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【発明の名称】 折り紙飛行機
【発明者】 【氏名】伊 藤 嘉 信

【要約】 【課題】左右の翼部の形状を特定することで、空気抵抗を少なくし、推進及び浮揚性能、方向の安定性を確保できるように改良した折り紙飛行機の構造を提供する。

【解決手段】長方形の折り紙を二分する中央の折り線を介して胴部を形成し、また、その左右において、折り線を介して、それぞれ、左右翼部を形成すると共に、前記中央の折り線を基準として、三角折り線によって、前記左右翼部の前縁を形成し、ほぼ胴部の前後中央に、重心を集中する重ね折り部分を構成する折り紙飛行機であって、前記左右翼部は、前記中央の折り線から後方に向けて放射状に谷折り及び山折りによって、付け根側と先端側との間に段差部を設けており、また、それぞれの後端に、フラップを形成していることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長方形の折り紙を二分する中央の折り線を介して胴部を形成し、また、その左右において、折り線を介して、それぞれ、左右翼部を形成すると共に、前記中央の折り線を基準として、三角折り線によって、前記左右翼部の前縁を形成している折り紙飛行機において、前記折り紙飛行機は、前記中央の折り線が、山折りによって前記胴部の上側を構成するとともに前記胴部の後部に尾翼部を構成しており、前記中央の折り線と直行する二本の横折り線が、前記胴部のほぼ中央に、重心を集中する重ね折り部を形成し、前記中央の折り線の左右に、谷折りの第1の折り線及び山折りの第2の折り線を設け、前記第1及び第2の折り線間を糊代として、前記胴部に接着して前記胴部の下側を形成し、前記左右翼部に、放射状の谷折り及び山折りによって、付け根側と先端側との間に段差部を形成し、また、それぞれの後端に、フラップを形成したことを特徴とする折り紙飛行機。
【請求項2】 前記左右翼部に段差部を設けることにより、前記左右翼部を主翼、立直翼、安定翼として形成することを特徴とする請求項1に記載の折り紙飛行機。
【請求項3】 前記胴部の前方を筒状にするために、前記三角折りの部分に前記第1の折り線から前方に向けて切取線を設け、該切取線の後端間を山折りし、各端部を接着すると共に、左右に膨出させて形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の折り紙飛行機。
【請求項4】 筒状に形成した前記胴部の前方が剛性を備えるように、折り込まれて重ねられた所定部に、他の部材を装着して形成したことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の折り紙飛行機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長方形の折り紙から、所要の折り込みにより、提供される、飛行可能な折り紙飛行機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の折り紙飛行機は、長方形の折り紙を、その中央を二分する中央の折り線を介して、また、その左右において、折り線を介して、それぞれ、胴部と左右翼部とを形成すると共に、前記中央の折り線を基準として、三角折りによって、前方に前記胴部先端を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の折り方は、前記中央の折り線が、谷折りとなり、胴部が左右翼部の下側となり、方向舵の機能を持つ尾翼が形成されていない上、前後の重量バランスが十分にとられていないなどの、飛行体としての十分な設計条件が満たされていない。このため、気流の条件が満たされる場合を除き、殆どが、満足するような飛翔距離、滞空時間が得られない。そこで、本発明者は、先に、折り紙に対する折り方を特定することで、飛行体としての十分な設計条件を満たし、満足するような飛翔距離、滞空時間が得られる折り紙飛行機の構造を提唱した。本発明は、これを更に改善したもので、その目的とするところは、折り紙の一部を切り取ることで、軽量化を達成し、更には、左右の翼部の形状を特定することで、空気抵抗を少なくし、推進性能、方向の安定性を確保できるように改良した折り紙飛行機の構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明では、長方形の折り紙を二分する中央の折り線を介して胴部を形成し、また、その左右において、折り線を介して、それぞれ、左右翼部を形成すると共に、前記中央の折り線を基準として、三角折り線によって、前記左右翼部の前縁を形成している折り紙飛行機において、前記折り紙飛行機は、前記中央の折り線が、山折りによって前記胴部の上側を構成するとともに前記胴部の後部に尾翼部を構成しており、前記中央の折り線と直行する二本の横折り線が、前記胴部のほぼ中央に、重心を集中する重ね折り部を形成し、前記中央の折り線の左右に、谷折りの第1の折り線及び山折りの第2の折り線を設け、前記第1及び第2の折り線間を糊代として、前記胴部に接着して前記胴部の下側を形成し、前記左右翼部に、放射状の谷折り及び山折りによって、付け根側と先端側との間に段差部を形成し、また、それぞれの後端に、フラップを形成したことを特徴とする。また、前記左右翼部に段差部を設けることにより、前記左右翼部を主翼、立直翼、安定翼として形成することを特徴とする。これにより、飛行体としての十分な設計条件を満たし、満足するような飛翔距離、滞空時間が得られるだけでなく、機体全体の推進性能、方向安定性を確保することができる。
【0005】なお、この発明の実施の形態として、前記胴部の前方を筒状にするために、前記三角折りの部分に前記第1の折り線から前方に向けて切取線を設け、該切取線の後端間を山折りし、各端部を接着すると共に、左右に膨出させて形成したことを特徴とする。これにより、外観上も、本物の飛行機の形態に近く、しかも、空気抵抗の低減や構造の剛性確保の上で有利である。
【0006】また、この発明の実施の形態として、筒状に形成した前記胴部の前方が剛性を備えるように、折り込まれて重ねられた所定部に、他の部材を装着して形成したことを特徴とする。これにより、重心が安定し、飛行性能を向上させることが出来ると共に、剛性が確保できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、実施の形態を図面により、折り紙手順(折り方)を示しながら詳細に説明する。この実施の形態では、図1から図5に示したように、長方形の折り紙Sを、その中央を二分する折り線1を介して、また、その左右において、折り線3b、3bを介して、それぞれ、胴部3と左右翼部4、4とを形成すると共に、中央の折り線1を基準として、三角折り線5、5に沿って、前方に胴部3の先端を形成しているが、その特徴的な構造は、以下に示す点にある。
【0008】即ち、本発明に係る折り紙飛行機は、図1に示すように、中央の折り線1と直行する二本の横折り線(谷折り、図中破線で示す)6、(山折り、図中一点鎖線で示す)7で、ほぼ胴部3の前後中央に、重心を集中する重ね折り部8を構成する。また、三角折り線5を先端側の横折り線6から後方に向けて切取線2bとし、三角折り線5に沿って中央側に折り込まれる三角折り部分で、重ね折り部分8の近傍(この実施の形態では、横折り線6より若干後ろ側)で終るような切取線2aで仕切ることにより、切断片2を切り取るように構成する。中央の折り線1は、山折りによって胴部3の上側を構成するものであるが、胴部3の中央から後方に向けて放射状に形成した切取線11aによって分離される。この分離された部分は、後に接着によって尾翼部11を形成する。胴部3の後方上部は、後方に向けて放射状に形成した折り線(山折り)11bに沿って背面に折り返されて補強され、尾翼部11(図5参照)はこの折り返されて補強された部分に挟持された状態で接着して形成する。また、中央の折り線1の左右に、谷折りの第1の折り線3aおよび山折りの第2の折り線3bを設け、第1の折り線3aと第2の折り線3bとの間を糊代として接着することで、胴部3の側部下側を形成し、胴部3を補強したものとする。
【0009】更に、本発明の実施の形態として、横折り線7と翼部4の前縁を構成する折り線(山折り)4aとの交点より、後方に向けて放射状に折り線(山折り)4b及び折り線(谷折り)4cによって、翼部4の付け根側と先端側との間に段差部を設ける。これにより、翼部4は、付け根側より、主翼15、立直翼16(段差部)、安定翼17として形成され、さらに、安定翼17の先端側に、山折りもしくは谷折りを設けて、側翼12を形成する。また、翼部4を主翼15、立直翼16(段差部)、安定翼17として形成すると共に、それぞれの後端には、切取線および折り線を設けてフラップ13、14を形成する。このフラップ13が主翼15もしくは安定翼17に設けられた場合、機体全体を安定的に浮揚させるものとなるが、立直翼16に設けられたフラップ14であった場合は、機体を左右に旋回させる方向舵として機能する。
【0010】なお、本発明に係る別の実施の形態として、尾翼部11が、胴部3の中央から後方に向けて、中央の折り線1から放射状に延びる山折り線および谷折り線(図示せず)によって形成されてもよい。
【0011】図2は、折り紙手順の第1段階を示したものであり、図1の二本の横折り線6、7が折り込まれ、切取線2a、2bで切断片2を分離し、更に、尾翼11を分離した状態である。この状態から、図2の第1の折り線3aと第2の折り線3bとの間の部分(図中Jで示す)を糊代として、胴部3の側部(図中Kで示す)部分に接着する。また、第1の折り線3a、3a相互間を結合して、胴部3の下側20(図5参照)を形成する。
【0012】図3は、折り紙手順の第1段階を示した図2において、翼部4の他の形状を説明するものである。即ち、横折り線7と翼部4の前縁を構成する折り線(山折り)4aとの交点より、後方に向けて放射状に折り線(山折り)4c(図2では谷折り)を設け、さらに、翼部4の後端(折り線4cの終点)より、折り線(山折り)4aまで放射状に設けられた折り線(谷折り)4dによって、翼部4の付け根側と先端側との間に段差部を設ける。これにより、翼部4の安定翼17を機体に対して下方に設けるものである。
【0013】図4は、図2、3の背面を示したものである。翼部4の前縁で、三角折り線5と後側の横折り線7との交点から後方に延びる折り線4aを形成し、その折り返し部分(図中Nで示す)を接着し、翼部4を更に左右に広がった形状にしている。また、三角折り線5に沿って中央側に折り込まれた部分Mも接着するが、胴部3の前方を補強する為に、その部分を両面テープLで接着しても良い。また、このように、折り込まれて重ねられた部分に、両面テープもしくは、他の厚紙などを挟んで接着した場合には、機体前方もしくは機体前方中央部が補強されて好適な剛性を備えて形成できる。
【0014】図5は、図1に示す折り方で、胴部3の先端を筒状に形成した折り紙飛行機を示した斜視図である。胴部3の前方を筒状にするために、図1に示すように、三角折りの部分に第1の折り線3aから前方に向けて切取線5aを設け、その切取線5aの後端間を山折り線5bに沿って折り込み、各端部を接着すると共に、左右に膨出させて形成したものである。このように、胴部3の先端を筒状に形成することにより、外観上も、本物の飛行機の形態に近く、しかも、空気抵抗の低減や構造の剛性確保が可能である。なお、例えば、床面に絨毯を敷き込む際の、両面接着テープを、胴部3の筒状部内側に貼り込んで、先端部の剛性を増すと共に、機体の前後のバランスを調整することも可能である。
【0015】このような構成で作られた折り紙飛行機は、飛行体としての前後の重量バランスが、折り重ね部分8で確保され、切取線2a、2bによって切り取られた部分で全体の軽量化を達成でき、また、前後バランスにも寄与する。更には、左右翼部4を主翼15、立直翼16(段差部)、安定翼17として形成し、さらに、側翼12や尾翼部11を持つことで、飛行方向に対する安定性を確保できる。また、フラップ13の起立の具合により、飛行中の機体の揚力を調整できる。特に、本発明では、翼部4の付け根側と先端側との間に段差部を設けているので、胴部3と段差部との間に、機体前後に延びる空気通路が形成され、進行方向に対する整流効果が得られ、推進機能を向上でき、方向性も確保できる。そして、全体として、実飛行機の形態に近い構造、形態を実現できることで、飛翔距離、滞空時間を、従来の折り紙飛行機に比較して、大幅に改善できる。
【0016】なお、本発明の他の実施形態として、好ましくは、初心者の為に、印刷などの手段で、折り紙に、例えば、前記実施の形態に示すように、山折りの折り線に一点鎖線を使用し、谷折りの折り線に点線を使用し、切取線を太い実線で示す他、その折り線に折り順序を規定する手段(番号を付する)を工夫するのがよい。また、折り紙手順書を図解付きで別に添付して、提供することもできる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上詳述したように、実飛行機の形態に近い構造、形態を実現でき、左右の翼部に段差を設けることで、推進効果を向上し、方向安定性が得られる。また、切取線により一部を分離することで、飛翔距離、滞空時間を、従来の折り紙飛行機に比較して、大幅に改善でき、軽量化も達成できる。さらに、折り込まれて重ねられた部分に、両面テープもしくは、他の厚紙などを挟んで接着した場合には、機体前方もしくは機体前方中央部が補強されて好適な剛性を備えて形成できる。
【出願人】 【識別番号】500148374
【氏名又は名称】伊藤 嘉信
【出願日】 平成14年2月1日(2002.2.1)
【代理人】 【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
【公開番号】 特開2003−225473(P2003−225473A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−26101(P2002−26101)