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【発明の名称】 ゲーム装置、ゲーム制御プログラムおよびそのプログラムが記録された記録媒体
【発明者】 【氏名】峰 裕一朗
【住所又は居所】東京都大田区矢口2丁目1番21号 株式会社モノリスソフト内

【氏名】三宅 秀紀
【住所又は居所】東京都大田区矢口2丁目1番21号 株式会社モノリスソフト内

【氏名】中島 和俊
【住所又は居所】東京都大田区矢口2丁目1番21号 株式会社モノリスソフト内

【要約】 【課題】限られた画面スペースにカードを配置するカードゲーム装置で、必要な情報を容易に確認できるようにする。

【解決手段】プレイヤが、手札3として表示されているカードの中から場に出すカードを選択した際に、そのカード17を場に出すために必要な(場が満たすべき)条件19をアイコン20により示し、そのときの場が満たしている条件18も、同じくアイコン20により示す。場の状態と、カードを出すために場が満たすべき条件とを、表現を同じくして表示することで、プレイヤが状況を瞬時に把握できるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 画面に表示された所定の場に、プレイヤにより選択されたカードを配置するゲーム装置であって、1以上のカードを前記画面に表示し、プレイヤに、表示されたカードの中から場に出すカードを選択させるカード選択手段と、前記カード選択手段による選択がなされたときの場の状態を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すために該場が満たすべき条件を前記画面に前記所定の表現と同じ表現で表示することにより、前記プレイヤの判断を支援する判断支援手段とを備えたことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】 前記判断支援手段は、前記場の状態の表示と前記場が満たすべき条件の表示とを前記画面の所定の領域に並べることを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】 前記場が満たすべき条件は、前記場に存在すべきカードの種類を定めた条件であり、前記判断支援手段は、前記カード選択手段による選択がなされたときに場に存在しているカードの種類を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在すべきカードの種類を前記画面に前記所定の表現と同じ表現で表示することを特徴とする請求項1または2記載のゲーム装置。
【請求項4】 前記所定の表現は、前記カードの種類をアイコンとして示す表現であることを特徴とする請求項3記載のゲーム装置。
【請求項5】 前記各カードは所定の属性を有し、前記場が満たすべき条件は、前記場に存在すべきカードの属性を定めた条件であり、前記判断支援手段は、前記カード選択手段による選択がなされたときに場に存在しているカードの属性を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在すべきカードの属性を前記画面に前記所定の表現と同じ表現で表示することを特徴とする請求項1または2記載のゲーム装置。
【請求項6】 前記場が満たすべき条件は、前記場に存在すべきカードの属性および該属性を有するカードの枚数を定めた条件であり、前記判断支援手段は、前記カード選択手段による選択がなされたときに場に存在しているカードの属性および該属性を有するカードの枚数を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在するカードの属性および該属性を有するカードの枚数を前記画面に前記所定の表現と同じ表現で表示することを特徴とする請求項5記載のゲーム装置。
【請求項7】 前記所定の表現は、前記カードの属性をアイコンとして示す表現であることを特徴とする請求項5または6記載のゲーム装置。
【請求項8】 前記場が満たすべき条件が満たされない状況で、前記プレイヤによりカードの場への配置が指示された場合に、不足する条件を該プレイヤに教示する教示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項9】 画面に表示された所定の場に、プレイヤにより選択されたカードを配置するゲームの制御プログラムであって、1以上のカードを前記画面に表示し、プレイヤに、表示されたカードの中から場に出すカードを選択させるカード選択機能と、前記カード選択機能による選択がなされたときの場の状態を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すために該場が満たすべき条件を前記画面に前記所定の表現と同じ表現で表示することにより、前記プレイヤの判断を支援する判断支援機能とを、コンピュータに実現させるゲーム制御プログラム。
【請求項10】 前記判断支援機能は、前記場の状態の表示と前記場が満たすべき条件の表示とを前記画面の所定の領域に並べる機能であることを特徴とする請求項9記載のゲーム制御プログラム。
【請求項11】 前記場が満たすべき条件は、前記場に存在すべきカードの種類を定めた条件であり、前記判断支援機能は、前記カード選択機能による選択がなされたときに場に存在しているカードの種類を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在すべきカードの種類を前記画面に前記所定の表現と同じ表現で表示する機能であることを特徴とする請求項9または10記載のゲーム制御プログラム。
【請求項12】 前記所定の表現は、前記カードの種類をアイコンとして示す表現であることを特徴とする請求項11記載のゲーム制御プログラム。
【請求項13】 前記各カードは所定の属性を有し、前記場が満たすべき条件は、前記場に存在すべきカードの属性を定めた条件であり、前記判断支援機能は、前記カード選択機能による選択がなされたときに場に存在しているカードの属性を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在すべきカードの属性を前記画面に前記所定の表現と同じ表現で表示する機能であることを特徴とする請求項9または10記載のゲーム制御プログラム。
【請求項14】 前記場が満たすべき条件は、前記場に存在すべきカードの属性および該属性を有するカードの枚数を定めた条件であり、前記判断支援機能は、前記カード選択機能による選択がなされたときに場に存在しているカードの属性および該属性を有するカードの枚数を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在するカードの属性および該属性を有するカードの枚数を前記画面に前記所定の表現と同じ表現で表示する機能であることを特徴とする請求項13記載のゲーム制御プログラム。
【請求項15】 前記所定の表現は、前記カードの属性をアイコンとして示す表現であることを特徴とする請求項13または14記載のゲーム制御プログラム。
【請求項16】 前記場が満たすべき条件が満たされない状況で、前記プレイヤによりカードの場への配置が指示された場合に、不足する条件を該プレイヤに教示する教示機能をさらにコンピュータに実現させる請求項9から15のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項17】 請求項9から16のいずれかに記載のゲーム制御プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カードゲームのゲーム装置、ゲーム制御プログラムおよびそのプログラムが記録された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、トレーディングカードを使用したカードゲームが流行している。トレーディングカードとは、キャラクタその他種々の図柄が描かれたカードをいう。描かれている図柄によってカードの価値が決まり、カード自体がコレクションの対象となり得る点が、トランプや花札などと異なる。
【0003】トレーディングカードを使用したカードゲームは、一般的なトランプゲームと同様、2人(あるいはそれ以上)のプレイヤが手持ちのカードを場に出し合うことにより勝敗を競うゲームである。しかし、カードの種類が豊富であり、また場を複数のフィールドに区切って使用することが多く、トランプ以上に多種多様なゲームルールが存在する。また、物語の登場人物をトレーディングカードの図柄として、ゲームルールを物語に合わせたルールとしているカードゲームも多く知られている。
【0004】トレーディングカードを使用したカードゲームの遊び方は、次のとおりである。まず、プレイヤごとに、裏返したカードを積み重ねて山札とする。次に、山札から数枚のカードをひき、手札とする。以降、手札の中から選択したカードを交互に場の所定のフィールドに出しあい、必要に応じて山札からカードをひいて、手札を補充する。フィールドの種類や数、各フィールドにカードを出した場合の効果、勝敗の決め方は、ゲームルールで定める。通常、山札が先に無くなったプレイヤを負けとすることが多い。
【0005】ゲームルールでは、この他、カードをフィールドに出すことができる条件を定めることが多い。前述のように物語の登場人物を図柄としたトレーディングカードを使用するカードゲームでは、例えばその物語の中で「キャラクタAしか道具Bを使えない」ことになっていれば、カードゲームでは、「所定のフィールドにキャラクタAのカードが存在していなければ道具Bのカードを出すことはできない」というルールにする。
【0006】ここで、個々のカードについて規定された細かいルールをすべて記憶してゲームに臨むことは困難である。このため、通常、ゲームに使用するトレーディングカードには、図柄とともに、そのカードの説明(カード使用時の条件、効果など)が書かれている。プレイヤは、場に出ているカードの説明書きと自分の手札の説明書きを見比べて、次に出すカードを考える。
【0007】トレーディングカードを使用したカードゲームを、家庭用/業務用ゲーム機器あるいはパソコンなどを用いたビデオゲームとして実現する場合には、画面上に場とカードを表示し、プレイヤに表示されたカードの配置を制御させ、その配置に応じて効果や勝敗の判定を行うプログラムを提供する。
【0008】しかし、ビデオ画面という限られた枠内に場を表示し、その場の中にカードを配置した場合、表示されるカードのサイズは紙のカードよりも小さくならざるを得ない。この場合、各カードに説明書きが書かれていても、それを画面上で読み取ることは困難である。このため、従来は、プレイ画面には図柄のみのカードを配置し、プレイ画面とは別のヘルプ画面などで、各カードを拡大表示したり、各カードの説明書きを表示したりしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各カードの説明書きを確認するために毎回ゲーム機器のボタン操作を行って他の画面を呼び出さなければならないのは、プレイヤにとって煩わしい。紙のカードの場合には各カードの情報を確認するのに視線を移動するだけでよいのに、ビデオゲームでは複数の画面を切り換えないと確認ができないというのでは、かえって遊びにくい。特に、初心者プレイヤなど、場と手札のカードすべてについて説明書きを確認しないと次に出すカードを決められないようなプレイヤは、カード情報の確認のためだけに時間を要してしまい、プレイを楽しめないおそれがある。
【0010】このように、トレーディングカードを使用したカードゲームをビデオゲームとして提供しようとした場合、場のイメージを単純にビデオ画面に表示しただけでは、プレイヤの心をつかむことは難しい。
【0011】本発明は、カードゲームをビデオゲームとしてプレイできるようにした場合に生ずる上述のような問題点を解決し、紙のカードに馴染んだプレイヤや初心者プレイヤが、何ら支障を感じることなくビデオゲームとしてのカードゲームを楽しめるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、次のようなゲーム装置を提供する。このゲーム装置は、画面に表示された所定の場に、プレイヤにより選択されたカードを配置するゲーム装置であって、1以上のカードを画面に表示し、プレイヤに、表示されたカードの中から場に出すカードを選択させるカード選択手段と、カード選択手段による選択がなされたときの場の状態を画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すために場が満たすべき条件(カードの使用可能条件)を同じ画面に前記所定の表現と同じ表現で表示することにより、プレイヤの判断を支援する判断支援手段とを備えたことを特徴とする。ここで、場が満たすべき条件の表示は、条件を満たす場の状態を表示してもよいし、そのときの場に不足している条件を表示してもよい。
【0013】また、本発明のゲーム制御プログラムは、上記ゲーム装置を制御するプログラムである。但しゲーム専用機に限らずパソコン用のプログラムなども含むものとする。このプログラムは、CD−ROM、DVD、メモリ・カードなど種々の記録媒体に記録して頒布することが可能である。またネットワーク上でオンライン配布することもできる。
【0014】このゲーム制御プログラムは、画面に表示された所定の場に、プレイヤにより選択されたカードを配置するゲームの制御プログラムであって、1以上のカードを画面に表示し、プレイヤに、表示されたカードの中から場に出すカードを選択させるカード選択機能と、カード選択機能による選択がなされたときの場の状態を画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すために場が満たすべき条件を同じ画面に前記所定の表現と同じ表現で表示することにより、プレイヤの判断を支援する判断支援機能とを、コンピュータに実現させるプログラムである。
【0015】カード選択手段による選択がなされたときの場の状態と、選択されたカードを場に出すことができる条件は、画面の所定の領域に並べて表示することが好ましい。
【0016】例えば、場が満たすべき条件が、場に存在すべきカードの種類を定めた条件であるときには、カード選択がなされたときに場に存在しているカードの種類を前記画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在すべきカードの種類を同じ画面に前記所定の表現と同じ表現で表示すればよい。
【0017】所定の表現としては、カードの種類をアイコンとして示す表現などが考えられる。この他、色、マーク、数字、模様など種々の表現が考えられる。
【0018】また、各カードが所定の属性を有し、前記場が満たすべき条件が、場に存在すべきカードの属性を定めた条件である場合などには、カード選択がなされたときに場に存在しているカードの属性を画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在すべきカードの属性を同じ画面に前記所定の表現と同じ表現で表示すればよい。
【0019】さらに、場が満たすべき条件が、前記場に存在すべきカードの属性と、その属性を有するカードの枚数を定めた条件である場合などには、カード選択がなされたときに場に存在しているカードの属性およびその属性を有するカードの枚数を画面に所定の表現で表示するとともに、選択されたカードを場に出すときに場に存在するカードの属性およびその属性を有するカードの枚数を同じ画面に前記所定の表現と同じ表現で表示すればよい。
【0020】属性により条件が指定されている場合も、前記所定の表現としては、カードの種類をアイコンとして示す表現、色、マーク、数字、模様などで示す表現が考えられる。
【0021】なお、場が満たすべき条件が満たされない状況で、プレイヤによりカードの場への配置が指示された場合に、不足する条件を該プレイヤに教示する教示手段、教示機能をさらに備えるようにしてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。前述のように、トレーディングカードを使用するカードゲームでは、物語の登場人物を図柄としたカードを使用することが多い。以下に示す実施の形態は、その一例である。このカードゲームは、あるロールプレイングゲームの登場人物やアイテムをカードの図柄とし、カードを使用した場合の効果をロールプレイングゲーム内に登場する各キャラクタの能力や各アイテムの機能に沿ってルール化したゲームである。
【0023】はじめに、本発明の必要性を理解しやすくするために、このカードゲームのルールについて説明する。このカードゲームでは、ロールプレイングゲームに登場するキャラクタやアイテムを図柄とした約300種類のカードを使用する。カードは、大別するとユニットカード、コマンドカード、オペレーションカードの3種類に分けられる。
【0024】ユニットカードはキャラクタの図柄のカードで、対戦の主力となるカードである。ユニットカードを特徴づける情報としては、カード名称、使用可能条件、コスト、属性、攻撃内容、ヒットポイントがある。カード名称は、通常はカードの図柄となっているキャラクタの名称とする。使用可能条件は、そのカードを場内の所定のフィールドに出すために必要な条件である。例えば、あるキャラクタのカードがフィールドに存在しないとそのカードをそのフィールドに出すことができないといった条件がカードごとに規定されている。コストは、そのカードをフィールドに出すことと引き換えに負うべき負担を意味する。例えば、山札のカードを何枚捨てなければならないといった負担がカードごとに規定されている。属性は、そのカードの図柄となっているキャラクタが属する分類を示す。例えば人、機械、幽霊、合成人間などの属性がある。攻撃内容は、そのカードをフィールドに出すことにより対戦相手に仕掛ける攻撃の内容を示す。例えば、格闘、射撃、全体攻撃など、そのカードに描かれているキャラクタが得意とする攻撃が、攻撃内容として規定されている。ヒットポイントは、そのカード固有のポイントであり、いわばロールプレイングゲームの体力ポイントのようなものである。攻撃により受けたダメージが蓄積されて、カードのヒットポイントを超えると、そのカードは使用不能となる。なお、この他、所定のフィールドに所定のカードがある場合に攻撃力が+1されるなどの特殊ルールが規定される場合もある。
【0025】コマンドカードは、例えば「毒ガス」のようにキャラクタが使える武器、道具、技などをカード化したものである。コマンドカードは、カード名称、使用可能条件、コスト、および特殊ルールにより特徴づけられる。
【0026】オペレーションカードは、そのカードが場の所定のフィールドに出されている間のみ所定のルールが適用されるという機能を備えたカードである。例えば、あるオペレーションカードが所定のフィールドに存在する間は、機械属性を有するカードの攻撃力はすべて+1されるというように、一時的に特殊なルールが適用される。オペレーションカードも、カード名称、使用可能条件、コスト、および特殊ルールにより特徴づけられる。
【0027】ロールプレイングゲームでは、一般に、プレイヤがキャラクタに戦闘を行わせる場合に種々の条件、制限が課されており、プレイヤはそれらの条件や制限を考慮しながら戦闘を組み立てる。例えば、人間のキャラクタは毒ガス攻撃でダメージを受けるが機械のキャラクタはダメージを受けない、武器Xは戦士のキャラクタAしか使えない、といった条件、制限である。このカードゲームでは、これらの条件、制限を、各カードの使用可能条件として規定する。例えば、毒ガスというコマンドカードが場に出されている場合には人間属性のユニットカードは場に出すことができない、あるいは、キャラクタAのユニットカードが場に存在しなければ武器Xのカードを場に出すことはできないなどのルールが規定されている。
【0028】以上、ゲームに使用するカードの種類について説明したが、次にゲームの流れについて説明する。各プレイヤは、自分が所有するカードの中からゲームルールにより規定された所定枚数のカードを選択して山札とする。山札は、シャッフルした後、裏返して場に置かれる。次に各プレイヤは、各自の山札から所定枚数のカードを引いて手札とする。以降、手札を交互に場内の所定のフィールドに出し、必要に応じて手札を山札から補充することによりゲームを進める。
【0029】場には、カードを出すフィールドおよびエリアとして、次のようなものが定義されている。まず、ユニットカードやコマンドカードを配置する戦闘フィールドがある。戦闘フィールドには、前列に2枚、後列に2枚の最大4枚のカードを配置することができる。ここで、このカードゲームのルールでは、攻撃内容が「格闘」であるカードは直前にあるカードにしかダメージを与えることができないので、後列に配置されたカードは相手が出した「格闘」のカードによってダメージを受けることはない。一方、攻撃内容が「射撃」のカードは、前方にあるカードであれば離れていてもダメージを与えることができるので、後列に配置されたカードであってもダメージを受けることがある。したがって、ユニットカードを前列に配置するか後列に配置するかといったカードの陣形は戦略上、極めて重要である。
【0030】また、戦闘フィールドに配置されているユニットカードを、攻撃を受けない状態で待機させておく待機エリアがある。カードを戦闘フィールドから待機エリアへと移動させるタイミングも戦略上重要である。さらに、前述のオペレーションカードを配置する状況エリアがある。この他、使用コストを払うために山札からカードを移す捨て山、使用不可能になったカードや使用済みのカードを配置する廃棄エリアがある。
【0031】以上に説明したカードゲームのルールから容易に想像できるように、300種ものキャラクタやアイテムをカード化し、ロールプレイングゲームにおいて課されている制限や条件をカードの使用可能条件として適用した場合、各カードの使用可能条件をすべて覚えることは極めて困難である。しかし、カードゲームの面白さは、手札の中からどのカードを選択して場に出すかの戦略を練ることにあり、そのためには少なくとも手札のカードの特徴は十分に理解している必要がある。すなわち、カードゲームにおいて、プレイヤが各カードを特徴づける情報を簡単に確認できるようにすることは、カードゲームを楽しむ上で必要不可欠なことといえる。
【0032】以下、このようなカードゲームをビデオゲームとして実施する場合について説明する。図1は、カードゲームの場のイメージを、ゲーム装置に付属するディスプレイに表示したものである。本実施の形態では、臨場感を出すべく表示データを3次元で管理しており、図に示すように場1全体を遠近感を持たせた表示とすることにより奥行きを表現している。
【0033】画面の下半分には第1のプレイヤの場2aが、また上半分には第2のプレイヤの場2bが表示されている。各プレイヤの場2a、2bには、表向きの手札3、手札の枚数4、裏返して積み重ねられた山札5、山札の枚数6が表示されている。また、表示画面にはカードを出す番のプレイヤが操作することができるカーソル8が表示されている。各プレイヤは、後述するコントローラを使ってカーソル8を操作し、手札3、山札5のカードを選択したり、選択したカードをフィールド7内中央の戦闘フィールドに配置したりすることができる。この他、画面には、前述した待機エリア、状況エリア、捨て山、廃棄エリアなどが表示されている。
【0034】図1の画面では、フィールド7に配置されたカード9の横の領域10には、その配置されたカードに関する情報が表示される。カードに関する情報とは、カード9の図柄として表示されたキャラクタのヒットポイント(HP)、攻撃力(ATK)と、攻撃内容(射撃、格闘、全体攻撃など)、そのキャラクタの属性を示すマーク11などである。
【0035】手札3については、スペースの制限から、図柄のみが表示されている。このため、図1の画面に表示される内容のみでは、プレイヤは手札のカードの詳細情報を知ることはできない。本実施の形態のゲーム装置およびゲーム制御プログラムでは、手札のカードの詳細情報を知る1つの手段として、図2に示すようなカードビューワー画面を提供する。この画面は、図1のプレイ画面において所定の操作を行うことにより呼び出すことができる。カードビューワー画面の右側にはカードリスト12が表示される。カードリストには、プレイヤが使用できるカードがリストアップされる。プレイヤがカードリストの中のいずれかのカードを選択すると、画面左側に、選択されたカードのカード情報13が表示される。カード情報13としては、カードの図柄を表す画像14と、ヒットポイント、攻撃力、属性15、コストなどが表示される。さらに画面下部には、文章による説明16が表示される。
【0036】しかし、前述のようにカードビューワー画面を頻繁に呼び出すことを煩わしいと感じる場合がある。そこで、このゲーム装置およびゲーム制御プログラムは、さらに以下に説明するような機能を備える。図3は、プレイヤが画面に表示された手札3の中から1枚のカードをカーソル8により指定したときの画面の状態を示す図である。本実施の形態のゲーム装置では、この場合、指定されたカード17が図に示すように拡大表示される。さらに、図に示すように、指定されたカード17を場に出すために必要な条件19と、そのときの場が満たしている条件18が並んでアイコン表示される。各アイコン20は、カードの属性(人、機械、幽霊、謎など)を示しており、例えば「選択されたカードを場に出すためには人属性のカードが2枚場に出ていることが必要である」という場合には、「必要な条件」として人属性を示すアイコンが2つ表示される。図3は、必要な条件が「人属性のカードが2枚場に出ていること」であり、そのときの場の状態が「人属性のカードが2枚、謎属性のカードが1枚」出ている状態であることを示している。この場合、場の状態は、必要な条件を満たしているので、プレイヤは指定したカード17を戦闘フィールドに配置することができる。
【0037】なお、人属性のカードが2枚必要である旨の表示は、図に示すように人属性アイコンを2つ表示してもよいし、人属性アイコンの横に数字の2を表示してもよい。必要枚数の表示形態は図3の例に限定されない。
【0038】この機能により、プレイヤは、画面を切り換えるなどの特別な操作を行うことなく、カードを指定するだけで、そのカードを場に出すことができるか否かの判断に必要な情報を瞬時に取得することができる。
【0039】上記機能の特徴は、そのカードを場に出すことができる条件と、そのときの場の状況とを、カード属性を示すアイコンという表現に統一して表示したことにある。但し、表現方法は、カード属性のアイコン表示に限定されるものではなく、場が満たしている条件18と、選択したカードを場に出すために必要な条件19が、同じ表現方法で画面に表示されるのであれば、どのような方法であってもよい。
【0040】場の状況と必要な条件の対比を容易にするためには、図3のように、場が満たしている条件18と、選択したカードを場に出すために必要な条件19を並べて表示することが好ましい。並べて表示する場合には、並べる方向は縦方向、横方向のいずれでもよい。但し、これらは、表現が同じであれば、例えば画面の右端と左端に分かれて表示されていてもよい。
【0041】また、各カードの使用可能条件が、例えば「キャラクタAのカードが場に無いとキャラクタBのカードを場に出せない」というように、属性ではなく個別のカード名称により規定されている場合には、個々のカード名称に対応するアイコンやマークを表示してもよい。
【0042】カードの種類が多く、アイコンの種類が多くなりすぎる場合には、例えば、すべてのカードに通し番号あるいは英数字の記号をつけておき、それらの番号や記号によって場の状況と満たすべき条件を表示してもよい。すなわち、アイコン表示以外にも、色、記号、短い文字、マークなど種々の表現形態が考えられる。
【0043】ここで、上記のような表示を行ったのにも拘わらず、プレイヤが場に出すことができないカードを場に出そうとする場合がある。このような場合、従来は警告音やエラーメッセージによってプレイヤがルールに反する操作を行ったことを通知していた。本実施の形態では、上記場の状況と満たすべき条件の表示を利用して、プレイヤがルール違反の操作を行った際に、どの部分が違反しているかを教示する表示を行う。例えば、図4(a)は、選択したカードを場に出すためには人属性のカードが2枚場に出ていることが必要であるが、そのときの場には人属性のカードが1枚しか出ていないという状況を示している。この状態でプレイヤが、そのカードを場に出す操作を行った場合には、図4(b)に示すように、不足している条件を色違いのアイコン、あるいは反転表示されたアイコン21として明示する。これにより、カードゲームのルールを十分に理解していない初心者プレイヤでもゲームをやりながら徐々にルールを覚えることができる。
【0044】以上に説明したように、本発明が提供する機能により、プレイヤは、場の状況と場に出そうとしているカードの使用可能条件とを瞬時に把握することができるので、次に出すカードを速やかに判断することができる。特に、場の状況と必要な条件を、並べてアイコン表示すれば、よりわかりやすい。
【0045】以上、主として表示される画面の内容に着目して説明したが、次に、上記カードゲームをビデオゲームとして実施するために必要なハードウェア構成およびプログラムの処理について説明する。
【0046】図5は、カードゲームのプレイに使用するゲーム装置22と、そのゲーム装置22に接続された周辺機器を表す図である。ゲーム装置22は、ケーブル23により表示出力装置24に接続されている。本実施の形態では、表示出力装置24は、ゲーム画面を表示するための表示画面25と、ゲームの音声を出力するためのスピーカ26とを備えた家庭用テレビである。図1の画面は、この表示画面25に出力される画面である。
【0047】ゲーム装置22には、ケーブル27により、プレイヤがゲームを制御するための制御信号を入力するコントローラ28が接続されている。コントローラ28の方向指示ボタン29は、上部30が画面の上方向、左部31が画面の左方向、下部32が画面の下方向、右部33が画面の右方向にそれぞれ割り当てられており、各部を押すことにより画面上のカーソル8の位置を制御することができる。すなわち、方向指示ボタン29からゲーム装置22に送られる信号により、画面に表示されたカードの選択、あるいは選択したカードの配置位置が制御される。カードの選択あるいは指定した配置の確定には、図の○ボタン34が使用される。
【0048】ゲーム装置22は、ゲーム制御プログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disk)やCD−ROMをセットするディスクトレイが収納されたディスクトレイ収納部35、ゲームの経過、成績などをセーブするメモリ・カードを差し込むスロット36、各種コントローラを接続するための接続端子(図中の接続端子37aは接続状態を示し、接続端子37bは非接続状態を示す)、画像、音声などの出力装置を接続するための接続端子およびネットワーク接続のための接続端子(いずれも図示せず)を備えている。
【0049】図6は、ゲーム装置22の内部構造を表すブロック図である。ゲーム装置22は、内部的には、CPU39、ROM40、RAM41、VRAM42、音声合成部44、入出力制御部45、入力制御部46および通信制御部47が、システムバス38に接続され、システムバス38を介して信号をやりとりできるように構成されている。
【0050】ゲーム装置22の電源が入ると、まずROM40に記憶されている初期化データによって内部回路などが初期化され、DVD49に記憶されているゲーム制御プログラムや、メモリ・カード50に記憶されているセーブデータなどが入出力制御部45を介してRAM41に読み込まれる。一方、プレイヤが入力機器(コントローラ)28から入力する制御信号は、入力制御部46を介してCPU39に提供される。CPU39は、RAM41に記憶されたプログラムおよびデータを、入力制御部46から提供される制御信号に基づいて順次処理する。CPU39による処理の結果出力される画像は、一画面ごとに一旦VRAM42に蓄えられ、画像制御部43を介してテレビの表示画面などの画像表示部25に送られる。同様にプログラムの実行により出力される音声は音声合成部44を介してテレビのスピーカなどの音声出力部26に送られる。また、ネットワーク上に接続された複数のプレイヤがカードゲームをプレイする場合には、通信制御部47を介してネットワーク48に接続されている他のゲーム装置との間のデータ交換が行われる。
【0051】但し、ゲーム装置のハードウェア構成および機能については、様々な類似の構成によっても本発明の目的を達成しうることは当業者にとって明らかであり、そのようなゲーム装置はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、家庭用のゲーム装置以外に、業務用ゲーム機器、携帯用のゲーム機器、パソコン、携帯電話や携帯情報端末によっても、カードゲームプログラムを組み込むことにより同様の機能を実現することができる。
【0052】次に、このようなゲーム装置(あるいはパソコン)により実行されるカードゲーム制御プログラムについて説明する。このゲーム制御プログラムは、上記DVD49などに記録して提供してもよいし、ネットワークを介してオンライン配布することもできる。
【0053】プレイヤによりゲームの開始が指示されると、ゲーム制御プログラムの処理によって、画面が図7のフローチャートに示すように移行する。すなわち、ゲーム制御プログラムは、これらの画面の切り換えと、各画面における入出力制御を行う。
【0054】ゲーム制御プログラムは、はじめに山札形成画面51を表示する。この画面は、図2のカードビューワ−画面に似た画面で、カードリストを表示して、プレイヤに所定の枚数のカードを選択させ、そのプレイヤの山札とする画面である。山札のカードの枚数はゲームルールにより定められており、ゲーム制御プログラムはその枚数にしたがって、プレイヤからの入力を受け付ける。1人目のプレイヤが山札を形成し終えると、2人目のプレイヤ用に同じ画面が表示される。
【0055】全プレイヤ(通常は2人)が山札を形成し終えると、図1に示したような場52が設定され、さらにシャッフル画面53が表示される。紙のカードを用いたカードゲームでは、対戦するプレイヤがお互いの山札をシャッフルしあうのが普通であるが、ビデオゲームの場合には山札5のカードがシャッフルされているイメージが表示される。この際、カードゲーム制御プログラムは、そのイメージを表示する一方で、山札形成画面51で各プレイヤが選択して山札となったカードのデータを並べ替え、後に各プレイヤが山札を引く際に現れるカードの順番を決定する。カードの並べ替えは、ランダム関数を用いて行う。
【0056】次に、画面は手札取得画面54へと移行する。手札取得画面54では、山札から所定の枚数のカードが引かれて手札となる。ゲーム制御プログラムは、シャッフルして並べ替えた順番にしたがって、山札の1番目から6番目(但し手札の枚数はゲームルールに依存する)までのカードの図柄の画像データを取得し、そのデータを手札3として表示する処理を行う。さらに、画面に表示されている手札の枚数4をその枚数分カウントアップし、山札の枚数6をその枚数分カウントダウンして表示しなおす。
【0057】次に、画面は、先攻後攻決め画面55へと移行する。この画面はゲームをプレイする際の先攻、後攻を決定できれば、どのような画面でもよいが、本実施の形態では、ジャンケンのイメージを表示する。各プレイヤからの入力を受け付けて、画面上でジャンケンを実行させる。なお、プレイヤ同士がネットワーク対戦を行う場合などには、このような画面が必要となるが、同一場所にて同一画面をみながらプレイする場合には、直接話して先攻後攻を決めてもよい。
【0058】先攻、後攻が決定されると、画面は先攻プレイヤのカードセット画面56へと移行する。この画面では、図1の説明として前述したように、プレイヤがカーソル8を動かして手札3の中からカードを選択し、そのカードをフィールド7にセットする。カードセット画面56のゲーム制御プログラムの処理については、後述する。
【0059】先攻プレイヤによりフィールドにカードがセットされると、画面は先攻プレイヤの戦闘画面57へと移行する。戦闘画面57では、カードセット画面56においてプレイヤが行った操作に応じた演出効果が発生する。例えばカードセット画面56においてプレイヤが攻撃内容「射撃」のカードをフィールドに配置した場合には、戦闘画面57において、その配置したカードの前方の対戦相手のカードに対し、砲弾が打ち込まれるイメージが表示される。カードの図柄となっているキャラクタが攻撃を行っているイメージが表示される形態も考えられる。なお、この際、ゲーム制御プログラムは、画面表示とは別に、その攻撃により生ずるヒットポイントの変化やコストの変化を計算する。計算の結果、いずれかのプレイヤが負けとなる条件が整っていた場合には、勝敗の結果を画面に表示し、処理を終了する。
【0060】以上のカードセット画面56と戦闘画面57をもって、先攻プレイヤのターンが終了し、次に後攻プレイヤのターンとなる。後攻プレイヤについても、同様に後攻プレイヤのカードセット画面58と戦闘画面59が表示される。以降、先攻プレイヤと後攻プレイヤのターンが画面上で交互に繰り返される。
【0061】ここで、カードセット画面56、58におけるゲーム制御プログラムについて、さらに説明する。図8は、カードセット画面56、58のプログラムの処理を示すフローチャートである。ゲーム制御プログラムは、ステップS101においてプレイヤによる手札3の選択を受け付けて、選択されたカードを図3に示したように拡大表示する。
【0062】次に、ステップS102において、選択されたカード(図3のカード17)に関する情報(属性、使用可能条件など)を、DVDディスクに記憶されている(あるいはプログラムの一部として保持している)カード情報を検索することにより取得する。この際、場内の戦闘フィールドに存在するカードの情報も、同様にして取得する。
【0063】ステップS103では、図3に示したように、戦闘フィールドに存在する各カードの属性を、満たしている条件18として画面に表示する。さらに、選択されたカード17の使用可能条件に基づいて、戦闘フィールドに存在していなければならないカードの属性を、必要な条件19として画面に表示する。プレイヤがカーソル8を移動させて選択を変更した際には、新たに選択されたカードの情報を取得して、その都度表示内容を更新する。
【0064】フィールドに出すカードを決定し終えたプレイヤは、次にカーソル8を移動させてフィールド上のカードを配置する位置を決定する。ゲーム制御プログラムは、ステップS104において、プレイヤによる配置先の指定を受け付け、指定にしたがって、手札3として表示されていたカードをフィールド上へと移動させるとともに、画面に表示されている手札の枚数4を、移動させた枚数分カウントダウンする。
【0065】なお、本実施の形態ではゲーム制御プログラムはカードの属性にのみ着目して、表示を行っているが、他のカード情報を表示する形態でもよいことは言うまでもない。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、プレイヤは、場に出そうと思うカードを手札の中から選択すれば、そのカードを場に出すために必要な条件が、そのときの場の状況と対比しやすいように同じ表現で画面に表示されるので、状況を瞬時に把握することができ、次に出すカードを速やかに決定することができる。
【出願人】 【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社ナムコ
【住所又は居所】東京都大田区多摩川2丁目8番5号
【出願日】 平成14年2月4日(2002.2.4)
【代理人】 【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守 (外1名)
【公開番号】 特開2003−225461(P2003−225461A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−26814(P2002−26814)