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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】江羅 佳弘
【住所又は居所】群馬県桐生市広沢町2丁目3014番地の8 株式会社平和内

【要約】 【課題】遊技意欲を向上させ、関心を強く惹き付ける遊技機とする。

【解決手段】識別情報を画面に変動表示可能な表示装置14と、変動表示の開始契機となる入賞口と、該入賞口への入球によって変動表示を開始させる始動権利を上限値まで計数記憶するとともに、変動表示を開始させる毎に計数値が減算される始動権利数記憶手段とを備え、確定表示される表示結果が所定の確率に基づいて予め定められた特定表示結果になった場合に、有利な遊技状態を実行しうる遊技機において、始動権利数記憶手段を、遊技状態によって第1の上限値、もしくは第2の上限値まで計数記憶可能に構成し、始動権利数記憶手段が、第2の上限値まで計数記憶可能な状態にある場合には、前記画面を複数に分割して、複数の分割された画面にて、複数の始動権利に基づく識別情報の表示を実行するように表示装置14を制御する表示制御手段を備えるものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 識別情報を画面に変動表示可能な表示装置と、前記識別情報の変動表示を開始させる契機となる入賞口と、該入賞口へ遊技球の入球によって前記識別情報の変動表示を開始させる始動権利を所定の上限値まで計数記憶するとともに、前記識別情報の変動表示を開始させる毎に計数値が減算される始動権利数記憶手段とを備え、前記表示装置に確定表示される表示結果が所定の確率に基づいて予め定められた特定表示結果になった場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を実行しうる遊技機において、前記始動権利数記憶手段を、遊技状態によって第1の上限値、もしくは該第1の上限値を超過する第2の上限値まで計数記憶可能に構成し、前記始動権利数記憶手段が、前記第2の上限値まで計数記憶可能な状態にある場合には、前記始動権利に基づく識別情報の変動表示を、前記画面を複数に分割して、前記複数の分割された画面にて、複数の始動権利に基づく識別情報の表示を実行するように前記表示装置を制御するような表示制御手段を備えるものとしたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】 前記始動権利数記憶手段に計数記憶された始動権利数に応じて、前記表示装置の分割画面数を異ならせるような分割画面制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】 前記表示制御手段を、前記画面が分割されて、前記始動権利に基づく識別情報の変動表示が実行されている場合において、確定表示される表示結果が、所定の確率に基づいて予め定められた特定表示結果になる可能性の高い変動表示を行う画面を拡大表示させるような機能を備えるものとしたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項4】 少なくとも、前記遊技者にとって有利な遊技状態の実行期間中においては、前記始動権利数記憶手段を前記第2の上限値まで計数記憶可能なものとしたことを特徴とする請求項1〜3項のいずれかに記載の遊技機。
【請求項5】 前記表示制御手段は、前記表示装置に確定表示される表示結果の内容を示す情報を、遊技機外部へ出力し得る情報出力手段を備えるものとしたことを特徴とする請求項1〜4項のいずれかに記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。詳しくは、識別情報を変動表示可能な表示装置と、遊技球の入球によって識別情報の変動表示を開始させる契機となる入賞口と、少なくとも識別情報を変動表示期間中に前記識別情報の変動表示を開始させる始動権利を所定の上限値まで計数記憶するとともに、前記識別情報の変動表示を開始させる毎に計数値が減算される始動権利数記憶手段とを備え、前記表示装置に確定表示される表示結果が所定の確率に基づいて予め定められた特定表示結果になった場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を実行しうる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、パチンコ機のような遊技機において、遊技盤の中央部に配置された複数列(例えば3列)の図柄から構成される識別情報を変動表示可能な表示装置を備えているものがある。そして所定の確率に基づいて、表示装置に表示された各識別情報が、特賞図柄とし、予め定められた表示態様(例えば「1、1、1」)が成立した場合に、特賞状態を生起させ、遊技者に所定の遊技価値を付与するようにしている。
【0003】このような遊技機において、所定の入賞口に遊技球が入賞することを契機に、識別情報の変動表示を行わずに、停止結果のみを表示するように構成された遊技機が、特開2000―70474号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の従来技術によれば、始動権利数記憶装置における上限の記憶数が固定されているため、遊技内容が画一化してしまうとともに、記憶値が上限となった場合には、遊技者は、ただ識別情報の変動を消化するのを見守るだけになってしまい、遊技球の流下状態を十分に楽しむことができなかった。また、識別情報の変動表示を行わずに、時間が短縮することによって、遊技の消化時間が早まることになるが、それだけに、所定の入賞口に遊技球が入賞しないと、識別情報の変動態様を楽しめず、表示に対する関心があっけないものとなり、遊技意欲が減退することに繋がっていた。
【0005】本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、その目的は、遊技者の遊技意欲を向上させて、遊技者の関心を強く惹き付けるようにした、魅力ある遊技機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)識別情報を画面に変動表示可能な表示装置と、前記識別情報の変動表示を開始させる契機となる入賞口と、該入賞口へ遊技球の入球によって前記識別情報の変動表示を開始させる始動権利を所定の上限値まで計数記憶するとともに、前記識別情報の変動表示を開始させる毎に計数値が減算される始動権利数記憶手段とを備え、前記表示装置に確定表示される表示結果が所定の確率に基づいて予め定められた特定表示結果になった場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を実行しうる遊技機において、前記始動権利数記憶手段を、遊技状態によって第1の上限値、もしくは該第1の上限値を超過する第2の上限値まで計数記憶可能に構成し、前記始動権利数記憶手段が、前記第2の上限値まで計数記憶可能な状態にある場合には、前記始動権利に基づく識別情報の変動表示を、前記画面を複数に分割して、前記複数の分割された画面にて、複数の始動権利に基づく識別情報の表示を実行するように前記表示装置を制御するような表示制御手段を備えるものとする。
【0007】(2)上記(1)項において、前記始動権利数記憶手段に計数記憶された始動権利数に応じて、前記表示装置の分割画面数を異ならせるような分割画面制御手段を備える。
【0008】(3)上記(1)項において、前記表示制御手段を、前記画面が分割されて、前記始動権利に基づく識別情報の変動表示が実行されている場合において、確定表示される表示結果が、所定の確率に基づいて予め定められた特定表示結果になる可能性の高い変動表示を行う画面を拡大表示させるような機能を備える。
【0009】(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、少なくとも、前記遊技者にとって有利な遊技状態の実行期間中においては、前記始動権利数記憶手段を前記第2の上限値まで計数記憶可能なものとする。
【0010】(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、前記表示制御手段は、前記表示装置に確定表示される表示結果の内容を示す情報を、遊技機外部へ出力し得る情報出力手段を備える。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態における遊技機の一部分を構成する遊技盤(10)の正面図である。
【0012】遊技盤(10)は、外側ガイドレール(11)と内側ガイドレール(12)とによって包囲された円形状の遊技領域(13)を備え、遊技者の操作により、図外の発射装置から発射された遊技球が、遊技領域(13)を転動することにより、後述の遊技が行われる。
【0013】なお、遊技領域(13)には、遊技釘が多数配置され、遊技球は、当接することにより、転動することになるが、前記遊技釘は、図面簡素化のため省略してある。
【0014】遊技領域(13)の中央部には、特別図柄表示装置(14)が配置されている。特別図柄表示装置(14)は、「0」〜「9」の数字で構成される10種類の左、中、右3列の特別図柄(識別情報)等を表示可能に構成されている。
【0015】所定の確率に基づいて、特別図柄表示装置(14)に確定表示された各特別図柄が、予め定められた特定表示結果として、例えば「4、4、4」のように同一の数字が表示された場合に、特賞状態を生起させ、後述の変動入賞装置(18)を、遊技者にとって有利な状態に変動させ、遊技者に所定の遊技価値を付与するようにしてある。
【0016】また、特別図柄表示装置(14)に確定表示された各特別図柄が、「7、7、7」のように奇数で表示された場合には、さらに特賞状態が生起される確率を、特賞状態が所定回数(例えば1回)生起するまで向上させるようにしてある。この確率向上期間中に、特別図柄表示装置(14)に確定表示された各特別図柄が、再び「7、7、7」のように奇数で表示された場合には、さらに確率向上期間は延長される。
【0017】特別図柄表示装置(14)は、画面を複数に分割可能に構成され、上述した所定の確率に基づいて行われる特別図柄の変動を、複数纏めて実行することも可能である。
【0018】特別図柄表示装置(14)の下方には、入賞口として特別図柄始動口(15)が配置され、また特別図柄始動口(15)の両側方には、普通図柄作動ゲート(16)が配置されている。
【0019】遊技球が特別図柄始動口(15)に入球すると、所定の確率に基づいて、特賞状態を生起するか否かが判定され、その判定の結果をもって、特別図柄表示装置(14)の特別図柄を始動、すなわち変動を開始させ、その後に所定の図柄を確定表示させる。ここで、入球とは、入賞するタイプだけではなく、通過するタイプも含む。また、所定の確率とは、通常確率モード(例えば当選確率350分の1)、及び特定表示結果となる確率が、前記通常確率モードより高い特別確率モード(例えば当選確率50分の1)の2種類設定可能に構成される。
【0020】特別図柄始動口(15)に入球すると、第1の上限値として最大4回の入賞まで、特別図柄を始動させる権利が確保可能に構成されている。この始動権利数に従って、特別図柄表示装置(14)の左側に配置される始動権利数表示装置(1a)(1b)(1c)(1d)が点灯する。さらに、所定条件が成立した特定遊技状態期間中は、第2の上限値として最大50回の入賞まで、特別図柄を始動させる権利が確保可能に構成されている。この始動権利数は、特別図柄表示装置(14)におけるLCDディプレイ(370)の特別図柄の表示領域外に表示される。
【0021】また、遊技球が普通図柄作動ゲート(16)を通過すると、所定の確率に基づいて、準特賞状態を生起するか否かが判定され、その判定の結果をもって、特別図柄表示装置(14)の上方に配置された普通図柄表示装置(17)を変動させ、その後に所定の図柄を確定表示させるようにしてある。
【0022】普通図柄表示装置(17)は、それぞれLEDで構成され、普通図柄表示領域(17a)(17b)が交互に点灯を繰返す表示を行う。所定の確率に基づいて、交互に点灯表示を繰返す普通図柄が、予め定められた表示態様として普通図柄表示領域(17a)が点灯表示された場合に、準特賞状態を生起させ、特別図柄始動口(15)の左右の可動片(15a)(15b)を所定時間開放し、遊技球が特別図柄始動口(15)に入賞しやすくなる。図1では、可動片(15a)(15b)が開放した状態を示してある。
【0023】このように、特別図柄始動口(15)は、可動片(15a)(15b)を開閉することによって、入賞開口が拡大する第1状態と入賞開口が縮小する第2状態とに変化可能に構成されている。この第1状態となる時間は、通常時間モード(例えば0.5秒)と通常時間よりも延長させる開放時間延長モード(例えば2秒)との2通りがある。この開放時間延長モードは、前述の特別確率モード期間中に設定される。また、普通図柄表示装置(17)の図柄変動時間は、通常時の比較的長いパターン(例えば30秒)と、特定時の短いパターン(例えば5秒)との2通りがある。
【0024】遊技領域(13)の下方には、変動入賞装置(18)が配置されている。変動入賞装置(18)は、特賞状態期間中に広幅の扉が前面側に開放され、遊技球が入賞可能な状態となる大入賞口(19)を備えている。
【0025】大入賞口(19)の扉が開放されている状態や、開閉を繰り返している状態で、遊技球が入賞可能な状態を、遊技者にとって有利な状態という。この第1状態以外の状態、すなわち、大入賞口(19)の扉が閉鎖されていて、遊技球が入賞不可能な状態を、遊技者にとって不利な状態という。
【0026】その他、遊技領域(13)には、遊技釘とともに遊技球の転動方向を変化させるランプ付き風車(20)、遊技球を遊技盤(10)の裏面に送るアウト口(21)、及びランプ表示装置(22)等が配置されている。
【0027】以上、遊技盤(10)に配置された各装置について説明したが、これら各装置のうち主要なものは、マイクロコンピュータによって制御されており、これについて、制御ブロック図を参照しつつ説明する。
【0028】図2は、遊技盤(10)に配置された各装置に係わる遊技制御ブロック図である。なお、図外の遊技機本体、すなわち、発射装置や賞球排出装置を制御する制御系統や電源回路等は、ここでは省略する。
【0029】主制御部(200)は、制御プログラムおよびデータを記憶しているROM(201)と、CPUのワークエリアとして機能するRAM(202)とともに一体型のワンチップCPUとして構成され、ROM(201)に記憶された制御プログラムにより、一連の制御処理を実行する制御手段が構成されている。
【0030】RAM(202)のカウンタ領域(202a)には、特別図柄の変動表示を開始させる始動権利を第1の上限値(例えば4個)まで計数記憶するとともに、変動表示を開始させる毎に計数値が減算される第1の始動権利計数カウンタ(始動権利数記憶手段)、及び特別図柄の変動表示を開始させる始動権利を第2の上限値(例えば50個)まで計数記憶するとともに、変動表示を開始させる毎に計数値が減算される第2の始動権利計数カウンタ(始動権利数記憶手段)が形成されている。なお、第2の上限値は、第1の上限値よりも超過する値であれば、その数値は限定されない。
【0031】また、主制御部(200)には、入力ポート(210)を介して、特別図柄始動口(15)の内部に配置され、遊技球の通過を検出する特別図柄始動スイッチ(150)、普通図柄作動ゲート(16)の内部に配置され、遊技球の通過を検出する普通図柄作動スイッチ(160)、変動入賞装置(18)における大入賞口(19)の内部に配置され、大入賞口(19)に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ(190)、同じく変動入賞装置(18)における大入賞口(19)の内部に配置され、特定の領域を通過した遊技球のみを検出する特定領域スイッチ(195)が接続され、各検出信号を入力可能となっている。
【0032】さらに、主制御部(200)には、出力ポート(220)を介して、特別図柄表示装置(14)、変動入賞装置(18)における大入賞口(19)の広幅な扉を開放制御するための大入賞口作動ソレノイド(180)、特別図柄始動口(15)の可動片(15a)(15b)を開放制御するための普通電動役物作動ソレノイド(150)、普通図柄表示装置(17)やランプ付き風車(20)やランプ表示装置(22)等の表示灯を点灯制御するための表示灯装置(230)、図示しないスピーカーを制御するための効果音発生装置(240)、4つのLEDから構成される始動権利数表示装置(1a)(1b)(1c)(1d)が接続され、各制御信号を出力可能となっている。
【0033】次に、主制御部(200)が特別図柄表示装置(14)に対して実行する制御の一例について説明する。遊技球が、始動権利数が第1もしくは第2の上限値以下であるときに、特別図柄始動口(15)に入賞すると、主制御部(200)は特別図柄始動スイッチ(150)からの信号を受信し、所定の確率に基づいて、特賞状態を生起するか否かの判定を行い、その判定にしたがって、特別図柄表示装置(14)へ表示指令情報を送信する。このとき、主制御部(200)は、効果音発生装置(240)へ効果音発生指令情報をも送信する。
【0034】表示指令情報には、特別図柄表示装置(14)の図柄変動開始を指示するとともに、図柄変動時間及び図柄変動態様を指定する図柄変動指定情報と、停止図柄を指定する停止図柄指定情報と、図柄変動終了を指定する変動停止指定情報とが含まれており、これら表示指令情報は、ROM(201)に格納されている。
【0035】さらに、特別図柄表示装置(14)の画面を複数に分割して、図柄変動開始を複数纏めて実行する場合には、特別図柄表示装置(14)の分割される画面数を指示する画面分割指令情報が、ROM(201)に格納されている。
【0036】主制御部(200)は、特別図柄表示装置(14)の図柄変動表示を開始させるような遊技状況となったときに、表示指令情報を、1回の変動表示制御において、所定のタイミングで特別図柄表示装置(14)に送信する。また、特別図柄表示装置(14)の画面を複数に分割して、図柄変動開始を複数纏めて実行する場合には、画面分割指令情報を所定のタイミングで特別図柄表示装置(14)に送信し、その直後に、分割画面数に応じた数の上述の表示指令情報を送信する。
【0037】図3は、特別図柄表示装置(14)に係わる表示制御ブロック図である。特別図柄表示装置(14)は、主制御部(200)からの表示指令情報を受信するためのデータ受信回路(320)と、受信した表示指令情報に基づいて表示制御を行うために必要な制御データを生成して、画像表示処理用LSI(310)に出力するCPU(表示制御手段)(300)と、CPU(300)の動作手順を記述したプログラムを内蔵するプログラムROM(330)と、ワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM(340)と、画像表示処理を行う画像表示処理用LSI(310)と、画像表示処理用LSI(310)が展開した画像データを一時的に記憶するビデオRAM(350)と、画像表示処理用LSI(310)が画像展開するために必要なデータとして、図柄データや第2の始動権利計数カウンタによる計数値を示す画像データやメッセージ表示画像データ等を格納したキャラクタROM(360)と、画像表示処理用LSI(310)から送出された画像データを用いて、表示画像を出力する画面としてのLCDディスプレイ(370)とを有している。
【0038】CPU(300)は、特別図柄表示装置(14)が図柄変動中であることを示す図柄変動中情報や、停止した図柄内容を示す図柄情報等の表示関連情報を遊技機外部に出力する手段を備えている。特別図柄表示装置(14)は、さらに、出力端子として表示関連情報出力端子(380)を有している。
【0039】図4は、ROM(201)に格納された表示指令情報の一部及び画面分割指令情報を説明するための変動パターンを示す一覧表図である。図4(a)は、表示指令情報のうち、特別図柄表示装置(14)の図柄変動開始を指示するとともに、図柄変動時間及び図柄変動態様を指定する図柄変動指定情報を説明するための変動パターンを示す一覧表図である。変動パターン1〜変動パターン11の全11種類の図柄変動指定情報には、最短で5秒、最長で51秒までの図柄変動時間、及び変動態様の指令がそれぞれ設定されている。
【0040】図4(b)は、画面分割指令情報を示す一覧表図である。分割パターン1は、図柄変動表示画像を出力する画面としてのLCDディスプレイ(370)を左右2つに分割して表示する指令が設定され、分割パターン2は、図柄変動表示画像を出力する画面としてのLCDディスプレイ(370)を上下左右4つに分割して表示する指令が設定されている(分割された画面は図7及び図8参照)。
【0041】図5は、主制御部(200)が実行する処理のうちの本実施形態に係わる主要部を説明するフローチャートである。まず、ステップS500において、主制御部(200)は、特別図柄始動スイッチ(150)からの信号が入力されたか否かを判定する信号入力チェック処理を実行する。特別図柄始動スイッチ(150)からの信号が入力されたと判定する(YES)と、ステップS501へ移行する。一方、特別図柄始動スイッチ(150)からの信号が入力されないと判定する(NO)と、ステップS507へ移行する。
【0042】ステップS501において、主制御部(200)は、所定条件が成立した特定遊技状態期間中であるか否かを判定する。特定状態期間中であると判定する(YES)と、ステップS504へ移行する。一方、特定遊技状態期間中でないと判定する(NO)と、ステップS502へ移行する。
【0043】この所定条件が成立した特定状態期間中とは、少なくとも遊技者にとって有利な遊技状態(特賞状態)が実行される期間中を含む期間であって、具体的には、■「特賞状態期間中」、■「特賞状態期間中及び特賞状態が生起する確率が向上する特別確率モード期間中」をいう。
【0044】その他の例としては、■「特賞状態が生起する確率が向上する特別確率モード期間中」、■「準特賞状態時に特別図柄始動口(15)の入賞開口が拡大する第1状態となる時間が延長した開放時間延長モード期間中」、■「普通図柄表示装置(17)の図柄変動時間が特定時の短いパターンである期間中」、■「■〜■の組み合わせによる期間中」等が挙げられる。
【0045】ステップS502において、主制御部(200)は、第1の始動権利計数カウンタの計数値が第1の上限値(例えば4個)となっているか否かを判定する。第1の上限値となっていると判定する(YES)と、ステップS507へ移行する。一方、第1の上限値となっていないと判定する(NO)と、ステップS503へ移行する。
【0046】ステップS503において、主制御部(200)は、第1の始動権利計数カウンタに1加算する処理を実行する。このとき、計数値に対応する始動権利数表示装置(1a)(1b)(1c)(1d)を点灯制御する。かくして、所定条件が成立した特定遊技状態期間中ではない場合は、始動権利数の上限値は低く抑えられる。
【0047】一方、ステップS504において、主制御部(200)は、第2の始動権利計数カウンタの計数値が第2の上限値(例えば50個)となっているか否かを判定する。第2の上限値となっていると判定する(YES)と、ステップS507へ移行する。一方、第2の上限値となっていないと判定する(NO)と、ステップS505へ移行する。
【0048】ステップS505において、主制御部(200)は、第2の始動権利計数カウンタに1加算する処理を実行する。このとき、計数値に対応する数字を特別図柄表示装置(14)の特別図柄の表示領域外に表示する制御を実行する。かくして、所定条件が成立した特定遊技状態期間中の場合は、始動権利数の上限値は拡大される。
【0049】ステップS506において、主制御部(200)は、所定の確率に基づいて、特賞状態を生起するか否かの抽選処理を実行する。この抽選処理によって、図4(a)に示す図柄変動指定情報と停止図柄指定情報と変動停止指定情報とがそれぞれ選択される。この際に、特賞状態を生起する場合には、RAM(202)の所定エリアに特賞フラグを格納する。
【0050】ステップS507において、主制御部(200)は、ステップS506で選択した図柄変動指定情報と停止図柄指定情報と変動停止指定情報とからなる表示指令情報を送信するタイミングであるか否かを判定する。送信するタイミングであると判定する(YES)と、ステップS508へ移行する。一方、送信するタイミングでないと判定する(NO)と、ここでの処理を終了して、再度スタートに戻る。送信するタイミングでないときとは、例えば図柄変動中や特賞状態期間中である。
【0051】ステップS508において、主制御部(200)は、現在、第2の始動権利計数カウンタの計数値、つまり記憶されている始動権利数が10以上あるか否かを判定する。10以上あると判定する(YES)と、ステップS509へ移行する。一方、10以上ないと判定する(NO)と、ステップS510へ移行する。
【0052】ステップS509において、主制御部(200)は、始動権利数が10以上あることによって、図4(b)に示す画面分割指令情報のうち1つを選択し、選択した画面分割指令情報特別図柄表示装置(14)へ送信する。このとき、現在第2の始動権利計数カウンタの計数値、つまり記憶されている始動権利数が10〜29である場合は、分割パターン1の画面分割指令情報が選択され、該始動権利数が30〜50である場合は、分割パターン2の画面分割指令情報が選択されるように、制御プログラムがROM(201)に設定されている。
【0053】ステップS510において、主制御部(200)は、先に選択した図柄変動指定情報と停止図柄指定情報と変動停止指定情報とからなる表示指令情報を特別図柄表示装置(14)へ送信する。これにより、特別図柄表示装置(14)は、受信した表示指令情報に基づいて図柄変動制御を実行し、遊技者に特賞状態を生起するか否かの報知が可能となる。先のステップS509において、画面分割指令情報を送信した場合には、分割される画面に応じた数の表示指令情報を特別図柄表示装置(14)へ送信する。
【0054】ステップS511において、主制御部(200)は、第1または第2の始動権利計数カウンタに先のステップS510において送信した表示指令情報の数分だけ減算する処理を実行する。このとき、第1の始動権利計数カウンタが対象となる場合には、計数値に対応する始動権利数表示装置(1a)(1b)(1c)(1d)が消灯するように制御される。一方、第2の始動権利計数カウンタが対象となる場合には、計数値に対応する数字を特別図柄表示装置(14)の特別図柄の表示領域外に表示する制御を実行する。
【0055】ステップS512において、主制御部(200)は、ステップS504またはステップS507で特賞状態フラグを格納したか否かを判定するフラグチェック処理を実行する。ここで、特賞状態フラグを格納したと判定する(YES)と、ステップS513に移行し、特賞状態フラグを格納していないと判定する(NO)と、ここでの処理を終了して、再度スタートに戻る。
【0056】最後に、ステップS513において、主制御部(200)は、大入賞口(19)の広幅の扉を開放制御するための大入賞口作動ソレノイド(180)を駆動制御する特賞状態処理を実行する。
【0057】特賞状態処理は、図示しない別ルーチンに移行して制御処理されるが、具体的には、主制御部(200)は、特賞状態処理中に、大入賞口スイッチ(190)からの信号が10回入力されるか、または大入賞口(19)が開放してから30秒が経過すると、大入賞口(19)を閉鎖する駆動制御を実行する。また特定領域スイッチ(195)からの検出信号が入力された場合には、閉鎖後に再度開放する。これを最大15回まで繰返し可能に設定してある。
【0058】図6は、特別図柄表示装置(14)が実行する処理のうちの本実施形態に係わる主要部を説明するフローチャートである。まずステップS600において、CPU(300)は、データ受信回路(320)が主制御部(200)によって送信された表示指令情報や分割指令情報を受信したか否かを判定する情報入力チェック処理を実行する。表示指令情報や分割指令情報を受信したと判定する(YES)と、ステップS601へ移行する。一方、表示指令情報や分割指令情報が受信されないと判定する(NO)と、ここでの処理を終了して、再度スタートに戻る。
【0059】ステップS601において、CPU(300)は、受信した指令情報のなかに分割指令情報を受信したか否かを判定する。この分割指令情報があると判定する(YES)と、ステップS603へ移行する。一方、分割指令情報がないと判定する(NO)と、ステップS602へ移行する。
【0060】ステップS602において、CPU(300)は、図4(a)に示す変動パターン(変動パターン1〜11)のうち受信した変動パターンによって、図柄を変動させるために必要な制御データを生成して、画像表示処理用LSI(310)に出力する。このときは、分割指令情報は受信されないので、特別図柄表示装置(14)のLCDディスプレイ(370)に表示される例は、図1のままである。
【0061】また、ステップS603において、CPU(300)は、受信した表示指令情報のうち図柄変動指定情報に、特定変動情報が含まれているかを判定する。つまり、左、中、右3列の特別図柄のうち、例えば、図8に示すように左図柄(801)および右図柄(802)が、それぞれ、同一図柄である「8」で一旦停止した状態になることで、一部の図柄が少なくとも特定表示結果となる条件が成立した状態(リーチ状態)となる場合の図柄変動態様や、特定表示結果となる場合の図柄変動態様による変動パターンを受信したか否かを判定する。
【0062】特定変動情報が含まれていると判定する(YES)と、ステップS605へ移行する。一方、特定変動情報が含まれていないと判定する(NO)と、ステップS604へ移行する。
【0063】ステップS604において、先のステップS600で受信した分割指令情報に基づいて分割画面を決定し、それぞれ、図4(a)に示す変動パターンのうち受信した変動パターン(変動パターン1〜11)によって、分割した画面にて図柄を変動させるために必要な制御データを生成して、画像表示処理用LSI(310)に出力する。
【0064】このとき、受信した分割指令情報が分割パターン1の場合に、特別図柄表示装置(14)のLCDディスプレイ(370)に表示される例を図7に示す。また、受信した分割指令情報が分割パターン2の場合に、特別図柄表示装置(14)のLCDディスプレイ(370)に表示される例を図8に示す。このように、図柄の変動表示を複数纏めて実行する分割変動処理が行われる。
【0065】一方、ステップS605において、CPU(300)は、ステップS604と同様に、図柄の変動表示を複数纏めて実行する分割変動処理を行うが、分割された画面毎に変動を行っている最中に、特定変動が行われた画面を拡大させるために必要な制御データを生成して、画像表示処理用LSI(310)に出力する。このとき、特別図柄表示装置(14)のLCDディスプレイ(370)に表示される例を図9に示す。すなわち、図7または図8の状態から、リーチ状態が発生した画面を拡大表示させる。
【0066】図9では、左図柄(2)および右図柄(4)が、それぞれ同一図柄である「8」で一旦停止し、中図柄(3)は低速変動中であり、図柄「4」をスクロール表示している最中を示している。また、中図柄(3)上部の表示領域に、「リーチ!」というメッセージ画像(5)が表示されることにより、遊技者に特定表示結果になるかもしれないという期待感を向上させ得るようにしてある。
【0067】なお、図9において、リーチ状態が発生した画面を拡大表示した場合には、他の画面、すなわちリーチ状態が発生しなかった画面を消去してあるが、これは、図柄が停止表示したあとに消去してある。また、他の画面、すなわちリーチ状態が発生しなかった画面を消去せずに、縮小表示する構成にしてもよい。このような構成により、遊技者は、リーチ状態が発生しなかった図柄変動も分かるようになっている。
【0068】ステップS606において、CPU(300)は、変動停止指定情報の受信により変動を停止させる。ここでは、ステップS600で受信した表示指令情報のうち、停止図柄指定情報で指定された図柄による停止表示制御を行うために必要な制御データを生成して、画像表示処理用LSI(310)に出力する。このとき、CPU(300)は、確定表示された図柄内容を示す情報(例えば、確定図柄は右図柄「7」であることを示す情報)を表示関連情報出力端子(380)に出力する。
【0069】これにより、表示関連情報出力端子(380)と遊技機外部の情報収集装置とを接続すれば、表示装置に確定表示される表示結果の内容を示す情報が収集可能になるため、簡潔な構成で、検査や開発の効率化を図ることができる。
【0070】ステップS607において、CPU(300)は、停止した図柄が特定表示結果か否かを判定し、特賞状態と判定する(YES)と、ステップS608において、特賞状態が生起したことを示す報知を行うために必要な制御データを生成して、画像表示処理用LSI(310)に出力する。一方、特賞状態が生起されないと判定する(NO)と、ここでの処理を終了して、再度スタートに戻る。
【0071】上述の実施形態によれば、始動記憶数の上限値が、例えば4個から50個へと変化することより、遊技内容が多様化し、遊技者の関心を強く惹き付ける魅力ある遊技機を提供することができる。加えて、第2の上限値までの計数記憶可能な場合でも、図柄の変動表示を、分割された画面にて複数纏めて実行することにより、図柄の表示結果を早期に把握することが可能となることで、遊技進行を円滑にし、遊技者の遊技意欲及び遊技機の稼動効率を向上させることができる。
【0072】始動権利数に応じて、分割された画面数を異ならせることにより、始動権利数に応じた図柄変動を楽しませるようにすることができる。また、例えば始動権利数が多い場合には、画面数を多くしてあるので、図柄の変動表示を早期に消化させることができ、利便性を高めることができる。
【0073】少なくとも特賞状態期間中を含む期間中に、始動権利数の上限値が拡大可能に構成されることにより、大入賞口(19)だけではなく、特別図柄始動口(15)への入賞にも注目することとなり、特賞状態期間中の興趣性がさらに向上する。特賞状態終了後は、図柄変動の消化時間が早くなる。
【0074】第1の上限値まで計数記憶可能である場合には、計数値は始動権利数表示装置(1a)(1b)(1c)(1d)に表示される。一方、第2の上限値まで計数記憶可能である場合は、計数値が特別図柄表示装置(14)に表示される。そのため、始動権利数の上限値が変化したことを容易に認識することができる。なお、第1及び第2の上限値を同一の始動権利数表示装置に表示してもよい。
【0075】以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、上記実施形態に、種々の変形や変更を施すことができる。例えば、入賞口を遊技球が入球するタイプではなく、通過するゲートタイプに構成すること、第1及び2の上限値、変動時間、変動パターン、分割される画面数等の数値を適宜変更すること等が挙げられる。
【0076】また、複数列の図柄が予め定められた表示態様となった場合に、大入賞口(19)が開放する遊技機として説明したが、本発明は、図柄が予め定められた特定表示結果となったことにより、所定の入賞口が開放して(遊技者にとって有利な遊技状態)、開放期間中の所定の入賞口に遊技球が入賞した場合に、特定の入賞装置が開放する契機となる遊技機等に対しても、適用することができる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が奏せられる。
(a) 請求項1記載の発明によると、始動記憶数の上限値が変化することより、遊技内容が多様化し、遊技者の関心を強く惹き付ける魅力ある遊技機を提供することができる。また、第2の上限値までの計数記憶が可能な場合でも、識別情報の変動表示を、分割された画面にて複数纏めて実行することにより、表示結果を早期に把握できるため、遊技進行を円滑にし、遊技者の遊技意欲及び遊技機の稼動効率を向上させることができる。
【0078】(b) 請求項2記載の発明によると、請求項1の効果に加えて、始動権利数に応じて、分割された画面数を異ならせることにより、始動権利数に応じた識別情報の変動を楽しむことができる。また、例えば始動権利数が多い場合には、画面数を多くして、識別情報の変動表示を早期に消化させることにより、利便性を高めることができる。
【0079】(c) 請求項3記載の発明によると、請求項1の効果に加えて、前記表示装置に確定表示される表示結果が所定の確率に基づいて予め定められた特定表示結果になる可能性の高い変動表示を注視することとなり、かつその変動を堪能できるため、遊技の興趣性が向上する。
【0080】(d) 請求項4記載の発明によると、請求項3の効果に加えて、遊技者にとって有利な遊技状態の期間中に、始動権利を確保する楽しみをも味わえることができ、遊技性が向上する。
【0081】(e) 請求項5記載の発明によると、請求項1〜4のいずれかの効果に加えて、遊技機外部の情報収集装置等により、表示装置に確定表示される表示結果の内容を示す情報を収集することができるため、簡潔な構成で検査や開発の効率化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
【住所又は居所】群馬県桐生市広沢町2丁目3014番地の8
【出願日】 平成14年4月15日(2002.4.15)
【代理人】 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一 (外2名)
【公開番号】 特開2003−305239(P2003−305239A)
【公開日】 平成15年10月28日(2003.10.28)
【出願番号】 特願2002−112521(P2002−112521)