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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】三宅 淳一
【住所又は居所】名古屋市千種区今池3丁目9番21号 株式会社三洋物産内

【要約】 【課題】遊技を継続することで興趣を得ることができる遊技機を提供すること。

【解決手段】「7」のリーチ図柄によるリーチ表示が現出した後の30回の変動表示が行われる期間をチャンスタイムとし、そのチャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合には、乱数カウンタに大当たりが発生する値である「7」を書き込み、その値を変動表示のデータとして図柄回転メモリに記憶する。このため、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出した場合、その3回目のリーチ表示を現出する変動表示は大当たりとなって、遊技状態は、特別遊技状態へと遷移する。よって、複数回の変動表示に跨った演出を行うことができると共に、段階的な演出を行うことができるので、遊技者は同じパチンコ機Pでの遊技を継続することで興趣を得ることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 識別情報を表示する表示装置と、その表示装置に識別情報の動的表示を行わせる制御手段とを備え、前記識別情報の動的表示が予め定めた表示結果を現出した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を付与する遊技機において、前記制御手段は、所定条件の成立に基づいて開始される有利期間中の動的表示に予め定めた特定表示が所定回数現出する場合、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものであることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来、パチンコ機等の遊技機においては、様々なバリエーションの変動表示ゲームが行われるものが主流である。この変動表示ゲームは、表示装置(例えば、LCD)に複数個の図柄を表示し、所定の遊技条件に基づいてその複数個の図柄をスクロールして変動させるものである。そして、図柄のスクロールが停止した際に(所定の停止位置において)、停止図柄が予め定められた組み合わせとなっている場合に、遊技の状態を遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、大当たり)とするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この変動表示ゲームは、1回の変動表示でゲームが完結しているため、遊技性が断続的であり、例えば、大当たりに近い図柄でスクロールが停止したとしても、次回に行われる変動表示ゲームには影響しない。よって、遊技者は、同じ遊技機において、遊技を継続して行うことによる興趣を得ることできないといった問題点があった。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、遊技を継続することで興趣を得ることができる遊技機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、識別情報を表示する表示装置と、その表示装置に識別情報の動的表示を行わせる制御手段とを備え、前記識別情報の動的表示が予め定めた表示結果を現出した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を付与するものであり、前記制御手段は、所定条件の成立に基づいて開始される有利期間中の動的表示に予め定めた特定表示が所定回数現出する場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0007】図1は、本発明の第1実施例におけるパチンコ機Pの遊技盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、球が入賞することにより5個から15個の球が払い出される複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と称す)3が設けられている。このLCD3の表示画面は縦方向に3分割されており、3分割された各表示領域3a,3b,3cにおいて、それぞれ上から下へ縦方向にスクロールしながら図柄の変動表示が行われる。
【0008】LCD3の下方には、図柄作動口(第1種始動口)4が設けられており、球がこの図柄作動口4に入賞することにより、前記したLCD3の変動表示が開始される。図柄作動口4の下方には、特定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、LCD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される入賞口である。
【0009】この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが設けられており、特定入賞口5の開放中に、球がVゾーン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又は、特定入賞口5に球が所定個数入賞するまで)開放される。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)である。
【0010】なお、第3種パチンコ遊技機において所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、LCD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。
【0011】図2は、パチンコ機Pの電気的構成を示したブロック図である。パチンコ機Pの主制御基板Cには、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU21が搭載されている。このMPU21には、MPU21により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM22と、そのROM22内に記憶される制御プログラムの実行に当たって各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM23と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。図3から図6に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM22内に記憶されている。
【0012】RAM23は、乱数カウンタ23aと、ハズレリーチカウンタ23bと、ハズレリーチ図柄メモリ23cと、チャンス残数カウンタ23dと、リーチ回数カウンタ23eと、5つの図柄回転メモリ23f〜23jと、バックアップエリア23kとを備えている。また、RAM23には、パチンコ機Pの電源のオフ後においても、電源基板50からバックアップ電圧が供給されており、データを保持(バックアップ)できるように構成されている。
【0013】乱数カウンタ23aは、大当たりの発生を決定するためのカウンタであり、後述する乱数更新処理(図4、S16参照)によって、「0〜630」の範囲で2ms毎に1カウントずつ更新される。この乱数カウンタ23aの値は、遊技盤1に打ち込まれた球が図柄作動口4へ入賞して後述する第1種始動口スイッチ18で検出されたとき(始動入賞時)に取得され、このとき取得された乱数カウンタ23aの値が「7」または「315」であった場合には、大当たりが発生する。大当たりが発生すると、大当たりコマンドが主制御基板Cから後述する表示用制御基板Dへ送信され、表示用制御基板Dは、その大当たりコマンドに基づいたLCD3の変動表示を行う。なお、始動入賞時に取得された乱数カウンタ23aの値は、図柄回転メモリ23f〜23jの1つに書き込まれて記憶される。
【0014】ハズレリーチカウンタ23bは、ハズレリーチの発生を決定するためのカウンタである。変動表示の途中でリーチ表示を現出させてからハズレとなるハズレリーチとするか、リーチ表示を現出させない通常のハズレとするかは、ハズレリーチカウンタ23bの値に基づいて決定される。このハズレリーチカウンタ23bの値は、後述する乱数更新処理(図4、S16参照)によって、「0〜9」の範囲で2ms毎に1カウントずつ更新される。かかるハズレリーチカウンタ23bの値は、前記した乱数カウンタ23aの値と同様に始動入賞時に取得され、このとき取得されたハズレリーチカウンタ23bの値が「7」であった場合には、ハズレリーチが発生する。なお、始動入賞時に取得されたハズレリーチカウンタ23bの値は、前記した乱数カウンタ23aの値と共に、図柄回転メモリ23f〜23jの1つに書き込まれて記憶される。
【0015】ここで、リーチ表示とは、図柄の変動表示が開始された後、先に停止する左右の表示領域3a,3cに表示される図柄の組み合わせが大当たりの条件を満たしており、変動表示が続いている中央の表示領域3bの表示結果如何によっては大当たりとなることを遊技者に示唆する表示である。
【0016】ハズレリーチ図柄メモリ23cは、ハズレリーチの発生時にLCD3の各表示領域3a,3b,3cに表示する図柄の組み合わせを記憶するためのメモリである。このハズレリーチ図柄メモリ23cには、後述する図柄カウンタ更新処理(図4、S20参照)で更新されるカウンタの値に基づいて、図柄チェック処理(図4、S21参照)により決定されたリーチ図柄が記憶される。始動入賞時に取得されたハズレリーチカウンタ23bの値が「7」であってハズレリーチが発生する場合には、このハズレリーチ図柄メモリ23cに記憶された図柄の組み合わせに従って変動表示が停止する。ここで、リーチ図柄とは、図柄の変動表示が開始された後、先に停止してリーチ表示を構成する2つの図柄を表すものである。なお、本実施例においては、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示が現出した場合に有利期間(チャンスタイム)が開始され、そのリーチ表示が現出した変動表示の後から開始される30回の変動表示に3回のリーチ表示が現出すると、3回目にリーチ表示が現出した変動表示が必ず大当たりとなる。
【0017】チャンス残数カウンタ23dは、チャンスタイム中にLCD3で行われる変動表示の回数を記憶するメモリである。このチャンス残数カウンタ23dの値は、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示の現出が確定した場合に「30」とされる(図6、S64参照)。チャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上であるときに変動の開始が確定した変動表示はチャンスタイム中のものであると判断される。かかるチャンス残数カウンタ23dの値は、チャンスタイム中の変動表示の開始が確定する度に「1」ずつ減算され(図6、S54参照)、チャンスタイム中の変動表示の開始が30回確定したときにチャンス残数カウンタ23dの値は「0」となる。このため、31回目以降に変動の開始が確定した変動表示はチャンスタイムが終了した後のものと判断される。なお、始動入賞時に取得された乱数カウンタ23aの値が大当たりを発生する「7」または「315」の値である場合には、チャンス残数カウンタ23dの値は「0」クリアされる(図6、S59参照)。
【0018】リーチ回数カウンタ23eは、チャンスタイム中の変動表示に現出するリーチ表示の現出回数を記憶するカウンタである。このリーチ回数カウンタ23eの値は、始動入賞時の乱数カウンタ23aの値が「7」または「315」以外のハズレ値であると共にチャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上であってチャンスタイム中の変動表示であることが確認され、且つ、ハズレリーチカウンタ23bの値が「7」であってハズレリーチの発生が確定した場合に「+1」される(図6、S56参照)。このリーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上になると、乱数カウンタ23aに大当たりが発生する値「7」が書き込まれ(図6、S58参照)、この書き込まれた値「7」が、始動入賞時に取得される乱数カウンタ23aの値とされて大当たりが発生する。なお、始動入賞時に取得された乱数カウンタ23aの値が大当たりを発生する「7」または「315」の値である場合、及び、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示の現出によってチャンスタイムの開始が確定した場合には、リーチ回数カウンタ23eの値は「0」クリアされる(図6、S60参照)。
【0019】ここで、従来、LCD3で行われる変動表示は、始動条件が成立(例えば、図柄作動口4への入賞)したときに取得される乱数カウンタの値に応じて1回毎に決定していた。そのため、変動表示が開始してから停止するまでの1回の変動表示ゲームで1の遊技が完結しており、1の遊技と、その遊技以降の変動表示による他の遊技とは関連の無い独立したものとされていた。よって、大当たりを期待することができる表示(例えば、リーチ表示)が連続して現出しても、次回以降の変動表示には何ら影響がなかった。従って、遊技者は、1のパチンコ機において、遊技を継続して行うことによる興趣を得ることができなかった。
【0020】しかし、本実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合、即ち、リーチ表示の現出回数を記憶するリーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上となった場合には、乱数カウンタ23aに大当たりが発生する値「7」が書き込まれて大当たりが発生する。よって、チャンスタイム中にリーチ表示が現出する度に、大当たりとなり易い状態であることを遊技者に示唆することができ、段階的に大当たりに近づく興趣を遊技者に付与することができる。また、チャンスタイム中の変動表示のみを対象としてリーチ表示の現出回数が計数されるので、遊技者は、全ての変動表示に対して同じ程度の期待をする必要が無く、チャンスタイム中の変動表示に限定してリーチ表示の現出による大当たりの発生を期待することができる。よって、遊技者は、チャンスタイム中には、期待感が高められた中でのリーチ表示の現出によって十分な興趣を得ることができると共に、チャンスタイム中でない場合にも、チャンスタイムの発生を期待する興趣を得ることができる。
【0021】図柄回転メモリ23f〜23jは、LCD3の各表示領域3a,3b,3cに表示される図柄の変動パターンや停止図柄に対応した乱数カウンタ23aやハズレリーチカウンタ23b等の値を変動表示のデータ(変動表示情報)として記憶するメモリである。この図柄回転メモリ23f〜23jへの変動表示情報の記憶は、始動入賞時に実行される。ここで、本実施例における変動表示の最大待機回数は4回であるので、図柄回転メモリ23f〜23jは全部で5つ設けられている。即ち、図柄回転メモリ23f〜23jの1つには変動中の変動表示情報が記憶され、他の4つには待機中の変動表示情報が記憶される。この5つの図柄回転メモリ23f〜23jのデータは、1回の変動表示毎に使用される。なお、変動表示情報として、乱数カウンタ23aやハズレリーチカウンタ23bの値をそのまま使用しても良く、又は、これらカウンタ23a,23bの値に対応づけた別の値や文字に変換して使用しても良い。
【0022】バックアップエリア23kは、停電などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パチンコ機Pの状態を電源切断前の状態に復帰させるため、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。このバックアップエリア23kへの書き込みは、NMI割込処理(図3参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア23kに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下、同様)の初期化処理(図5参照)において実行される。なお、MPU21のNMI(Non Maskable Interrupt)端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路50bから出力される停電信号51が入力されるように構成されており、停電の発生により、図3の停電時処理(NMI割込処理)が即座に実行される。
【0023】かかるROM22およびRAM23を内蔵したMPU21は入出力ポート25と接続されており、入出力ポート25は、電源基板50に設けられたクリアスイッチ50cと、払出モータ26によって賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板Hと、前記した図柄の変動表示の制御を行う表示用制御基板Dと、スピーカ27から効果音の出力制御を行う効果音制御基板Sと、LEDや各種ランプ28の点灯制御を行うランプ制御基板Lと、第1種始動口スイッチ18と、そのほか、他の入出力装置29とにそれぞれ接続されている。
【0024】第1種始動口スイッチ18は、図柄作動口(第1種始動口)4に入賞した球を検出するためのスイッチであり、図柄作動口4の近傍に設けられている。第1種始動口スイッチ18によって球が検出されると、図示しない払出装置によって5個の賞球が払い出される。また、第1種始動口スイッチ18によって球が検出された場合には、乱数カウンタ23a及びハズレリーチカウンタ23bの値が取得され、その取得された値が図柄回転メモリ23f〜23jの1つに書き込まれて記憶される。
【0025】電源基板50は、パチンコ機Pの各部に電力を供給するための電源部50aと、停電監視回路50bと、クリアスイッチ50cとを備えている。停電監視回路50bは、停電等の発生による電源断時に、主制御基板CのMPU21のNMI端子へ停電信号51を出力するための回路である。停電監視回路50bは、電源部50aから出力される最も大きい電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号51を主制御基板C及び払出制御基板Hへ出力するように構成されている。この停電信号51の出力によって、主制御基板C及び払出制御基板Hは、停電の発生を認識し、停電時処理(主制御基板Cの場合は図3のNMI割込処理)を実行する。なお、電源部50aは、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されているので、主制御基板C及び払出制御基板Hは、停電時処理を正常に実行することができるのである。
【0026】クリアスイッチ50cは、主制御基板CのRAM23および払出制御基板HのRAM(図示せず)にバックアップされるデータをクリアするためのスイッチであり、押しボタンタイプのスイッチで構成されている。このクリアスイッチ50cが押下された状態でパチンコ機Pの電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御基板Cおよび払出制御基板Hによって、それぞれのRAM23のデータがクリアされる。
【0027】次に、上記のように構成されたパチンコ機Pで実行される各処理を、図3から図6の各フローチャートを参照して説明する。図3は、停電の発生等によるパチンコ機Pの電源断時に、主制御基板Cで実行されるNMI割込処理のフローチャートである。このNMI割込処理により、停電の発生等による電源断時の主制御基板Cの状態がバックアップエリア23kに記憶される。
【0028】停電の発生等によりパチンコ機Pの電源が断されると、停電監視回路50bから停電信号51が主制御基板CのMPU21のNMI(Non Maskable Interrupt)端子へ出力される。すると、MPU21は、実行中の制御を中断して、図3のNMI割込処理を開始する。停電信号51が出力された後所定時間は、主制御基板Cの処理が実行可能なように電源基板50の電源部50aから電力供給がなされており、この所定時間内にNMI割込処理が実行される。
【0029】NMI割込処理では、まず、各レジスタおよびI/O等の値をスタックエリアへ書き込み(S1)、次に、スタックポインタの値をバックアップエリア23kへ書き込んで退避する(S2)。更に、停電発生情報をバックアップエリア23kへ書き込んで(S3)、停電の発生等による電源断時の状態を記憶する。その後、その他停電処理を実行した後(S4)、電源が完全に断して処理が実行できなくなるまで、処理をループする。
【0030】図4は、パチンコ機Pの主制御基板Cにおいて実行されるメイン処理のフローチャートである。パチンコ機Pの主な制御は、このメイン処理によって実行される。メイン処理では、まず、割込を禁止した後(S11)、図5に示す初期化処理を実行する(S12)。ここで、図5のフローチャートを参照して、初期化処理について説明する。
【0031】図5は、パチンコ機Pの電源入時に主制御基板Cのメイン処理の中で実行される初期化処理(S12)のフローチャートである。この処理では、バックアップが有効であれば、バックアップエリア23kに記憶された各データを元の状態に戻し、遊技の制御を電源が断される前の状態から続行する。一方、バックアップが有効でなかったり、或いは、バックアップが有効であっても電源入時にクリアスイッチ50cが押下された場合には、RAMクリア及び初期化処理を実行する。なお、この初期化処理(S12)は、サブルーチンの形式で記載されているが、スタックポインタの設定前に実行される処理なので、実際には、サブルーチンコールされずに、S11の処理後に順に実行される。
【0032】まず、スタックポインタを設定し(S41)、クリアスイッチ50cがオンされているか否かを確認する(S42)。クリアスイッチ50cがオンされていなければ(S42:No)、バックアップが有効であるか否かを確認する(S43)。この確認は、RAM23の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか否かにより判断する。キーワードが正しく記憶されていればバックアップは有効であり、逆に、キーワードが正しくなければバックアップデータは破壊されているので、そのバックアップは有効ではない。バックアップが有効であれば(S43:Yes)、処理をS45へ移行して、主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰させる。一方、バックアップが有効でなかったり(S43:No)、或いはクリアスイッチ50cがオンされていれば(S42:Yes)、RAMクリア及び初期化処理を実行して(S44)、RAM23及びI/O等の各値を初期化し、この初期化処理を終了する。このS44の処理の終了後は、図4のS13の処理が実行される。
【0033】S45からの復電処理では、まず、バックアップエリア23kからスタックポインタの値を読み出して、これをスタックポインタへ書き込み、電源断前(停電前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す(S45)。次に、バックアップエリア23kへ退避した各レジスタやI/O等のデータをそのバックアップエリア23kから読み出して、これら各データを元のレジスタやI/O等へ書き込む(S46)。更に、割込状態を停電発生時に実行される図3の処理で記憶しておいた電源断前(停電前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻し(S47)、NMI割込リターンを実行して処理を電源断前に実行していたところへ戻して、制御を電源断前の状態から続行する。
【0034】図4のフローチャートに戻って説明する。S13の処理ではタイマ割込の設定を行う(S13)。ここで設定されるタイマ割込としては、LCD3の変動表示を制御する制御用コマンドを表示用制御基板Dへ送信するためのストローブ信号を発生させるタイマ割込などがある。タイマ割込の設定後は、各割込を許可状態とする(S14)。割込の許可後は、特別図柄変動処理(S25)や、表示データ作成処理(S27)、ランプ・情報処理(S28)などにより、前回の処理で更新された出力データを一度に各ポートへ出力するポート出力処理を実行する(S15)。
【0035】更に、大当たりを決定するための乱数カウンタ23aの値及びハズレリーチカウンタ23bの値を「+1」更新する乱数更新処理(S16)を実行し、記憶タイマ減算処理を実行する(S17)。記憶タイマ減算処理は、大当たり判定の保留球が所定数以上あり、且つ、LCD3において図柄の変動表示中である場合に、図柄の変動表示の時間短縮を行うものである。
【0036】スイッチ監視処理(S18)は、INT割込で読み込まれた各スイッチの状態に応じて、遊技領域へ打ち込まれた球の入賞口2や特定入賞口5、図柄作動口4への入賞、更には賞球の払い出し等に関する処理を行うものである。図柄カウンタ更新処理(S20)では、LCD3で行われる変動表示の結果、停止表示される図柄を決定するためのカウンタの更新処理が行われる。また、図柄チェック処理(S21)では、図柄カウンタ更新処理(S20)で更新されたカウンタの値に基づいて、特別図柄変動処理(S25)で使用される大当たり図柄や、ハズレ図柄、更にはリーチ図柄などが決定される。大当たりやハズレリーチなどの変動表示を設定するための図6に示す変動表示設定処理は、この図柄チェック処理(S21)の中で実行される。
【0037】次いで、普通図柄変動処理(S23)によって、7セグメントLED(図示せず)の変動表示を行うと共に、その変動表示の結果、当たりが発生した場合には普通電動役物(図示せず)を所定時間開放する当たり処理を実行する。その後、状態フラグをチェックし(S24)、LCD3において図柄の変動開始または変動表示中であれば(S24:図柄変動中)、特別図柄変動処理(S25)によって、球が図柄作動口4に入賞するタイミングで読み取った乱数カウンタ23aの値に基づいて、大当たりか否かの判定が行われると共に、LCD3において図柄の変動処理を実行する。一方、状態フラグをチェックした結果、大当たり中であれば(S24:大当り中)、特定入賞口5を開放するなどの大当たり処理(S26)を実行する。更に、状態フラグをチェックした結果、図柄の変動中でも大当たり中でもなければ(S24:その他)、S25及びS26の処理をスキップして、S27の表示データ作成処理へ移行する。
【0038】表示データ作成処理(S27)では、図柄の変動表示以外にLCD3に表示されるデモデータや、7セグメントLEDの表示データなどが作成され、ランプ・情報処理(S28)では、保留球のランプデータをはじめ、各種のランプデータが作成される。効果音処理(S29)では、遊技の状況に応じた効果音データが作成される。なお、これらの表示データ及び効果音データは、前記したポート出力処理(S15)やタイマ割込処理によって各制御基板H,D,S,Lへ出力される。
【0039】効果音処理(S29)の終了後は、次のS15の処理の実行タイミングが到来するまでの残余時間の間、大当たりを決定するための乱数カウンタ23aの初期値を更新する乱数初期値更新処理(S30)を繰り返し実行する。S15〜S29の各処理は定期的に実行する必要があるので、S31の処理において前回のS15の処理の実行からの経過時間をチェックする(S31)。チェックの結果、前回のS15の処理の実行から2ms経過していれば(S31:Yes)、処理をS15へ移行する。一方、2ms経過していなければ(S31:No)、処理をS30へ移行して、乱数初期値更新処理(S30)の実行を繰り返す。ここで、S15〜S29の各処理の実行時間は、遊技の状態に応じて変化するので、次のS15の処理の実行タイミングが到来するまでの残余時間は、一定の時間ではない。よって、かかる残余時間を使用して乱数初期値更新処理(S30)を繰り返し実行することにより、乱数カウンタ23aの初期値をランダムに更新することができる。
【0040】図6は、図柄チェック処理(S21)の中で実行される変動表示設定処理のフローチャートである。この変動表示設定処理では、LCD3で行われる変動表示に「7」のリーチ図柄によるリーチ表示が現出する場合、そのリーチ表示が現出した後の30回の変動表示が行われる期間をチャンスタイムとし、そのチャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に乱数カウンタ23aの値を大当たりが発生する値「7」に書き換える。
【0041】この変動表示設定処理では、まず、第1種始動口スイッチ18が球を検出したか否かを確認する(S51)。第1種始動口スイッチ18が球を検出していれば(S51:Yes)、次に、乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値、即ち、「7」または「315」か否かを確認する(S52)。乱数カウンタ23aの値が「7」または「315」でなければ(S52:No)、チャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上か否かを確認する(S53)。このS53の処理においてチャンス残数カウンタ23dの値を確認することにより、チャンスタイム中の変動表示に対する始動入賞であるか否かを判断することができる。
【0042】S53の処理においてチャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上であれば(S53:Yes)、チャンスタイム中の変動表示に対する始動入賞であるので、チャンス残数カウンタ23dの値を「−1」し(S54)、ハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値、即ち、「7」か否かを確認する(S55)。ハズレリーチカウンタ23bの値が「7」であれば(S55:Yes)、チャンスタイム中にハズレリーチが発生するのでチャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が現出する。このため、リーチ表示の現出回数を記憶するリーチ回数カウンタ23eの値を「+1」し(S56)、リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であるか否かを確認する(S57)。リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であれば(S57:Yes)、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出することが確定するので、乱数カウンタ23aに「7」を書き込み(S58)、乱数カウンタ23aの値を大当たりが発生する値に変更する。S58の処理をした後は、チャンス残数カウンタ23dの値を「0」クリアする(S59)と共に、リーチ回数カウンタ23eの値を「0」クリアし(S60)、乱数カウンタ23a、ハズレリーチカウンタ23b及びハズレリーチ図柄メモリ23cの内容を変動表示のデータとして図柄回転メモリ23f〜23jの1つに記憶して(S61)、この変動表示設定処理を終了する。なお、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に、乱数カウンタ23aの値を「7」にして大当たりとしているが、これに代えて、その他の大当たり値(例えば、「315」)にするようにしても良い。
【0043】一方、S53の処理においてチャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上でなければ(S53:No)、チャンスタイム中の変動表示に対する始動入賞でないので、ハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値か否かを確認する(S62)。ハズレリーチが発生する値であれば(S62:Yes)、ハズレリーチ図柄メモリ23cに記憶されたリーチ図柄が「7」であるか否かを確認する(S63)。ハズレリーチ図柄メモリ23cに記憶されたリーチ図柄が「7」であれば(S63:Yes)、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示の現出が確定するので、チャンス残数カウンタ23dに「30」を書き込み(S64)、処理をS60へ移行する。
【0044】S64の処理によってチャンス残数カウンタ23dの値が変更されることにより、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示の現出が確定した後の始動入賞に基づいた30回の変動表示は、S53の処理によってチャンスタイム中のものと判断することができる。また、チャンスタイムが開始される時期は、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示が現出した後であるので、チャンスタイムの開始時期を遊技者に的確に認識させることができる。更に、S64の処理においてチャンス残数カウンタ23dに「30」の値を書き込んだ後は、S60の処理によってリーチ回数カウンタ23eの値が「0」クリアされるので、リーチ表示の現出回数は、チャンスタイムを開始する時に「0」から計数することができる。
【0045】なお、S62の処理においてハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値でない場合(S62:No)、及び、S63の処理においてハズレリーチ図柄メモリ23cに記憶されたリーチ図柄が「7」でない場合には(S63:No)、S64の処理をスキップして処理をS60へ移行する。また、S55の処理においてハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値でない場合(S55:No)、及び、S57の処理においてリーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上でない場合には(S57:No)、処理をS61へ移行する。S52の処理において乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値である場合には(S52:Yes)、処理をS59へ移行する。S51の処理において、第1種始動口スイッチ18が球を検出していない場合には(S51:No)、S52〜S64の処理をスキップして、変動表示設定処理を終了する。
【0046】ここで、従来のパチンコ機には、大当たりの発生が確定したときに図柄回転メモリの内容を書き換えて、複数回の変動表示に跨って大当たりの発生を示唆する演出(例えば、大当たりの発生前にハズレリーチを連続発生させる)を行うものもあるが、この種のパチンコ機では、待機中の変動表示が無いときには大当たりの発生を示唆する演出を行うことができなかった。また、その演出を行う変動表示の回数は、書き換え可能な変動表示の回数に制限されてしまい、最長の場合でも最大待機回数(本実施例では4回)とされていた。本実施例のパチンコ機Pは、チャンスタイム中の変動表示に現出するリーチ表示の現出回数がリーチ回数カウンタ23eに記憶され、その回数が所定回数に達したときに大当たりを発生させるので、待機中の変動表示が無い場合にも大当たりの発生を示唆する演出を継続することができると共に、その演出を最大待機回数より多くの変動表示に跨って行うことができる。
【0047】このように、変動表示設定処理を行うことにより、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に乱数カウンタ23aの値を変更して大当たりを発生させることができる。よって、複数回の変動表示に跨ってパチンコ機Pの遊技状態を遊技者にとって有利な状態へと遷移させることができ、遊技者は、1のパチンコ機Pで遊技を継続することで興趣を得ることができる。また、乱数カウンタ23aの値を直接変更して大当たりを発生させるので、簡易な制御で大当たりを発生させることができる。
【0048】次に、図7を参照して、第2実施例について説明する。この第2実施例は、前記した第1実施例に対し、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出するときに大当たりを発生させる方式を変えたものである。即ち、第1実施例においては、乱数カウンタ23aに大当たりが発生する値を直接書き込むことによって大当たりを発生させたのに対し、第2実施例では、始動入賞に基づいて乱数カウンタ23aの値を図柄回転メモリ23f〜23jに記憶した後、その記憶した図柄回転メモリ23f〜23jの内容を書き換えて大当たりを発生させるものである。また、第1実施例においては、チャンスタイムの開始時にリーチ表示の現出回数を「0」から計数したのに対し、第2実施例では、チャンスタイムが開始される場合、そのチャンスタイムより前に行われた前回のチャンスタイムの終了時におけるリーチ表示の現出回数の計数値からリーチ表示の現出回数を計数するものである。以下、第2実施例の説明にあたり、前記した第1実施例と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
【0049】図7は、第2実施例における変動表示設定処理のフローチャートである。この処理では、第1実施例の変動表示設定処理に対して、S71からS83の処理の部分が変更されている。図7の変動表示設定処理も、図柄チェック処理(S21)の中で実行される。
【0050】S51の処理で第1種始動口スイッチ18が球を検出した場合には、乱数カウンタ23a、ハズレリーチカウンタ23b及びハズレリーチ図柄メモリ23cの内容を変動表示のデータとして図柄回転メモリ23f〜23jの1つに記憶し(S71)、その記憶した乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値か否かを確認する(S72)。乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値でない場合には(S72:No)、チャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上か否かを確認する(S73)。チャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上であれば(S73:Yes)、チャンスタイム中の変動表示に対する始動入賞であるのでチャンス残数カウンタ23dの値を「−1」し(S74)、図柄回転メモリ23f〜23jに記憶されたハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値か否かを確認する(S75)。ハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値であれば(S75:Yes)、リーチ回数カウンタ23eの値を「+1」し(S76)、リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であるか否かを確認する(S77)。リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上である場合には(S77:Yes)、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出することが確定するので、図柄回転メモリ23f〜23jに記憶された乱数カウンタ23aの値を「7」に書き換えて(S78)、大当たりを発生させる。S78の処理をした後は、チャンス残数カウンタ23dの値を「0」クリアする(S79)と共に、リーチ回数カウンタ23eの値を「0」クリアして(S80)、この変動表示設定処理を終了する。
【0051】一方、S73の処理においてチャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上でなければ(S73:No)、チャンスタイム中の変動表示に対する始動入賞でないので、S71の処理で図柄回転メモリ23f〜23jに記憶されたハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値か否かを確認する(S81)。ハズレリーチが発生する値であれば(S81:Yes)、S71の処理で図柄回転メモリ23f〜23jに記憶されたリーチ図柄が「7」であるか否かを確認する(S82)。図柄回転メモリ23f〜23jに記憶されたリーチ図柄が「7」であれば(S82:Yes)、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示の現出が確定するので、チャンス残数カウンタ23dに「30」を書き込み(S83)、変動表示設定処理を終了する。S83の処理によってチャンス残数カウンタ23dに「30」の値を書き込んだ後、リーチ回数カウンタ23eの値を「0」クリアすることなく変動表示設定処理を終了するので、前回のチャンスタイムの終了時におけるリーチ表示の現出回数がリーチ回数カウンタ23eに保持された状態でチャンスタイムが開始される。
【0052】なお、S81の処理において図柄回転メモリ23f〜23jに記憶されたハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値でない場合(S81:No)、及び、S82の処理において図柄回転メモリ23f〜23jに記憶されたリーチ図柄が「7」でない場合には(S82:No)、S83の処理をスキップして、変動表示設定処理を終了する。また、S75の処理において図柄回転メモリ23f〜23jに記憶されたハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値でない場合(S75:No)、及び、S77の処理においてリーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上でない場合にも(S77:No)、変動表示設定処理を終了する。なお、S72の処理において乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値である場合には(S72:Yes)、処理をS79へ移行する。
【0053】以上説明したように、第2実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に図柄回転メモリ23f〜23jの内容を書き換えて大当たりを発生させるので、乱数カウンタ23aの値を変更することなく大当たりを発生させることができる。また、前回のチャンスタイムの終了時におけるリーチ表示の現出回数がリーチ回数カウンタ23eに保持された状態でチャンスタイムが開始されるので、チャンスタイムの終了時にリーチ表示の現出回数が3回に近づいて終了したとき程、次のチャンスタイムで3回に達する迄に必要なリーチ表示の現出回数が少なくなる。よって、遊技者は、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出しなかった場合であっても次のチャンスタイムの開始を期待して遊技を継続することができる。
【0054】次に、図8を参照して、第3実施例について説明する。前記した第1実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に乱数カウンタ23aの値を書き換えて、3回目のリーチ表示が現出する変動表示を大当たりにしていた。これに対し、第3実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に、3回目のリーチ表示が現出する変動表示の次に開始される変動表示を大当たりにするものである。また、大当たりが発生する回の変動表示は、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出して得られる大当たりと、始動入賞時に取得される乱数カウンタ23aの値に基づいた変動表示とを比較して決定し、遊技者にとって有利な一方の遊技状態へと遷移させるものである。
【0055】ここで、大当たりを付与する図柄には、普通変動図柄と、確率変動図柄との2種が定められており、普通変動図柄で大当たりが発生した場合には、特別遊技状態の終了後、通常の遊技状態に遷移する。一方、確率変動図柄で大当たりが発生した場合には、特別遊技状態の終了後、大当たりの発生確率が高確率とされる確率変動状態に遷移する。この確率変動図柄で発生する大当たりが遊技者にとって最も有利な大当たりであり、大当たりの後に特別遊技状態と確率変動状態とが連続して付与される遊技状態が、遊技者にとって最も有利な遊技状態である。なお、第3実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に普通変動図柄で大当たりが発生する。以下、第3実施例の説明にあたり、前記した第1実施例と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0056】図8は、第3実施例における変動表示設定処理のフローチャートである。この処理では、第1実施例の変動表示設定処理に対して、S91からS103の処理の部分が変更されている。図8の変動表示設定処理も、図柄チェック処理(S21)の中で実行される。
【0057】S51の処理で第1種始動口スイッチ18が球を検出した場合、リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であるか確認する(S91)。リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上でなければ(S91:No)、乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値であるか確認する(S92)。乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値でない場合は(S92:No)、チャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上か確認する(S93)。
【0058】チャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上でなければ(S93:No)、チャンスタイム中の変動表示に対する始動入賞でないので、ハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値か否かを確認する(S94)。ハズレリーチが発生する値であれば(S94:Yes)、ハズレリーチ図柄メモリ23cに記憶されたリーチ図柄が「7」であるか否かを確認する(S95)。ハズレリーチ図柄メモリ23cに記憶されたリーチ図柄が「7」であれば(S95:Yes)、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示の現出が確定するので、チャンス残数カウンタ23dに「30」を書き込み(S96)、リーチ回数カウンタ23eの値を「0」クリアして(S97)、処理をS61へ移行する。なお、S94の処理においてハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値でない場合(S94:No)、及び、S95の処理においてハズレリーチ図柄メモリ23cに記憶されたリーチ図柄が「7」でない場合には(S95:No)、SS96及びS97の処理をスキップして処理をS61へ移行する。
【0059】一方、S93の処理においてチャンス残数カウンタ23dの値が「1」以上であれば(S93:Yes)、チャンスタイム中の変動表示に対する始動入賞であるので、チャンス残数カウンタ23dの値を「−1」し(S98)、ハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値であるか確認する(S99)。ハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値であれば(S99:Yes)、リーチ回数カウンタ23eの値を「+1」し(S100)、処理をS61へ移行する。なお、S99の処理においてハズレリーチカウンタ23bの値がハズレリーチが発生する値でない場合には(S99:No)、S100の処理をスキップして処理をS61へ移行する。
【0060】また、S91の処理においてリーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であれば(S91:Yes)、前回の始動入賞によってチャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出することが確定しているので、乱数カウンタ23aの値が確率変動図柄で大当たりが発生する値「7」であるか確認する(S101)。乱数カウンタ23aの値が「7」でない場合には(S101:No)、乱数カウンタ23aに普通変動図柄で大当たりが発生する値「315」を書き込み(S102)、チャンス残数カウンタ23dの値を「0」クリアして(S103)、処理をS97へ移行する。なお、S101の処理において乱数カウンタ23aの値が「7」である場合には(S101:Yes)、S102の処理をスキップして、処理をS103へ移行する。また、S92の処理において、乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値である場合にも(S92:Yes)、処理をS103へ移行する。
【0061】以上説明したように、第3実施例では、前回の始動入賞によってチャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出することが確定している場合に乱数カウンタ23aの値を変更して大当たりを発生させるので、パチンコ機Pで遊技をする遊技者に3回のリーチ表示が現出したことを確認させた後の変動表示を大当たりとすることができる。また、チャンスタイム中にリーチ表示が3回現出して得られる普通変動図柄での大当たりと、始動入賞時の乱数カウンタ23aの値に基づいた変動表示とを比較し、乱数カウンタ23aの値に基づいた変動表示が確率変動図柄での大当たりとなった場合には、次回の変動表示で発生する大当たりは、始動入賞により取得された確率変動図柄での大当たりとされる。よって、遊技者には、当選した大当たりの内、最も有利な遊技状態に遷移する大当たりを確実に提供することができる。
【0062】次に、図9を参照して、第4実施例について説明する。前記した第3実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に、チャンスタイム中にリーチ表示が3回現出して得られる大当たりと、始動入賞時の乱数カウンタ23aの値に基づいた変動表示とを比較して変動表示を決定していた。これに対し、第4実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に、チャンスタイム中にリーチ表示が3回現出して得られる大当たりを優先して変動表示を決定するものである。以下、第4実施例の説明にあたり、前記した第3実施例と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0063】図9は、第4実施例における変動表示設定処理のフローチャートである。この処理では、第3実施例の変動表示設定処理に対して、S111の処理の部分が変更されている。図9の変動表示設定処理も、図柄チェック処理(S21)の中で実行される。
【0064】S91の処理でリーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であると確認された場合には、乱数カウンタ23aに確率変動図柄で大当たりが発生する値「7」を書き込み(S111)、処理をS103へ移行する。
【0065】このように、第4実施例では、リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であってチャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出することが確認された場合に、チャンスタイム中にリーチ表示が3回現出して得られる大当たりを優先し、乱数カウンタ23aに確率変動図柄で大当たりが発生する値「7」を書き込む。ここで、本実施例では、乱数カウンタ23aの値に基づいて決定される大当たりの中で、遊技者にとって最も有利な大当たりは、確率変動図柄での大当たりである。よって、チャンスタイム中にリーチ表示が3回現出して得られる大当たりと、乱数カウンタ23aの値に基づく変動表示とをわざわざ比較する必要が無く、主制御基板Cでの処理を迅速に行うことができる。
【0066】次に、図10を参照して、第5実施例について説明する。前記した第3実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に、チャンスタイム中にリーチ表示が3回現出して得られる大当たりと、始動入賞時の乱数カウンタ23aの値に基づいた変動表示とを比較して変動表示を決定した。これに対し、第5実施例では、始動入賞時の乱数カウンタ23aの値に基づいた変動表示が大当たりとなったときは、乱数カウンタ23aの値を優先して変動表示を決定するものである。以下、第5実施例の説明にあたり、前記した第3実施例と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0067】図10は、第5実施例における変動表示設定処理のフローチャートである。この処理では、第3実施例の変動表示設定処理に対して、S121からS123の処理の部分が変更されている。図10の変動表示設定処理も、図柄チェック処理(S21)の中で実行される。
【0068】S51の処理で第1種始動口スイッチ18が球を検出した場合、乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値であるか確認する(S121)。確認の結果、大当たりが発生する値であれば(S121:Yes)、処理をS103へ移行する。
【0069】一方、S121の処理において、乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値でなければ(S121:No)、リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であるか確認し(S122)、確認の結果、「3」以上でなければ(S122:No)、処理をS93へ移行する。また、S122の処理において、リーチ回数カウンタ23eの値が「3」以上であれば(S122:Yes)、乱数カウンタ23aに普通変動図柄で大当たりが発生する値「315」を書き込み(S123)、処理をS103へ移行する。
【0070】このように、第5実施例では、始動入賞時の乱数カウンタ23aの値が大当たりが発生する値であるか確認し、大当たりが発生する値であれば、始動入賞時の乱数カウンタ23aの値を優先して図柄回転メモリ23f〜23jに記憶する。よって、第3実施例のように、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出した場合に得られる大当たりと、乱数カウンタ23aの値に基づく変動表示とをわざわざ比較する必要が無く、主制御基板Cでの処理を迅速に行うことができる。
【0071】以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0072】例えば、上記実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出する場合に大当たりを発生させたが、これに代えて、変動表示の途中で表示される「女の子」や「魚群」などの示唆表示がチャンスタイム中に所定回数現出した場合に大当たりを発生させても良い。ここで、示唆表示とは、変動表示の途中で所定の図柄が現出して大当たりとなり易い変動表示であることを遊技者に示唆するものである。また、図柄の変動表示が開始された後、先に停止する左右の表示領域3a,3cに表示される図柄の組み合わせが大当たりの条件を満たさないハズレ表示がチャンスタイム中に30回現出した場合に大当たりが発生するようにしても良い。また、リーチ表示が現出した変動表示の表示結果であって大当たりを発生させる図柄の組み合わせに対して最後に停止する中央の変動表示領域3bの停止図柄が前または後に1つだけずれて停止した表示結果(表示)がチャンスタイム中に所定回数現出した場合に大当たりが発生するようにしても良い。例えば、リーチ図柄が「1」でリーチ表示が現出した場合には、最後に停止する図柄が「0」或いは「2」で停止した「101」或いは「121」の表示であり、リーチ図柄が「7」でリーチ表示が現出した場合には最後に停止する図柄が「6」或いは「9」で停止した「767」或いは「787」の表示である。更に、リーチ表示、示唆表示若しくはハズレ表示などの大当たりに関連した表示とは異なり、大当たりの発生とは無関係な表示(専用表示)がチャンスタイム中に所定回数現出した場合に大当たりが発生するようにしても良い。例えば、始動条件の成立によって取得された乱数カウンタ23aの値が「100」である場合にのみ、変動表示の途中で「サメ」を表示し、「サメ」の表示がチャンスタイム中に2回現出した場合に大当たりが発生するようにしても良い。
【0073】また、上記実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出した場合に毎回同一の遊技状態に遷移する大当たりを発生させたが、遊技価値の異なる2種の遊技状態に遷移する大当たりから1の大当たりを選定して発生させても良い。例えば、始動入賞により取得される乱数カウンタ23aの値が奇数であるか偶数であるかを確認し、その値が奇数であるならばその乱数カウンタ23aの値を確率変動図柄で大当たりが発生する「7」に書き換え、その値が偶数であるならばその乱数カウンタ23aの値を普通変動図柄で大当たりが発生する「315」に書き換えても良い。
【0074】また、上記実施例では、チャンスタイム中の変動表示にリーチ表示が3回現出した場合に遷移する遊技状態は特別遊技状態であったが、これに代えて、特別遊技状態の発生確率が通常状態より高確率とされる確率変動状態、始動条件の成立(例えば、図柄作動口4への入賞)が通常状態より容易にされると共に1回の変動表示に要する時間が短縮されて特別遊技状態が付与され易い時間短縮状態などとしても良い。この場合には、確率変動状態或いは時間短縮状態であるか否かをチェックするためのフラグをRAM23に設け、そのフラグの状態に基づいて図4のS25で示した特別図柄変動処理によって遊技状態を選定するように構成し、フラグのオンとオフとを切り替えることによって遊技状態を遷移させても良い。なお、確率変動状態や時間短縮状態に遷移した遊技状態を通常の状態に戻すタイミングとしては、大当たりが発生して特別遊技状態が付与されたとき、所定回数の変動表示が終了したとき、又は、変動表示の中で現出するリーチ表示、示唆表示若しくはハズレ表示等から予め定めた表示がLCD3に所定回数現出したとき等とすることができる。
【0075】また、上記実施例では、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示が現出した後に開始される30回の変動表示が行われる期間をチャンスタイムとしたが、チャンスタイムを必ずしも変動表示の回数に基づいた期間とする必要はなく、チャンスタイム中の変動表示に予め定めた表示(終了表示)が所定回数現出する迄の期間をチャンスタイムとしても良い。例えば、チャンスタイム中の変動表示に「魚群」の示唆表示が2回現出する迄の期間をチャンスタイムとしても良い。
【0076】また、上記実施例では、「7」のリーチ図柄によるリーチ表示は、チャンスタイム中でなければチャンスタイムの開始につながる遊技者にとって特別な表示であったが、チャンスタイム中には他のリーチ図柄によるリーチ表示と同等の表示でしかなかった。これに対し、チャンスタイム中の変動表示に「7」のリーチ図柄によるリーチ表示が現出した場合に有利期間を延長しても良い。例えば、チャンスタイムの途中で「7」のリーチ図柄によるリーチ表示が現出した場合には、その変動表示から再度30回の変動表示が行われる期間をチャンスタイムとしても良い。このチャンスタイム延長の契機とする表示は、必ずしもチャンスタイム開始時の表示とする必要はなく、予め定めた別の表示(例えば、リーチ表示や示唆表示)であっても良い。チャンスタイムの延長によってチャンスタイム中にリーチ表示の現出回数が3回に到達し易くなり、大当たりの発生に対する遊技者の期待感を増大させることができる。
【0077】本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
【0078】なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0079】なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0080】以下に本発明の変形例を示す。請求項1記載の遊技機において、前記制御手段は、前記有利期間中の動的表示であるか否かを判断する第1判断手段と、その第1判断手段により前記有利期間中の動的表示であると判断された動的表示に現出する特定表示の現出回数を記憶する回数記憶手段と、その回数記憶手段に記憶される現出回数が所定回数に達したか否かを判断する第2判断手段と、その第2判断手段により前記現出回数が所定回数に達したと判断された場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させる遊技状態変更手段とを備えていることを特徴とする遊技機1。特定表示が所定回数現出する場合に遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させる遊技機において、全ての動的表示を対象として特定表示の現出回数を計数する場合には、遊技者は、全ての動的表示に対して特定表示の現出を期待する。このため、特定表示の現出に対する遊技者の期待感が希薄になり易く、期待感が少ない中で突発的に特定表示が現出しても、遊技者には十分な興趣を付与することができない。しかし、遊技機1によれば、第1判断手段により有利期間中の動的表示であると判断された動的表示に現出する特定表示の現出回数が所定回数に達すると、遊技状態変更手段により遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させられる。よって、有利期間中の動的表示に限定して特定表示の現出を遊技者に期待させることができるので、遊技者は、有利期間中には、期待感が高められた中での特定表示の現出によって十分な興趣を得ることができると共に、有利期間中でない場合にも、有利期間の発生を期待する興趣を得ることができる。
【0081】なお、遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、球、コイン又はメダル等の有価価値が遊技者に付与される特別遊技状態(大当たり状態)であっても良い。遊技者は、有利期間中の動的表示に特定表示が所定回数現出することによって直接的な利益を得ることができるので、動的表示の表示結果と同様に有利期間の発生及び特定表示の現出を期待して遊技を行うことができる。また、遊技者にとって有利な遊技状態として、特別遊技状態の発生確率が通常状態より高確率とされる確率変動状態、或いは、始動条件の成立(例えば、図柄作動口への入賞)が通常状態より容易にされると共に1の動的表示に要する時間が短縮されて特別遊技状態が付与され易い時間短縮状態であっても良い。特定表示の現出によって遊技者に球、コイン又はメダル等の有価価値が直接的に付与されないので、遊技場に直接的な損失を与えることなく遊技者に特定表示の現出による遊技の興趣を提供することができる。更に、遊技状態変更手段により遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるタイミングは、表示装置に特定表示が現出する動的表示からとしても良く、又は、特定表示が現出する動的表示より後に開始する動的表示からとしても良い。また、第1判断手段による有利期間中の動的表示であるか否かの判断は、特定表示が現出されるか否かを判断する前若しくは後で実行しても良く、又は、特定表示が現出されるか否かの判断と同時に実行しても良い。
【0082】遊技機1において、前記制御手段は、所定のタイミングで更新される乱数カウンタと、その乱数カウンタの値を更新する更新手段と、前記乱数カウンタの値に基づいた遊技情報を記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶された遊技情報に基づいて遊技状態を選定する選定手段とを備え、前記遊技状態変更手段は、前記記憶手段に記憶された遊技情報を所定の遊技情報に変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものであることを特徴とする遊技機2。遊技状態は、記憶手段に記憶される遊技情報に基づいて選定手段により選定されるので、その遊技情報を遊技状態変更手段により所定の遊技情報に変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させることができる。また、遊技状態変更手段により変更される遊技情報は、記憶手段に記憶されているので、乱数カウンタの値を乱すことなく遊技情報を変更することができる。よって、遊技状態に直接影響する乱数カウンタの値を更新させ続けることができ、遊技状態を決定する際のランダム性と公平性とを維持することができる。
【0083】なお、乱数カウンタの値に基づいた遊技情報としては、乱数カウンタの値をそのまま使用しても良く、又は、乱数カウンタの値に対応させた別の値や文字などを使用しても良い。また、遊技状態変更手段によって変更される遊技情報としては、特定表示が現出して有利な遊技状態への遷移が確定する回の動的表示に対するものとしても良く、又は、その遷移が確定する回の次に開始される動的表示に対するものとしても良い。即ち、遊技状態変更手段は、特定表示が現出して有利な遊技状態への遷移が確定する回の動的表示に対する記憶手段に記憶された遊技情報を所定の遊技情報に変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものであっても、特定表示が現出して有利な遊技状態への遷移が確定する回の次に開始される動的表示に対する記憶手段に記憶された遊技情報を所定の遊技情報に変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものであっても良い。
【0084】遊技機1において、前記制御手段は、所定のタイミングで更新される乱数カウンタと、その乱数カウンタの値を更新する更新手段と、前記乱数カウンタの値に基づいて遊技状態を選定する選定手段とを備え、前記遊技状態変更手段は、前記乱数カウンタの値を所定の値に変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものであることを特徴とする遊技機3。遊技状態は、乱数カウンタの値に基づいて選定手段に選定されるので、遊技状態変更手段により乱数カウンタの値を所定の値に変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させることができる。また、遊技状態変更手段は、乱数カウンタの値を所定の値に変更するので、選定手段により選定される遊技状態を簡易に制御することができる。
【0085】なお、遊技状態変更手段によって変更される乱数カウンタの値は、特定表示が現出して有利な遊技状態への遷移が確定する回の動的表示に対するものとしても良く、又は、その遷移が確定する回の次に開始される動的表示に対するものとしても良い。即ち、遊技状態変更手段は、特定表示が現出して有利な遊技状態への遷移が確定する回の動的表示に対する乱数カウンタの値を所定の値に変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものであっても、特定表示が現出して有利な遊技状態への遷移が確定する回の次に開始される動的表示に対する乱数カウンタの値を所定の値に変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものであっても良い。
【0086】遊技機1から3のいずれかにおいて、前記制御手段は、遊技状態情報を記憶する遊技状態記憶手段と、その遊技状態記憶手段に記憶された遊技状態情報に基づいて遊技状態を選定する第2選定手段とを備えており、前記遊技状態変更手段は、前記遊技状態記憶手段に記憶された遊技状態情報を変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させるものであることを特徴とする遊技機4。遊技状態は、遊技状態記憶手段に記憶される遊技状態情報に基づいて第2選定手段により選定されるので、遊技状態変更手段により遊技状態情報を変更して遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させることができる。なお、遊技状態記憶手段としては、1ビットのメモリで構成されるフラグであっても、2ビット以上のメモリで構成されるカウンタ等であっても良い。
【0087】請求項1記載の遊技機または遊技機1から4のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記表示装置に予め定めた開始表示が所定回数現出する場合に前記有利期間を開始させるものであることを特徴とする遊技機5。特別遊技状態は、動的表示の表示結果に基づいて付与されるので、遊技者は、動的表示が行われる表示装置に注意を払っている。遊技機5によれば、表示装置に開始表示が所定回数現出する場合に有利期間が開始されるので、動的表示を注視する遊技者に有利期間の開始時期を容易に認識させることができる。なお、開始表示としては、特定表示と同種のものを使用することができ、例えば、リーチ表示や示唆表示など動的表示の中で特別遊技状態が付与され易い動的表示であることを示唆する表示(例えば、「7」の図柄によるリーチ表示)を使用しても良く、又は、動的表示が停止した後の識別情報の組み合わせを使用しても良い。また、有利期間を開始するタイミングは、開始表示が現出して有利期間の開始が確定したときに行われる動的表示からとしても良く、又は、その開始が確定する回の次に開始される動的表示からとしても良い。
【0088】遊技機5において、前記制御手段は、前記有利期間中の動的表示に予め定めた延長表示が所定回数現出する場合に前記有利期間を延長するものであることを特徴とする遊技機6。遊技機6によれば、有利期間中の動的表示に延長表示が所定回数現出した場合に有利期間が延長されるので、その有利期間の延長によって有利期間中に特定表示の現出回数が所定回数に達し易くなり、有利な遊技状態への遷移に対する遊技者の期待感を増大させることができる。なお、延長表示としては、特定表示と同種のものを使用することができ、例えば、リーチ表示や示唆表示など動的表示の中で特別遊技状態が付与され易い動的表示であることを示唆する表示(例えば、「7」の図柄によるリーチ表示)を使用しても良く、又は、動的表示が停止した後の識別情報の組み合わせを使用しても良い。また、延長表示は、有利な遊技状態への遷移に影響する特定表示や有利期間の開始の契機とする開始表示と同一のものとしても良い。遊技者にとって有利な表示の増加を抑制して、遊技の規則性を解りやすく示唆することができる。
【0089】遊技機5において、前記制御手段は、前記有利期間を予め定めた条件の達成に基づいて終了させるものであることを特徴とする遊技機7。有利期間中の動的表示の内容に関わらず、有利期間は、その途中で延長されることなく予め定めた条件の達成に基づいて終了する。よって、有利期間の遊技を遊技者にとってより希少なものとすることができる。
【0090】遊技機5から7のいずれかにおいて、制御手段は、所定のタイミングで更新される第1カウンタと、その第1カウンタの値を更新する更新手段とを備え、前記第1カウンタの値に基づいて前記表示装置に前記開始表示を現出させるか否かを判断するものであることを特徴とする遊技機8。第1カウンタとしては、開始表示を現出させるか否かを判断するために設けた専用のカウンタであっても良い。特別遊技状態を付与するか否かの抽選とは別に有利期間の開始を抽選することができ、1の始動条件の成立に対し、複数回の抽選に基づいて有利な遊技状態へ遷移する複数回の機会を遊技者に付与することができる。また、第1カウンタとして、遊技状態を決定するための乱数カウンタや動的表示の表示結果を決定するカウンタを使用しても良い。複数のカウンタに基づいた抽選では1回の動的表示に対して重複して当たりが発生すると、動的表示に反映できない無駄な当たりが発生するが、乱数カウンタなど別の抽選に使用するカウンタを第1カウンタとすることにより遊技者にとって無駄な当たりの発生を低減することができる。
【0091】請求項1記載の遊技機または遊技機1から8のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記有利期間中に行われる動的表示の回数を記憶する動的回数記憶手段と、その動的回数記憶手段に記憶される動的表示の回数が所定回数に達したか否かを判断する第3判断手段とを備えており、その第3判断手段により前記動的表示の回数が所定回数に達したと判断された場合に前記有利期間を終了させるものであることを特徴とする遊技機9。動的回数記憶手段に記憶された動的表示の回数が所定回数に達したと第3判断手段に判断されると有利期間が終了するので、有利期間中の遊技を行う遊技者は、有利期間中に行われた動的表示の回数に基づいて残りの動的表示の回数を容易に認識することができる。なお、有利期間が終了するタイミングは、必ずしも第3判断手段により所定回数に達すると判断された直後に実行される動的表示までとはならず、例えば、予め始動条件の成立を終えて実行を待機している動的表示がある場合には、その待機中の動的表示が行われた後に実行される動的表示までとなる。
【0092】請求項1記載の遊技機または遊技機1から9のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記有利期間中の動的表示に予め定めた終了表示が所定回数現出した場合に前記有利期間を終了させるものであることを特徴とする遊技機10。遊技者は、有利期間中の動的表示に特定表示が現出することを期待する一方で、終了表示が現出しないことを期待することができるので、動的表示の表示結果に対する期待感が高められ、有利期間中における遊技の興趣を一層高めることができる。なお、終了表示としては、特定表示と同種のものを使用することができ、例えば、リーチ表示や示唆表示など動的表示の中で特別遊技状態が付与され易い動的表示であることを示唆する表示を使用しても良く、又は、動的表示が停止した後の識別情報の組み合わせを使用しても良い。また、有利期間を終了させるタイミングは、表示装置に終了表示が現出して有利期間の終了が確定した回の動的表示までとしても良く、又は、終了表示が現出して有利期間の終了が確定した回の所定回数後に開始される動的表示までとしても良い。
【0093】請求項1記載の遊技機または遊技機1から10のいずれかにおいて、前記制御手段は、1の有利期間が開始される場合、その有利期間の前に行われた前回の有利期間の終了時における前記特定表示の現出回数の計数値に基づいた値から前記特定表示の現出回数を計数するものであることを特徴とする遊技機11。有利期間中に特定表示が現出して特定表示の現出回数が所定回数に近づくほど、有利な遊技状態に対する遊技者の期待感は増大する。しかし、特定表示の現出回数が所定回数に達する直前で有利期間が終了すると、遊技者が落胆し、遊技者の遊技に対する継続意欲が減衰する。遊技機11によれば、1の有利期間が開始される場合、特定表示の現出回数は、前回の有利期間の終了時における特定表示の現出回数の計数値に基づいた値から計数される。よって、例えば、前回の有利期間の終了時における特定表示の現出回数の計数値を、次に開始される有利期間の開始時における特定表示の現出回数の計数値とすることで、有利期間の終了時に特定表示の現出回数が所定回数に近づいたときほど、次の有利期間で所定回数に達する迄に必要な特定表示の現出回数が少なくなり、遊技者は、次の有利期間の開始を期待して遊技を継続することができる。なお、特定表示の現出回数の計数値に基づいた値としては、その計数値そのものを使用しても良く、又は、その計数値から所定回数(例えば、1)を減算或いは加算した値などを使用しても良い。
【0094】請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、前記制御手段は、1の有利期間が開始される場合に、前記特定表示の現出回数を初期値から計数するものであることを特徴とする遊技機12。1の有利期間が開始される場合に、特定表示の現出回数は、初期値から計数される。よって、遊技者は、前回の有利期間における特定表示の現出回数に関係なく、有利期間中の特定表示の現出による有利な遊技状態への遷移を期待して遊技を行うことができる。
【0095】請求項1記載の遊技機または遊技機1から12のいずれかにおいて、前記特定表示は、前記特別遊技状態が付与され易い動的表示であることを、その動的表示が表示結果を現出する前に示唆する有利表示とされていることを特徴とする遊技機13。特定表示が有利表示とされているので、有利期間中の動的表示に有利表示が現出した場合に、遊技者に特別遊技状態を期待させることができると共に、有利表示が現出した回の動的表示が特別遊技状態を付与しない表示結果を現出しても、特定表示の現出回数が所定回数に近づくことにより有利な遊技状態が近づく興趣を遊技者に付与することができる。
【0096】ここで、有利表示とは、リーチ表示や示唆表示など動的表示の中で特別遊技状態が付与され易い動的表示であることを示唆する表示である。リーチ表示とは、複数の識別情報からなる識別情報列が予め定めた識別情報の組み合わせで確定停止して特別遊技状態が付与される遊技機において、少なくとも1つの識別情報列を残して他の識別情報列の動的表示が停止したとき、その停止した識別情報が特別遊技状態を付与する組み合わせの1部を構成し、動的表示中の表示結果如何によって特別遊技状態が付与されることを示唆する表示である。また、示唆表示とは、動的表示の途中で予め定めた図柄や文字などの識別情報が表示装置に現出して通常とは異なる動的表示であることを示唆する表示である。
【0097】なお、リーチ表示が現出した動的表示の表示結果であって特別遊技状態が付与される表示結果に対して予め定めた関係を有するものを特定表示としても良く、例えば、複数の識別情報からなる識別情報列の並び順に基づいた関係を有する表示結果を特定表示としても良い。特別遊技状態が付与される表示結果(例えば、「111」や「777」など3つの識別情報が同一の組み合わせ)に対して最後に停止する識別情報列が前または後に1つだけずれて停止した表示結果(例えば、最後に中央の識別情報が停止する場合、「101」や「787」などの組み合わせ)を特定表示としても良い。特別遊技状態が付与される表示結果に近い識別情報の組み合わせを特定表示とすることで、従来は遊技状態に全く影響しなかった当たりに近い識別情報の組み合わせが有利期間中の動的表示に所定回数現出した場合に遊技状態を遊技者にとって有利な状態に遷移させることができる。
【0098】請求項1記載の遊技機または遊技機1から13のいずれかにおいて、前記特定表示は、前記特別遊技状態が付与され難い動的表示であることを、その動的表示が表示結果を現出する前に示唆する不利表示とされていることを特徴とする遊技機14。特別遊技状態が付与され易い動的表示であることを示唆するリーチ表示や示唆表示が動的表示中の所定のタイミングで現出しない場合、その動的表示が特別遊技状態が付与され難い動的表示(不利表示)であることが遊技者に示唆される。この不利表示が繰り返し現出する場合には、遊技者は、単調な遊技に苛立ちを感じてしまう。しかし、遊技機14によれば、特定表示が不利表示とされているので、有利期間中の動的表示に不利表示が現出した場合に、特定表示の現出回数が所定回数に近づくことにより有利な遊技状態が近づく興趣を遊技者に付与することができ、単調な遊技に対する遊技者の苛立ちを緩和することができる。また、従来の遊技機においては低価値でしかなかった不利表示を有利な遊技状態に遷移する契機とすることができ、不利表示を期待して遊技を行う新たな興趣を遊技者に提供することができる。
【0099】請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記特定表示は、前記動的表示の表示結果とは無関係に、その動的表示に現出する専用表示とされていることを特徴とする遊技機15。特定表示が、動的表示の表示結果とは無関係に現出する専用表示であるので、遊技者は、動的表示の表示結果に基づいて付与される特別遊技状態と、特定表示の現出によって遷移する有利な遊技状態とを、それぞれ個別に期待して遊技を行うことができる。なお、専用表示とは、例えば、始動条件の成立によって取得された乱数カウンタの値が「100」である場合にのみ動的表示の途中で現出させる「サメ」の表示などの偶発的な表示であり、特別遊技状態が付与され易い又は付与され難い動的表示であることを動的表示の途中で遊技者に示唆するリーチ表示、示唆表示若しくはハズレ表示等とは異なるものである。
【0100】請求項1記載の遊技機または遊技機1から15のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記有利期間中の動的表示に前記特定表示が所定回数現出したときに遷移させる遊技状態を少なくとも2種以上備えており、所定条件に基づいてその2種以上の遊技状態を選定するものであることを特徴とする遊技機16。遊技状態としては、例えば、特別遊技状態が付与される遊技状態(普通変動図柄での大当たりによって遷移する遊技状態)と、特別遊技状態および確率変動状態が連続して付与される遊技状態(確率変動図柄での大当たりによって遷移する遊技状態)等が例示される。また、2種以上の遊技状態を選定する際の所定条件としては、例えば、乱数カウンタの値が奇数であるか偶数であるかという条件等が例示される。
【0101】請求項1記載の遊技機または遊技機1から16のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記有利期間中の動的表示に前記特定表示が所定回数現出するとき、その特定表示の現出により遷移させる遊技状態と、動的表示毎に抽選される遊技状態とを比較して、遊技者にとって有利な一方の遊技状態へと遷移させるものであることを特徴とする遊技機17。有利期間中の動的表示に特定表示が所定回数現出した場合に、その特定表示の現出により遷移させる遊技状態(例えば、確率変動状態)より、動的表示毎に抽選された遊技状態の方が有利な遊技状態(例えば、特別遊技状態)となることが有るが、このとき、遊技状態を特定表示の現出に従った遊技状態に遷移させるのは遊技者に対して不当な遊技状態を付与することとなる。しかし、遊技機17によれば、制御手段は、特定表示の現出により遷移させる遊技状態と、動的表示毎に抽選される遊技状態とを比較して、遊技者にとって有利な一方の遊技状態へと遷移させるものであるので、公正な遊技状態を遊技者に付与することができる。
【0102】請求項1記載の遊技機または遊技機1から17のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記有利期間中の動的表示に前記特定表示が所定回数現出する場合に遷移させる遊技状態よりも、動的表示毎に抽選される遊技状態が遊技者にとって更に有利な第1遊技状態であるか否かを判定する第1判定手段を備えており、その第1判定手段により動的表示毎に抽選された遊技状態が前記第1遊技状態であると判定された場合には、その第1遊技状態へと遊技状態を遷移させるものであることを特徴とする遊技機18。特定表示の現出により遷移させる遊技状態よりも、動的表示毎に抽選される遊技状態が遊技者にとって更に有利な第1遊技状態で有るか否かを第1判定手段により判定することができるので、その判定結果に基づいて遷移させる遊技状態を決定することができる。よって、特定表示の現出により遷移させる遊技状態と、動的表示毎に抽選される遊技状態との内、遊技者にとって有利な一方の遊技状態へと確実に遷移させることができ、不当な遊技状態が抽選されることなく、公正な遊技状態を遊技者に付与することができる。
【0103】請求項1記載の遊技機または遊技機1から18のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記有利期間中の動的表示に前記特定表示が所定回数現出する場合に、遊技状態を遊技者にとって最も有利な遊技状態に遷移させるものであることを特徴とする遊技機19。2以上の抽選に基づいた遊技状態の中から遊技者にとって一番有利な遊技状態を選定する制御をする場合に、他の抽選に基づいた遊技状態より、特定表示の現出により遷移させる遊技状態を優先させて、遊技状態を決定することができる。よって、制御手段で行われる処理を迅速且つスムースに行うことができる。
【0104】請求項1記載の遊技機または遊技機1から19のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記有利期間中に前記特別遊技状態が付与された場合に、前記有利期間中の動的表示に前記特定表示が現出する現出回数の計数値を初期化することを特徴とする遊技機20。動的表示毎の抽選によって有利期間中に特別遊技状態が付与されても特定表示の現出回数を継続して計数すると、遊技者にとって有利な遊技状態が従来の遊技機より頻繁に発生してしまい、1の遊技機により得られる遊技場の利益が減少する。一方、特定表示を現出し難くすれば、遊技者には、特定表示の現出による遊技の興趣を堪能させることができない。しかし、遊技機20によれば、有利期間中に特別遊技状態が付与された場合には、現出回数の計数値が初期化されるので、特別遊技状態が付与された直後に特定表示の現出回数が所定回数に達することがなく、有利な遊技状態の連続発生を抑止することができる。よって、遊技場の利益を確保しつつ、特定表示の現出頻度を高めることができ、遊技者には、特定表示の現出による遊技の興趣を堪能させることができる。
【0105】請求項1記載の遊技機または遊技機1から20のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機21。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0106】請求項1記載の遊技機または遊技機1から20のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機22。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0107】請求項1記載の遊技機または遊技機1から20のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機23。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0108】
【発明の効果】 本発明の遊技機によれば、制御手段は、有利期間中の動的表示に予め定めた特定表示が所定回数現出する場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移させる。よって、複数回の動的表示に跨って遊技状態を遊技者にとって有利な状態へと遷移させることができるので、遊技者は遊技を継続することで興趣を得ることができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
【住所又は居所】愛知県名古屋市千種区今池3丁目9番21号
【出願日】 平成14年1月15日(2002.1.15)
【代理人】 【識別番号】100103045
【弁理士】
【氏名又は名称】兼子 直久
【公開番号】 特開2003−205095(P2003−205095A)
【公開日】 平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願番号】 特願2002−6635(P2002−6635)