遠心状態で微細物を外側へ移動させて前記流体出口から微細物を分離した流体を排出し、前記渦巻きを減速させて分離された微細物を沈降させるフィルタ部と、前記フィルタ部で沈殿する微細物を沈殿させる沈殿部とを有することを特徴とするフィルタ装置。
【請求項2】前記フィルタ部は、テーパ下部を有する密閉筒体を複数段状に設け、最上流段の前記密閉筒体には、前記軸芯から偏位した側部に前記流体入口を設けると共に、前記軸芯に対応する部位に前記流体出口を設けたことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ装置。
【請求項3】前記フィルタ部は、別体に形成した前記密閉筒体を複数段状に接続して構成したことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項4】前記フィルタ部は、一対のブロック体を接合して前記密閉筒体を複数段状に設けたことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項5】前記フィルタ部は、前記密閉筒体を重ねて複数段状に設け、最内側に位置する最上流側の密閉筒体から最外側に位置する最下流側の密閉筒体に微細物を沈降させるように構成したことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項6】前記フィルタ部は、前記密閉筒体を筒体に一体に設けて構成したことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項7】前記フィルタ部は、前記軸芯上に障害物を配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項8】前記フィルタ部の流体出口は、口径が調整可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項9】前記フィルタ部は、前記密閉筒体を加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項10】前記フィルタ部は、前記流体入口を加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項11】前記フィルタ部は、微細物を沈降させる磁力を与える磁力発生手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項12】前記フィルタ部は、微細物を沈降させる振動を与える超音波発生手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項13】前記沈殿部は、前記フィルタ部に着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項14】前記沈殿部は、沈殿した微細物を排出する排出口を有することを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項15】前記沈殿部は、前記排出口に排出バルブを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項16】前記沈殿部は、前記フィルタ部と連通する側に前記沈殿部に沈殿した微細物を排出するときに連通を遮断する切替バルブを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項17】前記沈殿部は、微細物の沈殿量を目視可能な透明部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項18】前記排出バルブを開閉する駆動手段と、前記排出バルブを開放する時間を計測するタイマーと、このタイマーに基づいて前記駆動手段を制御して定期的に前記排出バルブを開放する制御手段とを備えることを特徴とする請求項15に記載のフィルタ装置。
【請求項19】前記排出バルブを開閉する駆動手段と、前記微細物の沈殿量を検知する検知手段と、この検知手段の検知情報に基づいて前記駆動手段を制御して前記排出バルブを開放する制御手段とを備えることを特徴とする請求項15に記載のフィルタ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体に含まれる微粉末状クズ等の微細物を分離して除去するフィルタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、機械加工装置では、供給タンクから切削液を供給しながら切削加工が行なわれ、切削液には微粉末状の切削クズが含まれる。この微粉末状の切削クズが含まれる切削液をフィルタ装置に供給し、このフィルタ装置で切削クズを除去して切削液を供給タンクに戻している(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−137743号公報(第1〜第5頁、図1〜図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなフィルタ装置として、例えばフィルタ膜によって切削クズを除去したり、沈殿によって切削クズを除去するものがあるが、いずれも切削液に大量に含まれる微粉末状の切削クズを、小型の装置で短時間に確実に除去することができない等の問題がある。
【0005】また、フィルタ膜が目詰まりを起こすことがあり、詰まってしまった場合まずフィルタ装置の分解作業をし、そのフィルタ膜を洗浄しなければならない。この洗浄作業や使用不能になると交換作業が発生する。
【0006】また、フィルタ膜は大抵繰り返し使用すると、濾過精度は悪くなり、詰まり易くなるため、フィルタ膜の殆どが使い捨てフィルタ膜であり、コストがかかる等の問題がある。
【0007】この発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、第1に小型の装置で短時間に大量に微細物を分離して確実に除去することが可能なフィルタ装置を提供することを目的とし、第2に洗浄作業や交換作業をなくし、低コストであるフィルタ装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0009】請求項1に記載の発明は、軸芯に流体出口を有し、前記軸芯から偏位した位置に流体入口を有し、前記流体入口から微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、遠心状態で微細物を外側へ移動させて前記流体出口から微細物を分離した流体を排出し、前記渦巻きを減速させて分離された微細物を沈降させるフィルタ部と、前記フィルタ部で沈殿する微細物を沈殿させる沈殿部とを有することを特徴とするフィルタ装置である。
【0010】この請求項1に記載の発明によれば、微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、この渦巻きによる遠心力で微細物を分離して沈降させて沈殿し、微細物を分離した流体を排出することで、小型で、かつ簡単な装置で、短時間に大量の微細物を沈殿させて確実に除去することができる。また、フィルタ装置の目詰まりがなく洗浄作業や交換作業がなくなり、低コストである。
【0011】請求項2に記載の発明は、前記フィルタ部は、テーパ下部を有する密閉筒体を複数段状に設け、最上流段の前記密閉筒体には、前記軸芯から偏位した側部に前記流体入口を設けると共に、前記軸芯に対応する部位に前記流体出口を設けたことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ装置である。
【0012】この請求項2に記載の発明によれば、微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、この渦巻きを複数個の密閉筒体で減速させて微細物を沈降させて沈殿し、微細物を分離した流体を排出することで、小型で、かつ簡単な装置で、短時間に大量の微細物を沈殿させて確実に除去することができる。また、フィルタ装置の目詰まりがなく洗浄作業や交換作業がなくなり、低コストである。
【0013】請求項3に記載の発明は、前記フィルタ部は、別体に形成した前記密閉筒体を複数段状に接続して構成したことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置でる。
【0014】この請求項3に記載の発明によれば、別体に形成した密閉筒体を複数段状に接続して構成することで、フィルタ部を簡単に製造することができる。
【0015】請求項4に記載の発明は、前記フィルタ部は、一対のブロック体を接合して前記密閉筒体を複数段状に設けたことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置である。
【0016】この請求項4に記載の発明によれば、一対のブロック体を接合して密閉筒体を複数段状に設けることで、フィルタ部を簡単に製造することができる。
【0017】請求項5に記載の発明は、前記フィルタ部は、前記密閉筒体を重ねて複数段状に設け、最内側に位置する最上流側の密閉筒体から最外側に位置する最下流側の密閉筒体に微細物を沈降させるように構成したことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置である。
【0018】この請求項5に記載の発明によれば、密閉筒体を重ねて複数段状に設けることで、フィルタ部を短くでき小型で、かつ簡単な装置にすることができる。
【0019】請求項6に記載の発明は、前記フィルタ部は、前記密閉筒体を筒体に一体に設けて構成したことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置である。
【0020】この請求項6に記載の発明によれば、密閉筒体を筒体に一体に設けることで、フィルタ部の気密性を向上させることができる。
【0021】請求項7に記載の発明は、前記フィルタ部は、前記軸芯上に障害物を配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0022】この請求項7に記載の発明によれば、密閉筒体軸芯上に障害物を配置することで、分離された微細物を逃がすことなく沈降させることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0023】請求項8に記載の発明は、前記フィルタ部の流体出口は、口径が調整可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0024】この請求項8に記載の発明によれば、流体出口の口径を分離する微細物に応じて調整することで、分離された微細物が流体出口から逃がすことが防止でき、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0025】請求項9に記載の発明は、前記フィルタ部は、前記密閉筒体を加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0026】この請求項9に記載の発明によれば、密閉筒体を加熱し流体の粘性を下げることで、遠心スピードが上がり、比重差が大きくすることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0027】請求項10に記載の発明は、前記フィルタ部は、前記流体入口を加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0028】この請求項10に記載の発明によれば、流体入口を加熱し流体の粘性を下げることで、遠心スピードが上がり、比重差が大きくすることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0029】請求項11に記載の発明は、前記フィルタ部は、微細物を沈降させる磁力を与える磁力発生手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0030】この請求項11に記載の発明によれば、遠心力に加えて微細物を沈降させる磁力を与えることで、微細物を速く沈降させて沈殿することができる。
【0031】請求項12に記載の発明は、前記フィルタ部は、微細物を沈降させる振動を与える超音波発生手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0032】この請求項12に記載の発明によれば、遠心力に加えて微細物を沈降させる振動を与えることで、微細物を速く沈降させて沈殿することができる。
【0033】請求項13に記載の発明は、前記沈殿部は、前記フィルタ部に着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0034】この請求項13に記載の発明によれば、沈殿部がフィルタ部に着脱可能であることで、フィルタ部を外して沈殿した微細物を一度に排出することができる。
【0035】請求項14に記載の発明は、前記沈殿部は、沈殿した微細物を排出する排出口を有することを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0036】この請求項14に記載の発明によれば、沈殿した微細物を排出口から容易に排出することができる。
【0037】請求項15に記載の発明は、前記沈殿部は、前記排出口に排出バルブを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0038】この請求項15に記載の発明によれば、排出バルブの操作で排出口から沈殿した微細物を容易に排出することができる。
【0039】請求項16に記載の発明は、前記沈殿部は、前記フィルタ部と連通する側に前記沈殿部に沈殿した微細物を排出するときに連通を遮断する切替バルブを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0040】この請求項16に記載の発明によれば、沈殿部に沈殿した微細物を排出するときに切替バルブによりフィルタ部との連通を遮断し、フィルタ部から流体が漏れることなく沈殿した微細物を排出することができる。
【0041】請求項17に記載の発明は、前記沈殿部は、微細物の沈殿量を目視可能な透明部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載のフィルタ装置である。
【0042】この請求項17に記載の発明によれば、微細物の沈殿量を目視することで確認することができる。
【0043】請求項18に記載の発明は、前記排出バルブを開閉する駆動手段と、前記排出バルブを開放する時間を計測するタイマーと、このタイマーに基づいて前記駆動手段を制御して定期的に前記排出バルブを開放する制御手段とを備えることを特徴とする請求項15に記載のフィルタ装置である。
【0044】この請求項18に記載の発明によれば、タイマーに基づいて定期的に排出バルブを開放して、沈殿した微細物を排出することができる。
【0045】請求項19に記載の発明は、前記排出バルブを開閉する駆動手段と、前記微細物の沈殿量を検知する検知手段と、この検知手段の検知情報に基づいて前記駆動手段を制御して前記排出バルブを開放する制御手段とを備えることを特徴とする請求項15に記載のフィルタ装置である。
【0046】この請求項19に記載の発明によれば、検知手段の検知情報に基づいて排出バルブを開放して、沈殿した微細物を排出することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、この発明のフィルタ装置の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明するが、この発明はこの実施形態に限定されない。
【0048】この発明のフィルタ装置は、製薬、化学、食品、飲料の原料他の微細物の濾過に、また自動車、工作機、加工業の切削粉等の微細物の回収に、また各工場、水処理等の循環水、排水の濾過に、また半導体、バイオ等の不純物等の微細物の除去に、また洗浄水、溶剤等の異物である微細物の除去等に使用され、液体、気体の流体に含まれる微細物を分離除去するものに広く使用される。
【0049】この発明のフィルタ装置の配置の一例を図1に示す。図1(a)に示す例は、原料他をポンプにより各機器に供給する経路に配置され、フィルタ装置で原料他に含まれる微細物を除去する。また、図1(b)の例は、原料他をポンプにより各機器に供給する経路に配置され、フィルタ装置で原料他に含まれる微細物を除去し、分離した微細物をドレンタンクに排出する。
【0050】以下、この実施の形態では、工作機、加工業の切削粉等の微細物の回収に用いる場合について説明する。この実施の形態では、流体として液体に含まれる微粉末状クズの微細物を除去する場合について用いているが、気体に含まれる微細物を除去する場合にも同様に用いることができる。また、微細物であればよく、微粉末状クズに限定されない。
【0051】まず、図2及び図3の実施の形態について説明する。図2はフィルタ装置の断面図、図3はフィルタ装置の平面図である。
【0052】この実施の形態のフィルタ装置1は、テーパ下部を有する密閉筒体2を複数段状に設け、流体に含まれる微細物を沈降させるフィルタ部Aと、このフィルタ部Aで沈降する微細物を沈殿させる沈殿部Bとを有している。このフィルタ装置1は、例えば、流体である切削液を供給しながら切削加工を行なう系に配置され、微細物である微粉末状の切削クズが含まれる切削液をフィルタ装置1に供給し、このフィルタ装置1で切削クズを除去して切削液を供給タンク等に戻す。
【0053】このフィルタ装置1は、テーパ下部2aに連通孔2bを有する密閉筒体2を上下方向に2個接続しているが、2個に限定されず複数個接続する構成であれば良い。この密閉筒体2は、断面円状の筒体であり、アルミニウム等の金属で形成され、軽量で強度がある。
【0054】最下部の密閉筒体2のテーパ下部2aには、沈殿部Bを構成する沈殿カップ3が接続されている。この沈殿カップ3は、蓋体3aとカップ本体3bから構成され、蓋体3aを最下部の密閉筒体2のテーパ下部2aに固定し、この蓋体3aにカップ本体3bがねじ部3cによって着脱可能になっている。カップ本体3bを蓋体3aから取り外すことで、カップ本体3bに沈殿した微細物11を一度に排出することができる。
【0055】この沈殿カップ3の蓋体3aは、ステンレス等の金属で形成され、最下部の密閉筒体2のテーパ下部2aに溶接により固定されている。沈殿カップ3のカップ本体3bは、透明樹脂で形成され、内部の微細物11の沈殿状態を外部から確認することができるようになっている。
【0056】そして、最上部の密閉筒体2には、軸芯L1から偏位した側部に流体入口2cを設けると共に、軸芯L1に対応する上部に流体出口2dが設けられ、流体入口2cから微細物11を含む流体10を所定流速で供給し、微細物11が分離された流体10が流体出口2dから排出される。
【0057】この最上部の密閉筒体2の流体入口2cから微細物11を含む流体10を所定流速で供給することで流体10の渦巻きが生じ、密閉筒体2の中で遠心状態となり、その作用により微細物11が外側へ、微細物11の取り除かれたきれいな流体が中心方向から流体出口2d方向へ流れていき、この渦巻きを複数個の密閉筒体2で減速させることで、微細物11が沈降することでテーパ下部2aにガイドされて連通孔2bに導かれて順次下側の密閉筒体2に入り、最下部の密閉筒体2の連通孔2bから沈殿カップ3に入り、微細物11が沈殿カップ3に沈殿する。
【0058】このように、微細物11を含む流体10を所定流速で最上部の密閉筒体2に供給して渦巻きを生じさせ、この渦巻きを複数個の密閉筒体2で減速させて微細物11を沈降させて沈殿カップ3に確実に沈殿して沈殿させることができる。
【0059】従って、最上部の密閉筒体2から微細物11を分離した流体10が排出され、流体出口2dから微細物11がつられて排出することが防止でき、小型で、かつ簡単な装置で、短時間に大量の微細物11を沈殿させて確実に除去することができる。
【0060】また、この実施の形態のフィルタ部Aは、別体に形成した密閉筒体2を複数段状に接続して構成することで、フィルタ部Aを簡単に製造することができる。
【0061】次に、図4の実施の形態について説明する。図4はフィルタ装置の断面図である。この実施の形態のフィルタ装置1は、テーパ下部を有する密閉筒体2を複数段状に設け、流体に含まれる微細物を沈降させるフィルタ部Aと、このフィルタ部Aで沈降する微細物を沈殿させる沈殿部Bとを有し、図2及び図3と同様に構成されるが、この実施の形態では、沈殿部Bの沈殿カップ3に沈殿した微細物を排出する排出口3dが設けられている。この排出口3dには、排出バルブ3eが備えられ、この排出バルブ3eの手動操作で排出口3dから沈殿した微細物を容易に排出することができる。
【0062】次に、図5乃至図7の実施の形態について説明する。図5はフィルタ装置の斜視図、図6はフィルタ装置の平面図、図7はフィルタ部を構成するブロック体を示す図である。
【0063】この実施の形態のフィルタ装置1は、一対のブロック体20,21の接合する面側に、密閉筒体2を複数段状に設ける凹部20a,21aが形成され、さらに流体出口2dを設ける凹部20b,21bが形成され、さらにブロック体20には、流体入口2cを設ける貫通する孔20cが凹部20aに貫通して形成され、フィルタ部Aは、前記した一対のブロック体20,21を接合して密閉筒体2を複数段状に設ける構成となっている。
【0064】このように、一対のブロック体20,21を接合して密閉筒体2を複数段状に設けることで、フィルタ部Aを一対のブロック体20,21の型抜加工により簡単に製造することができる。
【0065】このフィルタ部Aの下部には、沈殿部Bが固定して設けられている。この沈殿部Bは、沈殿タンク30で構成され、沈殿タンク30の底部30aに沈殿した微細物を排出する排出口30bが設けられている。この排出口30bには、排出バルブ31が備えられ、この排出バルブ31の手動操作で排出口30bから沈殿した微細物を容易に排出することができる。
【0066】次に、図8の実施の形態について説明する。図8はフィルタ装置のフィルタ部を破断して示す側面図である。
【0067】この実施の形態のフィルタ装置1は、フィルタ部Aが密閉筒体2を重ねて複数段状に設ける構成である。この実施の形態では、密閉筒体2を2個重ねた構成であり、最内側に位置する最上流側の密閉筒体2に流体入口2cと流体出口2dが設けられ、最外側に位置する最下流側の密閉筒体2に微細物を沈降させるように構成している。
【0068】沈殿部Bを構成する沈殿カップ32が、連結管33を介してフィルタ部Aの外側の密閉筒体2に連結され、この連結管33に切替バルブ39が備えられている。この切替バルブ39は、沈殿カップ32に沈殿した微細物を取り出すときに手動で操作して閉じ、フィルタ部Aとの連通を遮断し、沈殿カップ32を連結管33から取り外す。
【0069】このように、フィルタ部Aと連通する側に沈殿部Bに沈殿した微細物を排出するときに連通を遮断する切替バルブ39を備え、沈殿部Bに沈殿した微細物を排出するときに切替バルブ39によりフィルタ部Aとの連通を遮断することで、フィルタ部Aから流体が漏れることなく沈殿した微細物を排出することができる。
【0070】次に、図9乃至図11の実施の形態について説明する。図9はフィルタ装置のフィルタ部を破断して示す側面図、図10はフィルタ装置の平面図、図11は排出バルブの他の実施の形態を示す側面図である。
【0071】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部Aは、密閉筒体2を筒体23に一体に設け、この筒体23に流体入口2cと流体出口2dが設けられている。このように、密閉筒体2を筒体23に一体に設けることで、フィルタ部Aの気密性を向上させることができる。
【0072】沈殿部Bを構成する沈殿カップ34の上部34aが、筒体23の下部23aにOリング35を介して取り付けられ、沈殿カップ34の下部34bには、排出バルブ36が設けられている。排出バルブ36は、通常閉じた状態にあり、沈殿カップ34から沈殿した微細物を排出するときに開放する。
【0073】この沈殿バルブ36は、図11(a)に示すように、電磁バルブで構成することができ、この場合は、排出バルブ36を開閉する駆動手段40と、排出バルブ36を開放する時間を計測するタイマー41と、このタイマー41に基づいて駆動手段40を制御して定期的に排出バルブ36を開放する制御手段42とを備える。駆動手段40は、ソレノイド、あるいはモータ等で構成され、排出バルブ36を開閉する。
【0074】このように、タイマー41に基づいて制御手段42が駆動手段40を制御することで、定期的に排出バルブ36を開放して、沈殿カップ34に沈殿した微細物を排出することができる。
【0075】また、排出バルブ36は、図11(b)に示すように、電磁バルブで構成し、排出バルブ36を開閉する駆動手段40と、微細物の沈殿量を検知する検知手段43と、この検知手段43の検知情報に基づいて駆動手段40を制御して排出バルブ36を開放する制御手段42とを備える。検知手段43は、沈殿カップ34に備えられる微細物の沈殿高さを検知するレベルセンサ、あるいは微細物の重量を検知する重量検知センサ等で構成される。
【0076】このように、検知手段43の検知情報に基づいて制御手段42が駆動手段40を制御することで、微細物が所定の沈殿量になると排出バルブ36を開放して、沈殿カップ34に沈殿した微細物を排出することができる。
【0077】次に、図12乃至図14の実施の形態について説明する。図12はフィルタ装置の断面図、図13はフィルタ装置の分解図、図14は沈殿部の断面図である。
【0078】この実施の形態のフィルタ装置1は、外装筒体50に、フィルタ部Aを構成する2個の密閉筒体2を一体に形成した筒体23に挿入して組み付ける。沈殿部Bを構成する沈殿カップ37は、透明パイプ37a、通孔37b1を有する上蓋37b、通孔37c1を有する下蓋37cからなるカートリッジ式である。この沈殿カップ37は、上蓋37bの凹溝にOリング37dを嵌合し、下蓋37cの凹溝にOリング37eを嵌合し、外装筒体50に挿入して組み付ける。
【0079】そして、排出バルブ36のキャップ部36aは、外装筒体50の下部に螺着され、沈殿カップ37との間はOリング37eでシールされる。
【0080】外装筒体50には、沈殿部Bの沈殿カップ37の位置に長窓50aが形成されている。この長窓50aは、外装筒体50の軸方向に長く形成されており、長窓50aから透明の沈殿カップ37に沈殿された微細物の沈殿量を目視して確認することができる。
【0081】次に、図15及び図16の実施の形態について説明する。図15はフィルタ装置の断面図、図16はフィルタ装置の沈殿部の分解図である。
【0082】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部Aは、図9及び図10の実施の形態と同様に構成され、沈殿部Bは、排出バルブ36と沈殿カップ38とから構成され、排出バルブ36の上部36cを筒体23の下部23aに螺着している。
【0083】沈殿カップ38は、透明パイプ38a、上部キャップ38b、下部キャップ38cからなる。透明パイプ38aと上部キャップ38bは、Oリング38dを介して螺着され、透明パイプ38aと下部キャップ38cは、Oリング38eを介して螺着され、上部キャップ38bは、排出バルブ36の下部36dに螺着して取り付けられている。
【0084】排出バルブ36は通常開いた状態で使用され、透明の沈殿カップ38に沈殿された微細物の沈殿量を目視して確認することができる。この沈殿カップ38から微細物を排出するには、例えば下部キャップ38cのみを透明パイプ38aから取り外して排出することができる。また、透明パイプ38aに下部キャップ38cを螺着した状態で、透明パイプ38aを上部キャップ38bから取り外して排出することができる。また、透明パイプ38aに上部キャップ38bと下部キャップ38cとを螺着した状態で、上部キャップ38bを排出バルブ36の下部36dから取り外して排出することができる。
【0085】次に、図17の実施の形態について説明する。図17はフィルタ装置の断面図である。
【0086】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部A及び沈殿部Bは、図9及び図10の実施の形態と同様に構成されるが、この実施の形態では、フィルタ部Aの密閉筒体軸芯L1上に障害物90を配置している。図17(a)の実施の形態では、上流側の密閉筒体2に流体出口2dに近接して配置され、図17(b)の実施の形態では、下流側の密閉筒体2に上流側の密閉筒体2の連通孔2bに近接して配置され、図17(c)の実施の形態では、沈殿部Bに下流側の密閉筒体2の連通孔2bに近接して配置されている。
【0087】このように、密閉筒体軸芯L1上のいずれかの位置に障害物90を配置することで、微細物が障害物90によって効率よく沈降し分離効率を向上させることができる。
【0088】次に、図18の実施の形態について説明する。図18はフィルタ装置の断面図である。
【0089】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部A及び沈殿部Bは、図9及び図10の実施の形態と同様に構成されるが、この実施の形態では、フィルタ部Aの流体出口2dは、口径が調整可能である。図18(a)の実施の形態では、流体出口2dに、調整パイプ51を挿入することで、流体出口2dの口径D1と口径D2とに調整することができるようにしている。図18(b)の実施の形態では、流体出口2dの口径D1を自動的に絞る絞り機構53を設け、絞り機構53のダイヤル53aを回動することで、流体出口2dに設けた絞り羽根53bを動かし、流体出口2dの口径D1を調整することができる。
【0090】このフィルタ装置1は、遠心力で微細物がフィルタ部Aの密閉筒体軸芯L1から外方へ移動し、密閉筒体軸芯L1に近くに微細物が位置しないようにすることから、分離された微細物が流体出口2dから逃がすことが防止でき、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0091】次に、図19の実施の形態について説明する。図19はフィルタ装置の断面図である。
【0092】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部A及び沈殿部Bは、図9及び図10の実施の形態と同様に構成されるが、この実施の形態では、フィルタ部Aの密閉筒体2を加熱する加熱手段60を有している。加熱手段60は、例えば密閉筒体2の周りに巻いたフレキシブルヒータ60aで構成され、密閉筒体2を加熱することで密閉筒体2を加熱し流体の粘性を下げることで、遠心スピードが上がり、比重差が大きくすることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0093】また、流体中の雑菌を死滅させることができる。加熱手段60の流体を加熱する温度は、流体を加温できればよいが、0〜200℃が好ましい。
【0094】次に、図20の実施の形態について説明する。図20はフィルタ装置の断面図である。
【0095】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部A及び沈殿部Bは、図9及び図10の実施の形態と同様に構成されるが、この実施の形態では、フィルタ部Aの流体入口2cを加熱する加熱手段61を有している。加熱手段61は、例えば流体入口2cの周りに巻いたフレキシブルヒータ61aで構成され、流体入口2cを加熱することで流体入口2cを加熱し流体の粘性を下げることで、遠心スピードが上がり、比重差が大きくすることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0096】また、流体中の雑菌を死滅させることができる。加熱手段61の流体を加熱する温度は、流体を加温できればよいが、0〜200℃が好ましい。
【0097】次に、図21の実施の形態について説明する。図21はフィルタ装置の断面図である。
【0098】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部A及び沈殿部Bは、図2及び図3の実施の形態と同様に構成されるが、この実施の形態では、フィルタ部Aに微細物を沈降させる磁力を与える磁力発生手段70を備えている。この磁力発生手段70は、上流の密閉筒体2の外部に設けた鉄心70aと鉄心70aに巻いたコイル70bから構成される。磁力発生手段70のコイル70bに電流を流すことで下側に磁力が働き、遠心力に加えて磁力が作用し、微細物を速く沈降させて沈殿部Bに沈殿させることができる。
【0099】次に、図22の実施の形態について説明する。図22はフィルタ装置の断面図である。
【0100】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部A及び沈殿部Bは、図2及び図3の実施の形態と同様に構成されるが、この実施の形態では、フィルタ部Aに微細物を沈降させる磁力を与える磁力発生手段71を備えている。この磁力発生手段71は、上流の密閉筒体2の上部に設けた永久磁石71aと下部に設けた永久磁石71bから構成される。磁力発生手段71の永久磁石71aのN極と、永久磁石71bのS極の極性によって下側に磁力が働き、遠心力に加えて磁力が作用し、微細物を速く沈降させて沈殿部Bに沈殿させることができる。
【0101】次に、図23の実施の形態について説明する。図23はフィルタ装置の断面図である。
【0102】この実施の形態のフィルタ装置1のフィルタ部A及び沈殿部Bは、図2及び図3の実施の形態と同様に構成されるが、この実施の形態では、フィルタ部Aに、微細物を沈降させる振動を与える超音波発生手段80を備えている。この超音波発生手段80は、上流の密閉筒体2の上部に超音波振動子80aを配置し、この超音波振動子80aの作用によって微細物を沈降させる振動を与えることで、遠心力に加えて振動が作用し、微細物を速く沈降させて沈殿部Bに沈殿させることができる。
【0103】
【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明では、微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、この渦巻きによる遠心力で微細物を分離して沈降させて沈殿し、微細物を分離した流体を排出することで、小型で、かつ簡単な装置で、短時間に大量の微細物を沈殿させて確実に除去することができる。また、フィルタ装置の目詰まりがなく洗浄作業や交換作業がなくなり、低コストである。
【0104】請求項2に記載の発明では、微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、この渦巻きを複数個の密閉筒体で減速させて微細物を沈降させて沈殿し、微細物を分離した流体を排出することで、小型で、かつ簡単な装置で、短時間に大量の微細物を沈殿させて確実に除去することができる。また、フィルタ装置の目詰まりがなく洗浄作業や交換作業がなくなり、低コストである。
【0105】請求項3に記載の発明では、別体に形成した密閉筒体を複数段状に接続して構成することで、フィルタ部を簡単に製造することができる。
【0106】請求項4に記載の発明では、一対のブロック体を接合して密閉筒体を複数段状に設けることで、フィルタ部を簡単に製造することができる。
【0107】請求項5に記載の発明では、密閉筒体を重ねて複数段状に設けることで、フィルタ部を短くでき小型で、かつ簡単な装置にすることができる。
【0108】請求項6に記載の発明では、密閉筒体を筒体に一体に設けることで、フィルタ部の気密性を向上させることができる。
【0109】請求項7に記載の発明では、密閉筒体軸芯上に障害物を配置することで、分離された微細物を逃がすことなく沈降させることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0110】請求項8に記載の発明では、流体出口の口径を分離する微細物に応じて調整することで、分離された微細物が流体出口から逃がすことが防止でき、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0111】請求項9に記載の発明では、密閉筒体を加熱し流体の粘性を下げることで、遠心スピードが上がり、比重差が大きくすることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0112】請求項10に記載の発明では、流体入口を加熱し流体の粘性を下げることで、遠心スピードが上がり、比重差が大きくすることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0113】請求項11に記載の発明では、遠心力に加えて微細物を沈降させる磁力を与えることで、微細物を速く沈降させて沈殿することができる。
【0114】請求項12に記載の発明では、遠心力に加えて微細物を沈降させる振動を与えることで、微細物を速く沈降させて沈殿することができる。
【0115】請求項13に記載の発明では、沈殿部がフィルタ部に着脱可能であることで、フィルタ部を外して沈殿した微細物を一度に排出することができる。
【0116】請求項14に記載の発明では、沈殿した微細物を排出口から容易に排出することができる。
【0117】請求項15に記載の発明では、排出バルブの操作で排出口から沈殿した微細物を容易に排出することができる。
【0118】請求項16に記載の発明では、沈殿部に沈殿した微細物を排出するときに切替バルブによりフィルタ部との連通を遮断し、フィルタ部から流体が漏れることなく沈殿した微細物を排出することができる。
【0119】請求項17に記載の発明では、微細物の沈殿量を目視することで確認することができる。
【0120】請求項18に記載の発明では、タイマーに基づいて定期的に排出バルブを開放して、沈殿した微細物を排出することができる。
【0121】請求項19に記載の発明では、検知手段の検知情報に基づいて排出バルブを開放して、沈殿した微細物を排出することができる。
【出願人】 【識別番号】501141769
【氏名又は名称】株式会社タカハシ
【住所又は居所】埼玉県入間市仏子1312番地8
【出願日】 平成14年11月25日(2002.11.25)
【代理人】 【識別番号】100081709
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴若 俊雄
【公開番号】 特開2003−225515(P2003−225515A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−340932(P2002−340932)