| 【発明の名称】 |
蒸留装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石井 郁男 【住所又は居所】京都市伏見区下鳥羽柳長町72 アクトファイブ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】溶剤等の処理液を連続的に蒸留再生しながら残留液の廃液処理も同時に行うことができるような蒸留装置を提供する。
【解決手段】汚れ成分を含む溶剤の通常の蒸留再生を行うための蒸留槽10とは別に、廃液処理のための濃縮槽30を設け、弁V5を備える処理液輸送管26で両者を接続する。この構成によれば、蒸留槽10で蒸留再生を行いつつ、それと並行して濃縮槽30では廃液処理(濃縮、冷却、排液)を行うことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 処理液を加熱して蒸発させることにより処理液と該処理液に含まれる他の成分とを分離するための蒸留槽を備える蒸留装置において、処理液を加熱して蒸発させる手段を備える濃縮槽、蒸留槽から濃縮槽に処理液を送るための処理液輸送管、処理液輸送管を開閉するための弁、及び、濃縮槽から残留液を排出するための排出手段、を備えること特徴とする蒸留装置。 【請求項2】 蒸気を凝縮して回収するための凝縮器、及び、濃縮槽内で発生した蒸気を凝縮器へ送るための蒸気輸送管を備えることを特徴とする請求項1に記載の蒸留装置。 【請求項3】 濃縮槽内の液体を冷却するための冷却手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸留装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば物品の洗浄に用いられる溶剤等の処理液の蒸留再生に利用可能な蒸留装置に関する。 【0002】 【従来の技術】上記のような蒸留装置の応用形態の一例として、溶剤を用いた蒸気洗浄装置等の外部系(図示せず)から供給される溶剤を再生利用するため蒸留再生器が挙げられる。図2に従来より知られている蒸留再生器の一例の概略構成を示す。この蒸留再生器は、溶剤とそれに含まれる油等の汚れ成分との沸点の差を利用して溶剤と汚れ成分とを次のような手順で分離する。 【0003】まず、汚れ成分を含む溶剤(以下、汚液13と呼ぶ)を一定量だけ蒸留槽10の内部に貯めた状態で加熱用配管11上の弁V4を開き、高温のオイルやスチーム等の熱媒体を蒸留槽10の下部に配設された加熱コイル12に流す。熱媒体の温度及び流量は、溶剤(低沸点)を蒸発させる一方で汚れ成分(高沸点)は蒸発させないように適切に設定しておく。加熱コイル12に熱媒体を流すと、蒸留槽10内の汚液13が加熱され、溶剤が蒸発する。この溶剤蒸気は蒸留槽10の頂部に接続された蒸気取出管14を通じて凝縮器16に送られ、そこで液化される。こうして液体として回収された溶剤は汚れ成分を含んでおらず、上記外部系において再利用することが可能である。なお、通常の蒸留運転中、蒸留槽10内の汚液13の液面の高さは液面調整タンク18の働きによってほぼ一定に維持される。 【0004】上記蒸留再生器で蒸留再生を連続的に行うと、蒸留槽10に貯まった汚液13中に汚れ成分が徐々に蓄積される。そして、汚れ成分の濃度が高くなると、蒸気発生量が低下してしまうだけでなく、再生される溶剤の質も低下する。これを防止するため、上記蒸留再生器では、汚れ成分の濃度が所定濃度に達したら次のような手順で廃液処理を行う。 【0005】まず、汚液導入管20上の弁V1を閉じて汚液13の流入を停止した状態で一定時間だけ蒸留再生器に上記蒸留運転を実行させる。この結果、蒸留槽10内には高濃度の汚れ成分を含む汚液13が残る(濃縮行程)。濃縮行程が終了したら、蒸留槽10に備えられた排液弁V2及び開放弁V3を開く。これにより、濃縮された汚液13が排液管22を通じて外部に排出される(排液行程)。なお、濃縮された汚液13が高温の場合は所定の冷却時間を設け、汚液13の温度が低下してからその汚液13を排出する。排液行程が終了したら、排液弁V2及び開放弁V3を閉じるとともに弁V1を開く。この結果、汚液13が再び汚液導入管20を通じて蒸留槽10に流れ込むようになる(給液行程)。以上のような処理は、例えば1日2回程度、1回あたり30〜60分程度の時間をかけて行われるのが通常である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記蒸留再生器では、濃縮行程及び排液行程を行う度に汚液導入管20上の弁V1を閉じて汚液13の流入を停止する必要がある。また、濃縮行程においては蒸気発生量が低下し、排液行程及び給液行程においては蒸気が全く発生しなくなる。このような問題があるため、上記従来の蒸留再生器では、溶剤を連続的に蒸留再生し、外部系へ供給することができなかった。特に、汚れ成分を多量に含んだ汚液を再生する場合、上記廃液処理を頻繁に行わなければならないため、蒸留再生効率が著しく低下していた。なお、以上のような問題は、蒸気洗浄装置用の溶剤の蒸留再生に限らず、一の成分を蒸気の形で回収しつつ他の成分を液体の形で排出するようないかなる蒸留再生においても発生しうる。本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、溶剤等の処理液を連続的に蒸留再生しながら残留液の廃液処理も同時に行うことができるような蒸留装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために成された本発明に係る蒸留装置は、処理液を加熱して蒸発させることにより処理液と該処理液に含まれる他の成分とを分離するための蒸留槽を備える蒸留装置において、処理液を加熱して蒸発させる手段を備える濃縮槽、蒸留槽から濃縮槽に処理液を送るための処理液輸送管、処理液輸送管を開閉するための弁、及び、濃縮槽から残留液を排出するための排出手段、を備えること特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明に係る蒸留装置は、溶剤等の処理液を加熱して蒸発させることにより処理液と該処理液に含まれる他の成分(汚れ成分等)とを分離するための従来の蒸留槽に加えて、処理液輸送管を介して蒸留槽と接続された濃縮槽を備えており、蒸留槽で溶剤を蒸留している間でも、それと並行して濃縮槽で廃液処理(濃縮、排液等)を行うことができる。 【0009】以下、図1を参照しながら、本発明に係る蒸留装置における廃液処理の手順を具体的に説明する。図1は本発明に係る蒸留装置の一応用形態である蒸留再生器の概略構成図である。なお、図1において、図2に示した従来の蒸留再生器の構成要素と構成的・機能的に同一とみなし得る構成要素には図2で用いたのと同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。 【0010】図1の蒸留再生器は、処理液輸送管26及び蒸気輸送管28により蒸留槽10と接続された濃縮槽30を備えている。処理液輸送管26及び蒸気輸送管28には弁V5及びV6がそれぞれ配設されている。濃縮槽30の下部には加熱コイル32及び冷却コイル34が配設されている。 【0011】濃縮槽30で廃液処理を行う手順は次の通りである。なお、以下に説明する各種弁の動作はコンピュータ等の制御装置を用いて自動制御してもよいし、必要に応じて一部又は全ての弁を手動制御するようにしてもよい。 【0012】(ステップS1:給液行程)まず、処理液輸送管26上の弁V5及び蒸気輸送管28上の弁V6を開き、蒸留槽10内の汚液13の一部を処理液輸送管26を通じて濃縮槽30に送る。蒸留槽10内の液面及び濃縮槽30内の液面が液面調整タンク18により決定される所定の高さに達したら、弁V5を閉じる。 【0013】(ステップS2:濃縮行程)次に、加熱用配管36上の弁V9を開き、熱媒体を加熱コイル32に流す。これにより濃縮槽30内の汚液31が加熱され、溶剤が蒸発する。こうして発生した溶剤蒸気は蒸気輸送管28を通じて蒸留槽10の上部に送られ、更にそこから蒸気取出管14を通じて凝縮器16に送られる。十分な時間が経過すると、濃縮槽30内には高濃度の汚れ成分を含む汚液31が残る。これが本発明の残留液に相当する。 【0014】(ステップS3:冷却行程)濃縮槽30内の汚液31の汚れ成分の濃度が十分に高くなったら、蒸気輸送管28上の弁V6を閉じ、更に、冷却用配管38上の弁V10を開いて、冷却コイル34に冷却水を流す。これにより、濃縮槽30内の汚液31が冷却される。 【0015】(ステップS4:排液行程)冷却の開始から所定時間経過したら、開放弁V7及び排液弁V8を開き、濃縮槽30内の汚液31を排液弁V8から外部へ排出する。濃縮槽30内の汚液31が全て排出されたら、排液弁V8、開放弁V7及び冷却用配管38上の弁V10を閉じる。この後、処理はステップS1に戻る。 【0016】以上のような廃液処理の間、蒸留槽10では汚液13の液位が給液行程時に一時的に低下するものの、完全に蒸留槽10が空になることはない。従って、上記廃液処理の間でも、蒸留槽10では溶剤の蒸留再生を中断することなく連続的に行うことができる。また、濃縮行程から排液行程までの処理は処理液輸送管26上の弁V5を閉じた状態で行われるため、濃縮槽30内で濃縮された汚液31が蒸留槽10に逆流するおそれはない。従って、十分に時間をかけて高い濃度まで汚液31を濃縮することができる。また、冷却コイル34に冷却水を流すことにより加熱後の汚液31を短時間で冷却することができるため、汚液31を自然冷却させる場合に比べて高い効率で汚液を処理することができる。 【0017】なお、図1の蒸留再生器はあくまで本発明の一応用形態に過ぎず、この他にも様々な形態で本発明を実施することが可能であることは言うまでもない。 【0018】 【発明の効果】以上のように、本発明に係る蒸留装置は、通常の蒸留再生を行うための蒸留槽とは別に廃液処理のための濃縮槽を設けたため、蒸留再生を中断することなく廃液処理(濃縮、冷却、排液)を行うことができる。これにより、再生された処理液を用いた各種作業(例えば、蒸気洗浄装置での洗浄作業)の効率が高まる。また、濃縮槽で廃液処理を常時実行するようにすれば、蒸留槽内に貯まった汚液中の汚れ成分の濃度はほとんど上昇しなくなるため、長時間に渡って高品質かつ十分な量で処理液を再生し、回収することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592068635 【氏名又は名称】アクトファイブ株式会社 【住所又は居所】京都府京都市伏見区下鳥羽柳長町72
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| 【出願日】 |
平成13年12月7日(2001.12.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095670 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 良平
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| 【公開番号】 |
特開2003−170002(P2003−170002A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月17日(2003.6.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−373603(P2001−373603) |
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