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【発明の名称】 パチンコ機の遊技盤
【発明者】 【氏名】大沢 均
【住所又は居所】群馬県桐生市広沢町二丁目3014番地の8 株式会社平和内

【要約】 【課題】

【解決手段】遊技盤(A)の本体部(1)の表面に金属板等の強靱な素材からなる薄板状の分離板(2)を一体に積層し、障害釘(3,… )を前記分離板(2)を通して前記本体部(1)の所定位置に植設する。そして、使用済み後この障害釘(3)を抜き取る際には前記分離板(2)を本体部(1)から引き剥がす作業を通してこの分離板(2)と共に前記本体部(1)から抜き取る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 木板本体部の表面に金属板等の強靱な素材からなる障害釘引き抜き用の分離板を一体に積層せしめ、該分離板の表面に文字、模様等を装飾表示してなることを特徴としたパチンコ機の遊技盤。
【請求項2】 請求項1の記載において、前記分離板には予め障害釘の打込み位置に釘孔と入賞口、表示装置等の諸設備を装着する位置に装着孔を開設し、また前記木板本体部には予め前記装着孔に対応する位置にそれぞれ貫通孔を開設してなることを特徴としたパチンコ機の遊技盤。
【請求項3】 請求項2の記載において、予め装着孔に対応する位置に貫通孔を開設してなる木板本体部には前記貫通孔の開設位置を外れた部分に適宜分散させて分離用の突き出し軸を通す突き出し用貫通孔を各開設してなることを特徴としたパチンコ機の遊技盤。
【請求項4】 請求項2の記載において、分離板に開設する釘孔は孔径が障害釘の頭部の直径より小であることを特徴としたパチンコ機の遊技盤。
【請求項5】 請求項1又は4の記載において、分離板は木板本体部表面より小形にして該木板本体部表面の周縁部に露出部を形成してなることを特徴としたパチンコ機の遊技盤。
【請求項6】 請求項1乃至5の記載において、分離板には裏面に突出する係入凸部を形成し、他方木板本体部表面には前記係入凸部に対向して係合凹部を形成し、該両者を相互に嵌め合せて位置決めすることを特徴としたパチンコ機の遊技盤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機の遊技盤に関し、特に遊技盤に植設した障害釘を使用済み後廃棄処分する際、或いは再利用する際に遊技盤本体部の木板部分からこの障害釘を容易に抜取ることができるようにした遊技盤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にパチンコ機の遊技盤には230〜250本程度の障害釘が植設されている。知られるように遊技盤には障害釘の外、打球を誘導する内外のバンド、入賞装置や表示装置、照明用乃至表示用のランプ類等多くの装置、設備が略全面に亘って取付けられるが、遊技盤の本体部がベニア板等の木板であるのに対してこれら装置、設備類はその殆どが金属とプラスチック素材から作られているため、遊技盤を廃棄処分する場合、或いは再利用処理する場合には木板本体部とこれら金属材やプラスチック材からなる装置、設備類とを分離、取り外す必要がある。
【0003】この場合、入賞装置や表示装置、或いはランプ類、バンド等は数カ所で固着されているに過ぎないために比較的容易に本体部から取り外すことができるが、200数十本に及ぶ障害釘は林立した状態で遊技盤全面に亘って密に植設され、しかも安定した状態を保つ上から深く打ち込まれているためこれの抜去は極めて困難な作業となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この様に遊技盤の使用済後の処理は障害釘の抜取りに係っていると言って過言ではないが、今現在大量に廃棄される遊技盤から障害釘を抜き取る有効な手段がないのが現状である。本発明はこの様な状況に鑑み研究開発されたもので、その目的とするところは遊技盤の構造を改良し、遊技盤に植設される障害釘を廃棄処理する際、遊技盤の本体部分から一度に引き抜いて分離し、木材部分或いは合成樹脂素材の部分と金属材とを別々に分離処分できるようにしたパチンコ機の遊技盤を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するため、遊技盤を構成するベニア板等の木板製の本体部(この他、合成樹脂製の本体部の場合もある。)の表面に金属板等の強靱な素材からなる分離板を一体に積層し、遊技盤面に植設する障害釘をこの分離板を通して木板本体部に打付けるようにしてなる遊技盤を提供することにある。
【0006】そして、本発明は使用済み後廃棄処分乃至再処理する際に前記分離板を木板本体部表面から機械的に且つ強制的に剥離してこの剥離を通して木板本体部から分離板と共にこの分離板を通して植設した障害釘を引き抜き離脱分離して木材(或いは合成樹脂)部分と金属材、そしてプラスチック材とを分けるようにしたことにある。
【0007】また本発明は、木板本体部の表面に金属板等の強靱な素材からなる分離板を一体に積層せしめる一方、該分離板には予め障害釘の打込み位置に釘の軸部を通す釘孔と入賞口や表示装置等の諸設備を装着する位置に装着孔を開設し、また前記木板本体部には予め前記装着孔に対応する位置にそれぞれ貫通孔を開設し、該貫通孔及び前記釘孔の位置を外れた部分に適宜分散させて分離装置の突き出し軸を通す突き出し用貫通孔を各開設してなるパチンコ機の遊技盤を提供することにある。
【0008】また本発明は、前記分離板に開設する釘孔について、その孔径が前記障害釘の頭部の直径より小くしたパチンコ機の遊技盤を提供することにある。
【0009】また本発明は、前記分離板は積層状態において木板本体部の表面に止めねじにより一体に止め付けるようにしたパチンコ機の遊技盤を提供することにある。
【0010】また本発明は、前記分離板は木板本体部表面より小形にして該木板本体部表面の周縁部に露出部を形成したパチンコ機の遊技盤を提供することにある。
【0011】また本発明は、前記分離板には裏面側に突出する係入凸部を形成し、他方木板本体部表面には前記係入凸部に対応させて係合凹部を形成して相互に嵌め合せ両者を位置合わせするようにしたパチンコ機の遊技盤を提供することにある。次に、本発明を更に明らかにするため図示する実施の形態に基づき説明し、併せてその他の特徴について説明することにする。
【0012】
【発明の実施の形態】添付する図面において、図1は本発明に係る遊技盤の分解斜視図である。図面に示す符号1は通称ベニア板と称している木板本体部であり、2はこの木板本体部1の表面に貼着、積層する障害釘引き抜き用の分離板である。
【0013】前記分離板2は本発明の遊技盤Aの主体となる木板本体部1に打込まれる多数の障害釘3を使用済み後再使用処理のため、或いは廃棄処分する際に引き剥がし分離するための部材であり、主として金属板や合成樹脂製板等の強靱な板状素材を以て形成される。
【0014】この実施例における上記分離板2は1.5mm厚の亜鉛メッキ鋼板が使用され、その表面には任意の模様や図柄が表示される。この分離板には障害釘3を植設する位置に合せて釘孔4を開設し、更に入賞口を設置する位置に合せて入賞口用装着孔5を、又大入賞口を設置する位置には大入賞口装着孔6を、そして板の略中央部には可変表示装置を設置するための表示装置用装着孔7を各開設してある。
【0015】上記釘孔4及び各装着孔5,6,7は、遊技盤Aの設計に従って定位置に、そしてそれぞれの設置対象物に合せて孔の形状、大きさを決め、分離板2の成形の際に、ここではプレス成形による切出しの際に同時に打ち抜き形成することになる。
【0016】一方、遊技盤Aの主体となる木板本体部1には前記分離板2に開設した入賞口用装着孔5に合せて貫通孔8、また大入賞口用装着孔6に合せて貫通孔9を、そして表示装置用装着孔7に合せて貫通孔10を各開設してある。
【0017】以上の関係から分離板2と木板本体部1には共通した位置に入賞口を取付けるための装着孔5と貫通孔8が、また大入賞口を取付けるための装着孔6と貫通孔9が、そして表示装置を取付けるための装着孔7と貫通孔10が各開設されることになる。そして分離板2にはこれらとは別に障害釘3を植設するための釘孔4がそれぞれ予め開設されることになる(図1を参照)。
【0018】これに加えて前記木板本体部1には前記開設した装着孔、貫通孔及び釘孔4…を避けて全面に亘って分散するように後述する分離装置の突き出し軸を通す貫通孔11が複数個開設される。この貫通孔11は使用済みとなった遊技盤を廃棄するとき、或いは再利用するとき、木板本体部1から分離板2を引き剥がす際に利用されるものであり、分離板の全体を効率的に、且つ円滑に引き剥がすために全面に亘り分散するように開設してあり、特に障害釘3が集中する部分にはその近傍に添わせて開設してある。
【0019】図中、12は分離板2の隅部2ヶ所に形成した位置合せ用の係入凸部であり、13はこの凸部12を受けるため木板本体部1の表面隅部に形成した係合凹部である(図1、図4参照)。凸部12は分離板2のプレス成形時に前面側から裏面側に打ち起こすことによって成形し、他方凹部13は木板本体部1に各貫通孔8,9,10をルーター加工によって切抜き形成する際に同時に彫り込み形成することになる。
【0020】これら木板本体部1と分離板2は個別に成形すると同時に、それぞれに設ける前記それぞれの貫通孔、装着孔は各成形の際に予め形成しておくことになる。図2はこの様にして個別に形成した両者を1つに組立て遊技盤Aとした状態を示したものである。
【0021】この組立てに当たっては木板本体部1に分離板2を接着剤を利用して接合してもよいが、ここでは位置合せの凸部12と凹部13を合わせて相互の前記装着孔と前記貫通孔とを合せたのち、図示するように木ねじ14により固着する方法を採っている。尚、図示するように前記凸部12と凹部13は本体部1と分離板2のそれぞれの隅部に、また木ねじ14のねじ込み位置を同様に隅部に設けて遊技盤前面に後から取付ける表示乃至装飾用ランプケース等により被覆するようにするとよい。
【0022】一方、この例では木板本体部1に対してその表面に固着する分離板2を小さく形成し、貼り合せたとき木板本体部1の表面周縁部に露出部15が形成できるようにしてある。この露出部15は後述する分離装置によって本体部1から分離板2を引き剥がすとき押圧固定部とするもので、ここでは周囲4辺に亘り形成してある。勿論、図示しないが、露出部15を相対向する2辺に形成するようにしてもよい。
【0023】図3は以上の様にして木板本体部1に分離板2を張り付け固定し、積層して遊技盤Aを形成したのち、この遊技盤の所定の位置に障害釘3を植設した状態を示したものである。
【0024】障害釘3の打付けは、言うまでもないが自動釘打ち機によって予め設計した打付け位置に順次打込み植設することになる。この釘打ちは前記分離板2に形成する釘孔4に一致させて行うもので、釘3は釘孔4を通して木板本体部1に打付けられることになる。勿論、この場合木板本体部1には所定の深さ釘先が入り、通常の遊技盤における打込み深さと同じものにして安定的な植設とすることになる。
【0025】この様にして設計に従って所定の位置に障害釘3を全て植設したのち、遊技盤Aには遊技部を囲み形成する内バンド、この遊技部へ打球を誘導する外バンドの取付と、前記装着孔5に揃えて入賞口装置を、また装着孔6に大入賞口装置を、そして装着孔7に可変表示装置を合せてそれぞれ止め付け、また露出する木板本体部1の背面部には入賞球の通路や集合室、或いは賞球装置の制御や遊技の制御等の制御回路基板等々の機構部品類を取付け、使用可能な状態に組立ることになる。
【0026】本発明に係る遊技盤Aは、上述の如く構成されるもので、使用済みとなった場合パチンコ機の本体から外して、遊技盤単独の状態にしたのち木板本体部1の表面に張り付く分離板2を強制的に引き剥がし、この引き剥がしを利用して木板本体部1に打付けた障害釘3を抜き取ることになる。
【0027】図6は上記分離板2の引き剥がしに使用する分離装置16を示している。次に、この分離装置16の説明に併せて、木板本体部1からの分離板2の引き剥がしと、これによる障害釘の抜取りを説明する。分離装置16は支柱17により固定された固定台18と、上方から降ろされ固定台18との間に遊技盤Aを押し付ける押圧部19と、該押圧部19に相対向するようにその直下にあって上昇時に分離板2を引き剥がす分離可動部20からなっており、押圧部19と分離可動部20のそれぞれは図示しない押圧手段、具体的には油圧機器に連結し、これらによって下向きに、又上向きに押圧駆動されるようになっている。
【0028】分離装置16の固定台18は遊技盤Aを載置する中央部に窓21を開設し、この窓21を通して分離可動部20の突き出し軸22の上昇が可能になっており、遊技盤Aは上記窓21を塞ぐように固定台18上に載置して上方から降ろされる二又の押圧部19の脚19a,19aを表面の露出部15に受けて固定台18との間に押圧挟持され、固定される。
【0029】使用済み遊技盤Aはこの様にして分離装置にセットされ、次に分離可動部20の上昇操作によって木板本体部1から分離板2が押上げられるのに伴って植設した障害釘3が引き抜かれることになる。上記分離可動部20に備えられる突き出し軸22は、前記した遊技盤Aの木板本体部1に開設する貫通孔11に各対応して複数本が直立する如く設けられており、分離可動部20が上昇するのに伴って上昇し、窓21を通してその上方に固定セットされる遊技盤Aの背面に臨み、それぞれの貫通孔11に差し込まれることになる。
【0030】図6は、正に前記突き出し軸22が木板本体部1の貫通孔11に突入した状態を示している。この状態から更に上昇が進むと、軸22の先端が分離板2の背面に当接し、更に進むと押圧部19によって固定された木板本体部1を貫いて分離板2を押上げ、これを木板本体部1の表面から引き剥がすことになる。
【0031】図7は、この突き出し軸22の突き出しによって木板本体部1から分離板2を引き剥がした状態を示している。このとき分離板2は突き上げによって上昇し、障害釘3をガイドにした状態でその頭部3aに釘孔4の縁が衝合するまで上昇する。この状態から更に分離可動部20が上昇操作され軸22が上昇すると、釘孔4に頭部3aを掛けた障害釘3はこの分離板2に引かれて上昇することになり、木板本体部1から引き抜かれることになる。
【0032】この様にして木板本体部1から障害釘3を引き抜いた分離板2はこの本体部1と完全に分離し、木材部分と分けられる一方、分離板2に残った障害釘3は釘孔4にたゞ通された状態にあることから釘先端側から押し出すことによって、或いは分離板2を反転し、多少の衝撃を与えることでこれを分離板から取り除くことができる。
【0033】分離装置16は上述の如くして分離板2の引き剥がしによって障害釘3を抜去したのち、押圧部19を上昇させて木板本体部1の固定を解放し、これを取り除き、その後再び前述の工程を繰り返すことによって新たな使用済み遊技盤Aの持ち込みに備え、障害釘3の抜取り操作に入ることになる。
【0034】ところで、この例では押圧部19を二又状にして脚19a,19aで木板本体部1の相対向する2辺の露出部15を押圧し、固定するものとしたが、この押圧部19を下向きに開口する箱形に形成して4辺で露出部15を押圧するようにしてもよい。ことに分離板2の引き剥がしは多数本の障害釘3を引き抜く関係から木板本体部1の固定は重要であり、安定的に固定する上で本体部1の4辺を押さえることは有効である。
【0035】また、図示の例では1枚の分離板2で木板本体部1の全面を被うものとしたが、この分離板を複数枚に分割し、細分化することを妨げるものではない。障害釘3の本数によって分離時の抵抗が大きくなることがあるので、分離板3を複数枚に分け、これらを個別に分離するようにすると、比較的小さな力で木板本体部1から引き剥がすことができ、少数本に区分けした状態で障害釘3を引き抜くことができる。従って、この方法は障害釘が密生する区域についてその部分を分離して行う場合に有効である。
【0036】上記の場合、分割された分離板の表面に装飾シートを貼着し被覆すると、この分割状態を隠すことができる。勿論、各分割された分離板はこれに穿つ釘孔4の位置そして入賞口等の装着孔5,6,7と木板本体部1の貫通孔8,9,10の位置との整合を計ることが求められるので、前記した凸部12と凹部13、若しくはこれと同程度の位置合せ手段をそれぞれにつき設けることは有効である。
【0037】また、前記実施例では分離板2の素材として亜鉛メッキ鋼板を使用したが、引き剥がし時における強度が得られるものであればプラスチック素材であってもよく、金属素材に限定されるものではない。更に木板本体部1についてベニア板等木材を材料としたものにしたが、この本体部1については人工木材の外、プラスチック素材のものであってもよい。プラスチック素材による場合でも廃棄処分乃至再使用処理において金属材と分離することは重要な意義があり、木板の場合と全く変わるところがない。
【0038】
【発明の効果】以上、本発明を詳述したが、前記構成において明らかなように本発明によれば、木板本体部に分離板を一体に積層成形して障害釘をこの分離板を通して本体部に植設する構造としたことから、上記分離板を木板本体部から強制的に引き剥がすことで、この分離と共に木板本体部に植設する障害釘を抜き取ることができる。そして、この分離板の剥ぎ取りにより一度に多数本の釘を抜き取ることができるため効率的に拔去作業ができる利点がある。
【出願人】 【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
【住所又は居所】群馬県桐生市広沢町2丁目3014番地の8
【出願日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【代理人】 【識別番号】100070286
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 伸治
【公開番号】 特開2003−169910(P2003−169910A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2001−374083(P2001−374083)