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【発明の名称】 シューティング装置
【発明者】 【氏名】鳥山 亮介
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目4番1号 コナミ株式会社内

【氏名】伊丹 徹郎
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目4番1号 コナミ株式会社内

【要約】 【課題】構造が簡単なシューティング装置を提供する。

【解決手段】前方位置と後方位置との間で変位するピストン23を、ピストン23が前方位置と後方位置との間で変位し得るように移動可能にピストン保持ケース25が保持する。バネ部材31は、ピストン保持ケース25の内部に配置されてピストン23が前方位置から後方位置に変位するときに蓄勢され、放勢されるとピストンを後方位置から前方位置に移動させる力をピストンに与える。ピストン係合構造27は、ピストン23が前方位置から後方位置に変位したときに、ピストン23の一部と係合してピストンを後方位置に保持し、外部から加えられる外力によりピストンとの係合が解除される係合解除可能な構造を有する。ピストン係合構造27に外力付与機構29とから外力を与える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前方位置と後方位置との間で変位するピストンと、前記ピストンが前記前方位置と前記後方位置との間で変位し得るように前記ピストンを移動可能に保持するピストン保持ケースと、前記ピストン保持ケースの内部に配置されて前記ピストンが前記前方位置から前記後方位置に変位するときに蓄勢され、放勢されると前記ピストンを前記後方位置から前記前方位置に移動させる力を前記ピストンに与えるバネ部材と、前記ピストンが前記前方位置から前記後方位置に変位したときに、前記ピストンの一部と係合して前記ピストンを前記後方位置に保持し、外部から加えられる外力により前記ピストンとの係合が解除される係合解除可能な構造を有するピストン係合構造と、前記ピストン係合構造に前記外力を与える外力付与機構とを備えていることを特徴とするシューティング装置。
【請求項2】 前記ピストン保持ケース内には、前記バネ部材が交換可能に収納されており、前記ピストン保持ケースは、前記バネ部材の交換時に手作業だけで開けることができて前記バネ部材が収納される収納空間へのプレイヤの指の進入を許容する蓋部材を備えている請求項1に記載のシューティング装置。
【請求項3】 前記ピストン保持ケースには、前記ピストンが変位する方向に前記移動玩具をガイドする一対のガイドアームが、前記ピストンの変位通路の両側に前記移動玩具の最大幅寸法よりも大きな間隔を開けて、取り外し自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシューティング装置。
【請求項4】 前記ピストン保持ケースには、前記ピストン保持ケースがプレイ・フィールド上に配置された状態で、前記プレイ・フィールドと密着する密着部を備えて前記ピストンが前記後方位置から前記前方位置に変位したときに発生する反動で前記ピストン保持ケースが移動するのを阻止する滑り止め部材が取り外し自在に取り付けられている請求項1に記載のシューティング装置。
【請求項5】 前記ピストン係合構造は、前記ピストンの一部と及び前記外力付与機構の一部によって構成され、前記ピストンを前記前方位置から前記後方位置に変位させる途中の1ヶ箇所以上の場所で前記ピストンの一部と前記外力付与機構の一部とが解除可能に係合し得るようにそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシューティング装置。
【請求項6】 前記ピストンの一部は、前記前方位置から前記後方位置に向かう方向に延びるロッド部と、前記ロッド部の長手方向に所定の間隔を開けて配置された2以上のフック部とを具備し、前記2以上のフック部はそれぞれ前記後方位置側から前記前方位置側に向かって増加する傾斜面と該傾斜面と連続して上下方向に延びる係合面とを有しており、前記外力付与機構は、前記前方位置から前記後方位置に向かう方向に登る傾斜面と前記傾斜面の上端から下側に向かって上下方向に延びる被係合面とを有する係合部本体と、前記係合部本体と前記ピストン保持ケースの底壁部との間に配置されて、前記係合部本体が上方位置から下方位置に向かう過程で蓄勢される係合用バネ部材と、前記係合部本体に設けられて前記ピストン保持ケースに対して上下方向に変位可能に保持されて前記ピストン保持ケースの上壁部から突出する操作部とを備えており、前記ピストン及び前記ピストン係合構造は、前記ピストンが前記前方位置から前記後方位置に変位する過程において、前記ピストンの前記フック部の前記傾斜面が前記係合部本体の前記傾斜面に添って移動することにより前記係合部本体が下方に移動して前記係合用バネ部材が蓄勢され、前記フック部の前記係合面が前記被係合面と係合した状態で前記係合用バネ部材のバネ力を駆動源として前記係合部本体が上方に移動することが阻止されるとともに前記ピストンが前記バネ部材のバネ力を駆動源として前記前方位置側に移動することが阻止され、前記フック部の前記係合面と前記被係合面とが係合した状態で、外力により前記操作部が下方に押し下げられると、前記係合面と前記被係合面との係合が解除されるように配置されていることを特徴とする請求項5に記載のシューティング装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外力を動力源とする移動玩具を用いたシューティング・ゲーム装置に用いるシューティング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動のリモートコントロールされる移動玩具を用いたゲーム装置には、障害物のあるプレイフィールド上に電動の移動玩具を走らせ、目的位置まで移動玩具を到達させることを競うゲーム装置がある。しかしながら外力を動力源とする移動玩具を用いた同様のゲーム装置は、提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その原因は、外力を動力源とする従来の移動玩具の多くが、ミニチュアカーに代表されるように、直線的にしか移動できないために、移動玩具の動作態様にバリエーションを持たせることができず、ゲームの進行が単調になって、プレイヤの興味が直ぐに失われてしまうことにあるものと推測される。また外力を動力源とする移動玩具に外力を与える簡便なシューティング装置が無いことも、外力を動力源とする移動玩具を用いたシューティング・ゲーム装置が実用化されていない原因の一つにもなっているものと推測する。
【0004】本発明の目的は、構造が簡単なシューティング装置を提供することにある。
【0005】本発明の別の目的は、構造が簡単な移動玩具の発射方向を規制できるシューティング装置を提供することにある。
【0006】本発明の別の目的は、発射力を容易に変更することができるシューティング装置を提供することにある。
【0007】本発明の別の目的は、発射力を発生するバネ部材の交換が容易なシューティング装置を提供することにある。
【0008】本発明の別の目的は、発射時の振動で動くことのないシューティング装置をを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】シューティング・ゲーム装置は、異なった動きをする複数種類の台車と、複数種類の台車から選択された1台の台車が取り付けられる台車取付部を備えた少なくとも1個の玩具本体と、玩具本体の台車取付部に台車が取り付けられて構成された外力を動力源とする移動玩具(以下単に移動玩具と言う)に外力を与えるシューティング装置とから構成される。ここで複数種類の台車として、外力の与え方によって移動方向が変わるものや、直線的に動くものや、カーブしながら動くものや、回転しながら動くもの等、種々の動きをするものを用いることができる。また玩具本体は、一般的に台車取付部に外装が装着された構造を有しており、外装としては自動車、動物、怪獣等の各種のフィギュアを採用することが可能である。
【0010】本発明のシューティング装置を用いるゲーム装置によれば、異なった動きをする複数種類の台車から選んだ台車を玩具本体と組み合わせることにより、状況または戦略に応じて、移動玩具に任意の動きをさせることができ、ゲームの進行または展開のバリエーションを多くすることができて、プレイヤの興味を高めることができる。またシューティング装置により外力を移動玩具に加えると、発射時のシューティング装置と移動玩具との位置関係により、移動玩具の動きが変わる。そのためゲームの進行には、シューティング装置と移動玩具との位置関係も重要な要素となり、この点においてもプレイヤの興味を高めることができる。
【0011】本発明のシューティング装置は、前方位置と後方位置との間で変位するピストンと、ピストンが前方位置と後方位置との間で変位し得るようにピストンを移動可能に保持するピストン保持ケースと、前記ピストン保持ケースの内部に配置されてピストンが前方位置から後方位置に変位するときに蓄勢され、放勢されるとピストンを後方位置から前方位置に移動させる力をピストンに与えるバネ部材と、ピストンが前方位置から後方位置に変位したときに、ピストンの一部と係合してピストンを後方位置に保持し、外部から加えられる外力によりピストンとの係合が解除される係合解除可能な構造を有するピストン係合構造と、ピストン係合構造に外力を与える外力付与機構とから構成することができる。このような構成のシューティング装置であれば、バネ部材を動力源として、最も簡単な構造でシューティング装置を構成することができる。
【0012】ピストン係合構造は、ピストンの一部と外力付与機構の一部とにより構成することができる。例えば、ピストンを前方位置から後方位置に変位させる途中の1ヶ箇所以上の場所でピストンの一部と外力付与機構の一部とが解除可能に係合し得るように、ピストンの一部の構造及び外力付与機構をそれぞれ構成することができる。このようにすると、ピストンの位置を2段階以上の位置で停止させることができるようになり、ピストンの位置でシューティング力を調整することができる。
【0013】具体的には、ピストンの一部を、前方位置から後方位置に向かう方向に延びるロッド部と、ロッド部の長手方向に所定の間隔を開けて配置された2以上のフック部とを具備し、2以上のフック部がそれぞれ後方位置側から前方位置側に向かって増加する傾斜面と該傾斜面と連続して上下方向に延びる係合面とを有する構造にする。また外力付与機構を、前方位置から後方位置に向かう方向に登る傾斜面と傾斜面の上端から下側に向かって上下方向に延びる被係合面とを有する係合部本体と、係合部本体とピストン保持ケースの底壁部との間に配置されて、係合部本体が上方位置から下方位置に向かう過程で蓄勢される係合用バネ部材と、係合部本体に設けられてピストン保持ケースに対して上下方向に変位可能に保持されてピストン保持ケースの上壁部から突出する操作部とから構成する。そしてピストン及びピストン係合構造を、ピストンが前方位置から後方位置に変位する過程において、ピストンのフック部の傾斜面が係合部本体の傾斜面に添って移動することにより係合部本体が下方に移動して係合用バネ部材が蓄勢され、フック部の係合面が被係合面と係合した状態で係合用バネ部材のバネ力を駆動源として係合部本体が上方に移動することが阻止されるとともにピストンのロッド部が圧縮されたバネ部材のバネ力を駆動源として前方側に移動するのが阻止され、フック部の係合面と被係合面とが係合した状態で、外力により操作部が下方に押し下げられると、係合面と被係合面との係合が解除されるように配置する。このような構造にすれば、ピストンの移動動作だけでバネ部材を蓄勢することができる上、操作部のセットも自動的に行えるようになる。またフック部の数を変えるだけで、簡単な構成で多段階のシューティング力を発生させる構造を得ることができる。
【0014】この場合、ピストン保持ケース内に、バネ部材を交換可能に収納し、ピストン保持ケースには、バネ部材の交換時に手作業だけで開けることができてバネ部材が収納される収納空間へのプレイヤの指の進入を許容する蓋部材を設ける。このようにすると、バネ部材を交換することによって、シューティング装置の能力を任意に設定することができるので、移動玩具の重量や移動距離に応じて、任意の強さのバネ部材を選択することにより、有利にゲームを進めることが可能になる。特に、手作業だけで開けることができる蓋部材を用いると、年少者でも簡単にバネ部材を交換できる。
【0015】シューティング装置には、更に種々のオプションを追加することが可能である。例えば、ピストンが変位する方向に移動玩具をガイドする一対のガイドアームを、ピストンの変位通路の両側に移動玩具の最大幅寸法よりも大きな間隔を開けて、ピストン保持ケースに取り外し自在に取り付けてもよい。ガイドアームを用いれば、発射段階で移動玩具の移動方向を規制するため、狙いの位置に移動玩具を進行させることが容易になる。またガイドアームが取り外し自在になっているので、周囲に狭いスペースしか無い場合には、ガイドアームを外した状態でシューティングを実行できる。
【0016】またオプションとして、ピストン保持ケースには、ピストン保持ケースが後述するプレイ・フィールド上に配置された状態で、プレイ・フィールドと密着する密着部を備えてピストンが後方位置から前方位置に変位したときに発生する反動でピストン保持ケースが移動するのを阻止する滑り止め部材を取り外し自在に取り付けるようにしてもよい。このようなオプションを付ければ、バネ部材としてバネ力の強いものを選択した場合でも、支障なくプレイを行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明のシューティングを使用するシューティング・ゲーム装置の概念を説明するための図である。このシューティング・ゲーム装置は、少なくとも1つの外力を動力源とする移動玩具1と、この移動玩具1に外力を与えるシューティング装置3とから構成される。後に詳しく説明するが、このゲーム装置は、図2に示すようなプレイ・フィールド5上に移動玩具1を載せて、シューティング装置3により移動玩具1に外力を与えることにより、プレイするものである。
【0018】移動玩具1は、玩具本体7の内部の後述する台車取付部に、異なった動きをする4種類の台車9,11,13,15から選択された1台の台車が取り付けられた構造を有している。複数種類の台車としては、外力の与え方によって移動方向が変わるものや、直線的に動くものや、カーブしながら動くものや、回転しながら動くものや、攻撃を受けたときに容易に移動しない等、種々の動きをするものを用意することができる。後に詳しく説明するが、本実施の形態で用いる4種類の台車は、移動の動作態様(または移動奇跡の形状)を基準にして種類分けされており、台車9はノーマルタイプの台車であり、台車11はストレートタイプの台車であり、台車13はカーブタイプの台車であり、台車15はグリップタイプの台車である。これらの台車9,11,13,15は、後に説明するように、前後を180°回転させて取り付けることが可能なように対称的な外形形状を有している。
【0019】図3(A)〜(C)は、移動玩具1の内部に構成されている台車取付部17,19,21の状態を概略的に示す玩具本体7の底面図である。玩具本体7は、台車取付部に外装が装着された構造を有しており、外装としては自動車、動物、怪獣等の各種のフィギュアを採用することが可能である。図3(A)に示す台車取付部17は、玩具本体7の正面Fから背面BAに向かう方向に細長く延びる台車本体収納用凹部18を備えている。図3(B)に示す台車取付部19は、正面Fから背面BAに向かう方向と直交する方向に細長く延びる台車本体収納用凹部20を備えている。更に図3(C)に示す台車取付部21は、正面Fから背面BAに向かう方向及び該方向と直交する方向にそれぞれ延びる開口部が十字形状をなす台車本体収納用凹部22を備えている。なおこれらの台車本体収納用凹部18及び20は、後に説明するように、前述の台車9,11,13,15の前後を180°変えた状態で台車を嵌合できるように対称的な形状に形成されており、台車本体収納用凹部22は台車9,11,13,15を90°ずつ回転させた位置関係で台車を嵌合できるような対称的な形状に形成されている。
【0020】この実施の形態によれば、異なった動きをする4種類の台車9,11,13,15から選んだ1台の台車を玩具本体7と組み合わせることにより、状況または戦略に応じて、移動玩具1に任意の動きをさせる。したがって台車を交換することにより、ゲームの進行または展開のバリエーションを多くすることができて、プレイヤの興味を高めることができる。
【0021】シューティング装置3は、種々の構造のものを考えることができるが、この例では、動力源として、バネ部材を用いている。図1に示すように、シューティング装置3は、前方位置と後方位置との間で変位する外面形状が角柱状を示すピストン23と、このピストン23が前方位置と後方位置との間で変位し得るようにピストン23を移動可能に保持するピストン保持ケース25と、ピストン保持ケース25の内部に配置された動力源としてのバネ部材31(図4参照)と、ピストン保持ケース25の内部に構成された係合解除可能な構造を有するピストン係合構造27(図4参照)と、ピストン係合構造に外力を与える外力付与機構29とから構成することができる。なおピストン保持ケース25は、上下方向に二つ割になるように構成された上側ケース25aと下側ケース25bとが組み合わされて構成されている。
【0022】図4(A)及び(B)は、それぞれピストン保持ケース25の内部に構成された構造の一例を示す概略拡大断面図である。図4(A)は、ピストン23が前方位置にある状態(係合が解除された状態)を示しており、図4(B)はピストン23が後方位置にある状態(係合状態にある状態)を示している。バネ部材31は、コイルバネから構成されており、ピストン保持ケース25の内部に位置するピストン23の後端面23aと下側ケース25bの底壁部33に一体に設けられたストッパ用壁部35との間に配置されている。なお底壁部33には、バネ部材31をピストン保持ケース25内に挿入するための開口部37が形成されている。この開口部37は、底壁部33に対してスナップイン構造またはスライド構造の係合構造を介して固定される蓋部材39によって開閉可能に塞がれている。したがってプレイヤは、必要に応じて、蓋部材39を開けてバネ部材31を交換することができる。バネ部材31は、ピストン23が前方位置から後方位置に変位するときに[図4(A)の状態から図4(B)の状態になるときに]蓄勢され、放勢されると[図4(B)の状態から図4(A)の状態になるときに]ピストン23を後方位置から前方位置に移動させる力をピストン23に与える。
【0023】ピストン係合構造27は、ピストン23が前方位置から後方位置に変位したときに、ピストン23の一部と係合してピストン23を後方位置に保持し、外部から加えられる外力によりピストン23との係合が解除される係合解除可能な構造を有している。具体的には、ピストン23の後方に一体に設けられてピストンの一部を構成する板バネ部41と、この板バネ部41の後方端部上に一体に設けられた2つの突起43及び45と、上側ケース25aと一体に設けられて底壁部33と平行に延びる内側壁部47と、内側壁部47に形成された2つの貫通孔49及び51とから、ピストン係合構造27が構成されている。図4(A)に示すように、バネ部材31が開放されている状態では、ピストン23が前方位置にあって、板バネ部41の2つの突起43及び45はそれぞれ2つの貫通孔49及び51内に嵌合されている。この嵌合により、ピストン23が、図示の状態以上に前方に飛び出るのが阻止されている。ピストン23が、前方位置から後方位置に押し込まれると、ピストン23はバネ部材31を圧縮し、これに伴って板バネ部41が後方に移動し、突起43の傾斜面が貫通孔49の縁と接触しながら板バネ部41が後方に移動することによって、板バネ部41は下方に撓み、突起43が貫通孔49から抜け出た後、板バネ部41が更に後方に移動して板バネ部41のバネ力で突起43が貫通孔51内に入る。その後突起45が貫通孔51の後方縁部と係合することにより、板バネ部41の移動が阻止される。この状態でピストン23を後方に押し込む力が解除されると、圧縮されたバネ部材31のバネ力でピストン23が前方に若干移動し、突起43の前方端部が貫通孔51の前方縁部と係合することにより、ピストン23の前方側への移動が阻止される。
【0024】シューティング装置3のピストン23を後方位置から前方位置に変位させて、シューティング装置3を発射状態にするためには、ピストン係合構造27に外力を与える外力付与機構29の一部を構成する押しボタン28を押し下げる。押しボタン28は図示しないバネ部材によって、常時上方に向かって変位するように付勢されている。なお押しボタン28の図示しない係合部と、上側ケース25aに設けられた被係合部とが係合して押しボタン28は上方位置で停止している。プレイヤが押しボタン28を下方に押すと、板バネ部41に設けられた突起45が下方に押され、前方の突起43と貫通孔51の前方縁部との係合が解除されると、バネ部材31が放勢されて、ピストン23は後方位置から前方位置に移動する。そして突起45が貫通孔51の前方縁部に係合すると、ピストン23の前方方向への移動が停止される。このようにしてこの実施の形態のシューティング装置は、バネ部材を動力源として、簡単な構造で移動玩具1に外力を付与する。
【0025】図5(A)及び(B)に示すように、このシューティング装置3には、種々のオプションを追加することが可能である。例えば、この例では、ピストン23が変位する方向に移動玩具1をガイドする一対のガイドアーム53及び55を、ピストン23の変位通路の両側に移動玩具1の最大幅寸法よりも大きな間隔を開けて、ピストン保持ケース25に取り外し自在に取り付けることができるようにしている。ピストン保持ケース25の下側ケース25bには、ガイドアーム53及び55を取り付けるための一対の取付用突出部57が一体に設けられている。なお図5(A)には1つの取付用突出部57だけが図示されている。ガイドアーム53及び55側には、取付用突出部57が嵌合される孔部が形成されている。ピストン保持ケース25の外形形状及びガイドアーム53及び55の基部の外形形状は、両者の外面が接触して、ガイドアーム53及び55が取り付けられた状態でガイドアーム53及び55が、取付用突出部57を中心にして回動するのを阻止できるように構成されている。
【0026】またこの例では、オプションとして、ピストン保持ケース25には、ピストン保持ケース25がプレイ・フィールド5(図2)上に配置された状態で、プレイ・フィールド5と密着する密着部を備えてピストン23が後方位置から前方位置に変位したときに発生する反動でピストン保持ケース25が移動するのを阻止する滑り止め部材59及び61を取り外し自在に取り付けることができるようになっている。ピストン保持ケース25の下側ケース25bの後方部分には、阻止する滑り止め部材59及び61が嵌合される一対の取付用突出部63が一体に設けられている。なお図5(A)には1つの取付用突出部63だけが図示されている。滑り止め部材59及び61側には、取付用突出部63が嵌合される孔部が形成されている。またピストン保持ケース25の外形形状及び滑り止め部材59及び61の外形形状も、両者の外面が接触して、滑り止め部材59及び61が取り付けられた状態で滑り止め部材59及び61が、取付用突出部63を中心にして回動するのを阻止できるように構成されている。この滑り止め部材59及び61を取り付ければ、バネ部材31としてバネ力の強いものを選択した場合でも、支障なくプレイを行うことができる。
【0027】本発明のゲーム装置は、机や床の上でも行うことができるが、図2に示すように専用のプレイ・フィールド5を用いてもよい。この専用のプレイフィールドは、ボード状又はシート状のものでもよく、また複数枚のシートを並べたものでもよい。図2に示したプレイ・フィールド5は、ボード状部材65の下に滑り止めシート67を接合したボードタイプのプレイ・フィールドである。この例では、プレイ・フィールド5を軽くてしかも耐久性のある材料で形成されたものとするために、ボード状部材65としては、エチレン酢酸ビニルコポリマー製のボード材料を用いている。エチレン酢酸ビニルコポリマーは、発泡により柔軟性及びゴム弾性を示す熱可塑性プラスチックスの一種であり、現段階ではボード材料として最も適しているものと考えられる。その他の柔軟性及びゴム弾性を有を示す材料でボード状部材65を構成してもよいのは勿論である。このボード状部材65には、厚み方向に延びるように有底状態または貫通状態の複数の孔69が形成されている。この例の孔69は、有底の孔である。これら複数の孔69は、これらの孔69に挿入される挿入部を備えてプレイ・フィールド5上を移動する移動玩具1の進行を阻止する複数の障害物を、プレイ・フィールド5に位置決め固定するために使用される。なおこの例では、障害物の一例として複数本のロッド71を用いており、ロッド71の一端が孔69に挿入されている。この例では、ボード状部材65に形成した複数の孔69から選択された複数の孔69に複数本のロッド71の一端を挿入している。そしてこれらのロッド71を利用して、複数のフェンス部材73をプレイ・フィールド5上に配置している。使用するフェンス部材73は、バー75の両端にロッド71が嵌合されるロッド嵌合部77,77を備えている。この例では、バー75の長さが異なる複数種類のフェンス部材を用いている。フェンス部材73は、複数本のロッド71から選択された2本のロッド71,71に両端のロッド嵌合部77,77を嵌合した状態で配置されて、移動玩具1の通過を阻止するフェンスを構成する。この例では、複数本のロッド71の長さ寸法を、フェンス部材73のロッド嵌合部77が2つ以上嵌合可能な長さ寸法にしている。このようにすると、2つ以上のフェンス部材73のロッド嵌合部77を1つのロッド71に対して取り付けることができるので、ボード状部材65に形成する孔69の間隔を短くしなくても、連続したフェンスを構成することが可能になる。このようなフェンス部材73を用いると、プレイフィールド5上に形成する障害構造物のバリエーションが大幅に増加する。特に、この例のようにバー75の両端にロッド嵌合部77を備えたフェンス部材73は、ロッド71を抜かずに設置及び位置変更が可能であるので、ロッド71を抜き差しする作業が少なくなるだけでなく、ロッド71が挿入されるボード状部材65の孔が損傷を受ける機会が少なくなる。
【0028】ボード状部材65に形成する複数の孔69は、規則性を持って形成されていてもよい。例えば、等間隔で孔69が形成される場合には、フェンス部材73は、バー75の長さが等しい1種類のフェンス部材でもよい。しかしこのような場合であってもバー75の長さが異なる複数種類のフェンス部材を用意してもよいのは勿論である。
【0029】またプレイ・フィールドは、複数枚の多角形シートを並べて構成することもできる。図6(A)及び(B)は、正六角形の多角形シート79を並べて形成したプレイ・フィールドの一例を示している。図6(A)の例では、多角形シート79の表面に得点を表示してある。このような多角形シート79を用いる場合には、シューティング装置3により、移動玩具1に外力を与えて、移動玩具1が載った多角形シート79の得点を加減算し、獲得点数で勝敗を決めることができる。また図6(B)の例では、多角形シート79の表面に、各種のゲーム条件が記載されている。このような多角形シート79を用いる場合には、移動玩具1が載った多角形シート79に記載されているゲームの条件に従って、プレイを続行する。複数枚の多角形シートの材質は任意である。しかしこのシートの厚みが厚過ぎると、移動玩具1の進行の障害になるため、できるだけ厚みは薄いことが望まれる。この例では、図6(C)に示すように、合成樹脂シートの裏面に滑り止め部81を形成している。この滑り止め部81は、硬化した後も粘着性を示す粘着材(例えば天然ゴム系、ポリウレタン系、ポリサルファイト系、変成シリコン系、ブチルゴム系等の粘着材)を合成樹脂シートの裏面に印刷して形成されている。このように印刷により、滑り止め部を形成すると、滑り止め部の厚みを極力薄くすることができる。
【0030】次に、玩具本体7に取り付ける台車について説明する。本発明では、複数種類の台車を交換して取り付けることができるようにするために、複数種類の台車及び玩具本体の台車取付部を、複数種類の台車の何れをも台車取付部に手作業で取り付けることができ、しかも複数種類の台車の何れをも台車取付部から手作業で取り外すことができるようにそれぞれ構成している。具体的には、共通形状の台車取付部17,19,21に取り付けることができるように各台車9,11,13,15が構成されている。図7(A)及び(B)は、図1に示したノーマルタイプの台車9とカーブタイプの台車13の底面側から見た概略斜視図である。これら4つのタイプの台車9,11,13,15は、基本的には類似した構成を備えている。
【0031】各タイプの台車の台車本体と転動体との関係を、図8〜図11を用いて簡単に説明する。まず図8(A)及び(B)は、後述するように、転動体として1つの球体Bを用いたノーマルタイプの台車9の底面図の概略を示している。図8(A)の例では、球体Bが台車本体CBの外壁面の中心に配置され、図8(B)の例では球体Bが台車本体CBの外壁面の中心から偏心した位置に配置されている。図9(A)及び(B)は、転動体として1つの円筒状のローラRを用いたストレートタイプの台車11の底面図をそれぞれ示している。図9(A)及び(B)の例では、共にローラRが台車本体CBの中心に配置されているが、また図9(A)及び(B)の例では、ローラRの回転軸の軸線と台車本体CBの位置関係が90°異なっている。図10は、グリップタイプの台車15の底面図を示している。この台車では、転動体として球体Bを用いており、台車本体CBの底壁部の底面には、グリップ機能を発揮する抵抗発生部Gが固定されている。この台車では、抵抗発生部Gの存在により、台車にはブレーキがかかる。また図11は、カーブタイプの台車13の底面図を示している。この台車では、2つの転動体を用いており、1つの転動体は球体Bであり、もう一つの転動体は回転軸を持った幅の狭いローラ(車輪)Rである。そしてこの例では、ローラRが、回転軸の中心を通り、回転軸と直交する垂線を中心にして所定の角度範囲内で回動し得るように回動自在に支持されている。したがってこの台車では、ローラRの角度を任意に定めることにより、台車をカーブさせて移動させることができる。なおこれらのタイプの台車の具体例については、後に説明するが、最初に図7(A)に示したノーマルタイプの台車9を標準的な台車として以下に台車の概略を説明する。なお図7(A)及び(B)は、説明のための概略図であって、細部は省略してある。
【0032】まず図7(A)に示した標準的なノーマルタイプの台車9は、箱状の台車本体91と、台車本体91内に回転可能に一部が収納され且つ残部が台車本体の底壁部93に形成された開口部95から底壁部の外壁面を越えて露出する1以上の転動体としての1つの球体97とを有している。後に説明するように、台車本体91は、二つ割りの第1及び第2の台車本体半部99及び101を組み合わせて構成されている。台車本体91は、先に説明した図3(A)〜(C)に示す玩具本体7の台車取付部17,19,21に台車本体収納用凹部18,20,22に嵌合されて取り付けられる。台車本体収納用凹部18,20,22は、玩具本体7の台車取付部17,19,21の底面側に開口し、台車本体91の底壁部93の外壁面を露出させるようにして台車本体91の本体部分を収納する。
【0033】図12(A)〜(E)は、ノーマルタイプの台車9の詳細を示す平面図、正面図、底面図、右側面図及び図12(B)のE−E線断面図であり、図13(A)〜(E)は、第1の台車本体半部99の平面図、正面図、背面図、底面図及び図13(B)のE−E線断面図であり、図14(A)〜(E)は、第2の台車本体半部101の平面図、正面図、背面図、底面図及び図14(B)のE−E線断面図である。また図15は、ノーマルタイプの台車9と玩具本体7の係合構造を説明するために用いる概略断面図である。特に図12に示すように、台車9は、台車本体91の外形形状を、台車本体91の底壁部の中心C(寸法上の中心)を通り且つ外壁面94と直交するとともに互いに直交する関係にある第1及び第2の仮想垂直面PVS1及びPVS2に対してそれぞれ面対称になるようにする。これに応じて、図3に示した台車本体収納用凹部18,20,22も、台車本体91が台車本体収納用凹部18,20,22に嵌合されている一つの状態を基準にして、底壁部93の中心を通る中心線CLを中心にして台車本体91を所定の角度回転させた状態においても、台車本体91を収納し得るように対称的な形状になっている。図3(A)及び(B)に示した例では、この所定の回転角度は、180°であり、台車9をその前後方向を変えて玩具本体7に取り付けることが可能になる。また図3(C)の例では、この所定の角度が90°,180°または270°となり、台車9を90°ずつ回転した状態で玩具本体7に取り付けることができる。このような構成を採用すると、台車9に付いている転動体と玩具本体7との相対的な位置関係を変えることができるので、台車9を交換せずに、1つの台車9の取付状態を変えることによっても、移動玩具1の動作態様(移動の軌跡)を変えることができる。
【0034】プレイ中に台車本体91が玩具本体7から外れないようにするためには、ある程度しっかりと台車本体91と玩具本体7とを結合させておく必要がある。しかしあまり結合が強固になると、台車9の交換作業が面倒になる。そこでこの例では、両者の結合に、解除可能な係合構造を用いている。具体的には、後に詳しく説明するように、台車9には2つの係合部103及び105を設け、玩具本体7には台車取付部に2つの係合部103及び105と係合する1以上の被係合部107及び109(図15参照)を設けている。これら係合部103及び105及び被係合部107及び109は、台車本体91が例えば1つの台車本体収納用凹部18に完全に嵌合された状態で、係合解除可能な係合状態になるように構成されている。
【0035】図12に示すように、台車9の台車本体91に設けられた一対の係合部103及び105は、第1の仮想垂直面PSV1が中心を通り且つ第2の仮想垂直面PSV2に対して面対称になるように設けられている。また図15に示すように、台車本体収納用凹部18を囲む壁部には、一対の係合部103及び105と係合する一対の被係合部107及び109を形成する。このようにすれば、一対の係合部及び一対の被係合部107及び109が、それぞれ対称的な位置関係で配置されている。一対の係合部103及び105は、台車本体91を構成する複数の側壁部のうち第1の仮想垂直面PVS1が直交する一対の側壁部111及び113に形成された一対の貫通孔115及び117に主要部が位置するように一対の側壁部111及び113と一体に形成されている。一対の側壁部111及び113の内壁部には、球体97の移動を規制する壁部113a及び113bが一体に設けられている。そして一対の係合部103及び105は、それぞれ一端が対応する貫通孔115及び117の縁部に結合されており、他端が対応する貫通孔115及び117内に拘束されていない状態で配置された可撓性を有するアーム部104及び106と、アーム部104及び106の他端に一体に形成されて外側に向かって突出する可動側突出部108及び110とから構成される。
【0036】図15に概略的に拡大して示すように、可動側突出部108及び110が有する、アーム部104及び106が延びる方向の両側に位置する一対の側面(108a及び108b並びに110a及び110b)は、外側に向かうに従って互いに近づくように傾斜する第1及び第2の傾斜面108a及び108b並びに110a及び110bである。また台車本体収納用凹部18を囲む壁部に形成された一対の被係合部107及び109は、台車本体収納用凹部18の内側に向かって突出する一対の固定側突出部107a及び109aにより構成される。そしてこの固定側突出部107a及び109aが有する、台車本体91が台車本体収納用凹部18に挿入されるときの挿入方向の両側に位置する一対の側面を、内側に向かうに従って互いに近づくように傾斜する第3及び第4の傾斜面107b及び107c並びに109b及び109cとする。第3の傾斜面107b及び109bは、台車本体91を台車本体収納用凹部18に挿入する過程で、対応する係合部103及び105の可動側突出部108及び110に形成された第1及び第2の傾斜面のうち台車本体の底壁部とは反対側に位置する第1の傾斜面108a及び110aと接触しながらアーム部104及び106を内側に撓ませるように形成されている。また第4の傾斜面107c及び109cは、可動側突出部108及び110が固定側突出部107a及び109aを乗り越えた状態で第2の傾斜面108b及び110bと接触し、この状態から台車本体91に挿入方向とは反対側に向かう引抜き力が加わると、第2の傾斜面108b及び110bと接触しながらアーム部104及び106を内側に撓ませるように形成されている。このような構成を採用すれば、一対の係合部103及び105を台車本体91に簡単に形成できる上、一対の被係合部107及び109も台車本体収納用凹部18を囲む壁部に簡単に形成できる。また台車本体91を台車本体収納用凹部18に挿入する動作だけで、一対の係合部103及び105と一対の被係合部107及び109との係合が完了し、またある程度大きな力で台車本体91を引き抜くことにより、一対の係合部103及び105と一対の被係合部107及び109との係合が解除される。
【0037】また図12から図15に示すように、この例では、台車本体91の底壁部93には、第1の仮想垂直面PVS1が中心を通る位置に外側に向かって突出する一対の突起部119及び121が一体に形成されている。この一対の突起部119及び121の形状及び寸法は、台車本体91が台車本体収納用凹部18に嵌合された状態で、人間の爪または専用工具が引っ掛かる形状及び寸法にする。このような一対の突起部119及び121を設ければ、プレイヤが二本の指の爪で一対の突起部119及び121を強く引っ張ることにより、一対の係合部103及び105と一対の被係合部107及び109との係合を解除することができる。また専用工具を、図15に点線で示すような状態で、突起部119または121と台車本体収納用凹部18の開口部との間の隙間gから挿入し、突起部119または121に工具を引っ掛けて一対の係合部103及び105と一対の被係合部107及び109との係合を解除してもよい。専用工具は、細長くて先端の厚み及び幅が、隙間gに挿入可能なものであれば、その形状は問わない。また小型のマイナスドライバを専用工具として用いることもできる。
【0038】また台車本体91の底壁部93の外壁面94には、移動玩具1がプレイ・フィールド5(図2)上に置かれている状態で、底壁部93が水平状態になっているときには、プレイ・フィールド5の表面とは接触しないが、底壁部93が水平状態から前後方向に(第2の仮想垂直面PVS2が延びる両方向に)傾いた傾斜状態になると、プレイ・フィールド5の表面と接触して、底壁部93がプレイ・フィールド5の表面と接触するのを阻止するスペーサ手段を設けるのが好ましい。この例では、図7(A)及び図12に示すように、4個の突起96を、底壁部93の外壁面94の四隅に設けている。なお突起の数は、この例に限定されるものではなく、球体97が露出する開口部95を囲む少なくとも3箇所の位置に少なくとも3個の突起96を設ければよい。この場合、少なくとも3個の突起は、移動玩具1がプレイ・フィールド5上に置かれている状態で、底壁部93が水平状態になっているときには、プレイ・フィールド5の表面とは接触しないが、底壁部93が水平状態から傾いた傾斜状態になると、プレイ・フィールド5の表面と接触して、底壁部93がプレイ・フィールド5の表面と接触するのを阻止するように、その突出寸法及び設置位置を定めればよい。
【0039】この例のように、一対の係合部103及び105を備えた台車本体91を製造する場合に、台車本体91を、第2の仮想垂直面PVS2に沿って分割面が形成されるように構成された二つ割りの第1及び第2の台車本体半部99及び101を組み合わせて構成するようにすると、それぞれ係合部103及び105を備えた第1及び第2の台車本体半部を一体成形により形成することが可能になり、台車本体91の製造コストを下げることができるだけでなく、台車本体91に球体97を装着する際の組み立て作業も非常に容易になる。
【0040】図16(A)〜(E)は、前述のストレートタイプの台車のうち、ローラの位置が偏心した台車の平面図、正面図、底面図、右側面図及び図16(B)のE−E線断面図であり、図17(A)〜(E)は、第1の台車本体半部299の平面図、正面図、背面図、底面図及び図17(B)のE−E線断面図であり、図18(A)〜(E)は、第2の台車本体半部301の平面図、正面図、背面図、底面図及び図18(C)のE−E線断面図である。これらの図においては、図12〜図14に示したノーマルタイプの台車の構成と同様の部分に、図12〜図15に付した符号の数に200を加えた数を符号として付して、説明を省略する。図12〜図14に示したノーマルタイプの台車と比較して、この台車は、転動体として、回転軸298を中心にして回転する1つのローラ297を用いている点と、ローラ297の回転軸298の軸線が第1の仮想垂直面PVS1内に存在せずに、偏心している点である。そしてこの回転軸298の軸線は、第1の仮想垂直面PVS1と平行に延びている。ローラ297の回転軸298の両端は、台車本体291の対向する一対の側壁部311及び313の内壁部に設けた筒状の軸受部312及び314に回転自在に支持されている。その他の点は、図12〜図14に示したノーマルタイプの台車9の構造と実質的に同じである。この台車も、台車本体291が、第2の仮想垂直面PVS2に沿って分割面が形成されるように構成された二つ割りの第1及び第2の台車本体半部299及び301を組を合わせて構成されている。したがって、回転軸298の両端部を第1及び第2の台車本体半部299及び301を組み合わせるときに、一対の側壁部311及び313に設けた一対の軸受部312及び314に嵌合させることができる。したがって台車本体291の組み立て時に一緒にローラの取り付けを完了することができる。
【0041】なお図12〜図14に示した台車と同様に、転動体としてローラ297を用いる場合でも、回転軸298の軸線が第1の仮想垂直面PVS1内に位置するようにローラ297の位置を定めると、最も直線性が良くなる。また転動体としてローラ297を用いる場合には、ローラ297の外周に、ローラ297を形成する材料よりも摩擦抵抗の大きな材料により形成されたリング状の1以上のベルトを嵌合させてもよい。このようにするとローラの空回りを防いで、しかも移動玩具の移動動作の直線性を強めることができる。特に、2本のベルトを軸線方向に間隔を開けてローラ297に嵌めると、より安定性が増す。またこの例では、4つの突起296をスペーサ手段として用いているが、この台車の場合には、ローラ297が配置されている底壁部293の領域とは反対側に位置する前方領域に少なくとも1つの突起296をスペーサとして設ければよい。安定性を考慮すると、2つの突起296を前方領域に配置すればよい。
【0042】図19(A)〜(D)は、前述のグリップタイプの台車の一例の平面図、正面図、底面図及び左側面図であり、図20(A)〜(E)は、第1の台車本体半部399の平面図、正面図、背面図、底面図及び図20(B)のE−E線断面図であり、図21(A)〜(E)は、第2の台車本体半部401の平面図、正面図、背面図、底面図及び図21(B)のE−E線断面図である。これらの図においては、図12〜図14に示したノーマルタイプの台車9の構成と同様の部分に、図12〜図14に付した符号の数に300を加えた数を符号として付して、説明を省略する。図12〜図14に示したノーマルタイプの台車9と比較して、この台車では、転動体としての球体397の中心を第1の仮想垂直面PVS1から第2の仮想垂直面PVS2に沿って一方の方向に変位させており、また台車本体391の底壁部393に、抵抗発生部を構成するグリッパ300を、第2の仮想垂直面PVS2に沿って、球体397と並ぶように固定している点で相違する。底壁部393に固定されるグリッパ300の形状は、図22に示すとおりである。底壁部393の外壁面394から突出するグリッパ300は、移動玩具がプレイ・フィールド上に置かれている状態で、底壁部393が水平状態になっているときには、プレイ・フィールドの表面とは接触しないが、底壁部393が水平状態からグリッパが存在する側に傾いた傾斜状態になると、プレイ・フィールドの表面と接触して、底壁部393がプレイ・フィールドの表面と接触するのを阻止すると共に積極的に摩擦抵抗を発生させる。このグリッパ300は、前述のスペーサ手段と兼用されるものであっても、またスペーサ手段と併用されるものであってもよい。スペーサ手段と併用される場合には、スペーサ手段よりも外側に抵抗発生部を設けるのが好ましい。
【0043】グリッパ300は、摩擦抵抗の大きな材料(ゴム等)で形成されるため、台車本体391とは別部品として製造されることになる。この例では、別部品としての抵抗発生部(グリッパ300)を用いる場合でも、二つ割りの第1及び第2の台車本体半部399及び401で台車本体391を構成しているので、第1及び第2の台車本体半部399及び401を組み合わせた状態で、第1及び第2の台車本体半部399及び401間にグリッパ300を挟持することにより、グリッパ300を底壁部393に固定している。そこでこの例では、図20(D)及び図21(D)に示すように、第1及び第2の台車本体半部399及び401の底壁構成半部に、第1及び第2の台車本体半部399及び401が組み合わされたときに、グリッパ300の周囲に形成された環状の溝303aに縁部が嵌合される孔部400a及び400bがそれぞれ形成されている。このようにすればグリッパ300を接着剤を用いることなく、台車本体391の底壁部393にしっかりと固定することができる。
【0044】図23(A)〜(C)は、前述の図7(B)に示すようなカーブタイプの台車の一例の平面図、正面図及び底面図、図24(A)〜(F)は、第1の台車本体半部599の平面図、正面図、背面図、底面図、図24(B)のE−E線断面図及び図24(B)のF−F線断面図であり、図25(A)〜(F)は、第2の台車本体半部601の平面図、正面図、背面図、底面図、図25(C)のE−E線断面図及び図25(C)のF−F線断面図である。これらの図においては、図16〜図18に示したストレートタイプの台車の構成と同様の部分に、図16〜図18に付した符号の数に300を加えた数を符号として付して、説明を省略する。図16〜図18に示したストレートタイプの台車と比較して、この台車では、第1及び第2の転動体即ち第1及び第2のローラを用いる。第1のローラ597の第1の回転軸598は、台車本体591の対向する一対の側壁部599及び601に回転自在に支持されている。そして第2のローラ600の第2の回転軸700は、第2の回転軸700の軸線と直交し且つ第2の回転軸700の中央部を通る仮想垂線PL1を中心にして所定の角度範囲内で第2の回転軸が回動するように第2の回転軸700を支持する回転軸回動支持機構701に支持されている。図23の状態では、構造を明瞭に示すことができないため、図26及び図27に回転軸回動支持機構701の構成を概略的に示す。図27に示すように、第2のローラ600には、外周部に径方向外側に向かって開口する環状の溝600aが形成されており、この溝600aにはゴム材料のように摩擦抵抗の大きな材料からなる滑り止めリング606が嵌合されている。
【0045】回転軸回動支持機構701は、第2の回転軸700の中央部を通る中心線CL1上に回転中心を有し且つ中央部に第2のローラが入る貫通孔703を備えた円板705と、仮想垂線PL1と直交する1つの仮想直交線PL2に沿い且つ貫通孔703が間に位置するように円板705に設けられて第2の回転軸700の両端部を回転自在に支持する一対の軸受部707及び709と、円板705を回転中心を中心にして回動し得るように台車本体591の底壁部593に対して所定の角度範囲内で回動自在に支持する円板支持構造部711とを備えている。
【0046】この台車本体591も、第2の仮想垂直面PVS2に沿って分割面が形成されるように構成された二つ割りの第1及び第2の台車本体半部599及び601が組み合わせて構成される。第1及び第2の台車本体半部599及び601には、底壁部593と平行に延びて、第1及び第2の台車本体半部599及び601が組み合わされた状態で、底壁部593との間に円板705が抜け出さず且つ円板705を回転自在に受け入れる円板受入溝712を形成する第1及び第2の横壁部713及び715をそれぞれ設けている。このようにすれば第1及び第2の台車本体半部599及び601を組み合わせるときに、第2の回転軸700が支持された円板705を円板受入溝712に入れるだけで、第2のローラの取り付けを完了することができる。なおこの例では、第1のローラ597の外周部にも、ゴム等の摩擦抵抗の大きな2本のリング608が嵌合されている(図23)。
【0047】またこの例では、図26に示すように、円板705に突起717が一体に設けられている。この突起717は、第1の横壁部713の側面と第2の横壁部715の側面との間に形成された空間S内を移動して、横壁部713及び715と当たることにより、円板705の回動範囲を規制している。なお底壁部593に円弧状の貫通溝を形成し、この突起717の延長部をこの貫通溝から突出させる構成を採用すると、この延長部を操作摘みとして、台車本体591の外側から円板705を簡単に回動させることができる。このようにすれば操作摘みの位置を変えることによって、進行方向を簡単に決定することができる。なおこのような操作摘みを設けなくても、第2のローラ600を指で摘んで動かすことによっても進行方向を決定することができるのは勿論である。またこの台車においても前述のスペーサ手段を用いるのが好ましい。この例では、第2のローラ600の外側にスペーサ手段を構成する2つの突起596を設けている。
【0048】図28は、ピストンの停止位置を変えることによりシューティング力を2段階に変えることができる本発明のシューティング装置の他の実施の形態の分解斜視図を示している。また図29は、ピストン部材とピストン係合構造との関係を示す斜視図であり、図30(A)及び(B)はピストン係合構造の要部の斜視図及び側面図であり、図31(A)〜(G)は、ピストンの一部とピストン係合構造27との係合過程と解除過程の工程をそれぞれ示す図である。これらの図において、図1及び図4に示した先の実施の形態を構成する部材と同様の部材には、図1及び図4に示した部材に付した符号と同じ符号を付して説明を簡略化する。図4に示した先の実施の形態と本実施の形態とは、ピストンの構造と係合解除可能なピストン係合構造の構成が異なる。
【0049】ピストン23は、前方位置から後方位置に向かう方向に延びるロッド部24を有している。またピストン23は、ロッド部24の両側に一対のガイド壁26,26を有している。一対のガイド壁26,26の間には、バネ部材31が配置されている。バネ部材31は、ピストン23の後端面23aと下側ケース25bの底壁部33に一体に設けられたストッパ用壁部35との間に配置されている。ストッパ用壁部35には、バネ部材31を係止する突起35aが一体に設けられている。ロッド部24は、バネ部材31よりもピストン保持ケース25の上側ケース25a側に配置されている。図31に示されるように、ロッド部24の下面には、ロッド部24の長手方向に所定の間隔を開けて配置された2つのフック部24a及び24bが一体に設けられている。これらの2つのフック部24a及び24bは、それぞれ後方位置側から前方位置側に向かって増加する傾斜面24cとこの傾斜面24cと連続して上下方向に延びる係合面24dとを有している。そして2つのフック部24aと24bとの間のロッド部24の下面部分はフラットになっている。
【0050】また外力付与機構29は、操作部を構成する押しボタン28と一体に形成された係合部本体30と、係合用バネ部材32とから構成されている。係合部本体30は、前方位置から後方位置に向かう方向に登る傾斜面30aと、傾斜面30aの上端から下側に向かって上下方向に延びる被係合面30bとを有している。また係合用バネ部材32は、係合部本体30とピストン保持ケース25の底壁部33との間に配置されている。係合用バネ部材32は、係合部本体30が上方位置から下方位置に向かう過程で蓄勢される。操作部を構成する押しボタン28は、ピストン保持ケース25の上側ケース25aの上壁部25cに設けられた貫通孔25dに上下方向に変位可能に挿入されて保持されて、ピストン保持ケース25の上壁部25cから突出している。
【0051】図31(A)〜(G)に順番に示すように、ピストン23が前方位置から後方位置に変位する過程において、ピストン23のロッド部24に設けたフック部24aの傾斜面24cが傾斜面30aに添って移動することにより係合部本体30が下方に移動して係合用バネ部材が蓄勢される[図31(A)〜(C)]。そしてフック部24aの係合面24dが被係合面30bと係合した状態で係合用バネ部材32のバネ力を駆動源として係合部本体30が上方に移動することが阻止されるとともに、ピストン23のロッド部24が圧縮されたバネ部材31のバネ力を駆動源として前方側に移動するのが阻止される[図31(D)]。フック部24aの係合面24dと被係合面30bとが係合した状態で、外力により操作部(係合部本体30)が下方に押し下げられると[図31(E)]、係合面24dと被係合面30bとの係合が解除され、ピストン23は、蓄勢されたバネ部材32のバネ力で前方側に変位する[図31(F)及び(G)]。図31(D)の状態から、ピストン23を更に後方側に押し込むと、2番目のフック部24bと係合部本体30とが前述と同様に係合動作を行う。このような構造にすれば、ピストン23の移動動作だけでバネ部材31を蓄勢することができる上、操作部のセットも自動的に行えるようになる。またフック部の数を変えるだけで、簡単な構成で多段階のシューティング力を発生させる構造を得ることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明のシューティング装置によれば、バネ部材を動力源として、最も簡単な構造でシューティング装置を構成することができる利点がある。
【0053】またバネ部材を交換できるようにすれば、シューティング装置の能力を任意に設定することができので、移動玩具の重量や移動距離に応じて、任意の強さのバネ部材を選択することにより、有利にゲームを進めることが可能になる。特に、手作業だけで開けることができる蓋部材を用いると、年少者でも簡単にバネ部材を交換できる利点がある。
【0054】更にガイドアームを用いれば、発射段階で移動玩具の移動方向を規制するため、狙いの位置に移動玩具を進行させることが容易になる。またガイドアームが取り外し自在になっているので、周囲に狭いスペースしか無い場合には、ガイドアームを外した状態でシューティングを実行できる利点がある。
【0055】また阻止する滑り止め部材を取り外し自在に取り付けるようにすると、バネ部材としてバネ力の強いものを選択した場合でも、支障なくプレイを行うことができる利点がある。
【0056】更に本発明によれば、ピストンの停止位置を変えることにより、シューティング力を多段階に変更することができる利点がある。
【出願人】 【識別番号】000105637
【氏名又は名称】コナミ株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内2丁目4番1号
【出願日】 平成14年9月30日(2002.9.30)
【代理人】 【識別番号】100091443
【弁理士】
【氏名又は名称】西浦 ▲嗣▼晴
【公開番号】 特開2003−169960(P2003−169960A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2002−288008(P2002−288008)