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【発明の名称】 弾球遊技機
【発明者】 【氏名】松原 信男
【住所又は居所】名古屋市千種区今池3丁目9番21号 株式会社三洋物産内

【要約】 【課題】入賞口の開口を開閉する開閉扉とクリア部材との間隙に打球が挟まり込むことを防止して、遊技場の多大な損害を防止すると共に、開放される状態の開閉扉とクリア部材との間隙を打球が通過することを防止して、遊技者に不満や違和感を与えることを防止することができる弾球遊技機を提供すること。

【解決手段】押止ピン14dの押止状態が解除されると、開閉シャッタ14は自由に揺動可能な状態となり、ウェイト部材14cの重量による回転力により開閉シャッタ14が矢印方向へ向けて傾動され、開口13aが開放される。開閉シャッタ14の扉部材14aの先端部分とガラス扉枠4に装着されたガラス板4bとの間隙W1にはガード部材15の前面板15aが配設されるので、開閉シャッタ14が開放される状態で間隙W1に打球30が挟まり込むことが防止されると共に、間隙W1に打球30が挟まり込むことによる開閉シャッタ14の開き放しが防止される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技領域を覆う透明な板状のクリア部材を装着可能なクリア部材保持枠を有すると共に、前記遊技領域へ打球を打ち込んで遊技を行う弾球遊技機において、前記遊技領域に設けられ、複数の打球が同時に通過可能な開口と、その開口を開閉するために揺動可能に配設された開閉扉とを有する入賞口と、その入賞口の開閉扉と前記クリア部材保持枠に装着されるクリア部材との間隙に配設され、その開閉扉が開放される状態で、その開閉扉と前記クリア部材との間隙に打球が挟まり込むことを防止する挟入防止部材とを備えていることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】 前記挟入防止部材の上端部分には前記入賞口側へ向けて下降傾斜した傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、打球を遊技領域へ打ち込んで遊技を行うパチンコ遊技機などに代表される弾球遊技機に関し、特に、入賞口の開口を開閉する開閉扉と遊技領域を覆う透明なクリア部材との間隙に打球が挟まり込むことを防止することができる弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 打球を遊技領域へ打ち込んで遊技を行うパチンコ遊技機などに代表される弾球遊技機には、複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置が設けられているものがある。この可変表示装置は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などの画像表示装置を用いて構成されており、表示装置の変動表示は、遊技領域に打ち込まれた打球が所定のゲートを通過することにより開始される。変動表示の結果が予め定められた大当たり表示になると、所定条件下で特別遊技状態となって、遊技者に所定の遊技価値が付与される。この所定の遊技価値により、例えば、打球が入賞しやすいように表示装置の下側部分の遊技領域に設けられた可変入賞装置の入賞口(特定入賞口または大入賞口)が所定時間開放される。この可変入賞装置の入賞口は、打球が入賞する際に通過する開口と、その開口を開閉するため揺動可能に配設された開閉扉とを備えており、かかる可変入賞装置の入賞口の開放は、その開口を開閉する開閉扉を前方へ向けて傾動(揺動)させることによって行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、かかる可変入賞装置は上述した表示装置の下側部分に設けられ、かつ、弾球遊技機の遊技領域の面積は限られているので、例えば、遊技者の興趣を更に引くために表示装置を構成するCRTやLCDを大型化すると、その表示装置の大型化に応じて可変入賞装置を小型化する必要がある。即ち、可変入賞装置の入賞口の開口を小さくすると共に、その開口を開閉する開閉扉の上下幅を短縮しなければならない。このように開閉扉の上下幅が短縮化されると、開閉扉が傾動され可変入賞装置の入賞口が開放された場合に、開閉扉と遊技領域を覆うガラス板との間隙幅が拡大し、かかる間隙に打球を挟み込んでしまう。このように、開閉扉とガラス板との間隙に打球が挟み込まれると、開閉扉を閉じることができず、可変入賞装置の入賞口が開き放しになり、遊技場に多大な損害を与えてしまうという問題点あった。一方、開閉扉とガラス板との間隙幅が更に拡大すると、開閉扉が傾動され可変入賞装置が開放される状態で、かかる間隙を打球が通過して、打球を可変入賞装置の入賞口へ入賞させることができず、遊技者に不満や違和感を与えてしまうという問題点があった。
【0004】本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、入賞口の開口を開閉する開閉扉とクリア部材との間隙に打球が挟まり込むことを防止して、遊技場の多大な損害を防止すると共に、開放される状態の開閉扉とクリア部材との間隙を打球が通過することを防止して、遊技者に不満や違和感を与えることを防止することができる弾球遊技機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するため請求項1記載の弾球遊技機は、遊技領域を覆う透明な板状のクリア部材を装着可能なクリア部材保持枠を有すると共に、前記遊技領域へ打球を打ち込んで遊技を行うものであり、前記遊技領域に設けられ、複数の打球が同時に通過可能な開口と、その開口を開閉するために揺動可能に配設された開閉扉とを有する入賞口と、その入賞口の開閉扉と前記クリア部材保持枠に装着されるクリア部材との間隙に配設され、その開閉扉が開放される状態で、その開閉扉と前記クリア部材との間隙に打球が挟まり込むことを防止する挟入防止部材とを備えている。
【0006】この請求項1記載の弾球遊技機によれば、クリア部材保持枠に装着されるクリア部材により覆われる遊技領域へ打球が打ち込まれ、遊技が行われる。遊技領域へ打ち込まれた打球は、開閉扉を揺動させることにより開放された入賞口の開口を通過して入賞口へ入賞する。この打球が通過する開口を開放する開閉扉と遊技領域を覆うクリア部材との間隙には挟入防止部材が配設されており、開閉扉が開放される状態(開閉扉が開きつつある状態および開閉扉が開ききった状態)で、その開閉扉と前記クリア部材との間隙に打球が挟まり込むことが防止される。一方、開閉扉が開放される状態で、挟入防止部材によりその開閉扉と前記クリア部材との間隙を打球が通過することが防止される。
【0007】請求項2記載の弾球遊技機は、請求項1記載の弾球遊技機において、前記挟入防止部材の上端部分には前記入賞口側へ向けて下降傾斜した傾斜面が形成されている。
【0008】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、弾球遊技機の一例としてパチンコ遊技機を用いて説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図である。このパチンコ遊技機1は、いわゆる第1種パチンコ遊技機であり、その前面(図1の紙面に対して手前側)には前面枠2が配設されている。この前面枠2は、略矩形額縁状に形成されており、その略中央部分には略矩形状の開口2aが穿設され、かかる開口2aの内周には金枠3が周設されている。この金枠3の内側の上方には、ガラス板4a,4b(図1では、ガラス板4aのみを図示する)を装着可能なガラス扉枠4が開閉可能に配設されており、ガラス扉枠4の後方(図1の紙面に対して奥側)には遊技盤5が配置されている。尚、ガラス板4aはガラス扉枠4の前側部分に装着され、ガラス板4bはガラス板4aの後側部分に装着される。即ち、ガラス板4aと遊技盤5との間にガラス板4bが装着されるのである。
【0009】遊技盤5の前面には略円弧状の外レール6が植立され、その外レール6の内側位置には円弧状の内レール7が植立されている。この外レール6および内レール7により囲まれた遊技盤5の前面には、打球が打ち込まれる遊技領域8が形成されており、遊技領域8の周囲には、打球が入賞することにより5個から15個の打球(遊技球)30が払い出される複数の入賞口9が設けられている。遊技領域8の略中央部分には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプレイ10が設けられている。このLCDディスプレイ10の表示画面は横方向に3分割されており、3分割された各表示領域において、それぞれ図柄の変動表示が行われる。
【0010】LCDディスプレイ10の下方には、図柄作動ゲート(第1種始動口)11が設けられている。この図柄作動ゲート11を打球30が通過することにより、LCDディスプレイ10の変動表示が開始される。図柄作動ゲート11の下方には可変入賞装置12が設けられている。この可変入賞装置12は、遊技盤5に取着可能に形成された本体フレーム13を備えており、その略中央部分には2以上の打球30が同時に通過可能な幅広の矩形状の開口である大入賞口の開口13aが穿設されている。この大入賞口の開口13aは、大入賞口の一部を構成しており、LCDディスプレイ10の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、打球30が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打球30が10個入賞するまで)開放されるものである。尚、大入賞口は、大入賞口の開口13a、並びに、後述する開閉シャッタ14、傾斜面15c1が形成された取付部材15cの上側部分および傾斜面15d1が形成された取付部材15dの上側部分で構成されている。
【0011】大入賞口の開口13aには、開閉シャッタ14が設けられている。この開閉シャッタ14は、主に、大入賞口の開口13aの形状に適合して形成された略板状の扉部材14aを備えており、この扉部材14aにより大入賞口の開口13aを開閉するものである。この開閉シャッタ14の扉部材14aの下側両端には、略円柱状の一対の支軸14bがそれぞれ形成されている。この一対の支軸14bは本体フレーム13の前面に凹設された軸支溝13cに回動可能に軸支されており(図2参照)、この一対の支軸14bにより、開閉シャッタ14は所定範囲で前後方向(図1の紙面に対する垂直方向)へ傾動(揺動)可能に本体フレーム13に配設される。よって、大入賞口の開口13aは、開閉シャッタ14が前方へ向けて傾動され開かれることにより開放される一方、開閉シャッタ14が後方へ傾動され閉じられることにより閉鎖されるのである。また、本体フレーム13の前面であって、開閉シャッタ14の前方にはガード部材15が配設されている。尚、ガード部材15の詳細については、後述する。
【0012】この可変入賞装置12の内部であって大入賞口の開口13aの後方には、特定領域(Vゾーン)21a1が設けられており、大入賞口の開口13aの開放中に、打球30が特定領域21a1内を通過すると、継続権が成立して、大入賞口の開口13aの閉鎖後、再度、その大入賞口の開口13aが所定時間(又は、大入賞口の開口13aに打球30が所定個数入賞するまで)開放される。この開閉シャッタ14による大入賞口の開口13aの開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能に設定されている。この大入賞口の開口13aの開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。
【0013】可変入賞装置12の下方であって、上述した遊技領域8の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった打球30を遊技領域8外へ排出するためのアウト口16が形成されている。このアウト口16の形成された遊技領域8の前方に配設されたガラス扉枠4の下方には、金枠3に開閉可能に取着された前面扉板(腰板)17が配設されている。この前面扉板17の前面には打球30を貯留し、かつ、打球発射装置(図示せず)へ打球30を供給する上皿18が配設され、その上皿18の下方であって、前面枠2の下側部分には上皿18に貯留しきれなかった打球30を貯留するための下皿19が配設されている。また、下皿19の右側部分には、打球30を遊技領域8へ打ち込むために遊技者により操作される操作ハンドル20が配設され、かかる操作ハンドル20の内部には打球発射装置の駆動モータ(図示せず)を回転させるためのスイッチであるハンドルスイッチ20aが内蔵されている。
【0014】図2は、遊技盤5から取り外された可変入賞装置12の外観斜視図であり、上述の開閉シャッタ14が前方、即ち、ガード部材15側へ向けて傾動され、大入賞口の開口13aが開放された状態を図示している。図2に示すように、上述した可変入賞装置12は略板状体に形成された本体フレーム13を備え、この本体フレーム13はポリカーボネート樹脂等の耐衝撃性を有する合成樹脂材料で構成されている。よって、打球30が衝突することにより、本体フレーム13が欠ける等して破損することを防止することができる。この本体フレーム13は、可変入賞装置12を遊技盤5の前面に取り付けるためのものであり、その略中央部分には上述した大入賞口の開口13aが穿設され、本体フレーム13の縁部分には遊技盤5の前面にねじ止めするための6つ通穴13bがそれぞれ穿設されている。また、本体フレーム13の前面には、上述した開閉シャッタ14の一対の支軸14bに対応して、かかる一対の支軸14bを軸支するための矩形状の軸支溝13c(図2では右側のみ図示する)が凹設されている。尚、図2では、ガード部材15を透明視して図示している。
【0015】本体フレーム13の前面であって、大入賞口の開口13aの前方には略板状に形成されたガード部材15が配設されている。このガード部材15は、開閉シャッタ14が前方へ向けて傾動され大入賞口の開口13aが開放される場合に、ガラス扉枠4の遊技盤5側に装着されるガラス板4b(図4参照)と開閉シャッタ14との間隙に打球30が挟まり込むことを防止する部材である。ガード部材15は、透明な耐衝撃性を有するポリカーボネート樹脂等の合成樹脂材料で構成されている。このガード部材15は略三日月状に形成された前面板15aを備えており、この前面板15aの前面縁部分には着色剤による縁取りや絵模様等の装飾模様が施されており、遊技者の興趣の向上を図ることができる。この前面板15aは、本体フレーム13の前面に対して略平行となるように形成されており、その裏面には前面板15aと本体フレーム13とを連結するために本体フレーム13の前面にねじ止めされる取付部材15b,15c,15d,15eが後方へ向けて突設されている。
【0016】各取付部材15b〜15eのうち、取付部材15c,15dはそれぞれ左右対称に形成されている。この取付部材15cと取付部材15dとの間隙には大入賞口の開口13aおよび開閉シャッタ14が配置可能に形成され、この取付部材15cと取付部材15dとの間隙は、開閉シャッタ14が閉鎖されている場合に、打球30がアウト口16に向けて通過できるように上下方向に貫通して形成されている。この取付部材15cと取付部材15dとの間隙の左右方向幅は開閉シャッタ14の長手方向(左右方向)幅より大きく形成されているので、取付部材15cと取付部材15dとの間隙内で開閉シャッタ14を開閉する場合に、開閉シャッタ14がガード部材15に衝突することを防止することができる。
【0017】また、取付部材15c,15dの上面には、その両者の間隙へ向けて下降傾斜した傾斜面15c1,15d1が形成されており、かかる傾斜面15c1,15d1へ向けて落下してきた打球30を取付部材15cと取付部材15dとの間隙へ転がり落とすことができ、打球30が取付部材15c,15dの上面に載り留まることを防止することができる。よって、開閉シャッタ14が開かれている場合には、打球30を開閉シャッタ14へ導いて、大入賞口の開口13aへと入賞させることができ、また、開閉シャッタ14が閉じられている場合には、取付部材15c,15dの間隙へ打球30を転がり落として通過させ、アウト口16へ打球30を導き、アウト球として処理することができる。尚、大入賞口は、上述した大入賞口の開口13a、開閉シャッタ14、傾斜面15c1が形成された取付部材15cの上側部分および傾斜面15d1が形成された取付部材15dの上側部分で構成されている。
【0018】取付部材15c,15dは、本体フレーム13の支軸溝13cに軸支された開閉シャッタ14の各支軸14bの前方にそれぞれ配置されており、各支軸14bの各支軸溝13cからの抜け落ちを防止している。尚、図2では、本体フレーム13の支軸溝13cに軸支された開閉シャッタ14の支軸14bのうち、開閉シャッタ14の右側に形成された支軸14bのみを図示している。
【0019】また、各取付部材15b〜15eのうち、取付部材15b,15eはそれぞれ左右対称に形成されており、取付部材15bおよび取付部材15eの上面には、落下してきた打球30を転がり落とすために、左方向へ向けて下降傾斜した傾斜面15b1および右方向へ向けて下降傾斜した傾斜面15e1がそれぞれ形成されている。よって、かかる傾斜面15b1または傾斜面15e1へ向けて落下してきた打球30を可変入賞装置12の外方へ向けて転がり落とすことができ、打球30が取付部材15b,15eの上面に載り留まることを防止することができる。更に、取付部材15bと取付部材15cとの間隙および取付部材15dと取付部材15eとの間隙には、打球30が通過可能な通路12a,12bが貫通して形成されており、かかる通路12a,12bを通過した打球30を遊技領域8の最下方に設けられたアウト口16へ導き、アウト球として処理することができる。
【0020】本体フレーム13の後側面には、合成樹脂材料で略中空箱状体に形成された後方箱部材21がねじ止め等により取着されている。この後方箱部材21の内空間21aの前面には本体フレーム13に穿設された大入賞口の開口13aと連通する通口21bが穿設されており、内空間21aの右側には上述した特定領域21a1が形成されると共に、その左側には特定領域21a1に連通した通常領域21a2が形成されている。大入賞口の開口13aに入賞した打球30は、特定領域21a1に入賞すれば特定入賞球として処理され、その以外の打球30は、通常領域21a2へ導かれて通常の入賞球として処理される。
【0021】後方箱部材21の右側部分には、開閉シャッタ14の開閉動作を行うための駆動力を供給するソレノイド22が配設されており、後方箱部材21の裏面側には、薄板状の後方プリント基板23がねじ止めにより取着されている。この後方プリント基板23はソレノイド22と電気的に接続されており、ソレノイド22の動作を制御するための電気的信号を入力するためにケーブル等が接続されるコネクタ(図示せず)が設けられている。尚、開閉シャッタ14をソレノイド22を介して開閉する機構の詳細については後述する。
【0022】図3は、図2の可変入賞装置12を部分的に断面視した外観斜視図であり、ガード部材15を透明視して図示すると共に、図中の矢印は開閉シャッタ14の開く方向を示している。図3に示すように、開閉シャッタ14は、本体フレーム13と同様に、ポリカーボネート樹脂等の耐衝撃性を有する合成樹脂材料で略板状体に形成され、主に、上述した扉部材14aおよび一対の支軸14bを備えている。この扉部材14aの両端部分には、開閉シャッタ14を開くための一対のウェイト部材14cがそれぞれ一体成形されている。
【0023】この一対のウェイト部材14cは所定の重量の部材で形成されており、上述した一対の支軸14bよりガード部材15の前面板15a側に形成されている。即ち、開閉シャッタ14の重心位置は、その一対の支軸14bの軸心(揺動中心)よりガード部材15側に配置される。よって、開閉シャッタ14には各ウェイト部材14cの重量による反時計回り方向(図中の矢印方向)の回転力が加わっている。また、図3に示すように前方へ傾動され大入賞口の開口13aを開放した状態での開閉シャッタ14は、一対の支軸14bの軸心回りにおいて、自由に揺動可能な状態である。このため、各ウェイト部材14cの重量による反時計回り方向(図中の矢印方向)の回転力により、開閉シャッタ14を、前方、即ち、ガード部材15の前面板15a側へ向けて各支軸14bの軸心回りに傾動することができるのである。
【0024】また、一対のウェイト部材14cの後側面には、開閉シャッタ14が前方へ傾動して大入賞口の開口13aが開放される場合に、開閉シャッタ14の傾動を所定の角度で停止するための開放停止面14c1がそれぞれ形成されている(図3では右側のウエイト部材14cについてのみ図示する)。よって、かかる各開放停止面14c1が本体フレーム13の前面に当接することにより、開閉シャッタ14の前方(図中の矢印方向)へ向けた傾動を停止することができる。また、開放停止面14c1により開閉シャッタ14の傾動が停止された場合、開閉シャッタ14の扉部材14aは、大入賞口の開口13aへ向けて下降傾斜されるので、遊技領域8の上方から落下してきた打球30を大入賞口の開口13a内へ容易に導き入賞させることができる。
【0025】この開閉シャッタ14の扉部材14aの右端部であって、支軸14bの後方部分には、略円柱状の押下ピン14dが外方(図3の右側)へ向けて突設されている。この押下ピン14dは、開閉シャッタ14を閉鎖する場合に、ソレノイド22によって作動される作動部材24により下方へ向けて押下されるものであり、かかる作動部材24による押下ピン14dの押下により、開閉シャッタ14が後方へ向けて傾動されると共に、その扉部材14aを倒立させて、大入賞口の開口13aを閉鎖することができる(図4参照)。この押下ピン14dの上方には作動部材24の一端に形成された揺動アーム24aが延出されており、この作動部材24の他端には後方箱部材21の右端部分に揺動可能に軸支される支軸部24bが形成されている。作動部材24の支軸部24bの上端には、ソレノイド22のプランジャ22aが係合可能な係合溝24cが凹設されており、この係合溝24cおよびプランジャ22aを介して、ソレノイド22と作動部材24とが連結されている。尚、ソレノイド22は、作動部材24の係合溝24cに係合されるプランジャ22aを備えており、そのプランジャ22aは左方向へ向けてコイルスプリング(図示せず)により付勢されている。尚、開閉シャッタ14の開閉動作についての詳細は後述する。
【0026】後方箱部材21の内空間21aに形成された特定領域21a1と通常領域21a2との間には、大入賞口の開口13aに入賞した打球30を特定領域21a1または通常領域21a2に振り分けるための玉転動板21cが配設されている。この玉転動板21cは、その左右方向における略中央部分において、後方箱部材21に揺動可能に軸支されており、図3では、特定領域21a1へ向けて下降傾斜した状態で停止されている。この玉転動板21cは、後方箱部材21の左側に配設されたソレノイド25によって駆動されることにより、図3の左方向、即ち、通常領域21a2へ向けて下降傾斜するように傾動される。
【0027】図4は、図3のIV−IV線における可変入賞装置12の側断面図であり、図中の矢印は打球30の移動経路を図示している。図4に示すように、開閉シャッタ14の扉部材14aの先端部分(図4の左側)とガラス扉枠4に装着されたガラス板4bとの間隙W1にはガード部材15の前面板15aが配設されているので、開閉シャッタ14が開放される場合に、その間隙W1に打球30が挟まり込むことを防止することができ、その間隙W1に打球30が挟まり込むことによる開閉シャッタ14の開き放しを防止することができる。しかも、かかる前面板15aの上端部分には、大入賞口の開口13a側へ向けて、即ち、図4の右側へ向けて下降傾斜した傾斜面15a1が形成されているので、遊技領域8の上方から落下してきた打球30を開閉シャッタ14の扉部材14aへ導き、大入賞口の開口13aへ入賞させることができる。一方、傾斜面15a1の左上端部からガラス板4bまでの幅W2は、打球30の直径W10の略半分(即ち、打球30の半径W10/2)より小さく形成されているので(W2<W10/2)、打球30が前面板15aの上端に載り留まることが防止され、打球30を傾斜面15a1により、前面板15aと本体フレーム13との間隙W3へ落下させることができる。
【0028】また、ガード部材15の前面板15aとガラス板4bとの間隙W4は、打球30の直径W10より小さく形成されているので(W4<W10)、打球30が前面板15aとガラス板4bとの間隙に挟まり込むことはない。また、開閉シャッタ14の扉部材14aの先端部分(図4の左側)とガード部材15の前面板15aとの間隙W5は、打球30の直径W10より小さく形成されているので(W5<W10)、開閉シャッタ14が開き大入賞口の開口13aが開放されている場合に、打球30が大入賞口の開口13aへ入賞せず下方へ落下してしまうことはない。しかも、開閉シャッタ14が開放される場合、開閉シャッタ14は、自由に揺動可能な状態であり、かつ、そのウェイト部材14cの重量による回転力により開放されるので、開閉シャッタ14の前方(図4では左側方向)へ向けた傾動の途中で扉部材14aと前面板15aとの間隙に打球30が挟み込まれそうになっても、開閉シャッタ14を閉鎖方向、即ち、図4の右側方向へ逃がすことできる。よって、扉部材14aと前面板15aとの間隙に打球30が挟まり込むことを防止することができ、かかる間隙に打球30が挟まり込むことによる大入賞口の開口13aの開き放しが防止されるので、遊技場の多大な損害を防止することができる。
【0029】尚、ガード部材15の前面板15aと本体フレーム13との間隙W3は打球30の直径W10より大きく形成されているので(W3>W10)、開閉シャッタ14が(扉部材14aが倒立した状態で)閉じられて大入賞口の開口13aが閉鎖される場合には、打球30が間隙W3を通過し遊技領域8の最下方に設けられたアウト口16へ導かれるので、打球30をアウト球として処理することができる。
【0030】次に、可変入賞装置12の動作について説明する。まず、遊技者が操作ハンドル20を操作しハンドルスイッチ20aがオンされると、打球発射装置(図示せず)の駆動モータ(図示せず)が回転されて、打球30が遊技領域8へ打ち込まれる。遊技領域8に打ち込まれた打球30が図柄作動ゲート11を通過すること、LCDディスプレイ10の変動表示が開始され、この変動結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、可変入賞装置12のソレノイド22が作動される。ソレノイド22の作動後、そのプランジャ22aが図3に示すように右方向へ向けて移動され、係合溝24cを介してプランジャ22aに連結された作動部材24がその支軸部24bを中心に時計回り方向に回転され、揺動アーム24aが上方位置に移動されて、揺動アーム24aによる押下ピン14dの押下状態が解除される。押下ピン14dの押下状態解除後、開閉シャッタ14は自由に揺動可能な状態となり、ウェイト部材14cの重量による回転力により、開閉シャッタ14が前方(図3中の矢印方向)へ向けて、即ち、支軸14bの軸心回りに反時計回り方向へ傾動される。かかる開閉シャッタ14の傾動はウェイト部材14cの後側面に形成された開放停止面14c1が本体フレーム13に当接することにより停止され、扉部材14aが大入賞口の開口13aへ向けて下降傾斜した状態で、大入賞口の開口13aが所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打球30が10個入賞するまで)開放される。大入賞口の開口13aが開放されると、遊技領域8を流下してきた多数の打球30は、開閉シャッタ14の扉部材14aに沿って大入賞口の開口13aへ導かれ、大入賞口の開口13aに入賞する。
【0031】一方、大入賞口の開口13aが閉鎖される場合、まず、ソレノイド22の作動が停止状態、即ち、ソレノイド22が非作動状態にされると、プランジャ22aがコイルスプリング(図示せず)により付勢され図3の左側方向へ向けて移動される。プランジャ22aが左方向へ移動されると、係合溝24cを介してプランジャ22aに連結された作動部材24がその支軸部24bを中心に反時計回り方向に回転され、揺動アーム24aが下方位置に移動されて、揺動アーム24aにより押下ピン14dが押下される。かかる押下により、開閉シャッタ14が後方(図3中の反矢印方向)へ向けて、即ち、支軸14bの軸心回りに時計回り方向へ傾動される。開閉シャッタ14の傾動が更に継続されると、開閉シャッタ14の扉部材14aが略垂直状態に倒立されて、大入賞口の開口13aが閉鎖される。大入賞口の開口13aが閉鎖されると、遊技領域8を流下してきた打球30は、ガード部材15の前面板15aと本体フレーム13との間隙W3を通過してアウト口16へ導かれ、アウト球として処理される。
【0032】以上に説明したように、本実施例のパチンコ遊技機1によれば、可変入賞装置12は、その開閉シャッタ14の扉部材14aの先端部分(図4の左側)とガラス扉枠4に装着されたガラス板4bとの間隙W1にガード部材15の前面板15aが配設されているので、開閉シャッタ14が開放される場合に、その間隙W1に打球30が挟まり込むことを防止することができる。よって、その間隙W1に打球30が挟まり込むことによる開閉シャッタ14の開き放しが防止されるので、遊技場の多大な損害を防止することができる。また、ガード部材15の前面板15aにより打球30が間隙W1を通過することが防止されるので、開閉シャッタ14が開放される状態で、打球30を大入賞口の開口13aへ入賞させることができ、遊技者に不満や違和感を与えることを防止することができる。
【0033】また、遊技場は、パチンコ遊技機1の製造メーカが指定する板厚を有するガラス板4a,4bをガラス扉枠4に装着しなければならないが、指定の厚さとは異なる厚さ、例えば、指定の厚さより薄いガラス板や指定の厚さより厚いガラス扉枠4に装着することがあった。かかる場合、開閉シャッタ14の扉部材14aの先端部分(図4の左側)とガラス扉枠4に装着されたガラス板との間隙が変動してしまうが、本実施例の可変入賞装置12によれば、かかる間隙にガード部材15の前面板15aが配設されているので、開閉シャッタ14が開放される状態で、その間隙に打球30が挟まり込むことを防止することができ、その間隙を打球30が通過することを防止することができる。
【0034】ガード部材15は透明な耐衝撃性を有するポリカーボネート樹脂等の合成樹脂材料で構成されているので、遊技領域8内を落下してきた打球30(図4参照)が衝突したとしても、ガード部材15が欠けて破損することを防止することができる。また、ガード部材15の後方に設けられた大入賞口の開口13aへ入賞する打球30を視認することができるので、遊技者の興趣の向上を図ることができる。更に、ガード部材15は、可変入賞装置12の装飾部材としての役割も兼ね備えており、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
【0035】以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察することができるものである。
【0036】例えば、本実施例では、本体フレーム13、開閉シャッタ14およびガード部材15をポリカーボネート樹脂等の耐衝撃性を有する合成樹脂材料で構成した。しかしながら、かかる本体フレーム、開閉シャッタおよびカード部材等を構成する材料は、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、打球30が衝突することによる破損を防止することができる耐衝撃性を有する材料であれば良い。
【0037】また、本実施例では、ガード部材15全体を透明なポリカーボネート樹脂等の耐衝撃性を有する合成樹脂材料で構成した。しかしながら、ガード部材全体を透明に形成する必要は必ずしもなく、例えば、開口に対向するガード部材の前面板の部分のみを透明に形成しても良い。このように、開口に対向する部分の前面板を透明にすることにより、遊技者がガード部材の後方に設けられた開口へ入賞する打球を視認することができるので、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
【0038】また、本実施例では、ガード部材15の前面板15aを略三日月状に形成さたり、前面板15aの前面縁部分に着色剤による縁取りや絵模様等の装飾模様を施した。しかし、ガード部材の前面板の形状や装飾模様は、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、遊技盤の前面に描かれる模様の一部をガード部材の形状により形成したり、遊技盤の前面に描かれる模様の一部をそのガード部材に施される模様により形成しても良い。即ち、ガード部材により、遊技者の興趣の向上を図ることができれば良い。
【0039】また、本実施例では、ガラス板4a,4bをガラス扉枠4に装着した。しかしながら、必ずしもガラス板をガラス扉枠に装着する必要はなく、例えば、透明な合成樹脂材料で構成された合成樹脂板をガラス扉枠に装着しても良い。
【0040】請求項1記載の弾球遊技機において、前記開閉扉の重心位置は、その揺動中心より前記挟入防止部材側に形成されており、前記開閉扉を略垂直状態で倒立させて保持する保持部材を備え、前記開閉扉は、その保持部材によって倒立状態が保持されることにより前記入賞口の開口を閉鎖する一方、前記保持部材による保持が解除されることにより、前記揺動中心まわりに前記重心位置による回転力が加わり、前記挟入防止部材側へ倒れ前記入賞口の開口を開放するものであることを特徴とする弾球遊技機1。
【0041】この弾球遊技機1によれば、入賞口の開口は、保持部材により略垂直状態に倒立された開閉扉によって閉鎖され、この開閉扉は、保持部材による保持が解除されることにより揺動可能な状態となる。一方、開閉扉の重心位置は挟入防止部材側に形成されているので、保持部材による保持が解除される場合、開閉扉の揺動中心まわりに生じる回転力により開閉扉が挟入防止部材側へ倒れ、入賞口の開口が開放される。即ち、保持部材による保持が解除された揺動可能な開閉扉はその自重により開放される。よって、開閉扉と挟入防止部材との間隙に打球が挟み込まれそうになっても、開閉扉を閉鎖方向、即ち、反挟入防止部材側へ逃がすことでき、開閉扉と挟入防止部材との間隙に打球が挟まり込むことを防止することができる。一方、その開閉扉と挟入防止部材との間隙に打球が挟まり込むことによる開閉扉の開き放しが防止されるので、遊技場の多大な損害を防止することができるという効果がある。
【0042】請求項1記載の弾球遊技機、又は、弾球遊技機1において、前記挟入防止部材の上端部分には前記入賞口側へ向けて下降傾斜した傾斜面が形成されていることを特徴とする弾球遊技機2。この弾球遊技機2によれば、挟入防止部材の上端部分には傾斜面が形成されているので、かかる上端部分への打球の衝突によりその上端部分が欠けたりする破損を防止することができる。また、かかる傾斜面は、入賞口へ向けて下降傾斜して形成されているので、挟入防止部材の上端部分に衝突する打球を入賞口へ向けて落下させることができる。よって、落下してきた打球が挟入防止部材の上端部分に載り留まることを防止することができる。
【0043】請求項1記載の弾球遊技機、又は、弾球遊技機1,2において、前記挟入防止部材は透明材料で形成されていることを特徴とする弾球遊技機3。
【0044】請求項1記載の弾球遊技機、又は、弾球遊技機1から3において、前記挟入防止部材は耐衝撃性を有するポリカーボネート樹脂で形成されていることを特徴とする弾球遊技機4。
【0045】
【発明の効果】 請求項1記載の弾球遊技機によれば、クリア部材保持枠に装着されるクリア部材と開閉扉との間隙には挟入防止部材が配設されているので、開閉扉が開放される状態で、その開閉扉とクリア部材との間隙に打球が挟まり込むことを防止することができる。よって、開閉扉が開放される状態で、その開閉扉とクリア部材との間隙に打球が挟まり込むことによる開閉扉の開き放しが防止されるので、遊技場の多大な損害を防止することができるという効果がある。一方、開閉扉が開放される状態で、挟入防止部材によりその開閉扉とクリア部材との間隙を打球が通過することが防止されるので、その打球を入賞口へ入賞させることができ、遊技者に不満や違和感を与えることを防止することができるという効果がある。
【0046】請求項2記載の弾球遊技機によれば、請求項1に記載の弾球遊技機の奏する効果に加え、挟入防止部材の上端部分には傾斜面が形成されているので、かかる上端部分への打球の衝突によりその上端部分が欠けたりする破損を防止することができるという効果がある。また、かかる傾斜面は、入賞口へ向けて下降傾斜して形成されているので、挟入防止部材の上端部分に衝突する打球を入賞口へ向けて落下させることができる。よって、落下してきた打球が挟入防止部材の上端部分に載り留まることを防止することができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
【住所又は居所】愛知県名古屋市千種区今池3丁目9番21号
【出願日】 平成10年1月21日(1998.1.21)
【代理人】 【識別番号】100103045
【弁理士】
【氏名又は名称】兼子 直久
【公開番号】 特開2003−205105(P2003−205105A)
【公開日】 平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願番号】 特願2002−377263(P2002−377263)