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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】市原 高明
【住所又は居所】愛知県西春日井郡西春町大字沖村字西ノ川1番地 株式会社大一商会内

【氏名】山本 圭一
【住所又は居所】愛知県西春日井郡西春町大字沖村字西ノ川1番地 株式会社大一商会内

【要約】 【課題】図柄変動を行うタイミングをできるだけ平均化することで見た目の図柄変動を多くし、遊技機の稼働率を維持または向上させるようにする。

【解決手段】パチンコ機やアレンジボール等の遊技機に関し、特に検出器1が遊技球Bを検出する時間間隔ia,ib,…,ij,…を計測する第1計測手段2aと、当該第1計測手段2aによって計測した時間間隔ia,ib,…,ij,…に応じて図柄変動7a,7b,…,7g,…の変動期間pa,pb,…,pg,…を伸縮する期間伸縮手段3を備える。検出器1が遊技球Bを検出する時間間隔に応じて図柄変動の変動期間を伸縮すると、当該図柄変動を行うタイミングが平均化し、見た目の図柄変動が多くなって図柄変動の途切れが少なくなる。よって遊技者は多くの賞球を得ようとして遊技を継続するので、遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 検出器が遊技球を検出したことを契機として抽選を行うとともに、表示部で図柄変動を開始し、前記図柄変動を開始不能な期間中に前記検出器が遊技球を検出すると図柄変動を保留し、実行中の図柄変動を終えると保留していた図柄変動を消化するように構成した遊技機において、前記検出器が遊技球を検出する時間間隔を計測する第1計測手段と、前記第1計測手段によって計測した時間間隔に応じて、前記図柄変動の変動期間を伸縮する期間伸縮手段とを有する遊技機。
【請求項2】 請求項1に記載した遊技機において、期間伸縮手段は、計測によって得た複数の時間間隔を用いて所定の演算を行う演算手段を備え、前記演算手段によって演算した演算結果に応じて図柄変動の変動期間を伸縮する遊技機。
【請求項3】 検出器が遊技球を検出したことを契機として抽選を行うとともに、表示部で図柄変動を開始し、前記図柄変動を開始不能な期間中に前記検出器が遊技球を検出すると図柄変動を保留し、実行中の図柄変動を終えると保留していた図柄変動を消化するように構成した遊技機において、単位時間当たりに前記検出器が遊技球を検出する検出数を計測する第2計測手段と、前記第2計測手段によって計測した検出数に応じて、前記図柄変動の変動期間を伸縮する期間伸縮手段とを有する遊技機。
【請求項4】 請求項3に記載した遊技機において、第2計測手段は、図柄変動の保留数が所定値に達していることを契機として、単位時間当たりの検出数を計測する遊技機。
【請求項5】 請求項1から4のいずれか一項に記載した遊技機において、期間伸縮手段は、保留数と、保留している図柄変動にかかる抽選結果との一方または双方に応じて図柄変動の変動期間を伸縮する遊技機。
【請求項6】 請求項1から5のいずれか一項に記載した遊技機において、抽選結果に関わらず所定期間からなる基本変動と、前記抽選結果に応じて伸縮する可変期間からなる個別変動とで図柄変動を構成するとき、期間伸縮手段は前記所定期間を伸縮する遊技機。
【請求項7】 請求項1から6のいずれか一項に記載した遊技機において、期間伸縮手段は、遊技球の発射にかかわる装置の作動状態に応じて図柄変動の変動期間を伸縮する遊技機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技球の検出を起因として図柄変動を行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機の一つであるパチンコ機の中には、パチンコ球が始動口に入賞すると液晶表示装置では図柄群を用いて図柄変動を始めるものがある。当該図柄変動を終えるまでには時間がかかるため、変動途中に別個のパチンコ球が始動口に入賞することがある。この場合にはすぐに図柄変動を始められないので、現在行なっている図柄変動を終えた後に次回以降の図柄変動を可能にするべく保留する。通常のパチンコ機では保留可能な保留数に上限が設けられているので、保留数が上限値(例えば4個)に達した後はたとえ変動途中に別個のパチンコ球が始動口に入賞しても賞球を払い出すのみで保留を行わない。そのために遊技者はパチンコ球の発射を見合わせることが多くなり、パチンコ機の稼働率が低下する。
【0003】このような稼働率の低下を解決する技術の一例が特開2002−851号公報や特開2001−259159号公報等に開示されている。前者の公報に開示された技術では、パチンコ球が始動口に入賞してから図柄変動を開始するまでの待機時間が基準時間を超えると図柄変動の変動時間を短縮する。また後者の公報に開示された技術では、保留数に応じて図柄変動の変動時間を短縮する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的にパチンコ球が始動口に入賞するタイミングは平均的ではなく、波がある。すなわち、続け様にパチンコ球が始動口に入賞する時期がある反面、パチンコ球がほとんど全く始動口に入賞しない時期もある。上述した技術ではパチンコ球が続けて始動口に入賞する時期には図柄変動の変動時間を短縮するが、パチンコ球がほとんど全く始動口に入賞しない時期には元の変動時間で図柄変動を行うので、図柄変動を行うタイミングにも波が生ずる。実際にはパチンコ球が始動口に入賞しない時期のほうが多く、図柄変動が行われない期間も長い。遊技者は図柄変動が多く行われる(いわゆる回転のよい)パチンコ機を望んでおり、図柄変動の変動時間を短縮するだけでは図柄変動が行われない期間が長くなって途中で遊技をやめることが多く、結果的に稼働率の低下を避けられない。本発明はこのような点に鑑みてなしたものであって、図柄変動を行うタイミングをできるだけ平均化することで見た目の図柄変動を多くし、パチンコ機等の遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段1】課題を解決するための手段1は、請求項1に記載した通りである。ここで、請求項1に記載した用語については以下のように解釈する。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
(1)「図柄群」は、ほぼ同じ図柄または異なる図柄を任意に二以上の所定数で構成する。「図柄」は、文字(英数字や漢字等),記号,符号,図形(キャラクタ等),映像などからなる特別図柄,普通図柄,装飾図柄(背景図柄)等が該当し、静止画であってもよく、アニメーション等の動画であってもよい。「図柄変動」は、上述した図柄群を用いて行う変動を意味する。
(2)「表示部」は一の表示器(あるいは表示装置や発光体)について図柄を表示可能な部位の一部であるが、複数の表示器で構成してもよい。
【0006】当該手段1によれば図1に模式的に示すように、検出器1が遊技球Bを検出したことを契機として抽選を行うとともに、表示部4で図柄変動7(具体的には図柄変動7a,7b,…,7g,…を意味し、以下同様である。)を開始し、図柄変動7を開始不能な期間中に検出器1が遊技球Bを検出すると図柄変動7を保留し、実行中の図柄変動7を終えると保留していた図柄変動7を消化する構成とする。さらに、検出器1が遊技球Bを検出する時間間隔ia,ib,…,ij,…を計測する第1計測手段2aと、当該第1計測手段2aによって計測した時間間隔ia,ib,…,ij,…に応じて図柄変動7a,7b,…,7g,…の変動期間pa,pb,…,pg,…を伸縮する期間伸縮手段3とを備える。
【0007】図1において検出器1が遊技球Bを検出すると、信号がオン(ON)になってパルス信号のようになる。本例では、時刻taから時刻tbまでの期間や時刻tc以降では検出器1が遊技球Bを検出する間隔が短いので、変動期間pa,pb,…,pg,…も短くする。その一方、時刻tbから時刻tcまでの期間では検出器1が遊技球Bを検出する間隔が長いので、変動期間pd,pe,pf,…も長くする。このように検出器1が遊技球Bを検出する時間間隔に応じて図柄変動の変動期間を伸縮すると、図柄変動を行うタイミングが平均化し、見た目の図柄変動が多くなる。時刻taから時刻tcまでに検出器1が6個の遊技球Bを検出しているが、時刻tcに検出した遊技球Bにかかる図柄変動7fは図柄変動7eを終えた直後の時刻tdに始める。このように図柄変動を行うタイミングが平均化し、図柄変動の途切れ(すなわち変動開始のタイムラグ)が少なくなる。全体的に見れば遊技者は図柄変動が多く行われる(いわゆる回転のよい)遊技機と思うようになるので、多くの賞球を得ようとして遊技を継続する。したがって、遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0008】
【課題を解決するための手段2】課題を解決するための手段2は、請求項2に記載した通りである。ここで、請求項2に記載した用語の「所定の演算」は遊技機の機種や遊技状態等に応じて任意の演算を適用可能であるが、例えば単純平均,移動平均,加重平均,標準偏差等のような演算が該当する。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
【0009】当該手段2によれば、期間伸縮手段3は計測によって得た複数の時間間隔ia,ib,…,ij,…を用いて所定の演算を行う演算手段5を備え、当該演算手段5によって演算した演算結果に応じて図柄変動7a,7b,…,7g,…の変動期間pa,pb,…,pg,…を伸縮する。三つの時間間隔に基づいて移動平均を求める演算を例にすると、時間間隔ia,ib,icに基づいて図柄変動7dの変動期間pdを求め、時間間隔ib,ic,idに基づいて図柄変動7eの変動期間peを求め、…、時間間隔id,ie,ifに基づいて図柄変動7gの変動期間pgを求めることになる。このように時間間隔の変化に従って変動期間を伸縮すれば、図柄変動を行うタイミングをより平均化し、見た目の図柄変動をより多くすることができる。遊技者は図柄変動が多く行われる遊技機と思うようになるので、多くの賞球を得ようとして遊技を継続する。したがって、遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0010】
【課題を解決するための手段3】課題を解決するための手段3は、請求項3または4に記載した遊技機において、第2計測手段2bは図柄変動の保留数が所定値(例えば4や10等)に達していることを契機として、時間間隔を計測する。ここで「所定値」は遊技機の機種や遊技状態等に応じて任意に設定可能であり、保留数の上限値などが該当する。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
【0011】当該手段3によれば、保留数が上限値に達した後は、検出器1が遊技球Bを検出しても図柄変動を保留しない。このように保留不能な状態における検出を第2計測手段2bが計測することによって図柄変動の変動期間を短縮すれば、保留の消化を促進して図柄変動を保留可能な検出の数を増やすことができる。その一方、保留数が上限値に達しないまでも、あまりにも保留数が多いと遊技者は遊技球Bの発射を見合わせる傾向がある。このような保留過多の状態における検出を第2計測手段2bが計測することによって図柄変動の変動期間を短縮すれば、保留の消化を促進して図柄変動を保留可能な検出の数を増やすことができる。
【0012】
【課題を解決するための手段4】課題を解決するための手段4は、請求項3に記載した通りである。当該手段4によれば、検出器1が遊技球Bを検出したことを契機として抽選を行うとともに、表示部4で図柄変動7を開始し、図柄変動7を開始不能な期間中に検出器1が遊技球Bを検出すると図柄変動7を保留し、実行中の図柄変動7を終えると保留していた図柄変動7を消化する構成とする。さらに、単位時間当たりに検出器1が遊技球Bを検出する検出数を計測する第2計測手段2bと、第2計測手段2bによって計測した検出数に応じて図柄変動7a,7b,…,7g,…の変動期間pa,pb,…,pg,…を伸縮する期間伸縮手段3とを備える。
【0013】図1の例では、時刻taから時刻tbまでの期間や時刻tc以降では単位時間当たりに検出器1が遊技球Bを検出する数が多いので、変動期間pa,pb,…,pg,…を短くする。その一方、時刻tbから時刻tcまでの期間では単位時間当たりに検出器1が遊技球Bを検出する数が少ないので、変動期間pd,pe,pf,…を長くする。このように検出器1が遊技球Bを検出する単位時間当たりの検出数に応じて図柄変動の変動期間を伸縮すると、図柄変動を行うタイミングが平均化し、見た目の図柄変動が多くなる。このように全体的に見れば遊技者は図柄変動が多く行われる(いわゆる回転のよい)遊技機と思うようになるので、多くの賞球を得ようとして遊技を継続する。したがって、遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0014】
【課題を解決するための手段5】課題を解決するための手段5は、請求項4に記載した通りである。当該手段5によれば、第2計測手段2bは図柄変動の保留数が所定値に達していることを契機として、単位時間当たりの検出数を計測する。保留数が上限値に達した後は、検出器1が遊技球Bを検出しても図柄変動を保留しない。このように保留不能な状態における検出を第2計測手段2bが計測することによって図柄変動の変動期間を短縮すれば、保留の消化を促進して図柄変動を保留可能な検出の数を増やすことができる。その一方、保留数が上限値に達しないまでも、保留数が多ければ遊技者は遊技球Bの発射を見合わせる傾向がある。このような保留過多の状態における検出を第2計測手段2bが計測することによって図柄変動の変動期間を短縮すれば、保留の消化を促進して図柄変動を保留可能な検出の数を増やすことができるので、遊技者は遊技球Bの発射させるようになる。
【0015】
【課題を解決するための手段6】課題を解決するための手段6は、請求項3または4に記載した遊技機において、期間伸縮手段3は計測によって得た複数の検出数を用いて所定の演算を行う演算手段5を備え、当該演算手段5によって演算した演算結果に応じて図柄変動7a,7b,…,7g,…の変動期間pa,pb,…,pg,…を伸縮する。
【0016】当該手段6によれば、時刻taから時刻tbまでの期間や時刻tc以降では検出数が多い反面、時刻tbから時刻tcまでの期間では検出数が少ない。このように検出数の変化に従って変動期間を伸縮すれば、図柄変動を行うタイミングをより平均化し、見た目の図柄変動をより多くすることができる。したがって、遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0017】
【課題を解決するための手段7】課題を解決するための手段7は、請求項5に記載した通りである。当該手段7によれば、期間伸縮手段3は、保留数と、保留している図柄変動にかかる抽選結果との一方または双方に応じて図柄変動7a,7b,…,7g,…の変動期間pa,pb,…,pg,…を伸縮する。例えば保留数が多くなるにつれて変動期間を短くしたり、ハズレの抽選結果が多くなるにつれて変動期間を短くする。単に検出器1が遊技球Bを検出する時間間隔や、単位時間当たりの検出数とは異なる条件に基づいて変動期間を伸縮するので、図柄変動を行うタイミングをより平均化し、見た目の図柄変動をより多くすることができる。したがって、遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0018】
【課題を解決するための手段8】課題を解決するための手段8は、請求項6に記載した通りである。当該手段8によれば、抽選結果に関わらず所定期間からなる基本変動と、抽選結果に応じて伸縮する可変期間からなる個別変動とで図柄変動7を構成するとき、期間伸縮手段3は所定期間を伸縮する。個別変動では抽選結果に応じた表示を行うことが可能になり、基本変動の所定期間を伸縮することで全体の変動期間を伸縮する。こうすれば従来と同様の表示を行いながら、図柄変動を行うタイミングをより平均化し、見た目の図柄変動をより多くすることができる。
【0019】
【課題を解決するための手段9】課題を解決するための手段9は、請求項7に記載した通りである。当該手段9によれば、期間伸縮手段3は遊技球Bの発射にかかわる装置6の作動状態に応じて図柄変動7a,7b,…,7g,…の変動期間pa,pb,…,pg,…を伸縮する。当該装置6の作動状態としては、例えば発射用ハンドルの接触状態やストップスイッチの操作状態等が該当する。本例では、発射用ハンドルを把持していないときやストップスイッチを操作しているときに、遊技者にとって不利になるように変動期間を伸縮する。こうすれば遊技者は遊技球Bを発射し続けなければ不利になるので、遊技球Bを発射しようとする。したがって、遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は遊技機の一つであるパチンコ機に本発明を適用し、図2〜図8を参照しながら説明する。なお、以下では図柄変動の変動期間を単に「変動期間」と呼ぶ。
【0021】まず図2は、カードユニット10(CRユニット)およびパチンコ機12の外観を正面図で示す。カードユニット10は、記録媒体(例えば磁気カードやICカード等)に記録された残高情報や有価価値情報等を入出力でき、残高情報等の範囲内で遊技者が望む金額分に相当するパチンコ球(遊技球B,遊技媒体に相当する)の貸し出しが可能に構成する。なお、カードユニット10の具体的な構成や作動等については周知の構成と同様であるので、図示および説明を省略する。
【0022】パチンコ機12の遊技盤14には、通過するパチンコ球を検出するゲートセンサ54を有するゲート56や、ソレノイド48によって運動可能な一対の可動片50を有する始動口24、ソレノイド44によって開閉可能な開閉蓋28を有する大入賞口26、保留数表示器52,58や液晶表示器22等を有する複合役物装置16、所定形状に形成した複数の装飾用表示器を有する装飾表示装置20、その他に一般の入賞口,風車,障害釘などを適宜に配置する。ここで、始動口24は上述した可動片50の他に、入賞したパチンコ球を検出する始動口センサ46等を備える。当該始動口センサ46は検出器1に相当する。また、大入賞口26は上述した開閉蓋28の他に、パチンコ球が大入賞口開放期間(例えば20秒間)内に入賞すると大当たり遊技状態を所要回数(例えば16回)内で継続可能なVゾーン(特別領域)や、当該Vゾーンに入ったパチンコ球を検出するVセンサ62等を備える。
【0023】複合役物装置16は、普通図柄の図柄変動,特別図柄の図柄変動および特別保留数(すなわち特別図柄にかかる図柄変動の保留数)等を表示可能な液晶表示器22、特別保留数を表示する保留数表示器52、普通保留数(すなわち普通図柄にかかる図柄変動の保留数)を表示する保留数表示器58等を有する。このうち、液晶表示器22は表示部4に相当する。保留数表示器52と保留数表示器58には、例えばそれぞれが所定個数(例えば4個等)からなるLEDあるいはセグメント素子で構成する。これらLEDやセグメント素子に代えて、電球(ランプ)やプラズマ表示器等を任意に用いてもよい。
【0024】パチンコ球がゲート56を通過すると、液晶表示器22の特定領域22aで普通図柄の図柄変動等を表示する。普通図柄の図柄変動は、液晶表示器22とは別体に遊技盤14に備えた普通図柄表示器(例えばセグメント素子,液晶表示器,LEDを用いた表示器等)で表示する構成としてもよい。普通図柄を変動し始めてから所要の変動期間(例えば30秒間)を経過すると停止し、抽選結果が当たりのときはソレノイド48を作動させて始動口24の可動片50を所定パターン(例えば0.3秒間開けた後に閉じる等)で開閉するように構成する。
【0025】遊技盤14の下方には、タバコの吸い殻等を入れる灰皿38や、賞球を含むパチンコ球を一時的に貯留する下皿36、遊技者が接触しているか否かを検出するタッチセンサ34を有するハンドル32、上皿30の内部に設けられて音(音声,音楽,効果音等)を出すスピーカ40(音響装置)などを備える。遊技領域の周囲等には、遊技状態等に応じて発光するランプ類18(発光体)を備える。上皿30の上方には、球貸しを指示する球貸ボタン42、残高情報等を表示する情報表示器60、記録媒体の返却を指示する返却ボタン64等を備える。
【0026】次に、パチンコ機12によるパチンコ遊技を実現するために接続構成をした各種基板の一例について図3を参照しながら説明する。なお単に「接続する」という場合には、特に断らない限り電気的に接続することを意味する。
【0027】CPU(プロセッサ)122を中心に構成したメイン制御基板120は、遊技制御プログラムや所要のデータ等を格納したROM124、乱数,保留数,上限値,計測時間,経過時間等のように一時的データを格納可能なRAM126等を備える。当該ROM124やRAM126は、記憶部に相当する。CPU122は、遊技制御プログラムを実行してパチンコ遊技を実現する。当該遊技制御プログラムには、後述するような始動口処理や保留処理等のような各手続きを実現するためのプログラムを含む。例えばROM124にはEPROMを用い、RAM126にはDRAMを用いるが、他の記憶媒体(例えばEEPROM,SRAM,フラッシュメモリ,磁気カード,ICカード等)を用いてもよい。他の構成要素については周知の構成と同様であるので、図示および説明を省略する。
【0028】メイン制御基板120には、タッチセンサ34や払出制御基板112からの信号を受けて発射用のモータ100を駆動制御する発射制御基板110や、駆動センサ104や計数センサ106等からの信号を受けて払い出し用のモータ102を駆動制御する払出制御基板112、カードユニット10や払出制御基板112と接続してデータの送受信や情報表示器60の表示等を制御するインタフェース基板114(図3では「I/F基板」と表記する)、液晶表示器22に表示する図柄を制御する図柄制御基板130、スピーカ40から出す音を制御する音声制御基板132、ランプ類18等の表示を制御するランプ制御基板134などを接続する。これらの各基板は、いずれもメイン制御基板120と同様にCPUを中心に構成する。駆動センサ104は、モータ102やパチンコ球を払い出す払出装置等の駆動状態を監視する。計数センサ106は、実際に払い出したパチンコ球の個数をカウントする。なお駆動センサ104,計数センサ106,ゲートセンサ54,始動口センサ46,Vセンサ62等には、接触型センサ(例えばリードスイッチ,マイクロスイッチ,圧力センサ等)、あるいは非接触型センサ(例えば近接センサ,光センサ,赤外線センサ等)を用いる。
【0029】またメイン制御基板120には、上述した始動口センサ46等のほかに、パチンコ機12の外部装置に信号(例えば大当たり,図柄確定,確変中等のような遊技情報を含む)を伝達可能な外部端子板108や、装飾表示装置20、保留数表示器52,58などを直接に接続する。さらにメイン制御基板120から離れた位置に備えた装置(例えばゲートセンサ54、Vセンサ62、ソレノイド44,48等)は、信号中継用の中継端子板136を介して接続する。ソレノイド44の作動を制御することにより、開閉蓋28を矢印D2方向に往復運動させて開閉を行うことができる。同様にしてソレノイド48の作動を制御することにより、可動片50を矢印D4方向に往復運動させて開閉を行うことができる。
【0030】図柄制御基板130はCPU140を中心に構成し、表示制御プログラムや所要のデータ等を格納するROM142、受信データ,大当たり図柄,抽選データ等の一時的データを格納するRAM144等を備える。図柄制御基板130には、図柄を予め記憶しておき表示コマンド等を受けて生成するキャラクタジェネレータや、CPU140から送られた表示情報を受けて液晶表示器22に図柄を表示するVDP(Video Display Processor)等を有する。当該VDPは、二以上のレイヤーで独立に表示/非表示を制御可能なものが望ましい。CPU140はROM142に格納した表示制御プログラムを実行して液晶表示器22に図柄を表示する。ROM142にはEPROMを用い、RAM144にはDRAMを用いるが、上述した他種のメモリを任意に用いてもよい。他の構成要素については周知の構成と同様であるので、図示および説明を省略する。
【0031】図3に示す例では、図柄制御基板130,音声制御基板132,ランプ制御基板134はそれぞれメイン制御基板120から直接的に制御する構成としたが、メイン制御基板120から図柄制御基板130を通じて音声制御基板132,ランプ制御基板134を間接的に制御する構成としてもよい。
【0032】上述のように構成したパチンコ機12において、本発明を実現するべくメイン制御基板120で実行する手続きについて図4〜図7を参照しながら説明する。ここで図4には始動口24へのパチンコ球の入賞判別を実現する始動口処理の手続きを、図5には変動不能等のときに図柄変動を保留する保留処理の手続きを、図6には保留していた図柄変動を変動可能のときに消化する消化処理の手続きを、図7には経過時間やパチンコ球の検知数等を定期的に計測する定期計測処理の手続きをそれぞれフローチャートで示す。これらの手続きのうちで、図5のステップS30,S32,S34,S38,S40,S42と図7の定期計測処理は計測手段2(第1計測手段2a,第2計測手段2b)に相当し、図6のステップS56は演算手段5に相当し、図6のステップS56〜S64は期間伸縮手段3に相当する。また、検知数は検出数に相当する。なお特別保留数の現在値を単に「保留数」と呼び、特別保留数の上限値を単に「上限値」と呼ぶ。上限値には例えば4を設定するが、上限値を設定せずに無制限としてもよく、遊技中の任意のタイミングで上限値を変更してもよい。
【0033】図4に示す始動口処理では、まず始動口24にパチンコ球が入賞したか否かを判別する〔ステップS10〕。例えば図2,図3に示す始動口センサ46からの検出信号があれば入賞した(YES)と判別し、当該検出信号がなければ入賞していない(NO)と判別する。もし始動口24にパチンコ球が入賞すると(YES)、当該入賞ごとに対応して各種乱数を読み込む〔ステップS12〕。当該ステップS12で読み込む乱数は、カウンタ等を用いたソフトウェア乱数と、発振器等を用いたハードウェア乱数とのいずれか一方または双方を用いる。例えば大当たりか否かを決定する当落判定用乱数RAや、図柄変動を停止した後に確定して表示する大当たり図柄を特定する当選図柄用乱数RB、図柄変動の開始から停止までの表示パターン等を特定する図柄表示用乱数RCなどが該当する。
【0034】各種乱数をRAM126に記憶すると、入賞に対応する個数の賞球を払い出すべく払出制御基板112に対して払出コマンドを送信し〔ステップS14〕、保留数の増加等を行うべく保留処理を実行する〔ステップS16〕。当該保留処理の具体的な手続きについて、図5を参照しながら説明する。
【0035】図5に示す保留処理では、まず始動口24に入賞したパチンコ球を検出したことを受けて、前回の入賞から今回の入賞までに計測した計測時間を検知間隔としてRAM126に記憶し〔ステップS30〕、次回の入賞に備えて当該計測時間を0に戻す〔ステップS32〕。検知間隔は時間間隔に相当する。始動口24に初めて入賞した場合には、前回の入賞がないので検知間隔を記憶しない。そして、もし保留数が上限値に達しているときは(保留数≧上限値;ステップS36のYES)、基準時間当たりにおいて始動口24に入賞したパチンコ球を検出した数すなわち計測数を増やしたうえで〔ステップS42〕、保留処理を終える。一方、保留数が上限値に達していないときは(保留数<上限値;ステップS36のNO)、図5のステップS12で読み込んだ乱数を保留ごとに対応してRAM126等に記憶し〔ステップS44〕、保留数を増やした後の計数結果を保留数表示器52で表示した上で〔ステップS46〕、保留処理を終える。
【0036】本例では、パチンコ球が始動口24に入賞することを契機として検知間隔をRAM126に記憶するとともに計測時間を0に戻したが(ステップS30,S32)、保留数が上限値に達したことを契機として検知間隔をRAM126に記憶するとともに計測時間を0に戻してもよい(二点鎖線で示すステップS38,S40)。同様にして、保留数が上限値に達したことを契機として計測数を増やしたが(ステップS42)、パチンコ球が始動口24に入賞することを契機として計測数を増やしてもよい(二点鎖線で示すステップS34)。パチンコ球が始動口24に入賞することを契機とするか、保留数が上限値に達したことを契機とするかはパチンコ機12の機種や遊技状態等に応じて任意に設定可能であり、遊技中の任意のタイミングで切り換えるように構成してもよい。当該ステップS38,S40,S42のうちいずれかは、保留数が所定値(ただし、所定値≦上限値)に達したことを契機として実行してもよい。
【0037】上述した保留処理を終えて図4に戻ると、変動不能か否か又は保留数が0以下であるか否かを判別する〔ステップS18〕。すなわち現在の遊技状態が図柄変動中であるときや大当たり遊技中であるとき等は変動不能と判別し、そのいずれの状態でもないときは変動可能と判別する。保留数が0以下であれば、既に保留にかかる図柄変動を全て終えている。もし図柄変動が可能な時期であって、保留数が1以上ならば(ステップS18のNO)、今後の処理に備えて保留数の減少等を行うべく消化処理を行う〔ステップS20〕。当該消化処理の具体的な手続きについて図6を参照しながら説明する。
【0038】図6に示す消化処理では、保留にかかる図柄変動を実現するにあたって保留数を減らした後の計数結果を保留数表示器52に表示し〔ステップS50〕、乱数(例えば図柄表示用乱数RC)などに基づいて当該図柄変動にかかる変動パターンを決定する〔ステップS52〕。もし変動期間の伸縮を行うタイミングでないときは(ステップS54のNO)、そのまま消化処理を終える。例えばパチンコ機12の初期状態(具体的には電源投入時またはリセット時など)から遊技を始めてパチンコ球が最初に始動口24に入賞したときや、前回の図柄変動を終えてから相当の時間を経過したときにパチンコ球が始動口24に入賞したとき等が該当する。これに対して変動期間の伸縮を行うタイミングならば(ステップS54のYES)、以下に説明する各処理を実行する。
【0039】もし演算を行う場合には(ステップS56のYES)、検知間隔や検知数等にかかる一以上のデータを用いて所定の演算を行い〔ステップS58〕、その演算結果に基づいてステップS52で決定した変動パターンにかかる変動期間を伸縮する〔ステップS60〕。当該検知間隔は図5のステップS30で記憶し、検知数は後述する図7のステップS74で記憶したものである。ステップS56の演算を行うための条件はパチンコ機12の機種や遊技状態等に応じて任意に設定可能であるが、例えば上記初期状態から第1所定時間(例えば1時間等)を経過することや、同じく初期状態を起算点として始動口24に10個以上等のような所定数のパチンコ球を入賞すること、前回の入賞から第2所定時間(例えば15分間等)を経過すること等が該当する。
【0040】またステップS58における所定の演算は、例えばいずれか一の検知間隔や検知数等に対して一定値(固定値または可変値)を用いて行う四則演算や、指数関数(Exp等),対数関数(Log等)等を用いて行う関数演算、前回の図柄変動を開始するときと比べた保留数の増減量、上記初期状態から積算した検知間隔や検知数等を積算した入賞数で割って求める単純平均、今回の入賞から所定回数(例えば5回)前までの入賞にかかる検知間隔や検知数等を所定回数で割って求める移動平均、今回の入賞から所定回数前までの入賞にかかる個々の検知間隔や検知数等について重み付けした上に所定回数で割って求める加重平均、上述した単純平均と今回の入賞にかかる検知間隔や検知数等とを用いて求める標準偏差等が該当する。これらの演算のうち例えば四則演算と移動平均とを組み合わせる等のように、二以上の演算を任意に組み合わせて行なってもよい。
【0041】さらにステップS60における変動期間の伸縮は、例えば演算結果(単純平均や移動平均等)が大きくなれば変動期間を伸ばし、演算結果が小さくなれば変動期間を縮める。伸縮量(すなわち伸縮する期間の長さ)は演算結果に比例して決定してもよく、段階的(例えば15秒間ごと)に決定してもよい。伸縮する期間の対象は、例えば変動期間のほぼ全期間であってもよく、一部の期間であってもよい。当該一部の期間としては、基本変動と個別変動とからなる図柄変動についてはいずれか一方の変動にかかる期間が該当する。ここで、基本変動は例えば変動開始から第2図柄の停止(リーチを含む)までを演出し、個別変動は例えば抽選結果に従って第2図柄の停止から全図柄の停止までを演出する。
【0042】これに対して演算を行わない場合には(ステップS56のNO)、検知間隔や検知数等のデータに基づいてステップS52で決定した変動パターンにかかる変動期間を伸縮する〔ステップS68〕。この場合における変動期間の伸縮は、検知間隔とほぼ同じになるように変動期間を伸縮したり(すなわち変動期間=検知間隔となる)、検知数に基づいてテーブルを参照して得る変動期間とほぼ同じになるように変動期間を伸縮する等のように行う。当該テーブルは検知数と変動期間とを関係づけた上で予めROM124等に記憶し、その一例を次表に示す。
【0043】
【表1】

【0044】こうしてステップS60,S68で伸縮した変動期間に対して、さらに保留数に基づいて当該変動期間を伸縮したり〔ステップS62〕、保留にかかる抽選結果に基づいて当該変動期間を伸縮する〔ステップS64〕。例えば保留数が多くなるにつれて変動期間を伸縮する割合を高め、保留にかかる抽選結果についてハズレの数が多くなるにつれて変動期間を伸縮する割合を高める等がある。そして、パチンコ球の発射にかかわる装置6の作動状態に基づいて当該変動期間を伸縮した上で〔ステップS66〕、消化処理を終える。当該装置6としては、例えばタッチセンサ34,モータ100,ストップスイッチ等が該当する。例えばタッチセンサ34からの信号を受けず遊技者がハンドル32に触れていないときや、モータ100が回転を停止しているとき、ストップスイッチが押されているとき等では、遊技者に発射を促すために変動期間を短縮する。
【0045】こうして保留の消化処理を終えると再び図4に戻って、液晶表示器22で図柄変動を始める〔ステップS22〕。すなわち図6のステップS56で決定した変動パターンを含む表示コマンドを図柄制御基板130に送信することで、図柄変動を実現する。こうして始めた図柄変動を終えるのには所定の表示期間(例えば60秒間等)を要するので、その表示期間中はステップS24,S26の実行を待機する必要がある。これに対して保留数が0以下のときは図6のステップS52を実行せず変動パターンを決定しないので、図柄変動を行わない。
【0046】図柄変動を終えると、今回の抽選結果が大当たりか否かを判別する〔ステップS24〕。外来ノイズ等の影響を受けにくく信頼性が高いパチンコ機12では、大当たりか否か(すなわち当落判定用乱数RA=当選値であるか否か)を判別する。もし大当たりならば(YES)、大当たり遊技を実現して賞球を得る機会を遊技者に与えるべく大当たり処理を実行する〔ステップS26〕。当該大当たり処理は、例えば大入賞口26の開閉蓋28を所要期間(一例として30秒間等)だけ開放し、当該大入賞口26等に入賞したパチンコ球の数に応じて賞球を払い出す等を行う。当該大当たり処理の具体的な手続きは周知であるので、その説明および図示を省略する。これに対して、ステップS18で変動不能または保留数が0以下のときや(YES)、ステップS24で抽選結果がハズレであったときは(NO)、その時点で始動口処理を終える。
【0047】図7の定期計測処理は上述した始動口処理,保留処理,消化処理とは並行して実行し、かつタイマ割込等によってほぼ定期的(例えば4ミリ秒ごとや5ミリ秒ごと等)に実行する。まず、前回の入賞から今回の入賞までにかかる時間の計測に用いる計測時間を増やす〔ステップS70〕。もし、単位時間の計測に用いる経過時間が基準時間に達すると(経過時間≧基準時間;ステップS72のYES)、単位時間の区切りに達したとして図5のステップS34,S42で増やしてきた計測数を検知数としてRAM126等に記憶するとともに〔ステップS74〕、次回の単位時間に備えて計測数および経過時間をそれぞれ0に戻して〔ステップS76〕、定期計測処理を終える。一方、経過時間が基準時間に達していないときは(経過時間<基準時間;ステップS72のNO)、まだ単位時間中であるので経過時間を増やして〔ステップS78〕、定期計測処理を終える。
【0048】図4〜図7に示す各処理を実行して変動期間等を変化させた例について、図8,図9を参照しながら説明する。まず図8に示すタイムチャートでは上から順番に、始動口センサ46の出力信号、本発明にかかる保留数,液晶表示器22で表示する図柄変動についてそれぞれの時系列的な変化を示す(図面左側から右側へ移行する)。なお比較対照のために、保留数に応じて変動期間を短縮する従来技術にかかる保留数,図柄変動についての時系列的な変化も併せて示す。また、図柄変動x1,x2,x3,…は図柄変動7a,7b,…,7g,…に相当し、変動期間p1,p2,p3,…は変動期間pa,pb,…,pg,…に相当し、検知間隔i1,i2,…は時間間隔ia,ib,…,ij,…に相当する。
【0049】図8において、9個のパチンコ球が時刻t1,t2,…にそれぞれ始動口24に入賞したことから、各入賞を検出した始動口センサ46が信号を出力している。当該始動口センサ46がパチンコ球を検出した各間隔を検知間隔i1,i2,…で示す。このうち1個目のパチンコ球が時刻t1に始動口24に入賞したのを受けてほぼ同時刻から液晶表示器22で図柄変動x1を行い、時刻t2に入賞した2個目のパチンコ球を受けて時刻t4から図柄変動x2を行なっている(図4のステップS22)。図柄変動中に始動口センサ46がパチンコ球を検出すると保留数が増え(図5のステップS46)、変動を終えて新たに図柄変動を始めるときに保留数が減る(図6のステップS50)。
【0050】まず下段側に示す従来技術にかかる図柄変動では、変動開始時に保留数が1以上であれば変動期間を短縮する。最初の図柄変動x11を上述した図柄変動x1に合わせると、図柄変動x12,x13,x14,x15,x16ではいずれも保留数が1以上であるので例えば変動期間をほぼ半分に短縮する。このように短縮した結果、図柄変動x16を終えた時刻t6から図柄変動x17を始める時刻t8までの間には図柄変動を行わず、図柄変動が途切れてしまっている。
【0051】これに対して上段側に示す本発明にかかる図柄変動の変動期間は、検知間隔とほぼ等しくなるように伸縮する。すなわち最初の入賞に基づいて行う図柄変動x1にかかる変動期間p1は、所定の期間(例えば30秒間等)である。また、図柄変動x2,x3,…の変動期間p2,p3,…は、検知間隔i1,i2,…とほぼ等しくする(図6のステップS68)。このうち検知間隔i4,i5,i6は、他の検知間隔i1,i2,i3,i7,…よりも長い。そのため、検知間隔i4,i5,i6に対応して図柄変動x5,x6、x7は長くなり、検知間隔i1,i2,i3,i7,…に対応して図柄変動x2,x3,x4,…は短くなる。こうして伸縮した結果、図柄変動x1,x2,x3,…は変動を始めるタイミングが平均化し、従来技術よりも図柄変動の途切れが少なくなっている。このことは、図6のステップS68で行う他の伸縮でも同様の結果を得る。
【0052】次に図9に示すタイムチャートでは上から順番に、始動口センサ46の出力信号、移動平均に基づいて変動期間を伸縮する形態にかかる保留数,液晶表示器22で表示する図柄変動、検知数に基づいて変動期間を伸縮する形態にかかる保留数,検知数,液晶表示器22で表示する図柄変動についてそれぞれの時系列的な変化を示す(図8と同様に図面左側から右側へ移行する)。
【0053】図9の上段側に示す本発明にかかる図柄変動の変動期間は、所定数(本例では3個)の検知間隔について移動平均を求めた結果に従って伸縮する。すなわち、まず最初の入賞に基づいて行う図柄変動x21にかかる変動期間p21は、上述した図柄変動x1の変動期間p1と同様に所定の期間である。しかし、図柄変動x22の変動期間p22は、検知間隔i1,i2,i3の平均値とほぼ等しくする(図6のステップS58)。同様に、図柄変動x23,x24,…の変動期間p23,p24,…は、検知間隔i2,i3,i4の平均値、検知間隔i3,i4,i5の平均値、…とそれぞれほぼ等しくする(図6のステップS58)。こうして伸縮した結果、図柄変動x21,x22,x23,…は変動を始めるタイミングが平均化し、図8の従来技術よりも図柄変動の途切れが少なくなっている。このことは、図6のステップS58で行う他の伸縮でも同様の結果を得る。
【0054】また図9の下段側に示す本発明にかかる図柄変動の変動期間は、単位時間当たりに始動口24に入賞したパチンコ球の個数すなわち検知数に従って伸縮する。本例の単位時間は、時刻t1から時刻t5まで、時刻t5から時刻t7まで、時刻t7から時刻t9まで等のような期間に相当する。まだ検知数が確定しない図柄変動x31,x32にかかる変動期間p31,p32は、ともに上述した図柄変動x1の変動期間p1と同様に所定の期間である。しかし、図柄変動x33,x34,x35にかかる変動期間p33,p34,p35は時刻t1から時刻t5までの検知数y31の「4」に従って伸縮し、図柄変動x36,x37にかかる変動期間p36,p37は時刻t5から時刻t7までの検知数y32の「2」に従って伸縮し、…、以下同様にして伸縮する。こうして伸縮した結果、図柄変動x31,x32,x33,…は変動を始めるタイミングが平均化し、図8の従来技術よりも図柄変動の途切れが少なくなっている。
【0055】上述した実施の形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)始動口センサ46がパチンコ球を検出する検知間隔i1,i2,…を計測し(図5のステップS30を参照)、当該検知間隔i1,i2,…に応じて変動期間p1,p2,p3,…や変動期間p21,p22,p23,…を伸縮した(図6のステップS60,S68を参照)。また、単位時間当たりに始動口センサ46がパチンコ球を検出する検知数y31,y32,y33,…を計測し(図7のステップS74を参照)、当該検知数y31,y32,y33,…に応じて変動期間p31,p32,p33,…を伸縮した(図6のステップS60,S68を参照)。このように検知間隔i1,i2,…および検知数y31,y32,y33,…の一方または双方に応じて変動期間を伸縮すると、図柄変動を行うタイミングが平均化し、図柄変動の途切れが少なくなって見た目の図柄変動が多くなる(図8,図9を参照)。全体的に見れば遊技者はいわゆる回転のよいパチンコ機12と思うようになるので、多くの賞球を得ようとして遊技を継続する。したがって、パチンコ機12にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0056】(2)計測によって得た複数の検知間隔i1,i2,…や(図5のステップS30を参照)、移動平均等の演算を行なった(図6のステップS58を参照)。こうして演算した演算結果に応じて変動期間p21,p22,p23,…を伸縮した(図6のステップS60を参照)。このように検知間隔i1,i2,…の変化に従って変動期間を伸縮すると、図柄変動を行うタイミングが平均化し、図柄変動の途切れが少なくなって見た目の図柄変動が多くなる(図8,図9を参照)。すると遊技者は図柄変動が多く行われるパチンコ機12と思うようになるので、多くの賞球を得ようとして遊技を継続する。したがって、パチンコ機12にかかる稼働率を維持または向上させることができる。なお本例では複数の検知間隔i1,i2,…に基づいて演算を行なったが、計測によって得た複数の検知数y31,y32,…に基づいて演算を行なっても同様の効果を得ることができる(図7のステップS74,図6のステップS60を参照)。
【0057】(3)保留数が上限値に達していることを契機として、検知間隔i1,i2,…や検知数y31,y32,…の基となる計測数を計測した(図5のステップS38,S39,S40を参照)。保留数が上限値に達した後は、始動口センサ46が始動口24に入ったパチンコ球を検出しても図柄変動を保留しない。このように保留不能な状態で変動期間を短縮すれば、保留の消化を促進して図柄変動を保留可能な検出の数を増やすことができる。なお本例では保留数が上限値に達していることを契機としたが、保留数が大きな値の所定値に達していることを契機としてもよい。この場合にも変動期間の短縮によって保留の消化が促進されると保留数の減少が早まり、遊技者は再びパチンコ球を発射させるようになる。よってパチンコ機12にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0058】(4)保留数と、保留している図柄変動にかかる抽選結果との一方または双方に応じて変動期間を伸縮した(図6のステップS62,S64を参照)。具体的には保留数が多くなるにつれて変動期間を短くしたり、ハズレの抽選結果が多くなるにつれて変動期間を短くした。検知間隔i1,i2,…や検知数y31,y32,…とは異なる条件に基づいて変動期間を伸縮するので、図柄変動を行うタイミングをより平均化し、見た目の図柄変動をより多くすることができる。したがって、パチンコ機12にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0059】(5)図柄変動x1,x2,x3,…の変動期間p1,p2,p3,…や、図柄変動x21,x22,x23,…の変動期間p21,p22,p23,…等が基本変動と個別変動とで構成するときには、基本変動にかかる所定期間を伸縮した(図6のステップS58,S68を参照)。個別変動では抽選結果に応じた表示を行うことが可能になり、基本変動の所定期間を伸縮することで全体の変動期間を伸縮する。こうすれば従来と同様の表示を行いながら、図柄変動を行うタイミングをより平均化し、見た目の図柄変動をより多くすることができる。
【0060】(6)パチンコ球の発射にかかわるタッチセンサ34,モータ100,ストップスイッチ等の作動状態に応じて変動期間を伸縮した(図6のステップS66を参照)。すなわち遊技者がハンドル32を把持していないときやストップスイッチを操作しているとき等では、遊技者にとって不利になるように変動期間を伸縮する。こうすれば遊技者はパチンコ球を発射し続けなければ不利になるので、パチンコ球を発射しようとする。したがって、パチンコ機12にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0061】〔他の実施の形態〕上述したパチンコ機12(遊技機)において、他の部分の構造,形状,大きさ,配置および動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
(1)上述した実施の形態では、パチンコ機12に本発明を適用した。この形態に代えて、パチンコ機以外の他の遊技機(例えばアレンジボール機,雀球遊技機,テレビゲーム機等)であってパチンコ球等のような遊技球Bの検出を起因として図柄変動を行うように構成したものにも同様に本発明を適用することができる。当該他の遊技機であっても、図柄変動を行うタイミングをできるだけ平均化することで見た目の図柄変動を多くしたので、パチンコ機12等の遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0062】(2)上述した実施の形態では、液晶表示器22で表示する特別図柄にかかる図柄変動について適用したが、同じく液晶表示器22の特定領域22aで表示する普通図柄についても同様に適用することができる。すなわちゲート56を通過するパチンコ球をゲートセンサ54が検出し、当該検出にかかる検知間隔や検知数を計測する(図5のステップS30,図7のステップS74を参照)。そして計測した検知間隔や検知数に応じて、普通図柄の図柄変動にかかる変動期間を伸縮する(図6のステップS58〜S68を参照)。こうすれば普通図柄の図柄変動を行うタイミングが平均化し、図柄変動の途切れが少なくなって見た目の図柄変動が多くなる。普通図柄について遊技者はいわゆる回転のよいパチンコ機12と思うようになるので、多くの賞球を得ようとして遊技を継続する。したがって、パチンコ機12にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【0063】(3)上述した実施の形態では、計測した検知間隔i1,i2,…や検知数y31,y32,y33,…等に基づいて所定の演算を行なった(図6のステップS58を参照)。当該所定の演算は移動平均や四則演算,関数演算等であるが、この演算によって得られる結果は長時間行う遊技の中では局所的なものである。これに対してパチンコ球が始動口24に入賞する頻度の波が分かれば、図柄変動を行うタイミングを平均化するには変動期間をどれだけ伸縮すればよいのかも分かる。例えば入賞頻度が高くなってくれば変動期間を次第に短くし、逆に入賞頻度が低くなってくれば変動期間を次第に長くすれば図柄変動を行うタイミングが平均化できる。そこで、検知間隔i1,i2,…や検知数y31,y32,y33,…等の検出データに基づいて始動口センサ46がパチンコ球を検出する状況を予測して図柄変動の変動期間を伸縮するように構成してもよい。当該予測を行う具体的な演算としては、例えば重回帰分析に基づく補間や曲線方程式に基づく補間(例えばスプライン曲線の補間やベジエ曲線の補間等)などが該当する。求めた補間等によって今回以降に行う図柄変動について変動期間を予測することができるので、図柄変動を行うタイミングを平均化することも可能になる。
【0064】(4)上述した実施の形態では、検出器1として始動口センサ46を適用したが、ゲートセンサ54やVセンサ62等のように他のセンサを適用してもよい。また表示部4として液晶表示器22を適用したが、装飾表示装置20や情報表示器60等のような他の表示器,発光体(さらには二以上の表示器等の組み合わせ)を適用してもよい。こうした場合であっても、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0065】(5)パチンコ球が始動口24に入賞するタイミングはランダム(ポアソン分布に従う)であり、当該入賞に基づいて行う図柄変動の変動期間の長さが不定(指数分布に従う)であると仮定すれば、待ち行列理論(ケンドールのM/M/1モデル)を適用することが可能になる。すなわち、単位時間当たりに始動口センサ46がパチンコ球を検出する検出数は平均到着率λに相当し、単位時間当たりに消化できる図柄変動の数は平均サービス率μに相当する。これを前提にすると、単位時間当たりに行う図柄変動の変動期間の長さは1/μで表され、単位時間当たりに保留される確率はサ−ビス利用率ρ{ρ=λ/μ}で表され、単位時間当たりの平均的な保留数は待ち行列内の平均客数Lq{Lq=ρ2/(1−ρ)}で表され、始動口センサ46で検出してから実際に図柄変動を始めるまでの待機時間は平均待ち時間Wq{Wq=Lq/λ=ρ/(μ(1−ρ))}で表される。上述した実施の形態で示した図8,図9の例に従えば、検知間隔i1,i2,…の平均値や検知数y31,y32,y33,…が平均到着率λに対応し、単位時間当たりについて検知数から図柄変動を行う数を減算した結果を当該検知数で除算すればサ−ビス利用率ρに対応し、保留数について単位時間当たりの平均値を求めた結果が待ち行列内の平均客数Lqに対応し、例えば時刻t1から時刻t4までの待機時間等の平均値は平均待ち時間Wqに対応する。これらの要素を用いると、変動期間の長さとして1/μを求めることができる。こうして変動期間を伸縮すれば、図柄変動を行うタイミングが平均化し、図柄変動の途切れが少なくなって見た目の図柄変動が多くなる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、図柄変動を行うタイミングをできるだけ平均化することで見た目の図柄変動を多くしたので、パチンコ機等の遊技機にかかる稼働率を維持または向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000148922
【氏名又は名称】株式会社大一商会
【住所又は居所】愛知県名古屋市中村区鴨付町1丁目22番地
【出願日】 平成14年4月26日(2002.4.26)
【代理人】 【識別番号】100064344
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 英彦 (外2名)
【公開番号】 特開2003−310965(P2003−310965A)
【公開日】 平成15年11月5日(2003.11.5)
【出願番号】 特願2002−126988(P2002−126988)