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【発明の名称】 有機塩素化合物の処理方法及びそれに用いる装置、土壌の修復方法及びそれに用いる装置
【発明者】 【氏名】加藤 鉄也
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内

【氏名】栗山 朗
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内

【氏名】川口 正浩
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内

【要約】 【課題】環境への放出を抑え、塩素を効率的に利用する気体状有機塩素化合物の分解浄化方法を提供する。

【解決手段】塩素と、汚染物質とを空気に含有させた被処理気体に対して光照射手段からの光を照射することによって前記汚染物質を分解する工程を有する汚染物質分解浄化方法において、分解処理後の空気をアルカリ性水溶液に接触させ、塩素含有アルカリ性水溶液とする工程と、前記塩素含有アルカリ性水溶液を塩素の発生源として再利用する工程と、を有することを特徴とする汚染物質分解浄化方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 有機塩素化合物を処理する処理方法であって、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を酸性溶液中に取り込ませる工程と、前記酸性溶液中に取り込まれなかった塩素をアルカリ性溶液中に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、有機塩素化合物の処理方法。
【請求項2】 前記塩素は、外気から遮断された状態で前記アルカリ性溶液中に取り込ませることを特徴とする請求項1に記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項3】 有機塩素化合物を処理する処理方法であって、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を分解する工程と、前記光照射工程後に残存する塩素と前記分解する工程により生成した塩素とを媒体中に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、有機塩素化合物の処理方法。
【請求項4】 前記塩素は、外気から遮断された状態で前記媒体中に取り込ませることを特徴とする請求項3に記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項5】 前記光を照射することで生成した生成物を、酸性溶液に取り込ませることを特徴とする請求項3または4に記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項6】 前記分解する工程は、電気分解を行なう工程であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項7】 前記媒体中に取り込ませる工程は、前記塩素を液体中に取り込ませる工程であることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項8】 前記媒体中に取り込ませる工程に用いられる液体が、アルカリ性溶液であることを特徴とする請求項7に記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項9】 前記媒体中に取り込ませる工程は、吸着剤に吸着させる工程であることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項10】 前記有機塩素化合物は、トリクロロエチレンであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項11】 前記生成物は、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸及びトリクロロ酢酸のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする1乃至10のいずれかに記載の有機塩素化合物の処理方法。
【請求項12】 土壌から抽出した有機塩素化合物を処理することで前記土壌を修復する土壌の修復方法であって、前記土壌から、前記有機塩素化合物を含有する気体を抽出する工程と、前記有機塩素化合物を濃縮する工程と、前記有機塩素化合物を含む濃縮後の気体と塩素との混合物に光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を酸性溶液に取り込ませる工程と、前記酸性溶液に取り込まれなかった塩素をアルカリ性溶液に取り込ませる工程と、を有することを特徴とする土壌の修復方法。
【請求項13】 前記生成物を酸性溶液に取り込ませる工程後、前記生成物を含む酸性溶液を電気分解する工程を更に有し、前記光照射工程後に残存する塩素と前記電気分解により生成した塩素とをアルカリ性溶液に取り込ませることを特徴とする請求項12に記載の土壌の修復方法。
【請求項14】 前記アルカリ性溶液に取り込ませる工程の後、前記アルカリ性溶液中のアルカリ物質を中和する工程と、前記アルカリ性溶液中の塩素を還元処理する工程とを更に有することを特徴とする請求項12または13に記載の土壌の修復方法。
【請求項15】 前記中和する工程の後、前記還元処理する工程を行なうことを特徴とする請求項14に記載の土壌の修復方法。
【請求項16】 有機塩素化合物を処理する処理装置であって、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物を酸性溶液に取り込ませる手段と、前記生成物のうち酸性溶液中に取り込まれなかった塩素をアルカリ性溶液に取り込ませる手段と、を有することを特徴とする有機塩素化合物の処理装置。
【請求項17】 前記塩素は、外気から遮断された状態で前記アルカリ性溶液中に取り込ませることを特徴とする請求項17に記載の有機塩素化合物の処理装置。
【請求項18】 有機塩素化合物を処理する処理装置であって、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する手段と、前記光を照射することで生成した生成物を分解する手段と、前記光照射後に残存する塩素と前記分解により生成した塩素とを媒体中に取り込ませる手段と、を有することを特徴とする分解対象物の処理装置。
【請求項19】 前記分解する手段は、電気分解を行なう手段であることを特徴とする請求項18に記載の有機塩素化合物の処理装置。
【請求項20】 土壌から抽出した有機塩素化合物を処理することで前記土壌を修復する土壌の修復装置であって、前記土壌から、前記有機塩素化合物を含有する気体を抽出する手段と、前記有機塩素化合物を濃縮する手段と、前記有機塩素化合物を含む気体に塩素の存在下で光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物をを酸性溶液に取り込ませる手段と、前記酸性溶液に取り込まれなかった塩素をアルカリ性溶液に取り込ませる手段と、を有することを特徴とする土壌の修復装置。
【請求項21】 前記生成物を取り込んだ前記酸性溶液を電気分解する手段を更に有し、前記光照射後に残存する塩素と前記電気分解により生成した塩素とをアルカリ性溶液に取り込ませる手段を有することを特徴とする請求項20に記載の土壌の修復装置。
【請求項22】 前記塩素を取り込んだアルカリ性溶液中のアルカリ物質を中和する手段と、前記アルカリ性溶液中の塩素を還元処理する手段とを更に有することを特徴とする請求項21に記載の土壌の修復装置。
【請求項23】 前記中和する手段と前記還元処理する手段が、この順序で直列に配置されていることを特徴とする請求項22に記載の土壌の修復装置。
【請求項24】 分解対象物を処理する処理方法であって、前記分解対象物に光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を第1の溶液に取り込む工程と、前記第1の溶液に取り込まれなかった物質を第2の溶液に取り込む工程とを有することを特徴とする、分解対象物の処理方法。
【請求項25】 分解対象物の処理方法であって、前記分解対象物に光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を分解する工程と、前記分解する工程により生成した分解生成物を媒体に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、分解対象物の処理方法。
【請求項26】 分解対象物を処理する処理方法であって、前記分解対象物を分解する第1の分解をする工程と、前記第1の分解工程で生成する生成物を第1の溶液に取り込み第2の分解をする工程と、前記第2の分解工程で生成する分解生成物を第2の溶液に取り込む工程と、前記第2の溶液中に取り込まれた前記分解生成物の有害性を低減する工程と、前記低減する工程後、前記溶液を排出する工程とを有することを特徴とする、分解対象物の処理方法。
【請求項27】 土壌から抽出した分解対象物を処理する土壌の修復方法であって、前記土壌から前記分解対象物を含有する気体を抽出する工程と、前記分解対象物を含有する気体を濃縮する工程と、前記濃縮された分解対象物に光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を分解する工程と、前記分解工程により生成した分解生成物を媒体に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、土壌の修復方法。
【請求項28】 土壌から抽出した有機塩素化合物を処理する土壌の修復方法であって、前記土壌から前記有機塩素化合物を含有する気体を抽出する工程と、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成したモノクロロ酢酸、トリクロロ酢酸及びテトラクロロ酢酸のうち少なくとも1つを酸性溶液に取り込ませる工程と、前記酸性溶液に取り込ませる工程後、前記酸性溶液を電気分解する工程と、前記光照射工程後に残存する塩素と前記電気分解により生成した塩素とをアルカリ性溶液に取り込む工程と、前記アルカリ性溶液中のアルカリ物質を中和する工程と、前記アルカリ性溶液中に取り込んだ前記塩素を還元する工程と、前記還元工程後の溶液を排出する工程とを有することを特徴とする、土壌の修復方法。
【請求項29】 分解対象物を処理する処理装置であって、前記分解生成物に光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物を第1の溶液に取り込ませる手段と、前記第1の溶液に取り込まれなかった物質を第2の溶液に取り込ませる手段とを有することを特徴とする、分解対象物の処理装置。
【請求項30】 分解対象物を処理する処理装置であって、前記分解対象物に光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物を分解する手段と、前記分解により生成した分解生成物を媒体に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、分解対象物の処理装置。
【請求項31】 土壌から抽出した分解対象物を処理する土壌の修復装置であって、前記土壌から前記分解対象物を含有する気体を抽出する手段と、前記分解対象物を含有する気体を濃縮する手段と、前記濃縮された分解対象物に光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物を分解する手段と、前記分解により生成した分解生成物を媒体に取り込ませる手段とを有することを特徴とする、土壌の修復装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体状有機塩素化合物の分解方法及びそれに用いる分解浄化装置に関するものである。また、汚染土壌の修復方法及びそれに用いる装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】近年までの産業技術の発展に伴い有機塩素化合物(例えば塩素化エチレン、塩素化メタン等)が膨大に使用され、その廃棄処理は深刻な問題となってきている。また、使用済みのこれらの気体が、自然環境を汚染するなどの環境問題がおこっており、その解決に多大な努力が払われている。
【0003】これらを処理する方法として、例えば、環境中の汚染物質(有機塩素化合物等)を活性炭等の吸着剤に吸着させ環境中から除去する処理方法がある。汚染物質を吸着した活性炭はそのまま焼却して再生を行なう、または活性炭を水蒸気などで加熱し再生し、汚染物質を含んだ脱離水として回収している。分解処理する方法として、例えば、塩素化エチレンを酸化剤や触媒を用いて分解する方法が有り、具体的には、オゾンで分解する方法(特開平3-38297号公報)、過酸化水素の存在下で紫外線を照射する方法(特開昭63-218293号公報)等が知られている。また、次亜塩素酸ナトリウムを酸化剤として用いることも示唆されている。更には、酸化チタン等の酸化物半導体微粒子からなる光触媒と液状の塩素化エチレンとをアルカリ条件下で懸濁して、光照射により分解する方法も知られている(特開平7-144137号公報)。
【0004】また上記以外にも、酸化剤を用いずに気相で紫外線を照射する光分解法が既に試みられている。例えば、有機ハロゲン化合物を含む排ガスを紫外線照射処理して酸性の分解ガスとした後、アルカリで洗浄して無害化処理する方法(特開昭62-191025号公報)、有機ハロゲン化合物を含有する排水を曝気処理し、排出されるガスを紫外線照射した後、アルカリ洗浄する装置(特開昭62-191095号公報)等が提案されている。また、鉄粉による塩素化エチレンの分解も知られており(特開平8-257570号公報)、この場合、おそらく還元分解が生じていると推測されている。また、シリコン微粒子を用いたテトラクロロエチレン(以下、PCEと略記)の分解については還元分解も報告されている。
【0005】また、トリクロロエチレン(以下、TCEと略記)やPCEなどの塩素化脂肪族炭化水素は、微生物により好気的あるいは嫌気的に分解されることが知られており、このような工程を利用して、分解あるいは浄化を行なうことも試みられている。
【0006】以上説明したように、従来より種々の有機塩素化合物の分解方法が提案されているが、本発明者らの検討によれば、分解の為の複雑な装置が必要であったり、分解生成物の更なる無害化処理等が必要である場合が多く、より問題点が少なく環境に優しい、汚染物質(有機塩素化合物等)の分解のための技術が必要であるとの結論に至った。すなわち、より簡易で、より効率的な汚染物質の分解方法、及び、それに用いる汚染物質分解装置を提供すること、また、活性炭や微生物による処理を必要とせず、効率的で、しかも2次汚染の問題なく、また排水量の少ない汚染物質の分解ができる分解方法及び前記方法を用いた効率的な汚染物質分解装置を提供することが求められていた。
【0007】特に、土壌がこれら種々の有機塩素化合物などで汚染されている場合、周囲の環境への影響が長く続くため、それら汚染物質を除去し土壌を修復することが強く求められ、種々の試みがなされており、例えば、土壌中の汚染物質を真空ポンプを用いて吸引し、活性炭処理する方法や微生物の分解能を用いたバイオレメディエーション、紫外線を照射して分解する方法などが提案されている。
【0008】真空吸引方法においては汚染物質は活性炭への吸着により除去されるが、活性炭での吸着効率が低く、また水分を多く含んだ物質の処理が困難であり、更に、汚染物質を吸着した使用済みの活性炭の再処理の問題もあって、この方法は必ずしも効率的な方法とはいえない。
【0009】一方、バイオレメディエーションにおいても微生物の分解活性発現や増殖プロセスが必ずしも安定でなく分解工程の管理が比較的難しい場合があり、特に有機塩素系化合物の土壌汚染に関しては実用化にいたっていない場合が多い。
【0010】上記の如き問題に解決を与えるべき装置例として、塩素ガスを含む気体と分解されるべき気体状有機塩素化合物とを混合せしめ、前記混合気体に対して光照射する気体状有機塩素化合物の分解浄化装置が提案されている。
【0011】ここで、塩素ガスを含む気体を得る簡便で安全な手段として、塩素を含む溶液から発生する塩素ガスを用いている。
【0012】図1はその一態様の概略図であり、11 は塩素ガスを含む空気の発生手段であり、塩素を含む溶液(塩素溶液)を貯留する水槽 12 と前記溶液に空気を吹き込むパイプ 13 及び空気の量を調整するためのバルブ 14 を備えている。そして塩素溶液中を通過した空気は塩素ガスを含んだ空気となり、反応槽5に導かれる。
【0013】1は分解対象ガスを供給する装置であり、反応槽5に導かれ、反応槽5において塩素ガスを含んだ空気と混合され、4の光照射手段によって混合気体に光を所定の時間照射し、分解対象ガスは分解される。分解されたガスは排気管6から排出される。
【0014】水槽 12 中に入れる塩素溶液としては、水素イオン濃度(pH値)1〜4及び残留塩素濃度が5〜150mg/Lなる特性を有する溶液等が用いられる。この様な溶液は例えば、水に次亜塩素酸塩(次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウム)を溶解させることで得られる。またこの溶液に無機酸等を含ませた場合効率良く塩素ガスを発生させることができる。
【0015】UV-B,Cの紫外線が一部の汚染物質を分解する現象を利用した光分解装置としては、特開平9-299753号公報、特開平10-180040号公報等に開示されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の気体状有機塩素化合物分解浄化装置は、光照射下で塩素を含む水等から供給された塩素ガス及び分解対象物質である気体状有機塩素化合物を混合せしめることによって分解反応を開始させるようにしていた。
【0017】ところが、分解反応によってすべての塩素ガスが消費されるわけでなく、むしろその大半がそのまま排出される。また、大半が放出されるということは、系全体でみて分解に供される塩素が全塩素のうちの僅かな量であるため分解効率の観点から更なる効率の向上が望ましい。
【0018】一方、汚染土壌の修復現場においては特に環境への配慮が求められ、塩素ガスの外界への放出の防止や排水の浄化がより強く要請される。
【0019】本発明は、環境への放出を抑え、塩素を効率的に利用する気体状有機塩素化合物を分解する装置を提供するものである。
【0020】また、本発明はガス状の汚染物質を分解し、分解生成物を溶液として回収する装置を提供するものである。
【0021】さらに、本発明は汚染物質を汚染土壌から抽出して分解し、分解生成物を溶液として回収する装置を提供するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、分解処理後の気体を酸性水溶液に接触させ、接触後の気体をアルカリ性水溶液に接触させることで、上記の課題を解決している。
【0023】即ち、上記目的を達成することの出来る本発明の一実施態様にかかる分解対象物の分解方法は、有機塩素化合物を処理する処理方法であって、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を酸性溶液中に取り込ませる工程と、前記酸性溶液中に取り込まれなかった塩素をアルカリ性溶液中に取り込ませる工程とを有することを特徴と、を有することを特徴とする分解対象物の分解方法に関するものである。
【0024】また、有機塩素化合物を処理する処理方法であって、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を分解する工程と、前記光照射工程後に残存する塩素と前記分解する工程により生成した塩素とを媒体中に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、有機塩素化合物の処理方法に関するものである。
【0025】さらに、有機塩素化合物を処理する処理装置であって、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物を酸性溶液に取り込ませる手段と、前記生成物のうち酸性溶液中に取り込まれなかった塩素をアルカリ性溶液に取り込ませる手段と、を有することを特徴とする有機塩素化合物の処理装置に関するものである。
【0026】加えて、有機塩素化合物を処理する処理装置であって、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する手段と、前記光を照射することで生成した生成物を分解する手段と、前記光照射後に残存する塩素と前記分解により生成した塩素とを媒体中に取り込ませる手段と、を有することを特徴とする分解対象物の処理装置に関するものである。
【0027】また、上記目的を達成することの出来る本発明の一実施態様にかかる汚染土壌の修復方法は、土壌から抽出した有機塩素化合物を処理することで前記土壌を修復する土壌の修復方法であって、前記土壌から、前記有機塩素化合物を含有する気体を抽出する工程と、前記有機塩素化合物を濃縮する工程と、前記有機塩素化合物を含む濃縮後の気体と塩素との混合物に光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を酸性溶液に取り込ませる工程と、前記酸性溶液に取り込まれなかった塩素をアルカリ性溶液に取り込ませる工程と、を有することを特徴とする土壌の修復方法に関するものである。
【0028】さらに、土壌から抽出した有機塩素化合物を処理することで前記土壌を修復する土壌の修復装置であって、前記土壌から、前記有機塩素化合物を含有する気体を抽出する手段と、前記有機塩素化合物を濃縮する手段と、前記有機塩素化合物を含む気体に塩素の存在下で光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物をを酸性溶液に取り込ませる手段と、前記酸性溶液に取り込まれなかった塩素をアルカリ性溶液に取り込ませる手段と、を有することを特徴とする土壌の修復装置に関するものである。
【0029】さらに加えて、分解対象物を処理する処理方法であって、前記分解対象物に光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を第1の溶液に取り込む工程と、前記第1の溶液に取り込まれなかった物質を第2の溶液に取り込む工程とを有することを特徴とする、分解対象物の処理方法に関するものである。
【0030】また、分解対象物の処理方法であって、前記分解対象物に光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を分解する工程と、前記分解する工程により生成した分解生成物を媒体に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、分解対象物の処理方法に関するものである。
【0031】さらに、分解対象物を処理する処理方法であって、前記分解対象物を分解する第1の分解をする工程と、前記第1の分解工程で生成する生成物を第1の溶液に取り込み第2の分解をする工程と、前記第2の分解工程で生成する分解生成物を第2の溶液に取り込む工程と、前記第2の溶液中に取り込まれた前記分解生成物の有害性を低減する工程と、前記低減する工程後、前記溶液を排出する工程とを有することを特徴とする、分解対象物の処理方法に関するものである。
【0032】さらに加えて、土壌から抽出した分解対象物を処理する土壌の修復方法であって、前記土壌から前記分解対象物を含有する気体を抽出する工程と、前記分解対象物を含有する気体を濃縮する工程と、前記濃縮された分解対象物に光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成した生成物を分解する工程と、前記分解工程により生成した分解生成物を媒体に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、土壌の修復方法に関するものである。
【0033】また、土壌から抽出した有機塩素化合物を処理する土壌の修復方法であって、前記土壌から前記有機塩素化合物を含有する気体を抽出する工程と、前記有機塩素化合物に塩素の存在下で光を照射する工程と、前記光を照射する工程により生成したモノクロロ酢酸、トリクロロ酢酸及びテトラクロロ酢酸のうち少なくとも1つを酸性溶液に取り込ませる工程と、前記酸性溶液に取り込ませる工程後、前記酸性溶液を電気分解する工程と、前記光照射工程後に残存する塩素と前記電気分解により生成した塩素とをアルカリ性溶液に取り込む工程と、前記アルカリ性溶液中のアルカリ物質を中和する工程と、前記アルカリ性溶液中に取り込んだ前記塩素を還元する工程と、前記還元工程後の溶液を排出する工程とを有することを特徴とする、土壌の修復方法に関するものである。
【0034】加えて、分解対象物を処理する処理装置であって、前記分解生成物に光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物を第1の溶液に取り込ませる手段と、前記第1の溶液に取り込まれなかった物質を第2の溶液に取り込ませる手段とを有することを特徴とする、分解対象物の処理装置に関するものである。
【0035】また、分解対象物を処理する処理装置であって、前記分解対象物に光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物を分解する手段と、前記分解により生成した分解生成物を媒体に取り込ませる工程とを有することを特徴とする、分解対象物の処理装置に関するものである。
【0036】さらに、土壌から抽出した分解対象物を処理する土壌の修復装置であって、前記土壌から前記分解対象物を含有する気体を抽出する手段と、前記分解対象物を含有する気体を濃縮する手段と、前記濃縮された分解対象物に光を照射する手段と、前記光照射により生成した生成物を分解する手段と、前記分解により生成した分解生成物を媒体に取り込ませる手段とを有することを特徴とする、土壌の修復装置に関するものである。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の分解対象物の処理装置の基礎となる分解浄化装置の一例の基本構成について図2に基づき以下に説明する。
【0038】[分解反応](装置構成)図2に於いて、5は反応装置であり、反応装置の下部には塩素を含む溶液(塩素溶液)が貯留されており、反応装置5の上部である気相部において、塩素を含む空気と分解されるべき気体状有機塩素化合物とが混合される。反応装置5内には4の光照射手段で光照射が行なわれる。
【0039】分解されるべき気体状有機塩素化合物は分解対象物質供給手段1から供給される。塩素溶液は所望の流量で連続的に反応装置5の下部にパイプ 26 を介して供給される。塩素溶液は 21 の塩素溶液用タンクで調製され供給される。通気を行なう気体は分解対象である気体状有機塩素化合物を含み、供給管 19 を介して所望の流量で連続的に反応装置5の下部に供給される。その結果、塩素ガスを含む気体と分解対象である気体状有機塩素化合物を含む混合気体が反応装置5の上部である気相部に排出される。4の光を照射する手段によって反応装置5内の混合ガスに光照射が行なわれ分解対象化合物が分解される。
【0040】(塩素溶液、ないしは機能水について)本発明に用いることのできる塩素溶液(機能水)は、例えば水素イオン濃度(pH値)が1以上4以下、好ましくは2以上3以下、残留塩素濃度が5mg/L以上 300mg/L以下、好ましくは 30mg/L以上 120mg/L以下の性状をもつと良い。
【0041】より、詳しくは図1に示したごとき、塩素含有空気発生手段が、処理槽の底部に塩素を含む水(機能水)が貯溜されており、ここに通気される空気が汚染物質を含むもので、この通気手段が塩素含有空気と汚染物質を含む気体との混合手段を兼ねている形態の場合は上記の残留塩素濃度にあることが望ましい。
【0042】上記の特性を有する塩素溶液は、次亜塩素酸などを用いて試薬から調製することが可能である。例えば、塩酸 0.001mol/L〜0.1mol/L、塩化ナトリウム 0.005mol/L〜0.02mol/L、及び次亜塩素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.01mol/Lとすることにより得ることができる。
【0043】また、塩酸と次亜塩素酸塩でpHが4.0以下で塩素濃度が2mg/L以上の 2000mg/Lの塩素溶液を調整することもできる。例えば、塩酸 0.001mol/L〜0.1mol/L及び次亜塩素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.01mol/Lとすることにより得ることができる。
【0044】上記の塩酸の代りに他の無機酸または有機酸を使用することができる。無機酸としては例えば、フッ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸などが、有機酸としては酢酸、ぎ酸、りんご酸、クエン酸、シュウ酸などが利用できる。また、弱酸性水粉末生成剤(例えば、商品名キノーサン 21X(クリーンケミカル株式会社製))として市販されているN333NaCl2等を用いても塩素溶液を製造することができる。
【0045】また、電解質(例えば、塩化ナトリウムや塩化カリウムなど)を原水に溶解し、この水を一対の電極を有する水槽内で電気分解を行なうことによって、陽極側より上記と同様の性状の塩素溶液を得ることができる。
【0046】電解前の原水中の電解質の濃度は例えば塩化ナトリウムでは 20mg/L〜2000mg/Lが望ましく、より好ましくは 200mg/L以上 1000mg/L以下とするのがよい。
【0047】またこのとき一対の電極間に隔膜を配置した場合、陽極近傍に生成される酸性の水と陰極近傍にて生成するアルカリ性の水との混合を防ぐことができる。
【0048】前記隔膜としては例えばイオン交換膜等が好適に用いられる。そしてこのような機能水を得る手段としては、市販の強酸性電解水生成器(例えば、商品名:オアシスバイオハーフ;旭硝子エンジニアリング(株)社製、商品名:強電解水生成器(Model FW-200;アマノ(株)社製等)を利用することができる。
【0049】この溶液は、電解水、電解機能水、機能水等と呼ばれ、除菌目的で使用されている。
【0050】以上は、主に図1に示したごとき、塩素含有空気発生手段が、処理槽の底部に塩素を含む水(機能水)が貯溜されており、ここに通気される空気が汚染物質を含むもので、この通気手段が塩素含有空気と汚染物質を含む気体との混合手段を兼ねている形態に関して述べてきた。
【0051】後述するように、本発明による分解反応では分解の場において、塩素がある濃度範囲にあることが望ましく、その濃度範囲が達成されるなら、塩素含有空気発生手段の塩素を含む水(機能水)中の残留塩素濃度は必ずしも、上記に示した範囲にある必要はない。
【0052】例えば(参考例3)図3のごとき塩素を含む水に汚染物質を含まない気体を導入し、発生した塩素ガスと汚染物質を含む空気とを混合している場合は、上記の残留塩素濃度より高くすることが望ましい。
【0053】即ち、図3のごとき構成では、発生した塩素ガスは汚染物質を含む空気で希釈される。この希釈比率は、発生した塩素ガスの供給量及び汚染物質を含む空気の反応場への供給量の比できまる。例えば、汚染物質を含む空気の供給量が、発生した塩素ガスの供給量の4倍ならば、塩素濃度は1/5に希釈される。この希釈されたときにある塩素濃度範囲が保たれている必要がある。このためこの図3のごとき形態では、残留塩素濃度をより高くすることが望ましい。
【0054】より高い残留塩素濃度の機能水(塩素溶液)は、電気分解を用いて生成するより試薬から調製するほうが容易である。即ち、電気分解によって得られる機能水の10倍〜50倍の残留塩素濃度を持つ機能水を容易に得ることができる。このような残留塩素濃度の高い溶液を機能水と呼び得るかは、議論がわかれるところであるが、本発明では機能水とも呼称する。このような残留塩素濃度の高い機能水を試薬で調製するときは、予め、試薬を混合するより、塩素発生槽において、例えば、塩酸と次亜塩素酸ナトリウム溶液を混合すると良い。
【0055】ここで塩素溶液調製に用いる原水としては水道水、河川水、海水等が挙げられる。これらの水のpHは通常6〜8の間にあり、塩素濃度は最大でも1mg/L未満であり、このような原水は当然のことながら上記したような有機塩素化合物の分解能は有さない。即ち、機能水とは以下に述べるような塩素ガスを発生しうる塩素を含む溶液で、その製法で規定されるものはではない。
【0056】(塩素ガスの濃度及び塩素ガス発生手段)上記の塩素溶液すなわち機能水からはすべて分解に必要な塩素ガスを発生させることが可能である。塩素ガスを含む気体として、例えば機能水に空気を通すことによって得られる塩素ガスを含有する空気を用いることもできる。これと分解対象ガスとを混合し光照射を行なうことで汚染物質を分解することができる。
【0057】また、機能水に空気を通すかわりに汚染物質を含む空気を通すことで、分解対象ガスと塩素ガスとの混合気体を得ても良い。この場合は比較的高濃度の塩素ガスを得ることができる。
【0058】そして、分解対象ガスと塩素ガスを含む気体との混合割合に関して、気体中の塩素ガスの濃度が、20ppmV〜500ppmV以下となるように調整することが好ましく、分解対象ガスの濃度によって異なるが、特には、混合気体中の塩素ガス濃度が特には 50ppmVから 200ppmVとした場合、分解対象ガスの分解効率は特に顕著なものとなる。
【0059】(機能水に通気する手段)機能水に汚染物質を含む気体及び/または曝気用の気体を通気する場合、散気装置(バブラ)を用いることができる。散気装置は、液体に気体を吹き込むために用いられる通常の装置でかまわないが、気泡の大きさが塩素の気散に十分な表面積になるように選定されることが望ましい。
【0060】また、散気装置の材質は、機能水の成分と反応しない素材が選定されていることが望ましい。例えば、焼結ガラス、多孔質セラミックス、焼結SUS 316、繊維状のSUS 316 で織った網等で作られた多孔質散気板や、ガラスまたはSUS 316 等のパイプで作られたスパージャーなどを用いることができる。
【0061】(分解工程の主たる反応場)本発明の一形態では機能水に空気を通し分解に必要な塩素ガスを含む空気を発生させている。機能水に空気を通す部分は、基本的に分解に必要な塩素ガスの供給の役割を担っている。これに続く処理及び分解反応を行なう槽での気相反応が分解反応の主場となっている。
【0062】このため塩素の生成と分解反応が一体化している場合には、気相部と液相部の比率は分解能力に大きな影響を与える。即ち、機能水の容積が増せば、供給できる塩素の量は増えるが、気相部が減り分解の反応場が減少する。また、逆に気相部が増えれば反応場が増し分解反応は素早く進行するが、液相部が減少するため塩素の供給がへる。
【0063】曝気の速さ、機能水の供給スピードなど様々な因子があるが、塩素を含む空気の生成と分解反応の領域(処理領域)が一体化している場合には、処理槽における液相の比率を5%〜30%望ましくは 10%から 20%にすると良い。また一体化されていない場合においても塩素を含む空気を発生させる槽の容積と分解反応を行なう槽の容積の比率は概ね1:2〜1:9が望ましい。
【0064】(分解対象)ここで分解対象となる汚染物質としては例えば、塩素化エチレン、塩素化メタン等が挙げられる。具体的には塩素化エチレンとしては、エチレンの1〜4塩素置換体、即ちクロロエチレン、ジクロロエチレン(DCE)、トリクロロエチレン(TCE)、テトラクロロエチレン(PCE)が挙げられる。更にジクロロエチレンとしては、例えば1,1-ジクロロエチレン(塩化ビニリデン)、cis-1,2-ジクロロエチレン、trans-1,2-ジクロロエチレンを挙げることができる。また塩素化メタンとしては、メタンの塩素置換体、例えばクロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン等が挙げられる。
【0065】分解対象とする有機塩素化合物を含有する汚染物質には特に制限はなく、塗装工場やドライクリーニング工場の排水、排ガス、上記汚染物質で汚染された土壌や地下水の浄化に適用することができる。例えば、エアーストリッピングの際に発生するガスや汚染された土壌からの真空抽出ガス等に含まれる汚染物質の除去に本発明を用いることができる。
【0066】(光照射手段)本発明に用いることのできる光照射手段としては、例えば、波長 300〜500nmの光が好ましく、350〜450nmの光を用いるのがより好ましい。また塩素ガスと分解対象物に対する光照射強度としては、例えば波長 360nm近辺にピークを持つ光源では数百μW/cm2(300nm〜400nm間を測定)の強度で実用上十分の分解が進む。
【0067】本発明では光として人体に影響の大きい 250nm付近若しくはそれ以下の波長の紫外光を用いる必要が全くないため反応槽としてガラスやプラスティック等の使用が可能である。
【0068】そしてこの様な光の光源としては自然光(例えば、太陽光等)または人工光(水銀ランプ、ブラックライト、カラー蛍光ランプ、短波長(500nm以下)発光ダイオード等)を用いることができる。
【0069】(分解反応機構)本発明者らは塩素ガスの存在下で光照射すると有機塩素化合物の分解が進むことを既に見出しているが、その反応機構については不明の部分が多かった。しかし、塩素が特定範囲の波長の光を受けると解離してラジカルを生じることが既に知られている。本発明においても光照射により塩素ラジカルが発生し、分解対象物質と反応することでその結合を切断していると考えられる。
【0070】また、本願発明の反応では酸素が必須であるが、これは塩素と水の分解により生じる酸素ラジカルや空気中の通常の酸素の存在があれば十分である。
【0071】[塩素トラップ手段:アルカリ水溶液]分解対象物が完全にさらには短時間で分解するには、分解に必要な塩素量を超える過剰量の塩素を供給することが望ましいが、このため6の排気管から排出される浄化されたガスは塩素を含んでいる。この塩素は続く塩素をトラップする手段 31 で捕集及び回収される。この塩素を捕集する手段ではアルカリ性の水溶液と6から排出された塩素を含む浄化ガスが接触し、塩素はアルカリ性水溶液に取り込まれ、32 の排気管からは塩素を全く含まない浄化された空気が排出される。
【0072】アルカリ性の水溶液と排出された塩素を含む浄化ガスとの接触手段はいかなる形態でもよいが、例えば、アルカリ性の水溶液中に塩素を含む浄化ガスが導入したり、曝気したりして、気液の接触を増すものが望ましい。
【0073】また、捕集に用いるアルカリ性の水溶液は、先に述べた如き電解質(例えば、塩化ナトリウムや塩化カリウムなど)を原水に溶解し、この水を一対の電極を有する水槽内で電気分解を行なう装置の、陰極側より生成するアルカリ性水を使用できる。この溶液は、アルカリイオン水などと呼ばれ健康及び美容に効果があるとして、生成装置は市販されている。
【0074】また、捕集に用いるアルカリ性の水溶液として水酸化ナトリウム溶液、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム溶液等も使用できる。その濃度は、捕捉する塩素量に合わせて設定すれば良いが、pHで8以上 12以下が望ましい。
【0075】稼動を続けると塩素をトラップする手段 31 中のアルカリ性水のpHが下がっていく。pHは望ましくは8以上がよく、いずれにしろ塩素ガスが排出管 32 から排出されないよう注意しなくてはならない。
【0076】所定期間、稼動を行なうと塩素をトラップする手段 31 中のアルカリ性水溶液の残留塩素濃度は増加する。残留塩素濃度が所定の濃度例えば5mg/L〜1000mg/L、望ましくは 30〜120mg/Lとなったとき、この溶液を 21 の塩素溶液用タンクに送り、再び塩素を含む空気の発生に使用することができる。
【0077】このとき、21 の塩素溶液用タンクでpHを調整することが必要である。pHは33 の酸を供給する手段から酸が供給されることで調整される。pHは1〜4、特には2〜3の範囲に調整されることが望ましい。調整に用いる酸性の溶液としては、例えば無機酸又は有機酸として、塩酸、フッ酸、シュウ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、ぎ酸、りんご酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも一種の酸を使用すると良い。
【0078】これにより 21 の塩素溶液用タンクで調製された塩素溶液すなわち機能水(II)は、再び分解に用いる塩素ガスを発生することに使用することができる。
【0079】上記、工程を繰り返すことで、塩素を有効利用した分解浄化処理を実現することができる。
【0080】塩素トラップ手段の運転には、幾つかの形態が考えられ、如何なる形態でもよいが、上記のごときバッチシステムを基本としたシステム、以下に述べる連続システム、またはバッチと連続とを組み合わせたシステムなどが可能である。
【0081】図6は、トラップで回収した塩素を連続的に塩素ガス発生槽 11 に送り込む構成である。即ち、アルカリ性の塩素を含む水は塩素をトラップする手段 31 から回収塩素含有水としてパイプ 26 から連続的に供給される。
【0082】この時、塩素をトラップする手段 31 中へのアルカリ性水溶液を 62 のアルカリ水供給管を介して一定の速度で供給すると、所定期間を経て安定状態となり、パイプ 26 内にはほぼ一定濃度の塩素を含むアルカリ性溶液が送液される。
【0083】また、アルカリ性水溶液の供給量と分解後の塩素を含むガスの量から、塩素ガス発生槽 11 内に供給する溶液の塩素濃度を制御できる。供給する溶液の塩素濃度は、アルカリ性水溶液における単位時間あたりの塩素トラップ量を単位時間あたりのアルカリ性水溶液の供給量で除した値に比例する。例えば、単位時間あたりの塩素トラップ量が一定であれば、アルカリ性水溶液の供給量を少なくするほど、少量で高濃度の塩素含有溶液を塩素ガス発生槽 11 に送り込むことができる。
【0084】このように、塩素をトラップする手段 31 からのアルカリ性水溶液の残留塩素濃度は、例えば 20000mg/L程度まで高くすることができる。望ましくは 1000〜10000mg/Lが良く、濃度が高くなるほど、この溶液の供給量を減らすことができ、総排水量を低減できる。この濃縮された溶液は、次亜塩素酸溶液と同様の性状を示し、この溶液を 11 の塩素ガス発生槽に送り、再び塩素を含む空気の発生に使用することができる。
【0085】即ち、トラップで回収した上記塩素を含む溶液を連続的に塩素ガス発生槽 11に送り込み、場合によっては塩素の不足分を 61 から補い、さらに酸性溶液供給手段 33 を用いてpH濃度を調整することで、塩素ガス発生槽 11 内に機能水(II)が生成される。この溶液に通気を行ない分解に用いる塩素を含む気体の発生を行なう。
【0086】図10は、本発明の一実施形態である汚染土壌修復装置41の概略図である。本実施例の汚染土壌修復装置41を用いる処理方法を図10に基づいて説明する。
【0087】まず、汚染土壌42中に縦坑43を形成し、土壌中のトリクロロエチレン等の汚染物質を含有した空気を真空ポンプ44を用いて吸引する。真空ポンプ44によって吸引された汚染物質を含有する空気は、気液分離ユニット45により液体成分が取り除かれ、更にフィルター46によりゴミを取り除いた後、所定の流量で濃縮装置47内に送り込まれる。
【0088】濃縮装置47内に送り込まれたガスは、装置47内に設けられた吸着体48に接触させることで、汚染物質は吸着体48に吸着され、ガスが浄化される。吸着体48は環状に設置されており、このロータ形状に配置された吸着体48が所定の速度で回転することで、吸着領域と脱離領域を吸着体が交互に通過する。即ち、汚染物質が吸着した吸着体が吸着領域から脱離を行なう領域に移行することで処理は連続的に行われる。装置47内に送り込まれる汚染物質の吸着時のガスの流量は、0.1m3/min〜100m3/minであることが好ましい。汚染物質が吸着した吸着体48は、例えばヒーター49による加熱気体を通過させることにより、吸着体48から汚染物質が脱離し、ガス状態で気相中に放出されることで、吸着体48を再生し、同時に濃縮した汚染物質を得ることができる。脱離を行なう領域へ送り込む加熱気体の量、吸着体48の回転速度等を所定の値にすることで、脱離後の気体に含まれる汚染物質の濃度をガス中の汚染物質の濃度より高くすることができる。
【0089】脱離を行なう領域に送り込む加熱気体の量は、汚染物質の濃縮倍率が2倍から100倍となるような流量、例えば、ガスの流量が0.1m3/minで、汚染物質の濃度を2倍にしたい場合には、脱離を行なう領域に送り込まれる加熱気体の量を2分の1の0.05m3/minとし、吸着体の回転速度は、例えば汚染物質の濃縮倍率を20倍から30倍とした場合には、10rpm(回転数/時)から20rpmとする。
【0090】上記濃縮装置は新たに製作しても良いが市販のものを使用することができる。例えば、商品名:アドマット(大気社製)などがある。この装置は、溶媒ガス吸着濃縮装置である。ここで用いる吸着体は、繊維状活性炭をフェルト状に加工したマットを使用しており、円筒状の金網に巻きつけられたマットをゆっくり回転することで、汚染物質の吸着・脱着を連続的に行なう。吸着時は、マットの外側から内側に向かって未処理ガスを通過させることにより吸着され、脱着時は、マットの内側から外側に向かって約130℃の熱風を通過させることにより脱着される。
【0091】放出後、汚染物質を含む濃縮気体は、塩素ボンベ110から送り込まれる塩素と合流して光反応槽111内に送り込まれる。反応領域中で濃縮気体に光照射手段からの光照射を行なうと濃縮気体中の汚染物質が順次分解される。反応槽内では、汚染物質であるトリクロロエチレンと塩素との混合気体に光を照射することで以下に示すメカニズムにより汚染物質が分解される。
(1) Cl2+hν(光) → 2Cl(2) Cl+HClC=CCl2 → HCl2C-CCl2(3) O2+HCl2C-CCl2→ HCl2C-CCl2OO(4) 2HCl2C-CCl2OO → 2HCl2C-CCl2+O2(5) HCl2C-CCl2 → Cl+HCl2C-C(O)Cl ↓ (2)Chain Reaction Loop(6) HCl2C-C(O)Cl+H2O → HCl+HCl2C-COOH光の照射により塩素ラジカル(Cl・)が発生し、この塩素ラジカルが分解対象物質であるトリクロロエチレンを攻撃することで、トリクロロエチレンは、ジクロロ酢酸まで分解する。この時、トリクロロエチレンから生じる塩素もラジカル化され、他のトリクロロエチレン分子の分解に使用される。このように、次から次へと連鎖反応が起こり、光反応槽に導入する塩素量が少なくても多くの分解対象物質が分解されていく。
【0092】また、光反応槽111は、複数の光分解部112を直列に連結した構成としても良い。複数の分解部112を直列に連通させ、各分解部で上記(1)〜(6)の分解反応工程を繰り返し行なうことにより、分解対象物を含む気体が移動するに従い塩素濃度は次第に増加する。分解部中の塩素濃度が高いほど、分解対象物の分解は高まるため、効率よく分解することができる。
【0093】また、一方の分解部の出口と他方の分解部の入口とは、屈曲した流路で連通させる。一方の分解部に導入された分解対象物を含有するガスは、塩素の存在下で光を照射することにより分解されるが、導入するときの流速によっては、一方の分解部から他方の分解部に分解対象物を含有する気体が勢いよく流れることで、多くの分解対象物が光分解されずに未反応のまま、一方の分解部の出口から排出されてしまう場合がある。このとき、一方の分解部の出口と他方の分解部の入口とを連通する流路を屈曲させることで、気体の流速は低下するため、一方の分解部において気体の乱流が起こり、分解対象物と塩素の攪拌が促進されて、効率よく分解することができる。
【0094】また、それぞれの分解部内には照射部、つ去り本実施形態では光源が複数本設けられている。
【0095】1つの分解部内に複数の照射部を設けることも、前述の課題、つまり、分解部内に導入される混合気体が、光により分解されることなく分解部の出口から排出されてしまうという課題を解決するための手段の1つである。つまり、分解部内に複数の照射部を設けることが、分解対象物と塩素との混合気体が進む経路の障害となり、その障害物の存在により気体の流速は低下するため、分解対象物と塩素との混合気体の乱流が起こり、分解対象物と塩素の攪拌が促進されるので、効率よく分解することができる。
【0096】光反応槽111内において塩素の存在下での光分解反応では、波長315〜500nmの光で実用上十分の分解が進む。そしてこの様な光の光源としては自然光(例えば、太陽光等)または人工光(水銀ランプ、ブラックライト、カラー蛍光ランプ等)を用いることができる。
【0097】光反応槽111における分解で生成された分解生成物は、例えば、クロロエチレン系物質を光分解したときに生じることが知られているトリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、モノクロロ酢酸などのハロ酢酸等であり、光反応槽から排出されたこれらの気体状の分解生成物を、液体中に取り込ませるために、気体状の分解対象物と液体とを接触させるスクラバー113内に所定の流速で導入される。光反応槽111で生成した分解生成物は、有害物質を含んでおり、この分解生成物を更に分解するためには、分解生成物中の汚染物質を液体中に取り込む必要がある。
【0098】液体は、スクラバー113内をポンプにより循環し、スクラバー113の下部と上部とを連結した連結管114を用いて、スクラバーの上部から液体が放出されることで、導入する分解生成物と接触し、分解生成物を液体中に取り込む。分解生成物と液体とが接触する気液接触部は、気液の接触時間を長く保つために、充填物115(商品名:トライ・バックス;巴工業(株)製)等を用いて、ラビリンス(迷路)構造とするのが好ましい。導入される気体中の有機塩素化合物は、溶液中に取り込まれやすい性質を有するため、液体中に溶解しつつ、有機塩素化合物を吸収した液体がスクラバーの下部に一時貯蔵し、循環が繰り返される。液体としては、水およびこれに溶解した例えば塩化ナトリウムのごとき電解質水溶液が用いられる。スクラバー113の下部と上部とを連結した連結管114の途中に電気分解槽116を設け、電気分解槽116で、分解生成物を含む液体の電気分解が行われ、その酸化還元反応によって単離された塩素ガスその他の副成ガスは、液体と一緒にスクラバー113の上部に放出され、塩素ガスや副成ガス(水素、酸素、二酸化炭素、メタン)は、スクラバー113の上部に設けられている流路117を通って、外気から遮断された状態で、塩素を取り込むためのスクラバー118に送られる。
【0099】塩素を取り込むためのスクラバー118は、上記のスクラバー113と同様の構成をしているが、ここでは、塩素を取り込むため、アルカリ性の溶液(例えば水酸化ナトリウム溶液)を循環させる。アルカリ性の溶液と接触させることで、塩素は溶液内に取り込まれ浄化済みの気体がスクラバー外に排出される。スクラバー内の塩素を取り込んだ溶液は、溶液内の塩素が、一部、次亜塩素酸として存在する場合がある。よって、必要ならば、以下の工程を実施すると良い。塩素吸収能を増すなどの理由でpHを高く設定した場合は中和工程が望ましい。更に、残留塩素が検知される場合は亜硫酸ナトリウム等の還元剤を液体に加えると良い。即ち、塩素吸収後の溶液がアルカリ性であり残留塩素の処理が必要ならば、中和工程及び還元工程を行なうと良い。薬品の使用量を低減するためには、中和工程の後に還元工程を行なうと良い。
【0100】
【実施例】まず、本発明に関連する発明についての参考例を図を参照しながら説明する。
【0101】(参考例1)図2を用いて本関連発明を実験的に確かめた例を示す。
【0102】容積 400mLのガラス製カラムを反応装置5として用いた。その下部に予め塩素溶液(機能水(I))を 150mL入れた。また、同様の塩素溶液(機能水(I))を 21の塩素溶液用タンクに 150mL貯留し、塩素溶液用タンクから2mL/minで供給し、27 の排水パイプから2mL/minで排水した。
【0103】塩素溶液(機能水(I))は塩酸と次亜塩素酸ナトリウムで調製したもので、12%次亜塩素酸ナトリウム溶液(キシダ化学、製造時含量約 12%、有効塩素:min5%)を原水 100mLに対して0.125mL及び塩酸(35%塩酸)を原水 100mLに対して0.63mL加えた。その結果、塩素溶液(機能水(I))はpH2.5、残留塩素濃度 110mg/Lとなった。
【0104】光照射手段4であるブラックライト蛍光ランプ((株)東芝製FL20S・BLB;20W)により光を照射した。この照射光量は、0.4〜1.2mW/cm2とした。図では反応装置中にあるが、実験ではガラスカラムの外側から反応装置内に照射した。
【0105】光の照射と同時に、反応装置5の底部から、パーミエータ(ガステック社製)で生成した汚染土壌から真空吸引した汚染空気に見立てた 80ppmの濃度のTCEと 20ppmのPCE含有空気を 200mL/minの流量で送気した。
【0106】この装置の運転を開始してから 30分間、反応装置からの排気空気中のTCE及びPCE濃度を、サンプリングポート 35 で定期的にガスタイトシリンジでサンプリングし、TCE及びPCE濃度をガスクロマトグラフィー(島津製作所(株)社製GC-14B(FID検出器付)、カラムはJ&W社製DB-624)で測定したが、常に検出されなかった。また、終了後に塩素溶液の排水中のTCE及びPCE濃度も同様に測定したが、検出されなかった。このことから、TCE及びPCEを分解できることが示された。
【0107】6から排出されたガスは 31 内の 120mL、pH 11.2の水酸化ナトリウムを含むアルカリ性水溶液中に噴出した。32 の排気管において塩素濃度を検知管(ガステック社製、No.8H)で数回測定したところ、いずれも0.5ppm以下であった。
【0108】この状態を維持したまま稼動開始 60分を経過した時点で、31 中のアルカリ性水溶液のpH及び塩素濃度を測定したところ、pHは9.8、残留塩素濃度は 107mg/Lであった。そこで一旦パーミエータからのガスの供給を止め、コック 34 を開き 31 中の塩素を含むアルカリ性水溶液を塩素溶液用タンク 21 に送り、33 の酸を供給する手段を用いて塩酸を0.06mL(35%)加えたところpH2.9残留塩素濃度が 105mg/Lとなった。また、塩素をトラップする手段 31 には新たに先と同様のアルカリ性水溶液を加えた。
【0109】再び、パーミエータからのガスの供給を開始し、新たに塩素トラップから回収した塩素による塩素溶液(機能水(II))を用いて分解反応を行なったところ、以前と同様な分解能力が維持された。
【0110】以上の工程を繰り返しても分解能力が低下することはなく、反応後の気体に含まれる塩素をアルカリ性水溶液で回収し、所望の塩素濃度になったとき、このpHを調製し、再び、分解に必要な塩素を含む空気を発生する能力をもつ塩素溶液(機能水(II))を作成できることを確認することができた。さらにこの溶液(機能水(II))から発生する塩素を用いて継続的に分解が進むことを確認した。
【0111】(参考例2)参考例1では、分解対象となるガスで塩素を含む水(塩素溶液、機能水)への通気を行なっているが本参考例では、分解対象となるガスの供給と塩素を含む水(塩素溶液、機能水)への通気をそれぞれ別に行なっている。
【0112】図3に於いて、5は反応装置であり、塩素ガス発生槽 11 からの塩素を含む空気と分解されるべき気体状有機塩素化合物とを混合して収納する容器であり、反応装置5内に光照射が行なわれる。分解されるべき気体状有機塩素化合物は分解対象物質供給手段1から反応装置5内に供給される。
【0113】塩素を含む水(塩素溶液、機能水)は所望の流量で連続的に塩素ガス発生槽 11にパイプ 26 を介して供給されパイプ 27 から排水される。塩素を含む水(機能水(I))は 21 の塩素溶液用タンクで調製される。通気を行なう気体は供給管 13を介して所望の流量で連続的に塩素発生槽 11 に供給する。その結果、塩素ガスを含む気体が排出管3から排出される。この塩素を含むガスは反応槽5に導入され、分解対象物質と混合後、4の光を照射する手段によって反応装置5内に光照射が行なわれ分解対象化合物が分解される。
【0114】分解対象物が完全に分解するには、分解に必要な塩素量を超える過剰量の塩素を供給することが望ましいが、このため6の排気管から排出される浄化されたガスは塩素を含んでいる。この塩素は続く塩素をトラップする手段 31 で捕集及び回収される。この塩素を捕集する手段ではアルカリ性の水溶液と6から排出された塩素を含む浄化ガスが接触し、塩素はアルカリ性水溶液に取り込まれ、32 の排気管からは塩素を全く含まない浄化された空気が排出される。
【0115】所定期間、稼動を行なうと塩素をトラップする手段 31 中のアルカリ性水溶液の残留塩素濃度は増加する。残留塩素濃度が所定の濃度、望ましくは 30〜120mg/Lとなったとき、この溶液を 21 の塩素溶液用タンクに送り、再び塩素を含む空気の発生に使用することができる。
【0116】このとき、21 の塩素溶液用タンクでpHを調整することが必要である。pHは33 の酸を供給する手段から酸が供給されることで調整される。pHは1〜4、特には2〜3の範囲に調製されることが望ましい。これにより 21 の塩素溶液用タンクで調製された塩素溶液(機能水(II))は、再び分解に用いる塩素ガスを発生することに使用することができる。
【0117】以下に本発明を実験的に確かめた例を図3を用いて示す。
【0118】容積 400mLのガラス製カラムを反応装置5として用いた。また塩素ガス発生槽 11 としてガラス瓶を用いて塩素溶液(機能水(I))を 150mL入れた。また、同様の塩素溶液(機能水(I))を 21 の塩素溶液用タンクに 150mL貯留し、塩素溶液用タンクから2mL/minで供給し、27 の排水パイプから2mL/minで排水した。
【0119】塩素溶液(機能水(I))は塩酸と次亜塩素酸ナトリウムで調製したもので、12%次亜塩素酸ナトリウム溶液(キシダ化学、製造時含量約 12%、有効塩素:min5%)を原水 100mLに対して0.125mL及び塩酸(35%塩酸)を原水 100mLに対して0.6mL加えた。その結果、塩素溶液(機能水(I))はpH2.5、残留塩素濃度 95mg/Lとなった。
【0120】光照射手段4であるブラックライト蛍光ランプ((株)東芝製FL20S・BLB;20W)により光を照射した。この照射光量は、0.4〜0.7mW/cm2とした。図では反応装置中にあるが、実験ではガラスカラムの外側から反応装置内に照射した。
【0121】光の照射と同時に、反応装置5の底部から、パーミエータ(ガステック社製)で生成した 160ppmVの濃度のTCEと 40ppmVのジクロロメタン含有空気を 100mL/minの流量で送気した。また、塩素ガス発生槽 11 には空気を 100mL/minの流量で送気した。
【0122】この装置の運転を開始してから 30分間、反応装置からの排気空気中のTCE及びジクロロメタン濃度を、サンプリングポート 35 で定期的にガスタイトシリンジでサンプリングし、TCE及びジクロロメタン濃度をガスクロマトグラフィー(島津製作所(株)社製GC-14B(FID検出器付)、カラムはJ&W社製DB-624)で測定したが、常に検出されなかった。また、終了後に塩素溶液の廃液中のTCE及びジクロロメタン濃度も同様に測定したが、検出されなかった。このことから、TCE及びジクロロメタンを分解できることが示された。
【0123】6から排出されたガスは 31 内の 120mL、pH 11.2の水酸化ナトリウムを含むアルカリ性水溶液中に噴出した。32 の排気管において塩素濃度を検知管(ガステック社製、No.8H)で数回測定したところ、いずれも0.5ppm以下であった。
【0124】この状態を維持したまま稼動開始 60分を経過した時点で、31 中のアルカリ性水溶液のpH及び塩素濃度を測定したところ、pHは9.5、残留塩素濃度は 94mg/Lであった。そこで一旦パーミエータからのガスの供給を止め、コック 34 を開き 31 中の塩素を含むアルカリ性水溶液を塩素溶液用タンク 21 に送り、33 の酸を供給する手段を用いて塩酸を0.06mL(35%)加えたところpH2.9残留塩素濃度が 93mg/Lとなっていた。原水を加え残留塩素濃度を 70mg/Lとなるように、さらに塩酸を数滴加えpHを2.3に調整した。また、塩素をトラップする手段 31には新たに先と同様のアルカリ性水溶液を加えた。
【0125】再び、パーミエータからのガスの供給を開始し、新たに塩素トラップから回収した塩素による塩素溶液(機能水(II))を用いて分解反応を行なったところ、以前と同様な分解能力が維持された。
【0126】以上の工程を繰り返しても分解能力が低下することはなく、反応後の気体に含まれる塩素をアルカリ性水溶液で回収し、所望の塩素濃度になったとき、このpHを調整し、再び、分解に必要な塩素を含む空気を発生する能力をもつ塩素溶液(機能水(II))を作成できることを確認することができた。さらにこの溶液から発生する塩素を用いて継続的に分解が進むことを確認した。
【0127】(参考例3)本参考例では基本的構成は参考例2の装置を用い、これに酸性水溶液による捕集装置(トラップ装置)を加えた構成で説明する。
【0128】図4において、5は反応装置であり、塩素ガス発生槽 11 からの塩素を含む空気と分解されるべき気体状有機塩素化合物とを混合して収納する容器であり、反応装置5内に光照射が行なわれる。分解されるべき気体状有機塩素化合物は分解対象物質供給手段1からパイプ 19 を介して供給され、バルブ 53 で塩素ガス発生槽 11 とパイプ 58 に適宜分配される。最終的に反応装置5内に供給される。反応槽5に導入された塩素を含むガス及び分解対象物質は混合後、4の光を照射する手段によって反応装置5内に光照射が行なわれ分解対象化合物が分解される。
【0129】塩素を含む水(塩素溶液、機能水)は塩素溶液用タンク 21 から供給される。パイプ 56 は、排水管である。
【0130】分解対象物が完全に分解するには、分解に必要な塩素量を超える過剰量の塩素を供給することが望ましいが、このため6の排気管から排出される浄化されたガスは塩素を含んでいる。この塩素は続く塩素をトラップする手段 31 で捕集及び回収される。この塩素を捕集する手段ではアルカリ性の水溶液と6から排出された塩素を含む浄化ガスが接触し、塩素はアルカリ性水溶液に取り込まれ、32 の排気管からは塩素を全く含まない浄化された空気が排出される。
【0131】しかしながら、排気管6から排出される塩素を含む浄化ガスに酸性物質が含まれている場合ある。これは、主に分解生成物が酸性物質であり、これが浄化ガスの流れに乗って排出される場合などである。このような場合は、塩素をトラップする際、同時にアルカリ性水溶液中に酸性物質もトラップされ、アルカリ性水溶液の水素イオン濃度(pH値)は徐々に低下し、最終的には酸性水溶液となり、塩素のトラップ能力を失う。
【0132】これを防止するために塩素をトラップするための手段 31 の上流に酸性物質をトラップするための手段 52 を設ける。この酸性物質をトラップする手段 52 では、酸性水溶液と6から排出された塩素を含む浄化ガスが接触し、水溶性の酸性物質が捕集される。このとき、浄化ガスに含まれる塩素はほとんど酸性溶液にトラップされることなくパイプ 57 を介して塩素をトラップする手段 31 に送られ、回収される。
【0133】例えば、汚染物質がトリクロロエチレンの場合、排気管6から排出される塩素を含む浄化ガスにはジクロロ酢酸が含まれる。これは、トリクロロエチレンの分解生成物であるジクロロアセチルクロライドが、空気中の水分子と反応し生じるものである。ジクロロ酢酸は常温・常圧では、液体であるが多くの場合、ミスト状態で浄化ガスの流れに乗って排出される。このジクロロ酢酸を含む浄化ガスは、第1のトラップである酸性物質をトラップする手段 52 で水溶液中に捕集される。この水溶液が酸性あれば、水溶液中に溶け込める存在し得る塩素量は少なく、浄化ガスに含まれる塩素はほとんど第1のトラップである酸性溶液にトラップされることなくパイプ 57 を介して第2のトラップである塩素をトラップする手段 31 で塩素は回収される。
【0134】上記の第1・第2のトラップを持つ構成は、発生する塩素の方法・装置・構成に制限されない。即ち、塩素と、汚染物質とを空気に含有させた被処理気体に対して光照射手段からの光を照射することによって前記汚染物質を分解する汚染物質分解浄化方法及び装置の後処理として使用できる。また、回収塩素の使用は必須ではなく、そのまま排出する構成にも上記の構成は使用できる。さらに、回収塩素の使用が必須でない形態への適用が可能なことから塩素を必須としない光分解の形態にも本発明の第1・第2のトラップを持つ構成を使用することができる。
【0135】本願発明は上記の如き、酸性溶液を使用した第1のトラップと塩素をトラップする第2のトラップを他の形態に用いた例に該当する。この形態に関しては、実施例1で説明する。
【0136】酸性物質をトラップする手段 52 は、酸性物質を捕獲できればいかなる溶液でもよい。例えば、水溶液の水素イオン濃度(pH値)が、4以下であること、特には1〜3が望ましい。このような溶液として、無機酸又は有機酸の溶液、例えば、塩酸、フッ酸、シュウ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、ぎ酸、りんご酸及びクエン酸等から選ばれる少なくとも一種の酸の溶液を用いることができる。しかし、参考例4に示すように、アルカリ性の溶液を用いた形態でも酸性物質を捕獲する目的を果たすことはできる。この場合は、アルカリ性の溶液に一定量の塩素がある時期捕獲され、アルカリ性の溶液のpHが酸性物質の捕獲に伴い、低下することで、再び、塩素は放出される。即ち、酸性物質の捕獲溶液としてアルカリ性溶液から始めることは可能であるが、運転を続けるうちに、酸性物質を捕獲する溶液のpHは先の水素イオン濃度(pH値)の範囲となる。
【0137】所定期間、稼動を行なうと塩素をトラップする手段 31 中のアルカリ性水溶液の残留塩素濃度は増加する。残留塩素濃度が所定の濃度、望ましくは 30〜120mg/Lとなったとき、この溶液を 21 の塩素溶液用タンクに送り、再び塩素を含む空気の発生に使用することができる。
【0138】このとき、21 の塩素溶液用タンクでpHを調整することが必要である。pHは1〜4、特には2〜3の範囲に調整されることが望ましい。これにより 21 の塩素溶液用タンクで調製された塩素溶液(機能水(II))は、再び分解に用いる塩素ガスを発生することに使用することができる。
【0139】以下に本参考例を実験的に確かめた例を図4に示す。
【0140】容積 400mLのガラス製カラムを反応装置5として用いた。また塩素ガス発生槽 11 としてガラス瓶を用いて塩素溶液(機能水(I))を 150mL入れた。また、同様の塩素溶液(機能水(I))を 21 の塩素溶液用タンクに 150mL貯留し、塩素溶液用タンクから2mL/minで供給し、56 の排水管から2mL/minで排水した。
【0141】塩素溶液(機能水(I))は塩酸と次亜塩素酸で調製したもので、12%次亜塩素酸ナトリウム溶液(キシダ化学、製造時含量約 12%、有効塩素:min5%)を原水 100mLに対して0.125mL及び塩酸(35%塩酸)を原水 100mLに対して0.63mL加えた。その結果、塩素溶液(機能水(I))はpH2.5、残留塩素濃度 105mg/Lであった。
【0142】光照射手段4であるブラックライト蛍光ランプ((株)東芝製FL20S・BLB;20W)により光を照射した。この照射光量は、0.4〜1.2mW/cm2とした。
【0143】光の照射と同時に、反応装置5の底部から、パーミエータ(ガステック社製)で生成した 250ppmの濃度のTCE含有空気を 100mL/minの流量で送気した。また、塩素ガス発生槽 11 には空気を 100mL/minの流量で送気した。
【0144】この装置の運転を開始してから 30分間、反応装置からの排気空気中のTCE濃度を、サンプリングポート 35 で定期的にサンプリングし、ガスクロマトグラフィー(島津製作所(株)社製GC-14B(FID検出器付)、カラムはJ&W社製DB-624)で測定したが、常に検出されなかった。また、終了後に塩素溶液中のTCE濃度も同様に測定したが、検出されなかった。このことから、TCEを完全に分解できることが示された。
【0145】6から排出されたガスは 52 内の 100mL、pH3.2の塩酸溶液中に噴出した。酸性溶液中を通過した浄化ガスは、パイプ 57 を介して 31 に送り、31 内の 120mL、pH 11.2の水酸化ナトリウムを含むアルカリ性水溶液中に噴出した。32の排気管において塩素濃度を検知管(ガステック社製、No.8H)で数回測定したところ、いずれも0.5ppm以下であった。
【0146】この状態を維持したまま稼動開始 180分を経過した時点で、52 中の酸性水溶液及び 31 中のアルカリ性水溶液のpH及び塩素濃度を測定したところ、52 の酸性水溶液は、pHは1.2、残留塩素濃度は 32mg/L、31 のアルカリ性水溶液は、pHは 11.0、残留塩素濃度は 217mg/Lであった。そこで一旦パーミエータからのガスの供給を止め、バルブ 54 を開き 31 中の塩素を含むアルカリ性水溶液を塩素溶液用タンク 21 に送り、塩酸を0.06mL(35%)加えたところpH2.9残留塩素濃度が 188mg/Lとなっていた。原水を加え残留塩素濃度を 70mg/Lとなるように、さらに塩酸を数滴加えpHを2.3に調整した。また、塩素をトラップする手段31 には新たに先と同様のアルカリ性水溶液を加えた。
【0147】再び、パーミエータからのガスの供給を開始し、新たに塩素トラップから回収した塩素による塩素溶液(機能水(II))を用いて分解反応を行なったところ、以前と同様な分解能力が維持された。
【0148】以上の工程を繰り返しても分解能力が低下することはなく、反応後の気体に含まれる塩素をアルカリ性水溶液で回収し、所望の塩素濃度になったとき、このpHを調整し、再び、分解に必要な塩素を含む空気を発生する能力をもつ塩素溶液(機能水(II))を作成できることを確認することができた。さらにこの溶液から発生する塩素を用いて継続的に分解が進むことを確認した。
【0149】(参考例4)参考例3と同様の装置で酸性物質をトラップする手段 52 の酸性水溶液の代わりにアルカリ性水溶液をいれて分解実験を行なった。
【0150】サンプリング 35 で測定されるTCE濃度、排気管 32 で測定される塩素濃度は参考例3同様の数値を示し、汚染物質の浄化、及び、塩素の回収は順調に行われた。
【0151】180分の連続分解の後、52 のアルカリ性水溶液、31 のアルカリ性水溶液のpH、塩素濃度を測定したところ、52 のアルカリ性水溶液は、pH3.0、塩素濃度 20mg/mL、31 のアルカリ性水溶液は、pH 10.2、塩素濃度 185mg/mLとなっていた。
【0152】以上、参考例3、4の結果から、酸性水溶液は塩素の捕集能力が極めて低く、また、高濃度の汚染ガスを長時間連続処理する場合、塩素トラップの上流に酸性物質のトラップを設置することが塩素トラップのpH変化を抑えて塩素の完全なトラップに有効であることが分かる。
【0153】(参考例5)参考例1、2では、塩素を含むガスの発生方法として塩素を含む水(機能水)に通気を行なっていたが本参考例では、塩素を含む水(機能水)を小液滴にして塩素を含むガスの発生を促進し気液の接触効率を高め分解反応を行なっている。
【0154】即ち、図5に於いて、5は反応装置であり、反応装置5の上部には塩素を含む水(機能水)を小液滴にして噴出するノズル2が備え付けられている。塩素溶液は所望の流量で連続的に反応装置5のノズル2を介して塩素溶液(機能水)の供給を制御する手段 31 によって供給される。反応装置5の下部からは1の分解対象物質供給手段から分解対象物質が供給される。反応装置5内で、塩素溶液(機能水)から発生した塩素を含む空気と分解されるべき気体状有機塩素化合物とを混合される。また塩素溶液(機能水)と分解されるべき気体状有機塩素化合物が接触する。反応装置5内には4の光照射手段で光照射が行なわれる。
【0155】分解対象物が完全に分解するには、分解に必要な塩素量を超える過剰量の塩素を供給することが望ましいが、このため6の排気管から排出される浄化されたガスは塩素を含んでいる。この塩素は続く塩素をトラップする手段 31 で捕集及び回収される。この塩素を捕集する手段ではアルカリ性の水溶液と6から排出された塩素を含む浄化ガスが接触し、塩素はアルカリ性水溶液に取り込まれ、32 の排気管からは塩素を全く含まない浄化された空気が排出される。
【0156】所定期間、稼動を行なうと塩素をトラップする手段 31 中のアルカリ性水溶液の残留塩素濃度は増加する。残留塩素濃度が所定の濃度、望ましくは 30〜120mg/Lとなったとき、この溶液を 21 の塩素溶液用タンクに送り、再び塩素を含む空気の発生に使用することができる。
【0157】このとき、21 の塩素溶液用タンクでpHを調整することが必要である。pHは33 の酸を供給する手段から酸が供給されることで調整される。pHは1〜4、特には2〜3の範囲に調整されることが望ましい。これにより 21 の塩素溶液用タンクで調製された塩素溶液(機能水(II))は、ノズル2から小液滴にして噴出し、再び分解に用いる塩素ガスを発生することに使用することができる。
【0158】(参考例6)本参考例では、トラップにより回収された塩素溶液を連続的に供給し分解に必要な塩素ガスを発生させている。
【0159】図6に於いて、5は反応装置であり、塩素ガス発生槽 11 からの塩素を含む空気と分解されるべき気体状有機塩素化合物とを混合して収納する容器であり、反応装置5内に光照射が行なわれる。分解されるべき気体状有機塩素化合物は分解対象物質供給手段1から反応装置5内に供給される。
【0160】アルカリ性の塩素を含む水は所望の流量で連続的に塩素ガス発生槽 11 にパイプ 26 を介して供給されパイプ 27 から排水される。このアルカリ性の塩素を含む水は塩素をトラップする手段 31 から回収塩素含有水としてパイプ 26 から連続的に供給される。
【0161】即ち、塩素発生槽 11 内では塩素を含むアルカリ性溶液と 33 からの酸を含む溶液が混合され、さらに塩素発生槽 11 内には、供給管 13 を介して所望の流量で気体が通気される。その結果、塩素ガスを含む気体が排出管3から排出される。この塩素を含むガスは反応槽5に導入され、分解対象物質と混合後、4の光を照射する手段によって反応装置5内に光照射が行なわれ分解対象化合物が分解される。
【0162】分解対象物が完全に分解する若しくは分解速度を速めるには、分解に必要な塩素量を超える過剰量の塩素を供給することが望ましいが、このため6の排気管から排出される浄化されたガスは塩素を含んでいる。この塩素は続く塩素をトラップする手段 31 で捕集及び回収される。この塩素を捕集する手段ではアルカリ性の水溶液と6から排出された塩素を含む浄化ガスが接触し、塩素はアルカリ性水溶液に取り込まれ、32 の排気管からは塩素を全く含まない浄化された空気が排出される。
【0163】この時、塩素をトラップする手段 31 中へのアルカリ性水溶液を 51 のアルカリ水供給管を介して一定の速度で供給すると、所定期間を経て安定状態となり、パイプ 26 内にはほぼ一定濃度の塩素を含むアルカリ性溶液が送液される。
【0164】また、アルカリ性水溶液の供給量と分解後の塩素を含むガスの量から、塩素発生槽 11 内に供給する溶液の塩素濃度を制御できる。例えば、単位時間内の分解後の塩素を含むガスの量が一定である場合、アルカリ性水溶液の供給量を減少させるに従って、塩素発生槽 11 内に供給する溶液の塩素濃度を増大することができる。これは少量の溶液で多くの塩素量を供給できることを意味する。
【0165】ただし、連続的に運転を行ない、塩素発生槽 11 内の溶液中の有効塩素濃度が必要量より不足する場合は、次亜塩素酸溶液を補給して補うと良い。61 は次亜塩素酸等塩素を補給する手段である。
【0166】31 の塩素をトラップする手段内の溶液が水酸化ナトリウムの場合、塩素のトラップは以下の式で示される。Cl2+2NaOH→NaClO+NaCl+H2O反応槽5における分解では殆ど塩素は消費されないので、31 の塩素をトラップではその塩素の凡そ半分量が、NaClOの形となる。このNaClOは、再び塩素発生槽 11 内での塩素の発生に再利用することができる。不足分は、61 の次亜塩素酸等塩素を補給する手段から供給する。
【0167】しかし、反応槽5における分解で分解対象物質から塩素が放出されることもあり、その濃度によっては、61 から供給される次亜塩素酸等由来の塩素の補給量を少なくすることができる。
【0168】上記説明では、塩素をトラップする手段 31 中へのアルカリ性水溶液を 51 のアルカリ水供給管を介して一定の速度で供給し、アルカリ性の塩素を含む水は所望の流量で連続的に塩素ガス発生槽 11 に供給されているが、これを間欠的に行なってもよい。
【0169】以下に本参考例を実験的に確かめた例に関して図6を用いて説明する。
【0170】容積 400mLのガラス製カラムを反応装置5として用いた。また塩素ガス発生槽 11 としてガラス瓶を用いて塩素溶液(機能水(I))を 150mL入れた。また、同様の塩素溶液(機能水(I))を 21 の塩素溶液用タンクに 150mL貯留し、塩素溶液用タンクから2mL/minで供給し、27 の排水パイプから2mL/minで排水した。
【0171】塩素溶液(機能水(I))は塩酸と次亜塩素酸ナトリウムで調製したもので、12%次亜塩素酸ナトリウム溶液(キシダ化学、製造時含量約 12%、有効塩素:min5%)を原水 100mLに対して0.25mL及び塩酸(35%塩酸)を原水 100mLに対して1.0mL加えた。その結果、塩素溶液(機能水(I))はpH2.5、残留塩素濃度 210mg/Lとなった。この塩素溶液(機能水(I))を用いた連続実験を開始した。
【0172】光照射手段4であるブラックライト蛍光ランプ((株)東芝製FL20S・BLB;20W)により光を照射した。この照射光量は、0.4〜0.7mW/cm2とした。図では反応装置中にあるが、実験ではガラスカラムの外側から反応装置内に照射した。
【0173】光の照射と同時に、反応装置5の底部から、パーミエータ(ガステック社製)で生成した 160ppmVの濃度のTCEと 40ppmVのジクロロメタン含有空気を 300mL/minの流量で送気した。また、塩素ガス発生槽 11 には空気を 150mL/minの流量で送気した。
【0174】この装置の運転を開始してから 30分間、反応装置からの排気空気中のTCE及びジクロロメタン濃度を、サンプリングポート 35 で定期的にガスタイトシリンジでサンプリングし、TCE及びジクロロメタン濃度をガスクロマトグラフィー(島津製作所(株)社製GC-14B(FID検出器付)、カラムはJ&W社製DB-624)で測定したが、常に検出されなかった。また、終了後に塩素溶液の廃液中のTCE及びジクロロメタン濃度も同様に測定したが、検出されなかった。このことから、TCE及びジクロロメタンを分解できることが示された。
【0175】また、サンプリングポート 35 から分解反応後の塩素濃度を検知管を用いて測定したところ 150ppmV前後であった。
【0176】排気管6から排出されたガスは 31 内の 120mL、pH 11.2の水酸化ナトリウムを含むアルカリ性水溶液中に噴出した。32 の排気管において塩素濃度を検知管(ガステック社製、No.8H)で数回測定したところ、いずれも0.5ppm以下であった。水酸化ナトリウムを含むアルカリ性水溶液は 62 から2mL/minで供給されパイプ 26 から2mL/minで排出された。ただし、この時はパイプ 26 は 11 の塩素ガス発生槽に接続されていない。
【0177】この状態を維持したまま稼動開始 90分を経過した時点で、31 中のアルカリ性水溶液のpH及び塩素濃度を測定したところ、pHは 10.4残留塩素濃度は 92mg/Lであった。そこで一旦パーミエータからのガスの供給を止め、図6に示すようにパイプ 26 を塩素ガス発生槽 11 に接続 31 中の塩素を含むアルカリ性水溶液を塩素溶液用タンク 21 に送りこむようにした。
【0178】33 の酸を供給する手段を用いてpHが2.1〜2.9の範囲となるように、塩酸を(3.5%)を加えて調整した。
【0179】また、不足分に相当する塩素を次亜塩素酸溶液のかたちで供給するため 61 から次亜塩素酸ナトリウム含む溶液を塩素量として0.2mg/minの割合で塩素ガス発生槽 11 に加えた。
【0180】再び、パーミエータからのガスの供給を開始し、新たに塩素トラップから回収した塩素による塩素溶液(機能水(II))を用いて分解反応を行なったところ、以前と同様な分解能力が維持された。
【0181】以上の工程を連続して運転しても分解能力が低下することはなく、反応後の気体に含まれる塩素をアルカリ性水溶液で回収し、所望の塩素濃度になるよう連続的に塩素発生槽に供給し、さらにpHを調整し、再び、分解に必要な塩素を含む空気を発生できることを確認することができた。さらにこの発生した塩素を用いて連続的に分解が進むことを確認した。
【0182】(参考例7)参考例6では、不足塩素を供給するため、塩素を補給する手段 61 から次亜塩素酸ナトリウム含むを溶液を塩素ガス発生槽 11 に加えて補っていたが、本参考例では塩素をトラップする手段 31 中のアルカリ性水溶液の塩素濃度を常に一定に保つようにしている。このトラップにより回収された塩素溶液を連続的に供給し分解に必要な塩素ガスを発生させている。
【0183】図7は、本参考例を模式的に示したものであるが、塩素を補給する手段 61 と塩素濃度を検知する手段 62 以外は図6とほぼ同様である。
【0184】即ち、62 の塩素濃度を検知する手段によって、反応後の塩素回収を行なうトラップする手段 31 中のアルカリ性水溶液の塩素濃度を測定する。この濃度が一定となるように不足分を 61 の塩素を補給する手段から例えば、次亜塩素酸ナトリウム含む溶液が供給される。これにより、常にパイプ 26 を介して必要一定量の塩素濃度を保有する溶液が塩素ガス発生槽 11 に送られる。
【0185】62 の溶液中の塩素濃度を測定する手段は如何なるものでもよいが例えば電気化学式センサー、光吸収などの公知の技術が使用できる。
【0186】これにもとづき塩素の供給量(塩素を含む溶液の供給量)を制御する。
【0187】続いて、以下に本発明の実施例を参照しながら説明する。
【0188】(実施例1)図8は、本実施例を模式的に示したものであるが、酸性溶液を使用した第1のトラップと塩素をトラップする第2のトラップを他の形態に使用している。図8で、19 は分解対象物質を含む気体状有機塩素化合物供給用のパイプである。例えば汚染土壌から真空吸引された土壌ガスなどがこのパイプを介して反応槽5に供給される。反応槽には光照射手段4が設置され分解部を構成している。11 は塩素ガスを含む空気の発生手段(塩素ガス発生槽)であり、本実施例では塩素ボンベを使用している。本実施例では、光照射手段4で 300nm以下の光の波長を含まないブラックライト蛍光ランプを使用しているので、塩素ガスを含む空気の発生手段(塩素ガス発生槽)11 が必要となるが、例えば 254nmの波長の光を用いて分解を行なう場合は塩素ガスを含む空気の発生手段(塩素ガス発生槽)11 は必ずしも必要でない。
【0189】52 は酸性物質をトラップするための手段であり、本実施例では気液接触塔を使用している。光照射による分解後の気体は酸性物質をトラップするための手段52 に導入される。気液接触塔内の溶液はポンプ 65 で循環し、気液接触塔の上部から溶液が排出され主に 63 の充填材中で気液接触が促進され、気液接触塔の下部の貯留部に落下する。
【0190】この間、分解で生じた酸性物質は参考例3で説明したように溶液部に移行する。
【0191】酸性物質をトラップするための手段 52 で溶液は循環しているため溶液中の酸性物質の濃度は増加する。分解後の気体に含まれる塩素は、酸性物質をトラップするための手段 52 内で溶液と接触するが、溶液が酸性であるためその殆どが溶液内に残留することなく排出される。
【0192】排出された塩素を含む気体は塩素をトラップする手段 31 に送られる。ここで、アルカリ性の溶液(例えば水酸化ナトリウム溶液)と接触することで前述のように塩素は溶液内に吸収され、浄化済みの気体が排気管 32 から排出される。
【0193】塩素をトラップする手段 31 は酸性物質をトラップするための手段 52 と似た構成をとっている。即ち吸収溶液をポンプ 66 で循環し、64 の充填材中で気液接触を促進している。ただし、塩素をトラップする手段 31 では供給及び排液の管を設け溶液内の塩素濃度が増大しないようにしている。本実施例の装置を、有害ガスを分解処理し、取り扱いの容易な溶液に変換する装置と捉えることができる。この視点で、従来の有害ガスを活性炭に吸着し水蒸気脱着で有害物質を溶液として回収する装置と比較すると、省エネルギーで液化でき、また分解処理を行なっている点などですぐれている。上記のごとき装置の考え方では 52 内のトラップ溶液における分解生成物、例えばハロ酢酸の濃度は数 10%になっても構わない。
【0194】以下に本発明を実験的に確かめた例を示す。
【0195】分解対象物質として有機塩素化合物で汚染された土壌から真空吸引ポンプで吸引を行ない、汚染気体を光分解槽に1立米/分(滞留時間: 30秒)で送り込んだ。この汚染気体の主な汚染物質とその濃度は、トリクロロエチレン:5〜20ppmV、テトラクロロエチレン:5〜30ppmVであった。塩素ボンベから塩素を供給して反応槽内の塩素濃度が 50ppmVとなるように調整した。図では光照射手段は反応槽の内部に設置してあるが、本実施例では外側から市販のブラックライト蛍光ランプ(東芝;FL40S BLB)16本で照射をした。
【0196】反応槽の側面はフッ素系の樹脂膜で形成されており、300nm以上の波長が透過することを確かめた。
【0197】この装置の運転を開始してから光分解部からの排気気体中のトリクロロエチレン及びテトラクロロエチレンの濃度を知るため、定期的にガスタイトシリンジでサンプリングし、ガスクロマトグラフィー(島津製作所(株)社製GC-14B(FID検出器付)、カラムはJ&W社製DB-624)で測定したが、常に検出されなかった。
【0198】酸性物質をトラップするための手段 52 に相当する分解生成物を吸収する気液接触塔には約70Lの水道水が貯留され、この水はポンプ 65 により循環を行なった。
【0199】循環する貯留液は充填材 63 が設置された気液接触部で分解生成物であるハロ酢酸を溶液側に吸収する。
【0200】運転1ヵ月後にこの貯留液のハロ酢酸濃度は3.7%に達していた。
【0201】本実施例では酸性物質をトラップするための手段 52 内の溶液として水道水を使用しているため光分解装置の稼動初期のpHは、ほぼ中性を示す。しかし分解が進行し、分解生成物である酸性物質が蓄積するに従ってpHは低下し酸性の溶液となる。
【0202】このため、光分解処理後の気体に含まれる塩素の大半は酸性物質をトラップするための手段 52 に残留することなく排出される。
【0203】排出された塩素を含む気体は塩素をトラップする手段 31 に相当する第2の気液接触塔に送られる。第2の気液接触塔には約70Lの5%水酸化ナトリウム溶液が貯留され、この水溶液の一部はポンプ 66 による循環され、またその一部は排出される。排出された分に相当する等量の5%水酸化ナトリウム溶液の補充が行なわれることで塩素吸収能が低下しないようにしている。
【0204】さらに、トラップするための手段 52 に相当する分解生成物を吸収する気液接触塔内の溶液を排出することなく循環を続けることで、吸収溶液内のハロ酢酸濃度が上昇することを確かめた。
【0205】これにより、土壌中に広範に存在する汚染ガスを取り扱いやすい少量の溶液状態に変換できることがわかった。
【0206】(実施例2)実施例1では、酸性物質をトラップするための手段 52 の溶液内に分解生成物を貯留しているが、本実施例ではこれに続く分解手段 70 が具備している。これ以外は実施例1とほぼ同様である。
【0207】分解手段は如何なるものでも良いが、微生物分解、電気分解、触媒分解、加熱分解、焼却による分解等がある。いずれにしろ多くの手段において、高濃度になるほど分解の効率は高まる。図9では分解手段 70 として焼却を使用している例を示している。焼却によって生じた排ガスは塩素をトラップする手段 31 で浄化される。酸性物質をトラップするための手段 52 から分解手段 70 の送液は連続的に行なう必要はなく、むしろある期間、光分解を行ない酸性物質をトラップするための手段 52 内の分解生成物、例えばハロ酢酸の濃度が数10%に達した時、すべての液を分解手段 70 に送液し焼却分解処理するとよい。
【0208】(実施例3)本実施例は図10に示した汚染土壌修復装置41を用いて汚染土壌中の汚染物質を抽出・分解した例である。
【0209】まず、汚染土壌42中に縦坑43を形成し、土壌中のトリクロロエチレン等の汚染物質を含有した空気を真空ポンプ44を用いて吸引した。真空ポンプ44によって吸引された汚染物質を含有する空気は、気液分離ユニット45により液体成分が取り除かれ、更にフィルター46によりゴミを取り除いた後、所定の流量で濃縮装置47内に送り込んだ。
【0210】濃縮装置47内に送り込まれたガスは、装置47内に設けられた吸着体48に接触させることで、汚染物質は吸着体48に吸着され、ガスが浄化された。吸着体48は環状に設置されており、このロータ形状に配置された吸着体48が所定の速度で回転することで、吸着領域と脱離領域を吸着体が交互に通過する。即ち、汚染物質が吸着した吸着体が吸着領域から脱離を行なう領域に移行することで処理は連続的に行われる。装置47内に送り込まれる汚染物質を含むガスの流量は、20m3/minであった。汚染物質が吸着した吸着体48は、ヒーター49による加熱気体を流量1m3/minで通過させることにより、吸着体48から汚染物質が脱離し、ガス状態で気相中に放出されることで、吸着体48を再生し、同時に濃縮した汚染物質を得ることができた。脱離を行なう領域へ送り込む加熱気体の量に応じて、吸着体2の回転速度を15rphと設定することで、脱離後の気体に含まれる汚染物質の濃度をガス中の汚染物質の濃度より高くすることができた。
【0211】上記濃縮装置としては市販の溶媒ガス吸着濃縮装置、商品名:アドマット(大気社製)を用いた。ここで用いる吸着体は、繊維状活性炭をフェルト状に加工したマットを使用しており、円筒状の金網に巻きつけられたマットをゆっくり回転することで、汚染物質の吸着・脱着を連続的に行なう。吸着時は、マットの外側から内側に向かって未処理ガスを通過させることにより吸着され、脱着時は、マットの内側から外側に向かって約130℃の熱風を通過させることにより脱着された。
【0212】放出後、汚染物質を含む濃縮気体は、塩素ボンベ110から送り込まれる塩素と合流して光反応槽111内に送り込まれ、反応領域中で濃縮気体に光照射手段からの光照射を行なうことで濃縮気体中の汚染物質が順次分解された。
【0213】また、一方の分解部の出口と他方の分解部の入口とは、屈曲した流路で連通していた。一方の分解部に導入された分解対象物を含有するガスは、塩素の存在下で光を照射することにより分解されるが、導入するときの流速によっては、一方の分解部から他方の分解部に分解対象物を含有する気体が勢いよく流れることで、多くの分解対象物が光分解されずに未反応のまま、一方の分解部の出口から排出されてしまう場合がある。このとき、一方の分解部の出口と他方の分解部の入口とを連通する流路を屈曲させることで、気体の流速は低下するため、一方の分解部において気体の乱流が起こり、分解対象物と塩素の攪拌が促進されて、効率よく分解することができる。
【0214】また、それぞれの分解部内には照射部、つまり本実施形態では光源が複数本設けられている。
【0215】光照射手段として、反応槽1槽あたり6本のブラックライト蛍光ランプ(東芝;FL40S BLB)を反応槽の内部に設置しており、4槽の反応槽を使用していることにより、合計24本のブラックライト蛍光ランプを用いて照射を行なった。 反応槽の側面はフッ素系の樹脂膜で形成されており、300nm以上の波長が透過することを確かめた。
【0216】光反応槽111における分解で生成された分解生成物は、例えば、クロロエチレン系物質を光分解したときに生じることが知られているトリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ酢酸等であり、光反応槽から排出されたこれらの気体もしくはミスト状の分解生成物を、液体中に取り込ませるために、分解生成物を含む気体と液体とを接触させるスクラバー113内に所定の流速で導入した。光反応槽111で生成した分解生成物を分解するためには、分解生成物中の汚染物質を液体中に取り込むとよい。
【0217】液体は、スクラバー113内をポンプにより循環し、スクラバー113の下部と上部とを連結した連結管114を用いて、スクラバーの上部から液体が放出されることで、導入する分解生成物と接触し、分解生成物を液体中に取り込む。分解生成物と液体とが接触する気液接触部は、気液の接触時間を長く保つために、充填物115(商品名:トライ・バックス;巴工業(株)製)等を用いて、ラビリンス(迷路)構造とした。導入される気体中の分解生成物である有機塩素化合物は、溶液中に取り込まれやすい性質を有するため、液体中に溶解しつつ、有機塩素化合物を吸収した液体がスクラバーの下部に一時貯蔵し、循環が繰り返される。液体としては、塩化ナトリウムを含む電解質水溶液を用いた。スクラバー113の下部と上部とを連結した連結管114の途中に電気分解槽116を設け、電気分解槽116で、分解生成物を含む液体の電気分解が行われ、その酸化還元反応によって単離された塩素ガスその他の副成ガスは、液体と一緒にスクラバー113の上部に放出され、塩素ガスや副成ガス(水素、酸素、二酸化炭素、メタン)は、スクラバー113の上部に設けられている流路117を通って、外気から遮断された状態で、塩素を取り込むためのスクラバー118に送られる。
【0218】塩素を取り込むためのスクラバー118は、上記のスクラバー113と同様の構成をしているが、ここでは、塩素を取り込むため、水酸化ナトリウム溶液を循環させた。アルカリ性の溶液と接触させることで、塩素は溶液内に取り込まれ浄化済みの気体がスクラバー外に排出される。スクラバー内の塩素を取り込んだ溶液は、溶液内の塩素が、一部、次亜塩素酸として存在していたので、塩酸を加えることで中和し、かつ、還元剤として亜硫酸ナトリウムを液体に加え還元工程を行なった。
【0219】その結果、土壌を汚染していた分解対象物であるトリクロロエチレン等のみならず、塩素や、その他環境を汚染する薬品成分の環境への漏洩を防ぐことができた。
【0220】
【発明の効果】本発明の方法により、塩素ガスの再利用により資源の有効利用をはかることができ、かつ外部への塩素ガスの排出を抑え環境への悪影響を少なくするのに効果がみられた。
【0221】また、回収を前提とするため、反応に必要最小限の塩素条件下で不安定な反応を進める必要はなく、やや過剰の塩素量で安定的に分解をすすめることができた。
【0222】さらに、塩素量を相対的に増加できるため、低濃度の汚染ガスの浄化に効果がみられた。
【0223】また、上記の目的を達成するための装置構成を確立することができた。
【0224】有害ガスを分解処理し、エネルギー消費の少ないプロセスで取り扱いやすい溶液状態に変換することが可能となった。
【0225】さらに、汚染土壌の修復のための簡便かつ環境に配慮した方法ならびに装置構成を確立することができた。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
【出願日】 平成14年6月25日(2002.6.25)
【代理人】 【識別番号】100088328
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 暢之 (外2名)
【公開番号】 特開2003−205221(P2003−205221A)
【公開日】 平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願番号】 特願2002−184777(P2002−184777)