| 【発明の名称】 |
有機ハロゲン化合物の分解装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】別所 正博 【住所又は居所】愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内
【氏名】水上 春信 【住所又は居所】愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内
【氏名】松本 創一郎 【住所又は居所】愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1番地 三菱重工業株式会社冷熱事業本部内
【氏名】洞口 典久 【住所又は居所】愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内
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| 【要約】 |
【課題】運転経過に伴うCl2 ガスといったようなハロゲンガスの単体での遊離を抑制すること。
【解決手段】有機ハロゲン化合物の分解装置であって、アルカリ液を収容する排ガス処理タンク41と、開口した先端部をアルカリ液に浸漬した状態で設置された吹込管45と、吹込管45に連接されるとともに分解処理すべき有機ハロゲン化合物が供給されて有機ハロゲン化合物を放電によって分解する反応管15と、を具備してなり、排ガス処理タンク41内に、還元剤を添加している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 有機ハロゲン化合物の分解装置であって、アルカリ液を収容する排ガス処理タンクと、開口した先端部を前記アルカリ液に浸漬した状態で設置された吹込管と、該吹込管に連接されるとともに分解処理すべき有機ハロゲン化合物が供給されて該有機ハロゲン化合物を放電によって分解する反応管と、を具備してなり、前記排ガス処理タンク内に、還元剤を添加してなることを特徴とする有機ハロゲン化合物の分解装置。 【請求項2】 請求項1記載の有機ハロゲン化合物の分解装置において、前記還元剤が、チオ硫酸ナトリウムであることを特徴とする有機ハロゲン化合物の分解装置。 【請求項3】 請求項1又は2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置において、前記排ガス処理タンクに、前記還元剤の供給手段を付設したことを特徴とする有機ハロゲン化合物の分解装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ放電を利用した有機ハロゲン化合物の分解装置に係わり、特に、マイクロ波を利用してプラズマを発生させるようにした有機ハロゲン化合物の分解装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】分子内にフッ素、塩素、臭素等を含んだフロン、トリクロロメタン、ハロン等の有機ハロゲン化合物は、冷媒、溶剤、消火剤等の幅広い用途に大量に使用されており、産業分野における重要度は極めて高い。しかし、これら化合物は揮発性が高く、未処理のまま大気、土壌、水等の環境に放出されると、発ガン性物質の生成、オゾン層の破壊等、環境に悪影響を及ぼすことがあるため、環境保全の見地から無害化処理を行う必要がある。 【0003】従来から有機ハロゲン化合物の処理方法として報告されているものは、主として高温での分解反応を利用したものがあり、この処理方法は更に焼却法とプラズマ法とに大別される。焼却法は、有機ハロゲン化合物をセメントキルンやロータリーキルン等で焼却するものであるのに対し、プラズマ法は、プラズマ中で有機ハロゲン化合物を水蒸気と反応させ、二酸化炭素、塩化水素、フッ化水素に分解するものである。 【0004】さらに、後者のプラズマ法に係る有機ハロゲン化合物の分解装置については、マイクロ波を利用してプラズマを発生させるものが近年開発されている。この分解装置は、アルカリ液を収容する排ガス処理タンクと、開口した下端部をアルカリ液に浸漬した状態で配設される反応管と、該反応管の上方において垂直方向に延在する円筒導波管と、該円筒導波管の内部に配されその下端を貫通して反応管に連通する放電管と、水平方向に延在しその一端部近傍において円筒導波管に連接される方形導波管と、該方形導波管の他端に装着されるマイクロ波発信器等を具備してなる。 【0005】この分解装置では、放電管にフロンガスおよび水蒸気が供給される一方で、マイクロ波発信器から発信されたマイクロ波が方形導波管を介して円筒導波管に伝送される。そして、円筒導波管の内部に形成されたマイクロ波電界で放電を起こし、反応管内でフロンガスを熱プラズマにより分解する。他方、この分解反応により生成された生成ガスは、アルカリ液中を通って中和されるとともに、炭酸ガス等を含む残りのガスは排気ダクトから排出される。 【0006】このようなプラズマ放電を利用した有機ハロゲン化合物の分解装置の一例は、本出願人による特開2000−296313号公報に紹介されている。 【0007】図1は、上記公報記載の図であり、この有機ハロゲン化合物の分解装置においては、アルカリ液を収容する排ガス処理タンク41と、開口した下端部をアルカリ液に浸漬した状態で設置される反応管15と、反応管15の上方において垂直方向に延在する円筒導波管7と、円筒導波管7の内部に配されその下端を貫通して反応管に連通する放電管5と、が設けられている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】このような構成の有機ハロゲン化合物の分解装置においては、所定の運転時間の経過後に、例えばCl2 ガス等のハロゲンガスが単体で遊離するという問題点があった。このようなハロゲンガスは、大気汚染防止法の規制対象となっており、排出の濃度規制が設けられている。よって、1バッチあたりの運転時間が制限されることとなっていた。 【0009】本発明は、上記従来技術における問題点に鑑みてなされたものであって、Cl2 ガスといったようなハロゲンガスの単体での遊離を抑制することができ、1バッチあたりの運転時間を長くして操業効率を向上させ得るような有機ハロゲン化合物の分解装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の有機ハロゲン化合物の分解装置においては、アルカリ液を収容する排ガス処理タンクと、開口した先端部を前記アルカリ液に浸漬した状態で設置された吹込管と、該吹込管に連接されるとともに分解処理すべき有機ハロゲン化合物が供給されて該有機ハロゲン化合物を放電によって分解する反応管と、を具備してなり、前記排ガス処理タンク内に、還元剤を添加してなることを特徴としている。請求項2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置においては、請求項1記載の有機ハロゲン化合物の分解装置において、前記還元剤が、チオ硫酸ナトリウムであることを特徴としている。請求項3記載の有機ハロゲン化合物の分解装置においては、請求項1又は2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置において、前記排ガス処理タンクに、前記還元剤の供給手段を付設したことを特徴としている。 【0011】請求項1記載の発明にあっては、詳細に後述するように、ハロゲンガス発生の原因物質を、排ガス処理タンク内に添加された還元剤によって、分解することができ、ハロゲンガスの単体での遊離が十分に抑制される。請求項2記載の発明にあっては、チオ硫酸ナトリウムが低コストで入手可能な還元剤であることにより、運転コストに負担をかけることなく、ハロゲンガス単体での遊離が抑制される。請求項3記載の発明にあっては、還元剤を供給手段を介して排ガス処理タンク内に適宜供給添加してハロゲンガス単体での遊離を抑制することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明による有機ハロゲン化合物の分解装置の実施の形態につき、図面を参照して説明する。 【0013】まず最初に、本発明の具体的説明に先立ち、上記従来の有機ハロゲン化合物の分解装置について、有機ハロゲン化合物の一例としてのフロンガスの分解例につき、概略的に説明する。 【0014】図1において水平方向に延びる方形導波管1は、その始端部(左端部)に周波数2.45GHzのマイクロ波を発信するマイクロ波発信器2を備えており、始端側から終端(右端)側に向けてマイクロ波を伝送する。方形導波管1には、アイソレータ3と、複数の波動調整部材4を各々出入りさせることによって整合をとり放電管5に電波を収束させるチューナー6と、が設けられている。 【0015】放電管5は、内管と外管とから構成され、円筒導波管7の中心軸に対して同軸となるように配置されている。また、放電管5の内管には、着火装置13により内管との間で火花を発生するテスラコイル14が挿入されている。さらに、光度を検出することにより、プラズマの生成状態を監視する光センサ17が設けられている。 【0016】そして、ガス供給管16が放電管5の外管に対して接線方向に沿って挿入されており、アルゴンガス、分解処理されるべき有機ハロゲン化合物、エアー、および、水蒸気は、ガス供給管16を介して放電管5に供給されるようになっている。これらアルゴンガス、フロンガス、およびエアーは、電磁弁19a、19b、19cの開閉動作により、それぞれの供給源から選択的にヒータ18へと送られる。 【0017】アルゴンガスは、プラズマの発生に先立って着火を容易にするために供給されるもので、アルゴンボンベ21に貯蔵されている。このアルゴンボンベ21と電磁弁19aとの間には、圧力調整機22と圧力スイッチ23が設けられている。 【0018】エアーは、系内に残存する水分を除去して着火の安定性を高めるために、また、系内に残存するガスを排出するために、エアーコンプレッサ24から供給されるもので、空気、窒素ガス、アルゴンガス等が用いられる。水蒸気は、例えばフロンガスの分解の場合には必要なもので、プランジャポンプ25によって貯水タンク26内の水をヒータ18に送り込むことで生成される。この貯水タンク26には、水位の変動を検知するレベルスイッチ27が設けられている。 【0019】分解処理されるべき有機ハロゲン化合物の一例としてのフロンガスは、回収フロンボンベ28に液貯蔵されていて、この回収フロンボンベ28と電磁弁19bとの間には、絞り装置31、ミストセパレータ32、および圧力スイッチ33が設けられている。絞り装置31は、流れの定量化を図るために設けられたもので、例えばキャピラリ管とオリフィスとの組み合わせにより構成されている。 【0020】ミストセパレータ32は、フロンガス中に含まれる油分(潤滑油)および水分を除去するためのもので、衝突式や遠心分離式のものが採用される。ヒータ18は、フロンガスに反応させる水蒸気を生成するだけでなく、フロンガス等をあらかじめ加熱しておくことにより、装置内で水蒸気がフロンガス等に冷やされて再凝縮するといった不具合を回避することも意図して設けられており、電気式、スチーム式等の加熱方式が採用される。 【0021】ヒータ18内には、並列する二つの流路34a、34bが形成されていて、一方の流路34aにはフロンガス、アルゴンガス、およびエアーが導入され、他方の流路34bには貯水タンク26から水が導入されて水蒸気が生成される。この水蒸気を生成する側の流路34bには、該流路34b内を移動する水蒸気に抵抗を与える抵抗体35が充填されていて、水蒸気が流路内を円滑に流通することができないようになっている。 【0022】この抵抗体35としては、無機または有機の粒状、繊維状、多孔質のもの若しくはこれらを成形したものが採用されるが、高温下における劣化を防止する観点からは、SiO2、Al2O3、TiO2、MgO、ZrO2等に代表される酸化物や、炭化物、窒化物等の無機材であることが好ましい。なお、ヒータ18の出口近傍には、熱電対36が設けられている。 【0023】しかるに、ヒータ18を通過したフロンガス等と水蒸気は、ミキサー37内で混合された後、ガス供給管16を通って放電管5へと供給される。そして、放電管5内で形成された熱プラズマにより、反応管15内で分解される。 【0024】排ガス処理タンク41は、フロンガスを分解した際に生成される酸性ガス(フッ化水素および塩化水素)を中和して無害化するために設けられたものであり、水に水酸化カルシウムを加えたアルカリ性懸濁液が収容されている。例えば、分解するフロンガスが廃冷蔵庫から回収した冷媒用のフロンR12の場合には、式1に示す分解反応により生成された生成ガスは式2に示す中和反応により無害化される。 (式1)CCl2F2+2H2O→2HCl+2HF+CO2(式2)2HCl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2OHF +Ca(OH)2→CaF2+2H2O【0025】式2の中和反応により生成された中和生成物(塩化カルシウムおよびフッ化カルシウム)は溶解度が小さいため、一部はアルカリ液に溶解するが、ほとんどはスラリーとして存在する。また、式1の分解反応により生成された二酸化炭素と、式2の中和反応により排出基準値以下の微少量に低減された酸性ガスは、排ガス処理タンク41の上方に接続された排気ダクト42からブロア43により系外に排出される。 【0026】排ガス処理タンク41の内部には、交換継手を介して反応管15に接続される吹込管45が、その開口した下端部をアルカリ液に浸漬した状態で垂直方向に延びるように配置されている。 【0027】反応管15の軸線方向中間部には、その周面を取り囲むようにして冷水配管を(図示略)備えた冷却器46が付設されている。冷却器46は、式1の分解反応による生成ガスを冷却するものであるが、反応管15内の残留水蒸気の再凝縮を防止すべく、その露点以下には冷却しないように制御される。例えば、400℃程度に冷却する。 【0028】反応管15を冷却することで温められた冷却器46の冷却水(温水)は、回収フロンボンベ28の加熱源として用いられる。すなわち、回収フロンボンベ28の周りには、温水配管(図示略)を備えた加熱器47が付設されていて、この温水配管に反応管15の冷却に使用された冷却水が流通することにより、回収フロンボンベ28は加熱される。 【0029】吹込管45の先端(下端)からは、式1の分解反応による生成ガスがアルカリ液中に気泡となって放出される。アルカリ液中での中和反応は、気泡とアルカリ液との接触面積が大きく、気泡が液面に到達するまでの時間が長いほど促進されるため、排ガス処理タンク41内には、気泡を細かく分断させることで式2の中和反応を促進させる気泡分断手段52が設けられている。 【0030】気泡分断手段52は、モータ52aにより回転駆動される軸部52bと、この軸部52bの先端に固定される円盤状のブレード保持部52cと、このブレード保持部52cの外縁部に固定される6つのブレード52dとを具備して構成される。気泡分断手段52は、ブレード保持部52cの中心が反応管15の先端の上方に位置するように配置されていて、反応管15の先端から浮上する気泡は、例えば300rpmで回転するブレード52dに当たって例えば直径約3mm〜5mmの気泡に細かく分断される。また、この気泡分断手段52は、排ガス処理タンク41に投入した水酸化カルシウムの粉末を攪拌することにより、水に不溶性の水酸化カルシウムと水の懸濁液を作る役目も果たしている。 【0031】また、排ガス処理タンク41には、式2の中和反応が発熱反応であることから、タンク内温度を吹込管45の耐熱温度以下に冷却する冷却機53が設けられている。この冷却機53は、ファン53aにより冷却される放熱部53bに接続された配管の一部が、排ガス処理タンク41内を挿通してなり、この配管に水等の冷却媒体を流通させることで熱を奪い、これを放熱部53bにおいて放熱するものである。ここで、タンク内温度は熱電対54により検出されるようになっている。さらに、排ガス処理タンク41には、pHセンサ55が設けられている。 【0032】排ガス処理タンク41内のスラリーは、運転時間の経過に伴って次第に増加するため、運転停止後にアルカリ液とともに、固液分離器62に受け入れられ、固液分離された後、廃棄物として処分されるか、他の用途に利用される。他方、分離されたアルカリ液は、再び排ガス処理タンク41内に戻され、再利用される。ちなみに、排ガス処理タンク内の液位の変動は、レベルスイッチ56により検知される。 【0033】例えば上記のように構成された有機ハロゲン化合物の分解装置においては、所定の運転時間の経過後に、例えばCl2 ガス等のハロゲンガスが単体で遊離するという問題点があった。これは、排ガス処理タンク41内において次のような反応が起こることによる。 【0034】すなわち、有機ハロゲン化合物を分解する際に副生成物として例えば塩素ガスが発生した場合には、この塩素ガスは、水酸化カルシウムを含有した排ガス処理タンク41内においてバブリングされることにより、下記反応(式3)を起こす。 (式3)2Ca(OH)2+2Cl2→CaCl2+Ca(OCl)2+2H2O【0035】つまり、次亜塩素酸イオン(OCl- )が発生することとなる。運転継続により、pHが低下すると下記反応(式4)を起こし、高濃度の塩素ガスを発生する現象が起こってしまう。 (式4)Ca(OCl)2+4HCl→CaCl2+2Cl2↑+2H2O【0036】このような塩素ガスの発生のため、上記従来の有機ハロゲン化合物の分解装置においては、運転時間が制限されることとなっていた。 【0037】本発明による有機ハロゲン化合物の分解装置における最大のポイントは、排ガス処理タンク41内に、予め、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を、所定量だけ(過剰量であっても良い)添加しておくことである。つまり、本発明における排ガス処理タンク41は、水に水酸化カルシウムを加えたアルカリ性懸濁液を収容していることに加えて、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を添加している。なお、この還元剤は、排ガス処理タンク41に付設された還元剤供給手段65によって所定量づつ適宜供給できるようになっているが、塩素ガスの発生を検出して、あるいは運転時間に対応して自動供給するようにしてもよい。 【0038】これにより、運転時間の経過とともに、塩素ガスの発生原因物質である次亜塩素酸イオン(OCl- )が生成したにしても、次の式5に従って、この次亜塩素酸イオンを効率よく中和処理することができ、例えば塩素ガス等の発生を効率よく抑制することができる。 (式5)Na2S2O3+2Ca(OCl)2+H2O→2NaCl+CaSO4+2HCl【0039】式4において発生する次亜塩素酸イオン(OCl- )は、(1)塩素ガスの発生原因となるばかりではなく、(2)排ガス処理タンク41の構成材質をなすステンレス鋼や銅等の金属部品の腐食を招いたり、(3)排ガス処理タンク41内に鉄イオンが存在する場合には、3価鉄イオン(無色)を2価鉄イオン(赤色)として、廃液を有色としてしまう、等、様々な弊害をもたらす。 【0040】本発明においては、排ガス処理タンク41内に、予め、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を添加しておくことにより、次亜塩素酸イオン(OCl- )を効率よく中和処理するため、これら弊害の発生を一挙に解決することができる。すなわち、(1)塩素ガスの発生を抑制することができ、(2)金属部品の腐食を防止することができ、(3)廃液を無色化することができる。 【0041】以下、排ガス処理タンク41内に、チオ硫酸ナトリウムを添加していない場合(比較例)と、チオ硫酸ナトリウムを添加している場合(実験例)と、について説明する。 【0042】[比較例]チオ硫酸ナトリウムを添加していない場合フロンR22の処理量を1.4kg/hとし、水酸化カルシウム(消石灰)の量を20kgとし、水酸化カルシウムを含むスラリーの量を200kgとし、エア量を30l/minとして、分解処理実験を行った。図2に示すように、運転時間の経過とともに残留塩素濃度(次亜塩素酸イオン濃度に対応)が増大する。240分後の時点で残留塩素濃度が十分に多くなってくると、上記式4の反応が優勢となり、塩素ガスが比較的多く発生するようになる。 【0043】[実験例]チオ硫酸ナトリウムを添加している場合比較例と同様の条件ではあるものの、チオ硫酸ナトリウムを100g添加して、同様に実験を起こった。図3に示すように、残留塩素濃度(次亜塩素酸イオン濃度に対応)が増大することがなく、420分後の時点においても、遊離する塩素ガスの量は、微量である。 【0044】〔他の実施形態〕本発明においては、以下に示すように、上記以外の実施形態とすることもできる。 (a)チオ硫酸ナトリウムに限らず、種々の還元剤を使用することができる。 (b)同様の原理によって、塩素ガスだけでなく、フッ素ガス等の他のハロゲンガスの単体での遊離を防止することができる。 【0045】 【発明の効果】本発明による有機ハロゲン化合物の分解装置によれば、以下の効果を奏する。請求項1記載の発明によれば、例えば次亜塩素酸イオン(OCl- )等のハロゲンガス発生原因物質を、排ガス処理タンク内に添加されている還元剤によって、分解除去することができ、例えば塩素ガス(Cl2 )等のハロゲンガス単体での遊離を十分に抑制することができる。請求項2記載の発明にあっては、チオ硫酸ナトリウムが低コストで入手可能な還元剤であることにより、操業コストに負担をかけることなく、ハロゲンガス単体での遊離の抑制を実施することができる。請求項3記載の発明にあっては、還元剤を供給手段を介して排ガス処理タンク内に適宜供給添加することができ、これによってハロゲンガス単体での遊離を抑制することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目5番1号
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| 【出願日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100112737 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 考晴 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−205220(P2003−205220A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月22日(2003.7.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−6529(P2002−6529) |
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