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【発明の名称】 打球発射装置
【発明者】 【氏名】高津 巨樹
【住所又は居所】名古屋市中村区烏森町3丁目56番地 株式会社ニューギン内

【要約】 【課題】遊技中の遊技者に対して直接的に刺激を付与し、強いインパクトを与えることができる打球発射装置を提供する。

【解決手段】打球発射装置17のハンドルグリップ部31におけるキャップ体37内に刺激付与ソレノイド42と同ソレノイド42に連結された突起部材43を設け、主基板からの動作指示により、刺激付与ソレノイド42を励磁させて、突起部材43をキャップ体37から突出させた。そして、突起部材43をハンドルグリップ部31を把持する遊技者の手Hに直接的に接触させた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技者が遊技球の発射操作を行う際に把持するグリップ部と、制御手段からの動作指示を受けて、前記グリップ部の表面よりも外方に刺激部材を突出させ、該刺激部材の接触により前記グリップ部を把持する遊技者の手に直接的に刺激を付与する刺激付与手段とを備えた打球発射装置。
【請求項2】 前記刺激部材は、前記グリップ部の表面に対して出没可能に構成された突部を有する突起部材であって、前記刺激付与手段は、前記突起部材と、該突起部材に連結されて出没動作を付与する駆動部材とを備えている請求項1に記載の打球発射装置。
【請求項3】 前記刺激付与手段は、刺激付与の間隔及び回数のうち少なくとも何れか一方を変化可能に構成されている請求項1又は請求項2に記載の打球発射装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が遊技球の発射操作を行うための打球発射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、パチンコ機等の遊技機においては、遊技盤の遊技領域に遊技球を発射するための打球発射装置が設けられている。即ち、遊技機において機体の外郭をなす外枠内には、遊技盤の搭載枠とも称される中枠が設置され、この中枠の前面側下部に、遊技球を貯留する上下の球皿が装着されている。そして、下球皿の正面右側に、機前面に向かって突出する操作ノブ(グリップ部)を有する前記打球発射装置が設けられている。
【0003】このような打球発射装置が備えられた遊技機は、遊技者が前記操作ノブを回動操作することで、遊技盤の遊技領域に遊技球が発射されるようになっている。それと共に、前記操作ノブの回動操作量に応じて、発射される打球(遊技球)の強弱が決められるようになっている。そして、該遊技球が遊技領域に設けられた所定の入賞口に入賞した場合は、遊技盤に設けられた図柄表示装置で図柄組合せゲームが行われる。また、該ゲームの結果、所定の図柄組み合わせが形成されることで、遊技者にとって有利な大当り状態が付与されるようになっている。
【0004】ところで、上記したような遊技機では、図柄表示装置での図柄変動の際や大当り状態が確定した際等には、遊技者に対してその状態が報知されるようになっている。そして、遊技中の状態報知としては、例えば、遊技機の縁部に設けられたランプ部材を発光させたり、遊技機内に設けられたスピーカから音声を出力させたりするのが一般的であった。
【0005】しかし、遊技者の周りには様々な音声情報や視覚情報が氾濫しているため、前記ランプ部材又はスピーカ等による視覚的又は聴覚的な報知方法では、どうしても斬新さに欠けるものになり易い。そこで、例えば、特開平7−148312号公報に示すように、前記打球発射装置を用いて、所謂触覚的な方法で遊技者に遊技中の状態報知をするものが提案されている。即ち、打球発射装置を構成する操作ノブの内部に振動装置を設け、当該振動装置に振動を発生させることで、その振動が操作ノブを介して遊技者の掌に伝わるようになっている。そのため、遊技者は、遊技中の状態報知の報知方法として視覚的又は聴覚的な報知方法とは異なる感覚を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公報に記載された報知構成では、以下のような問題があった。即ち、前記振動装置による振動は、打球発射装置の操作ノブを介して間接的に遊技者の掌に伝わってくるため、遊技者に強いインパクトを与えづらいという問題があった。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技中の遊技者に対して直接的に刺激を付与し、強いインパクトを与えることができる打球発射装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技者が遊技球の発射操作を行う際に把持するグリップ部と、制御手段からの動作指示を受けて、前記グリップ部の表面よりも外方に刺激部材を突出させ、該刺激部材の接触により前記グリップ部を把持する遊技者の手に直接的に刺激を付与する刺激付与手段とを備えたことを要旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の打球発射装置において、前記刺激部材は、前記グリップ部の表面に対して出没可能に構成された突部を有する突起部材であって、前記刺激付与手段は、前記突起部材と、該突起部材に連結されて出没動作を付与する駆動部材とを備えていることを要旨とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の打球発射装置において、前記刺激付与手段は、刺激付与の間隔及び回数のうち少なくとも何れか一方を変化可能に構成されていることを要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をパチンコ遊技機(以下、「遊技機」という)に備えられる打球発射装置に具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
【0012】図1に略示するように、遊技機10において機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、前記中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組付け整合されている。さらに、前記上球皿15の下側には、下球皿16と打球発射装置17とが設けられている。この下球皿16と打球発射装置17とはユニット化された状態で中枠12の下部に装着されている。
【0013】前記遊技盤13の遊技領域の略中央には、図柄を変動させて図柄組合せゲームを行う図柄表示装置18が配置されている。図柄表示装置18は、複数列(例えば三列)の図柄が各列毎に表示可能になっている。そして、遊技者は、その図柄の組合せにより、大当り状態、リーチ状態又ははずれ状態を認識できるようになっている。なお、大当り状態とは、全ての図柄が同一図柄の組合せを形成して確定停止した状態を示し、リーチ状態とは、各列の図柄のうち特定の二列の図柄が同一図柄となって表示された状態を示す。また、はずれ状態とは、三列の図柄が同一の図柄の組合せを形成せずに確定停止した状態を示す。
【0014】前記図柄表示装置18の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う普通電動役物22aを備えた始動入賞口22が配置されている。この始動入賞口22に遊技球が入賞することに基づいて前記図柄表示装置18では図柄変動(図柄組合せゲーム)が行われるようになっている。また、前記始動入賞口22の下方には、開閉動作を行う大入賞口23が設けられている。そして、大当り状態となって大入賞口23が開放し、該大入賞口23に遊技球が入賞することにより、多数の賞球が遊技者に払い出されるようになっている。
【0015】ここで、本発明の特徴的な構成をなす打球発射装置17について説明する。図2及び図5に示すように、打球発射装置17は、機外部に露出するグリップ部としてのハンドルグリップ部31と機内部に設けられる打球駆動部32、及び発射制御基板33とから構成されている。
【0016】前記ハンドルグリップ部31は、支持体35、操作レバー36、及びキャップ体37とからその外観がほぼ構成されている。ハンドルグリップ部31の基端側(機後面側)を構成する支持体35は、円筒状の筒部35aと略半球状の固定部35bとから形成されており、前記筒部35aが下球皿16(中枠12)側に連結固定されている。そして、前記筒部35aに対して一体的に結合されている固定部35bは、その拡径部位が機前面側を向くようにされている。
【0017】また、前記固定部35bの周面には、図3に示すように、ハンドルグリップ部31内に設けられたソレノイド用スイッチ52(図2に示す)の押圧突起38が外部に露出するように配置されている。前記ソレノイド用スイッチ52は所謂押しボタン式のスイッチとされ、前記押圧突起38が押圧されている間は遊技球が遊技領域に向かって発射されないように発射制御基板33に対してオフ信号を出力するようになっている。また、本実施形態においては、前記ソレノイド用スイッチ52及び押圧突起38は要部ではないため、前記押圧突起38は図3においてのみ図示する。
【0018】前記支持体35における固定部35bの前面側には、円盤状に形成された操作レバー36が設けられており、同操作レバー36は、固定状態とされている支持体35の固定部35bに対して、回動操作可能に組付けられている。また、前記操作レバー36の外周部位には、図3に示すように、複数の指当て部36aが所定の間隔で一体的に突出形成されており、遊技者の指先が好適に掛止されるようになっている。なお、前記操作レバー36は、図示しない付勢部材により、常に回動操作方向(図1において時計回り方向)とは逆方向(即ち、戻り方向)に付勢されている。
【0019】また、前記操作レバー36と支持体35の固定部35bとの間には、リング状のタッチ感知環39が配設されている。前記タッチ感知環39は、支持体35の固定部35bにおける拡径部位の外周であって、遊技者が打球発射装置17を操作する際に接触する位置に取着されており、導電性を有する金属で形成されている。そして、前記タッチ感知環39は、遊技者の接触を検知することにより、遊技者がハンドルグリップ部31を把持しているという検出信号を発射制御基板33に出力するようになっている。
【0020】前記操作レバー36の前面側には、ドーム状に形成されたキャップ体37が組み付けられている。このキャップ体37は支持体35の固定部35bに固定されている。そして、遊技者がハンドルグリップ部31を把持した際は、キャップ体37の表面37aが遊技者の手H(掌)にて覆われるようになる。なお、前記操作レバー36を挟んで対峙する支持体35の固定部35b及びキャップ体37は、組み合わされた状態で略球状をなしている。
【0021】前記キャップ体37には、その内部に収容部40が形成されており、キャップ体37の前面側中央には、前記収容部40と外部とを連通する連通孔41が形成されている。前記キャップ体37内の収容部40には、駆動部材としての刺激付与ソレノイド42と刺激部材としての突起部材43が収容されている。前記突起部材43は、刺激付与ソレノイド42から突出するロッド44に連結され、前記ロッド44を介して往復動が付与されるようになっている。なお、前記刺激付与ソレノイド42と突起部材43とから刺激付与手段が構成されている。
【0022】前記突起部材43は、全体がブロック状に形成され、その先端部は凸形状に湾曲形成された突部43aとされている。また、前記突起部材43は、前記連通孔41に対応して配設されており、この連通孔41にガイドされて往復動することで、キャップ体37の表面37aに対して出没動作を行うようになっている。この結果、前記突起部材43は、刺激付与ソレノイド42が励磁又は消磁されることにより第1位置(図4参照)と第2位置(図2参照)との間で出没変位可能になっている。
【0023】即ち、前記第1位置は、刺激付与ソレノイド42が励磁され、連通孔41を介して突部43aがキャップ体37の表面37aよりも外方へ突出した位置を示す。この位置では、遊技者の手H(掌)に前記突起部材43が接触して刺激が付与される。その一方で、第2位置は、突起部材43が収容部40側へ退避し、突部43aがキャップ体37の表面37aより突出しない位置を示す。この位置では、遊技者の手H(掌)に前記突起部材43が接触せず刺激が付与されない。
【0024】なお、本実施形態では、状態報知時、即ち後述する図柄変動開始及び大当り状態の報知時以外では、前記刺激付与ソレノイド42は消磁され、前記突起部材43は第2位置に配置される。また、前記キャップ体37の表面37aよりも外方とは、ハンドルグリップ部31を把持した遊技者の手H(掌)の方向を示す。さらに、図2においては、第2位置に配置された突起部材43の突部43aは、キャップ体37の表面37aよりも内方(収容部40側)に位置しているが、キャップ体37の表面37aと面一になるように配置してもよい。また、前記突起部材43はゴム等の弾性体で形成してもよいし、硬質の合成樹脂などで形成してもよい。
【0025】一方、図1及び図2に示すように、打球発射装置17を構成し、機内部に配設される打球駆動部32は、前記ハンドルグリップ部31の操作レバー36の回動操作に基づいて、遊技球を遊技盤13の遊技領域に発射する。この打球駆動部32は、打球発射ソレノイド45を備えており、この打球発射ソレノイド45の回動軸には、打球杆46が連結されている。そして、上球皿15から供給された遊技球が、前記打球発射ソレノイド45の作動に基づいて打球杆46にて弾かれる。この結果、上球皿15の裏面側に設けられた発射レール19(図1に点線で示す)を介して遊技球は遊技盤13の遊技領域に放たれる。
【0026】また、機内部に配設される発射制御基板33は、打球駆動部32の打球発射ソレノイド45やハンドルグリップ部31に設けられた電気的部品等の入出力制御を行うようになっている。
【0027】ここで、ハンドルグリップ部31内に設けられ、打球発射に関わる電気的な構成部品について簡単に説明する。前記支持体35の固定部35b内には調整軸(図示しない)を有する発射制御抵抗器51が組み込まれており、その調整軸が前記操作レバー36に差込み係合されている。この結果、操作レバー36の回動操作量に応じて発射制御抵抗器51の抵抗が変化し、前記操作レバー36の回動操作量が検出できるようになっている。また、前記タッチ感知環39は、遊技者が当該タッチ感知環39、即ちハンドルグリップ部31を把持しているか否かを検出するためのセンサとして利用される。また、前記ソレノイド用スイッチ52は、操作レバー36の操作中における遊技球の発射を強制的に停止可能にするスイッチで、前記押圧突起38が押圧されることでオフ信号を発射制御基板33に出力するようになっている。
【0028】次に、前記打球発射装置17に関わる電気的構成を図5に基づいて説明する。前記遊技機10の機裏側には、遊技内容を統括して制御する制御手段としての主制御基板(以下、「主基板」という)53が装着されている。前記主基板53は遊技機10全体を制御するCPU61、及びROM62、RAM63を備えている。前記ROM62には、遊技機10を制御するための遊技制御プログラムが記憶されている。また、本実施形態では、前記ROM62には刺激付与ソレノイド42に対するオン・オフ信号の間隔及び回数が適宜変更された複数の刺激付与パターンが記憶されている。また、前記RAM63には、遊技中に適宜書き換えられるデータが記憶保持されるようになっている。
【0029】前記主基板53には、遊技機10の機裏側に設けられた電源基板54が接続されており、当該電源基板54を介して主基板53に遊技場の電源(AC24V)が供給されるようになっている。また、主基板53には、刺激付与ソレノイド42が接続されており、CPU61は抽出したROM62の刺激付与パターンに基づいて、オン・オフ信号を前記刺激付与ソレノイド42に出力するようになっている。
【0030】前記電源基板54には、発射制御基板33も接続されており、この発射制御基板33は主基板53とは別に独立して電源供給を受けるようになっている。この発射制御基板33には、打球駆動部32を構成する打球発射ソレノイド45、ハンドルグリップ部31に設けられた前記発射制御抵抗器51、タッチ感知環39及びソレノイド用スイッチ52が接続されている。そして、発射制御基板33はタッチ感知環39からの検出信号を受信することで、打球発射ソレノイド45に対する駆動信号の出力許可を判定するようになっている。また、発射制御基板33は、前記発射制御抵抗器51からの抵抗の変化に応じて、打球発射ソレノイド45による打球発射の強弱を決定するようになっている。さらに、発射制御基板33は、ソレノイド用スイッチ52からのオフ信号が入力されると、タッチ感知環39からの検出信号を受信している場合でも、打球発射ソレノイド45へ駆動信号を出力せず、該ソレノイド45の駆動を停止するようになっている。
【0031】次に、上記のように構成された打球発射装置17の作用を説明する。図2に示すように、遊技者が手Hでハンドルグリップ部31を前面側から把持し、タッチ感知環39に接触すると、発射制御基板33は操作レバー36に遊技者の手Hが掛けられていることを判定する。そして、遊技者が操作レバー36の指当て部36aに指を掛止し、手先を捻って操作レバー36を回動操作することにより、その回動操作に連動する発射制御抵抗器51の出力値に応じて、発射制御基板33から打球発射ソレノイド45に間欠的に駆動信号が出力される。そして、この駆動信号のタイミングで打球発射ソレノイド45は励磁され、遊技球は打球発射ソレノイド45に連結された打球杆46により発射レール19を介して、遊技盤13の遊技領域に順次打ち出される。
【0032】ここで、前記発射制御抵抗器51の出力値は操作レバー36の回動操作量に応じて変化する。このため、前記出力値の影響を受ける打球発射ソレノイド45により発射される打球の強弱は前記操作レバー36の回動操作量に応じて調整される。なお、操作レバー36の操作に基づく打球発射ソレノイド45の打球発射に関しては、前記発射制御基板33は前記押圧突起38が押圧されていない、即ちソレノイド用スイッチ52からオフ信号が入力されていないことを条件としている。
【0033】また、操作レバー36の操作中に、遊技者の親指などで、押圧突起38が押圧され、ソレノイド用スイッチ52から発射制御基板33にオフ信号が入力されると、発射制御基板33は打球発射ソレノイド45の駆動を停止し、遊技球の発射を一時的に停止する。
【0034】さて、遊技盤13の遊技領域に打ち出された遊技球は、遊技盤13の前面に沿って落下し、始動入賞口22を含む各入賞口に入賞するか、遊技領域の下部に位置するアウト口20(図1参照)から機裏側に排出される。そして、始動入賞口22に遊技球が入賞するなどして、図柄表示装置18において図柄変動が開始されると、それと同時に主基板53のCPU61は図6(a)に示すようなタイミングで刺激付与ソレノイド42にオン・オフ信号を出力する。このオン・オフ信号は、ROM62に記憶された複数の刺激付与パターンのうち図柄変動開始の刺激付与パターンに対応した信号であって、この刺激付与パターンは図柄変動(図柄組合せゲーム)の開始前に抽出される。また、図6(a)に示す図柄変動開始に対応する刺激付与パターンは、刺激付与ソレノイド42に対して1000msの間隔で3回オン・オフ信号が出力されるようになっている。なお、このオン・オフ信号の出力が主制御基板53から刺激付与ソレノイド42への動作指示に相当する。
【0035】一方、前記オン・オフ信号を受信した刺激付与ソレノイド42は、そのオン信号によって励磁される。すると、刺激付与ソレノイド42は、それまで第2位置(表面37aよりも内方)に配置されていた突起部材43をキャップ体37の表面37aから突出させて第1位置(表面37aよりも外方)へ移動させる。そして、第1位置に移動した突起部材43は、遊技者の手H(掌)に接触し、直接的に刺激(接触時の衝撃による刺激)を付与する。また、刺激付与ソレノイド42は、そのオフ信号によって消磁され、第1位置に配置させた突起部材43をキャップ体37の表面37aよりも内方の第2位置に退避させる。
【0036】そして、主基板53からの3回のオン・オフ信号の入力に伴って、刺激付与ソレノイド42は、励磁と消磁を3回繰り返し、キャップ体37の表面37aを覆うように把持していた遊技者の手H(掌)に、キャップ体37から突出させた突起部材43を3回接触させる。この結果、刺激が付与された遊技者は、図柄の変動が開始されたことを手Hで感知でき、例えばランプやスピーカ等による視覚的又は聴覚的な感覚とは異なる斬新な感覚を得ることができる。また、振動で間接的に遊技者の手Hに刺激を付与する従来と異なり、前記突起部材43により遊技者の手H(掌)に直接的に刺激が付与されるため、遊技者には強いインパクトを与えることができる。
【0037】また、突起部材43が通過する連通孔41は、キャップ体37の前面側に形成されているため、突起部材43は機前面側に向かってキャップ体37内から突出し、遊技者の掌に接触する。掌は指などと比較して面積も広く、感度も良い部分であるため、遊技者に対して確実に刺激を付与することができる。さらに、刺激付与ソレノイド42を1000msの間隔で3回作動させているため、例えば、1回のみ作動させる場合と異なり、確かな刺激を遊技者に与えることができる。また、その先端部に凸形状の突部43aが形成された突起部材43にて遊技者に刺激を与えているため、遊技者に振動を伝える場合と比較してさらに強いインパクトとなる。
【0038】ところで、本実施形態における突起部材43による状態報知は、図柄変動開始時だけではなく、全ての図柄が同一の図柄で確定停止した時、即ち大当り状態の報知にも行われる。図柄表示装置18における図柄組合せゲームの結果、全ての図柄が同一となる図柄組合せ態様が表示されると、それと同時に主基板53のCPU61は図6(b)に示すようなタイミングで刺激付与ソレノイド42にオン・オフ信号を出力する。このオン・オフ信号は、ROM62に記憶された複数の刺激付与パターンのうち大当り状態報知の刺激付与パターンに対応した信号であって、当該刺激付与パターンは図柄変動(図柄組合せゲーム)の開始前に抽出される。また、図6(b)に示す図柄変動開始に対応する刺激付与パターンは、刺激付与ソレノイド42に対して500msの間隔で5回オン・オフ信号が出力されるようになっている。
【0039】そして、主基板53からの5回のオン・オフ信号の入力に伴って、刺激付与ソレノイド42は、前述同様に励磁と消磁を5回繰り返す。この結果、キャップ体37の表面37aを覆うように把持していた遊技者の手H(掌)に、キャップ体37から突出させた突起部材43を5回接触させ、遊技者は大当り状態に発展したことを感知できる。このとき、前記図柄変動開始時とは異なる間隔及び回数で刺激付与ソレノイド42が励磁され、遊技者の手Hに刺激が与えられるため、遊技者は図柄変動開始又は大当り状態の何れの状態が報知されているのかを容易に認識できる。なお、上記した刺激付与ソレノイド42(突起部材43)の作動間隔及び回数は適宜変更可能である。
【0040】従って、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ハンドルグリップ部31におけるキャップ体37内に刺激付与ソレノイド42と同ソレノイド42に連結された突起部材43を設け、主基板53からの動作指示により、前記刺激付与ソレノイド42を励磁させて、突起部材43をキャップ体37から突出させた。そして、前記突起部材43をハンドルグリップ部31を把持する遊技者の手H(掌)に接触させた。このため、遊技中の遊技者には直接的に刺激が付与されることになり、間接的に振動が伝わる従来と比較して、強いインパクトを与えることができる。
【0041】(2)上記実施形態では、突起部材43の先端部に凸形状の突部43aを形成した。このため、前記突部43aにより遊技者に振動を伝える場合と比較してさらに強いインパクトを与えることができる。
【0042】(3)上記実施形態では、主基板53のROM62に刺激付与ソレノイド42に対するオン・オフ信号の間隔及び回数が適宜変更された複数の刺激付与パターンを記憶した。このため、変化のある様々な刺激を遊技者に与えることで、遊技者はどのような状態が報知されているのかを容易に認識することができる。
【0043】(4)上記実施形態では、突起部材43が通過する連通孔41をキャップ体37の前面側に形成し、突起部材43が機前面側に向かって突出するように構成した。このため、前記突起部材43が、面積が広く感度も良い部位である掌に当たるようになるため、遊技者に対して確実に刺激を付与することができる。
【0044】なお、上記実施形態は以下のような別例に変更して具体化してもよい。
・上記実施形態では、突起部材43をブロック状に形成したが、前記突起部材43と突起部材43が通過する連通孔41を図7(a)に示すように変更してもよい。即ち、突起部材43を棒状に形成し、前記連通孔41も棒状の突起部材43に対応させて形成する。このようにすれば、前記突起部材43により遊技者に対して突き刺すような刺激を与えることができ、より強いインパクトを与えることができる。
【0045】・また、前記突起部材43と連通孔41を、図7(b)に示すように変更してもよい。即ち、ハンドルグリップ部31を把持した掌に対して、突起部材43の前面側が広範囲で接触するように、前記突起部材43及び連通孔41を大きく形成する。そして、突起部材43の前面側に複数の突部43aを一体形成し、該突部43aを含む突起部材43をゴムや軟質性樹脂などの弾性体で形成する。このようにすれば、突起部材43が突出し、第1位置に配置された際に、弾性体で形成された各突部43aにより遊技者の掌には適度な刺激が与えられ、遊技者の疲労を和らげる効果(マッサージ効果)が得られる。このようにした場合は、遊技者の好みによりいつでも刺激付与ソレノイド42を作動可能にする態様を採用してもよい。
【0046】・さらに、前記突起部材43と突起部材43が通過する連通孔41を、図8(a)及び図8(b)に示すように変更してもよい。即ち、図8(a)に示すように、キャップ体37の前面側に連通孔41を複数形成する一方で、図8(b)に示すように、平板状に形成されたベース板43bと複数の突部43aとから突起部材43を構成する。そして、前記ベース板43bを刺激付与ソレノイド42のロッド44に連結させて、収容部40内で移動するように配置し、当該ベース板43bに対して各突部43aを、各連通孔41に対応するように突出形成する。このようにしても突起部材43が第1位置と第2位置との間で移動することにより、遊技者の手H(掌)に直接的に刺激を付与できる。(なお、図8(b)では、突起部材43が第1位置に配置されている場合を示している。)
・上記実施形態では、突起部材43による遊技者に対する直接的な刺激付与を、図柄変動開始時及び大当り状態の報知時における状態報知に用いたが、さらに、例えばリーチ状態の報知、エラー報知、並びに遊技盤13に設けられた始動入賞口22、大入賞口23等の各入賞口への入賞報知などに用いてもよい。また、突起部材43の作動により、現在の時間やゲームの回数などを遊技者に伝えるようにしてもよい。
【0047】・上記実施形態では、刺激付与ソレノイド42(突起部材43)が作動する間隔及び回数は、報知する状態により異なっていたが、大当りに発展する期待度によって間隔及び回数が異なるようにしてもよい。即ち、例えば、図柄変動開始時に刺激付与ソレノイド42を作動させて、大当りに発展する期待度が高い場合は、回数を多くし且つ出没する間隔を短くするなどして、手Hから得る感覚により大当りへの期待度が高まるようにする。
【0048】・上記実施形態では、報知する状態が異なる場合は、刺激付与ソレノイド42(突起部材43)の作動間隔及び回数が変化するように構成していたが、何れか一方を同じにしてもよいし、各状態の報知において間隔及び回数を共に同じにしてもよい。
【0049】・上記実施形態では、報知する状態が異なる場合は、刺激付与ソレノイド42(突起部材43)の作動間隔及び回数が変化するように構成していたが、突起部材43によって付与される刺激の強さを変化可能に構成してもよい。即ち、例えば、刺激付与ソレノイド42を励磁するオン・オフ信号の出力値を調節して、突起部材43が突出する速さを変化させ、刺激の強さを変える。このように刺激の強さを変化させることで、遊技者はどのような状態が報知されているのかを容易に認識することができる。なお、この刺激の強さを変化させる構成は、この構成のみ単独で用いてもよいし、上記実施形態のような間隔及び回数が変化する構成に加えてもよい。
【0050】・上記実施形態では、連通孔41をキャップ体37の前面側に設け、突起部材43が遊技者の掌に向かって突出するように構成したが、突起部材43が遊技者の指に接触するように、連通孔41を操作レバー36の近傍に形成する態様でもよい。
【0051】・上記実施形態では、突起部材43の先端部(突部43a)を凸形状に湾曲形成したが、突起部材43の先端部を凹形状に形成してもよいし、平面(平坦)状に形成してもよい。
【0052】・上記実施形態では、突起部材43を駆動させるために刺激付与ソレノイド42を用いたが、モータ、シリンダなどの他の駆動部材を用いて駆動させてもよい。そして、刺激付与ソレノイド42を含むこれらの駆動部材を、遊技者に把持されるキャップ体37の収容部40に配置することにより、駆動部材の作動時の振動がキャップ体37を介して遊技者に伝播される。このため、遊技者には、突起部材43による直接的な刺激と共に付加的に振動による刺激も付与され、さらに強いインパクトを与えることができる。
【0053】・上記実施形態では、主基板53から刺激付与ソレノイド42にオン・オフ信号を出力する構成にしたが、前記主基板53からの制御指示に基づき所定の制御を行う他の制御手段から刺激付与ソレノイド42にオン・オフ信号が出力される構成にしてもよい。例えば、他の制御手段としては、図柄組合せゲームを制御する図柄制御基板、音声(効果音など)を制御する音声制御基板、発光装飾を制御するランプ制御基板などがある。
【0054】・上記実施形態において、突起部材43がキャップ体37から突出するタイミングに同期させて、機内に設けられるスピーカから効果音を出力するようにしてもよい。また、突出タイミングに同期させなくても、前記突起部材43の突出動作が繰り返される間は所定の効果音を出力するなど適宜変更してもよい。このように、突起部材43による刺激に聴覚的な作用を関連付けることで、さらに強いインパクトを与えることができる。
【0055】・上記実施形態では、支持体35に対して操作レバー36を回動可能に設け、打球発射及び打球の強弱を操作レバー36を回動操作することで決定していたが、打球発射する構成と打球の強弱を調整する構成を別々に分けてもよい。即ち、前記ハンドルグリップ部31に操作レバー36を設けず、前記ハンドルグリップ部31を把持するだけで、打球が発射されるように構成する。その一方で、操作レバー(調整部材)を他の部位に設けて、打球の強弱の調整が行われるようにする。
【0056】・上記実施形態では、刺激付与ソレノイド42をキャップ体37の収容部40に設けたが、支持体35内や機内に設けてもよい。次に、上記実施形態及び各別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
【0057】(1)請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の打球発射装置において、前記刺激付与手段は、グリップ部の前面側から遊技者の手に刺激を付与するように構成されている打球発射装置。
【0058】(2)請求項2に記載の打球発射装置において、前記突部は複数備えられており、各突部は弾性体で形成されている打球発射装置。
(3)請求項1又は請求項2に記載の打球発射装置において、前記刺激付与手段は、刺激の強さを変化可能に構成されている打球発射装置。
【0059】(4)請求項1〜請求項3及び上記技術的思想(1)〜(3)のうち何れか一項に記載の打球発射装置において、前記グリップ部には、当該グリップ部の内部と外部とを連通させる連通部が設けられ、前記刺激部材は、前記連通部を介してグリップ部の表面よりも外方に突出するように構成されている打球発射装置。なお、上記実施形態では、連通孔41が連通部に相当する。
【0060】(5)請求項1〜請求項3及び上記技術的思想(1)〜(4)のうち何れか一項に記載の打球発射装置を備えた遊技機。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、遊技中の遊技者に対して直接的に刺激を付与し、強いインパクトを与えることができる。
【出願人】 【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
【住所又は居所】愛知県名古屋市中村区烏森町3丁目56番地
【出願日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【代理人】 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
【公開番号】 特開2003−169909(P2003−169909A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2001−374365(P2001−374365)