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【発明の名称】 球技系ゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、球技系ゲーム処理装置およびその方法
【発明者】 【氏名】李元 志優
【住所又は居所】東京都目黒区下目黒1丁目8番1号 アルコタワー 株式会社スクウェア内

【氏名】吉信 智章
【住所又は居所】東京都目黒区下目黒1丁目8番1号 アルコタワー 株式会社スクウェア内

【要約】 【課題】コンピュータの操作支援とユーザ自身の操作技量とを加味した操作上の醍醐味を得られるようにする。

【解決手段】打者Bがボールを打ち返した後、現移動位置E1,E2,E3,E4などを通過する軌道上を移動するボールの高さを判断する。たとえば、時間軸上で現移動位置E1,E2,E3,E4よりもそれぞれ先に位置する将来の移動位置E11,E21,E31,E41をそれぞれグラウンド上に楕円状のマークM1,M2,M3,M4で表示させる。ピークPを境に、ボールの上昇過程ではマークは第一色にて拡大方向に変更され、ボールの下降過程ではマークは第二色にて縮小方向に変更される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータに、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマーキングさせる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録した記録媒体。
【請求項2】グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータに、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズを変更させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録した記録媒体。
【請求項3】グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータに、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズおよび色を変更させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録した記録媒体。
【請求項4】前記コンピュータに、前記マークのサイズを変更させる場合、前記移動するボールが上昇中のときには、前記マークのサイズを前記ボールの上昇に追随させて徐々に大きくなるように変更させ、一方、前記移動するボールが上昇中でないときには、前記マークのサイズを前記ボールの下降に追随させて徐々に小さくなるように変更させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項2または3に記載の記録媒体。
【請求項5】前記コンピュータに、前記マークの色を変更させる場合、前記移動するボールが上昇中でなくなった場合に、前記マークの色を変更させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項3に記載の記録媒体。
【請求項6】前記コンピュータに、前記移動するボールとプレイヤキャラクタとの位置関係が所定の条件を満たした場合、前記マークのサイズおよびその表示位置を固定させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項2,3または4に記載の記録媒体。
【請求項7】前記コンピュータに、前記移動するボールとプレイヤキャラクタとの位置関係が所定の条件を満たした場合、前記マークの色およびその表示位置を固定させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項3に記載の記録媒体。
【請求項8】前記コンピュータに、前記マークを前記将来の移動位置の真下に表示させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項2に記載の記録媒体。
【請求項9】前記コンピュータに、前記マークを楕円状に表示させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項2に記載の記録媒体。
【請求項10】前記コンピュータに、前記マークを表示させるとともに前記ボールの現移動位置における影を表示させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録したことを特徴とする請求項2に記載の記録媒体。
【請求項11】球技系ゲーム処理装置であって、グラウンド上でボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出して実行するコンピュータと、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力装置と、前記球技系ゲームを画面表示するディスプレイと、を備え、前記コンピュータは、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出すことで、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマーキングさせる画面表示を行うこと、を特徴とする球技系ゲーム処理装置。
【請求項12】球技系ゲーム処理装置であって、グラウンド上でボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出して実行するコンピュータと、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力装置と、前記球技系ゲームを画面表示するディスプレイと、を備え、前記コンピュータは、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出すことで、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズを変更させる画面表示を行うこと、を特徴とする球技系ゲーム処理装置。
【請求項13】球技系ゲーム処理装置であって、グラウンド上でボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出して実行するコンピュータと、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力装置と、前記球技系ゲームを画面表示するディスプレイと、を備え、前記コンピュータは、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出すことで、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズおよび色を変更させる画面表示を行うこと、を特徴とする球技系ゲーム処理装置。
【請求項14】前記コンピュータに、前記マークのサイズを変更させる場合、前記移動するボールが上昇中のときには、前記マークのサイズを前記ボールの上昇に追随させて徐々に大きくなるように変更させ、一方、前記移動するボールが上昇中でないときには、前記マークのサイズを前記ボールの下降に追随させて徐々に小さくなるように変更させる画面表示を行う処理を実行させることを特徴とする請求項12または13に記載の球技系ゲーム処理装置。
【請求項15】前記コンピュータに、前記マークの色を変更させる場合、前記移動するボールが上昇中でなくなった場合に、前記マークの色を変更させる画面表示を行う処理を実行させることを特徴とする請求項13に記載の球技系ゲーム処理装置。
【請求項16】前記コンピュータに、前記移動するボールとプレイヤキャラクタとの位置関係が所定の条件を満たした場合、前記マークのサイズおよびその表示位置を固定させる画面表示を行う処理を実行させることを特徴とする請求項12,13または14に記載の球技系ゲーム処理装置。
【請求項17】前記コンピュータに、前記移動するボールとプレイヤキャラクタとの位置関係が所定の条件を満たした場合、前記マークの色およびその表示位置を固定させる画面表示を行う処理を実行させることを記録したことを特徴とする請求項13に記載の球技系ゲーム処理装置。
【請求項18】前記コンピュータに、前記マークを前記将来の移動位置の真下に表示させる画面表示を行う処理を実行させることを特徴とする請求項12に記載の球技系ゲーム処理装置。
【請求項19】前記コンピュータに、前記マークを楕円状に表示させる画面表示を行う処理を実行させることを特徴とする請求項12に記載の球技系ゲーム処理装置。
【請求項20】前記コンピュータに、前記マークを表示させるとともに前記ボールの現移動位置における影を表示させる画面表示を行う処理を実行させることを特徴とする請求項12に記載の球技系ゲーム処理装置。
【請求項21】グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行う球技系ゲーム処理方法であって、コンピュータの処理により、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマーキングさせる画面表示を行う、ことを特徴とする球技系ゲーム処理方法。
【請求項22】グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行う球技系ゲーム処理方法であって、コンピュータの処理により、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズを変更させる画面表示を行う、ことを特徴とする球技系ゲーム処理方法。
【請求項23】グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行う球技系ゲーム処理方法であって、コンピュータの処理により、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズおよび色を変更させる画面表示を行う、ことを特徴とする球技系ゲーム処理方法。
【請求項24】コンピュータの処理により、前記マークのサイズを変更させる場合、前記移動するボールが上昇中のときには、前記マークのサイズを前記ボールの上昇に追随させて徐々に大きくなるように変更させ、一方、前記移動するボールが上昇中でないときには、前記マークのサイズを前記ボールの下降に追随させて徐々に小さくなるように変更させる画面表示を行うことを特徴とする請求項22または23に記載の球技系ゲーム処理方法。
【請求項25】コンピュータの処理により、前記マークの色を変更させる場合、前記移動するボールの高さがピークに達する前後で前記マークの色を変更させる画面表示を行うことを特徴とする請求項23に記載の球技系ゲーム処理方法。
【請求項26】コンピュータの処理により、前記移動するボールとプレイヤキャラクタとの位置関係が所定の条件を満たした場合、前記マークのサイズおよびその表示位置を固定させる画面表示を行うことを特徴とする請求項22,23または24に記載の球技系ゲーム処理方法。
【請求項27】コンピュータの処理により、前記移動するボールとプレイヤキャラクタとの位置関係が所定の条件を満たした場合、前記マークの色およびその表示位置を固定させる画面表示を行うことを特徴とする請求項23に記載の球技系ゲーム処理方法。
【請求項28】コンピュータの処理により、前記マークを前記将来の移動位置の真下に表示させる画面表示を行うことを特徴とする請求項22に記載の球技系ゲーム処理方法。
【請求項29】コンピュータの処理により、前記マークを楕円状に表示させる画面表示を行うことを特徴とする請求項22に記載の球技系ゲーム処理方法。
【請求項30】コンピュータの処理により、前記マークを表示させるとともに前記ボールの現移動位置における影を表示させる画面表示を行うことを特徴とする請求項22に記載の球技系ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、グラウンド上でプレイヤキャラクタが移動可能なボールを扱う、球技系ゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、球技系ゲーム処理装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】野球ゲーム、サッカーゲーム等の球技系ゲームにおいては、一般に、ボールを高く飛ばす場面、あるいは、ボールを遠方へ移動させる場面が多々発生する。ユーザの操作入力によりプレイヤキャラクタにバットでボールを打たせたり、プレイヤキャラクタ(以下、プレイヤと略称する)にボールを蹴らせることで、上述した場面が形成される。
【0003】たとえば、野球ゲームにおいて、打者が外野まで届くヒットを打った場合には、ヒット後にボールが上昇してボールが画面から外れる場合がある。このとき、場面は外野を守る野手の守備状態に切り替えられ、ユーザが野手の動きを操作できる場面を提供することが優先される。
【0004】このような配慮以外に、ボールが画面から外れたとき、ボールの行方をユーザに対して視覚的に知らせる処理が施される。すなわち、ボールの到達(落下地点も同様の意味)地点をあらかじめ計算で求めておき、その到達地点にマークを施すという手法が一般的にとられる。このような野球ゲームでは、打者がボールを打ち返したときにボールの到達地点にマークを表示させる処理が施されている。
【0005】たとえば、「実況パワフルプロ野球99」((株)コナミの製品)では、打者がヒットしたボールの到達地点に楕円状のマークを表示させ、ボールが到達するまでの間に、マークを回転させる処理が施されている。ユーザにとっては、ボールの到達地点を早期に見つけ出すことができるので、それに伴って捕球可能な野手を迅速にボールの到達地点へ向かわせることが可能である。
【0006】また、「超空間ナイタープロ野球キング2」(イマジニア(株)の製品)や「メジャーリーグベースボールTRIPLE PLAY99」((株)エレクトロニック・アーツ・ビクターの製品)でも同様に、打者がヒットしたボールの到達地点に楕円状のマークを表示させる処理が施されている。この場合には、ボールが到達するまでの間に、マークのサイズを変化させ、到達地点を強調する手法がとられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、コンピュータグラフィックスの技術が向上したことに伴ってゲームの表現力が一段と豊かになってきている。このため、その表現力が豊かになればなるほど、ゲームに登場するプレイヤの動き、間接的に移動制御されるボールの動きなどをリアルに表示させることが可能になる。このようなリアリティのある表現は臨場感を一層高めることになり、そのリアルな表示からプレイヤの動きやボールの行方を判断しながらゲーム進行に必要な操作入力を思考することが楽しみのひとつとなる。
【0008】ところが、前述の従来例では、ボールの到達地点をあらかじめマークで表示するようにしたので、ユーザはプレイヤを表示マーク(ボールの到達地点)へ向けて移動させることだけに操作を集中させればよかった。それゆえ、画面から外れてしまうほどの飛距離あるいは高さを移動するボールに対してその軌道や到達地点をユーザ自身が予測する必要はなく、ゲームの表現力が向上したことに反して操作は到達地点への移動という単純化されたものであった。
【0009】本発明の目的は、コンピュータの操作支援とユーザ自身の操作技量とを加味した操作上の醍醐味を得ることが可能な、球技系ゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、球技系ゲーム処理装置およびその方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、上記目的を達成するため、本発明の第1の態様によれば、グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータに、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマーキングさせる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録するものである。
【0011】また、本発明の第2の態様によれば、グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータに、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズを変更させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録するようにしてもよい。
【0012】また、本発明の第3の態様によれば、グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータに、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズおよび色を変更させる画面表示を行うこと、を実行させるプログラムを記録するようにしてもよい。
【0013】また、本発明の第4の態様によれば、球技系ゲーム処理装置であって、グラウンド上でボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出して実行するコンピュータと、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力装置と、前記球技系ゲームを画面表示するディスプレイと、を備え、前記コンピュータは、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出すことで、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマーキングさせる画面表示を行うこと、を特徴とするものでもよい。
【0014】また、本発明の第5の態様によれば、球技系ゲーム処理装置であって、グラウンド上でボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出して実行するコンピュータと、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力装置と、前記球技系ゲームを画面表示するディスプレイと、を備え、前記コンピュータは、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出すことで、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズを変更させる画面表示を行うこと、を特徴とするものでもよい。
【0015】また、本発明の第6の態様によれば、球技系ゲーム処理装置であって、グラウンド上でボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行うプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出して実行するコンピュータと、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力装置と、前記球技系ゲームを画面表示するディスプレイと、を備え、前記コンピュータは、前記記録媒体からプログラムの少なくとも一部を読み出すことで、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズおよび色を変更させる画面表示を行うこと、を特徴とするものでもよい。
【0016】また、本発明の第7の態様によれば、グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行う球技系ゲーム処理方法であって、コンピュータの処理により、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマーキングさせる画面表示を行う、ことを特徴とするものでもよい。
【0017】また、本発明の第8の態様によれば、グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行う球技系ゲーム処理方法であって、コンピュータの処理により、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズを変更させる画面表示を行う、ことを特徴とするものでもよい。
【0018】また、本発明の第9の態様によれば、グラウンド上で移動可能なボールを扱う球技系ゲームをコンピュータの処理により実行して、表示画面の表示制御を行う球技系ゲーム処理方法であって、コンピュータの処理により、ユーザの操作入力に応じて表示画面において移動するボールの移動方向、移動角度、初速度を決定し、移動するボールの軌道を演算させ、前記演算された軌道上を移動する前記ボールの現移動位置における高さを判断し、表示画面において前記演算された軌道上を移動する前記ボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマークで表示させ、かつ、前記判断された前記ボールの現移動位置における高さに応じて前記表示されるマークのサイズおよび色を変更させる画面表示を行う、ことを特徴とするものでもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下の説明では、球技系ゲームのうち、野球ゲームを例に挙げて説明する。
【0020】まず、本発明の実施の形態について構成から説明する。図1は本実施の形態によるビデオゲーム装置の構成例を示している。図1に示したビデオゲーム装置10は、本実施の形態による球技系ゲーム処理装置の機能を備えている。また、このビデオゲーム装置10は、本実施の形態によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行する。また、このビデオゲーム装置10は、本実施の形態によるプログラムを実行する。また、このビデオゲーム装置10は、本実施の形態による球技系ゲーム処理方法の実施に使用される。
【0021】ビデオゲーム装置10は、たとえば、ビデオゲームをプログラムにしたがって処理するためのゲーム機本体11と、ビデオゲームをインタラクティブに操作するためのキーパッド50と、スピーカ付きモニタとしてCRT等を有するテレビジョンセット(以下に、TVセットと称する)100とを備えている。また、このビデオゲーム装置10は、通信インターフェース部21を備え、通信回線110によりネットワーク111に接続されて他のネットワーク機器とデータ通信を行う。
【0022】キーパッド50は、ユーザ(オペレータ)が操作可能な釦群(たとえば釦50a、釦50b、釦50c、釦50d)やジョイスティック50eを有しており、ユーザの釦操作やジョイステック操作による指令をゲーム機本体11に与える。ここで、釦群やジョイスティック50eは、後述する野球ゲームの操作において、ピッチャーの投ボール操作、打者のスウィング操作、野手の捕球/送球操作などを操作入力するための機能を有している。
【0023】TVセット100は、ゲーム機本体11から出力されるビデオ信号(映像信号)およびサウンド信号に基づいて、ゲーム内容に応じた映像(画像)表示およびサウンド出力を行う。
【0024】ゲーム機本体11は、内部バス25を有している。この内部バス25には、CPU、ROMなどのユニットを備えた制御部12、RAM13、および、ハードディスクドライブ(以下に、HDDと称する)14が接続される。
【0025】制御部12は、装置全体の制御を司り、RAM13にプログラムの一部もしくは全部を格納してゲーム処理を実行する。
【0026】RAM13は、プログラム領域13A、画像データ領域13B、ワーク領域13Cなどを備えている。プログラム領域13Aは、ゲームのプログラムを格納する。具体的には、CD−ROM19には、たとえば図4に示したフローチャートに従うゲームプログラムなどが記録されている。
【0027】プログラム領域13Aは、CD−ROMドライブ20がCD−ROM19より読み取ったゲームプログラムの一部、もしくは、全部を格納する。画像データ領域13Bは、プログラム実行過程で必要される背景やゲームキャラクタ等の画像データを格納する。ワーク領域13Cは、プログラム実行過程で生成される各種データを格納する。
【0028】なお、図4に示したゲームプログラムや画像データは、CD−ROM19以外にHDD14からも供給可能である。この場合、上記ゲームプログラムや画像データをHDD14のハードディスク15に格納しておいてもよい。ハードディスク15には、事前のインストールもしくは通信回線110を介してネットワーク111からダウンロードにより図4に示したフローチャートに従うゲームプログラムや画像データを格納させてもよい。
【0029】また、内部バス25には、入力インタフェース部24、サウンド処理部18、および、グラフィック処理部16が接続されている。キーパッド50は、入力インタフェース部24を介して内部バス25に接続される。また、TVセット100は、サウンド処理部18、グラフィック処理部16をそれぞれ介して内部バス25に接続される。
【0030】グラフィック処理部16は、フレームバッファを有したVRAM17を備えている。このグラフィック処理部16は、プログラム実行に伴う制御部12からの命令によってフレームバッファに格納された画像データに基づいてビデオ信号を生成し、ビデオ信号をTVセット100へ出力する。これにより、TVセット100の表示画面101にフレームバッファに格納された画像データによる画面表示が得られる。
【0031】サウンド処理部18は、制御部12からの命令に応じて音声、BGM(バックグラウンドミュージック)、効果音等のサウンド信号を生成し、そのサウンド信号をTVセット100に出力する。
【0032】さらに、内部バス25には、CD−ROMドライブ20、メモリカードリーダ・ライタ23が接続される。CD−ROMドライブ20は、記録媒体であるCD−ROM19に格納されているゲームプロプログラム、画像データ、サウンドデータ等を読み取る。メモリカードリーダ・ライタ23は、制御部12の制御にしたがってメモリカード22へのデータ書き込みおよびデータ読み出しを行う。メモリカード22に書き込まれるデータとして、ゲームの途中経過を示すデータ、ゲームの環境設定を示すデータ等がある。
【0033】つぎに本実施の形態によるボールの状態遷移について説明する。図2は、本実施の形態における、打者による打撃動作が実行されてから野手に捕球されるまでのボールの動きを概念的に説明する図である。本実施の形態では、現時点のボールの位置から数フレーム先のボールの位置を予測して、ボールの影とは容易に識別できるように影よりも大きいマークを表示し、ボールに追随してマークを移動させるようになっている。
【0034】図2において、たとえば、Bは打者、Yは野手、Gは野手Yのグローブをそれぞれ示している。Hは野手Yがボールを捕球することが可能と判断される楕円状の領域を示し、以下、捕球可能領域という。hはグラウンドからボールまでの高さを示し、Pは移動するボールの軌道上でグラウンドからの高さhのうちのピークを示している。
【0035】また、E1、E2、E3、E4はそれぞれボールの軌道上における移動位置の一例を示している。E11、E21、E31、E41はそれぞれボールの現移動位置E1、E2、E3、E4に対応しており、時間軸上でそれぞれに対応する現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置を模式的に示している。将来の移動位置とは、詳細は後述するが、現移動位置に対して30フレーム先のボールの位置を指す。
【0036】F0、F1、F11、F2、F21、F3、F31、F4、F41は、それぞれフレーム番号を示している。たとえばフレーム番号F0は、打者Bによりボールが打ったときの場面に相当するフレーム(1フレームは、例えば1/60秒)を示している。フレームF1,F2,F3,F4は、それぞれボールの移動位置E1,E2,E3,E4に対応するフレームである。
【0037】フレームF11,F21,F31,F41は、それぞれボールの移動位置E11,E21,E31,E41に対応するフレームである。ここで、フレームF11はフレームF1の30フレーム後のフレーム番号であり、以下同様に、F21はF2、F31はF3、F41はF4のそれぞれ30フレーム後のフレーム番号である。なお、この30フレーム後は一例に過ぎず、20フレーム、40フレームなど種々変形可能である。
【0038】図2の例は、打者Bがボールを打ち返した場面(フレームF0)から野手Yによってボールが捕球される場面(フレームF41)までを表わしている。図2の例では、ボールの位置E1、E2、E3、E4に対応させてマークが表示されているが、実際には毎フレームごとにボールの現移動位置に対応させてボールの将来の移動位置が予測(演算)され、その将来の移動位置のたとえば直下のグラウンド上にマークが表示される。以下に、ボールの将来の移動位置を移動予測位置という。
【0039】図2において、ボールの軌道は打者Bのバット位置から位置E1までの実線および位置E1〜E41までの破線で示されている。本実施の形態において、ボールの移動予測位置は、現時点のボールの位置、移動方向および移動速度から求められる。なお、屋外の野球場においては、風等の天候の影響、ボールの回転による影響等を加味させれば、ボールの移動計算に外乱情報を与えることが可能である。これにより、球場ごとにゲーム進行上の異なる特性をもたせることができ、リアリティを一層向上させることが可能である。このように、外乱情報の加味具合は、ゲームのリアリティに対する要求に応じて種々変形可能である。
【0040】また図2において、SH1、SH2、SH3、SH4は、それぞれ現移動位置E1,E2,E3,E4に対応しており、グラウンド上において、現移動位置にあるボールの直下に投影させたボールの影(たとえば黒色)を示している。ボールの影SH1、SH2、SH3、SH4は、たとえば、ボールの現移動位置からグラウンドに対して垂らした垂線と、グラウンドとが交差する部位に固定もしくは可変サイズで、かつ、楕円状に表示される。
【0041】ここでは、移動位置の直下にボールの影を表示させる例を挙げているが、本発明はこれに限定されず、ほぼ真下にボールの影を表示させてもよい。本実施の形態では、ボールの影を楕円状で表示させているが、本発明はこれに限定されず、多角形など他の形状で表示させてもよい。また、本実施の形態では、ボールの影を固定サイズで表示させているが、本発明はこれに限定されず、たとえば、高ければ高い位置であるほどボールの影を小さく表示させるようにボールの高さに応じて影のサイズを変更させてもよい。また、本実施の形態では、ボールの影を黒で表示させているが、本発明はこれに限定されず、グラウンドの色と区別できる色であれば赤など他の色を採用してもよい。
【0042】また図2において、M1、M2、M3、M4は、それぞれ移動予測位置E11,E21,E31,E41に対応させており、かつ、影SH1,SH2,SH3,SH4に対して30フレーム先のボールの位置に対応させたマークを示している。これらマークM1、M2、M3、M4は、それぞれボールの影SH1,SH2,SH3,SH4との識別化によりボールの影よりも大きいサイズで設定される。
【0043】マークM1、M2、M3、M4は、ボールの高さhに応じた大きさおよび色で表示される。マーク(たとえばマークM1、M2、M3、M4)は現時点のボールの移動予測位置、ボールの高さ、並びに、上昇中または下降中かのボールの移動状況を示す指標である。
【0044】本実施の形態では、打者による打撃動作が行われた後、ボールが最初に着地するまで、または野手によってボールが捕球されるまでマークが表示される。マークは、現時点でのボールの30フレーム先での移動予測位置から地面に対する垂線と、地面を表す平面とが交差する部位に表示される。
【0045】ここでは、現移動位置から30フレーム先の移動位置の真下にマークを表示させる例を挙げているが、本発明はこれに限定されず、真下ではなくほぼ真下にマークを表示させるようにしてもよい。いずれの形態であっても、マークはボールに追随して移動するようになっている。これにより、ユーザはマークの位置を目視することにより30フレーム後のボールの位置を事前に把握できるようになる。
【0046】図2に示されているように、マークは一例として楕円状で表される。また、マークは現時点のボールの高さhに比例してサイズが大きくなるように表示される。つまり、ボールが高い位置にあればあるほどサイズが大きくなるようにマークが可変表示される。
【0047】本実施の形態では、現時点のボールの高さに応じてマークのサイズを変化させている。この場合、ボールがピークPに達した時、すなわち、ボールの現移動位置がピークPに移動した時、マークのサイズが最大となる。なお、本実施の形態では、ピークPと現移動位置との関係からマークの最大サイズを取り決めしていたが、本発明はこれに限定されず、ボールの移動予測位置がピークPに達した時にマークの最大サイズを設定するようにしてもよい。
【0048】また、本実施の形態では、マークについてボールが上昇中か下降中かによって色を変化させる処理が施される。すなわち、ボールが上昇中(ピークPの時点を含む)の場合には、第1の色(たとえば青色)でマークが表示され、一方、ボールが下降中の場合には、第2の色(たとえば赤色)でマークが表示される。これにより、ユーザはマークの色を目視することにより、ボールが現在上昇中か、それとも下降中かを容易に把握することが可能である。
【0049】本実施の形態では、、ボールの現移動位置がピークPを超えるとマークの色を変更するようにしたが、本発明はこれに限定されず、ボールの移動予測位置がピークPに達した時にマークの色を変更させるようにしてもよい。
【0050】つづいて図2を用いて打者の打撃動作から時系列にボールの表示遷移を説明する。打者Bがボールを打ち返すと、打撃時のボールの打力、打球方向などからボールの軌道が判断される。打球がフライとして移動する場合には、図2に示されているように、ボールの軌道はたとえば現移動位置E1,E2,E3,E4のように遷移する放物線を描く。
【0051】ユーザによるキーパッド50の操作によって打者Bがボールを打つ打撃動作が行なわれると(たとえばフレームF0:図2参照)、ボールの移動方向、移動速度などが決定される。仮想空間内でボールが移動し、フレームF1の段階では現移動位置E1にボールが表示される。
【0052】フレームF1の段階でのボールの移動方向、移動速度などにより、フレームF11の段階での移動するボールの移動予測位置E11が演算される。グラウンドには現移動位置E1に対応させてボールの影SH1が表示されるとともに、移動予測位置E11に対応させてマークM1が表示される。図2の例では、ボールは現移動位置E1を通過する時点で上昇中であるため、マークM1が青色で表示される。
【0053】つぎに、フレームF2の段階では現移動位置E2にボールが表示される。フレームF2の段階でのボールの移動方向、移動速度などにより、フレームF21でのボールの移動予測位置E21が演算される。
【0054】グラウンドには現移動位置E2に対応させてボールの影SH2が表示されるとともに、移動予測位置E21に対応させてマークM2が表示される。ボールは現移動位置E2を通過する時点で上昇中であるため、マークM2が青色で表示される。ここで、現移動位置E1に対して現移動位置E2の方がボールの上昇に伴って高い位置になるので、マークM2はマークM1よりも大きいサイズで表示される。
【0055】つづいて、フレームF3では現移動位置E3にボールが表示される。フレームF3の段階でのボールの移動方向、移動速度により、フレームF31でのボールの移動予測位置E31が演算される。グラウンドには現移動位置E3に対応させてボールの影SH3が表示されるとともに、移動予測位置E31に対応させてマークM3が表示される。
【0056】現移動位置E3は、ボールの軌道上においてピークPを通過した位置になる。ピークP以降はボールが下降に入るので、マークM3が青色から赤色に変更されて表示される。ここで、現移動位置E2に対して現移動位置E3の方が高い場合でも、移動予測位置E21がピークで移動予測位置E31がそのピークよりも低くなる。このため、マークM3はマークM2よりもサイズが小さくなるように表示される。
【0057】なお、外乱情報を加味してボールの上昇、下降を判断する場合には、たとえば突風などの影響により再度ボールが上昇過程を踏む場合がある。このような場合には、上述の如く、ボールの上昇として処理が実施される。
【0058】つぎに、フレームF4では現移動位置E4にボールが表示される。現移動位置E4では、今までの現移動位置E1,E2,E3とは異なり、フレームF41の段階で野手Yが捕球可能領域Hに到達する場面となる。ここで、フレームF4でのボールの移動方向、移動速度などにより、フレームF41におけるボールの移動予測位置E41が演算される。グラウンドには現移動位置E4に対応させてボールの影SH4が表示されるとともに、ボールの移動予測位置E41に対応させてマークM4が表示される。
【0059】図2の例では、フレームF41から明らかなようにマークM4上に野手Yが位置しているので、マークM4は現移動位置E4でのボールの捕球可能領域Hに入ったと判断される。本実施の形態ではこの判断に応じてマークの移動およびサイズが固定される。そして、マークM4が表示されている状態が続く中、ボールが捕球された段階でマークM4の表示が消滅される。
【0060】ここで、本実施の形態では、30フレーム先の位置にマークを表示するようにしたが特に限定されない。
【0061】つぎに、図2に示した概略説明が表示画面においてどのように状態遷移するのか、図3を用いて説明する。図3(A)、(B)、(C)、(D)および(E)は、本実施の形態によるマークの表示遷移例を説明する図である。図3(A)〜(E)において、図2で使用された符号と同様の機能を示すものは同様の番号を付し、その説明を省略する。図3(A)〜(E)において、BAはボールを示し、Dはボールの移動する方向(以下に、移動方向という)を示す。なお、移動方向Dは実際に画面に表示されないものとする。SH1はフレームF1(図2参照)でのボールBAの影を示し、Kは野球場のフェンスを示す。
【0062】投手が投げたボールBAを打者Bが打つと、打者Bの打撃動作は、ユーザによるキーパッド50の操作入力により実行される。このとき、打球は外野へ飛行しているものとする。
【0063】図3(A)には、図2におけるフレームF1に対応する場面が示されている。表示画面101には、野手Y、表示画面101から外れたボールBAの影SH1、そして、ボールBAの位置よりも時間軸上で先に位置するマークM1が表示される。打者Bが打ったボールBAが矢印D(実際には、表示画面101には表示されない)の方向に移動するので、矢印D方向で影SH1の前方にマークM1が配置される。ここで、マークM1は青色で表示される。
【0064】図3(B)の場面でも、ユーザは表示画面101上でボールBAを直接視認することができない状態が示されている。ところが、マークM1が青色であることから、ユーザはボールBAが上昇中かつ矢印D方向に移動していることを容易に把握できる。ユーザはマークM1のサイズおよび色からボールの軌道を視認し、キーパッド50の操作を通じてボールBAの移動方向に野手Yの移動を追従させる。
【0065】同図(B)は、フレームF2に対応する図である。ボールBAを野手Yが追いかけている状態が表示されている。ボールBAは表示画面101上に表示されておらず、ボールの影SH2、及び青色でマークM2が表示されている。ユーザはボールBAを直接視認することはできないが、マークM2が青色であることから、ユーザはこの段階でボールBAが上昇中であることを容易に把握できる。
【0066】また、同図(A)のマークM1に比べてマークM2の径が大きくなっており、ボールが更に高い位置に達していることが示される。ユーザはたとえばジョイスティック50eを操作して、ボールBAが移動する矢印Dの方向に野手Yを移動させることになる。
【0067】同図(C)は、図2におけるフレームF3に対応する図である。ボールBAは表示画面101上に表示されておらず、ボールの影SH3、及び赤色でマークM3が表示されている。ユーザはボールBAを直接視認することはできないが、マークM3が青色から赤色に切り換わったことから、ユーザはボールBAが下降中であることを容易に把握できる。また、同図(B)のマークM2に比べてマークM3の径が小さくなっている。ボールが下降し始めたことに伴って、矢印Dの方向に移動するボールBAに対して、ユーザはジョイスティック50eを操作して捕球体勢の操作に入る。
【0068】同図(D)は、図2におけるフレームF4に対応する図である。ボールBAを野手Yが野球場のフェンスK付近まで追いかけている状態が表示されている。また、野手Yが捕球動作を開始した状態が表示されている。表示画面101上には、ボールの影SH4、及び赤色のマークM4だけではなくボールBAも同時に表示されている。同図(D)では、野手YがマークM4内に位置するため捕球可能領域Hに入ったと判断される。マークM4の移動が停止し地面に固定表示されている。固定表示されたマークM4により、ユーザは野手Yが捕球可能領域Hに入ったことを容易に把握することができる。
【0069】同図(E)は、図2におけるフレームF41に対応する図である。野手YがボールBAをグローブGで捕球した状態が表示されている。野手YによってボールBAが捕球されると、マークM4が画面上から消去される。
【0070】つぎに本実施の形態の動作について説明する。なお、以下の処理は、ゲーム機本体11の制御部12がプログラムを実行することにより行われる。図4は本実施の形態による動作の一例を説明するフローチャートである。なお、このフローチャートに示す動作の実行中に、ユーザによるキーパッド50のジョイスティック等の操作によってボールの捕球候補となる野手を操作可能であるが、以下の説明では打者がボールを打った後、マークの処理を中心に説明する。
【0071】打者がボールを打ち返した後、まずマークをボールの軌道に追随させて表示する処理が開始される。このために、ボールの移動方向、移動角度、初速度を決定するヒット処理が実行される(ステップS1)。なお、ボールの移動方向、移動角度、初速度は打撃動作のタイミングなどにより決定される。
【0072】つづいて、ボールが野手によって捕球されたか、それとも地面に着地したのか判断される(ステップS2)。ボールが野手によって捕球されていない状態、かつ、ボールが地面に着地していないと判断された場合には(ステップS2:NOルート)、図2で示したように、ボールの移動位置に追随してマークを表示させる処理が開始される。すなわち、現時点でのフレームを基点にしてn(nは自然数)フレーム先のボールの位置が演算される(ステップS3)。
【0073】現時点でのフレームからnフレーム後のボールの位置は、現時点でのボールの位置、移動角度、移動速度などから算出される。現実味を醸し出すのであれば、さらに野球場の風等の天候の影響等を加味させてもよい。本実施の形態においては、現時点から30フレーム先のボールの位置が演算されているが、特にこのフレーム数には限定されない。
【0074】ステップS3で求められたnフレーム先のボールの位置に基づき、ボールの軌道上においてボールが上昇中か否かの判断が下される(ステップS4)。すなわち、現時点でのボールの高さに比べてnフレーム先におけるボールの高さh(図2参照)の方が高い場合には、ボールが上昇中であると判断される。現時点でのボールの高さに比べてnフレーム先におけるボールの高さh(図2参照)の方が低い場合には、ボールが下降中であると判断される。
【0075】したがって、ボールが上昇中であると判断された場合には(ステップS4:YESルート)、マークが現時点のサイズより拡大されるとともに、青色でマークが表示される(ステップS5)。一方、ボールが下降中であると判断された場合には(ステップS4:NOルート)、マークのサイズが現時点での大きさより縮小されるとともに、赤色でマークが表示される(ステップS6)。
【0076】マークの大きさは、ボールの地面からの高さ(図2の高さhを参照)に比例して変化する。ボールが上昇中であれば、ボールの高さが上昇するにしたがってマークのサイズは徐々に大きく表示される。また、ボールが下降中であれば、ボールの高さが下降するにしたがってマークのサイズは徐々に小さく表示される。
【0077】つづいて野手が捕球可能な範囲に入ったか否かの判断が下される(ステップS7)。具体的には、捕球候補である野手に対応付けられた捕球可能領域(図2の捕球可能領域Hを参照)に現時点のボールが30フレーム後に達するか否かの判断が下される。すなわち、図2に示したように、捕球可能領域HとマークM4との位置関係から捕球可能可否を判断するので、マークM4上に野手Yが位置するときだけでなく、野手YがマークM4の近傍に位置する場合でも捕球可能と判断される。マークと野手の捕球可能領域の大小関係は種々変更可能である。
【0078】野手が現時点でのボールに対して捕球可能な範囲に入ったと判定された場合(ステップS7:YESルート)、野手の操作がユーザの操作からコンピュータの制御下に移行して野手はオートで捕球体勢に入り、ボールの捕球位置にマークがサイズおよび色の変化をすることなく固定表示される(ステップS8)。そして、処理はステップS9に移行する。
【0079】そして、野手によりボールが捕球されたか否かの判断が下される(ステップS9)。そして、野手にボールが捕球されたと判断された場合には(ステップS9:YESルート)、現在表示中のマークが表示画面から消去され(ステップS10)、マーク表示処理が終了する。なお、マークの固定表示の後、ボールが野手により捕球されるまでの間は(ステップS9:NOルート)、ステップS8によるマークの固定表示が保持される。
【0080】また、ステップS7において、野手が現時点でのボールの位置に対して捕球可能な範囲に入っていないと判断された場合には(ステップS7:NOルート)、処理はステップS2に戻り、ボールが捕球されたか、それともボールが着地したかの判断が行われる。ボールの着地については、ファウル、ホームラン、ヒットなどの状態で判断される。以降、前述したステップS2以降の処理が実行される。
【0081】ライナー、フライなどでボールを野手が捕球したと判断されたり、あるいは、ファウル、ホームラン、ヒットなどによりボールの着地が判断された場合には(ステップS2:YESルート)、処理はステップS10にジャンプしてマークの表示を消去させる。このようにして、マーク表示処理が終了する。
【0082】以上説明したように、本実施の形態によれば、野球ゲームにおいて、打者の打ち返したボールの軌道を演算させ、その演算された軌道上を移動するボールの移動位置に追随させながら、時間軸上で現移動位置よりも先に位置する将来の移動位置をグラウンド上にマーキングさせることができる。これにより、ユーザは刻々と変化するボールについて軌道上で少し先の位置を事前に知ることができる。この場合、ユーザに対していきなり落下地点を提示しないことから、野手をボールの移動に追随させる操作面での醍醐味を残すことになる。これに加えて、軌道上で、少し先の移動位置をマークで示すことから、野手の操作に余裕を与えることが可能となる。
【0083】また、本実施の形態では、ボールが上昇中か、それとも下降中かをマークのサイズの変化で表すようにしている。このため、マークが拡大方向に変化すればボールが上昇中であり、マークが縮小方向に変化すればボールが下降中であることを容易に視認することが可能である。さらに、ボールが上昇中か、それとも下降中かをマークの色で識別できるようにしている。このため、マークが拡大方向に変化し、かつ第一色(たとえば青色)であればボールが上昇中であり、マークが縮小方向に変化し、かつ第二色(たとえば赤色)であればボールが下降中であることを色の情報を加味することでさらに視認性を向上させることが可能である。
【0084】このように、コンピュータの操作支援(マーク表示)とユーザ自身の技量とを加味した操作結果が得られる。その結果、球技系ゲームにおいて、ユーザ自身が競技に参加しているという臨場感を醸し出すことができるので、興趣性を一層向上させることができる。
【0085】なお、上述した実施の形態では、楕円状のマークを例として挙げたが、この形状に限定されるものではなく、特に形状に限定はなく、様々な形状のマークを適用できる。例えば、三角形、四角形などの多角形や、星印など様々な形状が適用可能である。
【0086】なお、本実施の形態においては、ボールの軌道が弧を描く場合を説明したがこれに限定されるものではない。例えば、野球場の天候が悪く風が強いときであれば、ボールが風の影響で上昇、下降を繰り返してユーザがボールの軌道を予測することが困難な場合が考えられる。このような場合には、毎フレームごとに先のフレームのボールの位置を演算により予測するので、従来に比べてよりリアルなボールの軌跡を演出することができる。このようなリアルなボールの軌跡に対し、ユーザはマークを通じてボールの軌道を予測して野手を適確に捕球位置に移動させなければならないというゲームの趣向性を体感することができる。
【0087】なお、上述した実施の形態では、球技系ゲームとして野球ゲームを一例として挙げていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲーム上のプレイヤがボールを捕球する球技であれば、サッカー、バスケットボール、アメリカンフットボール、テニス、アイスホッケーなどへの適用も可能である。野球以外の他の球技系ゲームにおいても同様の効果を得ることが可能である。
【0088】さて、本発明は、ゲーム専用機、アーケード機、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話機などのいずれにも適用することが可能である。
【0089】また、上述した実施の形態では、本発明の一実施の形態を実現するためのプログラムをCD−ROM、ハードディスクに記録させていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録させてもよい。また、ハードディスクに上記プログラムをダウンロードさせる場合には、ネットワーク111(図1参照)を商用ネットワーク、インターネット、イントラネット,エクストラネット等を利用してもよい。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、移動するボールの将来の位置をマークで表示させ、そのマークをグラウンド上にそのボールの移動に追随させて表示させるようにしたので、コンピュータの操作支援とユーザ自身の操作技量とを加味した操作上の醍醐味を得ることが可能な、球技系ゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、球技系ゲーム処理装置およびその方法を提供できる。
【出願人】 【識別番号】391049002
【氏名又は名称】株式会社スクウェア
【住所又は居所】東京都目黒区下目黒1丁目8番1号
【出願日】 平成12年8月31日(2000.8.31)
【代理人】 【識別番号】100103757
【弁理士】
【氏名又は名称】秋田 修
【公開番号】 特開2003−225466(P2003−225466A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2003−35956(P2003−35956)