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【発明の名称】 球技系ビデオゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、コンピュータプログラム、球技系ビデオゲーム処理装置および球技系ビデオゲーム処理方法
【発明者】 【氏名】松井 優介
【住所又は居所】東京都目黒区下目黒1丁目8番1号 アルコタワー 株式会社スクウェア内

【要約】 【課題】マークの案内にしたがってプレイヤが容易にボールをキャッチできるようにマークの表示の仕方から操作性の向上を実現できるようにすることを課題とする。

【解決手段】ステップS41では、現在のボールが1フレーム後に移動するときの速度ベクトルV1を求め、ステップS42では、ベクトルV1のY成分をゼロとした速度ベクトルV2を求める。ステップS43では、ベクトルV2の値をn倍、例えば5倍にし、それをベクトルV3とする。ステップS44では、現在のボール位置からXZ平面に鉛直に垂線を下ろし、現在のボール位置のXZ平面における第一の位置ベクトルとしてP1を求める。ステップS45で、第一の位置ベクトルP1から速度ベクトルV3を減算して第2の位置ベクトルP2を求める。こうして演算により求めた位置ベクトルP2により、マークの中心位置P2(p2x、0,p2z)が決定される(ステップS46)
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プレイヤの操作に応答して表示画面上の仮想空間内でキャラクタが移動可能なボールを扱う球技系ビデオゲームを実現する、球技系ビデオゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータに、プレイヤの操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタの関与に応じて間接的に動作可能なボールを移動させる際に、前記キャラクタの関与に基づいて前記ボールの軌道をフレーム処理単位に演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置をグラウンド面に鉛直に下ろし、前記グラウンド面を基準として前記ボールの高さを演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置を前記グラウンド面に鉛直に下ろしたときのグラウンド位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたマーク表示位置に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させることを実行させるプログラムを記録した記録媒体。
【請求項2】 前記コンピュータに、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する方向のベクトルと逆方向のベクトルを求めて前記マーク表示位置を演算させることを実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
【請求項3】 前記コンピュータに、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する際のフレーム間で得られるベクトルについてY成分をゼロとした速度ベクトルをn(nは自然数)倍し、当該速度ベクトルを前記ボールの位置を鉛直に下ろしたときの第一の位置ベクトルを求め、当該第一の位置ベクトルから前記速度ベクトルを減算して得られる第二の位置ベクトルに基づいて前記マーク表示位置を求めることを実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項2記載の記録媒体。
【請求項4】 前記コンピュータに、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さが上昇するに従って前記マークを拡大させ、一方、下降するに従って前記マークを縮小させることを実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項1、2または3に記載の記録媒体。
【請求項5】 前記コンピュータに、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さがピークに達したときに前記マークを回転させることを実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の記録媒体。
【請求項6】 プレイヤの操作に応答して表示画面上の仮想空間内でキャラクタが移動可能なボールを扱う球技系ビデオゲームをコンピュータの実行により実現する、球技系ビデオゲームのコンピュータプログラムであって、プレイヤの操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタの関与に応じて間接的に動作可能なボールを移動させる際に、前記キャラクタの関与に基づいて前記ボールの軌道をフレーム処理単位に演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置をグラウンド面に鉛直に下ろし、前記グラウンド面を基準として前記ボールの高さを演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置を前記グラウンド面に鉛直に下ろしたときのグラウンド位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたマーク表示位置に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させること、をコンピュータにより実行可能なコンピュータプログラム。
【請求項7】 前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する方向のベクトルと逆方向のベクトルを求めて前記マーク表示位置を演算させること、をコンピュータにより実行可能なことを特徴とする請求項6記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】 前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する際のフレーム間で得られるベクトルについてY成分をゼロとした速度ベクトルをn(nは自然数)倍し、当該速度ベクトルを前記ボールの位置を鉛直に下ろしたときの第一の位置ベクトルを求め、当該第一の位置ベクトルから前記速度ベクトルを減算して得られる第二の位置ベクトルに基づいて前記マーク表示位置を求めること、をコンピュータにより実行可能なことを特徴とする請求項7記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】 前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さが上昇するに従って前記マークを拡大させ、一方、下降するに従って前記マークを縮小させること、をコンピュータにより実行可能なことを特徴とする請求項6、7または8に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】 前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さがピークに達したときに前記マークを回転させること、をコンピュータに実行可能なことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】 プレイヤの操作に応答して表示画面上の仮想空間内でキャラクタが移動可能なボールを扱う球技系ビデオゲームを実現する球技系ビデオゲーム処理装置であって、プレイヤの操作を受付ける入力手段と、球技系ビデオゲームの進行に伴なって画像表示と音声出力とを行う出力手段と、球技系ビデオゲームのプログラムに従って前記入力手段からの入力を受付けながら前記出力手段への出力を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段に、プレイヤの操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタの関与に応じて間接的に動作可能なボールを移動させる際に、前記キャラクタの関与に基づいて前記ボールの軌道をフレーム処理単位に演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置をグラウンド面に鉛直に下ろし、前記グラウンド面を基準として前記ボールの高さを演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置を前記グラウンド面に鉛直に下ろしたときのグラウンド位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたマーク表示位置に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させること、を特徴とする球技系ビデオゲーム処理装置。
【請求項12】 前記制御手段に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する方向のベクトルと逆方向のベクトルを求めて前記マーク表示位置を演算させることを特徴とする請求項11記載の球技系ビデオゲーム処理装置。
【請求項13】 前記制御手段に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する際のフレーム間で得られるベクトルについてY成分をゼロとした速度ベクトルをn(nは自然数)倍し、当該速度ベクトルを前記ボールの位置を鉛直に下ろしたときの第一の位置ベクトルを求め、当該第一の位置ベクトルから前記速度ベクトルを減算して得られる第二の位置ベクトルに基づいて前記マーク表示位置を求めることを特徴とする請求項12記載の球技系ビデオゲーム処理装置。
【請求項14】 前記制御手段に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さが上昇するに従って前記マークを拡大させ、一方、下降するに従って前記マークを縮小させることを特徴とする請求項11、12または13に記載の球技系ビデオゲーム処理装置。
【請求項15】 前記制御手段に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さがピークに達したときに前記マークを回転させることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一に記載の球技系ビデオゲーム処理装置。
【請求項16】 プレイヤの操作に応答して表示画面上の仮想空間内でキャラクタが移動可能なボールを扱う球技系ビデオゲームをコンピュータの実行により実現する球技系ビデオゲーム処理方法であって、プレイヤの操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタの関与に応じて間接的に動作可能なボールを移動させる際に、前記キャラクタの関与に基づいて前記ボールの軌道をフレーム処理単位に演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置をグラウンド面に鉛直に下ろし、前記グラウンド面を基準として前記ボールの高さを演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置を前記グラウンド面に鉛直に下ろしたときのグラウンド位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたマーク表示位置に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させること、を特徴とする球技系ビデオゲーム処理方法。
【請求項17】 前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する方向のベクトルと逆方向のベクトルを求めて前記マーク表示位置を演算させることを特徴とする請求項16記載の球技系ビデオゲーム処理方法。
【請求項18】 前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する際のフレーム間で得られるベクトルについてY成分をゼロとした速度ベクトルをn(nは自然数)倍し、当該速度ベクトルを前記ボールの位置を鉛直に下ろしたときの第一の位置ベクトルを求め、当該第一の位置ベクトルから前記速度ベクトルを減算して得られる第二の位置ベクトルに基づいて前記マーク表示位置を求めることを特徴とする請求項17記載の球技系ビデオゲーム処理方法。
【請求項19】 前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さが上昇するに従って前記マークを拡大させ、一方、下降するに従って前記マークを縮小させることを特徴とする請求項16、17または18に記載の球技系ビデオゲーム処理方法。
【請求項20】 前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さがピークに達したときに前記マークを回転させることを特徴とする請求項16乃至19のいずれか一に記載の球技系ビデオゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、プレイヤ(遊戯者)の操作に応答してキャラクタが移動可能なボールを扱う、球技系ビデオゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびコンピュータプログラム、球技系ビデオゲーム処理装置および球技系ビデオゲーム処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】野球ゲーム、サッカーゲーム等の球技系ビデオゲームにおいては、一般にボールを高く飛ばす場面、あるいは、ボールを遠方へ移動させる場面が多々発生する。ユーザーの操作により、プレイヤにバットでボールを打たせたり、プレイヤにボールを蹴らせることで、上述した場面が形成される。
【0003】たとえば、野球ゲームにおいて、打者が外野まで届くヒットを打った場合には、ヒット後にボールが上昇してボールが画面から外れる場合がある。このとき、場面は外野を守る野手の守備状態に切り換えられ、ユーザーが野手の動きを操作できる場面を提供することが優先される。
【0004】このような配慮以外に、ボールが画面から外れたとき、ボールの行方をユーザーに対して視覚的に知らせる処理が施される。すなわち、ボールの到達(落下地点も同様の意味)地点を予め計算で求めておき、その到達地点にマークを施すという手法が一般的にとられる。このような野球ゲームでは、打者がボールを打ち返したときにボールの到達地点にマークを表示させる処理が施されている。
【0005】たとえば「実況パワフルプロ野球99」((株)コナミの製品)では、打者がヒットしたボールの到達地点に楕円状のマークを表示させ、ボールが到達するまでの間に、マークを回転させる処理が施されている。ユーザーにとっては、ボールの到達地点を早期に見つけ出すことができるので、それに伴って捕球可能な野手を迅速にボールの到達地点に向かわせることが可能である。
【0006】また、「超空間ナイタープロ野球キング2」(イマジニア(株)の製品)や「メジャーリーグベースボールTRIPLE PLAY99」((株)エレクトロニック・アーツ・ビクターの製品)でも同様に、打者がヒットしたボールの到達地点に楕円状のマークを表示させる処理が施されている。この場合には、ボールが到達するまでの間に、マークのサイズを変化させ、到達地点を強調する手法がとられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、コンピュータグラフィックスの技術が向上したことに伴ってゲームの表現力が一段と豊かになってきている。このため、その表現力が豊かになればなるほど、ゲームに登場するプレイヤの動き、間接的に移動制御されるボールの動き等、をリアルに表示させることが可能になる。このようなリアリティのある表現は臨場感を一層高めることになり、そのリアルな表示からプレイヤの動きやボールの行方を判断しながらゲーム進行に必要な操作入力を思考することが楽しみの1つとなる。
【0008】ところが、前述の従来例では、ボールの到達地点を予めマークで表示するようにしたので、ユーザーはプレイヤを表示マーク(ボールの到達地点)へ向けて移動させることだけに操作を集中させればよかった。それゆえ、画面から外れてしまうほどの飛距離あるいは高さを移動するボールに対してその起動や到達地点をユーザーが後方する必要はなく、ゲームの表現力が向上したことに反して操作は到達地点への移動という単純化されたものであった。
【0009】そこで、本出願人は、特開2002−58866号、同58867号、同58868号(いずれも平成12年(2000年)8月31日付出願)に示される如く、ボールの移動に追随して移動させるマークをグラウンド上に表示させることにより、以上の改善を図った。
【0010】本発明は、さらなる改善として、マークの案内にしたがってプレイヤが容易にボールをキャッチできるようにマークの表示の仕方から操作性の向上を実現させることが可能な球技系ビデオゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、コンピュータプログラム、球技系ビデオゲーム処理装置および球技系ビデオゲーム処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、次の構成を有する。すなわち、本発明の第一の態様によれば、プレイヤの操作に応答して表示画面上の仮想空間内でキャラクタが移動可能なボールを扱う球技系ビデオゲームを実現する、球技系ビデオゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記コンピュータに、プレイヤの操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタの関与に応じて間接的に動作可能なボールを移動させる際に、前記キャラクタの関与に基づいて前記ボールの軌道をフレーム処理単位に演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置をグラウンド面に鉛直に下ろし、前記グラウンド面を基準として前記ボールの高さを演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置を前記グラウンド面に鉛直に下ろしたときのグラウンド位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたマーク表示位置に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させることを特徴とするものである。
【0012】この第一の態様において、前記コンピュータに、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する方向のベクトルと逆方向のベクトルを求めて前記マーク表示位置を演算させるようにしてもよい。
【0013】また、この第一の態様によれば、前記コンピュータに、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する際のフレーム間で得られるベクトルについてY成分をゼロとした速度ベクトルをn(nは自然数)倍し、当該速度ベクトルを前記ボールの位置を鉛直に下ろしたときの第一の位置ベクトルを求め、当該第一の位置ベクトルから前記速度ベクトルを減算して得られる第二の位置ベクトルに基づいて前記マーク表示位置を求めるようにしてもよい。
【0014】さらに、この第一の態様において、前記コンピュータに、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さが上昇するに従って前記マークを拡大させ、一方、下降するに従って前記マークを縮小させるようにしてもよい。
【0015】また、この第一の態様において、前記コンピュータに、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さがピークに達したときに前記マークを回転させるようにしてもよい。
【0016】本発明の第二の態様によれば、プレイヤの操作に応答して表示画面上の仮想空間内でキャラクタが移動可能なボールを扱う球技系ビデオゲームをコンピュータの実行により実現する、球技系ビデオゲームのコンピュータプログラムは、プレイヤの操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタの関与に応じて間接的に動作可能なボールを移動させる際に、前記キャラクタの関与に基づいて前記ボールの軌道をフレーム処理単位に演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置をグラウンド面に鉛直に下ろし、前記グラウンド面を基準として前記ボールの高さを演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置を前記グラウンド面に鉛直に下ろしたときのグラウンド位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたマーク表示位置に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させることを特徴とするものである。
【0017】この第二の態様において、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する方向のベクトルと逆方向のベクトルを求めて前記マーク表示位置を演算させるようにしてもよい。
【0018】また、この第二の態様において、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する際のフレーム間で得られるベクトルについてY成分をゼロとした速度ベクトルをn(nは自然数)倍し、当該速度ベクトルを前記ボールの位置を鉛直に下ろしたときの第一の位置ベクトルを求め、当該第一の位置ベクトルから前記速度ベクトルを減算して得られる第二の位置ベクトルに基づいて前記マーク表示位置を求めるようにしてもよい。
【0019】さらに、この第二の態様において、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さが上昇するに従って前記マークを拡大させ、一方、下降するに従って前記マークを縮小させるようにしてもよい。
【0020】また、この第二の態様において、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さがピークに達したときに前記マークを回転させるようにしてもよい。
【0021】本発明の第三の態様によれば、プレイヤの操作に応答して表示画面上の仮想空間内でキャラクタが移動可能なボールを扱う球技系ビデオゲームを実現する球技系ビデオゲーム処理装置は、プレイヤの操作を受付ける入力手段と、球技系ビデオゲームの進行に伴なって画像表示と音声出力とを行う出力手段と、球技系ビデオゲームのプログラムに従って前記入力手段からの入力を受付けながら前記出力手段への出力を制御する制御手段と、を備え、 前記制御手段に、プレイヤの操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタの関与に応じて間接的に動作可能なボールを移動させる際に、前記キャラクタの関与に基づいて前記ボールの軌道をフレーム処理単位に演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置をグラウンド面に鉛直に下ろし、前記グラウンド面を基準として前記ボールの高さを演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置を前記グラウンド面に鉛直に下ろしたときのグラウンド位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたマーク表示位置に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させることを特徴とするものである。
【0022】この第三の態様において、前記制御手段に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する方向のベクトルと逆方向のベクトルを求めて前記マーク表示位置を演算させるようにしてもよい。
【0023】また、第三の態様において、前記制御手段に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する際のフレーム間で得られるベクトルについてY成分をゼロとした速度ベクトルをn(nは自然数)倍し、当該速度ベクトルを前記ボールの位置を鉛直に下ろしたときの第一の位置ベクトルを求め、当該第一の位置ベクトルから前記速度ベクトルを減算して得られる第二の位置ベクトルに基づいて前記マーク表示位置を求めるようにしてもよい。
【0024】さらに、この第三の態様において、前記制御手段に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さが上昇するに従って前記マークを拡大させ、一方、下降するに従って前記マークを縮小させるようにしてもよい。
【0025】また、この第三の態様において、前記制御手段に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さがピークに達したときに前記マークを回転させるようにしてもよい。
【0026】本発明の第四の態様によれば、プレイヤの操作に応答して表示画面上の仮想空間内でキャラクタが移動可能なボールを扱う球技系ビデオゲームをコンピュータの実行により実現する球技系ビデオゲーム処理方法は、プレイヤの操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタの関与に応じて間接的に動作可能なボールを移動させる際に、前記キャラクタの関与に基づいて前記ボールの軌道をフレーム処理単位に演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置をグラウンド面に鉛直に下ろし、前記グラウンド面を基準として前記ボールの高さを演算させ、前記フレーム処理単位に、前記ボールの位置を前記グラウンド面に鉛直に下ろしたときのグラウンド位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算させ、前記グラウンド面において、前記フレーム処理単位に、前記演算されたマーク表示位置に、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させることを特徴とするものである。
【0027】この第四の態様において、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する方向のベクトルと逆方向のベクトルを求めて前記マーク表示位置を演算させるようにしてもよい。
【0028】また、この第四の態様において、前記演算されたグラウンド位置を基準にして前記ボールの軌道とは逆方向に任意の距離だけ戻したマーク表示位置を演算する場合には、前記仮想空間内において、前記ボールが前記軌道に沿って移動する際のフレーム間で得られるベクトルについてY成分をゼロとした速度ベクトルをn(nは自然数)倍し、当該速度ベクトルを前記ボールの位置を鉛直に下ろしたときの第一の位置ベクトルを求め、当該第一の位置ベクトルから前記速度ベクトルを減算して得られる第二の位置ベクトルに基づいて前記マーク表示位置を求めるようにしてもよい。
【0029】さらに、この第四の態様において、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さが上昇するに従って前記マークを拡大させ、一方、下降するに従って前記マークを縮小させるようにしてもよい。
【0030】また、この第四の態様において、前記演算された前記ボールの高さに応じた表示態様でマークを表示させる場合には、前記ボールの高さがピークに達したときに前記マークを回転させるようにしてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1乃至図6に図示した第1実施の形態に基づいて詳述する。以下の説明では、球技系ビデオゲームのうち、野球ゲームを例にあげて説明する。図1は第1実施の形態によるゲーム装置の構成例を示している。図1に示したビデオゲーム装置10は、第1実施の形態による球技系ビデオゲーム処理装置の機能を備えている。また、このビデオゲーム装置10は、第1実施の形態によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを実行する。また、このビデオゲームそ10は、第1実施の形態によるプログラムを実行する。また、このビデオゲーム装置10は、第1実施の形態による球技系ビデオゲーム処理方法の実施に使用される。
【0032】ビデオゲーム装置10は、たとえば、ビデオゲームをプログラムにしたがって処理するためのゲーム機本体11と、ビデオゲームをインタラクティブに操作するためのキーパッド50と、スピーカ付きモニタとしてCRT等を有するテレビジョンセット(以下に、TVセットと称する)100とを備えている。また、このビデオげ装置10は、通信インターフェース部21を備え、通信回線110によりネットワーク111に接続されて他のネットワーク機器とデータ通信を行う。
【0033】キーパッド50は、プレイヤ(以下「ユーザー」という)が操作可能なボタン群(たとえばボタン50a,ボタン50b、ボタン50c、ボタン50d)やジョイスティック50eを有しており、ユーザーのボタン操作やジョイスティック操作による指令をゲーム機本体11に与える。ここで、ボタン群やジョイスティック50eは、後述する野球ゲームの操作において、ピッチャーの投ボール操作、打者のスウィング操作、野手の捕球や送球操作等を操作入力するための機能を有している。
【0034】TVセット100は、ゲーム機本体11から出力されるビデオ信号(映像信号)およびサウンド信号に基づいて、ゲーム内容に応じた映像(画像)表示およびサウンド出力を行う。
【0035】ゲーム機本体11は、内部バス25(バス線)を有している。この内部バス25には、CPU,ROM等のユニットを備えた制御部12,RAM13,および、ハードディスクドライブ(以下に、HDDと称する)14が接続される。
【0036】制御部12は、装置全体の制御を司り、RAM13にプログラムの一部もしくは全部を格納してゲーム処理を実行する。
【0037】RAM13は、プログラム領域13A、画像データ領域13B、ワーク領域13C等を備えている。プログラム領域13Aは、ゲームのプログラムを格納する。具体的には、CD−ROM19には、たとえば図4(図5は図4のサブルーチン)に示したフローチャートに従うゲームプログラム等が記録されている。
【0038】プログラム領域13Aは、CD−ROMドライブ20がCD−ROM19より読み取ったゲームプログラムの一部、もしくは、全部を格納する。画像データ領域13Bは、プログラム実行過程で必要とされる背景やゲームキャラクタ等の画像データを格納する。ワーク領域13Cは、プログラム実行過程で生成される各種データを格納する。
【0039】なお、図4に示したゲームプログラムや画像データは、CD−ROM19以外にHDD14からも供給可能である。この場合、上記ゲームプログラムや画像データをHDD14へハードディスク15に格納しておいてもよい。ハードディスク15には、事前のインストールもしくは通信回線110を介してネットワーク111からダウンロードにより図4に示したフローチャートに従うゲームプログラムや画像データを格納させてもよい。
【0040】また、内部バス25には、入力インターフェース部24、サウンド処理部18,および、グラフィック処理部16が接続されている。キーパッド50は、入力インタフェース部24を介して内部バス25に接続される。また、TVセット100は、サウンド処理部18,グラフィック処理部16をそれぞれ介して内部バス25に接続される。
【0041】グラフィック処理部16は、フレームバッファを有したVRAM17を備えている。このグラフィック処理部16は、プログラム実行に伴う制御部12からの命令によってフレームバッファに格納された画像データに基づいてビデオ信号を生成し、ビデオ信号をTVセット100へ出力する。これにより、TVセット100の表示画面101にフレームバッファに格納された画像データによる画像表示が得られる。
【0042】サウンド処理部18は、制御部12からの命令に応じて音声、BGM(バックグラウンドミュージック)、効果音等のサウンド信号を生成し、そのサウンド信号をTVセット100に出力する。
【0043】さらに、内部バス25には、CD−ROMドライブ20,メモリカードリーダ・ライタ23が接続される。CD−ROMドライブ20は、記録媒体であるCD−ROM19に格納されているゲームプログラム、画像データ、サウンドデータ等を読み取る。メモリカードリーダ・ライタ23は、制御部12の制御にしたがってメモリカード22へのデータ書き込みおよびデータ読み出しを行う。メモリカード22に書き込まれるデータとして、ゲームの途中経過を示すデータ、ゲームの環境設定を示すデータ等がある。
【0044】つぎに第1実施の形態によるボールの状態遷移について説明する。図2は、第1実施の形態における、打者による打撃動作が実行されてから野手に捕球されるまでのボールの動きを概念的に説明する図である。第1実施の形態では、現時点のボールの位置から数フレーム手前のボールの位置を演算して、ボールの影とは容易に識別できるように影よりも大きいマークを表示し、ボールに追随してマークを移動させるようになっている。
【0045】図2において、たとえば、Bは打者、Yは野手、Gは野手Yのグローブをそれぞれ示している。Hは野手Yがボールを捕球することが可能と判断される楕円状態の領域を示し、以下、捕球可能領域という。Lは打撃されたボールの軌道がグラウンド上に画く移動軌跡である。hはその移動軌跡Lから軌道上にあるボールまでの垂直高さを示し、Pは移動するボールの軌道上でグラウンドからの高さhのうちのピーク(最高位置)を示している。
【0046】また、E1、E2,E3,E4、E5,E6はそれぞれボールの軌道上における移動位置の一例を示している。一例であるが、M1,M2,M3,M4、M5,M6はそれぞれボールの現移動位置E1,E2,E3,E4,E5,E6に対応させたマークを示している。このマークM1〜M6の表示位置は、後述するが、実際のボール移動位置より鉛直にグラウンド面に下ろした位置より手前、すなわち、後方(ボールの移動方向に対して)位置に表示させるカーソルである。
【0047】F0,F1,F2,F3,F4,F5,F6は、それぞれフレーム番号を示している。たとえば、フレーム番号F0は、打者Bによりボールが打ったときの場面に相当するフレーム(1フレームは、たとえば60分の1秒)を示している。フレームF1,F2,F3,F4、F5,F6は、それぞれボールの移動位置E1,E2,E3,E4,E5,E6に対応するフレームである。
【0048】図2の例は、打者Bがボールを打ち返した場面(フレームF0)から野手Yによってボールが捕球される場面(フレームF6)までを表している。図2の例では、ボールの位置E1〜E6に対応させてマークM1〜M6が表示されている。
【0049】図2において、ボールの軌道は打者Bのバット位置から位置E1までの実線および位置E1〜E6までの破線で示されている。ボールの移動後方位置は、その都度ごとにおける現時点のボールの位置、移動方法および移動速度から順次演算により求められていく。なお、屋外の野球場においては、風等の天候の影響、ボールの回転による影響等を加味させれば、ボールの移動計算に外乱情報を与えることが可能である。これにより、球場ごとにゲーム進行上の異なる特性をもたせることができ、リアリティーを一層向上させることが可能である。このように、外乱情報の加味具合は、ゲームのリアリティーに対する要求に応じて種々変形可能である。
【0050】また図2において、SH1、SH2,SH3,SH4,SH5,SH6は、それぞれ現移動位置E1,E2,E3,E4、E5,E6に対応しており、グラウンドの移動軌跡L上において、現移動位置にあるボールをグラウンド面に鉛直に下ろした位置(たとえば黒色)を仮想的に示している。すなわち、ボールの仮想位置SH1,SH2,SH3,SH4、SH5,SH6は、たとえば、ボールのそれぞれの現移動位置からグラウンドに対して垂らした垂線と、グラウンド(移動軌跡L)とが交差する座標となる。
【0051】また図2において、マークM1,M2,M3,M4、M5、M6は、それぞれボールの移動後方位置に対応させて移動軌跡L上に順次表示されていく表示要素であるとともに、現移動位置でのボールの移動後方位置、ボールの高さ、ならびに、上昇中または下降中かのボールの移動状況を示す指標である。これらマークM1〜M6は、上記した仮想位置SH1,SH2,SH3,SH4、SH5,SH6に対してボール進行方向で後方に表示される。
【0052】表示要素である各マークM1〜M6は、所定サイズのエリアを有していて、そのエリアの外周にたとえば4個の湾曲した外環部品D1を不連続にリング状に配置し、全体として略楕円状を呈するマークが形成される(以下「リング状マーク」ともいう)。このリング状マークの表示は固定され、その楕円状のエリアは変化することがなく、終始一定したサイズの状態が維持される。そして、外環部品D1で囲まれたエリア内には、4個の花びらD2(以下「花びらマーク」ともいう)がエリアの中心周りに散点して配置される。4個の花びらD2は、ボールの移動後方位置での高さhに応じて配置が変化する。すなわち、ボールの高さhが大きくなる方向においては、花びらD2はエリアの中心から外環部品D1に向かって水面の波紋(リング状)が拡がるように放射状に拡散して、また反対に高さhが小さくなる方向においては拡散した花びらD2が、中心に向かって縮小していくようにそれぞれ可変表示される。
【0053】打者による打撃動作が行われた後、この直接的な打撃動作に起因して動作するボールの軌道に沿って移動するボールが最初にグラウンドに着地するまで、または野手によってボールが捕球されるまでの間、マークが順次表示されていく。マークは、現時点つまり現移動位置から30フレーム手前での移動後方位置において、該移動後方位置からグラウンドに対して下ろした垂線と、グラウンドを表す平面とが交差する部位に表示される。
【0054】図2に示されているように、リング状マークの全体形状は一例として楕円状で表わしたが、これ以外の形態、例えば、円、正方形、長方形、菱形等でもよく、また、上記第1実施の形態では4個の外環部品D1により形成してリング状を呈するように配置したが、連続した1つの完全リング状の形態でもよい。この場合、花びらD2は完全リングのエリア内で拡散・縮小変移するように表示させるようにすることも可能である。また、外環部品D1および花びらD2の個数を4個としたが、特に数はこれに限定されることはなく、また、花びらD2の代わりにその他の形状、たとえば円形、四角、三角、星形等適宜の形状であってもよいことはもちろんである。
【0055】第1実施の形態では、現時点(現移動位置)のボールの高さに応じて花びらD2の拡散・縮小する度合いを変化させている。この場合、ボールがピークPに達したとき、すなわち、ボールの現移動位置がピークPに移動したとき、表示要素である4個の花びらD2は拡散し、各外環部品D1の間に存する隙間を埋めるように入り込むことで、外環状部品D1内で囲まれたエリアのサイズが最大に広くなった状態を呈する。なお、このように、ピークPと現移動位置との関係から花びらD2が拡散する度合いを取り決めしたが、本発明はこれに限定されず、ボールの移動後方位置がピークPに達したときに花びらD2が拡散してエリア内のサイズを最大となるように設定してもよい。
【0056】また、第1実施の形態では、外環部品D1と花びらD2とで形成されるマーク、すなわち表示要素について、ボールが上昇中か下降中かによって色を変化させる処理が施される。すなわち、ボールが上昇中(ピークPの時点を含む)の場合には、第1の色(たとえば青色)でマークが表示され、一方、ボールが下降中の場合には、第2の色(たとえば赤色)でマークが表示される。これにより、ユーザーはマークの色を目視することにより、ボールが現在上昇中か、それとも下降中かを容易に把握することが可能である。なお、表示要素しての外環部品D1および花びらD2を共に同色に表示するように設定したが、外環部品と花びらとを互いに異なる色で表示するように設定することも可能である。
【0057】第1実施の形態では、ボールの現移動位置がピークPを超えると、マークの色を変更するようにしたが、本発明はこれに限定されず、ボールの移動後方位置がピークPに達したときに、マークの色を変更させるようにしてもよい。
【0058】つづいて図2を用いて打者の打撃動作から時系列にボールの表示遷移を説明する。打者Bがボールを打ち返すと、打撃時のボールの打力、打球方向などからボールの軌道が判断される。打球がフライとして移動する場合には、図2に示されているように、ボールの軌道はたとえば現移動位置E1,E2,E3,E4、E5,E6というように遷移する放物線を画く。
【0059】ユーザー(プレイヤ)によるキーパッド50の操作によって打者Bがボールを打つ打撃動作が行われると(たとえばフレームF0:図2参照)、ボールの移動方向、移動速度等が決定される。仮想空間内でボールが移動し、フレームF1の段階では現移動位置E1にボールが表示される。
【0060】フレームF1の段階でのボールの移動方向、移動速度等により、フレームF1の段階での移動するボールの移動後方位置が演算される。グラウンドには現移動位置E1に対応させてボールの仮想位置SH1が表示されると共に、移動後方位置に対応させてマークM1が表示される。図2の例では、ボールは現移動位置E1を通過する時点で上昇中であるため、マークM1が青色で表示される。
【0061】次に、フレームF2の段階では現移動位置E2にボールが表示される。フレームF2の段階でのボールの移動方向、移動速度などにより、フレームF2でのボールの移動後方位置が演算される。
【0062】グラウンドには現移動位置E2に対応させてボールの仮想位置SH2が表示されるとともに、移動後方位置に対応させてマークM2が表示される。ボールは現移動位置E2を通過する時点で上昇中であるため、マークM2が青色で表示される。ここで、現移動位置E1に対して現移動位置E2の方がボールの上昇に伴って高い位置になるので、マークM2の花びらD2は拡散はマークM1の花びらD2よりも大きく広がって表示される。
【0063】同様に、次のフレームF3の段階に遷移すると、現移動位置E3が表示され、フレームF3でのボールの移動後方位置が演算される。すると、グラウンドには現移動位置E3に対応するマークM3が青色で表示される。このとき、花びらマークD2は、リング状マークD1に合致するように拡散する。すなわち、マークM2の花びらよりもさらに拡散し、リング状マークD1の間の隙間に入り込み、リング状マークD1で囲まれたエリア内には花びらD2が存在しなくなるようになり、結果としてエリアの面積がマークM2よりも大きく広がる。
【0064】つづいて、フレームF4では現移動位置E4にボールが表示される。フレームF4の段階でのボールの移動方向、移動速度により、ボールの移動後方位置が演算される。グラウンドには現移動位置E4に対応させてボールの仮想位置SH4が表示されるとともに、移動後方位置に対応させてマークM4が表示される。
【0065】現移動位置E4は、ボールの軌道上においてピークPを通過した位置になる。ピークP以降はボールが下降に入るので、マークM4が青色から赤色に変更されて表示される。ここで、現移動位置E3に対して現移動位置E4の方が高い場合でも、現移動位置E3の移動後方位置がピークで現移動位置E4の移動後方位置がそのピークよりも低くなる。このため、マークM4の花びらD2はマークM3よりもエリアの中心に向かって縮小するように変移し、エリアのサイズが花びらD2で少し占領されて小さくなるように表示される。
【0066】なお、外乱情報を加味してボールの上昇、下降を判断する場合には、たとえば突風などの影響により再度ボールが上昇過程を踏む場合がある。このような場合には、上述の如く、ボールの上昇として処理が実施される。
【0067】同様にして、フレームF5の段階に遷移すると、ボールは現移動位置E5に表示され、フレームF5でのボールの移動後方位置が演算される。すると、グラウンドには現移動位置E5に対応するマークM5が赤色で表示される。このとき、マークM5の花びらD2は、マークM4の花びらよりもさらにマークM5の中心に縮小して集まるようになる。
【0068】つぎに、フレームF6では現移動位置E6にボールが表示される。現移動位置E6では、今までの現移動位置E1〜E5とは異なり、この段階で野手Yが捕球可能領域に到達する場面となる。ここで、フレームF6でのボールの移動方向、移動速度などにより、ボールの移動後方位置が演算される。グラウンドには現移動位置E6に対応させてボールの仮想位置SH6が決まり、ボールの移動後方位置に対応させてマークM6が表示される。
【0069】図2の例では、フレームF6から明らかなように仮想位置SH6上に野手Yが位置しているので、仮想位置SH6は現移動位置E6でのボールの捕球可能領域すでに入ったと判断される。実際には、現移動位置E6およりも手前でも捕球できるように捕球可能領域が広めに設定される。第1実施の形態ではこの判断に応じてマークの移動およびエリア内の花びらD2の動きが固定される。そして、マークM6が表示されている状態が続く中、ボールが捕球された段階でマークM6の表示が消滅される。
【0070】つぎに、図2に示した概略説明が表示画面においてどのように状態遷移するのか、図3を用いて説明する。図3(A)、(B)、(C)、(D)および(E)は、第1実施の形態によるマークの表示遷移例を説明する図である。図3(A)〜(E)において、図2で使用された符号と同様の機能を示すものは同様の番号を付し、その説明を省略する。図3(A)〜(E)において、BAはボールを示し、Dはボールの移動する方向(以下に、移動方向という)を示す。なお、移動方向Dは実際に画面に表示されないものとする。SH0はフレームF0(図2参照)でのボールBAの仮想位置を示し、Kは野球場のフェンスを示す。
【0071】投手が投げたボールBAを打者Bが打つと、打者Bの打撃動作は、ユーザーによるキーパッド50の操作入力により実行される。このとき、打球は外野へ飛行しているものとする。
【0072】図3(A)には、図2におけるフレームF1に対応する場面が示されている。表示画面101には、野手Y、表示画面101から外れたボールBAの仮想位置SH1,そして、ボールBAの仮想位置SH1よりもボール移動方向で手前に位置するマークM1が表示される。打者Bが打ったボールBAが矢印D(実際には、この矢印Dは表示画面101には表示されない)の方向に移動するので、矢印D方向で仮想位置SH1の後方にマークM1が配置される。ここで、マークM1は青色で表示される。
【0073】図3(B)の場面でも、ユーザーは表示画面101上でボールBAを直接視認することができない状態が示されている。ところが、マークM1が青色であることから、ユーザーはボールBAが上昇中かつ矢印D方向に移動していることを容易に把握できる。ユーザーはマークM1の花びらの拡散度合いおよび色からボールの軌道を視認し、キーパッド50の操作を通じてボールBAの移動方向に野手Yの移動を追従させる。
【0074】同図(B)は、フレームF3に対応する図である。ボールBAを野手Yが追いかけている状態が表示される。ボールBAは表示画面101上に表示されておらず、ボールの仮想位置SH3、および青色でマークM3が表示されている。ユーザーはボールBAを直接視認することはできないが、マークM3が青色であることから、ユーザーはこの段階でボールBAが上昇中であることを容易に把握できる。
【0075】また、同図(A)のマークM1に比べてマークM3の花びらの拡散がかなり進行しており、ボールがさらに高い位置に達していることが示される。ユーザーはたとえばジョイスティック50eを操作して、ボールBAが移動する矢印Dの方向に野手Yを移動させることになる。
【0076】同図(C)は、図2におけるフレームF4に対応する図である。ボールBAは表示画面101上に表示されておらず、ボールの仮想位置SH4、及び赤色でマークM4が表示されている。ユーザーはボールBAを直接視認することはできないが、マークM4が青色から赤色に切り替わったことから、ユーザーはボールBAが下降中であることを容易に把握できる。また、同図(B)のマークM3に比べてマークM4の花びらD2が再びエリアの中心に集まるように縮小し出す。ボールが下降し始めたことに伴って矢印Dの方向に移動するボールBAに対して、ユーザーはジョイスティック50eを操作して捕球体勢の操作に入る。
【0077】同図(D)は、図2におけるフレームF6に対応する図である。ボールBAを野手Yが野球場のフェンスK付近まで追いかけている状態が表示されている。また、野手Yが捕球動作を開始した状態が表示されている。表示画面101上には、ボールの仮想位置SH6、及び赤色のマークM6だけではなくボールBAも同時に表示されている。同図(D)では、野手Yの手前にマークM6が表示され、まさにボールBAを捕球する直前の状況であることが確認できる。マークM6が野手Yの手前に移動していたところでプレイヤはボールBAを捕球する操作に入る。野手Yの手前にボールBAのマークM6が移動してくるようにプレイヤが図3のように上手に野手Yを移動させると、マークM6の移動が停止し地面に固定表示される。すなわち、固定表示されたマークM6により、ユーザーは野手Yが捕球可能領域に入ったことを容易に把握することができる。このように、マークの動き、表示態様(はなびらD2の表示変化など)から野手Yをマークの手前にうまく回り込ませる操作をするだけで、マークが野手Yの手前に来たところでボールBAを正確にキャッチすることが可能となる。
【0078】同図(E)は、図2におけるフレームF6に対応する図である。野手YがボールBAをグローブGで捕球した状態が表示されている。野手YによってボールBAが捕球されると、マークM6が画面上から消去される。
【0079】次に第1実施の形態の動作について説明する。なお、以下の処理は、ゲーム機本体11の制御部12がプログラムを実行することにより行われる。図4は第1実施の形態による動作の一例を説明するフローチャートである。なお、このフローチャートに示す動作の実行中に、ユーザー(プレイヤ)によるキーパッド50のジョイスティック等の操作に応答して直接的に動作可能なキャラクタ(打者や野手)の関与によって、間接的に動作可能なボールの捕球候補となる野手を操作可能であるが、以下の説明では打者がボールを打った後、マークの処理を中心に説明する。
【0080】打者がボールを打ち返した後、まずマークをボールの軌道に追随させて表示する処理が開始される。このために、ボールの移動方向、移動角度、初速度を決定するヒット処理が実行される(ステップS1)。なお、ボールの移動方向、移動角度、初速度は打撃動作のタイミングなどにより決定される。
【0081】つづいて、ボールが野手によって捕球されたか、それとも地面に着地したのか判断される(ステップS2)。ボールが野手によって捕球されていない状態、かつ、ボールが地面に着地していないと判断された場合には(ステップS2;NOルート)、図2で示したように、ボールの移動位置に追随してマークを表示させる処理が開始される。また、現時点でのフレームを基点にしてn(nは自然数)フレーム後のボールの位置が演算され、野手がボールをキャッチできるか否かの演算が行われる(ステップS3)。
【0082】つづくステップS4において、マーク表示位置が演算される。ステップS4の詳細は、図5に示す。また、図6に、マーク表示のための中心位置を求めるための説明図を示す。なお、図6には、ベクトルを矢印で示す。ステップS41では、現在のボールが1フレーム後に移動するときの速度ベクトルV1が算出される。ステップS42で、ベクトルV1のY成分をゼロとした速度ベクトルV2を求める。ステップS43において、ベクトルV2の値をn(nは自然数)倍、例えば5倍にし、それをベクトルV3とする。次に、ステップS44では、現在のボール位置からXZ平面に鉛直に垂線を下ろし、現在のボール位置のXZ平面における第一の位置ベクトルとしてP1を求める。ステップS45で、第一の位置ベクトルP1から速度ベクトルV3を減算して第2の位置ベクトルP2を求める。こうして演算により求めた位置ベクトルP2により、マークの中心位置P2(p2x、0,p2z)が決定される(ステップS46)。以下、このようにして求められた中心位置P2にマークが表示される。なお、現実味を醸し出すのであれば、さらに野球場の風等の天候の影響等を加味させてもよい。
【0083】つぎに、ボールの現在位置に基づき、ボールの軌道上においてボールが上昇中か否かの判断が上昇判断手段により判断される(ステップS5)。すなわち、現時点でのボールの高さに比べて数フレーム(1フレームまたは2以上のフレーム)手前におけるボールの高さ(図2参照)の方が高い場合には、ボールが上昇中であると判断される。一方、現時点でのボールの高さに比べて数フレーム手前におけるボールの高さ(図2参照)の方が低い場合には、ボールが下降中であると判断される。
【0084】したがって、ボールが上昇中であると判断された場合には(ステップS5;YESルート)、リング状マーク内の4個の花びらD2は外方に向かって拡散していき、かつ青色でマーク全体が表示される(ステップS6)。一方、ボールが下降中であると判断された場合には(ステップS5;NOルート)、花びらマークD2が現時点での拡散度合いよりも縮小して中心に集合していくように変移されるとともに、赤色でマークが表示される(ステップS7)。
【0085】花びらマークD2が拡散・縮小する度合いは、ボールの地面からの高さ(図2の高さhを参照)に比例して変化する。ボールが上昇中であれば、それに応じて花びらマークD2の散らばり具合は徐々に大きく表示される。また、ボールが下降中であれば、ボールの高さが下降するにしたがって花びらマークのサイズは徐々に小さく表示される。なお、この間、終始してリング状マークD1はその楕円状エリアを画定するように、たとえば固定されたまま表示される。
【0086】つづいて野手が捕球可能な範囲に入ったか否かの判断が下される(ステップS8)。具体的には、捕球候補である野手に対応付けられた捕球可能領域に現時点のボールがたとえば30フレーム手前に達するか否かの判断が下される。すなわち、図2に示したように、捕球可能領域と現在のボールとの位置関係から捕球可能可否を判断するので、捕球可能領域に野手Yが位置するときだけでなく、野手YがマークM6の近傍に位置する場合に捕球可能と判断するようにしてもよい。マークと野手の捕球可能領域の大小関係は種々変更可能である。
【0087】野手が現時点でのボールに対して捕球可能な範囲に入ったと判定された場合(ステップS8;YESルート)、野手の操作がユーザーの操作からコンピュータの制御下に移行して野手はオートで捕球体勢に入り、ボールの捕球位置にリング状マークD1と花びらマークD2とは拡散・縮小および色の変化をすることなく固定表示される(ステップS9)。そして、処理はステップS10に移行する。
【0088】そして、野手によりボールが捕球されたか否かの判断が下される(ステップS10)。そして、野手にボールが捕球されたと判断された場合には(ステップS10;YESルート)、現在表示中のマークが表示画面から消去され(ステップS11)、マーク表示処理が終了する。なお、マークの固定表示の後、ボールが野手により捕球されるまでの間は(ステップS10;NOルート)、ステップS9によるマークの固定表示が保持される。なお、ボールが捕球されたかどうかの判断は、画面上での捕球時とは異なり、内部処理としてボールの軌道と野手の軌道とから数フレーム先の演算により得られるものである。したがって、ステップS10では、画面上でボールが捕球されるときのフレームが事前に求められ、そのフレームに達したときにボールが捕球されたものとしてステップS11に処理を進めるものである。
【0089】また、ステップS8において、野手が現時点でのボールの位置に対して捕球可能な範囲に入っていないと判断された場合には(ステップS8;NOルート)、処理はステップS2に戻り、ボールが捕球されたか、それともボールが着地したかの判断が行われる。ボールの着地については、ホームラン、ヒット等の状態で判断される。以降、前述したステップS2以降の処理が実行される。
【0090】ライナー、フライ等でボールを野手が捕球したと判断されたり、あるいは、ファウル、ホームラン、ヒット等によりボールの着地が判断された場合には(ステップS2;YESルート)、処理はステップS11にジャンプしてマークの表示を消去させる。このようにして、マーク表示処理が終了する。
【0091】以上説明したように、第1実施の形態によれば、野球ゲームにおいて、打者の打ち返したボールの軌道を演算させ、その演算された軌道上を移動するボールの移動位置に追随させるとき、時間軸上で現移動位置よりも手前に位置する移動後方位置を演算して、その演算結果に基づいて所定サイズのエリア内で水面に画かれる波紋のごとく表示要素を拡散・縮小変化させ、それをグラウンド上にマーキングさせる。これにより、ユーザーは刻々と変化するボールについて軌道上で少し手前の位置を事前に知ることができる。この場合、上記した従来装置のようにユーザーに対していきなり落下地点を画面に表示しないことから、野手をボールの移動に追随させる操作面での醍醐味を残すことになる。これに加えて、軌道上で、少し手前の移動位置を花びらマークで拡散・縮小して示すため、移動後方位置を視認しやすく、それだけ野手の操作に余裕を与えることが可能となる。
【0092】また、第1実施の形態では、ボールが上昇中か、それとも下降中かを花びらマークの波紋状の変化で表すようにしている。このため、花びらマークが拡大方向に変化すればボールが上昇中であり、縮小方向にすぼまればボールは下降中であることを容易に視認することが可能である。さらに、ボールが上昇中か、それとも下降中かをマークの色で識別できるようにしている。このため、花びらマークが拡散方向に変化し、かつ第一色(たとえば青色)であればボールが上昇中であり、反対に縮小方向に変化し、かつ第二色(たとえば赤色)であればボールが下降中であることを色の情報を加味することでさらに視認性を向上させることができる。
【0093】とくに、移動するボールの位置に追随するようにグラウンド面にマークを表示させ、そのマークを実際のボール位置よりも手前に表示させるようにしたので、選手にマークが重なる表示態様を避けることができ、ボールをキャッチする間際のタイミングで視覚から入る画像情報をスムーズに操作へ伝達させることが可能である。このように、視覚的な支援と操作性とのバランスでプレイヤは容易にボールをキャッチさせることが可能となる。すなわち、マークの案内にしたがってプレイヤが容易にボールをキャッチできるようにマークの表示位置から操作性の向上を実現することが可能である。
【0094】このように、コンピュータの操作支援(マーク表示)とユーザー自身の技量とを加味した操作結果が得られる。その結果、球技系ビデオゲームにおいて、ユーザー自身が競技に参加しているという臨場感を醸し出すことができるので、興趣性を一層向上させることができる。
【0095】次に、図7に示される本発明の第2実施の形態を説明する。第2実施の形態が第1実施の形態と相違する点は、表示要素の構成と、その差異に起因する各表示要素の表示動作のみであり、ビデオゲーム装置、ボールの状態遷移やボールの表示遷移等の構成については両者共通する。図7では、第1実施の形態と共通する構成については、図2に用いたと同一符号を付すこととして、その詳細な説明を割愛することとし、相違する点のみを説明する。
【0096】すなわち、第1実施の形態では、表示要素を、外環部品リング状マークD1と花びらD2とで形成し、所定サイズのエリアを画定するため、周囲にリング状マークD1を固定して表示させ、ボールの上昇時にはそのリング状マークに向かって花びらマークD2をエリア中心から放射状に移動表示させる構成としたが、第2実施の形態においては、ボールがフレームF5に遷移するまでは、第1実施の形態におけるようなリングマークD1を有しないで花びらマークだけを移動表示させる点、フレームF3の段階でボールがピークに到達したときに拡散した花びらマークD2を全体的に90度だけ回転して表示させる点、20フレーム手前のフレームF60に到達して初めてリングマークを表示し、それを中心から同心円状に例えば3回繰り返して拡張(拡散)して表示させる点等が異なる。
【0097】図7において、第2実施の形態における表示要素の動作を説明する。打者Bが、(1)ボールを打撃した後、ボールがピークに達するまでの間:現移動位置E1〜E6対応の移動後方位置を通じて表示要素N1〜N6には、マークM1〜M6と異なり固定のリング状マークは表示されない。かかる前提の下で、4個の花びらマークでなる表示要素は、現移動位置E1、E2対応の移動後方位置へ移動するとき、上記第1実施の形態と同様の表示態様、すなわち表示要素は所定サイズの楕円状のエリア内で拡散するように表示させる。また花びらマークの色は、例えばオレンジ色に設定される。
【0098】(2)ボールがピークに達したとき:ボールがピークに到達すると同時に表示要素は拡散してエリアの最外周に達する。このとき、図7に矢印で示したように4個の花びらマークは右回り(あるいは左周り)に例えば90度だけ回転して表示させる。表示要素の色は、オレンジ色のままである。
【0099】(3)ボールがピークを過ぎ、下降して野手YがボールをキャッチするフレームF6から20フレーム手前までの間:各花びらマークは、第1実施の形態と同様に現移動位置E4、E5の各移動後方位置へ移動する楕円状のエリア内で縮小するように表示させる。また、表示要素の色は、ピークで表示要素が90度回転した後は、黄色に変化させる。
【0100】(4)20フレーム手前からボールをキャッチするフレームF6まで:フレームF6に達すると、花びらマークにリング状マークD3の表示要素が加わり、リング状マークD3がエリアの中心部分から同心円状に例えば3回拡張するように表示させる。この拡張するリング状マークD3は、例えば第1実施の形態の外環部品リング状マークD1の存する位置まで拡張した後で消去される。表示要素の色は、白色である。
【0101】以上第1、第2の両実施の形態を具体的に説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に限られるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0102】例えば、上記両実施の形態では、ボールの軌道上が弧を画く場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、野球場の天候が悪く風が強いときであれば、ボールが風の影響で上昇、下降を繰り返してユーザーがボールの軌道を演算することが困難な場合が考えられる。このような場合には、毎フレームごとに手前のフレームのボールの位置を演算により計算するので、従来に比べてよりリアルなボールの軌跡を演出することができる。このようなリアルなボールの軌跡に対し、ユーザーはマークを通じてボールの軌道を手前で演算して野手を的確に捕球位置に移動させなければならないというゲームの趣向性を体感することができる。
【0103】また、両実施の形態では、球技系ビデオゲームとして野球ゲームを一例として挙げていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲーム上のプレイヤがボールを捕球する球技であれば、サッカー、バスケットボール、アメリカンフットボール、テニス、アイスホッケー等への適用も可能である。野球以外の他の球技系ビデオゲームにおいても、同様の効果を得ることが可能である。
【0104】さて、本発明は、ゲーム専用機、アーケード機、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話機等のいずれにも適用することが可能である。
【0105】また、上述した実施の形態では、本発明の一実施の形態を実現するためのプログラムをCD−ROM、ハードディスクに記録させていたが、本発明はこれに限定されるものでなく、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録させてもよい。また、ハードディスクに上記プログラムをダウンロードさせる場合には、ネットワーク111(図1参照)を商用ネットワーク、インターネット、イントラネット、エクストラネット等を利用してもよい。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、移動するボールの位置に追随するようにグラウンド面にマークを表示させ、そのマークを実際のボール位置よりも手前に表示させるようにしたので、マークの案内にしたがってプレイヤが容易にボールをキャッチできるようにマークの表示の仕方から操作性の向上を実現することが可能な、球技系ビデオゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびプログラム、ならびに、球技系ビデオゲーム処理装置およびその方法を提供できる効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】592044813
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
【住所又は居所】東京都渋谷区代々木4丁目31番8号
【出願日】 平成14年3月14日(2002.3.14)
【代理人】 【識別番号】100103757
【弁理士】
【氏名又は名称】秋田 修 (外1名)
【公開番号】 特開2003−305279(P2003−305279A)
【公開日】 平成15年10月28日(2003.10.28)
【出願番号】 特願2002−71107(P2002−71107)