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【発明の名称】 弾球遊技機
【発明者】 【氏名】早坂 栄一

【氏名】中野 文夫

【氏名】岩田 成徳

【氏名】松本 吉雄

【要約】 【課題】遊技にメリハリを持たせてより一層面白味を増しつつ、遊技場の一日の開店当初から遊技機の稼動率を上げる。

【解決手段】役物を連続して作動させる役物連続作動装置を作動可能とする大当たりの遊技状態をもち、この大当たり遊技を所定の抽選処理での内部当選を条件に発生させるものにおいて、前記抽選処理での内部当選の結果を、大当たり遊技を未発生にしてストックする内部当選ストック手段、このストック手段にストックした内部当選の結果を電源断のち再投入後も保存するストック結果保存手段、前記ストック手段にストックした内部当選分の大当たり遊技を特定条件下で発生させるストック大当たり発生手段を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】役物を連続して作動させる役物連続作動装置を作動可能とする大当たりの遊技状態をもち、この大当たり遊技を所定の抽選処理での内部当選を条件に発生させる弾球遊技機において、前記抽選処理での内部当選の結果を、大当たり遊技を未発生にしてストックする内部当選ストック手段、このストック手段にストックした内部当選の結果を電源断のち再投入後も保存するストック結果保存手段、前記ストック手段にストックした内部当選分の大当たり遊技を特定条件下で発生させるストック大当たり発生手段を設けたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】役物を連続して作動させる役物連続作動装置を作動可能とする大当たりの遊技状態をもち、この大当たり遊技を所定の抽選処理での内部当選を条件に発生させる弾球遊技機において、前記抽選処理で内部当選が判定される度に、大当たり遊技を未発生にして内部当選の結果をストックするか、これまでの内部当選分の大当たり遊技を発生させるかを決めるストック可否抽選手段、このストック可否抽選手段でストックする決定がされた内部当選の結果を電源断のち再投入後も保存するストック結果保存手段を設けたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項3】ストックされた内部当選の結果をクリアリセットするストックリセット手段を設けた請求項1又は2記載の弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機に関する。代表的には、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法という)第2条第1項第7号のぱちんこ屋や同第8号の店舗等の営業に供される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種パチンコ遊技機などの弾球遊技機は、遊技者の射幸心を適度に刺激するため、入賞を容易にするための特別の装置である役物及びこのような役物を連続して作動させることができる装置である役物連続作動装置を具備し(風営法施行規則第7条)、役物連続作動装置を作動可能とするいわゆる大当たりの特別遊技を遊技者に提供できるようにしている。
【0003】上記大当たりは、遊技盤上での始動入賞等という任意タイミングを契機に抽出する大当たり判定用乱数値が当たりか外れかという所定の抽選処理による内部当選を条件に発生され、当該内部当選の契機となった始動入賞に基づく図柄の変動を三つ揃いで停止させ、大入賞口を開く極めて有利な遊技状態に移行させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のものは、内部当選の契機となった始動入賞に基づく図柄の変動停止で即大当たり遊技に移行し、内部当選と大当たり遊技とが直結している。この一方、内部当選確率は、例えば300分の1前後といった数十〜数百分の一という低い数値であるため、1回目の大当たりと2回目の大当たりとの間隔が長期にわたることも多い。このため、大当たりの発生が分散的かつ単発的となり、遊技にメリハリを欠き、飽きを生じさせやすい問題がある。
【0005】ここで、内部当選と大当たり遊技とを即結びつけずに、内部当選結果をストックして特定条件下でそのストック分の大当たりを一挙に発生させるようにすることが考えられる。しかし、単にストック機能だけを設けた場合には、遊技者の誰もが他人が大当たりをストックした遊技機でプレイしたいと考え、自分はその遊技機の最初の遊技者になることを嫌うため、一日の開店当初は内部当選のストックは期待薄という印象を遊技者に与え、開店間もない時間帯に客が付かない懸念が生じる。
【0006】本発明は、遊技にメリハリを持たせてより一層面白味を増しつつ、遊技場の一日の開店当初から遊技機の稼動率を上げることができる弾球遊技機を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、役物を連続して作動させる役物連続作動装置を作動可能とする大当たりの遊技状態をもち、この大当たり遊技を所定の抽選処理での内部当選を条件に発生させる弾球遊技機において、前記抽選処理での内部当選の結果を、大当たり遊技を未発生にしてストックする内部当選ストック手段、このストック手段にストックした内部当選の結果を電源断のち再投入後も保存するストック結果保存手段、前記ストック手段にストックした内部当選分の大当たり遊技を特定条件下で発生させるストック大当たり発生手段を設けた。
【0008】こうして、内部当選ストック手段により、内部当選の結果がその都度即大当たり遊技の発生として顕在化されず、大当たり遊技を未発生にしてストックされる。そして、特定条件下、ストック大当たり発生手段により、そのストックした内部当選分の大当たり遊技が発生されることになる。このため、大当たり遊技の発生が集中する期間が生じ、遊技にメリハリが付き、面白味を増すことができる。また、なかなか大当たりにならない長期のハマリ状態にある場合でも、いずれ大当たりが連続する可能性があり、遊技者の期待感が長く持続する。しかも、ストック結果保存手段により、前日にストックされた内部当選の結果が電源断のち再投入後の当日に持ち越されるため、遊技者は営業開始当初の遊技を敬遠しなくなる。また、前日に大当たりしなかった遊技者が翌日に同じ遊技機で再挑戦しに再来することも期待できる。これらの結果、遊技開始の時間に拘わらず、遊技機の稼動率を向上することができる。
【0009】請求項2記載の発明は、役物を連続して作動させる役物連続作動装置を作動可能とする大当たりの遊技状態をもち、この大当たり遊技を所定の抽選処理での内部当選を条件に発生させる弾球遊技機において、前記抽選処理で内部当選が判定される度に、大当たり遊技を未発生にして内部当選の結果をストックするか、これまでの内部当選分の大当たり遊技を発生させるかを決めるストック可否抽選手段、このストック可否抽選手段でストックする決定がされた内部当選の結果を電源断のち再投入後も保存するストック結果保存手段を設けた。
【0010】こうして、ストック可否抽選手段による決定により、大当たり遊技を未発生にして内部当選の結果がストックされるか、または、これまでの内部当選分の大当たり遊技が発生されることになる。このため、大当たり遊技の発生が集中する期間が生じ、遊技にメリハリが付き、面白味を増すことができる。また、なかなか大当たりにならない長期のハマリ状態にある場合でも、いずれ大当たりが連続する可能性があり、遊技者の期待感が長く持続する。しかも、ストック結果保存手段により、前日にストックされた内部当選の結果が電源断のち再投入後の当日に持ち越されるため、遊技者は営業開始当初の遊技を敬遠しなくなる。また、前日に大当たりしなかった遊技者が翌日に同じ遊技機で再挑戦しに再来することも期待できる。これらの結果、遊技開始の時間に拘わらず、遊技機の稼動率を向上することができる。
【0011】請求項3記載の発明は、大当たり遊技の発生度合いの著しい偏りを是正できるようにするため、ストックされた内部当選の結果をクリアリセットするストックリセット手段を設けた。
【0012】こうして、適宜ストックリセット手段によりストックされた内部当選の結果をクリアすることにより、大当たり遊技の発生度合いの著しい偏りを是正でき、過度の射幸性を抑制できる。また、大当たりの波が数日をまたいで偏るようになると遊技場側が安定した収益を得ることが困難となるが、このような事態にも対応でき、適正な遊技場経営も可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るパチンコ遊技機1であり、遊技枠10に本体11を開扉可能に支持している。本体11の前面上部には、丸窓12にガラス13を嵌めたフロント扉14を有し、その内方に遊技盤2を備える。本体11の前面下部には、貸球及び賞球を受止める上皿3、その満杯時に球出口30の内方で溢れた球を受止める下皿4、球発射装置5のハンドル50を備える。上皿3には、効果音やBGM、エラー音等を出力するステレオ式のスピーカ6を内蔵していると共に、遊技機1に隣接して設置する図示しないCRサンドから球貸し等をする操作スイッチ部31を備える。貸球は現行1個4円である。
【0014】図2の通り、遊技盤2には、遊技領域を区画し且つ球発射装置5からの発射球を導くガイドレール20,21、飾り枠22、その内方画面上に左中右の三列にわたって数字・記号等の特別図柄を変動及び停止させる液晶ディスプレイLCDから成る特別図柄表示装置7、その変動を開始させると共に全図柄を揃える大当たりの抽選を起動するチューリップ式普通電動役物から成る始動口24、大当たり時に開くアタッカと称する特別電動役物の大入賞口25、一般入賞口となる左右の上入賞口26,26及び下入賞口27,27、左右の風車28,28を備える。29は遊技盤2での入賞を逃したアウト球を排出するアウト口である。図示は省略したが、遊技盤2には多数の遊技釘が打たれている。
【0015】図2中、8は当りランプ81及び外れランプ82で構成する普通図柄表示装置、9はその普通図柄の抽選処理に関与する通過ゲートである。71〜74は始動口24に対する保留球表示器、91〜94は通過ゲート9に対する保留球表示器である。9Lは演出用の左LED、9Cは同中LED、9Rは同右LEDである。尚、大入賞口25への入賞球一個当たりの賞球は例えば15個、その他の入賞口24,26,27は例えば5個に設定している。大当たり遊技時における特別遊技では、大入賞口25を一ラウンド最大30秒か10球入賞までの間開き、大入賞口25内のV入賞領域に球が通過することを条件に役物連続作動装置を作動させ、最大16ラウンドまで継続させている。
【0016】図3は、遊技機の制御装置のブロック図である。大当たり抽選処理や入賞球処理などの一切の入賞判定処理を担い、遊技の主要事項を決定する主制御装置たる主基板MCを備える。また、この主基板MCに一方向通信回線PLで結ぶサブ制御装置として、特別図柄制御装置を構成する図柄制御基板SC1、装飾ランプ制御装置を構成するランプ制御基板SC2、音声制御装置を構成する音声制御基板SC3、賞球制御装置を構成する賞球制御基板SC4を備える。
【0017】主基板MCは、マイクロプロセッサとして、メインのCPU、ROM、バックアップ対応内臓RAM、CTC(カウンタタイマサーキット)を備え、入力側に、始動口24の入賞球を検出する始動入賞球センサJ1、一般入賞口26,27の入賞球を検出する一般入賞球センサJ2、大入賞口25の入賞球を検出する大入賞球センサJ3、大入賞口25内のV入賞領域の通過球を検出するV入賞球センサJ4、通過ゲート9の通過球センサJ5を接続している。また、出力側に、始動口24のチューリップを開閉する始動口アクチュエータD1、大入賞口25を開閉する大入賞口アクチュエータD2を接続している。前記バックアップ対応内臓RAMは、電源断のち再投入後も書込みデータを保存するものであり、該RAMに大当たりの内部当選の結果をストックすることにより、このストック分の内部当選結果を電源断のち再投入後も保存するようにしている。
【0018】図柄制御基板SC1は、マイクロプロセッサとして、サブのCPU、ROM、RAM、CTC、VDP、リセットIC、画像ROMを具備し、D/Aコンバータを介して液晶ディスプレイLCDの画像を制御している。ランプ制御基板SC2は、演出用の左LED9L、中LED9C、右LED9Rなどの装飾ランプ表示装置を制御している。音声制御基板SC3は、スピーカ6から成る音声出力装置を制御している。賞球制御基板SC4は、球発射装置5及び賞球の払出装置を制御している。
【0019】図4の通り、主基板MCでは、電源投入後、前記バックアップ対応内臓RAMのアクセスを許可し(Sa)、該RAMにストックした内部当選の結果をクリアリセットする手動スイッチ等から成るストックリセット手段の入力状態を読込む(Sb)。このリセット手段からのバックアップクリア信号がONでなくクリアリセットしない場合(Sc)、RAMチェックサムを算出し(Sd)、正常値か否か判定する(Se)。RAM破壊等により正常値でない場合又は前記バックアップクリア信号がONの場合は、内部当選をストックした領域のRAMクリアを含む安全な初期状態からの初期化処理を行う(Sf)。一方、チェックサムが正常値の場合は、内部当選のストック領域を保存したままの状態で初期化処理を行う(Sg)。そして、割込を許可し(Sh)、次記する特別図柄変動処理のループ処理をする(Si)。
【0020】図5の通り、主基板MCでの前記特別図柄変動処理では、先ず前記RAMの始動入賞記憶領域に記憶があるか否か判定する(S1)。始動入賞記憶領域には、始動入賞球センサJ1で始動入賞が検出され且つ保留球が上限4個未満を条件に、大当たり判定用乱数が転送されている。大当たり判定用乱数は、例えば3mSの割込み毎にプラス1して高速で更新する0〜309の310個の数字から成り、任意タイミングで生じる始動入賞時に順次抽出した数字の相互間にランダム性をもたせたものである。始動入賞記憶がない場合は、特別図柄表示装置7の画面を前停止図柄画面又はデモ画面とするデモ制御処理を経てリターンする(S2)。
【0021】始動入賞記憶がある場合は、処理順位の高いより先に格納された大当たり判定用乱数から判定を行い、その乱数が大当たり値の例えば数字の7に一致するか否か判定する(S3)。この判定で大当たりの内部当選が判定されると、内部当選ストック手段を構成する前記RAM上に設けた大当たり数貯留カウンタをプラス1して更新する(S4)。続いて、主基板MCのCPUのRレジスタを利用した0〜127の乱数の一つを取得して、大当たり遊技を発生させずに内部当選の結果をストック(貯留)するか、これまでの内部当選分の大当たり遊技を発生させるかを決めるストック可否抽選を行う(S5)。0〜90の場合はストック、91〜127の場合はストックを止めて大当たりを放出するものとしている。放出する場合は放出フラグをONにセットする(S6)。
【0022】S6の処理に引き続き、又は、S3の判定で大当たりでない外れの場合でもS7の判定で放出フラグがONの場合は、大当たり数貯留カウンタをマイナス1して更新し(S8)、そのカウンタが0になると(S9)放出フラグをOFFにセットし(S10)、左中右で三つ揃いとする大当たり図柄を、当り図柄決定用乱数による抽選処理により決定すると共に(S11)、図柄変動時に出現させるリーチ当り演出を、当たり演出決定用乱数による抽選処理により複数の既設定態様の中から一つ決定する(S12)。
【0023】S5の判定で大当たりをストックする場合、又は、S7の判定で放出フラグがONでない場合は、三つ揃いとしない2種類又は3種類の外れ図柄を、外れ図柄決定用乱数による抽選処理により決定すると共に(S13)、図柄変動時に出現させる外れ演出を、外れ演出決定用乱数による抽選処理により複数の既設定態様の中から一つ決定する(S14)。
【0024】以上の処理の後、図柄制御基板SC1に送信する図柄変動コマンドを生成してRAMに格納する(S15)。格納したコマンドは、主基板MCのCPUの例えば1ms毎の割込み処理により送信され、このコマンド情報に基づいて、特別図柄表示装置7上において図柄の変動表示が開始されると共に、付帯する演出が出現され、所定の変動時間経過後、停止図柄が確定される。
【0025】主基板MCにおいては、大当たり遊技を実行するか否かを、予め決定した停止図柄或はフラグ等により判別し(S16)、大当たり遊技する場合は大当たりの特別遊技処理を経て(S17)、大当たり遊技しない場合は特別遊技処理を経ることなく、所定のRAM更新等の特別図柄変動処理終了処理を経て(S18)、一回の特別図柄変動処理を終える。
【0026】以上の処理において、大当たりの内部当選が判定された場合にも(S3)、大当たりをストックするか否かの乱数抽選(S5)により、ストックを止めて放出する旨の判定がされるまでは、外れとなる停止図柄(外れ出目)を表示し続けて大当たり遊技には移行しない。そして、ある大当たりの内部当選時に、ストックを止めて放出する旨の判定がされると(S5)、これまでストックした大当たり遊技が集中的に発生されることになる。
【0027】また、電源を切っても、前記バックアップ対応内臓RAM上に設けた大当たり数貯留カウンタの値は保存され、前日までにストックされた内部当選の結果が翌日に持ち越され、ストックリセット手段によりバックアップクリア信号をONしない限り、前日までにストックされた内部当選の結果を引き継ぐことができる。
【出願人】 【識別番号】598098526
【氏名又は名称】アルゼ株式会社
【出願日】 平成14年1月10日(2002.1.10)
【代理人】 【識別番号】100103104
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 邦夫
【公開番号】 特開2003−205101(P2003−205101A)
【公開日】 平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願番号】 特願2002−3933(P2002−3933)