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【発明の名称】 バッグフィルタ−
【発明者】 【氏名】江口 誉史
【住所又は居所】滋賀県守山市川田町230 チッソポリプロ繊維株式会社繊維開発研究所内

【氏名】宇都 久哉
【住所又は居所】滋賀県守山市川田町230 チッソポリプロ繊維株式会社繊維開発研究所内

【要約】 【課題】バッグフィルタ−開口部からの液漏れを防いで捕集効率の低下を防止し、安定したシ−ル性を付与し、ハウジングへの収納性に優れた液体用バッグフィルタ−を提供する。

【解決手段】ハウジング内に収納する袋状濾布及び濾布開口部を形成するリングからなるバッグフィルターにおいて、該リングを袋状濾布端部で包み込み、かつ折り返して重ね合わせた濾布端部を超音波溶着し、外開きのリング開口部を形成した構造のバッグフィルターとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ハウジング内に収納する袋状濾布及び濾布開口部を形成するリングからなるバッグフィルターにおいて、該リングは袋状濾布端部で包み込まれ、かつ折り返されて重なりあった濾布端部に超音波溶着が施され、外開きのリング開口部が形成された構造を有するバッグフィルター。
【請求項2】袋状濾布が超音波溶着によって袋状に加工されたものである請求項1記載のバッグフィルター。
【請求項3】リングが、そのリング断面を内包する最小面積の真円の面積よりも10〜50%少ない面積の断面形状を有するリングである請求項1記載のバッグフィルター【請求項4】濾布が取手部材の付設された濾布である請求項1もしくは請求項2のいずれか1項記載のバッグフィルター
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッグフィルターに関する。さらに詳しくはハウジングとのシール性に優れ、ハウジングへの収納性に優れた液体用バッグフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】液体用バッグフィルターとしては、ポリプロピレンやポリエステル等の繊維からなる目の粗いクロスを基布とし、その両面または片面にポリプロピレンやポリエステル等の各種繊維からなるバットを重ねた後、ニードルパンチ加工を施して作られた濾布を、袋状に縫製加工し、更にステンレス製や合成樹脂製のリングに前記バッグの口の濾布を折り返し、縫製加工して開口部を設けたものが知られている。この様なバッグフィルターは、ハウジング内のバケットと呼ばれる金属製のかごの内側に装着され、バッグフィルターの開口部が、ハウジングの上蓋とバケット上部の環状部に挟まれる形でシールされる。
【0003】しかしながら、上記構造のバッグフィルターは、濾布を袋状に加工する際の縫製部分や、開口部の縫製部分に生じた針穴から直接濾液がバッグフィルター外部へ流出し、捕集効率が低下するという問題が生じやすい。また、上記の構造のバッグフィルターは、リングの径と開口部付近の濾布の径が同じであるため、バケット上部の棚にリング部を乗せてハウジングに装着する際、開口部分の濾布が邪魔となり、速やかに安定した状態で装着することが困難となる。リング部を安定させてハウジングに装着しようとするには、開口部付近の濾布をリングより内側に寄せ集めて、リング部が濾布に邪魔されない状態にした後に、注意深くリング部をバケット上部の棚に乗せる必要がある。この操作を怠った場合、もしくは適切に行わなかった場合、リング部とバケット上部の棚との間に濾布が折り重なって挟まるなどの不都合が生じ、これが原因となって十分なシール性が得られず、粒子の漏れが発生することがある。開口部の濾布は、折り返して縫製されているため厚みがあり、それ故、柔軟性に欠け、この操作を適切に行うのは難しい。また、この操作を行わずに、無理にハウジングに装着しようとした場合、バケットの開口部付近と濾布が強く擦れ、その結果、濾布を傷つけてしまい、やはり捕集効率の低下を招いてしまうことがある。
【0004】縫製加工に代わって接着剤を用いれば、針穴のような欠陥を生じることなく開口部の加工を行うことが可能であるが、接着剤の硬化に時間がかかり、また、接着剤から溶出する成分が濾液に悪影響を及ぼすなどの問題が出てくる。また、熱接着でも同様に針穴を生じることなく加工することが可能であるが、この方法は厚い濾布を加工するには不向きであり、ごく限られた範囲の厚みを持つ濾布でしかバッグフィルターを製作出来ないという弱点を有する。
【0005】これらの問題を解決するために、特許第2518579号公報に示されているように、開口部に縫い込むリングの代わりに、熱可塑性樹脂等の材料で形成された環状のカラーを用い、このカラーと濾布とを熱接着しバッグフィルターとする方法がある。しかし、成形体のカラーを用いた場合、製造工程が煩雑となり、製造コストが高くなる上、そのバッグフィルターに対応する専用のハウジングも準備する必要が出てくる。更には、複雑な構造を持つ樹脂成形体のカラーは、少しの衝撃で容易に破損する可能性がある。僅かでも破損したカラーは、シール性を十分に発揮することが出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来技術の課題である、バッグフィルター開口部からの液漏れを防いで捕集効率の低下を防止し、安定したシール性を付与し、ハウジングへの収納性に優れた液体用バッグフィルターを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、ハウジング内に収納する袋状濾布及び濾布開口部を形成するリングからなるバッグフィルターにおいて、該リングは袋状濾布端部で包み込まれ、かつ折り返されて重なりあった濾布端部に超音波溶着が施され、外開きのリング開口部が形成された構造のバッグフィルターが、所期の目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて、本発明を完成した。
【0008】本発明は次から構成される。
(1)ハウジング内に収納する袋状濾布及び濾布開口部を形成するリングからなるバッグフィルターにおいて、該リングは袋状濾布端部で包み込まれ、かつ折り返されて重なりあった濾布端部に超音波溶着が施され、外開きのリング開口部が形成された構造を有するバッグフィルター。
【0009】(2)袋状濾布が超音波溶着によって袋状に加工されたものである前記第1項記載のバッグフィルター。
【0010】(3)リングが、そのリング断面を内包する最小面積の真円の面積よりも10〜50%少ない面積の断面形状を有するリングである前記第1項記載のバッグフィルター【0011】(4)濾布が取手部材の付設された濾布である前記第1項1もしくは第2項のいずれか1項記載のバッグフィルター【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明する。図1に、本発明のバッグフィルターをハウジングに装着したときの断面図の1例を示した。なお、ハウジングの構造はこの図に示された形に限定されるものではない。
【0013】ハウジングは、ハウジング胴体1とハウジング上蓋2及びバケット3とからなり、ハウジング胴体1とハウジング上蓋2は、バケット棚部4を挟む形で、ハウジング上蓋締め付け用ボルト5で固定されている。また、バケット棚部4において、ハウジングに挟まれる部分の上下に、上部シール材6と下部シール材7及びハウジングとバケット間のシール材8を設けることで、濾液の流出を防止する構造になっている。バケット胴体3の内側にバッグフィルターの濾布9が収まり、濾過時の濾布9にかかる濾液の圧力をバケットで支えている。バッグフィルターの開口部をバケット棚部4に乗るようにしてバッグフィルターをバケット3内に装着し、ハウジング上蓋2を閉め、バケット棚部4とハウジング上蓋2との間にリング部が挟まれることで、シールされる構造となっている。
【0014】濾液は、濾液入口13からハウジング内へ流入し、濾布9とバケット胴体3を通過後、濾液出口14からハウジング外へ流出する。このとき除去すべき粒子等は、濾布9により除去される。
【0015】本発明のバッグフィルターにおいては、開口部付近の濾布10に開口部を形成するために必要なリング11を包み込み、かつ折り返されて包み込まれたリングの内側の重なり合った部分の濾布端部12に、リング11の内側に沿って円環状の超音波溶着を施して、開口部のリングが外開きになるように、すなわち濾布9の袋状部よりも径の大きなリングを封じ込めてあるのが特徴である。リングの内側部分の濾布に円環状の超音波溶着を施してリングを封じ込めることで、自然に開口部の濾布は超音波溶着端部で屈曲し、リング部分がバッグフィルター内部からみて外向きになるように固定される。なお、屈曲部が容易に変形しないように、更に熱加工を施して固定しても良い。
【0016】このようにリングの内側部分の濾布が外向きに折れ曲がったバッグフィルターは、バッグフィルターをバケット内に装着する際、バケットの開口部付近と濾布が強く擦れることなく、リング11部分をバケットの棚部4に安定した状態で乗せることが可能である。そのため、バッグフィルターのリング部分と、ハウジング上蓋2及びバケット棚部4との間のシール性が良好な状態で保たれ、濾液のリークが発生しにくくなる。
【0017】本発明のバッグフィルターは、濾布に超音波溶着を施すことでリングを封じ込めているので、縫製加工によってリングを封じ込めた従来のバッグフィルターで懸念された、開口部付近に生じる針穴からの濾液の漏れに対する不安が払拭される。また、円環状の超音波溶着に要する時間は、縫製加工に要する時間に比べると極めてわずかであり、生産性の向上にも寄与する。
【0018】本発明で使用する円環状超音波溶着の幅は、製作するバッグフィルターの大きさやハウジングの形状にもよるが、1〜10mmの範囲が好ましく、2mm〜5mmの範囲に収めるのが更に好ましい。超音波溶着の幅が狭すぎると、十分な強度をもってリングを封じ込めることが出来ないばかりか、リング部分が外向きになりにくくなり、バッグフィルターをバケットの棚部に乗せやすいという利点が消失してしまう。逆に超音波溶着の幅が広すぎると、溶着部分が脆くなり、破損しやすくなるという弊害を伴う。
【0019】一方、本発明に使用する濾布を袋状に加工する手段としては、従来のように縫製加工を用いることも可能であるが、開口部と同様に超音波溶着を用いるのが好ましい。超音波溶着でバッグ状に加工した濾布を用いたバッグフィルターは、濾布に針穴を生じないため、濾布の持つ本来の濾過精度を損ねることなく使用することが出来る。
【0020】リングの断面形状を、その断面を内包する最小径の真円の面積よりも10〜50%少ない面積を有する断面形状にすると、バッグフィルターとハウジングとのシール性が更に向上する。具体的には1例として図2〜図7に示すように、リングの断面形状を「く」の字形や卵形、X形等にすることで、ハウジングの蓋及びバケットから受ける圧力に対して、真円断面形状のリングよりも大きな圧縮復元力を発現し、よりハウジングの蓋及びバケットと密着する効果が生まれ、シール性が増す。50%より少ない面積の断面形状になると、有効な圧縮復元力を有する形状がないばかりか、強度が低下し、ハウジングの蓋及びバケットから受ける圧力で破損してしまう場合がある。また、10%に満たなくなると、やはり有効な圧縮復元力を有する形状となりにくくなるので、真円に比べた優位性が失われる。
【0021】バッグフィルター開口部付近には、ハウジングからバッグフィルターの取り出しが容易に行えるよう、図8、9に示すように濾布に取手部材15を付設しても良い。付設する取手部材の数や位置、材質は特に限定されないが、対称の位置関係になるよう開口部付近2カ所に濾布と同じ材質の取手部材を設けた場合に、バッグフィルターのハウジングへの出し入れ作業が最も容易となる。また、リングを封じ込める際の超音波溶着と同時に、濾布と同じ材質の取手部材を付設するようにするのが、作業を簡便化出来るので好ましい。
【0022】濾布の材料には、超音波によって溶着が出来る熱可塑性材料からなる繊維や多孔性フィルム等が使用できる。超音波溶着が可能な範囲内であれば、熱可塑性樹脂繊維に天然繊維や無機繊維が含まれていても良い。熱可塑性が無くても、他の熱可塑性材料からなる濾材と重ね合わせて超音波を施した際に、アンカー効果によって2つの濾材が強固に接着されるものであれば、使用することが出来る。具体的には、ポリプロピレン、プロピレンとエチレンとの結晶性共重合体、プロピレンとプロピレンを除く他のα−オレフィンとの結晶性共重合体、プロピレンとエチレンおよびプロピレンを除く他のα−オレフィンとの結晶性共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が加工しやすい材料の例として挙げられる。
【0023】リングの材質は金属、高分子材料等の弾性体を用いることが出来るが、使用済みのバッグフィルターの廃棄や再利用を検討する場合には、高分子材料を用いた方が利便性に富む。高分子材料としては、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ−4−メチルペンテン、プロピレンとエチレンとの結晶性共重合体、プロピレンとプロピレンを除く他のα−オレフィンとの結晶性共重合体、プロピレンとエチレンおよびプロピレンを除く他のα−オレフィンとの結晶性共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂やオレフィン系、スチレン系、エステル系、ウレタン系、アミド系、フッ素系等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。また、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等熱硬化性樹脂でも良い。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各例において用いた測定方法を以下に示す。
【0025】(1)濾布目付濾布を250mm×250mmのサイズで5つ切り取って試験片とし、その質量を測り、1m当たりの質量に換算した値の平均を目付の測定値とした。
【0026】(2)濾布厚さ厚さ測定器において、直径35mmの円形プローブで20g/cmの荷重にセットし、濾布の5カ所の厚さを測り、平均を濾布厚さの測定値とした。
【0027】(3)通気度JISL1096の6.27.1(A法)に従って、濾布の5カ所の通気度を測り、その平均を通気度の測定値とした。
【0028】(4)捕集効率ハウジングのシール性を評価する手法として、捕集効率の測定を採用した。循環式濾過試験機のハウジングにバッグフィルターを取り付け、毎分30リットルの流量で通水循環しながら、試験ダストとしてJIS7種(中位径6.6〜8.6μm)を3g/分で添加し、濾過前後の差圧が0.15MPaに達したときの原液とフィルター通過後の液をサンプリングする。それぞれの液中の試験ダストの粒度分布を光遮断式粒度分布測定機で測定し、粒径10μm以上の入口粒子数に対するフィルターに捕集された粒子数の割合を計算して捕集効率とした。
【0029】(5)取り付け時間バッグフィルターの取り扱いを日常的に行っている作業者3名と、取り扱いに不慣れな作業者2名とが、各人3回ずつバッグフィルターのハウジングへの装着を行い、これに要する時間を別の測定者が計測した。定められた位置と状態にあるハウジングとバッグフィルターとを、合図を期に取り付け開始し、ハウジング上蓋のボルトを締め終わるまでの時間を計測した。各バグフィルターについてのべ15回行った測定時間を平均して取り付け時間とした。
【0030】実施例1繊度3dtexのポリプロピレン繊維(繊維長51mm、クリンプ数10山/25.4mm)と繊度8dtexのポリプロピレン繊維(繊維長62mm、クリンプ数10山/25.4mm)を混綿機にて1:1で混綿した後、カード機を通し、目付152g/mのカードウェブを得た。このカードウェッブを120℃に加熱したカレンダーロールに通し、熱セット加工を施した。別に、メルトブロー法によって製作した、ポリプロピレンからなる目付30g/m、通気度23cc/cm/sec、厚さ1.17mmの不織布を用意した。このメルトブロー不織布を表面温度105℃、ロールクリアランス40μm、ロールスピード10m/分のフラットロールにて圧密処理して、通気度8cc/cm/sec、厚さ0.23mmの不織布を得た。先のカードウェッブ1枚と圧密処理したメルトブロー不織布2枚を重ね合わせて濾材とし、濾材を縫製加工によって内径170mm、長さ400mmの袋状に加工し、濾布を得た。続いて内径166mm、シール幅3mmの円環状超音波溶着装置を用いて、線径3mm、内径170mm、真円断面形状のポリプロピレン製リング11を該濾布の端部で包み込み、かつ、折り返して、重なりあった該端部に超音波融着を施して、外開きのリング開口部が形成されたバッグフィルターを得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に示した。
【0031】実施例2実施例1に準拠して得た濾材を用い、超音波溶着によって内径170mm、長さ400mmの袋状に加工し、濾布を得た。続いて実施例1で用いたと同様の円環状超音波溶着装置を用いて、線径3mm、内径170mm、真円断面形状のポリプロピレン製リング11を該濾布の端部で包み込み、かつ、折り返して、重なりあった該端部に超音波融着を施して、外開きのリング開口部が形成されたバッグフィルターを得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に、概念図を図10に、それぞれ示した。
【0032】実施例3実施例2に準拠して得た濾布を用い、実施例1で使用した円環状超音波溶着装置を用いて、線径3mm、内径170mm、その断面を内接する真円の面積よりも30%少ない面積を有する「く」の字形断面形状のポリプロピレン製リング11を該濾布の端部で包み込み、かつ、折り返して、重なりあった該端部に超音波溶着を施し、外開きのリング開口部が形成されたバッグフィルターを得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に、概念図を図11に、それぞれ示した。
【0033】実施例4実施例2に準拠して得た濾布を用い、実施例1で使用した円環状超音波溶着装置を用いて、線径3mm、内径170mm、その断面を内接する真円の面積よりも20%少ない面積を有する卵形断面形状のポリプロピレン製リング11を該濾布の端部で包み込み、かつ、折り返して、重なりあった該端部に超音波溶着を施し、外開きのリング開口部が形成されたバッグフィルターを得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に、概念図を図12に、それぞれ示した。
【0034】実施例5実施例1に準拠して得たカードウェッブを3cm×8cmの長方形に切断し、更に中央部で折り返して作成した取手部材15を相対する位置に2個付設した。実施例2に準拠して得た濾布を用い、実施例3で使用したものと同じリング11を該濾布の端部で包み込み、かつ、折り返して、重なりあった該端部に円環状超音波溶着装置を用いて融着を施すと同時に、この取手部材2つを、開口部上部から見下ろして線対称の位置関係になる場所に付設して、外開きのリング開口部が形成された、取手付きのバッグフィルタ−を得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に示した。
【0035】実施例6実施例2に準拠して得た濾布を用い、実施例1で使用したと同様の円環状超音波溶着装置を用いて、線径3mm、内径170mm、その断面を内接する真円の面積よりも75%少ない面積を有する「く」の字形断面形状のポリプロピレン製リング11を該濾布の端部で包み込み、かつ、折り返して、重なりあった該端部に超音波溶着を施し、外開きのリング開口部が形成されたバッグフィルターを得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に示した。
【0036】実施例7実施例2に準拠して得た濾布を用い、実施例1で使用したと同様の円環状超音波溶着装置を用いて、線径3mm、内径170mm、その断面を内接する真円の面積よりも3%少ない面積を有する扇形断面形状のポリプロピレン製リング11を該濾布の端部で包み込み、かつ、折り返して、重なりあった該端部に超音波溶着を施し、外開きのリング開口部が形成されたバッグフィルターを得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に示した。
【0037】比較例1実施例1に準拠して得た濾材を用い、縫製加工によって内径170mm、長さ400mmの袋状に加工し、濾布を得た。続いて縫製加工17によって、線径3mm、内径170mm、真円断面形状のポリプロピレン製リングを該濾布で封じ込み、開口部が形成されたバッグフィルターを得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に、その概念図を図13にそれぞれ示した。比較例1は実施例1と同じ材料からなる濾布を使用しているにも関わらず、実施例1よりも捕集効率が低下しているため、濾液がリークしていると考えられる。また、ハウジングへの取り付け時間は実施例よりも長くかかっており、収納性に劣っていた。
【0038】比較例2実施例2に準拠して得た濾布を用い、縫製加工によって、線径3mm、内径170mm、真円断面形状のポリプロピレン製リング11を該濾布で封じ込み、開口部が形成されたバッグフィルターを得た。このバッグフィルターを用いて、捕集効率及び取り付け時間の測定を行い、その結果を後述の表1に示した。比較例2は実施例2と同じ材料からなる濾布を使用しているにも関わらず、実施例2よりも捕集効率が低下しているため、濾液がリークしていると考えられる。また、ハウジングへの取り付け時間は実施例よりも長くかかっており、収納性に劣っていた。
【0039】
【表1】

【0040】
【発明の効果】本発明のバッグフィルターは、その開口部を形成するリングを濾布に封じ込める際、円環状に超音波溶着を施して開口部のリングを外開きにすることで、ハウジングへの装着が容易で確実となり、かつ開口部からの液漏れが防止されるのでシール性が向上し、従来のように濾布に欠陥を生じさせることがない。そのため、捕集効率を低下させることなく安定した濾過精度が得られる。シール性は、濾布の加工も超音波溶着で行うことや、リングの形状に変化を与えることで更に向上する。また、濾布に取手を付設することで、バッグフィルターのハウジングへの出し入れ作業が容易となる。
【出願人】 【識別番号】000002071
【氏名又は名称】チッソ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区中之島3丁目6番32号
【識別番号】399120660
【氏名又は名称】チッソポリプロ繊維株式会社
【住所又は居所】東京都中央区勝どき三丁目13番1号
【出願日】 平成13年12月11日(2001.12.11)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−170011(P2003−170011A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2001−377471(P2001−377471)