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【発明の名称】 遊技機における不正解錠防止装置
【発明者】 【氏名】神谷 敬二
【住所又は居所】愛知県名古屋市千種区今池三丁目9番21号 株式会社三洋物産内

【要約】 【課題】保護カバーを設けて機枠の不正な解錠操作を防ぐものにおいて、キーを用いることなく容易に解錠操作を行うことができるようにする。

【解決手段】機枠2に設けられた鉤部材4が外枠1に設けられた係止金具7に係止することで機枠2が閉止状態に保持される。外枠1には鉤部材4の係止部分を覆う保護カバー9が取り付けられており、不正治具によって鉤部材4が係止解除されないようになっている。保護カバー9は係止金具7に対する係止を解くとヒンジ縁11を中心に回動し鉤部材4の係止部分を開放する。これによって、鉤部材4の係止解除を行って機枠2を開放させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外枠に対し、遊技盤を備えた機枠がヒンジによって片開き可能に取り付けられるとともに、この機枠の自由端側の端縁にロック部が変位可能に取り付けられる一方、前記外枠には前記ロック部を係止させることで、前記機枠を前記外枠に対して閉じた状態に保持する係止受け部が設けられ、さらに、前記外枠あるいは前記機枠のいずれか一方には前記機枠が閉じた状態でロック部と前記係止受け部との係止部分を覆う保護カバーが設けられてなる不正解錠防止装置であって、前記保護カバーは前記外枠あるいは前記機枠に対し係脱自在な固定手段を介して前記係止部分を覆う状態に保持可能となっており、かつ前記保護カバーは前記固定手段による係止が解かれたときには前記保護カバーの一部あるいは全部が変位可能となって前記係止部分が露出される構成であることを特徴とする遊技機における不正解錠防止装置。
【請求項2】 前記固定手段は、前記保護カバーに設けられた引掛け爪を有し、かつこの引掛け爪は前記係止受け部に対して係脱自在に係止されることを特徴とする請求項1記載の遊技機における不正解錠防止装置。
【請求項3】 前記保護カバーは、前記機枠あるいは前記外枠に固定可能な装着片を有するとともにこの装着片とはヒンジを介して連結され、保護カバーが前記ヒンジを中心に回動することによって前記係止部分を露出可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機における不正解錠防止装置。
【請求項4】 前記保護カバーは、同カバーに一体に形成された係止爪を、前記外枠あるいは前記機枠に取り付けられた係止具に対して係脱自在に係止させることによって取付けがなされることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機における不正解錠防止装置。
【請求項5】 前記係止受け部における対向位置には一対の案内縁が形成される一方、前記保護カバーには前記両案内縁に摺動可能に係止してこの保護カバーを前記係止部分を覆う位置から露出可能な状態へ移動可能とするスライド縁が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機における不正解錠防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機における不正解錠防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、パチンコ機1は遊技盤が取り付けられる機枠4を外枠3に対しヒンジを介して片開き可能に取付けた構造となっている(図14参照)。機枠4の開放端側には鉤部材5が備えられ、機枠4を閉じると外枠3に設けられた係止突部2に鉤部材5が係止して機枠4が閉止状態に保持される。機枠4を開放する場合には、遊技盤の前面に設けられた鍵穴へキーを差し込んで操作がなされる。すると、内部のシリンダ錠の動作によって鉤部材5が係止解除方向へ移動し、係止突部2に対する係止が解かれる。
【0003】しかし、鉤部材5と係止突部2との係止部分が剥き出しの状態では、隣合うパチンコ機1の隙間から先端の曲がった針金状の器具を差し込んでやると、鉤部材の解除操作が可能となるため、機枠を不正に開放するという不正行為の機会を与えてしまう。
【0004】その対策として、例えば特開2001−224812等といったものが開発されるに至っている。このものは図15に示すように、外枠3に設けられた係止突部2に鉤部材5を上下させて引っ掛けるようにしている。このままだと不正器具を隣接するパチンコ機間の隙間から同図に示す矢印方向から進入させ、外枠3の背後から鉤部材5を押し下げ操作すれば、解除操作が可能である。そこで、このものは外枠3に背面壁6Aを有する保護カバー6を取付け、鉤部材5による係止部分を囲うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パチンコ機が「島」に据え付けられる前の状態で、機枠を開放させたい場合がある。そのようなときに、保護カバー6が設けられていなければ直接鉤部材5を手で操作して係止解除の操作を簡単に行うことができる。しかし、保護カバー6が装着されているようなものでは、保護カバー6は外枠3に対しビス締め等の手段によって強固に取付けがなされているため、鉤部材5を直接解除操作することは容易でない。そこで、従来であればわざわざキーを用いてシリンダー錠に対する操作を行わねばならず、煩わしかった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は保護カバーが設けられたものであっても、容易に解錠操作を行うことができる遊技機における不正解錠防止装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、外枠に対し、遊技盤を備えた機枠がヒンジによって片開き可能に取り付けられるとともに、この機枠の自由端側の端縁にロック部が変位可能に取り付けられる一方、前記外枠には前記ロック部を係止させることで、前記機枠を前記外枠に対して閉じた状態に保持する係止受け部が設けられ、さらに、前記外枠あるいは前記機枠のいずれか一方には前記機枠が閉じた状態でロック部と前記係止受け部との係止部分を覆う保護カバーが設けられてなる不正解錠防止装置であって、前記保護カバーは前記外枠あるいは前記機枠に対し係脱自在な固定手段を介して前記係止部分を覆う状態に保持可能となっており、かつ前記保護カバーは前記固定手段による係止が解かれたときには前記保護カバーの一部あるいは全部が変位可能となって前記係止部分が露出される構成であることを特徴とするものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記固定手段は、前記保護カバーに設けられた引掛け爪を有し、かつこの引掛け爪は前記係止受け部に対して係脱自在に係止されることを特徴とするものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記保護カバーは、前記機枠あるいは前記外枠に固定可能な装着片を有するとともにこの装着片とはヒンジを介して連結され、保護カバーが前記ヒンジを中心に回動することによって前記係止部分を露出可能であることを特徴とするものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1または請求項2記載のものにおいて、前記保護カバーは、同カバーに一体に形成された係止爪を、前記外枠あるいは前記機枠に取り付けられた係止具に対して係脱自在に係止させることによって取付けがなされることを特徴とするものである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1又は2記載のものにおいて、前記係止受け部における対向位置には一対の案内縁が形成される一方、前記保護カバーには前記両案内縁に摺動可能に係止してこの保護カバーを前記係止部分を覆う位置から露出可能な状態へ移動可能とするスライド縁が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>請求項1の発明によれば、常にはロック部と係止受け部との係止部分は保護カバーによって覆われているため、不正な解錠操作をしようとしても保護カバーに邪魔されてロック解除操作を行うことができない。したがって、不正に機枠が開放されてしまう事態を有効に禁止することができる。
【0013】また、必要時には固定手段の係止を解いてやれば、保護カバーはその一部あるいは全部が変位可能となり、これによってロック部と係止受け部との係止部分を露出させることができる。かくして、ロック部による係止状態を直接解除することができるため、専用のキーによる解除操作を強いられず、使い勝手に優れたものとなる。
【0014】<請求項2の発明>請求項2の発明によれば、保護カバーは引掛け爪を係止受け部に係止させることによってロック部と係止受け部との係止部分を覆った状態に保持する。このとき、引掛け爪の係止相手は既存の構造物である係止受け部を利用してなされるため、引掛け爪の係止のための専用の部材を特別に設定する必要がない。
【0015】<請求項3の発明>請求項3の発明によれば、保護カバーは装着片によって機枠あるいは外枠に取り付けられる。そして、必要時には固定手段の係止を解いてやれば、保護カバーはヒンジを中心に回動してロック部と係止受け部との係止部分を露出させ、係止解除を可能にする。
【0016】<請求項4の発明>請求項4の発明によれば、保護カバーは係止爪が外枠に設けられた係止具に係止することによって全体の取付がなされている。必要時には係止爪と係止具との係止を解いてやれば、保護カバー全体を取り外してロック部と係止受け部との係止部分を露出させることができる。
【0017】<請求項5の発明>請求項5の発明によれば、保護カバーは係止受け部の両案内縁に対しスライド縁を引掛けつつスライドさせれば、ロック部とロック受け部との係止部分を覆った状態で取付けを行うことができる。必要時には、保護カバー全体を逆方向にスライドさせれば、係止部分を露出させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】<第1実施形態>本発明の第1実施形態を図1ないし図5によって説明する。図1において、1はパチンコ機の外枠であり、その一端には機枠2がヒンジhによって片開き可能に取り付けられている。機枠2には各種の入賞装置が設けられた遊技盤が取り付けられ、その裏面側には景品球払い出し装置等が設けられた機構板3が取り付けられている。またも機枠2の開放側の縁部には鉤部材4(本発明のロック部に相当する)を備えた施錠装置が縦向きに配されている。施錠装置は、長片の板状に形成された操作杆5を有し、その上下端には鉤部材4が配されている。鉤部材4は操作杆5から後方へ向けてほぼ直角に突出しており、先端にテーパー面6Aが形成されたフック部6が形成されている。両鉤部材4は外枠1内面の対向位置に配された係止金具7(本発明の係止受け部に相当する)と係止することによって機枠2の施錠を可能にする。
【0020】なお、詳しくは図示しないが、操作杆5にはスプリングの付勢力が作用するようにしてあり、これによって操作杆5は鉤部材4を係止金具7に係止させるよう付勢される。また、機枠2の開放端側にはシリンダ錠cが設けられており、シリンダ錠cへキーkを挿入してキー操作することによって鉤部材4を係止解除方向へ変位させるよう操作杆5を作動させることができる。
【0021】両鉤部材4に対する係止金具7は外枠1内面にビス等によって取付けがなされるとともに、その一側縁には係止受け片8が折り曲げ形成されて、その下縁部に鉤部材4のフック部6を係脱自在としている。
【0022】また、外枠1の後縁において係止金具7と隣接した位置には、鉤部材4のフック部6と係止受け片8との係止部分を覆い隠すための保護カバー9が取り付けられている。保護カバー9は外枠1への取付けのための装着片10と、この装着片10とヒンジ縁11を介して連続するカバー部12とからなり、合成樹脂材により一体に形成されている。保護カバー9は装着片10を外枠1後縁にビス締めすることによって全体の取付けがなされている。カバー部12はヒンジ縁11に連続する背面壁12Aを有し、その上下には天井壁12B、底壁12Cが連続し、さらにこれらの間に側壁12Dを連続させて構成されている。また、側壁12Dの端縁の中央部には引掛け爪13(係止受け片8と共に本発明の固定手段を構成する)が突設されている。この引掛け爪13の先端部にはテーパー状の案内面13Aが形成されており、保護カバー9を閉じる動作に伴って係止金具7の係止受け片8の側縁部と摺接することで、引掛け爪13の係止動作を案内し、係止後には保護カバー9の閉止状態が保持される。
【0023】次に、上記のように構成された第1実施形態の作用効果を具体的に説明する。外枠1に対して機枠2が閉止されている状態で、シリンダ錠cに対してキーkを挿入して解錠操作をすると、図示しないスプリングに抗して操作杆5が下方へ変位する。これによって、鉤部材4のフック部6と係止受け片8との係止が解除されるため、機枠2を開放させることができる。
【0024】ところで、例えば隣接するパチンコ機1間の隙間から不正器具を挿入し、外枠1の背面側から鉤部材4と係止金具7の係止受け片8の係止を解除せんとする不正が行われる場合にあっても、保護カバー9の背面壁12Aにより不正器具(例えば針金等)の先端が鉤部材4と係止受け片8との係止部分に至るのを阻止するため、不正に機枠2が開放されてしまうことはない。
【0025】一方、既述したように、例えばパチンコ機が「島」に設置される前の状態で、外枠1から機枠2を開放させたいという要求がある。そのような場合には、まず、係止受け片8に対する引掛け爪13の係止を解いてやる。こうすることで、カバー部12はヒンジ縁11を中心に回動し鉤部材4の係止部分を露出させることができる。この状態で鉤部材4を直接操作すれば係止受け片8との係止を解除して機枠2を開放させることができる。したがって、従来とは異なり、シリンダ錠cに対するキー操作を行わなくとも鉤部材4の係止が解除可能であるため、機枠2の開放作業を簡単に行うことができる。
【0026】また、第1実施形態によれば、保護カバー9の引掛け爪13を係止金具7の係止受け片8に係止させるようにしている。すなわち、機枠2を閉止させるための構成要素である係止金具7をそのまま利用して保護カバー9の係止を行うようにしているため、保護カバー9側との係止を行わせる部材を専用に設ける場合に比較して構成が簡単になる。また、保護カバー9は外枠1に対する取付けのための部材(装着片10)がカバー部12とヒンジ縁11を介して一体化されているため、部品点数の削減を図ることができる、という効果も得られる。
【0027】<第2実施形態>図6〜図10は本発明の第2実施形態を示すものである。第1実施形態では、保護カバー9はヒンジ縁11を中心に回動することで、鉤部材4の係止部分の開閉を行うものであったが、第2実施形態では係止金具20に対してスライドすることによって上記開閉動作を行わせるようにしたものである。
【0028】係止金具20における基板21の上下縁にはガイドレール22が形成されている。両ガイドレール22は基板21の上下縁を共に長さ方向に沿って内方へ屈曲させることによって形成され、外枠1に取り付けられたときに外枠1との間に幅方向に沿って隙間が保有されるようになっている。
【0029】一方、本実施形態の保護カバー23は第1実施形態のものとは異なり、引掛け爪24が設けられた側壁23Aと対向する面(取付け時に外枠1の内面と対向する面)にも側壁23Bを備えている。そして、この側壁23Bの中央部は係止金具20の上下幅とほぼ同幅をもって前方へ開放するようにして切り欠かれている。そして、この切欠部25の上下の開口縁は両ガイドレール22に対して係止しつつ摺接可能なスライド縁26となる。
【0030】上記のように構成された第2実施形態によれば、鉤部材4と係止受け片8とが係止されている状態で、保護カバー23の両スライド縁26を係止金具20のガイドレール22にそれぞれ係止させつつ押し込んでやる。このスライド動作に伴って、自動的に引掛け爪24が係止受け片8の側縁部に係止する。かくして、保護カバー23は閉止状態に保持され、不正な解錠操作から保護される。
【0031】鉤部材4の係止部分を開放させる場合には、係止受け片8に対する引掛け爪24の係止を解き、保護カバー23全体を上記とは逆方向にスライドさせれば、保護カバー23をガイドレール22に案内されながら係止金具20から取り外すことができ、その後に鉤部材4と係止受け片8との係止を解いてやれば、機枠2を開放させることができる。
【0032】なお、他の構成は第1実施形態と同様であり、もって同様の作用効果を奏することができる。
【0033】<第3実施形態>図11〜図13は本発明の第3実施形態を示すものである。第1・第2実施形態では共に係止金具7を利用して保護カバー9,23を閉止状態に保持するものであったが、第3実施形態では保護カバー30の保持を係止金具31とは別個に設けられた取付け具32によって行うようにしたものである。
【0034】すなわち、外枠1の内面には係止金具31を挟んで上下に取付け具32が配されている。各取付け具32は係止金具31と対面する側の縁に引掛け縁33が形成されている。一方、保護カバー30は係止金具31側に向けて開口するボックス状に形成されるとともに、その天井面と底面には引掛け爪34が撓み可能に形成され、これらが引掛け縁33に対して係止することによって保護カバー30を閉止状態に保持することができる。但し、保護カバー30の側壁のうち鉤部材4が進入する側のものには切り欠き35が形成されて保護カバー30が閉止されている状態でも、鉤部材4による係止及びその解除ができるようになっている。
【0035】上記のように構成された第3実施形態によれば、引掛け爪34を押圧変形させて引掛け縁33に対する引掛け爪34の係止を解いてやれば、保護カバー30を外枠1から取り外すことができる。
【0036】他の構成は第1・第2の実施形態と同様であり、もって同様の作用効果を発揮することができる。
【0037】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)何れの実施形態においても、係止金具7を外枠1側に配したが、機枠2側に配したものであってもよい。その場合においても、保護カバーも機枠2側に設けるようにすることも可能である。
(2)いずれの実施形態においても、保護カバーはボックス状に形成されて鉤部材の係止部分をほぼ全方から囲うようにしたものを示したが、少なくとも背面側を覆うようなものであればよく、その形状は限定されるべきものでない。
【出願人】 【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
【住所又は居所】愛知県名古屋市千種区今池3丁目9番21号
【出願日】 平成14年2月4日(2002.2.4)
【代理人】 【識別番号】100096840
【弁理士】
【氏名又は名称】後呂 和男 (外1名)
【公開番号】 特開2003−225441(P2003−225441A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−27120(P2002−27120)