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【発明の名称】 風船内部装填用シート
【発明者】 【氏名】隠岐 誠
【住所又は居所】東京都港区虎ノ門3−2−2 第30森ビル 日本ポラロイド株式会社内

【要約】 【課題】貰う側・提供する側双方にとってより有益なグッズ入り風船を提供し、グッズを風船内に確実かつ安定して支持する。

【解決手段】膨らませた風船の内部へ丸めた状態で装填し、装填後風船内部で展開し風船内壁に当接して風船内に支持されるシート材であって、風船内部への装填および展開が可能なように可撓性を有し、風船の縦断面形状に略一致する形状を有する。少なくとも下縁部が、風船の下部縦断面形状に略一致する形状を有し、上縁部が、少なくとも二点において風船の上部内壁に当接する(例えば外方に張り出す2つの突出部を設ける)ものとしても良い。シート表面には写真を貼り付けあるいは広告を配する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 膨らませた風船の内部へ丸めた状態で装填し、装填後風船内部で展開し風船内壁に当接して当該風船内に支持されるシート材であって、前記風船内部への装填および展開が可能なように可撓性を有し、膨らませた風船の縦断面形状に略一致する形状を有する風船内部装填用シート。
【請求項2】 膨らませた風船の内部へ丸めた状態で装填し、装填後風船内部で展開し風船内壁に当接して当該風船内に支持されるシート材であって、前記風船内部への装填および展開が可能なように可撓性を有し、少なくとも下縁部が、膨らませた風船の下部縦断面形状に略一致する形状を有するとともに、上縁部が、少なくとも二点において膨らませた風船の上部内壁に当接する形状を有する風船内部装填用シート。
【請求項3】 シート上部に適宜の間隔を隔ててシート外方に張り出す2つの突出部を設け、これらの突出部が風船の上部内壁に当接するようにした、請求項2記載の風船内部装填用シート。
【請求項4】 シート表面に写真を貼着可能とした、請求項1から3のいずれか一項に記載の風船内部装填用シート。
【請求項5】 シート表面に写真を支持するための写真支持手段を設けた、請求項1から3のいずれか一項に記載の風船内部装填用シート。
【請求項6】 シート表面に広告を配した、請求項1から3のいずれか一項に記載の風船内部装填用シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風船内部に装填するシート材に係り、特に風船内部に写真を支持しあるいは宣伝用の広告を配するための台紙構造に関する。
【0002】
【従来の技術】風船を単に膨らませるだけでなく、その内部に各種の物品を入れる技術として、例えば実用新案登録第3022079号がある。この考案は(図2参照)、ガス注入機1とグッズ装填具2を使用して風船8の内部に所定の物品(グッズ)を装填するものである。グッズ装填具2は、外筒3内に中空の内筒4を摺動可能に嵌入した二重管構造を呈し、内筒4の底部はガス注入機1に接続可能であり、内筒4の上部には複数個の通気孔を備えた押出板5を設けてある。
【0003】風船内にグッズを入れるには、外筒3から内筒4を引き出し、装填すべきグッズを外筒の中に入れ、内筒4の底部にガス注入機1を接続する。そして、外筒3の上端部に風船8を被せた後、ガス注入機1からガスを供給する。ガスは内筒4内を通って押出板5の通気孔を抜け、外筒3から風船内に進入して風船8を膨らませる。
【0004】風船8が膨らんだら、内筒4を外筒3内に押し込む(図3参照)。すると、押出板5に押されてグッズが風船内に押し込まれる。外筒3から風船8をはずしてその口8bを閉じれば、グッズ入りの風船が完成する。
【0005】装填するグッズは、この考案では、ぬいぐるみ、おもちゃ、造花、生花およびクリスマスツリーから選択される。また、グッズ装填具2は、様々な径寸法のものが従来から提供されており(例えば、マキシム社(Maxim Inc.)製ジフィーラップ「jiffy Wrap」:商標)、装填するグッズの大きさに応じてそれらを使い分けることが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような従来の装填技術には、装填したグッズが風船内で安定しないという難点がある。風船は、固定されて静止状態に置かれるだけでなく、スティックを付けて持ち歩いたり、糸を付けて空中に浮かばせるなど様々に姿勢を変えることが少なくなく、このような場合、従来のように単に風船の中にグッズを入れただけでは、風船内でグッズが倒れて転がったり、逆さまになったりして安定しないのである。
【0007】また、物品を風船に入れて配布するだけでも確かに人目を引き、前記実用新案登録第3022079号の明細書に記載されているように、イベント等で集客力を期待することが出来るかもしれない。
【0008】しかしながら、単にぬいぐるみやおもちゃなどの出来合いの物品(商品)を風船に入れるだけなく、例えば各種のイベントにおいて来場者の記念に残るような品物を風船の中に入れ、あるいは単に人目を引くだけでなく、より大きな集客力・宣伝効果を得ることが出来れば、イベント開催者側および来場者側双方にとって有益であると考えられる。
【0009】そこで本発明の目的は、風船を貰う側および提供する側の双方にとってより有益性のあるグッズ入り風船を提供することにあり、特に、そのようなグッズを風船内に確実にかつ安定して配置することを可能とする点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成して課題を解決するため、本発明の第一の風船内部装填用シートは、膨らませた風船の内部へ丸めた状態で装填し、装填後風船内部で展開し風船内壁に当接して当該風船内に支持されるシート材であって、前記風船内部への装填および展開が可能なように可撓性を有し、膨らませた風船の縦断面形状に略一致する形状を有する。
【0011】本発明の第二の風船内部装填用シートは、膨らませた風船の内部へ丸めた状態で装填し、装填後風船内部で展開し風船内壁に当接して当該風船内に支持されるシート材であって、前記風船内部への装填および展開が可能なように可撓性を有し、少なくとも下縁部が、膨らませた風船の下部縦断面形状に略一致する形状を有するとともに、上縁部が、少なくとも二点において膨らませた風船の上部内壁に当接する形状を有する。また、このシートにおいて、シート上部に適宜の間隔を隔ててシート外方に張り出す2つの突出部を設け、これらの突出部が風船の上部内壁に当接するようにすることがある。
【0012】また、前記第一および第二のシートにおいて、シート表面に写真を貼着可能とする場合がある。また、シート表面に写真を支持するための写真支持手段を設けることがある。さらに、シート表面に広告を配する場合がある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のシート材(台紙)は、前記グッズ装填具(図2,3の符号2)と同様の形式の用具を使用して風船の内部に装填するもので、風船への装填時に丸めることができ且つ装填後風船内で展開可能なように可撓性を有する。
【0014】装填にあたっては、台紙を丸めた状態とし、これを膨らませた風船内へ風船の口を通じて挿入する。風船内に入ると、台紙は丸めた状態から展開し、もとの平らな状態に復帰する。ここで、本願の第一の発明では、当該台紙が風船の縦断面形状に略一致する形状を有する。したがって、風船内で展開すると、台紙はその周縁が風船の内壁に当接して風船内に収まることとなり、台紙を安定して風船内に支持することが可能となる。
【0015】一方、本発明の第二の観点では、台紙の下縁部が風船の下部縦断面形状に略一致する形状を有するとともに、上縁部が、少なくとも二点において風船の上部内壁に当接する形状を有している。したがって風船内で展開すると台紙は、その下縁部が風船の底部に収まり、また上部二点で台紙が風船内に支持されるから、風船内に台紙を安定して確実に保持させることが出来る。このように台紙上部を二点で風船上部に支持させるには、例えば、台紙上部に適宜の間隔を隔てて台紙の外方に張り出す2つの突出部を設ければ良い。
【0016】また、このように台紙の下部形状を風船の断面形状に略一致させると、風船内で台紙が安定するだけでなく、前記グッズ装填具を使用する場合に、台紙が風船内に入り易いという利点がある。すなわち、この種のグッズ装填具では、内筒を外筒内に押し込んだ場合に、外筒の内壁上縁(図3の符号3a)やくびれた風船の根元部(図3の符号8a)に引っかかってしまってグッズが風船内に完全に入らないことがある。特に、本発明のように丸めたシート状の物品を風船内に入れようとする場合には、外筒上縁や風船根元部に引っかかって当該物品が風船内でうまく広がらず、丸まったままとなってしまうことがある。
【0017】ところが、本願発明者が種々の形状の台紙について実験を行った結果、本発明のように台紙の下縁部を風船の下部縦断面形状に略一致する形状に、すなわち最下端から上方へ向かうにつれ幅広となる弧状に形成すれば、該弧状の縁が外筒上縁あるいは風船根元部に当たって台紙が広がろうとする力が台紙を上方へ押し出す力に変換され、台紙がスムースに風船内に入って展開するようになることが分かった。
【0018】台紙には、写真を貼り付けることが可能である。また、写真を支持するための写真支持手段を台紙に設けることがある。写真としては、銀塩フィルムによる写真、あるいは所謂デジタルカメラにより撮影しプリントした写真であって良いが、インスタントフィルムによる写真を貼着することが可能である。インスタント写真によれば、例えば各種のイベントにおいて来場者の記念撮影を行い、その写真を風船の中に保持させて来場者にその場で手渡すことが出来る。また、現在提供されているインスタント写真は、比較的厚手で弾性のある樹脂により構成されているから、これを台紙表面に貼り付ければ、台紙を丸めて風船内に挿入したときに、より確実に台紙を風船内で展開させることが可能となる。
【0019】写真支持手段は、例えば粘着テープや粘着剤のような接着手段、透明な樹脂フィルムにより形成した袋状のホルダ、写真の一部(例えば四隅や縁部)を保持する係止手段や台紙自体に形成した切込み等により構成することが出来る。
【0020】さらに、前記台紙には、広告を配しても良い。風船内に広告を配して例えばイベント会場で配布すれば、来場者が風船を持ち歩くことで、単にチラシを配布したり、パネルに広告を表示したりするのとは異なった従来にない集客・宣伝効果を得ることが可能となる。また、前記写真と組み合せ、広告を描いた台紙に記念写真を貼り付けて風船に入れるようにすれば、イベント開催者にとっては自社の宣伝広告を行うことができ、また来場者にとっては来場の記念となるという開催者・来場者双方にとって有益なものとなる。尚、広告は、台紙自体に文字や絵図を描きあるいは印刷を行っても良いし、広告を描いた紙片やフィルム等を台紙に貼り付けても構わない。
【0021】台紙の材質は、可撓性を有して曲げることができ且つ風船内で展開できるものである限り特に限定されず、例えば紙や樹脂等とすることが出来る。また、台紙の大きさは、膨らませた風船の大きさにちょうど一致させる必要は必ずしもない。風船より台紙が多少大きくても、台紙全体が撓みあるいは台紙周縁が折り曲がって台紙が風船の内壁に当接し、風船内にしっかりと保持されるからである。また、逆に風船より台紙が多少小さくても、風船内で左右にあるいは前後に台紙が少し傾くことがあっても、台紙が完全に倒れたり逆さになったりするようなことはなく、実用上問題はない。
【0022】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1は、本発明に係る台紙の一例を示すものである。図に示すようにこの台紙11は、風船8の縦断面形状に略一致するように卵形の形状を有し、厚紙で形成してなる。台紙11の中央部には、写真10を貼り付けることが可能である。写真10を貼り付けるには、例えば両面テープ等の粘着テープや接着剤によっても良いし、予め台紙11に粘着剤を塗布しておき、使用時に剥離紙を剥がして写真10を貼るようにしておいても構わない。また、透明の樹脂フィルムで袋状のホルダを形成し、これを台紙表面に設けて写真を収納できるようにしたり、あるいはコーナーのような写真の四隅を留める部材を台紙表面に予め設けておくことも可能である。
【0023】台紙11に貼る写真10としては、既に述べたように、通常の銀塩フィルム写真あるいはデジタルカメラによる写真を用いることも可能であるが、インスタントフィルム(例えばポラロイド社製インスタントフィルム)によるインスタント写真を使用すれば、例えばイベント会場で記念撮影を行い、その場で写真を風船の中に入れて来場者に手渡すことが可能となる。また、かかるインスタント写真は、それ自体が肉厚で弾力性(平坦な状態に戻る復元力)が強いから、台紙に写真を貼り付けることで、丸めて風船内に装填した台紙が風船内でより容易に展開するようになる。
【0024】台紙11には、写真に代え、あるいは写真とともに各種の広告を配することも可能である。従来から風船の表面に広告を描くことは知られているが、このような手法では、たとえ文字や絵図に工夫を凝らしても、格別大きな宣伝効果を期待することは難しい。なぜなら、風船の表面に文字や絵図を描けることは、誰もが了解できることであり、これを見た者に何ら不思議な印象を与えることはないからである。これに対し、本発明によれば、風船の中に風船と同程度の大きな台紙を配することが出来るから、その不思議さ・意外性から単に風船の表面に文字や絵図が描かれた風船より格段に人目を引き付けることができ、これに自己の商品やサービスに関する広告を表示しておけば、それをより強く見る者に印象付けることが可能となる。また、各種のイベントやセールスプロモーション活動において来場者を撮影し、その写真を本発明の台紙を用いて風船内に配してこれを提供すれば、来場者にとって記念になるとともに、これを当該来場者が持ち歩いて自然に広告活動が行われるから、イベント開催者(出展者)・来場者双方にとって有益なものとなる。
【0025】台紙の装填作業を図2から図3を参照して説明すれば、次のとおりである。図2に示すように、グッズ装填具2の外筒3から内筒4を引き出して、内筒4の下端にエアポンプ1を接続する。写真10を貼着した台紙11を丸めて外筒3の中に装填し、風船8を外筒3の上端に被せた後、エアポンプ1を駆動させて風船8内に空気を送り込む。風船8が膨らんだら、図3に示すように内筒4を外筒3内に押し込む。すると、内筒4の押出板5に押されて台紙11は風船8内に入り、風船8内で展開して元の平らな状態に戻り、風船内に収まる。最後に、外筒3から風船8を外し、適当な風船用スティックや糸を付けることにより風船の口8bを閉じる。尚、風船に充填する気体は、空気以外にも、例えばヘリウムや水素ガスのような各種のガスとしても良い。
【0026】台紙の形状は、様々な形状とすることが可能であり、図4から図7は、本発明に係る台紙の他の実施例を示すものである。図4に示す台紙21は、全体的に卵形の形状を有し、台紙の下部は風船8の縦断面形状に略一致させ、台紙上部は風船8の縦断面形状よりやや小さく形成している。また、動物の熊をイメージして台紙の上部両端に2つの耳状の突出部22a,22bを設けている。これら突出部は風船8の断面より少し外に飛び出しているが、風船内に台紙21を配した場合には、突出部22a,22bは風船の内壁に沿って曲がり、これら突出部22a,22bが風船内壁に当接して台紙21の上部が風船内にしっかりと支持される。
【0027】両突出部22a,22bの間隔は、広すぎると風船への装填時に台紙が回転して左右に傾くことがある一方、狭すぎると同様に台紙21が回転してしまう。本発明者の実験によれば、両突出部22a,22bの間隔は、台紙の略中心点O(左右上下の中心)と両突出部の中心点を結ぶライン同士のなす角度をθとして、θを略70°から90°の範囲(特に、略80°)とすることが望ましく、突出部の間隔をこのように設定すると、台紙を押し込んだときに真直ぐに安定して台紙21を風船内に支持させることが出来る。
【0028】図5に示す台紙31は、台紙の全体形状を風船8の縦断面形状に一致させ、これに図4の台紙21と同様の突出部32a,32bを設けたものである。また、図6に示す台紙41は、台紙の下部を風船8の縦断面形状に一致させ、上部をハート形に切り欠いたものである。さらに、図7に示す台紙51は、動物の兎を想起させる全体形状に台紙を形成し、台紙下部を風船8の縦断面形状に沿うようにする一方、上部突出部52a,52b(耳の部分)が風船8の上部内壁に当接するように構成したものである。これらの台紙21,31,41,51によっても、風船の上部内壁に当接する突出部22a,22b,32a,32b,42a,42b,52a,52bと、風船の断面形状に合せた台紙下部とにより、台紙を風船内に確実に固定することが出来る。尚、これらの台紙にも、前記図1の台紙11と同様に、写真や広告を配することが可能である。
【0029】本発明は、図面に基づいて説明した前記実施例に限定されるものではない。例えば台紙の形状は、図示の例以外にも特許請求の範囲に記載した事項の範囲内で様々に変更することが可能である。写真を貼る位置や枚数も図示の例に限定されない。また、本発明の台紙の使用用途あるいは使用場所は、前述のようなイベントに限られるものではなく、各種の催し、店舗、街頭での頒布等、様々な状況下で使用することが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る風船内部装填用シートによれば、風船を貰う側および提供する側の双方にとってより有益性のあるグッズ入り風船を構成することができ、そのようなグッズを風船内に確実にかつ安定して配置することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】591143814
【氏名又は名称】日本ポラロイド株式会社
【住所又は居所】東京都港区虎ノ門3丁目2番2号 (第30森ビル)
【出願日】 平成13年11月29日(2001.11.29)
【代理人】 【識別番号】100066692
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 皓 (外3名)
【公開番号】 特開2003−164675(P2003−164675A)
【公開日】 平成15年6月10日(2003.6.10)
【出願番号】 特願2001−364433(P2001−364433)