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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】久保 和則
【住所又は居所】愛知県名古屋市千種区今池3丁目9番21号 株式会社三洋物産内

【要約】 【課題】パチンコ機等の遊技機において、興趣の飛躍的な向上を図る。

【解決手段】パチンコ機1の遊技盤には、その略中央部において可変表示装置が取着されている。可変表示装置は、液晶表示部と、該液晶表示部を囲むようにして設けられたセンターフレームとを有している。センターフレームの下部にはステージ部材が取着されている。ステージ部材は、遊技球を転動させるための起伏のある転動面の形成された上段ステージと下段ステージとを備えている。そして、センターフレームの側部流路から導出される遊技球は、下段ステージへ案内され、当該下段ステージを通って上段ステージへと誘導される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技球が流下可能な遊技領域に、前記遊技球が転動可能な転動遊技領域を有する遊技部材を備えた遊技機であって、前記転動遊技領域は、正面から見て、少なくとも横方向へ延在し、かつ、前記遊技球を転動させるための複数の転動面を備え、前記各転動面は、遊技球の横方向への転動を加減速するための起伏を有しており、前記各転動面のうち、少なくとも一つの転動面は他の転動面に対して形状が異なることを特徴とする遊技機。
【請求項2】 遊技球が流下可能な遊技領域に、前記遊技球が転動可能な転動遊技領域を有する遊技部材を備えた遊技機であって、前記転動遊技領域は、正面から見て、少なくとも横方向へ延在し、かつ、前記遊技球を転動させるための複数の転動面を備え、前記各転動面は、遊技球の横方向への転動を加減速するための凹形状をなす湾曲部を具備し、前記各転動面のうち、少なくとも一つの転動面は他の転動面に対して形状が異なることを特徴とする遊技機。
【請求項3】 前記転動面のうち、少なくとも1つの転動面は、他の転動面に対して少なくとも一部の高さが異なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、遊技機の一種として、遊技盤に、遊技球の転動を許容するステージ等の転動遊技領域を有する中央装置等を備えたパチンコ機が知られている。
【0003】このようなパチンコ機では、中央装置の下方や転動遊技領域内等に作動口等が設けられており、遊技球が作動口に入賞することに基づき、各種遊技状態、例えば遊技者に有利な大当たり状態等が導出される。
【0004】転動遊技領域に案内される遊技球は、転動遊技領域上で転動した後、遊技球の転動の仕方によっては、作動口等へ入賞したりする。従って、遊技者は、転動遊技領域上における遊技球の挙動に期待感を持って注目する。このため、上述したようなパチンコ機の中には、前記転動遊技領域において遊技球に所定動作を行わせ、興趣の向上を図ろうとしているものもある。
【0005】ところで、盤面を流下する遊技球は、釘等によりランダムな動きをすることで、遊技者に興趣を提供している。これに対し、転動遊技領域という限られた領域においては、遊技球が単調な動作をしがちであり、かかる場合、遊技球の挙動を堪能しようとしている遊技者にとって、興趣が阻害されてしまうおそれがある。それ故、より斬新な転動態様を導出でき、それを視認することで面白味を味わうことのできる遊技機の出現が望まれているという現状がある。
【0006】本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、遊技球の動きによって、興趣の飛躍的な向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用等についても説明する。
【0008】手段1.遊技球が流下可能な遊技領域に、前記遊技球が転動可能な転動遊技領域を有する遊技部材を備えた遊技機であって、前記転動遊技領域は、正面から見て、少なくとも横方向へ延在し、かつ、前記遊技球を転動させるための複数の転動面を備え、前記各転動面は、遊技球の横方向への転動を加減速するための起伏を有しており、前記各転動面のうち、少なくとも一つの転動面は他の転動面に対して形状が異なることを特徴とする遊技機。
【0009】上記手段1によれば、転動遊技領域に備えられた複数の転動面上を、遊技球が横方向に転動させられる。遊技球が転動面を転動する際には、起伏によって遊技球の移動速度や高さが変化させられる。また、形状がそれぞれ異なる転動面では、導出される遊技球の挙動も異なる。従って、遊技球の転動態様が多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。尚、「形状」とあるのは、遊技球の転動態様に影響を及ぼす形状をいい、主として、少なくとも正面から見た形状が該当する。
【0010】手段2.手段1において、前記転動面のうち、少なくとも1つの転動面は、他の転動面に対し、有する起伏の数が異なることを特徴とする遊技機。
【0011】上記手段2によれば、有する起伏の数がそれぞれ異なる転動面が存在する。このため、遊技球が乗り越える起伏の数や、上下移動の回数が転動面によって異なる。従って、遊技球の転動態様が一層多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0012】手段3.手段1又は2において、前記転動面のうち、少なくとも1つの転動面は、他の転動面に対し、有する起伏の形状が異なることを特徴とする遊技機。
【0013】上記手段3によれば、有する起伏の形状が異なるそれぞれ転動面が存在する。このため、遊技球が一度に転動する距離や、上下移動量が転動面によって異なる。従って、遊技球の転動態様が一層多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。尚、「起伏の形状」に代えて、「起伏の大きさ」、「起伏の高さ」、「起伏の長さ」としてもよい。
【0014】手段4.遊技球が流下可能な遊技領域に、前記遊技球が転動可能な転動遊技領域を有する遊技部材を備えた遊技機であって、前記転動遊技領域は、正面から見て、少なくとも横方向へ延在し、かつ、前記遊技球を転動させるための複数の転動面を備え、前記各転動面は、遊技球の横方向への転動を加減速するための凹形状をなす湾曲部を具備し、前記各転動面のうち、少なくとも一つの転動面は他の転動面に対して形状が異なることを特徴とする遊技機。
【0015】上記手段4によれば、転動遊技領域に備えられた複数の転動面上を、遊技球が横方向に転動させられる。遊技球が転動面を転動する際には、湾曲部によって遊技球の移動速度や高さが変化させられる。また、形状が異なるそれぞれ転動面では、導出される遊技球の挙動も異なる。従って、遊技球の転動態様が多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0016】手段5.手段4において、前記転動面のうち、少なくとも1つの転動面は、他の転動面に対し、湾曲部の数が異なることを特徴とする遊技機。
【0017】上記手段5によれば、有する湾曲部の数がそれぞれ異なる転動面が存在する。このため、遊技球が通過する湾曲部の数や、上下移動の回数が転動面によって異なる。従って、遊技球の転動態様が一層多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0018】手段6.手段4又は5において、前記転動面のうち、少なくとも1つの転動面は、他の転動面に対し、湾曲部の形状が異なることを特徴とする遊技機。
【0019】上記手段6によれば、有する湾曲部の形状が異なる転動面が存在する。このため、遊技球が一度に転動する距離や、上下移動量が転動面によって異なる。従って、遊技球の転動態様が一層多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。尚、「湾曲部の形状」に代えて、「湾曲部の深さ」、「湾曲部の曲率」、「湾曲部の長さ」としてもよい。
【0020】手段7.手段1乃至6のいずれかにおいて、前記転動面のうち、少なくとも1つの転動面は、他の転動面に対して少なくとも一部の高さが異なることを特徴とする遊技機。
【0021】上記手段7によれば、他の転動面との高さが異なる転動面が設けられている。このため、高さの相違する各転動面によって、遊技球の転動する高さ位置にも変化を与えることができる。従って、遊技球の転動態様が一層多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。尚、「少なくとも一部」に代えて、「大部分」又は「全部」としてもよい。
【0022】手段8.手段7において、前記転動面のうち、少なくとも1つの転動面は、他の転動面に対して奥側に設けられ、奥側の転動面のほぼ全域は、手前側の転動面に比べて高い位置に設けられていることを特徴とする遊技機。
【0023】上記手段8によれば、転動面は、奥側にも設けられているため、遊技球の転動位置が、奥側になったり、手前側になったりし、遊技球の転動する奥行き位置にも変化を与えることができる。従って、遊技球の転動態様が一層多様化させられる。また、奥側の転動面のほぼ全域は、手前側の転動面に比べて高い位置に設けられているため、奥側の転動面を転動する遊技球の視認性の向上を図ることができる。従って、遊技球を視認する遊技者は、遊技球の転動様態を存分に味わうことができ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0024】手段9.手段8において、遊技部材は、流下する前記遊技球を前記手前側の転動面に案内する球案内流路を備えていることを特徴とする遊技機。
【0025】上記手段9によれば、球案内流路によって、遊技球が手前側の転動面へと案内される。このため、奥側の転動面から順に手前の転動面に遊技球が案内されると予想している遊技者にとっては、遊技球が意外な挙動をとるように感じられ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0026】手段10.手段8又は9において、手前側の転動面から、奥側の転動面へと前記遊技球を案内可能な少なくとも1つの連通路を設けたことを特徴とする遊技機。
【0027】上記手段10によれば、連通路によって、遊技球が手前側の転動面から、奥側の転動面へと案内される。すなわち、遊技球は、低い位置にある転動面から高い位置にある転動面へと案内されるため、遊技球を視認する遊技者にとっては、遊技球が意外な挙動をとるように感じられ、さらなる興趣の向上を図ることができる。尚、「前記連通路は、各転動面の両端側又は一方の端に設けられていること」としてもよい。
【0028】手段11.遊技球が流下可能な遊技領域に、前記遊技球が転動可能な転動遊技領域を有する遊技部材を備えた遊技機であって、前記転動遊技領域は、正面から見て、少なくとも横方向へ延在し、かつ、前記遊技球を転動させるための第1の転動面及び第2の転動面を備え、前記第1の転動面は、前記転動遊技領域のほぼ横方向全域に渡って、遊技球の横方向への転動を加減速するための凹形状をなす1つの湾曲部を具備し、前記第2の転動面は、前記第1の転動面よりも手前側又は奥側に配置され、前記転動遊技領域の横方向に複数の湾曲部を具備していることを特徴とする遊技機。
【0029】上記手段11によれば、転動遊技領域に備えられた第1及び第2の転動面によって、遊技球が横方向に転動させれ、かつ、奥行き方向の転動位置が異なったりする。遊技球が第1の転動面を転動する際には、転動遊技領域のほぼ横方向全域に渡る湾曲部によって、ダイナミックな挙動をする。また、遊技球が第2の転動面を転動する際には、転動遊技領域の横方向に具備された複数の湾曲部によって、小刻みな挙動をする。従って、遊技球の転動態様が多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。尚、「前記第1の転動面又は前記第2の転動面のうち、手前側にある転動面の少なくとも一部は、奥側にある転動面よりも低い位置に設けられている」としてもよい。
【0030】手段12.手段11において、前記第1の転動面は、前記第2の転動面よりも手前側に配置され、前記第1の転動面のうち、少なくとも一部は、前記第2の転動面よりも低い位置に設けられていることを特徴とする遊技機。
【0031】上記手段12によれば、第2の転動面は、第1の転動面より奥側に配置されているものの、そのうち少なくとも一部は高い位置に設けられている。このため、第1の転動面のみならず第2の転動面を転動する遊技球の視認性の向上をも図ることができる。従って、遊技球を視認する遊技者は、遊技球の転動様態を存分に味わうことができ、さらなる興趣の向上を図ることができる。尚、「少なくとも一部」に代えて、「大部分」又は「全部」としてもよい。
【0032】手段13.手段12において、遊技部材は、流下する前記遊技球を第1の転動面に案内する球案内流路を備えていることを特徴とする遊技機。
【0033】上記手段13によれば、球案内流路によって、遊技球が手前側の転動面へと案内される。このため、奥側の第2の転動面から順に手前の第1の転動面に遊技球が案内されると予想している遊技者にとっては、遊技球が意外な挙動をとるように感じられ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0034】手段14.手段11乃至13のいずれかにおいて、前記第1の転動面から、前記第2の転動面へと前記遊技球を案内可能な少なくとも1つの連通路を設けたことを特徴とする遊技機。
【0035】上記手段14によれば、連通路によって、遊技球が第1の転動面から、第2の転動面へと案内されたり、逆に、第2の転動面から、第1の転動面へと案内されたりすることで、1つの遊技球が通過する転動面が途中で変わる。このため、遊技球の転動態様が多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとっては、さらなる興趣の向上を図ることができる。尚、「前記連通路は、前記両転動面の両端側又は一方の端に設けられていること」としてもよい。
【0036】手段15.手段11乃至14のいずれかにおいて、前記転動遊技領域の下方には、遊技者に利益を付与するための入球領域を設け、前記第2の転動面には、互いに隣り合う2つの湾曲部間に、前記遊技球を前記入球領域に向けて導出可能な導出部を設けたことを特徴とする遊技機。
【0037】上記手段15によれば、導出部によって、第2の転動面に案内された遊技球が、入球領域に導出される。そして、入球領域に遊技球が案内されると、遊技者に利益が付与される。このため、遊技者は、第2の転動面に遊技球が案内されるか否かについて、さらに、導出部まで到達するか否かについて、非常に注目することになる。従って、遊技球を視認する遊技者にとっては、さらなる興趣の向上を図ることができる。尚、導出部は、1箇所のみでもよいし、複数箇所に設けてもよい。また、「導出部は、手前側に遊技球が転動可能な溝部である」こととしてもよい。
【0038】手段16.手段1乃至15において、前記各転動面から前記遊技球を前記各転動面外に排出可能な排出部を設けたことを特徴とする遊技機。
【0039】上記手段16によれば、遊技球は、排出部によって、各転動面から各転動面外へと排出される。このため、遊技球が転動面内にとどまって、後続の遊技球の転動を断絶させる可能性が低減される。従って、遊技球を視認する遊技者にとっては、遊技球のスムースな転動を連続的に楽しむことができ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0040】手段17.手段1乃至16のいずれかにおいて、前記各転動面の両端部間の距離を同一又はほぼ同一としたことを特徴とする遊技機。
【0041】上記手段17のように、各転動面の両端部間の距離を同一又はほぼ同一とすることで、遊技部材の設計が比較的容易になり、しかも限られた領域内で遊技球の挙動を堪能することができる。
【0042】手段18.遊技球が流下可能な遊技領域に、前記遊技球が転動可能な転動遊技領域を有する遊技部材を備えた遊技機であって、前記転動遊技領域は、正面から見て、少なくとも横方向へ延在し、かつ、遊技球を転動させるための複数の転動面を備えており、各転動面上の遊技球がそれぞれ異なる転動態様を導出するよう、前記各転動面を構成したことを特徴とする遊技機。
【0043】上記手段18によれば、転動遊技領域に備えられた複数の転動面によって、遊技球が横方向に転動させられる。遊技球が転動面を転動する際には、転動面によって、導出される遊技球の転動態様が異なる。従って、遊技球の転動態様が多様化させられ、結果として、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0044】手段19.手段18において、前記各転動面は、前後方向に並設されており、かつ、各転動面上を転動する遊技球を正面からほぼ視認可能としたことを特徴とする遊技機。
【0045】上記手段19によれば、各転動面は、前後方向に設けられているため、転動面によって遊技球の転動位置が、後側になったり、前側になったりし、遊技球の転動する奥行き位置にも変化を与えることができる。従って、遊技球の転動態様が一層多様化させられる。また、遊技者は、転動面の位置に関係なく、各転動面を転動する遊技球を視認できる。従って、遊技球を視認する遊技者は、遊技球の転動様態を存分に味わうことができ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0046】手段20.手段19において、遊技部材は、流下する前記遊技球を前側の転動面に案内する球案内流路を備えていることを特徴とする遊技機。
【0047】上記手段20によれば、球案内流路によって、遊技球が前側の転動面へと案内される。このため、後側の転動面から順に前側の転動面に遊技球が案内されると予想している遊技者にとっては、遊技球が意外な挙動をとるように感じられ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0048】手段21.手段18乃至20のいずれかにおいて、前記転動遊技領域の下方には、遊技者に利益を付与するための入球領域を設け、前記各転動面のうち少なくとも1つの転動面は、前記遊技球を前記入球領域に向けて導出可能に構成したことを特徴とする遊技機。
【0049】上記手段21によれば、特定の転動面に案内された遊技球が、入球領域に導出される。そして、入球領域に遊技球が案内されると、遊技者に利益が付与される。このため、遊技者は、その転動面に遊技球が案内されるか否かについて、さらに、導出部まで到達するか否かについて、非常に注目することになる。従って、遊技球を視認する遊技者にとっては、さらなる興趣の向上を図ることができる。尚、前記遊技球を導出する転動面は、導出される遊技球を視認可能に構成したこととしてもよい。
【0050】手段22.遊技球が流下可能な遊技領域に、遊技球が転動可能な転動遊技領域を有する遊技部材を備えた遊技機であって、前記転動遊技領域は、正面から見て、少なくとも横方向へ延在し、かつ、遊技球を転動させるための前段ステージ及び後段ステージを備えており、前記前段ステージを転動した遊技球が前記後段ステージへと案内されるよう構成するとともに、両ステージを転動する遊技球を正面からほぼ視認可能とし、さらには、各ステージ上の遊技球がそれぞれ異なる転動態様を導出するよう、前記各ステージを構成したことを特徴とする遊技機。
【0051】上記手段22によれば、転動遊技領域に備えられた前段ステージ及び後段ステージによって、遊技球が横方向に転動させられる。遊技球が両ステージを転動する際には、ステージによって、導出される遊技球の転動態様が異なるため、遊技球の転動態様が多様化させられる。その上、遊技者は、多様化された遊技球の転動態様を視認できるため、遊技球を視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0052】手段23.手段22において、遊技部材は、流下する前記遊技球を前記前段ステージに案内する球案内流路を備えていることを特徴とする遊技機。
【0053】上記手段23によれば、球案内流路によって、遊技球が前段ステージへと案内される。このため、後段ステージから順に前段ステージへと遊技球が案内されると予想している遊技者にとっては、遊技球が意外な挙動をとるように感じられ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0054】手段24.手段22又は23において、前記遊技球が前記後段ステージを転動する際、前記前段ステージを転動する際に比べて小刻みな動きをするよう構成したことを特徴とする遊技機。
【0055】上記手段24によれば、後段ステージによって、遊技球は、前段ステージを転動する際よりも、小刻みな動きをさせられる。すなわち、ステージによって、導出される遊技球の転動態様が異なるため、遊技球の転動態様が確実に多様化させられる。
【0056】手段25.手段22又は24において、前記遊技球が前記前段ステージを転動する際、前記後段ステージを転動する際に比べてダイナミックな動きをするよう構成したことを特徴とする遊技機。
【0057】上記手段25によれば、前段ステージによって、遊技球は、後段ステージを転動する際よりも、ダイナミックな動きをさせられる。すなわち、ステージによって、導出される遊技球の転動態様が異なるため、遊技球の転動態様が確実に多様化させられる。
【0058】手段26.手段22乃至25のいずれかにおいて、前記転動遊技領域の下方には、遊技者に利益を付与するための入球領域を設け、前記後段ステージは、前記遊技球を前記入球領域に向けて導出可能に構成したことを特徴とする遊技機。
【0059】上記手段26によれば、後段ステージに案内された遊技球が、入球領域に導出される。そして、入球領域に遊技球が案内されると、遊技者に利益が付与される。このため、遊技者は、後段ステージに遊技球が案内されるか否かについて、非常に注目することになる。従って、遊技球を視認する遊技者にとっては、さらなる興趣の向上を図ることができる。尚、前記後段ステージは、導出される遊技球を視認可能に構成したこととしてもよい。
【0060】手段27.手段1乃至手段26のいずれかにおいて、前記遊技部材は、識別情報を変動表示可能な可変表示装置の周囲を囲むセンターフレームによって構成されていることを特徴とする遊技機。
【0061】手段28.手段1乃至27のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であること。中でも、パチンコ機の基本仕様としては、操作ハンドルを備えており、そのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することに基づいて、所定条件が成立した場合には特別遊技価値が付与される。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0063】図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。
【0064】前面枠3の前面側には、ガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤5(図2参照)が着脱可能に装着されている。
【0065】ガラス扉枠4の下部フレーム部分には、遊技球B(図2参照)を貯留するための球受皿としての上皿6が一体的に設けられている。また、前面枠3の前面下部には、ほぼ中央部において球受皿としての下皿7が設けられている。下皿7の側方には、遊技球発射用ハンドル8が設けられている。ハンドル8は図示しない遊技球発射装置に連結されており、遊技者がハンドル8を回転させることにより、遊技球Bが遊技球発射装置から発射される。
【0066】図2に示すように、遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には、普通入賞チャッカー11、可変入賞装置12、入球領域としての作動チャッカー13、可変表示装置14、スルーチャッカー15等が配設されている。
【0067】遊技盤5の一側部には、遊技球発射装置によって発射される遊技球Bを遊技盤5の上部に案内する内レール16a及び外レール16bが設けられている。内レール16aの下端部付近において、遊技盤5には遊技球Bを導出するアウト口17が形成されている。そして、遊技盤5の下部に流下した遊技球Bの多くは、このアウト口17を通って図示しない球排出路へと案内される。本実施の形態では、遊技盤5のうち内レール16a及び外レール16bによって囲まれ、可変表示装置14等が配設された部分が、遊技球Bが流下可能な遊技領域となっている。
【0068】さて、可変表示装置14は、液晶表示部20と、該液晶表示部20を囲むように設けられた遊技部材としてのセンターフレーム21とを備えている。
【0069】液晶表示部20には、例えば左図柄列、中図柄列及び右図柄列の3つの表示列が表示される。各図柄列は識別情報としての複数の図柄によって構成されており、これら図柄が各図柄列毎にスクロールするように可変表示される。
【0070】より詳しくは、可変表示装置14の直下方に設けられた作動チャッカー13に遊技球Bが入賞することに基づいて、可変表示装置14の液晶表示部20の図柄が可変表示される。そして、停止された図柄の組合せが予め設定した特定の組合せとなった場合には特別遊技価値が付与される。すなわち、大当たり状態が発生し、可変入賞装置12の大入賞口が所定の開放状態となり(具体的には所定時間、所定回数だけ開く)、遊技球Bが入賞しやすい状態になる。なお、可変入賞装置12は、通常、遊技球Bが入賞できない状態又は入賞し難い状態になっている。
【0071】また、周知のとおり、前記普通入賞チャッカー11、可変入賞装置12、作動チャッカー13に遊技球Bが入賞することに基づいて、上皿6又は下皿7に対し所定数の景品球が払い出される。また、遊技盤5には、遊技球Bの流下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0072】次に、上述した可変表示装置14のセンターフレーム21について説明する。図3に示すように、センターフレーム21は、遊技盤5の前面側に配設される装飾枠22と、その背面側において液晶表示部20を取着可能なベース部23とを備えている。装飾枠22及びベース部23は、それぞれ中央部が開口した枠体形状をなし、それら開口部が前後方向に連通するように組付けられている。従って、センターフレーム21は全体として枠体形状となっている。装飾枠22の周縁には、該装飾枠22を遊技盤5に固定するためのネジ止め用孔90が形成されている。ベース部23の左右方向(長手方向)の長さは、装飾枠22の左右方向の長さよりやや短くなるよう構成されており、センターフレーム21の左右両側部には、ベース部材23の側部外側及び装飾枠22の側部背面側を覆う側部カバー24が取着されている。
【0073】ベース部材23の背面側には、液晶表示部20の大きさに合わせた略矩形状の窓部25が形成されている。その窓部25周辺となるセンターフレーム21の背面側(装飾枠22及びベース部23の背面側)には、図示しないLED等の電飾部材が各種基板とともに取着されている。
【0074】また、装飾枠22の上部周縁は、略円弧状に形成され、その中央部が左右両端部より高くなっている。当該上部周縁の前面側には外天井部26Aが設けられている。外天井部26Aの下方には、内天井部26Bが外天井部26Aに並行するように形成されている。外天井部26Aと内天井部26Bとの間隔は少なくとも遊技球Bが通過可能な大きさに構成されている。
【0075】外天井部26Aの頂部付近には、開口部27が形成されるとともに、該開口部27を左右に仕切る仕切板28が設けられている。このように、装飾枠22の上部には、遊技盤5上を流下してくる遊技球Bを開口部27から導入し、左右両側方へ案内することのできる上部流路29が形成されている(図3の点線部参照)。
【0076】外天井部26A及び内天井部26Bの先端部(センターフレーム21の前面側)には、その略中央部において、上部流路29を覆う中央装飾レンズ31が取着されている。また、センターフレーム21の左右両側部には、当該左右両側部の内側を覆うとともに、上部流路29の左右両端部の前面側を覆う側部装飾レンズ32がそれぞれ取着されている。
【0077】また、上部流路29の左右端部近傍には、遊技球Bを装飾枠22の背面側へ排出可能な図示しない排出口がそれぞれ形成されている。これに合わせて、前記側部カバー24の内側には、前記排出口と連通する側部流路30が形成されている(図3の点線部参照)。従って、前記排出口から排出される遊技球Bが側部流路30に沿って流下するよう構成されている。
【0078】側部カバー24の下端部側壁は、側部流路30がセンターフレーム21の下部に向けて傾斜するように、略円弧状に形成されている。また、側部流路30によって案内される遊技球Bをセンターフレーム21下部の上面(内側面)へ導出するため、側部カバー24下部及びその位置に対応するベース部23の左右両側部は、センターフレーム21下部の上面に対して開口している。なお、上部流路29及び側部流路30によって構成される一連の流路は、本実施の形態における球案内流路に相当し、いわゆるワープ流路と言われるものである。
【0079】さて、センターフレーム21下部の上面には、ステージ部材40が取着されている。このステージ部材40上に遊技球Bが転動可能な転動遊技領域が形成されている。なお、前記転動遊技領域には、実際に遊技球Bが転動可能な面のみならずステージ部材40の表面全体、例えば後述する境界段差部57の壁面やガイド部75の壁面等が含まれる。
【0080】ここで、ステージ部材40について図4乃至図6を参照しつつ詳しく説明する。ステージ部材40は、高低差のある上段ステージ41と下段ステージ42とが一体形成されることで構成されている。
【0081】上段ステージ41は、ステージ部材40の奥側において、ステージ部材40の長手方向(横方向)に沿って延在している。
【0082】下段ステージ42は、上段ステージ41の手前下側において、該上段ステージ41に並行するよう形成されている。
【0083】上段ステージ41の遊技球Bを転動させる転動面には、その長手方向に沿って起伏が形成されている。詳しくは、転動面の長手方向の略中央部には凸部43が形成されており、その左右両側には湾曲部としての凹部44がそれぞれ形成されている。さらに、各凹部44の長手方向の外側には、各凹部44へ向けて遊技球Bが転動するような上部傾斜面45がそれぞれ形成されている。但し、凸部43、凹部44及び上部傾斜面45は、各境界部にほとんど段差がなく、ほぼ連続した起伏となっている。
【0084】凸部43の頂部(上段ステージ41の中央)には、上方に向け開口し、遊技球Bが落下可能な導出部としての導出溝46が形成されている。本実施の形態における導出溝46の幅は、遊技球Bの直径よりやや広くなっている。導出溝46の底部は手前側ほど低くなるよう傾斜している。また、導出溝46の手前側端部は、下段ステージ42側に開口している。従って、導出溝46に落下した遊技球Bは下段ステージ42側に導出される。なお、センターフレーム21が遊技盤5に配設された状態では、図2に示すように、導出溝46は前記作動チャッカー13の上方に位置する。
【0085】一方、下段ステージ42は、側部流路30から導出される遊技球Bを転動させる転動面としての転動路50を有する。転動路50は、下段ステージ42の奥側において、上段ステージ41に沿って延在している。
【0086】転動路50は、パチンコ機1の正面から見て、全体としてその長手方向の中央部が左右両端部より低くなった略円弧状に形成されている。すなわち、下段ステージ42のほぼ横方向全域に渡る湾曲部を構成している。また、転動路50は、その中央部、すなわち上記導出溝46の開口部に対応する位置に、手前側がほんの少しだけ低い極めて緩やかな中央傾斜面51を有する。中央傾斜面51の左右方向の長さは、導出溝46の左右方向の幅よりも長くなっている。
【0087】転動路50は、中央傾斜面51の左右両側において、それぞれ中央傾斜面51に向かって略円弧状に下方傾斜する滑走面52を有する。滑走面52は、側部流路30の導出口付近の傾斜の略延長線上にくるように構成されている(図9参照)。すなわち、側部流路30の導出口は、それぞれ転動路50の端部近傍に対応するように設けられており、側部流路30から導出される遊技球Bは転動路50の端部近傍へと案内される。
【0088】また、下段ステージ42には、中央傾斜面51の手前側において、遊技盤5へ向けて遊技球Bを排出可能な排出凹部55が設けられている。さらに、排出凹部55の両側方には、それぞれ左右両滑走面52の手前側に対応するように、転動路50へ向けて下方傾斜した傾斜部56が設けられている。
【0089】さて、上段ステージ41と転動路50との境界部分には、長手方向の大部分において境界段差部57が形成されている。境界段差部57は、その壁面が転動路50の奥側端部より略鉛直方向へ延びるように構成されている。上段ステージ41は、境界段差部57の上端部側に位置する高位置の領域(境界段差部57より高位置の領域)を含み、下段ステージ42は境界段差部57の下端部側に位置する低位置の領域(境界段差部57より低位置の領域)を含む。これにより、上段ステージ41と下段ステージ42との高低差が遊技者に対して明示されることとなる。ここで転動路50、傾斜部56及び境界段差部57との関係について図7を参照して説明する。転動路50の幅は遊技球Bの直径より狭くなっている。転動路50の幅と傾斜部56の傾斜角度との関係は、境界段差部57の長手方向の少なくともその高さが遊技球Bの半径より高くなっている区間において、遊技球Bが転動路50上を転動する際、当該遊技球Bが転動路50、傾斜部56及び境界段差部57に略当接した状態となるように構成されている。これにより、遊技球Bはその進行方向に対して横ぶれしにくくなり、遊技球Bの前記進行方向への進行性が高まる。
【0090】また、上段ステージ41において、凸部43及び上部傾斜面45が形成されている部位に対応するように、遊技球Bが手前側に落下してしまうのを防止する各種リブが境界段差部57から上方に向かって突設されている。各リブの前壁面は、境界段差部57の壁面と面一に構成されている。
【0091】詳しくは、凸部43の手前側に対応するように、前記導出溝46を挟んで両側において内リブ60がそれぞれ設けられている。各内リブ60は、パチンコ機1の正面から見て略三角形状に形成されている。その突出した一辺は、各内リブ60の左右方向における導出溝46側の端部(内側端部)として、当該導出溝46の前面側の開口部周縁から略鉛直方向に延びるように形成されている。もう一辺は、前記内側端部の上端部から、凸部43と凹部44との各境界部近傍へ向けて傾斜している。この一辺は、略円弧状に形成され、その背面側にはテーパ面60aが形成されている(図8参照)。
【0092】また、両上部傾斜面45の手前側に対応するように、外リブ61がそれぞれ設けられている。各外リブ61は、パチンコ機1の正面から見て略三角形状に形成されている。その突出した一辺は、各外リブ61の左右方向における外側端部として、転動路50の左右両端部とほぼ同位置において、略鉛直方向に切り立つように形成されている。もう一辺は、前記外側端部の上端部から、上部傾斜面45と凹部44の各境界部近傍へ向けて略円弧状に傾斜している。各外リブ61の周縁には、その前面側において、テーパ面61aが形成されている。
【0093】凹部44は、手前側がほんの少しだけ低い傾斜面となっている。当該部分の手前側には遊技球Bの落下防止のリブが設けられていないため、ここからも下段ステージ42側へ遊技球Bを導出可能となっている。
【0094】なお、上段ステージ41と転動路50の長手方向の両端部近傍においては、両者の高さ関係が逆転している。すなわち、両端部近傍においては、上段ステージ41より転動路50の方が高くなっている。従って、この部分では、前記境界段差部57が形成されておらず、転動路50が各外リブ61の前面側にまで達している。これに基づき、転動路50の両端部近傍においては、当該転動路50の幅が各端部に向かうにつれ、各外リブ61のテーパ面61aに沿って、上段ステージ41側へ広がっていくように構成されている(図9参照)。
【0095】さらに、転動路50及び上段ステージ41の両端部には、該転動路50と上段ステージ41とを連通させ、遊技球Bを上段ステージ41へと誘導する連通路70がそれぞれ形成されている。各連通路70は、転動路50に隣接する上流部71と、上段ステージ41に隣接する下流部72とから構成されている。各上流部71は、遊技球Bを下流部72へ誘導可能なように、下流部72側に向けて下方へ傾斜している。また、各下流部72は、遊技球Bを上段ステージ41へ誘導可能なように、上段ステージ41側に向けて下方へ傾斜している。
【0096】転動路50の両端部には、それぞれ遊技球Bが各上流部71から転動路50側へ移動しにくいように段差部73が形成されている。また、上流部71と下流部72との境界部には、下流部72へ転動した遊技球Bが再び上流部71へ逆戻りしにくいように、図示しない段差部が設けられている。
【0097】各上流部71の上流側(パチンコ機1の正面から見て手前側)には、転動路50を転動してくる遊技球Bを下流部72へ誘導するガイド部75がそれぞれ設けられている。
【0098】図9に示すように、各ガイド部75は、連通路70の上流側コーナー部分の側壁として設けられ、略平面状に構成されている。各ガイド部75は、上流部71が転動路50側ほど広く、ステージ部材40の端部へ向かうにつれ狭くなるように、転動路50の長手方向に対して傾斜している。すなわち、各ガイド部75は、転動路50を転動してくる遊技球Bが直進不能なように、その転動方向の領域を狭めていくよう構成されている。従って、各ガイド部75は、転動路50を転動してくる遊技球Bが連通路70に沿って転動可能なように自身の転動に基づいてその転動方向を変化させるようになっている。
【0099】詳しくは、各上流部71は、転動路50側の間口が遊技球Bの直径より広くなっており、ステージ部材40端部側における上流部71の側面が遊技球Bの直径より狭くなっている。これにより、遊技球Bが前記側面に近づくにつれ、遊技球Bの一部が下流部72側へ突き出していくよう構成されている。なお、転動路50側の間口が遊技球Bの直径より広く、ステージ部材40端部側の側面が遊技球Bの直径より狭くなるように構成されていれば、ガイド部75は略平面状ではなく、例えば緩やかな略円弧状であってもよい。但し、略円弧状のガイド部が設けられた場合には、ガイド部75が設けられている場合と比較して、上流部の面積が大きくなる。つまり、遊技球Bと前記ガイド部との間にできる隙間が多くなり、前記ガイド部の円弧形状の曲がり度合いによっては、転動路50を転動してくる遊技球Bがガイド部の曲面に当たって、転動路50側へ跳ね返ってしまうおそれがある。このため、ガイド部としてはより平面に近いものが好ましい。
【0100】各下流部72の下流側コーナー部分の側壁は、遊技球Bを円滑に上段ステージ41へ誘導できるように、略円弧状に形成されている。
【0101】また、各連通路70には、該連通路70の底面部とステージ部材40の端部側の側壁部とが合わさる部分において、当該部分が面取りされたような誘導傾斜面77が設けられている。誘導傾斜面77は、上流側から下流側へ向かうにつれ、ステージ部材40内側方向に緩やかに傾くように形成されている。
【0102】次に、上記のように構成されてなる本実施の形態の作用及び効果について説明する。
【0103】本実施の形態によれば、遊技者の操作により、遊技盤5上部に打ち込まれた遊技球Bは、センターフレーム21上部の開口部27へと案内される場合がある。この開口部27から上部流路29へ案内された遊技球Bは、該上部流路29及び側部流路30を通って、センターフレーム21下部へと案内される。
【0104】側部流路30から導出される遊技球Bは、下段ステージ42の転動路50(滑走面52)の一端部近傍に案内される。遊技球Bは、導出された勢いを保ちつつ、滑走面52を滑走する。遊技球Bは、傾斜部56と境界段差部57とにガイドされるように、転動路50を横方向に転動する。
【0105】転動路50が凹形状をなす湾曲部であるため、遊技球Bは、滑走面52を下ることで、十分に加速される。下りきった遊技球Bは、中央傾斜面51を通過する。ここで、当該遊技球Bは、加速されているため、中央傾斜面51において、その極めて緩やかな傾斜に沿って手前側に転動することがほとんどなく、中央傾斜面51を通過することができる。
【0106】中央傾斜面51を通過した遊技球Bは、導出された側とは異なる転動路50端部へ向かって、滑走面52を上っていく。そして、遊技球Bは徐々に減速していき、転動路50から連通路70(上流部71)へ案内される。
【0107】また、後続の遊技球と接触する等によって、滑走面52を上りきらない遊技球Bは、低い位置に設けられた中央傾斜面51の傾斜によって、手前側に転動させられ、排出凹部55を通って、下方へ排出される。
【0108】さて、遊技球Bが連通路70(上流部71)へ案内されると、該遊技球Bはガイド部75の傾斜によって下流部72側へ押しやられるように、その進行方向を下流部72方向へと変化させる。そして、遊技球Bは、上流部71の傾斜に沿って下流部72へ転動する。なお、本実施の形態では、ガイド部75及び誘導傾斜面77が設けられていることにより、遊技球Bの転動速度を落とさずに、遊技球Bを比較的スムーズに下流部72へ誘導することができる。
【0109】遊技球Bは下流部72へ移動すると、その傾斜面に沿って上段ステージ41に向けて転動する。なお、本実施の形態では、下流部72の下流側コーナー部分の円弧形状によって、遊技球Bの転動方向を変化させ、遊技球Bを比較的スムーズに上段ステージ41へ誘導することができる。
【0110】遊技球Bは、上段ステージ41へ案内されると、上部傾斜面45に沿って、上段ステージ41の長手方向中央部に向かって横方向に転動する。すなわち、遊技球Bが連通路70を通過することにより、その転動方向が反転する。そして、遊技球Bは、凹部44を通過し、凸部43を上ることで、転動速度や高さ位置を変化させつつ転動する。
【0111】凸部43を上りきった遊技球Bは、導出溝46に落下する。そして、手前側に向かって転動し、導出溝46から排出される遊技球Bは、中央傾斜面51、排出凹部55を通って、下方(遊技盤5上)へ排出される。上述したように、導出溝46が作動チャッカー13の直上方に設けられているため、該導出溝46から導出される遊技球Bは比較的高い確率で作動チャッカー13に入賞しやすい。
【0112】また、凸部43を上りきらない遊技球Bは、凹部44の傾斜に沿って、手前側から下段ステージ42へ排出される。そして、中央傾斜面51、排出凹部55を通って、遊技盤5上へ排出される。
【0113】なお、遊技盤5上に植設されている釘によって、一部の遊技球Bは、上部流路29及び側部流路30を通らずとも、ジャンプしてステージ部材40上へと案内される場合もある。そのうち勢いのある遊技球B等は、転動路50に沿って転動し、上段ステージ41へ誘導されることもある。
【0114】以上詳述したように、下段ステージ42では、球案内流路から案内された遊技球Bが勢いよく転道路50を転動する。遊技球Bは、転動路50のほぼ横方向全域に渡る1つの大きな湾曲部によって、下段ステージ42全体をダイナミックに移動速度や高さを変化させながら移動する。一方、上段ステージ41では、連通路70によって下段ステージ42から案内された遊技球Bが、比較的転動速度をさほど大きく変動することなく転動する。そして、遊技球Bは、上段ステージ41のほぼ端から中央付近までを、上部傾斜面45、小さな湾曲部を構成する凹部44、凸部43を通過することによって、下段ステージ42とは異なり小刻みに移動速度や高さを変化させながら移動する。従って、遊技者は、ステージによって異なる遊技球Bの挙動を楽しむことができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0115】また、球案内流路によって流下する遊技球Bは、勢いを保ちつつ、下段ステージ42の一端へと案内される。そして、遊技球Bは、下段ステージ42の他端まで転動した後、連通路70によって上段ステージ41へと案内される。従って、遊技球Bは、通過するステージを途中で変えることとなる。また、遊技球Bは、低位置(下段ステージ42)から高位置(上段ステージ41)へと所定の高低差を移動するとともに、手前側(下段ステージ42)から奥側(上段ステージ41)へと前後方向へも移動する。このような遊技球Bの動きは、従来のように高位置から低位置へ移動するような遊技球Bの動きを予想している遊技者にとって、意外性のあるものとなる。また、従来のように奥側が高く手前側が低い転動遊技領域を奥側から手前側へ転動するような遊技球Bの動きを見慣れている遊技者にとって、本実施の形態のように手前側から奥側へ移動するような遊技球の動きは新鮮なものとなる。結果として、遊技者に意外性のある遊技球Bの挙動を視認させ、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0116】加えて、奥側の上段ステージ41が高く手前側の下段ステージ42が低いことから、横方向へ転動する遊技球Bの動きを手前から見ることができる。このため、遊技球Bの視認性が向上し、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0117】また、下段ステージ42では、勢いのある遊技球Bは前記下段ステージ42全域を転動して上段ステージ41へと移動するのに対し、上段ステージ41では、勢いのある遊技球Bは凸部43を上りきって導出溝46から排出され、比較的高い確率で作動チャッカー13に入賞する。このため、遊技者は、ステージによる遊技球Bの挙動の相違と相まって、上段ステージ41での遊技球Bの挙動について、非常に注目することになる。従って、遊技球Bを視認する遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0118】尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0119】(a)上段ステージ41及び下段ステージ42は、湾曲状に形成された転動面を備えているが、湾曲状に限らず起伏があればよい。
【0120】(b)上段ステージ41は、2つの凹部44を備えているが、3つ以上の凹部44を備えるようにしてもよい。
【0121】(c)下段ステージ42の転道路50は、ほぼ横方向全域に渡る湾曲部を構成しているが、湾曲部を小さくしてもよいし、湾曲部の数を増加させてもよい。
【0122】(d)上記実施の形態では、ステージ部材40は、上段ステージ41及び下段ステージ42からなる2つのステージで構成されているが、3つ以上のステージで構成するようにしてもよい。また、増加させるステージは前後方向に配置してもよいし、横方向に配置してもよい。
【0123】(e)上記実施の形態では、センターフレーム21に設けられた球案内流路いわゆるワープ流路(上部流路29及び側部流路30)に沿って遊技球Bを流下させ、ステージ部材40へと導出している。これに限らず、例えば、案内手段として、センターフレーム21にその左右側部や前面部等からその内部へ遊技球Bを導入しステージ部材40へと導出する球案内流路を設けてもよい。また、センターフレーム21内部ではなく、例えばその前面部に、当該前面部の表面上を通過させ、ステージ部材40へと案内する案内部を設けてもよい。また、センターフレーム21に球案内流路を設けず、例えば特定の案内手段(案内部材)を遊技盤5上に設けてもよい。
【0124】(f)上記実施の形態では、センターフレーム21の左右両側に球案内流路が設けられている。これに限らず、センターフレーム21の片側だけに球案内流路を設ける構成としてもよい。
【0125】(g)上記実施の形態では、遊技球Bは、球案内流路から下段ステージ42へと案内されるようになっている。これに限らず、上段ステージ41へと案内されるように構成してもよいし、遊技球Bの挙動に応じて、上段ステージ41又は下段ステージ42のどちらかに案内されるように構成してもよい。
【0126】(h)上記実施の形態では、液晶表示部20の周囲を囲むセンターフレーム21を遊技部材としたが、他の役物を囲むものを遊技部材としてもよい。また、遊技部材としてステージ部材だけが設けられる構成としてもよい。
【0127】(i)上記実施の形態では、可変表示装置14の表示部として液晶表示部20を採用している。しかし、これに限らず、他にも、CRT、ドットマトリックス、LED(エレクトロルミネッセンス)、蛍光表示管等を可変表示装置14の表示部として用いてもよい。
【0128】(j)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機にも適用できる。従って、可変表示装置14のないパチンコ機にも応用できる。また、本発明は、パチンコ機以外にも雀球、アレンジボール等の遊技機にも応用可能である。
【出願人】 【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
【住所又は居所】愛知県名古屋市千種区今池3丁目9番21号
【出願日】 平成14年1月25日(2002.1.25)
【代理人】 【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
【公開番号】 特開2003−220203(P2003−220203A)
【公開日】 平成15年8月5日(2003.8.5)
【出願番号】 特願2003−5258(P2003−5258)