トップ :: A 生活必需品 :: A63 スポ−ツ;ゲ−ム;娯楽




【発明の名称】 パチンコ機
【発明者】 【氏名】中村 博之
【住所又は居所】名古屋市昭和区鶴舞2丁目2番18号 奥村遊機株式会社内

【要約】 【課題】リーチ状態で最終停止識別情報の図柄を抽出図柄のみで変動させる際に、最終停止識別情報の図柄の変動に対する遊技者の予測可能性を維持しつつ、表示装置に対する制御負担を軽減させること。

【解決手段】第1特別図柄5及び、第2特別図柄6、第3特別図柄7の各図柄を、予め定められた順番で周期的に変動させる。このとき、 第3特別図柄7の図柄の一部(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」の5個の図柄)を抽出図柄10として選定し、第3特別図柄7のみが変動中に大当たり状態となる可能性が存在するリーチ状態にあれば、予め定められた順番を維持しながら 第3特別図柄7の図柄を抽出図柄10(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」の5個の図柄)で周期的に変動させる。このとき、抽出図柄10として選定されなかった図柄(「2」、「3」、「5」、「8」、「9」の5個の図柄)は省く。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表示装置に表示された複数の識別情報の図柄が変動し順次に停止して確定識別情報となった際に、前記確定識別情報が特定の組合せであれば、特別電動役物が作動して大当たり状態となるパチンコ機において、一定の時間間隔で更新されるカウンタの更新値をパチンコ球が始動口に入賞した時点で判定値として取得し所定値と比較する判定値比較手段と、前記判定値が所定値である場合には、前記確定識別情報を前記特定の組合せとする大当たり変動情報を作成し、前記判定値が前記所定値でない場合には、前記確定識別情報を、前記確定識別情報のうち最終停止識別情報のみが前記特定の組合せとは異なるリーチハズレの組合せにさせるリーチハズレ変動情報を作成し又は、前記確定識別情報を、前記特定の組合せ及び前記リーチハズレの組合せとは異なるものにさせる完全ハズレ変動情報を作成する変動情報作成手段と、前記大当たり変動情報又は、前記リーチハズレ変動情報、前記完全ハズレ変動情報に基づいて、前記表示装置に表示された複数の識別情報の図柄を変動させ順次に停止させて前記確定識別情報とし、その際に、各識別情報の図柄を一つのみ完全な形で表示しつつ予め定められた順番で周期的に変動させる表示装置制御手段と、を備え、前記表示装置制御手段は、前記大当たり変動情報又は前記リーチハズレ変動情報に基づいて前記確定識別情報を前記表示装置に表示する場合に、前記最終停止識別情報の図柄の一部を抽出図柄として選定し、前記最終停止識別情報のみが変動してリーチ状態になったときに、前記最終停止識別情報の図柄を前記抽出図柄で前記順番を維持して周期的に変動させ、その際に、前記抽出図柄として選定されなかった図柄をカットして前記抽出図柄のみで連続的に変動させること、を特徴とするパチンコ機。
【請求項2】 請求項1に記載するパチンコ機であって、前記表示装置制御手段は、前記特定の組合せを成立させる図柄を前記抽出図柄に含ませる条件により、前記抽出図柄の選定を行うこと、を特徴とするパチンコ機。
【請求項3】 請求項1に記載するパチンコ機であって、前記表示装置制御手段は、前記特定の組合せを成立させる図柄を排除する条件により前記抽出図柄を選定して、前記最終停止識別情報の図柄を一旦停止させる一方で、前記特定の組合せを成立させる図柄を含ませる条件により前記抽出図柄を選定し直して、前記確定識別情報を前記表示装置に表示すること、を特徴とするパチンコ機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の図柄が特定の組合せで表示された際に大当たり状態となるパチンコ機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパチンコ機には、例えば、図8のパチンコ機101のように、パチンコ球が始動口102に入賞すると、LCDなどの表示装置103に表示された3つの特別図柄が変動し、それらの特別図柄が特定の組合せで停止したときに、大入賞口104が作動して大当たり状態となるものがある。
【0003】この点、表示装置103における特別図柄の変動・停止について詳しく述べれば、図9に示すように、表示装置103には、3つの特別図柄として、第1特別図柄105と、第2特別図柄106、第3特別図柄107が表示されている。そして、第1特別図柄105と、第2特別図柄106、第3特別図柄107は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」の10個の図柄をそれぞれ有しており、パチンコ球が始動口2(図8参照)に入賞すると、図9の矢印で示すように、それらの10個の図柄をもって、例えば、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「0」→「1」→・・・のように予め定められた順番で周期的に変動を開始する。
【0004】その後は、3つの特別図柄は、第1特別図柄105、第2特別図柄106、第3特別図柄107の順に停止して、確定特別図柄108となり、かかる確定特別図柄108が特定の組合せ(図9では、「7」「7」「7」)であるときに、大入賞口104が作動して大当たり状態となる。
【0005】この大当たり状態では、例えば、大入賞口104に所定数(例えば、10個)のパチンコ球が入賞するまでに又は所定時間(例えば、約29.5秒)が経過するまでに、大入賞口104の所謂Vゾーン(図示せず)にパチンコ球が通過することを条件として、大入賞口104の連続した開放動作を所定回数(例えば、15回)を限度として繰り返すので、遊技者は、大量の賞球を獲得することが可能となる。
【0006】従って、第1特別図柄105及び第2特別図柄106の図柄が、「7」「7」で停止し、第3特別図柄107の図柄のみが変動するときは、大入賞口104が作動して大当たり状態となる可能性が存在するリーチ状態にあり、遊技者は第3特別図柄107の図柄の変動に一喜一憂していることから、かかるリーチ状態において、遊技者の気分を高揚させるために、表示装置103の表示演出などに工夫を凝らしている。
【0007】例えば、図10に示すように、通常の状態では、第1特別図柄105及び、第2特別図柄106、第3特別図柄107の各図柄を、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「0」→「1」→・・・のように予め定められた順番で周期的に変動させるが、第1特別図柄105及び第2特別図柄106の各図柄が「7」「7」で停止してリーチ状態になると、特開2001−79211に記載された技術などを用いて、第3特別図柄107の図柄の一部(図10では、「2」,「3」,「5」,「8」,「9」)をマスキングし、第3特別図柄107を、「1」→「●」→「●」→「4」→「●」→「6」→「7」→「●」→「●」→「0」→「1」→・・・の順番で周期的に変動させれば、第3特別図柄107の図柄の数が減ることになり、第3特別図柄107の図柄が「7」で停止して大当たり状態になる確率が見かけ上高くなるので、かかるリーチ状態における遊技者の期待感を増加させることが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2001−79211に記載された技術では、第3特別図柄107の図柄を、「1」→「●」→「●」→「4」→「●」→「6」→「7」→「●」→「●」→「0」→「1」→・・・の順番で周期的に変動させる際に、マスキングされた図柄の「●」で停止させることはないものの、マスキングされた図柄(図10では、「2」,「3」,「5」,「8」,「9」)を明確に把握させて遊技者に安心感を与えるため、マスキングされた図柄の「●」を通過させるようにして表示装置103に表示しており、これでは、第3特別図柄107として、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」の10個の図柄のほかに、マスキングする数だけの「●」の図柄を余計に保持しなければならないので、表示装置103に対する制御負担が増大する問題点があった。
【0009】そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたパチンコ機であり、リーチ状態で最終停止識別情報の図柄を抽出図柄のみで変動させる際に、最終停止識別情報の図柄の変動に対する遊技者の予測可能性を維持しつつ、表示装置に対する制御負担を軽減させることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、表示装置に表示された複数の識別情報の図柄が変動し順次に停止して確定識別情報となった際に、前記確定識別情報が特定の組合せであれば、特別電動役物が作動して大当たり状態となるパチンコ機において、一定の時間間隔で更新されるカウンタの更新値をパチンコ球が始動口に入賞した時点で判定値として取得し所定値と比較する判定値比較手段と、前記判定値が所定値である場合には、前記確定識別情報を前記特定の組合せとする大当たり変動情報を作成し、前記判定値が前記所定値でない場合には、前記確定識別情報を、前記確定識別情報のうち最終停止識別情報のみが前記特定の組合せとは異なるリーチハズレの組合せにさせるリーチハズレ変動情報を作成し又は、前記確定識別情報を、前記特定の組合せ及び前記リーチハズレの組合せとは異なるものにさせる完全ハズレ変動情報を作成する変動情報作成手段と、前記大当たり変動情報又は、前記リーチハズレ変動情報、前記完全ハズレ変動情報に基づいて、前記表示装置に表示された複数の識別情報の図柄を変動させ順次に停止させて前記確定識別情報とし、その際に、各識別情報の図柄を一つのみ完全な形で表示しつつ予め定められた順番で周期的に変動させる表示装置制御手段と、を備え、前記表示装置制御手段は、前記大当たり変動情報又は前記リーチハズレ変動情報に基づいて前記確定識別情報を前記表示装置に表示する場合に、前記最終停止識別情報の図柄の一部を抽出図柄として選定し、前記最終停止識別情報のみが変動してリーチ状態になったときに、前記最終停止識別情報の図柄を前記抽出図柄で前記順番を維持して周期的に変動させ、その際に、前記抽出図柄として選定されなかった図柄をカットして前記抽出図柄のみで連続的に変動させること、を特徴としている。
【0011】また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載するパチンコ機であって、前記表示装置制御手段は、前記特定の組合せを成立させる図柄を前記抽出図柄に含ませる条件により、前記抽出図柄の選定を行うこと、を特徴としている。
【0012】また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載するパチンコ機であって、前記表示装置制御手段は、前記特定の組合せを成立させる図柄を排除する条件により前記抽出図柄を選定して、前記最終停止識別情報の図柄を一旦停止させる一方で、前記特定の組合せを成立させる図柄を含ませる条件により前記抽出図柄を選定し直して、前記確定識別情報を前記表示装置に表示すること、を特徴としている。
【0013】このような特徴を有する本発明のパチンコ機では、パチンコ球が始動口に入賞した場合に、表示装置に表示される複数の識別情報の各図柄が一つのみ完全な形で表示されつつ予め定められた順番で周期的に変動し、その後に順次に停止して確定識別情報となる。このとき、 最終停止識別情報の図柄の一部を抽出図柄として選定し、確定識別情報のうち最終停止識別情報のみが変動中に大当たり状態となる可能性が存在するリーチ状態にあれば、予め定められた順番を維持しながら最終停止識別情報の図柄を抽出図柄で周期的に変動させるので、リーチ状態で最終停止識別情報の図柄を抽出図柄のみで変動させても、最終停止識別情報の図柄の変動に対する遊技者の予測可能性は維持され、且つ、最終停止識別情報の図柄の変動の際には、抽出図柄として選定されなかった図柄をカットして抽出図柄のみで連続的に変動させており、リーチ状態で最終停止識別情報の図柄を抽出図柄のみで変動させても、表示装置に対する制御負担を軽減させることができるので、表示装置に対する制御能力を他の表示内容の制御に充当させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図4に示すように、本実施の形態のパチンコ機1は、パチンコ球が始動口2に入賞すると、LCDなどの表示装置3に表示された3つの特別図柄(「識別情報」に相当するもの)が変動し、それらの特別図柄が特定の組合せで停止したときに、大入賞口4(「特別電動役物」に相当するもの)が作動して大当たり状態となる、所謂第1種のパチンコ機である。
【0015】そして、図5のブロック図で示すように、図4のパチンコ機1は、3枚の基板20,30,40を有している。この点、基板20には、メイン制御用CPU21や、メイン制御用ROM22、メイン制御用RAM23、入力・出力ポート24などが搭載されている。そして、メイン制御用CPU21には、2ms毎に信号を発信するクロック回路51が接続され、入力・出力ポート24には、始動口スイッチ52や、カウントスイッチ53、Vゾーン通過スイッチ54などが接続されている。
【0016】尚、始動口スイッチ52は、始動口2(図4参照)の内部に設けられるものであり、始動口2(図4参照)にパチンコ球が入賞すると、パチンコ球を感知して信号を発するものである。また、カウントスイッチ53は、大入賞口4(図4参照)の内部に設けられるものであり、大入賞口4(図4参照)にパチンコ球が入賞すると、パチンコ球を感知して信号を発するものである。また、Vゾーン通過スイッチ54は、大入賞口4(図4参照)の内部にある所謂Vゾーン(図示せず)に設けられるものであり、大入賞口4(図4参照)のVゾーン(図示せず)をパチンコ球が通過すると、パチンコ球を感知して信号を発するものである。
【0017】また、基板30には、表示装置制御用CPU31や、表示装置制御用ROM32、表示装置制御用RAM33、入力・出力ポート34、VDP35などが搭載されており、表示装置制御用CPU31は、表示装置制御用ROM32及び表示装置制御用RAM33などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づいて、VDP35に接続された表示装置3(図4参照)の表示内容を制御する。
【0018】また、基板40には、可動物制御用CPU41や、可動物制御用ROM42、可動物制御用RAM43、入力・出力ポート44などが搭載されており、可動物制御用CPU41は、例えば、可動物制御用ROM42及び可動物制御用RAM43などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づいて、入力・出力ポート44に接続された大入賞口ソレノイド55を動作させることにより、大入賞口4(図4参照)の作動内容を制御する。
【0019】さらに、図5のブロック図においては、3つの入力・出力ポート24,34,44を介して、メイン制御用CPU21と、表示装置制御用CPU31、可動物制御用CPU41がそれぞれ接続されている。従って、メイン制御用CPU21は、表示装置制御用CPU31及び可動物制御用CPU41を介して、表示装置3(図4参照)の表示内容や、大入賞口4(図4参照)の作動内容を制御することができる。
【0020】すなわち、図4のパチンコ機1では、図7に示すように、表示装置3(図4及び図5参照)には、3つの特別図柄として、第1特別図柄5と、第2特別図柄6、第3特別図柄7(「最終停止識別情報」に相当するもの)が表示されている。そして、第1特別図柄5と、第2特別図柄6、第3特別図柄7は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」の10個の図柄をそれぞれ有しており、パチンコ球が始動口2(図4参照)に入賞すると、図7の矢印で示すように、それらの10個の図柄をもって、例えば、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「0」→「1」→・・・のように、予め定められた順番で周期的に変動を開始する。
【0021】その後、3つの特別図柄は、第1特別図柄5、第2特別図柄6、第3特別図柄7の順に停止して、確定特別図柄8(「確定識別情報」に相当するもの)となり、かかる確定特別図柄8が特定の組合せであるときに、大入賞口84(図1参照)が作動して大当たり状態となる。尚、図7では、特定の組合せの一つである、「7」「7」「7」を記載しているが、その他に、「1」「1」「1」,「2」「2」「2」,「3」「3」「3」,「4」「4」「4」,「5」「5」「5」,「6」「6」「6」,「8」「8」「8」,「9」「9」「9」,「0」「0」「0」があり、全部で10通りある。
【0022】そこで、このときの制御内容を図5を用いて説明すると、メイン制御用CPU21は、メイン制御用RAM23に設けられた第1カウンタ(「カウンタ」に相当するもの)の値を、クロック回路51からの信号を受信する毎に「1」ずつ加算し、「300」になるときは「0」を代入することにより、「0」から「299」までの範囲で順次且つ周期的に更新させており、パチンコ球が始動口2(図4参照)に入賞したことを示す信号を始動口スイッチ52から受信したときに、かかる第1カウンタの更新値を判定値として取得してメイン制御用RAM23に記憶する。
【0023】そして、メイン制御用CPU21は、メイン制御用RAM23に記憶した判定値を、メイン制御用ROM22に記憶されている所定値(ここでは、例えば、「7」の1個の値とする)と比較する。このとき、判定値が所定値である場合には、確定特別図柄8(図7参照)を特定の組合せとすることを知らせる大当たり変動情報を作成して、表示装置制御用CPU31及び可動物制御用CPU41に送信する。
【0024】一方、判定値が所定値でない場合には、さらに、かかる判定値を、メイン制御用ROM22に記憶されているリーチハズレ値(ここでは、例えば、「17」、「27」、「37」など、「0」から「299」のうち「7」を除いた25〜38個ぐらいまでの値とする)と比較する。このとき、判定値がリーチハズレ値である場合は、確定特別図柄8(図7参照)を、確定特別図柄8(図7参照)のうち第3特別図柄7(図7参照)のみが特定の組合せとは異なるリーチハズレの組合せ(例えば、特定の組み合わせを「7」「7」「7」とした場合には、「7」「7」「6」などである。)とすることを知らせるリーチハズレ変動情報を作成して、表示装置制御用CPU31及び可動物制御用CPU41に送信する。一方、判定値がリーチハズレ値でない場合は、確定特別図柄8(図7参照)を、特定の組合せ及びリーチハズレの組合せとは異なるもの(例えば、「5」「1」「2」などがある。)とすることを知らせる完全ハズレ変動情報を作成して、表示装置制御用CPU31及び可動物制御用CPU41に送信する。
【0025】その後、表示装置制御用CPU31は、メイン制御用CPU21から大当たり変動情報を受信した場合には、図7に示すように、表示装置3(図4及び図5参照)に表示された第1特別図柄5、第2特別図柄6、第3特別図柄7について、それらの図柄を変動させ、確定特別図柄8が特定の組合せとなるように、順次に停止させる。
【0026】一方、表示装置制御用CPU31は、メイン制御用CPU21からリーチハズレ変動情報を受信した場合には、図示はしないが、例えば、特定の組み合わせを「7」「7」「7」とすれば、表示装置3(図4及び図5参照)に表示された第1特別図柄5、第2特別図柄6、第3特別図柄7について、それらの図柄を変動させた後、先ず、第1特別図柄5の図柄を「7」で停止させ、次に、第2特別図柄6を「7」で停止させて、第3特別図柄7の図柄のみを変動させ、特定の組合せ(ここでは、「7」「7」「7」)が成立する可能性が存在するリーチ状態とした後、確定特別図柄8が特定の組合せ(ここでは、「7」「7」「7」)とならないように、第3特別図柄7の図柄を(ここでは、例えば、「6」に)停止させる。
【0027】また、表示装置制御用CPU31は、メイン制御用CPU21から完全ハズレ変動を受信した場合には、図示はしないが、表示装置3(図4及び図5参照)に表示された第1特別図柄5、第2特別図柄6、第3特別図柄7について、それらの図柄を変動させ、確定特別図柄8が特定の組合せとならないように、順次に停止させる(例えば、「5」「1」「2」)。
【0028】尚、第1特別図柄5、第2特別図柄6、第3特別図柄7の各図柄が表示装置3に表示される際は、図7に示すように、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」の10個の図柄のうち、一つのみが完全な形で表示される。また、特定の組合せや、リーチハズレ変動情報を受信した際の組合せ、完全ハズレ変動情報を受信した際の組合せは、表示装置制御用ROM32に予め記憶されており、表示装置制御用CPU31が読み取って、表示装置3(図4及び図5参照)に表示される。
【0029】一方、可動物制御用CPU41は、メイン制御用CPU21から大当たり変動情報を受信した場合にのみ、表示装置3に表示された第1特別図柄5(図7参照)、第2特別図柄6(図7参照)、第3特別図柄7(図7参照)の図柄が特定の組合せに変動・停止したことを示す信号を表示装置制御用CPU21から受信した後に、大入賞口ソレノイド55を動作させることにより、大入賞口4(図4参照)を作動させて大当たり状態とする。この大当たり状態では、大入賞口4(図4参照)に所定数(ここでは、例えば、10個とする)のパチンコ球が入賞するまでに又は所定時間(ここでは、例えば、約29.5秒とする)が経過するまでに、大入賞口4(図4参照)のVゾーン(図示せず)にパチンコ球が通過することを条件として、大入賞口4(図4参照)の連続した開放動作を、所定回数(ここでは、例えば、15回とする)を限度として繰り返される。従って、大当たり状態では、遊技者は、大量の賞球を獲得することが可能となる。尚、大入賞口4(図4参照)に入賞したパチンコ球の数はカウントスイッチ53からの信号で知ることができ、大入賞口4(図4参照)のVゾーン(図示せず)にパチンコ球が通過したことはVゾーン通過スイッチ54からの信号で知ることができる。
【0030】また、図5の基板20においては、メイン制御用RAM23に設けられた第2カウンタの値を、クロック回路51からの信号を受信する毎に「1」ずつ加算し、「300」になるときは「0」を代入することにより、「0」から「299」までの範囲で順次且つ周期的に更新させている。
【0031】さらに、図5の基板20においては、メイン制御用ROM22に、図6に示すように、リーチ状態における表示装置3の演出内容(図6では、リーチAと、リーチB、リーチC、リーチDの4種類ある。)とサブ変動情報Nとの関係などを示したテーブルを記憶しておく。そして、メイン制御用CPU21は、パチンコ球が始動口2(図4参照)に入賞したことを示す信号を始動口スイッチ52から受信したときに、かかる第2カウンタの更新値の一つを取得する。
【0032】このとき、大当たり変動情報を作成する場合には、取得された第2カウンタの更新値に基づいて、図6のサブ変動情報Nのうち、メイン制御用CPU21は、「5」,「6」,「7」,「8」のいずれか一つを選択して、大当たり変動情報とともに、2つの基板30,40の各々に送信する。
【0033】一方、リーチハズレ変動情報を作成する場合には、取得された第2カウンタの更新値に基づいて、図6のサブ変動情報Nのうち、メイン制御用CPU21は、「2」,「3」,「4」のいずれか一つを選択して、リーチハズレ変動情報とともに、2つの基板30,40の各々に送信する。
【0034】また、完全ハズレ変動情報を作成する場合には、取得された第2カウンタの更新値に基づいて、図6のサブ変動情報Nのうち、メイン制御用CPU21は、「1」を選択して、完全ハズレ変動情報とともに、2つの基板30,40の各々に送信する。
【0035】一方、図5の基板30においては、大当たり変動情報又は、リーチハズレ変動情報、完全ハズレ変動情報を受信すると、表示装置制御用CPU21は、図1に示すように、第1特別図柄5と、第2特別図柄6、第3特別図柄7に対して、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「0」→「1」→・・・のように、予め定められた順番で周期的に変動を開始させる。但し、大当たり変動情報又はリーチハズレ変動情報を受信した場合には、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」の10個の図柄のうち5個の図柄を抽出図柄として選択し、第3特別図柄7のみが変動するリーチ状態になったときに、かかる抽出図柄(選択された5個の図柄のみ)で第3特別図柄7を変動させる。
【0036】例えば、図1では、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」の10個の図柄のうち、「1」、「4」、「6」、「7」、「0」の5個の図柄を抽出図柄10として選択し、第3特別図柄7のみが変動するリーチ状態になったときに、抽出図柄10(選択された5個の図柄(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」)のみ)で第3特別図柄7を変動させている。この点、選択されなかった5個の図柄(「2」、「3」、「5」、「8」、「9」)は省かれ、「1」→「4」→「6」→「7」→「0」→「1」→・・・のように、予め定められた順番を維持しつつ周期的に変動を行うので、抽出図柄10(選択された5個の図柄(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」)のみ)が連続する。
【0037】以上詳細に説明したように、本実施の形態のパチンコ機1では、パチンコ球が始動口2に入賞した場合に、表示装置3に表示される第1特別図柄5及び、第2特別図柄6、第3特別図柄7の各図柄が一つのみ完全な形で表示されつつ、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「0」→「1」→・・・のように、予め定められた順番で周期的に変動し、その後に順次に停止して、確定特別図柄8となる。このとき、 第3特別図柄7の図柄の一部(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」の5個の図柄)を抽出図柄10として選定し、確定特別図柄8のうち第3特別図柄7のみが変動中に大当たり状態となる可能性が存在するリーチ状態にあれば、「1」→「4」→「6」→「7」→「0」→「1」→・・・のように、予め定められた順番を維持しながら 第3特別図柄7の図柄を抽出図柄10(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」の5個の図柄)で周期的に変動させるので、かかるリーチ状態で第3特別図柄7の図柄を抽出図柄10(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」の5個の図柄)のみで変動させても、第3特別図柄7の図柄の変動に対する遊技者の予測可能性は維持される。
【0038】さらに、かかるリーチ状態における第3特別図柄7の図柄の変動の際には、抽出図柄10として選定されなかった図柄(「2」、「3」、「5」、「8」、「9」の5個の図柄)を省き、抽出図柄10(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」の5個の図柄)のみで連続的に変動させており、かかるリーチ状態において、第3特別図柄7の図柄を抽出図柄(「1」、「4」、「6」、「7」、「0」の5個の図柄)のみで変動させても、例えば、表示装置3を制御する際に使用する表示装置制御用ROM22や表示装置制御用RAM23などの負担を軽減させることができるので、表示装置3に対する制御能力を他の表示内容の制御に充当させることができる。
【0039】尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、抽出図柄10として図柄を選択する際は、大当たり変動情報を受信した場合には、確定特別図柄8を特定の組合せとする図柄を抽出図柄10の一つに含ませることは当然であるが、リーチハズレ変動情報を受信した場合でも、確定特別図柄8を特定の組合せとする図柄を抽出図柄10の一つに含ませることにより、リーチ状態における遊技者の期待感を維持させることができる。
【0040】この点、大当たり変動情報を受信した場合でも、例えば、当該リーチ状態における特定の組合せが「7」「7」「7」の条件において、図2に示すように、抽出図柄10として、「1」、「4」、「6」の3つの図柄を選択し、確定特別図柄8(図7参照)を特定の組合せとする図柄である「7」を抽出図柄10の一つに含ませないようにし、表示装置3において、「1」、「4」、「6」の3つの図柄のいずれか一つで第3特別図柄7の図柄を一旦停止させる一方で、図3に示すように、抽出図柄10として、「2」、「3」、「7」の3つの図柄を選択し、確定特別図柄8(図7参照)を特定の組合せとする図柄である「7」を抽出図柄10の一つに含ませるようにし、表示装置3において、第3特別図柄7の図柄を再び変動させた後に「7」の図柄で停止させて、確定特別図柄8(図7参照)を特定の組合せとしてもよい。
【0041】また、上記実施の形態では、「判定値比較手段」と、「変動情報作成手段」、「表示装置制御手段」を、メイン制御用CPU21と、表示装置制御用CPU31、可動物制御用CPU41で構成しているが、メイン制御用CPU21のみで構成してもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明のパチンコ機では、パチンコ球が始動口に入賞した場合に、表示装置に表示される複数の識別情報の各図柄が一つのみ完全な形で表示されつつ予め定められた順番で周期的に変動し、その後に順次に停止して確定識別情報となる。このとき、 最終停止識別情報の図柄の一部を抽出図柄として選定し、確定識別情報のうち最終停止識別情報のみが変動中に大当たり状態となる可能性が存在するリーチ状態にあれば、予め定められた順番を維持しながら最終停止識別情報の図柄を抽出図柄で周期的に変動させるので、リーチ状態で最終停止識別情報の図柄を抽出図柄のみで変動させても、最終停止識別情報の図柄の変動に対する遊技者の予測可能性は維持され、且つ、最終停止識別情報の図柄の変動の際には、抽出図柄として選定されなかった図柄をカットして抽出図柄のみで連続的に変動させており、リーチ状態で最終停止識別情報の図柄を抽出図柄のみで変動させても、表示装置に対する制御負担を軽減させることができるので、表示装置に対する制御能力を他の表示内容の制御に充当させることができる。
【出願人】 【識別番号】000121693
【氏名又は名称】奥村遊機株式會社
【住所又は居所】愛知県名古屋市昭和区鶴舞2丁目2番18号
【出願日】 平成14年1月30日(2002.1.30)
【代理人】 【識別番号】100098431
【弁理士】
【氏名又は名称】山中 郁生 (外2名)
【公開番号】 特開2003−220227(P2003−220227A)
【公開日】 平成15年8月5日(2003.8.5)
【出願番号】 特願2002−21672(P2002−21672)